最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「ゆるゆり♪♪」 5→5
無事に2期も終わりましたー。さて、ここまでは案外行ける作品も多いんだ。次だよね、原作ストックさせて3期目まで行けるかどうか、そこで真の人気作品かどうかが問われることになる。 2期目はまぁ、「冒険は避けた」っていうのが一番の印象。そりゃこんだけ平坦な作品で冒険も何も無いとは思うが、よく言えば無難、悪く言えば付加価値がない。もちろん、1期で人気が出た作品だし、基本的な作品作りは丁寧なもので、作画面での遊びなど、1期を楽しんだファンにきちんと2期目も見てもらおうという意志は感じられた。メインで扱いたい登場人物が多いので油断すると散漫でガチャついた印象になりやすい構成だとは思うのだが、1期で作った流れを壊さず、「積み重ね」としての続編が作れた、というのも評価出来る部分。原作でもそのあたりは意識されているはずの部分で、一応看板に「百合」を標榜しているだけあって、個々のカップリングについて、「深み」みたいなものを加えていく割り振り方には神経を使っていただろう(まぁ、ひょっとしたら視聴者が勝手に脳内補完してるだけなのかもしれないけども)。 強いて気になった点を明文化すると、ファンの目を気にしすぎたのか、なんだか幅を狭くするような制限を勝手に作りすぎているかな、という印象があった。たとえば冒頭の「あっかり〜ん」タイムなんかは、必ず「前回以上のもので、まだやっていないパターンのネタを用意しなきゃ」という意識が先んじてかえって無理矢理なものになっていたような気がするし、あかりのおねーさん、あかねさんのキャラが、「強烈なのにそれを表に出せない」といういびつな形で確定させてしまったおかげで活かし切れていないようにも感じられた。尺やストックの問題で「単に原作に忠実に」ってなわけにもいかなかったのだろうが、どうせなら「アニメはアニメだし」ってんで適当に描き散らすくらいの奔放さがあってもよかったんじゃないか、と思う。ちなつ絵のエンディングとか、そういう単発要素だけでなくね。 まぁ、色々と言ってはみても、あくまで「日常もの」の枠内のこと。やっぱりファンからしたらこれでいいものなのかもしれません。なんで微妙に消化不良な感想になっているかを自問自答したところ、「今期は千歳×綾乃成分が足りなかった」というのが最大の不満なのかも。ごらく部の比重が大きくなったせいで、今期は生徒会の活躍が少ない! いや、違うな、ひまさくは出番増えてたからな。単純に千歳の活躍が減ったのが不満なんだろう。私の推しカプは千×綾。時点が京×綾。 PR
「はぐれ勇者の鬼畜美学」 3→2
これも形の上では最後まで視聴したけど、本当に合わなかった作品だったなぁ……大体の作品の場合、「ここはちょっと見るべき点だったけど、他の大半が駄目」という非難の仕方をするのだが、この作品の場合、横目で見ていて面白そうな要素が無かったんだよなぁ……唯一あるとしたら、「割と珍しいタイプの役をやってるぴかしゃの演技」。 異世界を舞台にした剣と魔法もののラノベなんて本当に恐ろしい数があり、今期は特にこれと「僕H」「カンピオーネ」「アルカナファミリア」と立て続けに視聴しなきゃいけない日程だったので、しんどいものを見るのはかなりの苦行になった。それこそ、「俺は何でここまでしてアニメを見ているんだろう」と自分のアイデンティティを問われるほどに。結局その答えは見つからず、「よし、来期はちゃんといらん番組を切ろう」という、毎回決心していることを改めて決心するだけに留まったのであるが(今期はついに「ドリランド」を切ったんだよ!)。 この作品は、一応「異世界から帰還し、既に実績をあげた勇者が主人公」というのが新しい切り口だったのだが、その新しさは全く話の面白さに繋がらず、余計なわかりにくさ、思わせぶりなイライラの種にしかなっていなかった気がする。主人公がとにかく「俺つえー」って言ってるだけなのでバトルに何のカタルシスも生まれないし、敵側が頑張って抵抗すればそれはそれで「最強の勇者さまpgr」としか言われないだけなので結局設定は活きない。魅力的な俺様主人公というのも数多く存在しているはずなのだが、今作の主人公の場合、無駄な紳士的振る舞いと、ニーズに無理に答えているかのようなエロ行為のバランスがちぐはぐで、最後までどういう人間なのかが見えてこなかった。もちろん、そんな主人公に振り回される回りのヒロイン勢に息吹など与えられるはずがないのである。 エロいことをやるだけの作品があるというのは、それはそれでいいと思う。最近なら「ハイスクールD×D」とか、今期なら「カンピオーネ」「僕H」のセットは、これと大して変わらない、いわゆる「紳士枠」の作品。このジャンルでも「IS」みたいなヒット作は生まれるし、「何となくハーレムでわーわー言ってるだけでも見られるわ」というアニメは確実に存在する。だが、それが何なのかは定かでないのだが、この作品にそうした魅力は見いだせなかった。一番きついのは確実におかしなキャラクターデザインだったとは思うんだが……なんだったんだろ、あのゴツいデザインは。1話目の時点で「なんやねん」と思ったのだが、結局最後まで変わらなかったところを見ると、あれが正しいと思って描いていたってことだ。そういうニーズがあるってことなのかしら。「無闇な肩幅と長い首フェチ」とか、世の中に存在しているんだろうか。「この絵がいいんじゃないか!」という人もおそらく存在しているんだろうが、多分私は一生かかってもわかり合えないと思う。 元々のキャラデザをさておいても、結局動画面だって演出面だって大した力は入っていなかっただろう。アームスってのはこういう作品作りは慣れたもんだと思っていたのだが、おそらくキャラデザの指揮がまずいと、そのままなし崩し的に動画の完成形もグダグダになるんだと思われる。「肉感的な」というと聞こえはいいが、身体のラインのメリハリが無くて動くともさっとするのである。同社が制作した「クイーンズブレード」シリーズと見比べると多分はっきりするんじゃなかろうか。 結局、冒頭で書いた通りに「褒める点が見あたらない」というのが総括。そろそろこういう枠は削っていこうよ。粗製濫造の流れもボチボチブレーキが必要なんだからさ。
「アルカナファミリア」 4→3
あかんかったなぁ。途中から本当に適当にしか見ていない「流し見枠」だったもんだから大して語る言葉も持ち合わせていないし、例によって「ちゃんと見れば面白かったよ」と言われればごめんなさいというしかないのだが、残念ながらその「ちゃんと見る」モチベーションが維持出来ない作品だった。 新番チェックの時の印象を確認すると、「分かりやすそうな作品だから単純なドンパチで見せられるようになれば良いな」と書いているのだが、そっち方向での収穫は皆無と言っていい構成だった。そらま、原作が乙女ゲーなんだから、普通に考えてそっち方向の売りは無いっていうのは気付くべきだったんだよな。いざ始まってみると、最初に言っていた「ボスの座を巡っての能力者どうしの戦い」という要素は一切関わらず、その争うべきライバルどうしの仲良し劇場が繰り広げられるだけだった。この作品の正しい顧客を考えたら、実に正しい方向性といえるだろう。過去の記憶に悩む福山キャラ(相変わらず名前を覚えてないので中の人ネームです)や、上司(師匠?)との軋轢になやむよっちんキャラ、親との関係性に苦しんだ代永キャラなど、野郎のデリケートな問題をじりじりと刻み、それをメインヒロインである麻美子が折を見て触っていくという、「少しは戦えよ」と思って見ている人間からするとどうにも魅力が感じられない内容だった。全て見当違いのなせる業ではあるのだが、最後までモチベーションの修正が効かなかったってことは、やっぱりメインとなるべきシナリオラインに求心力が無かったんじゃないか、という気がするんだよね。 せめてバトル要素は無くてももう少しキャラの立ち位置を明確にして、掘りさげたいキャラをまとめてくれればなぁ。最終回のおざなり風味満載の決戦は流石にはしょりすぎだと思うし……キャラの特徴が出にくいのよ。代永・福山・吉野あたりが均等に主役に回ろうとしていた印象があって、「結局お嬢は何がしたいんだよ」とずっと悩ましかった。キャラで印象に残っているのっていうと、遊佐さんの胡散臭いキャラなんかはちょっと面白かったんだけど、全体像が見えないうちだと誰が敵となるべきキャラで、誰が血の通った「家族」なのかっていうのも分からないし、もっさりしてる割には説明不足な部分もあった気がする。単なる初見殺しだったんだろうか。
