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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「異世界おじさん」 5

 初見後の感想は「はえー、なるほど」です。ギャグアニメの感想としてどうかと思うけど、感心する部分は素直に感心しました。

 タイトルだけ見た時点で「もう覚えさせる気ゼロで全てを放棄したなろう作品やんけ」と匙を全力投擲しようと思ったのだが、始まってみると何やら様子が違う。なんとまぁ、異世界転生作品なのに異世界にいないという異次元の構造を持ったネタアニメであった。なるほど、「異世界にいるおじさん」ではなく、「異世界帰りの叔父さん」という意味のタイトルだったわけね。それなら確かにこれだけのフレーズでちゃんと説明できてるし、他とも差別化できている。

 ただひたすらに「もったいない異世界ライフ」の話をちょっとズレた叔父さんから聴取し、時にそれを現代社会で有効活用するというのが主なネタ回し。その中心には「17年間昏睡していた」という設定からジェネレーションギャップを多用する。個人的な好みの問題だろうが、視聴時にはこのギャップネタがあまり笑えなかったのでそこが一番合わない気がした。「2000年ごろに昏睡した人が初めてみる2017年」ってのは、やろうと思えば私でも想像できる範疇にあるのだが、こちとら胡乱な生き方しかしていないせいでどうにもネタ回しがピンとこず、畳み掛けるように被せてくるギャップネタがしつこく感じられてしまったためだ。多分時代考証はちゃんとしてて間違ったネタにはなってないんだろうけど、それだけになんだか教科書通りというか、調べてきたいかにもな時代差を提示してますよ、っていう感じであんまり笑えない。

 となると推していくべきはやはり「異世界ネタ」の方だろう。ツンデレ文化がまだ完全に定着してなかったというのは盲点だったが、そんな流行の「先取り」をしていた異世界エルフ娘が不憫でしょうがない。なろう異世界の主人公にホイホイくっついてくる尻軽娘は印象が良くないのだが、主人公にここまで袖にされても健気についてくる(そして不憫な目に遭う)エルフは流石にかわいそかわいい。私がいつも愚痴っている「なんでこんな主人公に惚れるんだよ、おかしいやろがい」の極致なのだが、「おかしいやろがい」が主人公自身の行動として現れちゃってるので、なんだか「ついに視聴者の怒りがキャラに届いたのだ……」みたいな妙な達成感がある。まぁ、もう結果が出ちゃった関係性なので、今後永遠に彼女が報われることがないわけだが……。それも加味しての身を切ったネタ回しである。

 監督もスタジオも聞いたことがない名前だったけども、映像は割とこだわりを持って作り込んでる気がする。総合的には割と期待高めの作品であり、「このネタ回しで1クール保つか?」という不安についても、前期にはどこぞのヒーラーが1クール保たせてしまったことを考えれば意外と大丈夫な気がする。ただ、最大の難点として……キモいおじさんは素直にキモいため、ちょっとキャラクターから生理的嫌悪感を覚えるタイミングがあるという……こればかりは作品コンセプト上どうしようもねぇなぁ。最終的に僕はおじさんを愛せるようになるんでしょうか? ならなくていいですか? そうですか。

 

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