「超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!」 4→4
結局マヨネーズが主人公なのかよ!!! 確実にマヨラーのステマ作品だな……。超絶調味料は異世界でも余裕でバカ売れのようです……。
なんかもう、いろいろどうでもよくなってくる作品。そりゃね、1話目で突っ込んだ要素が何一つフォローされないまま突っ走ってるし、いちいち吹っ切れる方向が間違っているので真面目にドラマを見ようとしたらバカを見るばかり。なろう系作品にそうした方向性での期待を抱くのは本当に徒労以外の何物でもないということを教えてくれる。いや、多分過去にたくさん作られたアニメは全部そのことを教えてくれていたのだ。視聴する側だって、それに合わせて観なきゃいけないってことなのだ。「お話が支離滅裂だ」というのは結論ではない、スタート地点なのだ。前提として受け入れつつ、「そこからアニメがどう作られるか」を判断しなければいけないのだ。なんだその地獄は。
そして新しい起点を認めてしまえば、今作はよくできている方である。いわゆるチートのデザインは確実に間違っており、「とりあえず最低でも科学者とマジシャンは消せよ(あと忍者も侍も医者も全部ダメだ)」と何度思ったかも分からないが、そうしてとにかくチート土壌を用意し、その上で「異世界で何をやりたいのか」については理解が及ぶ部分はあるのだ。だって、剣と魔法のファンタジーで戦ってる世界に問答無用でミサイルぶち込んだらどうなるかは見てみたいじゃない。「恐ろしい身体能力を持つ敵キャラに遠距離からひたすら銃撃する」みたいなこすっからい戦争は気になるじゃない。周りのなろう系はその「武力の描写」にあれこれとしがらみを設け、どこかにまだ照れやためらいがあるように見えるが、今作は「いや、ミサイル撃つし」という一度はやってみたかったことをダイレクトに実現させている。そのための過程は全てすっ飛ばした上で、だ。この辺りがチートのチートたる所以であろう。
そうして「文明マウント」を見せたかったというのに、結局お話を作る上でチートだけでは面白くないってんで相手キャラにさらなるブーストをかけたせいで戦い自体がグダグダになったり、どうにもストーリーテリングがお粗末すぎるとは思うのだが、こうしてアニメにまでなっているということは、純粋にそうした「シチュエーション」だけで楽しめて、今作を推せたファン層が一定以上存在しているということ。そういう快楽の与え方もあるということだ。私には理解が及ばぬが、そういう世界の存在が垣間見えるだけでも一応意義はあるだろう。それこそ異世界を見るかのような心地である。
そして、今作はアニメスタッフにはそれなりに恵まれているのである。柳監督の丁寧な女の子描写は萌え展開を支える大きな要因になり、かつてのラノベ粗製乱造機のように、「もう、中身なんて大体同じだし画さえ見られるならOKじゃね?」を実現。これはこれで「アニメ化してよかった作品」なのかもしれない。丁寧におっぱいや幼女を描いてくれるなら、後からそこに意味をくっつけてやればよいのである。こうして何でもいいから「見てもらえる」作品になっているのだから、今期作品の中では「良い方」だと受け止めるべきだろう。…………さて、業界で何が壊れてしまった結果だというのか……。
PR