「RWBY 氷雪帝国」 6→4
今期、「期待してたけどスカされた作品」部門第1位。序盤数話の作画クオリティを見たら、そりゃ期待しちゃうよなぁ……。
ってなわけで、最大のガッカリポイントはなんといっても作画である。スタート時点でのクオリティが高かったおかげで余計にハードルを上げてしまった部分はあるんだろうが……最後まで責任持てないならそんな表紙詐欺みたいなことしない方がいいよ。落差がひどい方が失望は大きいんだからさぁ。中盤以降のメタメタ作画は本当にギャグなんじゃないかと思えるレベルのガッカリ感だった。元々、CGベースの作画が売りのアニメがスタート地点なはずなのだが……どうしてこうなった。
そして、残念ながら作画が良かったら評価も上がったかと言われるとやや疑問なのが残念ポイントの2つ目、シナリオ自体がピンとこないものだったことである。女の子わちゃわちゃ作品なのだから、チームメイトどうしで魂の交流を経て仲良くなる(意味深)というのは王道だし、我々も求めている要素ではある。ものが特殊ミッションチームなのだから、ふつーにタスクを用意し、ふつーに冒険活劇の果てにそれらを乗り越えていけば最低限の満足は得られたと思うのだが……何故か本作の舞台になったのは、よりにもよってワイスの夢の中。3話目あたりで夢の中にダイブした時には「このイベントでルビーとワイスが仲良くなるんやろな。そんでチームの絆を深めて新しい冒険に出るんや」と思ってたのに、なんと、最後までずっと夢の中。夢バトルフォーエバー。
これは一般論だが、「夢の話はおもんない」というのはよく言われること。夢ってのはどんな不条理でも許されるのでネタもサプライズもあったもんじゃないし、オチなど存在しないので他人に話したところで全然面白くない。「こんな夢みたんだけど」は世間話の中でもリスキーなものだという。それをアニメでやられてしまい、まさに「なんでもありやんけ」がずっと続く結果になってしまった。もちろん、夢バトルだって使い方次第で面白いプロットは組めたはずだ。「精神の表れ」「深層心理の漏れ出し」だと思えば、友達の夢にダイブしてその謎を解くというのは「魂のふれあい」に通じる。夢までさらけ出した関係性なんて、友情物語としては最上の素材にもなり得るはずだ。ただ、それってやっぱり「お互いを理解しあった上で、それでも隠された本音があるんだ」みたいな関係性になってからじゃないだろうか。今作の場合、ワイスたちはチームを組んでからまだ日が浅く、いがみ合っている構図も表面上のじゃれあいではなく、純粋に「まだよくしらねぇし、なんかこいつとは合わない」と思っている段階だ。そんな段階でいきなり夢にダイブして深層心理まで探りを入れられたら、ワイスの方が一方的に損してる状態である。まだお互いに十全に知り合ったわけでもないのに「本音はどうなの!」を探られ、さらには夢の理不尽ルールで不条理ワールドを見せられても、全ては「知らんがな」へと辿り着くルートである。やはり、夢バトルはもっとキャラが定着してからやるべきことだし、やるにしてもまるまる1クールアニメの舞台にするような場所ではないだろう。
……いや、言うても作画が良ければある程度は形になったとは思うけどな……。もっと可愛いルビーの可愛いバトルが見たかったなぁ……。
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