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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「スパイ教室」 5

 教室だのファミリーだの、世はまさに大スパイ時代。……なのでしょうか? なんかさ、こうしてフィクションの中で「兵器による戦争はコスパが悪いので世は情報戦の時代に突入した」って言われてんのに、現実世界では容赦なくドンパチが起こってるという事実がほんとに世知辛いわね。

 さておき、ラノベ原作ってことである程度先まで見通しが効くようになっている部分は最低保証だとは思っているが、焦点となってくるのは「スパイ」というテーマそのもの。凄まじい偏見かもしれないが、スパイものって、面白く書くのがめっちゃむずいと思うんですよね。この辺りの事情は過去に「ジョーカーゲーム」に触れた時に書いた気がするのだが、基本的に「騙し騙され」を描く必要があり、特有の刺激を生み出すためには当然読者にも「騙されたッ!」というサプライズを提供しなきゃいけない。そして、「スパイものなんだよね」という前提を持って見はじめた視聴者にそうしたサプライズを与えるってのは至難の業。しかもスパイVSスパイという智謀の戦いとなってくると、お互いに「騙した! と思ったら騙された!」という二重三重のどんでん返しが必要になってくるわけで、そんなプロットなんてそんなにザクザク出てくるわけがない。無理矢理そうした雰囲気を演出しようとすると、どうしたってこじつけじみた強引な展開になってしまい、いってしまえば小学生どうしの「バ〜リア!」「はいダメー、このビームはバリア貫通しまーす」「貫通ビーム防ぎシールドもあります〜」みたいな適当な言い合いになりがちな印象がある。「ジョーカーゲーム」の場合は確か「洗脳の上書き洗脳」みたいな要素でそういうビーム合戦が繰り広げられた気がする。

 そうしたプロットの難しさは1話目でも若干漏れ出ており、「ちゃらんぽらんだと思っていたメインヒロインが実はすでに策謀を巡らせて動いていた」という導入サプライズはきちんと成功していたと思うし、「教官はそれをさらに読んで上をいっていた」も、だいぶ怪しいが一応成立したとみよう。しかし、冷静に考えて「死ぬ気で漕げ」で2人とも助かっているわけで、ヒロインが冷静であれば、あの状況は教官の負けだったはずなのだ(毒針で昏倒させてから死ぬ気で漕げばよかったのだから交渉が成立していない)。そこに触れないのはある種のお約束めいた部分であり、完全論破できるほどの戦略バトルってのは描くのが難しいよね、というお話。

 まぁ、そういうKYなツッコミを入れず、「女の子だらけの共同生活に朴念仁な野郎が1人茶々を入れるよ」というドタバタ共同生活コメディだと思って見てればいいとは思うんですけどね。長屋ものは大好きなフォーマットなので、個性が強すぎる面々がぶつかりながら成長していくっていう部分だけ見られればそれでいいんじゃなかろうか。まぁ、「なんで女の子しかおらんねん」というのはよく分からんところだが……共同生活で不自由しないよう気遣ったのかしら?

 なお、キャスト面はコテコテ過ぎてげっぷを通り越して嘔吐しそうなくらいの密度。「昨今のアニメ作品でメイン張った回数が多い方から無節操にキャスティングしました」みたいなとんでもない布陣になっており、「むしろ別々な作品で見せてくれよ……」と思うレベル。このメンバーで容赦なく殴り合ってくれるならそれはそれでOK。

 

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