「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」 4→4
防御力に極振りしろよ。タイトル詐欺やんけ。永久にブロックを続ける亀のようなプレイヤーを見守るだけのアニメ……それはそれで見てみたい気もするな。
まぁ、予定通りの作劇で予想通りの結末ではあったので特に語るべきこともないのだが、何故か今期は今作がやたら作画に力が入った作品になっており、「大沼さんもSILVER LINKも、もうちょっと有効利用できる作品があるんじゃなかろうか」ともったいない気持ちになった。いや、作画がきちんとしてるアニメが1本でも多く発信されるのはそれはそれで良いことだとは思いますが。何が問題って、この作品で「キレッキレのバトルシーン」って別に売りにならない気がすることなんだよな……ファンがいるとして、そういう人たちは一体何を目当てにこのアニメを見ているんだろうか。
結局、「別に命がけでもない、単なるゲームをプレイし続けるだけのお話」を我々はどんなテンションで見守れば良いのかという永遠の命題は今作でも解決しないし、視聴のモチベーションに悩ましさを残し続けた。ただ、今期はもう一本似たような設定のアニメがあり(なんちゃらデンドロビウム)、そちらと比較することで、今作の見方はなんとなく分かったような、そうでもないような印象になった。結局、突き詰めれば主人公・メイプルは楽しくお友達とネトゲをやっているだけなのである。となれば、今作は「なろう系」と言われるオレツエー文脈で見るよりも、もっとトラディショナルな、「きらら系」とまとめられるような女の子可愛い系アニメとしてみたほうが理解が及びやすいのではなかろうか。一時期は「萌え系女の子アニメも飽和状態」ってんで様々なジャンルへと女子高生の版図が拡大され、マイナースポーツやおっさんの趣味にまで女の子が拡大解釈された作品が多数制作された。本作の場合も、そのうちの1本と考えれば、「オタクたちがやるネトゲを、女の子たちが楽しげになんのストレスもなく遊ぶアニメ」だと割り切ればいいわけだ。そうすれば、別にゲーム内世界でどんな理不尽が起ころうとも大した問題ではない。「けいおん」で唯がムギのコネを使ってクソ高いギー太を入手した時も、「女子高生がそんなもん手に入れるなんてチートやんけ!」なんてことに目くじら立てる人間もいないだろう。いや、ぶっちゃけ当時はそういう人もいたけど……。まぁ、「そこはどうでもよくない?」ってなるだけだ。
今作の場合も、可愛い女の子が楽しそうにゲームをプレイする姿を見せることが唯一にして最大の目的であって、そのためには女の子にとってストレスフリーな遊びでなければならない。そして、一番簡単にゲームをノーストレスな遊び場にする方法は、「チートさせる」なのである。しかも意図したチートではなく、偶然に偶然を重ねた、単なるラッキーによる無双状態。これがあれば、お気楽女子高生でもニコニコと他者を蹂躙できて、快適なゲームライフを送ることができる。そういう設定なのだと考えれば、なるほど今作の設計は理にかなっている。……うん、かなっているはず。強いて問題をあげるとするなら、そうした「萌え系作品」は完全に閉じた世界でのみ趣味を満喫すればいいはずなのだが、ネトゲという媒体の性質上、そこはどうしてもオープンワールドになってしまい、「周りから主人公をヨイショする寒い声が聞こえてくる」という部分くらい。いっそそうした「周りから恐れられてる」みたいな文脈も削除してメイプル視点オンリーで単なる快適ライフを描き続けていれば、潔い萌え作品として新たな境地にたどり着けたのかもしれないのだが。
以上はあくまで「私が今作を快適に見るための身の置き方」なので、本当にそれが正解なのかは定かでない。というか、絶対に制作側の意図はそうじゃないはずだが、「可愛ければいいじゃない」は一貫したセールスポイントとして認められていたのは間違いない。そこですり合わせができていれば、まぁ、悪い作品ではなかったのかもしれない。最後にもう一回だけ言っときましょうね。
デバックしろよ。

PR