大団円! ですか? いかがですか? 判然としませぬ? わかりませぬ? 最終話。いや、綺麗に終わってたと思いますよ。この世界にそれを望んでいたかどうかは別としてね。
前回からの続きでわたしちゃんの過去話。前回ラスト前に巻き毛ちゃんが一気に食い込んできたおかげで、てっきり先週の冒頭で言っていた「友人」というのが巻き毛ちゃんなのだろうと思っていたのだが、意外にも、わたしちゃんの矛先はルームメイトの巻き毛ちゃんではなく、それまで気配すら消していた不可思議な同胞、銀髪ちゃんことY氏に向いたのである。妖精さんについての事情を調べるという「のばら会」の来歴を聞いているうちに、この奇妙なコミュニティにおいても、どこか浮いているような奇妙な存在だったY氏に興味が向いたのは、彼女の向学心、探求心が本物であった証拠だろう。議論にかこつけてお茶を飲んでいる連中よりも、袂を分かち、一人孤高の研究を続けている(ように見える)Y氏の方が、わたしちゃんの生まれもっての性格からすると付き合いやすかったようである。 そして突き止めるY氏の正体。既にこの頃から全力で腐っていたY氏だったが、やはりその探求心は本物には違いない。それに加え、この歪んだ学びの園において、回りをたゆたう子女達が本当はどんな人間であるのか、という裏を調べ尽くしていた。奇しくも、自分の秘密を同様に握ってしまったわたしちゃんを相手に、その全貌を吐露することになる。「異常な環境だからこそ、異常なこともまま起こる」とはY氏の弁だが、それにしたってのばら会の面々の個性的なこと。恨み日記の花先輩、髪の毛大好き魔女先輩、粗野にして低俗なABの両先輩。そして行きすぎた愛情が止まらない巻き毛ちゃん。これまでも人との接触に距離を保ってきたはずの「腹黒」わたしちゃんも、バーゲン品のように飛び交う隠れた人格にぐうの音も出ない。Y氏はこれだけのことを知っていて、よくもまぁ学園で生活が続けられたものだ。 ハイパーヤンデレタイムを見たわたしちゃんは、そこで逃げ出すことはせず(できず)、結局のばら会としての職務は無難な方向に進めて処理をし、人の裏表を全て理解しながら送った学園生活は、Y氏の支えもあってか、無事に幕を閉じることになったのである。そこには、寂しさを解消したいという彼女の願いがあり、願いを聞き届け、「ずっと一緒にいた」妖精さんの姿もあった。いつもならばエキセントリックな発明や行動で一日二日の暴走をして去っていくはずの妖精さんだったが、わたしちゃんの願いを聞き届けて、ずっとずっと、彼女の「交友関係」を作り続けてくれていたようである。結局、彼女の手元に残ったものは、Y氏という、くせ者ながらもかけがえの無い1つの友情。そして、妖精さんとのかけがえの無い関係性。なるほど、学生時代にこんな経験をしていれば、そりゃぁ調停官にもなるだろうし、妖精さんとの交流に生涯を捧げようという気にもなるだろう。普段は腹黒ずぼらで適当な言動の目立つわたしちゃんだが、妖精さん関係の問題になると、なんだかんだ言いながらも親身に動いてくれるのは、こういう事情があったわけだ。最後の最後に、「無茶苦茶なことがたくさん起こる世界」のはじめの一歩としての「すごく分かる」しんみりと良い話が見られました。想像とは違っていたけど、これはこれでよい最終回だったと思いますよ。 まぁ、この感想はちゃんと最後まで見たからこそ出てくるもんだけど。ホントね、途中でヤンデレブーストタイムのところはどうしようかと思ったもの。花先輩の時点で迫力充分だったのに、魔女先輩はその斜め上に怖いし、巻き毛ちゃんの念の入ったヤンデレっぷりも見事なもの。残念ながら私の望むような百合世界はここにはないようである(ホモォはあるのに……)。ちなみに、魔女先輩・巻き毛ちゃん・Y氏のキャスト的に、「もうこの世界で人格入れ替わりとか欲望解放が起こればいいんじゃないかな」と思ったのは秘密。なんで御前は同時に2作品で「主人公に粉をかける百合っ娘」の役なんだよ。まぁ、藤島さんは髪の毛集めたりはしないだろうけど。 今回はポイントごとに全てが見どころと言ってしまっていい、実に贅沢なエピソードだったが、個人的にはY氏を打ちのめしてわたしちゃんがいやみったらしく講釈をたれるシーンが好き。沢城VS中原という、当代最強声優どうしが互いに人格を叩こうとして牽制しあう様子が実にエキサイティング。打ち負かされた後のしおらしいみゆきちも素敵。なんか、強気な沢城キャラは必ず後でギャップ萌えを作るような可愛いシーンが用意されてるよね。ずるい。 もちろん、最後は妖精さんの素敵な気遣いが締めてくれたというのも、この作品の本筋を忘れていない大切な部分。妖精さんが眼を細めて笑ったシーンって、今回が初めてよね。何やらせても可愛らしいけども、意思疎通がちゃんと出来た妖精さんもなかなか素敵。夢うつつの中に幕を引くこのお話のエンディングは「ユメのなかノわたしのユメ」。いやぁ、心得てますよ。
「夏雪ランデブー」 5(8)→7
放送終了から少し経って、ようやくちょっと落ち着いたので改めてまとめをやろう。まぁ、多分書いてるうちにまた正常でなくなるとは思うけど。 ゆーても、1話で初めて見た時みたいな衝撃は11話も見てれば少しずつ落ち着いていくのですよ。最初は動悸、息切れ、不整脈などの症状だったのが、せいぜい動悸だけになったくらい。最終的にはそこそこ冷静なジャッジになっていると思うのだが、ま、うち1点分が仮に中の人への配点だったとしても大した問題じゃないよ。うん。 この作品を改めて振り返ってみると、設定はそこそこ奇抜ではあるのだが、やっていることはすこぶる地味である。もっと正確に書くと、アニメとしての画面構成がどうあがいても地味な作品。何しろ、メインで絡むキャラクターは本当に3人ぽっきりで、11話のうち10話分くらいは延々この3人がしゃべっているだけなのだ。流石に、ここまでたった1つの人間関係だけに時間を割いたアニメ作品というのは見たことが無い。現在同時にやっている「じょしらく」なんかも「閉鎖空間で延々5人がしゃべるだけ」という非常に限られた空間のお話ではあるが、それでもこの作品よりは外部からのインタラクションは多いだろうし、そもそも人数も多い。やはり「3人」というのは、過去に遡っても類を見ない、あまりにも尖ったセッティングである。 普通に考えると、そんなものはアニメとして成立しない。いくらこの3人の関係性を面白いものにしようとも、それを表現するにはどうしたって3人以外の「外部」が必要になってくるだろうし、「他の人間」を描けば、より簡単に人物像を掘りさげ、画面を盛り上げ、話を盛り上げることが出来るだろう。キャラを増やし続けてしまえばもちろん破綻もするだろうが、少なすぎても、同様に破綻してしまうのが普通なのだと思う。しかし、この作品は決してそこに「おかしさ」を感じさせなかった。たった3人しかいない、というこの状態が、ただの一度もぶれずに、それのみを描ききって幕を閉じた。この時点で、演出には想像を絶する困難を伴っていたことは疑う余地は無い。少しでも見せるために、少しでも流すために、アニメとしての「夏雪」は、誰も見たことのないものに挑戦しなければならなかったのだ。 この重責を任されたのが、松尾衡監督であったわけだ。