最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
今時逆に珍しい、純然たるトラック転生からの模範的なろう作品。「もうご存知ですよね」みたいな感じで転生までの段階をサクサクショートカットしていく様はいっそ潔いとすら思える。 設定としてはこれまたあっぱれなくらいに隠す気もない典型的な悪役令嬢もの。流石にアニメ化作品だけでももうお腹いっぱいと言っていいくらいに悪役令嬢ものも増え、私も経験値を積んできたと思うが、令嬢ものが始まるたびにいちいち「悪役令嬢のパラドックス」に触れるのも飽きてきた。でも、今作はまさにそこが最大のネックであり、いつものように視聴モチベをガリガリ削られる展開。 一応これを最後だと思って解説しておくと、「ゲーム設定の中に飛ばされるのが悪役令嬢ものの基本設定だが、作品世界内でのゲーム設定の拘束力を主人公が主観視点で判断する術がない。ゲーム記憶を持つイレギュラーとして転生した主人公がいる時点でゲーム世界とは異なる状態であり、破滅フラグが立とうとも意識的に回避すればその運命に辿り着かないと仮定するなら、最初にゲームと異なる行動をとった時点で全ての破滅フラグは無に帰すため、設定がなんの意味もなさなくなる。逆になんらかの運命力が働いて強制的にゲームの設定に引き戻されるという世界であるなら、どれだけ主人公が抗ったとしても無意味であり、それを脱却できるかどうかは完全に作者のご都合主義に任せるだけの運ゲーに成り下がる」というのがこの設定のパラドクス。未だかつてこの問題に正面から向き合ってブレイクスルーした悪役令嬢ものには出会っていない。強いてあげるなら「実況の遠藤くん」くらいの無茶苦茶な外部要因を持ち出し、「ゲーム内のキャラがゲーム外を知覚できる」「自分たち以外にもゲームに干渉しようとする敵対存在がある」くらいまで設定を盛り込めば、一応は新しい展開が期待できるかもしれない。 今作の場合は綺麗にテンプレをなぞっているおかげでそうした設定への問題意識は1ミリも感じ取れず、いつも通りの都合のいい(主人公にとっては都合の悪い)設定の解釈を飲み込めない。例えば、「予知」と称してゲーム知識を活用して父親の死を未然に防いだこと。これはいいスタートだ。これによって「ゲームと違う展開が生み出せるのでは?」という気づきがあり、主人公に動機が生まれる。しかし、この時点でもうほぼゲームは終わっている。何故なら「両親が健在の世界線」はすでにゲームに存在しないわけで、もうこの世界における主人公を「ラスボス」と称する意味はない。一応今回のシーンとなる9歳までの時点では悪逆の限りを尽くしていたという設定があるにはあるが、いうてもそんな子供のやってきたこと。これから先の人生でナンボでも禊は可能だろうし、破滅フラグに肥大化するまでの大問題を抱えているとは考えにくい。 それにもかかわらず、主人公は弟との遭遇シーンでゲーム内記憶がフラッシュバックし、「やっぱりゲームの設定には抗えないのか?」と見当はずれな疑問を提示している。いや、単に弟が来ただけじゃん。むしろ父親存命の状態で弟と面会した時点で「ゲームと違う流れに乗っている」ことを自覚しろよ。もうお前の知ってるゲームとは違う運命に乗れてるんだよ。それならもう、何も心配する必要はなく、単に「いい統治者がいい政治をする」だけの話になるはずである。いっそ開き直って「民の為に尽くす」物語になるならそれはそれで成立するので文句はないが……これから先も「破滅フラグが〜」だの「私はラスボスだから」だのと言い始めたらそれは間違いなく設定破綻。一気に見る価値がなくなるだろう。 映像部分に大きな問題はなく、これから先がふつーの「王宮ファンタジー」になるなら決して評価は下がらない。ただ、どうせそうもならんのやろな、という諦観もすでにある。だってなろうだから。さぁ、この「なろう作品として破滅するフラグ」を覆すことができるかな?
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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