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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ごめんなさい嘘です……作品タイトルは「メイドインアビス 深き魂の黎明」です……。いや、でも正直「マルルクちゃんを観た時点で逃げ出した方がよくない?」とは思ったよね。あのほんのちょっとの幸せを胸に抱えたまま平穏に帰ろうかとは思ったよね。オーゼンさん、久しぶりにみたけどほんとに度し難い人で最高だったわ……。ちなみに「マルルクちゃんの日常」はコンテ演出担当が「ゆゆ式」なんかでおなじみのかおり監督なんですよ。それだけでもなかなか良い作品であることがわかると思います。まぁ、作者の性癖の塊みたいなストーリーですけど。で、そんな時間が終わると、本編が待ってるわけですよ……。

 

<一応ネタバレ注意って書いとくけど、どうせみんな原作読んでるだろ>

 




 僕だって一応原作は1回通読してます。テレビアニメ放送後にきちんとそこは履修しました。まぁ、1回読んだだけなのでディティールまで細かく覚えているような状態じゃないし、ついでに言えば6層以下の話になると正直何が起こってんのか全然わかんなくなっちゃったんだけど、まぁ、そこはそれ。今回劇場版で描かれるボンドルド編については「どういう話」かは知ってて観にいくわけですよ。ある程度覚悟はしていくわけですよ。でもね、やっぱダメだよ、拷問だよこれ。なんでこんなに各方面から丁寧に人間の感情を壊していけるんだろう。よくドラマの筋立ての批判に「人が死ねばドラマになると思ってる」みたいな文句が出てくることがあるが、ほんとにそうだよ。これをみたらよくわかる。人を殺すなんてね、そんな安易な方法じゃなくても、もっと人の感情をめちゃくちゃにする方法はいくらでもあるんだよ。死なんてもんは、本当に手っ取り早い安易な道具立て。今作みたいに、徹底的に「生」と「死」を解体して、撒き散らして、塗り固めていく作品を見せつけられたら、そりゃボロボロにもなるよ。観てる間の状態を評して、プルシュカちゃんだって「力の加減がわからない状態で噛みしめるから、奥歯が砕けちゃうの」といってるでしょう。いや、マジでギリギリと歯噛みして、目をひんむきながら観なきゃ行けない。上映終了後に電気がついても、しばらく立ち上がれない。そんなアニメ。

 冒頭のお花畑火葬のシーンでまず「グロ」の方が見せつけられて、本当にそっち系が苦手な私としては「これ、もしかして途中で劇場から飛び出すようなことにはなるまいな……でもR15だし最悪そのパターンも……」とか不安になってたんだが、まぁ、そんな表面的なグロ要素はすぐに些細な問題になるな。えぐるもんは血肉じゃなくてメンタルだからな。これ、わかってる状態で観るのと何も知らない状態で観るのはどっちがマシなんだろう。登場直後から「プルシュカ……」ってテンションだだ下がる状態で観てその後の全てでグサグサ刺さるのも辛かったけど、何も知らずに観てあの仕打ちを叩きつけられたら最大瞬間風速は余裕で超えてくるだろうし……うーん。どっちにしろ無理なやつだな……。もう今後は新たな幼女を出すのは勘弁してもらえないでしょうかね? CV水瀬いのりにして「(迫真)」つけるのも勘弁してもらえませんかね。

 本当に、目を背けたいのにいっときも画面から目を離せないという拷問のような2時間。目を背けてしまったらこの映像のクオリティを無に帰すことになってしまうので、とにかく何から何まで見せつけられる2時間。普段なら劇場アニメを見る時には感想を書くために色々と頭の中で整理しつつ、評価を見定めながら各要素を切り分けるように気をつけているのだが、今作の場合は少しでも作品の向こうを考えようとすると、それだけでブワッと涙腺がぶっ壊れるので途中からなるべく考えるのをやめようとすら思った。もう、ただひたすら目の前の画面を受容する機械になったらどれだけ楽だろうとか思った。何かがこぼれる映画です。ボロボロと。だくだくと。

 まぁ、そうして思考を停止してしまったので他に有益な感想は特に出てこないんですが……あ、今回の主役は3人のうち誰だと聞かれたら、個人的にはやっぱりナナチを推したいですね。そりゃリコだってレグだった文句なしで主人公なんだけど、一応作品全体を通して考えると、この5層って「ナナチを仲間にしてから最初の冒険」のシーンで、つまりナナチ大活躍を描くための舞台なんだよね。まぁ、普通の漫画ならそういうシーンって新キャラの格好よさを引き立たせるためだけの舞台を用意するもんだが……いきなりラスボスでベリーハードってのが今作なんだよなぁ……ナナチあんな見た目(とあんな声)なのにあらゆる感情を右に左に揺さぶってくれる強すぎるキャラになってるからどんな気持ちで観ていいのかいっつも困ってしまう。個人的にマックス涙腺崩壊シーンはナナチがカートリッジの説明するとこなんですよ。ミーティの件が曲がりなりにも片付いて、少しは前進していると思われていたナナチの人生に、まだまだボンドルド特製の地獄がてんこ盛りになってるって確認できるシーン。そしてナナチは自分のもふもふで癒されることすらできないのだ。頑張れ、超頑張れ。

 そうして考えると、隣にナナチを置いとけるようになった分だけレグはマシな方なのかもしれない。まぁ、いちいちちんこに注目されるのはかわいそうだとは思うが、ナナチを吸うことができるってのはあらゆる虐待を埋め合わせてあまりある人生の特権である。今作は本当に「匂いを嗅ぐ(吸う)」シーンが多すぎるんだけど、完全に作者の嗜好だしなぁ。いや、吸いたい気持ちはよくわかるからどうしようもないんだけど。劇場クオリティのもふもふにせめてもの癒しを求めるのは許してくれよ。あ、劇場クオリティといえば戦闘シーン含めてあらゆる画面のカロリーの高さは文句なしですんでね。本来ならこんな風に「ついで」みたいに書くことでもないんだろうけど、今作はテレビシリーズの時点でかなりクオリティも高かったし、「劇場版ってことは当然あれの上をくるんだよな?!」って無茶ぶりにも文句なしで応えているのだから恐ろしい水準なのは間違い無いです。戦闘シーンが全部やべぇのは太鼓判が押せるし、そんな中でもイチオシはもしかしたら水中戦からの上昇負荷ダイレクトアタックのところかも。あのカットでのスピード感と「アビス」ならではの絶望感は格別のものがあります。

 他にもまだまだ見どころはある、っていうか多分2時間全編が見どころ(そして目の覆いどころ)という稀有な作品なので、観たい人は、なるべく体調が良い時に、用法用量を守って過度な負荷がかからない状態で観ましょう。俺もメンタルが不安定な時に見に行ったら、もしかしたら「ニンゲン……ニンゲンンンン!」って叫びながら首を掻っ切ってたかもわかりません。まぁ、「人でなし」の物語なんですけどね……。

 度し難い。

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