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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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吠える暴れ者/Bellowing Bruiser

 一応「5マナ以上」や「パワー4以上」条件を見たしつつ汎用性にも気を遣ったコモンらしい出来事クリーチャー。5マナ4/4速攻は本当に「それなり」レベルだが、この性能で「それなり」だと思っちゃうくらいに現代の水準に慣れてしまった自分に驚きである。一昔前……いや、二昔前くらいだったらこれだけでもコモンとしては充分すぎる性能だったのだが。ただ、こいつには出来事というおまけがついたものの、正直そこにあまり大きなプラスは感じない。というのも、出来事クリーチャーでは定番のはずの「事前に軽く出来事で使っておいて、手が空いたらクリーチャーを着地させる」という使い方がほぼできないためだ。この出来事呪文の効果では、「序盤に適当に使い捨てる」意味が薄く、なんならこいつが4/4で登場した後に初めて使いたくなるくらいの効果である。「5マナのクリーチャーはいっぱい入れられないけど、軽めのソーサリーなら突っ込んどいても大丈夫」というマナカーブを誤魔化す免罪符が使えないため、あまり積極的に採用したい後押しにはなっていない。いや、クリーチャーとして充分なら文句をいう筋合いもないのだが……なんか、もう一声。

 


 
特注の戦闘装束/Bespoke Battlegarb
 エンバレス軍の人たちがきてたユニフォームでしょうかね。どう見ても防具一式なのにパワーしか上がらないという謎の性能だが、赤なんだからしょうがない。2マナで置いて2マナで装備、すっかり定番となった「削岩機」と同じ性能の装備品。パワーしか上がらないのでそこまで採用頻度は高くないが、環境次第では案外馬鹿にできないサポートになることもある。今回の赤はネズミトークンのおかげでクリーチャーの頭数だけは確保しやすい状態なので、こうしたサポートがうまいことハマる可能性もある。そしてその可能性を後押しするのが、痒いところに手が届く祝祭能力。速く攻めたいデッキにとって装備コストは目の上のたんこぶなのだが、パーマネントを展開するだけで自動で蒸着できるオプションはかなり取り回しの利便性を上げてくれる。この設定のおかげでデッキに複数枚入れる選択も可能となり、23枚と並べたこいつを一気に装備して殴りにいくネズミ軍団は壮観。まぁ、そこまで頑張るギミックかは分からないが、コモンで狙える方向性としてはありなのでは。

 


 
エッジウォールの群れ/Edgewall Pack
 今日のわんこ。「なんで犬がネズミと一緒におんねん」と思ったが、フレーバーテキストをみたら想像以上のおバカ具合で可愛いと思ってしまった。4マナ3/3威迫+トークン1体。使用感としては直近でも活躍していた「煙突の煽動者」あたりが近いだろうか。速度の面ではやや劣るが、その分攻撃性能に優れるので役割の土台としてもちょうどいい。当然、祝祭デッキでは確実な祝祭トリガーとしてのニーズがあり、コモン戦力としては各所からお呼びがかかるのではなかろうか。「アイ ワン チュー」っつって(思いついた時は天才だと思ったギャグ)。

 


 
かじりつく大合唱/Gnawing Crescendo
 トーテンタンズさん、今回はもう赤の唯一のレジェンドなんじゃねぇかと思うくらいにいろんなカードで大活躍してるな……。毎度お馴染み「ラッパの一吹き」に、トーテンタンズさんが歌ってくれるボーナスつき。パワーしか上がらないタイプの増強なのでこれを後ろ盾にフルアタックしても自軍クリーチャーはバタバタ死んでいくが、その分はネズミトークンを補充し、アタック前とアタック後でクリーチャー数が変わらないという手厚い保険が受け取れる。ただまぁ、この手の呪文って繰り出すシーンはだいたい「この攻撃通せば勝ち」の場合なので、その後の展開を考える必要性はあまりない。ネズミはブロックできないからフルアタックの返しの相手の攻撃への備えにもならないし。まぁ、あったらあったでありがたい効果なのは間違いないし、ネズミデッキならゲームを決めずとも2〜3体くらいのアタックに合わせて使っちゃってもいいのかも。もちろんブロック時に使って逆転劇を演出する場合もあるかもしれない。

