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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「キルラキル」 7

 説明不要! っつうか説明不能! 言葉を費やす意味が全く無い!

 一言で言うなら「グレンラガンのスタッフが、パンストとかも作った後に調子に乗りました」という作品。これ、毎週この勢いなの? 何が起こるの? 毎週コレで脳髄が保つ自信が無いぞ。どんとしんく、ふぃーーーーーる!! なんで微妙に昭和臭がするのかは謎だが、多分モーションの取り方が昭和リスペクトな技法に溢れてるせいだろうなぁ。もういいや、ほんと好きにして。どこまでも突き抜けて。帰ってこないで!

 一応中の人の話は……それすら蛇足かな。小清水ミラクルを柚姉ぇが余裕で受けきる。これ、生徒会長が本気になった時がクライマックスやろな。四天王のキャストも爆笑もんだが、初戦の相手が岩田光央ってのも確実に狙っている。みっちゃん、多分アフレコの時は「あ、好きにやってくださーい」って言われてる。あと同級生の子の中の人が洲崎綾。あやっぺ、おいしい。

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○「凪のあすから」 6

 発情期の中学生!! なんか変なアニメキター!! この堂々とした不条理、これやで。

 今期のP.A.作品。青を基調として海の細やかな美しさを前面に出したビジュアルは、いつも通りのP.A.風に戻ってきた感じ(まぁ、「有頂天」がイレギュラーだっただけだが)。そして今回は割とキャラクターデザインも崩し目で、動きが割と大きく出るようなデザインになっている。このビジュアルで何を描くのかというと、なんと、謎の魚人間物語である。特に説明も無く現れる理不尽な世界観が、有無を言わさずに画面のインパクトだけで丸め込まれるこの出だし、非常に好みの振り出しです。そうそう、アニメが持つ説得力って、こういう使い方が正しいと思うんだ。

 脚本は岡田麿里。マリーとP.A.といえば「true tears」「CANAAN」「いろは」と傑作揃いであるし、脚本を自由にやっていいと言われた時の岡田麿里の打率の高さは鉄板。今作も一体何が飛び出して来るのかが今から楽しみ。1話目を見る限り、作中のキャラの言葉を借りれば「色々とややこしいんだな」という人間関係が見どころで、発情期を迎えた中学生男女の、好いたり妬いたりを描いていく。過去作品だと「true tears」に近いものが出てくるんですかねぇ。あちらは雪深い田舎町、こちらは海の街。このイメージの差をどうやって利用してくるのかも期待出来そうな部分。そもそも1話目から「ヒロインの膝に魚が生える」なんて出だしを書いてる人間が、これから何をしでかすかなんて想像も出来ませんよ。

 そう、1話目はいきなり自由。冒頭、魚が飛び交い、人間も自由に泳げる海の中の町並みを、ごくごく普通の背景として描くふてぶてしさにまず感服する。普通、「海の中の町の話」と言われれば、それなりに「異世界」を作り込み、その部分をセールスポイントとしてアニメを作ろうとするだろう。しかし、この作品はそんなところにいちいち構っちゃいない。何しろ人々は昔から海に住んでいるわけで、海に町があることも、学校帰りに海に帰ることも、ごく普通のことでしかない。だったら、それは「普通の画面」として描写されるべきなのである。これだけ異様な世界設定なのに、その説明に費やされたのは主人公が独白したほんの数分の昔話だけ。後のことはさっぱり説明されていないのに、画面を見るだけで「あぁ、そういうもんなんだろうな」と飲み込めてしまう説得力が怖い。いや、おかしいんやで。海の中で火を使っている理由は「鱗様の神通力」ということで説明されているが、海中で何であんなに明るいのかとか、どう見ても人間のくせにどういう器官で水中呼吸してやがるんだ、とか、水の中で酒のんでんじゃねぇよ、とか、そもそもやかんや鍋をどうやって使うんだよ、とか。あと、シナリオだってしょっぱなから違和感はありまくりで、珍しいものとして海の人間には人だかりが出来るくらいの交流しかないはずなのに、何で海の中が廃校になると地上の学校に行く程度の行政の統一は出来てるんだ、とかね。最終的には海人間たちも地上に出て出稼ぎとかする世界なのかなぁ。

