「無職転生Ⅱ 〜異世界行ったら本気だす〜」 ―→6
まぁ、分割なので現時点で評価する意味もあんまりないのだが……次が来年4月かららしいのでちょっと間が空いちゃうのでね。
2期はだいぶイメージが変わった気がする。なんでなのかを考えてみたら、そういや2期に入ってかルディがあんまり「転生者」っぽいことしてないのよ。いや、頭の中は確かに転生者だろうし、いよいよ「別な転生者」との遭遇などもあって「転生者であること」が意味をもってはいるのだが、いわゆるなろうテンプレート的なチート転生者ムーブがほとんどなくなったことに加え、あのヘンテコな神的存在が今期は1度たりとも登場していない。1期で一番引っかかったのは、「常に転生を行った神と交信できてヒントをもらえる時点でチートとかいうレベルじゃねぇぞ」って部分だったので、それがなくなって「未知の世界」を生きているルディは、単なるファンタジー小説の主人公である。そういう意味ではかなり「なろう臭さ」が脱臭され、努力と苦闘のファンタジー冒険譚へと寄ってきている気がする。
そう考えたら相変わらず作画クオリティが高いこと、女の子がもれなくエロいこと(キャストが幸せなこと)などを加味してかなりいい作品と言えるのだが……なんだろ、「なろうから始めたけど何とかなろうっぽさから脱却できたけど、スタート地点がどうにもなろうなので完全には脱却できない」みたいなジレンマが何とも悩ましい。具体的に言えば「主人公が性的な目線でしか他者を見られない」みたいな下世話な設定が、他を取り囲む雰囲気からはどうしても浮いていて、「いい作品」になることを拒んでいるかのようである。いや、別にEDと戦い続けるファンタジー主人公がいてもいいのだが、そのいじり方というか、筋立てとの絡め方が要素として浮いている感が残っちゃって。「エロ展開はエロ漫画でやりゃいいのに」というお約束の抵抗感である。まぁ、むしろ開き直って「人間の営みの根源はセックスだろ」と言い放った上で他の要素と同等にエロを扱うっていう姿勢だと思えばいいんだろうけど。ほら、杉田が説明するとだいたいギャグに聞こえてしまうという……。
最終的には、主人公のちんこの話を茅野愛衣と上田麗奈が真剣に議論する作品が悪いはずはないか(結局そこか)。ゆーみんとかやのんがつがいになる話、私の専門分野で言うと「ホームラン」です。
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