 


 
がめつい巨人/Grabby Giant
 出来事呪文で4/3の巨人ってぇんでどうしてもあの頃のアイツの記憶が蘇ってくるが、レアリティが2つも違うのでその差はまさに雲泥。トータルで3段階くらいは弱い。まぁ、トップレアと比べてやるのは可哀想すぎるけども。こちらはこちらできちんとコモンとしてまとまっており、2マナで事前に宝物を作っておけば、次のターンにこいつをさっさと出す選択肢も生まれるし、ゆっくり出てきたこいつがその宝物をドローに変える未来もある。到達持ちでどちらかというと防御を見据えたデザインではあるがパワー4以上なので赤緑デッキにも無難にフィットする。悪いところは何もない。ただ、目立ったところもあんまりないし、ジャイアンみたいなオーラを漂わせるいじめっ子ムーブが現代のコンプライアンス的にやや向かい風。
 
 
火がつく義烈/Kindled Heroism
 学がないもんでMagicのカードで初めて学ぶ言葉ってのも意外と多くて、たとえば「湯焼」とか「枕戈待旦」とか……。前者については「そんな言葉はない」で片付けられるが。何が言いたいかっていうと「義烈」っていう言葉も知らなかったです。調べてみたらだいたい「ヒロイズム」の和訳と考えて間違いなさそうだが、「義烈」でググるとトップにヒットするのがミリタリーファングッズの通販サイトなのがちょっと草。そしてカードとしては「嵐の一撃」や「果敢な逃亡」「灼熱の突撃」の完全同型再販。驚いたことに、なんとこの全く同じ効果の呪文は4枚目だそうな。全く同じ効果の呪文がここまで短期間に名前を変えて作られ続ける事例はちょっと他にはない状態。「果敢な逃亡」はともかく、他の2枚はそこまで特徴的な名前でもないのだから再録でも良かった気がするのだが……。まぁ、リミテだと便利だからね。

 


 
愉快な吟遊詩人/Merry Bards

 愉快な一団とのことでイラストの雰囲気も他とはちょっと違ってどこか牧歌的なような、逆に薄ら寂しいような、不思議な風合いを醸し出している。今回やたらと多い気がする3マナ3/2の汎用ボディに、キッカーを払うと役割を1つプレゼントしてくれる祝祭応援機能が搭載されている。この楽団の紡ぐ英雄譚なんかを聞いた少年が、将来的にヒーローに憧れて成長していくのだろうなぁ、というフレーバーが効いているのは上手いところである。祝祭デッキでの相性の良さは注目に値する部分で、攻め気が強くて軽量クリーチャーが多くなりそうな祝祭デッキなら「若き英雄」を張る対象も多そうだし、これ1体で確実に祝祭を誘発できるのでテンポも良い。いざという時は3マナで出して一応の動きが取れるのも速攻デッキなら馬鹿にできない選択肢になるだろう。綺麗なマナカーブ、描きたいですよね。

 





 
トロッコの向こう見ず/Minecart Daredevil
 一応確認したけど、トロッコって線路の上を走るものだよね……出来事呪文の方も「軌条を乗りこなせ/Ride the Rails」となっており、基本的に線路を走るやつなのだが……まぁ、こいつは向こう見ずだからな……ヤギに引かせて軌条(線路)を無視するクリーチャーと、そのクリーチャーに「線路に乗れよ」という出来事呪文。どっちが先に生まれたのか、鶏か卵の問題である。さておき、「出来事で単体増強を持つパワーのでかい基盤コモン」ということで前作でいうなら「リムロックの騎士」の立ち位置になるクリーチャー。先輩が出来事1マナ本体2マナと最軽量だったところを、それぞれ1マナ重くして、サイズも一回り大きくなっている。「リムロックの騎士」はその攻め一辺倒の男気が評価されて赤単などでの採用実績がある実力派。残念ながら1マナ重くなったこいつは流石にそこまでの輝きは感じられないが、3マナパワー4は紛れもない事実なのでリミテなら文句なしに出番があるだろう。特にパワー4以上を推しているグルールカラーでは必須カードと言ってもいいかもしれない。俺の前に線路はない。俺の後にも線路はない。
 