 こんだけ謎が多いのに、「まぁ、そこは置いといて、恋愛ドラマやろうぜ!」という主張が明確であり、しかもそれが「お、おう」と答えるしかないくらいの、妙なパワーがあるのだ。わずかな描写の中で、既にメイン4人の中の関係性が大体構築できてしまい、後はこの訳の分からない世界でどのようにくっついたり離れたりするかを楽しむだけである。地べたも雷轟丸もいないこの世界で、はたして主人公はどのようにヒロインをひっつかまえるだろうか。かやのんボイスの子もいるけど、現時点でメインになってるのが男3,女2なんだよなぁ。ややこしそうだなぁ。

 というわけで、色々と楽しみ要素が多そうな作品になりましたが、中の人的にはまず「花江君、こういう方向性の仕事もあるんだな」というのが一番の驚き。なるほど、声が高いので割と頼りない役ばかりの印象だったのだが、中学生くらいの幼さが残る少年にしてしまえば違和感はなくなり、今回のような直情型主人公でも面白い仕事が出来るのか。周りを固める男性キャストが逢坂良太・石川界人という、「芸歴縛りでもあるのか」レベルのフレッシュさである。まぁ、既に「お馴染みの声」になっちゃってますけどね。そして、メインヒロインはどこまで言っても我々を逃がしてはくれない、花澤・茅野包囲網。彼女たちは一体いつ寝ているのか。そうそう、そういえば花澤キャラのお母さんが(ry

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「幻影ヲ駆ケル太陽」 5→3

 何がやりたかったのかが最後まで分からなかった作品。いや、違うか。正確には、何がやりたいのかは分かるのだが、何故やりたかったのかが分からなかった作品。アニメオリジナルだから何か特別なものが出てくると期待してしまうのはこちらにも責任があるのかもしれないが、この作品の場合、どんな状態で見ても、別段収穫があったとは思えないのが難である。

 この作品を表すのに一番手っ取り早い表現は「劣化まどマギ」である。魔法少女になる運命を与えられた少女の友情物語をメインに置き、敵対するのは人間の邪悪な思念の集合体。そして、物語中盤では魔法少女として戦う女の子に悲劇的な宿命が告げられ、彼女たちに救いのない選択を迫るのである。ダエモニアの禍々しいデザインもそうだし、そもそもバトルとしても萌えとしても抵抗がありそうな独特なキャラクターデザインなんかも、まどマギのつぶれあんパンがなければなかなか出てこなかった設定なのではなかろうか。そして、まどマギにはそれだけの賭けをして得られるものがたくさんあったわけだが、残念ながらこの作品には新しく得られる要素が無い。友情物語としては至って平凡であるし、デザインが変わっているとはいえ、バトル描写が取り立てて盛り上がるようなものでもない。草川監督作品なら何とかそういう動きの面でリカバリーして欲しいという願いがあったのだが、どうも、最近は「カンピオーネ」とかこれとか、惰性で仕事をしているような画が多いような気がする。もう少しビビッとくる戦闘シーンが見たいんだけどなぁ。

 結局、今作で一番盛り上がったのは1話目で冬菜が惨殺されたシーンであるが、あのサプライズもシナリオ上では特に有効利用されることもなくフェードアウトしてしまい、残った面々の「それぞれの物語」は、それぞれにありきたりだったり、あんまり共感出来なかったり。せいらの変心とかもう少しドラマティックに描けただろうし、るなの反逆なんてもっとドロドロ引っ張れたはずなのに、そのあたりのドラマは特に掘りさげないんだよなぁ。そしてそれら全てが、精神的に不安定なくせに、主人公面して都合の良いところだけは乗り越えてしまうあかりに収束する。結局、今作は「太陽あかりがどんな人間なのかよく分からなかった」ところが全てなのかもしれない。最終的に希望の象徴みたいになっていたけど、あの性格で大した実行力もないあかりが、あそこまで人心を集める意味が分からないんだよね。結局ダエモニア混血っていう生まれの特殊さだけで乗り切ったようなもんだしな。一応、最終話あたりの会話でちょっと感心したのは、エピソードの大部分がオープニングテーマ「traumerei」にリンクさせてあった(というか、曲の方がアニメのイメージを歌ったものだった)ので、何となく綺麗に収まったように見えたことだけど、流石にそれだけじゃごまかされない。

