「セブンナイツ レボリューション -英雄の継承者-」 5→5
今作最大の難点は、タイトルを声に出して読もうとするとどうしてもイントネーションがゴー☆ジャスっぽくなってしまう部分である。そォれ!
えっとね、案外嫌いじゃなかった。そこまで奇をてらったデザインでもないし、「まぁ、そういう感じやろな」くらいのお話ではあるのだが、要所要所でしっかり視聴者を手放さないような展開を用意してくれていたおかげで、ソシャゲアニメで陥りがちな「もうこれ、観なくてもいいじゃね?」というトーンダウンが発生せずに済んだ。いちいち「へぇ、そういう展開になるのか」となんとなく気にさせてくれるバランスはソシャゲやらなんやらを抜きにして、ファンタジーアニメとしては模範的な構成だったと思う。具体的にはありがちな「敵キャラ3人衆」的展開が嬉しいレダの扱いとか、毎度おなじみ(?)ソフィーティアさんの逆転劇とか、満を辞して前に出てくる主体性のない女とか、きちんと「一本のお話を作るよ」という責任感が感じられる。そりゃまぁ、全編通して「どっかで見たことはあるわ」と言われたらそれまでだが、別にどっかで見たことがあることは減点要素にはならないのである。「見たことある気がするけど気になるからやっぱり見るわ」になれば勝ちだ。個人的には「オルタンシアサーガ」と似たような立ち位置ではあるが、全体的な均整を考えるとこちらの方が評価は高いかもしれない。
作画もそれなりのラインで安定していたし、女の子が可愛らしい部分は積極的に打ち出せていたというのも評価を支えるポイントになるだろうか。推しはレダさん(キャラデザのやけっぱち感が好き)だが、やっぱエレンさんの美味しい立ち位置も見逃せないだろう。最初は百合キャラまっしぐらっていう意思表明なのかと思っていたが、まさかそんなバックグラウンドを抱えていたとはね(そして綺麗に百合的ゴールインに帰結するという)。あと、これは完全に中の人の評価になりそうだが、ソフィーティアさんは登場時からそこはかとなく「私、怪しいキャラですけどね」って雰囲気を匂わせているさじ加減はうまい。包容力のキャラに振るか、腹黒ラスボスに振るか、そのあたりの変幻自在のプランは圧巻の17歳である。人として生まれたからには、定期的に悪い井上喜久子を摂取したくなるもんですからね。まぁ、今期はどこぞのピエロもいたのでやや過剰摂取気味ではあったけど。ちなみに私が初めて摂取した「悪い井上喜久子」は「キディ・グレイド」です。なんで今作の感想が最終的に17歳トークになってるのかは謎。
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