 
レッドキャップの盗賊/Redcap Thief
 あまりに素直な盗人クリーチャー。一応比較するとしたら4マナ3/3で宝物1つを出す「鉄面連合の掠め取り」、3マナ2/2だがモード選択で宝物も出せる「略取するバーバリアン」あたりだろうか。リミテで猛威を振るった「宝石泥棒」と比較しないのは優しさというものだろう。過去のカードと比較して大きく劣るというほどではないのだが、やはり3マナ2/3というなんの変哲もないステータスは積極的に採用したいと思えるものではない。候補に挙げるとしたら確実にマナが伸ばしたいランプに寄ってしまった赤緑デッキ、どうにも協約呪文が固まりすぎた場合、そして何がなんでも毎ターン祝祭を誘発させたいデッキとかになるだろうか。ただ、祝祭デッキの場合は「祝祭を起こした後にそのパーマネントをどう使うか」まで想定してデッキメイクしたいところなので、中途半端な2/3が求められるかどうかは微妙。

 


 
串焼き投げ/Skewer Slinger
 すげぇ勝手なイメージだけど、なんか進撃の巨人にいそうなキャラ。エルドレイン民はたまにこうして全力でふざけてくれるから好きよ。いや、別に本人は至って真面目なのかもしれないが……本来ならお行儀よく食べなければいけないはずの串を立派な武器として使いこなすヘンテコ名人芸。赤によくある「交戦状態になったら1点飛ばす」系のクリーチャーで、現在も「歴戦のゴブリン」は色の強さとも相まって渋く活躍中。こちらのドワーフは1/3と守備寄りのステータスになってしまったのでゴブリンほどの主張はないが、代わりに「防御でも有効」「到達」という2つの大きな武器を手に入れた。これによりタフネス1までのフライヤーなら一方的に対処できるようになり、1体立たせておくだけでもかなりの範囲のクリーチャーをシャットアウトできる。これが2対以上並んだ場合には、相手も相当攻撃に苦慮することになるだろう。デッキを選ぶのは仕方ないが、ディフェンス第一に考えるようなデッキの場合には、こいつの串が頼りになるはずだ。

 


 
勇気の徳目/Virtue of Courage
 そういや白青黒とかなり序盤に発表されていたのに残り2枚がずっと出てこなかった徳目サイクル。赤の徳目のエンチャント部分は非戦闘ダメージが衝動的ドローに変換するという、ちょっとクセのある効果。残念ながら「次のあなたのターンまで」ではないのでダメージを飛ばしたターン内にそのカードを使い切る必要があり、大量のカードを追放しても使い切るのはちょっと大変。とはいえ、5マナでこれを置いた時点でマナはそこそこ確保できており、「与えたダメージ分だけめくれる」という特大ボーナスを火力に全振りするコンセプトデッキは成立するかもしれない。たとえば「稲妻の一撃」を本体に打てば3枚めくれるので、そこからさらに連鎖して火力を撃ち続ける、なんて展開もありそう。その際に2枚目以降のこのカードがめくれても、きちんと火力として仕事してくれるのがうまいことまとまっている部分だ。というか、2マナの程よい火力として使えるのでとりあえず無駄にならないというサイクル共通の強みがそのまま使えちゃう。どーせ神話レアだしなー。

 


 
魔女の印/Witch’s Mark
 赤のルーター呪文、今回は残念ながら「苦しめる声」と同じソーサリー設定。まぁ、ボーナスとして役割トークンが採用されたため、これがインスタントで使えるとコンバットトリックにもなっちゃってやりすぎという判断だろう。明確にパーマネント1つ分の得があるのでソーサリーでも既存のカードを超える充分な強さに仕上がっている。また、最悪の場合でもカードを捨てずに役割トークンを出すだけの呪文として使えることも一応覚えておいて損はない。試合中盤、手札がすっからかんの状態でも使えるのは、この手の呪文では珍しいオプションだ。
 
