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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 双子座さん可愛すぎワロタ、第30話。そうかー、ユナがメインメンバーに入ってる時点で警戒すべきだったんだよなー、別に黄金聖闘士に女性が含まれてても全くおかしくないってことをさー。よりによって双子座がそうかー。すげーわー、流石にこれは予想外すぎたわー。早く来週の話が見たいぜ!

 ん? あぁ、そうですね、タウラス戦ですね。相変わらず次回予告が衝撃的過ぎてすっかり忘れるところでした。ハービンジャーさんは想像通り、というか、予想以上に脳筋野郎でした。アルデバランさんのような豪快な優しさや思慮は特に無く、突然昔語りから不幸な生い立ちを教えてくれるという、いっそ女々しい方向でのアピールに賢明でした。そのくせ「ひょっとして、俺って歴代牡牛座超えちゃったんじゃね?」みたいな斬新さをアピールするための新必殺技、その名も「グレーテストホーン」を披露。……すげぇネーミングだ……。せめて「グレーターホーン」を挟んでからにしてくれよ。まるで「百歩神拳」に対抗して「万歩気功拳」を作り出すみたいな小学生レベルの対抗意識である。流石に爆笑したが、考えてみたら聖闘士星矢の歴史としては正しいノリな気もする。残念なのは、どの辺がグレートホーンより強いのかよく分からなかったことくらい。えーと、グレートホーンに比べると……めっちゃ光る。

 まぁ、ハービンジャーさんについてはもういいじゃないですか。純正の脳筋キャラだから、がっかりはするけど必要以上に貶められるわけでもないですし。多分、アホだからこのまま光牙に実力負けしたら案外アルデバランと同じように気の良い兄貴として理解を示してくれるかもしれないしさ。「強い奴と戦いてぇ」っていうニーズなら、散り際もあっさりさっぱりしてくれるだろう。権力を餌に寝返ったどこぞの薄汚い山羊座に比べれば良い奴なのかもしれない(純粋に実力でマルスに負けてるんだから、より質が悪いともいえるが)。育ちが悪いのも聖闘士のお約束だしねぇ。まぁ、適当にスカウトしてよりによって牡牛座にあてがっちゃうのはセンス無いとは思うけど。スラム出身は蟹座に回しとけよ。

 結局、「ボーンクラッシャー設定」というおよそ高潔な黄金聖闘士にはそぐわない個性もそこそこに、光牙たちの折れない心を褒める役に回っちゃった噛ませ牛のハービンジャーさん。出来ることなら早く兜を被ってくれないと「角折り」イベントが使えないからやきもきしてしまうのだが、一番心配なのは、今の精神状態の光牙が角を折ったくらいで満足してくれるかどうか分からないところだったりする。「お前の全身も砕いてやる!」くらい言いそうでちょっと怖い。まぁ、思った程「アリアの弔い合戦」っていう負の感情で動いているわけでもない演出にはなってるけど。結局、アリアっていうのは青銅聖闘士軍団に共通の目的意識を与えて戦いを見やすくする役割があるんだよね。今までみたいに漠然とした正義じゃなくて、「アリアが願った平和な世界」っていう目標が全員に等しく共有されたおかげで、5人の団結が綺麗に見えるようになっている。その上で、闇に燃えまくった私怨という描写にもならないので、一応光の小宇宙を燃やす理由にもなるし。まぁ、どこぞで体育座りしてるだけの人にとってはどうだか知りませんけど。エデンは今どこにいるんだろう。マルスと一緒に十二宮のてっぺんにいる設定だと、わざわざ降りてきて共闘するのが大変な気がするんだけど。

 さて、結局流星拳とグレーテストホーンのぶつかり合いにより、残り4人が強制転移という都合が良いんだか悪いんだかよく分からない状態になってしまったわけだが、まぁ、金牛宮をペガサス以外がスキップするのはお約束ですからね。他の人間は、何か都合の良いところで1人1人イベントをこなしていくことになるんでしょうね。意外だったのは、双子宮が龍峰の個人イベントっぽくなっていること。確かに歴代のジェミニは誰か個人との因縁があったわけではないので、新しい双子座像を作り上げるならば何をやっても構わないとは思うけど、妖艶なおねーさんと一番ウブに見える龍峰の絡みってのは、色々と妄想かき立てられるので期待大である。