彼の手腕は既に「紅」の時に嫌というほど思い知らされていたが、今回は更に一歩先の「演出家」としての手腕を見せつけられる結果ことになった。ただ淡々と流れる一組の男女の恋愛事情を、「不自然さをなくす」ことに尽力しながら、充分に「見応えのある」形で組み上げたのは見事としか言いようがない。また、そのためのツールとして、氏のお得意のプレスコ演出が大きな役割を果たしており、「徹底的に男女3人を描く物語」であることを利用し、その3人の運命を任せることにしたキャストたちに、芝居の空気、間、流れを任せた。もちろんプレスコが長所ばかりの手法ではないと思うが、今回に限りは、この「先にキャラクターの思いから命を吹き込んでいく」という方法論は、作品の「不自然さ」と見事に噛み合い、結果を出したのではなかろうか。まるで張り付くような圧倒的「近さ」の芝居、六花や亮介の生活がそこに息づいているかのような「生々しさ」の画作り。そうした起点から、気付けば11話分の「夏雪」の世界が出来上がっていったのだ。 振り返ってみれば、脚本自体にはひょっとしたら陳腐さはあったのかもしれない、登場人物の心理が理解出来ないような破綻もあったのかもしれない。原作漫画だけを読んだ時点だったら、そのような感想も起きえただろう。しかし、原作を通し、アニメ脚本、演出家、そしてキャストの手を通すことによって、そこには「万人の共感を受ける六花たち」が次第に作り上げられていった。制作に携わる人々がみんなで考え、形作ったキャラや物語に、与えられたのは理屈を超えた存在感である。 やっぱり私は、どこまでいっても「アニメファン」じゃなくて「声優ファン」である。だからこそ、こうして「声優」という職業が伸び伸びとどこまでも技術を活かせる作品というのは、溜まらなく好きだ。新たな大原メモリアルとなる今作は、今後とも忘れることはないだろう。もちろん、一進一退のトライアングルを作り上げ、その緊張感をずっと維持し続け、最後にはあまりに綺麗に打ち砕いてくれた福山潤・中村悠一の両氏にも感謝である。 Agent of Horizons 彼方の工作員 (2)(G) C クリーチャー・人間、ならず者 3/2 (2)(U):〜はこのターンブロックされない。 他色起動サイクルの敵対色緑。なんとここでもアンブロッカブル。起動に3マナかかるとはいえ、パワー3のアンブロッカブルならば充分にその価値はある。起動出来ずとも3マナパワー3ならそれなりに仕事は出来るわけで、わざわざ帰ってきた3/3の「ネシアンの狩猟者」がちょっと可哀想な気もする。この世界は「オーラの土台にちょうどいい」が多すぎて困るのだが、考えてみりゃこの世界でシミックカラーが組めるのかというと、不安ではあるのだな。でも、あんまり友好色と敵対色の差がないよねぇ。他色カードも全部均等だしな。
Anthousa, Setessan Hero セテッサの英雄、アンソーザ (3)(G)(G) R 伝説のクリーチャー・人間、戦士 4/5 英雄的 - (土地を最大3つまで対象とし、それらはターン終了時まで2/2の戦士・クリーチャーとなる。それは引き続き土地でもある。) フレーバーやイラストを見れば分かるが、この人は女の子である。屈強な戦士なので4/5となかなかのタフさを誇っており、「こんな身の締まった戦士でこのステータスってことは、イマーラさんはどんだけ着やせしてたんだ」といぶかること請け合い。英雄的な彼女の持つ能力は「獣たちの女帝ジョルレイル(TSB)」にも似た突然の軍勢大増員技。2/2なのでそこまで大きな戦力ではないが、流石に3体増えるのは危険である。「巨大化」1枚でもダメージが9点加速するのだ。ただ、戦闘中にインスタントを使っても手勢として使うにはタイミングが遅すぎるので、巨大化系トリックでも戦闘前に使わなきゃいけないのがややもっさりしている。無駄を出さないためにも、オーラなんかで補強してやる方が戦略としてはすっきりするだろう。その際、土地が3枚起きているようにマナ勘定も考えなきゃいけないので結構条件が多いんだけどね。
Arbor Colossus 高木の巨人 (2)(G)(G)(G) R クリーチャー・巨人 6/6 到達 (3)(G)(G)(G):怪物化3を行う。 〜が怪物的になったとき、対象の、対戦相手のコントロールする飛行を持つクリーチャーを破壊する。 これまで「Colossus」という単語は全て「巨像」という訳が当てられてきたのだが、何故かこのクリーチャーは「巨人」となっている。巨人は「Giant」じゃねぇのか。そして「Arbor」もこれまでの「東屋」という訳ではなく「髙木」となっている。おそらくクリーチャーとしてのリアリティを優先させた結果だと思うのだが、なんかドリフのメンバーみたいな名前になっちゃってるのが少し心配。さておき、そんな巨像まがいの巨人だが、流石にでかすぎるのではなかろうか。まぁ、最近はコモンでも5マナ5/5を実現出来る世界なのだから、レアだったらこのくらいのステータスはあり得る範囲なのかもしれないが……その後の怪物化が恐ろしい。これって、実質的には5マナのエコークリーチャーが9/9で殴ってるようなもんじゃないのか。ついでに相手のフライヤーをプチッと潰す能力まで持っているので、下手したらブロッカーも減らされる。やっぱりカミナリ様コントがフライヤーをなぎ払ってるんだろうな。
Artisan’s Sorrow 職工の悲しみ (3)(G) U インスタント 対象のアーティファクト1つかエンチャント1つを破壊する。占術2を行う。 占術つき「帰化」。占術1ではなく2なので重くなるコストが2マナ。ちょっと動きにくいコスト域になってしまったが、何はともあれエンチャント破壊だ。ミラディン世界における「真っ二つ(SOM)」的な存在としてありがたく頂こう。なんか、カード名が被害者視点なのが気になるけども。
Boon Satyr 加護のサテュロス (1)(G)(G) R エンチャント クリーチャー・サテュロス 4/2 瞬速 授与(3)(G)(G) エンチャントされたクリーチャーは+4/+2の修正を受ける。 いともたやすく行われるえげつない行為。3マナ4/2なら緑では「そこそこ強い」部類。これに瞬速がつくと、「色々使えてかなり強い」部類。しかし、これに授与がつくと……瞬速は当然授与だろうがなんだろうが効果があるので、このオーラはインスタントトリックとして味方のサポートに現れる。5マナというのは、1つの戦闘の効果がひっくり返ることを考えれば充分なコストであるし、その戦闘が終わった後でも+4というえげつないパワー修正は残ったまま。もし何とか相打ちに持ち込んだり、起死回生の一手でオーラが張られる前に土台を処分出来たとしても、「ちっ、しゃーねーなー、反省してまーす」といいながらフツーに4/2は場に出てくるのである。酷い。リミテッドならば、地味ではあるが1枚で大きく戦局がいじれる上にどこにいても腐ることがないのでかなりの高得点カードだろう。強いて難点をあげるなら、どのタイミング、どのモードで使うのがベストなのかを見定めるのが難しいことだろうか。まぁ、やっぱりこのコストだったら授与で使った方がいいとは思うけども。
Bow of Nylea ナイレアの弓 (1)(G)(G) R 伝説のエンチャント・アーティファクト あなたのコントロールする攻撃クリーチャーは接死を持つ。 (1)(G)(T):以下のうちから1つを選ぶ。「対象のクリーチャー1体に、+1/+1カウンターを1つ置く」「〜は、対象の飛行を持つクリーチャー1体に2点のダメージを与える」「あなたは3点のライフを得る」「あなたの墓地にある、最大4枚までの対象のカードを、あなたのライブラリの一番下に好きな順番で置く」 神器サイクルの緑は、十徳ナイフのように色々使える弓矢。ナイレアは大地と四季を司っていることから、この4つの効果は四季を表現しているのではないか、という風に推察されている。シンプルな春は芽吹きの季節。「ドラゴンの血(MRD)」と同じっていうとなんか微妙だけど、一番使いやすいのはこれ。夏の嵐はフライヤーをたたき落とす一番弓矢らしい効果。緑ならば是非抑えておきたい便利なサポート。秋は実りの季節なのでそれなりのライフをもたらす。微妙に天使トークンが出ない3点という値がしょんぼりだけど、クリーチャーがいないならこのモードしかない。そして冬は墓地から過去の記憶を追想する季節。何に使いたいかはよく分からないが、まぁ、緑だから。トータルすると、「ちょいちょい便利」という神様に任せる仕事としてはなんだか微妙な使用感である。とりあえず接死つくし、特に文句が出るようなもんでもないが。リミテッドだとやっぱりキレていいカードだし。