 まとめると、「やりたいことは分かるが、この作品でやるべきは多分それじゃないし、やりきったとしてもあまりにペイが少ない」ということ。何が決定打になってこのアニメの企画が通ったのかがよく分かりません。「なのは」みたいなコンテンツを狙ったものなのかな……だとしたらやっぱり「なのは」って凄かったと思うよ。草川さん、あのときの意気込みをもう一度見せておくれよ。

 中の人については、結局キャラにいまいちのめり込めなかったのであんまり無い。シナリオと直接関係ないところにいるキャラの方が見やすかったせいで、シュレディンガー役の井澤詩織とか、三姉妹役の種﨑敦美とか、そういうところにばっかり気持ちが行ってしまったかな。あと、すげぇ微妙なところだけど、ぎんかのおとんが何か好きだった。

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○「境界の彼方」 6

 今期京アニ作品。邪王真眼に目覚めた六花が、真のダークフレイムマスターと交流を深めるようなお話。

 京アニがここまでラノベラノベしい作品を作るってのも珍しい図式である。劇場版「中二病」で巨大なドラゴンを見たばかりであるが、今作でもヘンテコクリーチャー妖夢が現れ、いかにもなデザインを京アニ作画で作っているのがちょっと新鮮。とはいえ、ベースとなるのはジャンプで新人漫画家が初連載に持ってくるようなお話なので、ここからどのように伸びてくるかは全くの未知数。「Free!」や「たまこま」のように、「お話はそそられないけど、京アニデザインなのでプラス1点」というところからのスタートである。

 一応、真っ向からバトル要素があるアニメということで、とにかく動きが賑やか。ヒロインと主人公の追いかけっこパートなんかは劇場版もかくやというクオリティになっており、「Free!」でも印象的だった水滴の飛び散る演出なんかは流石としか言いようが無い。ドジっ子で眼鏡っ子で中二っ子というメインヒロインの阿漕なスペックも恐ろしく、「とにかく女の子描いてくれよ女の子!」というこちらのニーズにがっつりはまっているので、それだけでも満足出来てしまうのが困りものである。今作の監督は京アニの申し子ともいうべき石立太一氏。すっかりお馴染みの名前なので特に不思議にも思わなかったのだが、実は監督作品って初めてなのね。まぁ、これまでの仕事ぶりを考えれば何の心配もしてないけれども。監督・石立、キャラデザ・門脇って、どこをどう切り取っても京アニ作品にしかならんわな。

 ただ、そうした画面の品質に一切心配はないものの、真っ向からラノベ設定というのは流石に期待しにくい部分も多い。相変わらず異能を笠に着てヤレヤレ系になる主人公っていうのはなかなか好印象を抱きにくいし、冒頭で主人公を惨殺しておきながら「命を奪うのが怖いです」と言ってのけるヒロインのメンタリティはよく分からないし。1話目の展開を見る限り、あんまりシナリオ面には過度な期待を持たない方が安全かもしれない。ま、「Free!」だって別にシナリオに面白味があったわけじゃないからな。結局私は、京アニ品質な画面が観られればそれだけで何となく満足してしまう不自由な体質に調教されてしまっているだけなのかもしれません。

 今作で注目したいのは、なんと言っても中の人のことだ。「大沢が放つ次の弾丸」でお馴染み種田梨沙が、ついに単独主演を成し遂げた。「川澄の時代」「能登の時代」「花澤の時代」(井口の時代?)と脈々と声優業界のメインストリームを産みだし続けた大沢が次に繰り出してきたリーサルウェポン種田梨沙。ついにここで、決定的一手を刻むことになるのだろうか。どうも、並み居る先輩方と比べると「半端無く上手いが、声に特徴が無いので印象に残りにくい可哀想な立ち位置」と言われてしまうのが種田である。ここで一発、「ならでは」の活躍に期待したい。いや、もう今年だけでもお腹いっぱいになるくらい活躍はしてるんだけどね。ちなみに、そんな後輩を温かく見守る明乃さんが京アニ作品に2連続出演を果たしています。いや、実は今年は明乃の年なんじゃないかと、密かに思ったり、思ったり。

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「ロウきゅーぶ!SS」 5→5

 可もなく不可もない作品。いや、悪い意味ではなくね、「こうなるんだろうな」と思っていたことを全部そのままやっていただけなので。2期ものとしては至極まっとうで、ファンの期待も予想も裏切らなかったといえるだろう。