 
獣の血筋/Bestial Bloodline

 この次元に狼男はいない気がするが……人狐ですかね。シルエットだけじゃわからないね。2マナで+2は「騎士の誓約」と同じ修正で特にびっくりするような性能ではないが、中盤以降にマナが余ったら回収して再利用できるギミックが搭載されている。これは基本セットの「野生林鉤爪」にも採用されていたもので、エンチャントテーマの環境というのが生まれた共通要因だろう。「野生林の鉤爪」より修正値が高い分、回収コストが重くなっているので「これ1枚あれば協約なんて余裕だぜ!」みたいなことには全くならないが、「パワー4以上」がテーマのデッキなら多少強引にでも採用する理由はあるかもしれない。


 
 
自然との融和/Commune with Nature

 久しぶりに帰還した「濾過」呪文の元祖とも言える懐かし呪文。確認したら初出が「神河物語」で、再録されたのが第10版だったので実に16年ぶりの再登場とのこと。……もうちょい最近のことだと思っていたが……この手の時間跳躍、歳をとるとどんどん増えていって怖い。こうした形のソーサリーでの「濾過」効果はまさにこの呪文から始まったといってもいい歴史的な1枚だが、プロトタイプということで性能も実にシンプル。サーチできるのはクリーチャーだけだが、5枚という掘削枚数があればぼちぼちのヒット率だろうか。手軽に使えてデッキ密度が上げられるので、リミテッドの肉肉しいデッキでの採用はありかも。まぁ、今回のセットの概念と何一つシナジーしないというのは残念だが。あとイラストのアライグマは可愛い。肉食になっちゃったっぽいが。

 


 
人狐の呪い/Curse of the Werefox

 このセットの緑除去。「自軍クリーチャーを+1して格闘」は基本呪文「弱者狩り」と同じ設定なので3マナというコストはちょいお得。「弱者狩り」との差をあげておくと、パーマネント数が稼げる点とトランプルも付与される点が優れているが、すでに役割を持っているクリーチャーに使った場合は増強されないというのがデメリット。トータルで見ればデメリットは気にするほどのこともないし、3マナになったのは純正強化と見ていいんじゃなかろうか。緑を中心にする場合は、結局盤面制圧は格闘頼みだからねぇ。


 
 
凶暴な人狐/Ferocious Werefox

 やっぱこの世界は人狼じゃなくて人狐しかいないみたいだな。そんで厳密には人じゃなくてエルフじゃん、っていうのも前に書いたな。人から狐に変身するパターンはないのかしら? さて、そんなエル狐クリーチャーは、出来事呪文の方で変身の様子がフィーチャーされており、各色に満遍なく散らばった「手軽に役割トークンがゲットできる呪文」担当。2マナインスタントで+1修正がつくトリックと言えるので、使い勝手はそこそこ。その後に出てくる4マナ4/3トランプラーもそこそこ。トータルでそこそこ。パワー4あるからそれはそれでよし。


 
 
小村の大食い/Hamlet Glutton

 最近ご無沙汰だった気がする、緑の「ライフを持ってくるデカブツ」枠。耐える必要がある緑デッキでは盤面をひっくり返すためにそれなりの採用率を誇り、アンコレベルだと「ワーム」や「古き」、コモンでも「繁茂狩り」あたりはそこそこ見かけた気がする。こちらの巨人は協約によってコストダウンするのがセールスポイントで、5マナから出てくる6/6トランプラーは迫力充分。赤緑・青緑のどちらのデッキでも充分マナカーブの締めを担当できそうだ。その分提供されるライフはおまけ程度になってしまったが……もしかしたら面倒を避けるために食物の回復量に合わせた結果かも。こいつのどこに癒し要素があるか1ミリも分からないからしょうがない。


 
 
虚ろの死体あさり/Hollow Scavenger
 パン屋が可哀想だ……。最終的にこの狼は食物1つを手に入れているわけだが、それは商品のパンだったのか、それともそれ以外だったのかは気になるところ。イラストは……どっちとも取れるなぁ(カード名は見ないようにして)。さて、もう何体目になるかも分からない3マナ3/2。今回マジで多いな。ただし他の3/2と一線を画す増強能力を持っており、直接対決ならそこそこの耐久性能を誇る。出来事呪文も1マナと激軽いのがありがたく、前作で言うところの「知りたがりの二人」が担当していた仕事をよりアグレッシブにこなしてくれるだろう。食物デッキを狙うなら軸に何体か備えておきたいクリーチャー。
 