Centaur Battlemaster ケンタウルスの戦上手 (3)(G)(G) U クリーチャー・ケンタウルス、戦士 3/3 英雄的 - (〜の上に+1/+1カウンターを3つ置く。) 今回のセットに与えられたキーワード「英雄的」と「怪物化」は、全ての色に与えられた能力である。一応人間側と怪物側に区分される能力なのでおそらく色ごとに偏りはあるだろうが、こうして怪物メインの緑でも、そこそこのレアリティにヒロイック持ちはちゃんと存在しているのである。で、そんなヒロイックであるが、流石の緑だ。白の人間どもがちまちまと1つずつカウンターを置いていたのに対し、このケンタウルスったら無遠慮に3つ。これを狂喜に翻案すると「ゴーア族の野人(GPT)」にクリソツである。緑ということは当然ジャイグロ系のスペルはお手の物であり、3/3状態のコイツがそっと殴ってきた場合でも、もし手札に「蛮族の血気」2枚ならわずか4マナで+10。そりゃもう、エラい事ってレベルじゃねーぞ。「大型化」した後に「ボロスの魔除け」とかどうだろうか。トランプルを持つパワー16の二段攻撃が殴ってきますよ。流石にここまでの能力なら多少のリスクを冒してでもスペルをつぎ込んで育てる価値はあろうというものだ。
Commune with the Gods 神々との融和 (1)(G) C ソーサリー あなたのライブラリを上から5枚公開する。あなたは、その中からクリーチャー・カードかエンチャント・カードを1枚手札に加えても良い。残りのカードをあなたの墓地に置く。 緑が最近すっかり味をしめた「めくって選ぶ」系サーチのテーロス版。イニストラードでは墓地に落として2度おいしい「追跡者の本能(DKA)」、ラヴニカでは土地もチョイス出来る上にインスタントが嬉しい「忌まわしい回収」がどちらも充分な活躍を見せていたが、今回はどうだろうか。2マナで5枚めくるのは平均的なセッティング。ソーサリーに戻ってしまったのは残念だが、その分、神のご加護であるエンチャントも選択出来るようになっている。この世界ではクリーチャーとエンチャントの2択ならまず外れることはないだろう。リミテッドなら手軽な圧縮役として活躍出来るはずだ。ただ、前の2つのカードと違って、今回は墓地に送る意味がほとんど無いのが勿体ないけどね。
Defend the Hearth 拠点防衛 (1)(G) C インスタント このターン、プレイヤーに与えられる全ての戦闘ダメージを軽減する。 毎回微妙な差で必死に違いをアピールするために「どこが違うか分かりずれぇよ」と言われる「今回のフォグ」のコーナー。前作はシミック製の「遮り蔦」やセレズニア製の「ドルイドの講話」など、主義主張の見えやすいスペルだったので良かったが、今回はなかなか難しい。一応再録ではなく新規のカードで、特徴は「プレイヤーへの戦闘ダメージ」だけを軽減すること。クリーチャーどうしの殴り合いは全て解決するし、火力や能力などで発生したダメージも軽減されない。「濃霧」と「カメレオンのぼやかし(TSP)」の間くらいの呪文。まぁ、この違いが生まれたからなんやねん、という話ではあるが、一応フォグを使うタイミングってのはほとんどが防御時なわけで、戦闘結果を有利に導きやすいブロック側には「濃霧」よりもややプラス寄りの設定と見ることは出来るだろうか。いや、使うかって言われたら微妙だけども。
Fade into Antiquity 古代への衰退 (2)(G) C ソーサリー 対象のアーティファクトかエンチャント1つを追放する。 アンティキティといえばMagicのエキスパンション名にもなった単語で、このカードはその単語が含まれる初のカードである。効果は見ての通り単純明快かつ強力なものになっており、面倒な授与オーラも、やっかい極まりない神様たちも、一切の後腐れなしに異次元へ追放。この設定で3マナソーサリーなら充分納得のお値段である。もちろん「帰化」再録でも良かっただろうが、再生や破壊不能を無視出来るこちらの方が、この世界では安心だろう。たかだかコモンに追放されちゃう神様って……。
Feral Invocation 残忍な発動 (2)(G) C エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) 瞬速 エンチャントされたクリーチャーは、+2/+2の修正を受ける。 かつては緑のコモンの質を左右する存在だった「+2するオーラ」。最近は基本セットで「トロール皮」が暴れ回るくらいで、あんまり拡張セットに存在感はないが、反則的存在「アルマジロの外套」(「ひるまぬ勇気」)や「シートンの願望(ODY)」といったカードは、がっつりと緑のサイズを支えてきた。このカードは、そんな懐かしのシンプル素材を、より柔軟に楽しめるようにした味わいのある一品。「瞬速」の文字をつけただけで無骨な増強オーラがコンバットトリックに早変わりし、インスタントタイミングでのヒロイック発動にも一役買うことが出来る。今回はこれに加えて「蛮族の血気」がコモンにあり、割と頻繁に+2の修正されるチャンスがある。逆に言うと緑のトリックは今回この2つだけなので、緑を相手にしているときの1つの目安として覚えておくといいだろう。
Hunt the Hunter 狩人狩り (G) U ソーサリー 対象の、あなたのコントロールする緑のクリーチャーはターン終了時まで+2/+2の修正を受ける。それは、対象の、対戦相手のコントロールする緑のクリーチャーと格闘する。 同色ヘイトサイクルの緑。何度読んでも某人気漫画のタイトルにしか見えないカード。「はんとざはんたー」。白も黒も除去だったので何とか差をつける方法を模索せねばならず、結果的にはこうして「増強スペルも兼ねた対抗色専用除去」という形に落ち着いた。当然はまった時のコストパフォーマンスは間違いなくトップレベル。相手に先んじれば除去になりクロックアップにもなるわけで、是非ともサイドボードに1枚は用意しておきたいカードである。今後の世界はどの色のミラーも殺伐としそう。オデッセイ時代の、サイドボードから「葉の踊り手(ODY)」投入でその上に「シートンの願望(ODY)」っていう展開を思い出しましたわ。
Karametra’s Acolyte ケイラメトラの侍祭 (3)(G) U クリーチャー・人間、ドルイド 1/4 (T):あなたのマナ・プールに、あなたの緑への信心に等しい数の(G)を加える。 マナがいっぱい出るかもしれないの人。そしてこの人見て気付いたけど、そういやこの世界はエルフがいないな。まぁ、世界観的には完全に違う次元だからね。エルフさん達、1年はお休みしなきゃいけないんだなぁ。ゴブリンとかもそうだから、どんな世界でも節操なく出られるゾンビさんが勝ち組やね。で、こいつのマナ増産力だが、とりあえず単色に寄せればマナが出しやすくなるのだから、「斧折りの守護者」よりは難度は低いだろう。それどころかエルフ限定の「エルフの大ドルイド(M13)」よりも加速度は上。そう考えると結構洒落にならない可能性もある。最大のネックはこいつ自身が4マナかかってしまうことだが、4マナの次が8マナとか9マナってんなら異次元である。何かそれ専用のデッキが産みだされるかもしれない。とりあえずガラクさんと手を組むと色々デンジャラスな楽しさは提供してくれそうだぞ。