 2期になって変わったことといえば、一番はキャラの数だろう。5年生チームが増えた事で最終的には「主人公側」に属するキャラが倍に。それまでは敵キャラとして描かれていたわけだが、単なるライバルキャラではなく、「最終的に仲間になることが確定しているキャラ」なので、描写もデリケートになる。そのあたりを考えながら中盤までの試合を構成していたので、いくらか視点は散り気味にならざるを得ず、1期と比べたら脳天気に「小学生は最高だぜ!」とはしゃぐだけというわけにはいかなくなった。その分、視点が増えたので多角的に6年生チームを描写することが出来るようになっており、メインとなる智花だけでなく、周りの5人の生活環境も見えるようになり、まともなドラマ成分が広がった印象。まぁ、メンバー全員に因縁があるキャラが綺麗に5人集まってチームになったり、多分にご都合主義ではあるのだが、別にプロットの練り込みでみせる作品でもないし、単純にライバル関係が構築できる分かりやすい設定で話を広げたのは正しい判断だろう。

 ラスボスとなる硯谷の存在も、それまで作ってきたものの延長戦上にあるだけなので分かりやすい。「どの辺が強いか」というのが伝わりにくいのが難点だが、もとからあんまり「強さの描写」が明確だったわけでもないので、常に「何となく主人公が苦戦するレベルです」という設定になっているのも潔いと言えるかもしれない。スポ根サイドの設定を煮詰めるくらいならロリコンサイドの描写を増やすわ! という気概は、ニーズを考えれば正しいものなのだろうし。個人的にはスポ根側でももう少し彫り込んで欲しかったかな、とも思ったが、パンツ返却バトルなんかで異様に盛り上がっている姿を見ると、まぁ、この作品はやっぱりこのバランスでいいのかな、という気もする。最終回を含めてスポーツ要素でもそれなりの盛り上がりにはなっていたし、やっぱり昨今のラノベの中では珍しいくらい真っ当な無難さがあった。これはこれで悪くないのではなかろうか。きちんと卒業までやってくれたおかげで、視聴後は非常にすっきりした後口ですよ。昴さん、もう二度と「小学生は最高だぜ!」と言えないのですね。

 あとは中の人の話だが、メインとなる6年生チームはもうレジェンドなのでおいとくとして、5年生チームはそれを上回るフレッシュな面々で固められていて、なかなか楽しかった(まぁ、年齢で言ったら圧倒的に上だが)。5年生チームも当然歌って踊れるようにならないとな。個人的には洲崎・井口が真っ向からぶつかる図が見てみたいです。

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○「COPPELION」 5 

 今期新番組の口火を切ったのは、来歴がなかなかに複雑なこの作品である。いや、正確に言うと夕方番組の「ガイストクラッシャー」は見たんだけど、あんまり興味を惹かれなかったのでそっちはなかったことにした。今期こそ、減らそう視聴アニメ。

 さておき、これを「新番組」と称して良いのかどうかは定かでない。詳細は分からないが、3年ほど前に発表されながらも震災の影響やらなんやらでお蔵入りになった作品であり、実際に製作されたのがいつなのかは定かでないためだ。当時作っていたのだとしたら(完成したかどうかは別にして)既にかなり昔の作品ということになるわけだ。製作スタッフは「K」とほぼ同じだが、「K」が去年の秋クール放送だったわけで、実際の製作はこっちの方が早いって事なのだろうか。

 ま、その辺は考えても意味はないが、少なくとも「古くさい」とか「時代を感じる」ということは一切無い。独特の色調を見るとなるほど「K」のスタッフが作ったということはよく分かるが、どちらが先でどちらが後かなんてのは分かるわけがない。「K」のビジュアル面は非常にレベルの高いものだったので、今作もそれに見劣りすることなく、充分な1話目といえるだろう。被災後の東京の様子は本当にディティールまで細かく描かれており、「どこかにロケハンに行ったんじゃないか?」と思えるくらいの完成度。そこに、「K」同様に無遠慮に動かしまくる大仰なアクション描写が加わり、非常に見栄えのする画面構成である。白がトバし気味のカラーリングは相変わらず気になるのだが、こればっかりは慣れというか好みの問題だろう。まぁ、幻想性を優先させていた「K」と違って、この作品はどっちかというとリアリティに重きを置いた方がいいと思うので、もう少し現実よりの風合いにしても良かったとは思うが。