 
跳び上がる奇襲/Leaping Ambush

 イラストのリスさんが可愛らしいが、果たしてこの先逃げ切れるかは微妙。魔女跡追いってリスとかも捕食するんだ(まぁ、人ばっかり食ってられないだろうしな)。緑のコンバットトリックの中でも到達とアンタップがつくタイプの部門。「蜘蛛掌握」以来微妙に形を変えてちょこちょこ作られているが、今回も一応新作といえば新作で、修正が+1/+2だった「イトグモの」のちょっと上位互換、そして到達がカウンターで付与される「突然」のちょっと下位互換。トータルで見れば1マナとしてはボチボチ。特に緑にとってありがたいのは、アンタップによってフライヤーを突然ブロックすることで擬似的な除去として運用できる部分。一応相手が「氷の女王」デッキだった場合には1ターン分のタップカウントを狂わせることができるというのも注意しておくべき点だろうか。まぁ、起き上がってもまたインスタントでタップされる可能性はあるが。

 


 
赤歯の系図学者/Redtooth Genealogist

 3マナ3/2が溢れかえる中での3マナ2/3は「ブロッカーとして意味がある!」なのか「ちょっと地味……」なのか。2/3の数も今回多い気がするな。こちらは基本的な役割トークン運搬役。他の色は場に出た時にキッカーコストが必要だったりしたが、無条件で役割生成ができるのは白緑の役割シナジーをサポートする目的だろう。王族役割は護法がつくので擬似的なカウンターとして運用できたりもするのだが、こちらのおじいちゃんはソーサリータイミングだけなのでそうした器用な立ち回りはできない。ただ無骨に他人を強化し、協約のタネを仕込むくらいである。トータルで3/4相当なのだから充分な性能のはずなのだが、白緑で役割にフィーチャーしたデッキでないとなんか手が伸びにくい気はする。

 


 
蜘蛛の食事/Spider Food

 毎度お馴染み、緑の「帰化」+「垂直落下」枠。最近はこの枠がセット販売になるのが定番化してきましたね。今回はシンプルな3択破壊に食物トークンのおまけ付き。おかげでソーサリーになってしまったので相手に付け入る隙を増やしてしまっているのが今回のセットではやや不安材料。相手に構える時間を与えてしまうと、これに応じて対象を協約されてしまう可能性があり、その場合には盤面上でアドを取られた上にこの呪文がフィズって食物も手に入らないという踏んだり蹴ったりの結果になってしまう。フライヤーを対象にした時にはその心配もないが……一応、使うタイミングにはちょっと気を遣おう。しかし、フェアリーもこんなにあっさり蜘蛛の巣にひっかかるもんか……。


 
 
縄張り持ちの魔女跡追い/Territorial Witchstalker

 「縄張り持ちの」魔女跡追いがいる時点で、「縄張り持ってない」魔女跡追いはいない気がするのだが……まぁ、ニュアンスとしては「たまたま縄張りに足を踏み入れちゃった時の」魔女跡追いって感じなのかな。基本設計は同様に「パワー4以上」をテーマに持っていたM21の「うたた寝するティラノドン」とほぼ一緒。残念ながら相手ターン中はティラノドンよりもパワーが1低くなってしまい、ブロッカーとしての信頼性がやや落ちてしまう。なぜそこに差をつけられたのかを想像するに、「ティラノドン」は「こいつ自身に+1/+1カウンターとかをおいて4/4にすると制限なしで殴れる」という攻めの使用法があり、こちらの狼も同じように増強してアタッカーに回すプランがあることはある。ただ、今回は役割トークンに溢れているせいで+1修正を与えるのが他のセットよりもグッと簡単になっていて、こいつが毎回毎回気ままに殴れるようになるとコモンの範囲を逸脱してしまうという判断なのだろう。残念ながら役割1つではまだ殴ることができないので、今回ばかりはおとなしく周りにもっと大きなお友達を呼んでくる戦法を採用する方が良さそうである。


