「聖女の魔力は万能です」 4→4
ほんとに万能にする奴があるかバカ! というわかりやすいなろうアニメでしたね。女性主人公作品のなろうアニメも増えてきたけど、この辺りがスタンダードな1本なのかなぁ、という印象。性別が変わろうとも、なろう的な立ち回りが腹に据えかねるのは同じよね。
1話目の時点でなんとなく鼻についていた「効果1.5倍」みたいなわかりやすい物言いが、どうにも世界設定に噛み合ってない感のある作品。「聖女」という主題があるんだから、もうちょい宗教色を強めにすればいいというか、ふわっとした「霊験」だけで威光を示す手段もあったと思うのだが、結局なろう的ステータス地獄から抜け出すことはせず、「ポーションがめっちゃ効く」とか「付与魔法属性がやたら多い」とか、目に見える恩恵ばかりを追ってしまうのでどうにも「強さ」の度合いが即物的なものになってしまう。まー、そうしないとせっかく呼んでくれた異世界人がすぐに恩恵に与れないからイライラするだろうし、「ステータスが色々高い」ということを示せばお話もサクサク進むわけだが、結局チートじみたステータスの高さで殴るだけの構図は変わらないので、それを少女漫画的サムシングに混ぜたところで飲み込んだ時の味わいはあんまり変わらないのよね。そういう意味では、「よくある定食メニュー」くらいの受け取り方でいい作品だったとは思うのだが……せめてアイラちゃんの扱い辺りで何かミラクルを見せて欲しかった。聖女2人設定、完全にこけおどしだったもんなぁ……。まぁ、だからこそ可愛かったと言えなくもないけども……結論:一ノ瀬ボイスのおどおど少女が可愛くないわけがない。
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