 そうした「充分な技術力」に下支えされており、原作付きの作品であることも考えると、今後はしっかりと安定した作品として観られるだろうことは期待出来るのだが、何の先入観も無しで見る限りは(ちなみに原作未読)、割と地味な導入である。1話目に何をしたかをまとめて書けば「女の子がぶらぶら廃墟の中を歩いていただけ」である。ラストで野良犬に襲われたりはしたが、流石にそれだけでびっくりどっきりってわけにもいくまい。ディストピアな設定や「何もない不気味な静かさ」は、「新世界より」と同じようなスロースターターっぷりを感じさせるものである。また、1話目ということで各キャラのモーションにはかなり気合いが入っていて描き込みが多かったのだが、正直、あんまり必要ない描き込みのようにも見えてしまった。犬に襲われるシーンなんかはいいんだけど、単に弁当を食べるために座るシーンなんかは、「別に人間ってそこまで芝居じみた動きはしないよなぁ」という気がする。まぁ、ぬるぬる動いている方が見ていて気持ちが良いのは確かなのだが、今作の場合、周りは無人の荒野でどちらかというと「空虚さ」の方が際だつ画作りになっているので、無理に動きの派手さを押すと違和感が先に立つ気がするのだ。まぁ、1話目クオリティだとすれば来週以降は普通の画になる可能性はあるのだが。……でもGoHandsだとこのままのクオリティでやりきりそうな気もするなぁ。

 そして、地味な出だしとなったシナリオ面についても、いささかの不安は残る。世間の心情に配慮して色々とぼかしているのは仕方ないことだが、あまりにぼかされたおかげで、(おそらく)原作が持っている(であろう)インパクトは薄れる結果となった。何の汚染か分からないし、何が「事故」だったのかも分からない状態で悲壮感を出されても、それはやはり完全な視聴者依存だ。ただ、こればっかりはどうしようもない問題なので悩ましいところであるけど。他にも、花澤ボイスの子のテンションが乱高下しすぎてちょっとついていけない、なんてひっかかりもあって、導入としてはやや微妙。ここから1クールでどう盛り上げられるだろうか。あと、多分色んな人が思ってるだろうけど、やっぱり戸松の関西弁は微妙。名古屋県民だからそこそこ近いようなアクセントも知っているのだろうが、やっぱり持って生まれたものではないし、戸松の持ち味である語気の強さが、無理に関西イントネーションにしようとしてるせいで粗として目立ってしまっている感じ。これも慣れなのかもしれないが、やっぱり関西弁キャラならネイティブを使ってくれた方が楽なんじゃないか、とは思う。まぁ、良い経験かもね。残りはあけこと花澤ということで……3人集まるとすげぇカオスになりそう。あ、あとエンディングのangelaは荒ぶり過ぎじゃないですかね。楽しそうで何よりだけども。

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「ローゼンメイデン」 5→6

 これも実に良いアニメでした。元々のアニメシリーズも好きだったけど、今作はまた違った方向から味わいが出ており、「ローゼンファン」にも楽しいが、「ディーンファン」、何より「畠山ファン」に嬉しい作品になっていたのではなかろうか。

 1期2期などとはあらゆる部分が変わっているのは、狙ったものがまったく違うためである。キャラクターデザインなどからもはっきり分かるように、松尾版の「ローゼン」ははっきりとキャラに萌えるために作られたものだ。当時の盛り上がりを思い返すに、正直アリスゲームがどうこうとか、アニメオリジナル展開がどうこうとか、そういう部分はあまり問題ではない。とにかくドールたちが小さい身体でもってきゃっきゃうふふしながらもそれなりのバトルを展開させ、個性が出せるならそれでOKというデザイン。実際、それが成功をおさめており、かくいう私も水銀党員の端くれとして「オーベルテューレ」のDVDは即買いしたものである。改めて考えてみれば、「アンティークドールが姉妹同士で殺し合う」なんて設定はおどろおどろしいにもほどがあるのだが、それをキャッチーなキャラものに昇華させ、人気コンテンツとして確立した当時の采配も見事なものだったといえるだろう。