Leafcrown Dryad 葉冠のドライアド (1)(G) C エンチャント クリーチャー・ニンフ、ドライアド 2/2 到達 授与(3)(G) エンチャントされたクリーチャーは+2/+2の修正を受けるとともに到達を持つ。 緑のニンフは到達担当。キーワードとしては微妙な部類であるが、その分、緑の特権としてコストの軽さが売りになっている。熊ステータスなので何も考えずに投入できるし、序盤ならばパワー2の到達がいるだけで緑が課題とするいくつかのデッキを対策出来る。中盤以降はオーラとして+2効果だけを見込んで使っちゃってもいいコストだし、3/3クラスのフライヤーが出てきたときにも慌てず対処出来る。今回、緑は相変わらずのサイズなのでそこまで攻めの手駒については多くを要求されていないが、守りを担当する役職となると数は限られているはず。軸線をずらす青白連中に好き勝手させないためにも、やはり2マナで押さえられる防備役は重要だ。
Mistcutter Hydra 霧裂きのハイドラ (X)(G) R クリーチャー・ハイドラ 0/0 速攻 プロテクション(青) 〜は打ち消されない。 〜は+1/+1カウンターがX個置かれた状態で戦場に出る。 あらゆる捜査能力を兼ね備えた超高校級の探偵として有名なのが霧切響子さんであるが、あらゆる青ヘイト能力を兼ね備えた超レア級のアンチカードとしてデビューしたのがこのハイドラである。きっと1/1の苗木君(トークン)から「霧裂きさん! それは違うよ!」とか言われる役である。さておき、見ての通りのデザイン。この青嫌いっぷりはなかなかのもの。打ち消されず、プロテクションと言えば現在も「空殴り」先輩が特に活躍せずにひっそりと出番を待っているわけだが、彼に足りなかった「青以外の色にも対抗できるサイズ」を有し、更に構築で使われる重要な要素である速攻を持ったこのハイドラならば、ひょっとしたら希望が絶望に勝るものであることを証明してくれるかもしれない。しかし、最近はなんだか強そうなハイドラも随分増えてきた。毎度毎度ネタ枠として「リミテッドならな」と言われていたハイドラ軍団の怨念が着実に実を結んでいるようだ。そして、強いハイドラを見るたびにいちいち脳裏をよぎる「屍体屋の脅威」大先生に誰か出番を。
Nemesis of Mortals 定命の者の宿敵 (4)(G)(G) U クリーチャー・蛇 5/5 〜を唱えるためのコストは、あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚につき(1)少なくなる。 (7)(G)(G):怪物化5を行う。この能力のコストは、あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚につき(1)少なくなる。 イニストラード・ラヴニカと、墓地を参照する環境が続いてきたが、今回のセットではほとんど墓地というものに触れる機会が無い。本職の黒は最低限の接点をもっているが、他の色はまったく見向きもしない状態だ。そんな中、黒についで墓地との相性が良い緑が唯一残した接点がこちらのクリーチャー。素出しの状態でも6マナ5/5と素敵サイズであるが、中盤にはこのコストがどんどん軽くなる「グール樹(DKA)」仕様である。こんなのが2マナで出てきたらどんなタイミングだろうがびっくり確実だし、その場合には怪物化コストだって5マナで足りる。何の遠慮もなく殴りかかる10/10の巨大蛇に全世界震撼。なんでアンコに「グール樹」がおんねん、とイニストラードの住人の方々からもクレームの嵐である。まぁ、単なるバニラと思えば対処は出来るのかもしれないが……ホントにこの世界の怪物の皆さんは遠慮が無くて良いね。
Nessian Asp ネシアンのアスプ (4)(G) C クリーチャー・蛇 4/5 到達 (6)(G):怪物化4を行う。 立て続けに蛇だが、こちらはシンプルな味付けで手軽にご家庭でも怪物化を楽しむことが出来るコモン。しかし、そんなベーシックなコモンでも5マナ4/5とナイスサイズに到達まで持っちゃうのがこの世界の緑であり、コモンなのにあっさり8/9とか言っちゃうあたりが節操なし。普段ならばこのくらいのマナ域のカードで単なる筋肉馬鹿って大して歓迎されないものだが、流石にこのサイズだと頑張ってもらってもいいかもしれないと思えてくる。「巨体の蜘蛛(RAV)」(アンコモンw)とは何だったのか。
Nessian Courser ネシアンの狩猟者 (2)(G) (未来予知より再録) クリーチャー・ケンタウルス、戦士 3/3 久しぶりの未来予知からの再録である。まぁ、「ネシアンのアスプ」の情報が出た時点で、こいつが再録されることは薄々分かっていたわけだが。一応、未来予知当時は、他の色にも「第六隊の刃」「盲目の幻」などがおり、5枚で「ちょっとイラストとサイズが大きいサイクル」を形成していたカードである。確かに、当時はシングルシンボルで3マナ3/3はそこそこでかかったわけだが、今となっては基本セットにいた「ケンタウルスの狩猟者(M13)」の同型再版でしかない。まぁ、リミテッドなら充分使える部類だから別にいいんですけどね。周りに英雄だの怪物だのが跋扈している状態で「基本!」と叫ぶ真面目な奴である。テキストボックスを埋め尽くすたっぷりとしたフレーバーテキストにも情緒を感じます。
Nylea, God of the Hunt 狩猟の神、ナイレア (3)(G) M 伝説のエンチャント クリーチャー・神 6/6 破壊不能 あなたの緑への信心が5未満であるなら、〜はクリーチャーではない。 あなたのコントロールする他のクリーチャーはトランプルを持つ。 (3)(G):対象のクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+2の修正を受ける。 緑ゴッドは、神話レアなのに無いレアさん。信心が集まらないと動き出さないご本尊体質は他のゴッドと同じ仕様であるが、緑は他の色に比べるとパーマネントを展開する数が多いので、この分野ではやや有利と見ることが出来るだろう。1ターン目「エルフの神秘家」、2ターン目に「カロニアの大牙獣」でこれに繋げば既にリーチだ。起動型のパンプ能力は多少コストが重いが、直接的に回りの信者を守れる能力というのはポイントが高い。上手くまとまれば4マナ6/6の重戦車が回りの軍勢にまで恩恵を拡大し、あっという間に相手をなぎ倒してくれるだろう。
Akroan Hoplite アクロスの重装歩兵 (R)(W) U クリーチャー・人間、兵士 1/2 〜が攻撃するたび、ターン終了時まで+X/+0の修正を受ける。Xは、なあなたのコントロールする攻撃クリーチャーの数である。 ボロス的ヒッター。修正値がアタッカー依存なので、そのまんま大隊能力との相性が抜群。1ターン目「ボロスの精鋭」から2ターン目これ、3ターン目に「空騎士の軍団兵」だと3/3、4/2、2/2が3ターン目に殴れることになるわけだ。まぁ「流血の家の鎖歩き」でも対して変わらないプレッシャーがかけられるけども。そう考えると割と普通な気がしてきた。耐久力は脆いし突破力に欠けるしなぁ。パワーが上がるクリーチャーってのは、アンブロッカブルとか再生をつければ良いダメージソースになるのだが、このクリーチャーの場合は周りに依存してるから単体で奮起しても意味が無いのがちょっと。