 
 
剛力化/Titanic Growth

 今回のコモントリック枠はこちらの基盤スペルが再録。確認したらオリジンから始まりM19,M20、M21と連続再録されてたし、立派に定番スペルと言えると思うのだが、どうしても「巨大化」の印象が強すぎるせいで増強呪文の中では2番手の印象が拭えないのが寂しい。これでも充分強いはずなんだけどね。今回は怪物役割のおかげで緑はいつも以上にトランプラーを量産できるはず。そこにこの4点を上乗せしてズドンは、実は馬鹿にできない決定打になるかもよ。


 
 
毒茸の称賛者/Toadstool Admirer

 カード名の意味はいまいちわからん「すごいねぇ、きれいだねぇ」って毒キノコを褒めてるやつってことなんだろうか。まぁ、楽しそうに栽培してるようだけども。カードとしては護法を身につけて固くなった「ジャングルの探査者」。「探査者」はイクサランマーフォークが全体で+1/+1カウンターシナジーを持つ種族だったからこの「1マナ1/1だけど後半にカウンターで大きくなるかもよ」というデザインにも意味はあったのだが、今回はあんまりカウンター絡みのシナジーもないしアウフなんて部族的な意味もほとんどないので、本当にぽっと出の1マナクリーチャーという印象しかない。護法があるので大幅に盤面に残りやすくなり、一応育てられるだけの時間的余裕は増えたかもしれないが、今度はこいつを育てようというモチベーション自体が失われている気がする。どういう意味があるんだろう。

 


 
新緑の偵騎/Verdant Outrider

 「偵騎」なる日本語も初めて聞いた。一応意味を確認したら漢字の通り、偵察をする騎兵、先兵ということらしいのだが、これまで英語の「outrider」の定訳は「先導」だったので、なんでここで新しい日本語訳を導入したのかはよく分からない。さておき、とりあえず3マナ4/2という「高山の灰色熊」ステータスなので、赤緑の「パワー4以上」デッキでは必須コモン。2マナのクリーチャーにもパワー4以上を参照する連中が多いため、3ターン目からパワー4以上を展開できるかどうかはデッキのテンポに大きく影響するのだ。今回は加えてこいつ自身が下々のものにブロックされないというやや強引な突破手段も獲得。頭でっかちなのでそこいらの2/1程度と相打ちになってしまうとテンポロスになるのが4/2クリーチャーの悩みだったが、中盤以降、マナに余裕があればそこまで損な取引に持ち込まれずにでかいクロックが刻める可能性がある。程よいコモン具合。

 


 
強靭の徳目/Virtue of Strength
 サイクルの最後に控えし緑の徳目。まずソーサリーの出来事部分はシンプルな墓地回収。緑は黒と違って「対象のパーマネント」を戻せる場合が多いのだが、いくら神話レアといっても1マナでそれはやりすぎという判断だろう、クリーチャーか土地という最低限の候補に絞られた。まぁ、それでも1マナで一番欲しいクリーチャーに変わるなら悪くない話。そして本体のエンチャント部分だが……まさかの「ニクス咲きの古きもの」ときたか……。多分「古きもの」の時にもおんなじことを書いてる気がするのだが、7マナでこいつを展開した後、さらにマナが3倍になったところで……お腹いっぱいすぎてもう食べられないのでは。すぎたるは及ばざるが如し。手の届かない21マナは押し付けられてもちと困る。徳目サイクルの中では唯一、使われる未来が見えない残念神話レア。
 
 
イモデーンの徴募兵/Imodane’s Recruiter

 いかにもボロスカラーの取り合わせ、といった感じの前のめりクリーチャー。「全軍+1&速攻」といえばその代表選手はやっぱり「血族盲信者」。先輩はタフネスもあげたので単純な比較にはならないが、こちらの徴募兵は1マナ軽いので突撃力はアップしている気がする。もちろんそうして突撃するには仲間の力が必須。誰もいないところをこいつだけが3/2で駆け抜けたところで単なる死にたがりだ。そこでかなり重たいとはいえ出来事呪文が意味を持ち、騎士トークンの展開後ならこいつも合わせて確定9点アタック。これなら充分アンコっぽいインパクトがある。流石に同時展開で合計8マナは無茶なので相手からしたら「こいつが出てくる」ことはバレバレになってしまうが、バレても構わない程度に相手を圧迫してライフを削っておけばいいのである。出来事呪文だけでも祝祭条件を満たせるのは地味なセールスポイント。