 他方、今回の主目的はあくまでも「物語を紡ぐこと」にある。終わってみれば「大人ジュンの精神的成長を描く物語」という何とも地味な題材なのだが、そこにドールという不可解な少女を紛れ込ませ、摩訶不思議な空間に引きずり込むことで、様々な鬱憤を孕んだ大学生の心情面を形作っていく。ドールは当然のように現実世界を動き回るが、あくまでそれはジュンの現実に紛れ込んだ「異物」という存在に留まり、そこに活き活きと駆け回るキャラクターとはならない。こうした「どこか不安定な幻想性」を描くというのは非常にデリケートな作業なのだが、この仕事に見事にフィットしたのが、畠山ディーンという製作体制であったわけだ。ディーンは元々こうした「どこかホラー寄り」の作品は昔から得意としており、個人的に避けて通れない「地獄少女」との関係なども一席ぶちたいくらいに思い起こされるのだが、どうも最近はディーンというと「腐向け」の印象ばかりが強くなり、なかなかこういう方向性での主張が無くなっていた。そんな状況に風穴を開けてくれそうなのが畠山守という存在。「さんかれあ」でも見せてくれた特異なデザインセンスでもって、「現実世界を歩き回るドールの世界」を、どこか儚げに、そしてどこまでも愛らしく、現実の範疇をギリギリ出ないようなさじ加減で描ききった。今回は全エピソードの半数で監督自らコンテを担当する力の入れようで、「さんかれあ」で世に知らしめた畠山ワールドを盤石なものとして開示することなった。他にも名村さんとかわたなべひろしとか、ディーンの古参の仕事も見られたし、今後とも、是非このテイストを大事にして欲しい。

 中の人については……銀様マジ銀様。田中理恵・沢城のやり合いを見てるだけで軽く召される勢。あと今作を見てると、「何で仕事減ったんだろう」という面々の名前が多く連なっているのがなぁ。なっちゃんとか、まだまだ仕事して欲しいのだけども。

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「げんしけん二代目」 6→6

 良いアニメ。やっぱり白い水島さんのアニメは本当に安心して見ていられる。履歴で確認すると、監督作品が「Another」→「じょしらく」→「ガルパン」→「アザゼルさん」→これ。すげぇ振れ幅で白水島と黒水島を行ったり来たりしてるな。順番からいくと次は黒い方の水島になるわけだが……何が出てきますかねぇ。

 「げんしけん」という題材自体は、アニメにすることを考えると地味な部類である。基本的には部室でダラダラしているだけのアニメだし、単なる日常系アニメではなくてその中にちゃんとメインとなるストーリーもあるので、あまり好き勝手に演出で飾り立てるのにも向かない。過去の作品だと「×××HOLiC」あたりに近い制約がかかった原作である。しかし、そんなビハインドは一向に制限にはならず、平然と「それに見合った画」を作り出してくるあたりがしたたかである。アニメ的に独特なところなんてせいぜい女波戸のスタンドが飛び回るシーンくらいなもので、どこまでも平坦なはずなのに、何故か知らないが引き込まれてしまう。こういう画が作れるっていうのはそれだけでもすげぇことだ。

 そして、「オタクと言いながらもリア充が集まって好き放題やっているだけ」というシナリオラインも、普通に考えたらなかなか共感も得にくいし、盛り上がりに乏しいものになるはずなのだが、スーパーヒロイン斑目を中心にして見事に緩急を付け、「腐女子の恋愛」「腐男子という存在」「オタクの恋愛観」といったテーマを巧みに配分しながら、綺麗に着地させることが出来た。11話のクライマックスなんて本当に感極まって泣けたし、登場直後は「いくらなんでも無茶過ぎる」と思っていた波戸君のメンタリティなんかも、気付けば共感が得られるようになってきていた。「原作をそのままアニメにしただけ」とは言うものの、これだけの中身で過不足無くドラマを組み立てることがどれだけ難しいことか。いや、お見事。