Anax and Cymede アナックスとサイミーディ (1)(R)(W) R 伝説のクリーチャー・人間、兵士 3/2 先制攻撃 警戒 英雄的 -(あなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修正を受けるとともにトランプルを持つ。) DUEL DECKSに収録されたヒーロー側代表。二人揃ってようやく伝説級というコンビ芸は「ティボーとルミア(GPT)」以来のデザインだろうか。ティボーたちは「私が青い能力!」「俺が赤い能力!」と2つ発動してくれたので分かりやすかったのだが、こいつの場合はどのへんがアナックスで、どのへんがサイミーディなんでしょうね。素の状態でも3マナ3/2先制警戒というバーゲンっぷりだが、ヒロイックを使えば一回り大きく。さらに回りの味方までぎゅんぎゅん強くなっちゃって、「恐ろしい、これがカルタゴの怪物ハンニバルか!」と叫びたくなること請け合いだ。まぁ、白のアンコにカウンター全軍カウンター載せる奴がいたので、実はヒロイックとしては一過性でまだ常識があるとは思うけど。多分単体で強いのがアナックス、周りを鼓舞して強くするのサイミーディ(適当)。
Ashen Rider 灰燼の乗り手 (4)(W)(W)(B)(B) M クリーチャー・執政官 5/5 飛行 〜が戦場に出たときと〜が死亡したときに、対象のパーマネント1つを追放する。 はい、神話ですよー。神話だったら何をしてもいい、っていう分かりやすい事例ですよー。これ頻出問題だからなー、ライン引いとけよー。見ての通り、現代風にアレンジされた「絶望の天使(GPT)」である。当時はそのシンプルかつ大胆な能力のおかげで、墓地から禿頭を引っ張ってくる「ソーラーフレア」というデッキ群を作るきっかけとなった環境を代表するレア。その天使が、執政官に名前を変え、更に大胆なリメイクを施して帰ってきた。まず、187ではなく、死亡誘発でも能力が起動する。たとえ出た瞬間に除去られてもアドバンテージ2枚を約束するという、単純明快なパワーアップ。そして、今回は除去効果が破壊ではなく追放である。どんな能力を持った厄介なカードも、これで取っ払えば後口すっきり。とりあえずメタ次第では後から出たコイツが相手のコイツを追放する様子が確認出来るのではなかろうか。とにかく強いことしか書いていないので、誰が見ても「使える」神話である。当然問題は更に重くなったコストであろうが、当時と同じように墓地から釣るのが一番手っ取り早く、今回収録された「死の国からの救出」を使えば、探検に行ったコイツまでついでに能力を誘発し、カード1枚でパーマネント3枚が消し飛ぶ異常事態が発生する。別に「オブゼダートの救済」で釣っても一切重いとは感じないだろう。今後の世界では「漁る軟泥」さんがどれだけ頑張ってくれるかが勝負の鍵。
Ashiok, Nightmare Weaver 悪夢の織り手、アショク (1)(U)(B) M プレインズウォーカー・アショク <+2>:対象の対戦相手のライブラリを上から3枚追放する。 <-X>:〜によって追放された、点数で見たマナコストがXであるクリーチャー・カードを、あなたのコントロール下で戦場に出す。それは、本来のタイプに加えてナイトメアでもある。 <-10>:全ての対戦相手の手札と墓地を追放する。 【3】 例によって何者なのかさっぱり分からないぽっと出のプレインズウォーカーが登場。前作でのこの枠はヴラスカさんだったわけだが、彼女はまだギルドという枠があるラヴニカ世界の住人だったから何となくイメージ出来た。しかし、今回は当然ディミーアギルドなどないわけで、こいつが何者なのかは本当にさっぱりである。人間なのかどうかもよくわからねぇ。まぁ、個人的にはディミーアのプレインズウォーカーが増えたってだけでも嬉しいが、出来たらもう1環境前に、ギルドとセットで出てきてくれれば良かったのだが…… さておき能力である。このカード、なかなか斬新なセッティングになっている。何しろ登場直後の選択肢が1択しかないのである。別に小マイナスを起動しようと思えば出来るが、絶対になにも起こらない。つまり、自動的にプラスのみを使うことになる。その後も、このプラス能力でめくれたカードにそれなりのコストのクリーチャーカードがなければ一切アドバンテージは無く、盤面に影響をあたえないままに黙々とライブラリを削り続けるだけのお仕事。まぁ、初代ジェイスだってアドバンテージは得ていなかったわけだが……でもそういうことじゃないよなぁ。 どこかで当たりくじが出れば、それに見合った支払いから相手のクリーチャーを使うことが出来るようになり、そこでようやくアドバンテージ。うーむ、随分と先が長い。更に、最終奥義も戦場には一切影響をあたえないという潔さであり、「そこまで繋げば!」みたいな期待感も薄い。手札を消し飛ばすことは出来るだろうが、他のプレインズウォーカーたちの最終奥義はこれの上位互換みたいなのもいっぱいあったわけで。おそらく「最終奥義でもカードを追放するから、更に小マイナスでやりたい放題だよ!」ということなのだろうが、そんな忠誠値は一体どこから捻出されるというのだろうか。 こうしてみると、本当に使い方は一本道。とにかく溜めて溜めて運良くヒットするのを待つという、鮎釣りの匠みたいなカードであるが、だからといって弱いかというと、そうも言い切れないのが難しい。何しろ3マナで出たターンの忠誠値が5である。これは死ににくい。相手としてはいっそこれを無視して殴ってもいいのかもしれないが、忠誠を溜めっぱなしで放っておくと、それはそれでなんか怖い。そしてそれなりのスピードでライブラリも減る。やっぱり邪魔だから殴ろう、ってことになると、案外固い壁になってしまうのである。この真綿で首を絞めてるんだからなで上げてるんだか分からない感じ、是非ともデッキを組んでみたい気にさせるナイスカードである。いや、単にライブラリが削れるだけでもたまらんですけど。コスト払わず3枚も削れるなんてね。惜しいなぁ、ネファリアが使えなくなるのがなぁ。
Battlewise Hoplite 戦識の重層歩兵 (W)(U) U クリーチャー・人間、兵士 2/2 英雄的 - (〜の上に+1/+1カウンターを1つ置き、その後占術1を行う。) 白にもいた、成長型ヒロイックのアゾリウス版。白コモンのやつは3マナ2/2フライヤーが大きくなっていき、こちらは2マナ2/2の熊が大きくなる。こうしてみるとなんだか単色カードの方が強そうな気がするが、一応穴埋め代わりに占術1もついてくるので、取引としてはそれなりだろうか。ただ、やっぱりヒロイックの起動ってそこまで回数が多いわけでもないので、素のステータスが優れているクリーチャーの方が優先度は高いと思う。占術1って無闇に便利そうに見えるけども、チラ見して「あ、うん」って言って戻すことも多いわけで、そこまで渇望してる能力でもないしな。一応、地力で次の増強元を探すことが出来るっていう完結ぶりは評価出来るのか。
Chronicler of Heroes 英雄の記録者 (1)(G)(W) U クリーチャー・ケンタウルス、ウィザード 3/3 〜が戦場に出たとき、あなたが+1/+1カウンターの置かれたクリーチャーをコントロールしているなら、カードを1枚引く。 何をどうアピールしたいのかが分かりにくいケンタウルス。セレズニアカラーのくせにカウンター参照ってのが、現在の流行に合ってないのがね。一応、この世界でカウンターが乗っているということは英雄か怪物のどちらかってことなのでフレーバーはよく分かるのだが、このクリーチャーはあくまで「ドローがついているそれなりのサイズの生き物」に意味があるのであり、3,4ターン目に出せてこそである。怪物にカウンターが乗るのははるか後のターンだし、これを出す事前段階に成長型英雄を育てるのもまだるっこしい。となると、割と単なる3/3。可能性があるドロー方法はおそらく後者なので、白と緑で成長型英雄を多く集めた強者デッキを組むことになるのかな。リミテッドでなければ、「実験体」とかで余裕のドロー。