 
 
撚り合わせる双子/Twining Twins

 言葉遊びっぽい名前のクリーチャー。うっかりすると「ツイニングツイン」と読んでしまいそうだが、1単語目は「Twine」のing形なので「トゥワイニングツイン」という発音が正しい。「twine」で「糸を撚り合わせる」という意味らしいが、語源まで遡ると「2本の糸を撚り合わせる」ところから来ているようなので、結局どちらの単語もツインはツイン。さておき、そんな双子フェアリーだがやってることに双子っぽさはかけらもない。出来事呪文はいわゆる「明滅」効果だし、クリーチャー本体もコピーを出したりしない単体である。今ひとつカード名のニュアンスがよく分からんし、なんなら出来事とクリーチャーのつながりもいまいちわからん。まぁ、今回もセットの中に187能力持ちが山ほどいるので明滅効果は意味があるし、トークンを直接潰せないが、役割トークンを張ったクリーチャーに使えば事実上のオーラ除去としては機能する。2マナインスタントとして文句のない効果。そこにやたら能力てんこ盛りの手堅いフライヤーまで付いてくるのだからいうことなし。いうことなしだけど……あんまり構築デッキで求められる図が想像できない。出来事フェアリーは瞬速がついてないと満足できない身体になってしまっている気がする(贅沢なもんだ)。


 
 
案山子の導き手/Scarecorw Guide
 案内人っていうか、単に突如爆発的に成長した豆の木に巻き込まれただけのカカシに見えるのだが……こいつ、動けるんだろうか。まぁ、トロヤンはありがとうっていってるし、きっとこんなとんでもねー場所でもカカシとしての責務を果たし続けているのだろう。とりあえず、毎度お馴染み、そして僕は大好きな「プリズマイト」枠。いや、「プリズマイト」は色マナ1つに2マナを要求していたが、こちらは完全等価でフィルターしてくれる「マナの大鉢」仕様なので、純粋なマナサポートしてはこちらの方が優れている。代わりに1ターンに1回制限が設けられてしまったが、2回も3回も使わなきゃいけないようなデッキはそもそも成立してないから論外なのだ(えぇ、そうですよ、肝に銘じなさいね)。手軽な戦力・手堅いマナサポート・時々協約のタネとして、手軽に採用できる良き穴埋め要員。私はいつも通り、こいつをかき集めて満足しますので。

 


 
水晶の岩屋/Crystal Grotto

 今回は「進化する未開地」の情報が早く出ていたおかげで「よっしゃ、これでいつもみたいにプレビューのラストカードがつまらんカードじゃなくなったぜ!」と思ったものだが、残念ながら(?)こちらも再録されていたので、今回のスポイラ記事のトリはこいつです。初登場が「団結のドミナリア」で、これが初の再録になるまだまだニューフェイスなカードなのだが、なぜだろう、全然若手って感じがしない。「ゆらめく岩屋」ですっかり慣れてたからなぁ。汎用性の高い名前なので今後もいろんな次元に出てくることだろう。ちなみにせっかくなので「以前のエルドレインのコモン土地ってなんだったっけ?」って思って確認したが、前回は一徹な単色環境だったからコモンのマナサポート土地は入ってなかった。今回はコモンからも多色サポート土地が2枚あるので、比較的色は広げやすい環境になりそう(これ、自分に言い聞かせるために毎回言ってる気がする)。


 
 
 

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コメント
無題
撚り合わせる双子のフレーバーテキスト、仮面ライダーWのライアードーパント回でゲストキャラの下手くそな歌手が歌った歌詞を思い出す
【2023/08/29 06:51】 NAME[な] WEBLINK[] EDIT[]
Re:無題
こんなにも「お、おう」くらいしか反応できないコメントも珍しい。
【2023/08/29 20:14】


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