 中の人についても、毎回の感想で散々触れていたので今更だが、総取っ替えされたキャスト陣はどれもこれもみなはまっていて、初見の人間は文句をつけようとまったく思わない布陣である。大野さんえげつなかったし、荻さん可愛かったし、春日部さん女神だったし。そして新キャラの並べ方も「これしかない」というポイントをついていて、特に矢島役の内山夕実がお気に入り。やっぱり彼女は現代アニメのサブとして欠かせない人材。あとはなんと言っても波戸君でしょうね。山本和臣による微妙な性別の揺れ方に加えて、遠慮無く萌え声で攻められる加隈亜衣の安定感。スー役の大空直美も、要所で大事な出番が多かったが臆することなくやりきってくれていた。恵まれたアニメだったのではないでしょうか。

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 俺たちの戦いはこれから最終話。まぁ原作未完ならこんなところでしょう。ちゃんと「片方」は片付けてあるのだから、アニメシリーズの締めくくりとしてはボチボチといったところ。

 やっぱり「エピローグをたっぷり取ってくれる作品」というのは良いものだ。アニメの場合、昨今は尺の関係上なかなか余韻を残すことが難しくて、大抵の場合は13話目といえばラスボスとの対戦やら何やらが待ち構えていて忙しいことが多い。それはそれで盛り上がるが、こうしてちゃんと「ことが終わった後」の世界に戻って来られるのは嬉しいことである。特に、今作の場合は「何が起こっていたのか」すらよく分からない部分もあったので、「事件の後、世界がどうなっているのか」が分かるというのはとても助かるのである。ま、一言で片付けると「ジュンの野郎が割とリア充気味に」という話なのだが……奇跡が起こってから社会復帰に随分時間がかかっていた「あの花」のじんたんとはエラい違いである。これが大学生の力か。

 しかし、ジュンが色んなところで上手いこと行ったのは元々生真面目な性格があったおかげである。バイトからの就職話は多少出来すぎではあるのだが、むしろあんな悪辣な環境でも耳をふさいでじっとバイトを続けていた方が不自然とも言える。ようやくそんな環境が改善され、「正当な労働対価」をもらえるようになったと考えれば、今回の件もそれなりに納得出来るかも。もし就職で話を進めてしまうと忙しくて劇団どころではなくなる気もするのだが、斎藤さんとの関係はどうやって維持していくんだろうね。まぁ、世の中にいる劇団関係の方々なんて、忙しい中でも必死に趣味のために身を削っている人も多かろうから、ジュンみたいに職を確保しつつサポートメンバーで入れるならむしろ楽な部類なのかもしれないけど。

 結局、ジュンが「それなりに成功したこと」は、作中で本人も独白していたように「真紅たちと出会ったことによって起こった出来事」である。はた迷惑なアリスゲームに巻き込まれ、巻いてもいないのに命の危機にまで瀕したわけで、それなりのペイがあってもいいことだったのだから、少しくらい人生が好転してもバチは当たるまい。全ての出来事を総括すると「自分の手で作っていくこと」の大切さ、そして「選択すること」の重要さが、この「大人ジュンの世界」の「ローゼンメイデン」で得られる教訓ということになる。スタートが「巻きますか・巻きませんか」という選択であり、様々な人形との関係性を選び、更に最後には自分の進路についても考えて選ぶことになる。妙な人形なんかと出会わずとも、人生は選択の連続ってことですね。

 一方の「巻いた」世界は完全に「これからだ!」エンドということで、ドールがぞろぞろと揃ったはいいものの、またもジュンが狙われ、みっちゃんまでもが狙われて大ピンチ。流石の雪華綺晶。そうそう簡単にやられるようなタマではない。おそらく原作はここから再びバトルの幕が上がるのだろうが、アニメ版はあくまでも「巻かなかった」世界のお話なのでここまで。2期があるかどうかは分からないが、きちんと一本のお話としてまとまっていたので特に問題はないです。まぁ、出来ることならば能力制限が無くなった真紅が、雪華綺晶や水銀燈相手にどのような「自分の戦い」を演じていくのかは見てみたい気もするけどね。とりあえず、真紅にとっての天敵は姉妹なんかじゃなくて単なるどら猫だってことはよく分かった。

 そういえば、今回は「巻いた」世界に戻ってきたシーンが初めて描かれたおかげで、正式登場は初ののり姉や巴ちゃんなど、懐かしい顔ぶれが確認出来た。巴ってこんなに真っ直ぐ可愛いキャラだったっけ。この子が幼なじみの時点でジュンは勝ち組やないか。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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