Daxos of Meletis メレティスのダクソス (1)(W)(U) R 伝説のクリーチャー・人間、兵士 2/2 〜はパワー3以上のクリーチャーにはブロックされない。 〜がいずれかのプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーのライブラリの一番上を追放する。あなたは、そのカードの点数で見たマナコストに等しい値のライフを得る。ターン終了時まで、あなたはそのカードを唱えてもよく、それを唱えるために、マナをどの色のマナとして支払っても良い。 一体何者なのかさっぱり分からないレジェンドであるが、その能力もさっぱりイメージが湧かない。多分、相手の拳法をそのまま跳ね返してみせるという、格闘漫画だと割とあっさり負けるタイプのライバルキャラなんだろう。パワー3以上にブロックされないということは、とにかくこいつのタフネスをあげてしまえば戦闘では負けなくなるということ(勝てはしないかもしれないが)。そうして貫通力をあげてワンパン通れば、ちょいちょいライフを貰いながら相手のライブラリの上をかすめ取る「夜帳の死霊」のお仕事が出来る。ただ、死霊は盗んだカードを貯蔵しておけたが、この人はそのターンのうちに使い切らないといけないのがネック。また、キャストしか出来ないので土地がめくれてもNot宇宙ですよ。どんな色のデッキが相手でも気兼ねなくパクれる器用さは悪くないが、そもそも「夜帳の死霊」に出番があったかと言われるとそんなことは無かった訳で、より即応力の劣るこの能力にどの程度のニーズがあるのかは謎。まぁ、面白キャラやな。一応、色マナを無視出来るようになるため、相手がライブラリの上に「スリヴァーの女王(STH)」を積んでくれる、とかいう友情タッグがあれば意味のある能力ではあるのだが。
Destructive Revelry 破壊的な享楽 (R)(G) U インスタント 対象のアーティファクト1つかエンチャント1つを破壊する。 〜はそのパーマネントのコントローラーに2点のダメージを与える。 高級版の「帰化」。万能破壊の緑にアーティファクト破壊の名手である赤が手を貸し、「粉々(SHM)」に近いオプションを手に入れた。本体ダメージ自体はそこまで大きくはないが、このコストで得られる効果としては充分だろう。プレインズウォーカーが大手を振って歩き回る世界なので、わずかでも本体ダメージの可能性が増やせるのはありがたい。
Fleecemane Lion 羊毛鬣のライオン (G)(W) R クリーチャー・猫 3/3 (3)(G)(W):怪物化1を行う。 〜が怪物的である限り、それは呪禁と破壊不能を持つ。 怪物的すぎるわ! 誰かに似てると思ったら、このライオン、大神さくらちゃんに似てる(そうでもない?)。なんやこれ。2マナ3/3の「番狼(RAV)」スタイル。これだけでも問答無用で強いはずなのに、そこには書かれてちゃいけないキーワードが大胆に2つも。どっちか片方でも充分レアとしての説得力があるはずなのに、何故2つ載せた。あかんやろ。4〜5ターン目あたりに4/4呪禁破壊不能って、いろんなデッキが詰むわ。そりゃまぁ、5マナも払う怪物化はテンポも悪いし、対応されることも多いのだろうが、流石にここまでのペイがあるなら5マナ払ってチャレンジする価値はありすぎるだろう。別に失敗したとしても2マナのクリーチャーを1体失うだけなのだし、起動するまでのターンで1〜2回殴ってれば充分元が取れている。何をしたって損をすることはないだろうさ。考える必要のないクリーチャーだなぁ……これでセレズニアカラーは2マナで使える3/3が3種類になった。更に「復活の声」もあるし、3マナに「ロクソドンの強打者」も控えている。デッキのどこを引いても肉、肉、肉だ。神々を怒らせる必要があるな……。
Horizon Chimera 地平線のキマイラ (2)(G)(U) U クリーチャー・キマイラ 3/2 瞬速 飛行 トランプル あなたがカードを1枚引くたび、あなたは1点のライフを得る。 キーワードてんこ盛りの贅沢キマイラ。このコストは脅威のコモン「突撃ゼッペリド(DIS)」と同じであり、タフネスを減らした代わりに瞬速とおまけ能力がついた形。ステータスに申し分ないのに、更に毎ターン1ライフゲインってんだから素敵の塊。リミテッドなら何も言わずに喉から手。ただ、ここからピックを始めちゃうとシミックに固めなきゃいけないのでちょっと怖い。あ、でもシミックならコモンでアンブロッカブルが使えるから早めに決めておく方がいいのかも。
Kragma Warcaller クラグマの戦呼び (3)(B)(R) U クリーチャー・ミノタウルス、戦士 2/3 あなたのコントロールするミノタウルスは速攻を持つ。 あなたのコントロールするミノタウルスが攻撃するたび、それはターン終了時まで+2/+0の修正を受ける。 ロードも準備されて気運が高まってきているミノタウルスに、更にもう1つてこ入れを。5マナもかかっているのに2/3はちょっとサイズ不足じゃない? と訝しむも、テキスト欄を読めば納得。実際は出たターンに4/3速攻で殴りに行ける。その後も延々「ボロスの反攻者」が5/3速攻で殴ってくる悪夢が見られるかもしれないし、こっそり起動された「変わり谷」まで4/2で殴ってくるかもしれない。こいつぁ愉快だね。ちなみに、攻撃するたびに修正を受けるので、「オレリア」で追加のコンバットを作ったりすればより愉快な牛肉生活を楽しむことが出来る。よし、始めよう、ミノタ生活。
Medomai the Ageless 老いざるメドマイ (4)(W)(U) M 伝説のクリーチャー・スフィンクス 4/4 飛行 〜がいずれかのプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、あなたはこのターンの後に追加のターンを得る。 〜は追加ターン中は攻撃出来ない。 殴るだけで追加ターン!! 夢のような設定のスフィンクス。かつて同様に追加ターンがもらえるクリーチャーには「ワンダーワインの預言者(LRW)」なんてポンコツもいたが、こちらはデメリット一切無し、回避能力まで与えられて、グッとターン獲得の可能性が増している。リミテッドならばかつて無いくらいの手軽さで追加ターンのうまみを提供してくれることだろう。まぁ、能力が破格すぎるのでステータスなんかはそこそこ常識の範囲内。特に耐性もないし、出してから使えるまでのブランクが長すぎるので、構築レベルでの活躍はちょっと難しいかもしれない。でも、うまく回せた時のプレインズウォーカーとの相性は半端じゃない。ラルさんと組んで追加ターンブラザーズを結成してみたい所存。
Pharika’s Mender ファリカの癒し人 (3)(B)(G) U クリーチャー・ゴルゴン 4/3 〜が戦場に出たとき、あなたは対象の、あなたの墓地にあるクリーチャーかエンチャント・カードを手札に戻しても良い。 超でかい「グレイブディガー(M12)」。なんと緑マナ1マナ加えただけで+2/+1の修正を受け、更に世界観を考慮してかエンチャントも選択肢に含まれるようになった。普通にコストに見合ったアタッカーを追加しながらナチュラルにアドバンテージが取れるってんだから、こんなに賢いゴルゴンも珍しい。接死もなければ相手をいじめる機能が1つもないゴルゴンも珍しい。これ2体引いちゃうと、「グレイブディガー」ではあまりやる意味が無かった「延々2体をグルグル」で4/3が不死身になっちゃうのが素敵。
Polis Crusher 都市国家の破壊者 (2)(R)(G) R クリーチャー・サイクロプス 4/4 トランプル プロテクション(エンチャント) (4)(R)(G):怪物化3を行う。 〜がいずれかのプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、〜が怪物的であるならば、対象の、そのプレイヤーのコントロールするエンチャント1つを破壊する。 名前だけを見ると急進派の革命家みたいに見えるが、こいつの「国家を破壊する」は破壊(物理)である。そりゃまぁ、4マナ4/4トランプラーとサイズは充分ですからね。国家も壊れようというものです。更に、この世界では割と価値の高そうなプロテクションも持っており、授与持ちのクリーチャーなら全て無視することが可能である。本格的に都市破壊活動を開始するのは怪物化で7/7になった後。7点トランプラーの打撃などおよそとめる手段もあるはずがなく、ブチ抜かれると都市じゃなくてエンチャントが破壊される。つまりどんなゴッドでもこいつの手にかかれば粉みじん(破壊不能です)。まぁ、最悪ブロックは出来るからね。神々の天敵と呼べる存在がこんなお手軽なレアクリーチャーに在籍しているというのは恐るべきことだ。リミテッドならば当然圧倒的肉。構築でも、このプロテクションが意味を持つくらいにテーロスが盛り上がってくるならチャンスはあるかもしれない。「岩への繋ぎ止め」がどの程度流行るか、というのも注目して見たい部分である。
Akroan Horse アクロスの木馬 (4) R アーティファクトクリーチャー・馬 0/4 防衛 〜が戦場に出たとき、いずれかの対戦相手はこのコントロールを得る。 あなたのアップキープの開始時に、各対戦相手は1/1で白の、兵士・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。 Magicのブロックの作り方は大きく2つの方向性がある。1つは、セットのメカニズムを中心に世界を作っていく方法。たとえば「土地がテーマとなる世界」だったらゼンディカーという次元が生まれるし、部族システムを中心にすればオンスロートやローウィンが作られる。逆に、世界的なテーマを先に作り、それを表現するためにメカニズムを開発する方向性もある。「トップダウン式」と言われるこのデザインの草分けは神河世界だが、最近ではイニストラードが「ゴシックホラーの世界」にチャレンジし、様々な味のあるカードを産みだした。今回のテーロスは当然後者。「英雄と怪物が戦う神話の世界」を描くために、どのようなシステム、どのようなカードを作るか、というところからデザインがスタートしており、状況が目に浮かぶような、愉快なカードがいくつも産みだされている。この木馬も、そんな「分かりやすいモチーフ」のカードである。あの「トロイの木馬」の逸話を出来る限りMagicの文脈で再現したらこんなカードになった。場に出たときに敵側がうっかり自軍に持って帰っちゃうように出来ており、相手が気付かないとその中からポロポロと援軍を呼び出してしまうのである。ぶっちゃけ「やりたかっただけやん!」の極致であり、レアとしての性能がそこまで高いとも思わないが、とにかく相手に押しつけて「ほれ、早く気付かないと貴様の軍が内部から崩壊するぞ!」と煽るだけでちょっと楽しいカード。ま、相手にクリーチャーを1体送り出しているのは間違いないので、相手の「祭壇の刈り取り」で美味しくいただかれたり、「消耗品の弾幕」でぶん投げられたりしたらホントに何がしたいのか分かりませんけどね。万が一このカードが流行るようなら、俺の「門衛」デッキが火を噴くことになるぜ!!(ここまで夢)
Anvilwrought Raptor 金床鋳込みの猛禽 (4) U アーティファクトクリーチャー・鳥 2/1 飛行 先制攻撃 このセットに収録されるアーティファクトは全部で13枚。「魔鍵」や「印鑑」のようなサイクルがあるわけではないので、この数は普通のセットとしてはやや多い枚数である。そして、このクリーチャーのような「すげぇ普通」がちょいちょい含まれているのがかなり謎。なるべく単色で組めるように、無色の余剰分を残しているということなのだろうか。たとえばこのクリーチャーは、色つきでいうと「突撃ペガサス(9ED)」とまったく一緒。つまり、白ならおよそ3マナというクリーチャー。それがどんな色でも4マナで使えてしまうのだから、飛行色の白や青はやや割を食った形になる。何しろリミテッドの雄である2/2フライヤーがあっさり止まるのだから。まぁ、だからこそこのカードがアンコになっているのだろうが……でもあんまり積極的に使いたいと思わないデザインだよなぁ。「千年王国のガーゴイル」がコモンだったわけだしなぁ。アーティファクトクリーチャーのデザインって難しいね。
Bronze Sable 青銅の黒貂 (2) C アーティファクトクリーチャー・黒貂 2/1 こちらも「なんか普通のアーティファクトクリーチャー」シリーズだが、良く見ると特別おかしなことが1つある。そう、クリーチャータイプだ。「貂(テン)」とな?! ビーストでもないし猫でもないし狐でも猟犬でもない。あくまでテン。なんで突然そんなクリーチャータイプが現れたのかはまったくの謎。当然これが史上初。ひょっとして、これも何かギリシャ神話に云われがあるのだろうか? うーむ、謎だ……これがアーティファクトなのも謎だ……誰か、元ネタ知ってたら教えて下さい。ちなみに、テンなんて動物はなかなか普段接する機会が無いので、画像検索して改めて見ると、あら可愛い。
Burnished Hart つややかな雄鹿 (3) U アーティファクトクリーチャー・大鹿 2/2 (3)、〜を生け贄に捧げる:あなたのライブラリから最大2枚までの基本土地カードを探し、それらをタップ状態で戦場に出す。その後、あなたのライブラリを切り直す。 謎アーティファクトクリーチャーシリーズはまだ続く。今度は金属製の鹿。これも何か元ネタがあってこんな能力なんだろうなぁ。さっぱり分からない自分の教養のなさが悔しいね。「ギリシャ神話 鹿」でググろうにも、割と色んなところに出てきているらしくて特定出来ないしさ。まぁいいや、とにかく、なんか豊穣を表したりするんじゃなかろうか。出してサクればどんな色からでもお手軽に「爆発的植生(ONS)」。トータル6マナかかるが、この効果ならばそこまでやる価値はある。何しろ怪物を雇うならばマナがいくらあっても困らない世界なのだし。今回緑に土地サーチがほとんど無いので(変則型の「ナイレアの試練」のみ)デッキスタイルを整える上では割と重要なカードになりそう。
Colossus of Akros アクロスの巨像 (8) R アーティファクトクリーチャー・ゴーレム 10/10 防衛 破壊不能 (10):怪物化10を行う。 〜が怪物的である限り、それはトランプルを持ち、防衛を持たないかのように攻撃出来る。 これは何となくイメージが分かるね。巨大な石像とかが暴れ出すイメージか。書いてあることは色々とアホなので、基本的にはロマン枠。世界初、公式に20/20トランプルクリーチャーなので、そりゃまぁ、達成出来ればゲームには勝てます。8マナ10マナなんてアホか! と思うかもしれませんが、過去にはコジレックさんやエムラクールさんだって普通に唱えていた時代があったんですから。うっかりこいつを1引きしちゃったら、後は何とかマナを伸ばすカードを引きまくるしかない。まぁ、緑のコモンにアーティファクト追放するカードがあるんだけどね。
Flamecast Wheel 炎放ちの車輪 (1) U アーティファクト (5)(T)、〜を生け贄に捧げる:〜は対象のクリーチャーに3点のダメージを与える。 これも多分元ネタがあるんだろうなぁ。どんな色でも火力が使えるようになるぼったくり品。過去には似たようなジャンルで「ツキノテブクロのエキス(LRW)」てのがあったけど、3マナで設置して即起動出来たアレに比べて、このカードはアンコモンのくせに随分弱体化している。プレイヤーに飛ばせないし、起動マナがやたら重いし。こんな出来でも3点火力なら使わなきゃいけないこともあるのだろうが……なんかこの世界のもっさり感を全て体現したようなカードである。
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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