 今後の展開を考えてみると、味方側が6人でミッションが12だから、大体1人1〜2宮担当ということになる。元祖の場合は全体イベントが牡羊座と射手座で、星矢が牡牛座・獅子座、紫龍が蟹座・天秤座・山羊座、瞬が(一応双子座)・魚座、氷河が蠍座・水瓶座、一輝が乙女座という分配だった。今回は、射手座は光牙の固有イベントになる確率が高く、牡羊座は全体イベントで終わった。このままいくと牡牛座が光牙、双子座が龍峰であり、天秤座も龍峰で確定だろう。ユナは水瓶座の確率が高く、唯一の女性ということで魚座も濃厚な気がする。となると、バランス的に蟹座をドラゴンとの因縁に結びつけるのはちょっと面倒だが……イロモノどうしで忍者対キャンサーとかになるんだろうか。もう1つの山場である乙女座も気になるところだが、処女宮は高確率で一輝さんが絡んで来ることを考えると、瞬との接点が多かった龍峰がもう一回浮かんでくる気もする。いや、そろそろエデンがその辺で本気を出すのか。……あかん、やっぱり栄斗が誰と絡んでも違和感しかないから予想がつかない。こうして予想してる時間が一番楽しいのだけどなぁ。結局一度も「蒼摩」っていう名前を書くチャンスがないなぁ。

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忙しいアニメやな、第3話。いや、いつも通りの密度だし、画で見たら大してせわしくはないのだが、原作と比較すると、恐ろしいスピードになっているのが分かるのだ。脚本大変そうだなぁ。

 これまで、1期はずっとアニメ一本で原作2話分、というセッティングになっていた。序盤のオムニバス形式の時は分かりやすかったし、雲仙編などのある程度まとまった内容になっても、そのペースは変わらなかった。しかし、今回はシリーズで初めて、アニメ一本に原作3話分を詰め込んでいる。1期目と違って一連の流れがあるお話だし、本当に会話パートが多いのである程度詰め込んでいかないと画面が途端に退屈になってしまうという問題もあるので、台詞を切り詰めながらとにかくテンポ良く展開させていくという構成の方針はよく分かる。実際、もし原作を読んでいない人が見たとしても、そこまで混乱するような内容にはなっていないだろう。

 ただ、それでもちょっと窮屈すぎるとは思うんだよね。どうしても原作と比べちゃうと「あ、この台詞がカットされたのか」「この台詞もないんだな」と、無くなった部分ばかりが気になってしまう。こういう原作ファンのチェックっていうのは邪魔なばかりである気もするのだが、やっぱり台詞を切ることによって分からなくなっちゃう部分もあるからねぇ。時計塔に入った後の対馬兄弟との会話なんかは切ってしまっても構わないパートも多いのだが、めだかちゃんと王土の直接対話のシーンなんかは、フラスコ計画に対する2人の考え方の相違がはっきりと分かる会話も多いので、出来たらきっちりやってほしかったんだけどね。……まぁ、全体の構成で使える尺に限界があるんだろう。今回はあくまで導入部分だし、今後のバトルパートなんかに時間を費やすというなら、仕方ない措置なんだろうね。

 今回の見どころは、久しぶりに出てきたけどやっぱり可愛いもがなちゃんである。原作に比べても必要以上に色っぽい気がする。そして彼女の最大の見せ場である「あん!」が炸裂。まぁ、思ってたほどの迫力があるわけじゃないのだが、やっぱりかやのんボイスが正義なんだな、というのがよく分かる。シナリオがつまっていることは弊害ばかりではなく、案外生徒会面子が頼りになるんじゃないか、という疾走感にもなっているのが面白い効果である。マイナス編まで行くとなると生徒会コンビは一切出番がなくなるので、ここでたっぷり見せておかないとね。

 今回の追加要素としては、アブノーマル編でも屈指の「こいつら何で出てきたんだろう」感満載の対馬右脳・左脳コンビ。一体どんなコンビがキャスティングされるのかと思ったら、まさかのダブル田村睦心。流石に器用な人だなぁ。あんな捨てキャラに使ってしまったのが勿体ないくらいである。そう言えば、球磨川の声が緒方恵美で決定した、なんてニュースもありましたね。個人的には別なキャストを望んでいたわけだが、……文句の言いようが無い。容易にイメージ出来るが、その球磨川は、アリだ。

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10月26日 ドラフト模様(RTR×3)
ピック順 【Thraxi】→【Mei】→【Sangriter】→【Alessi】→【Seachicken】→【Serra】→
 
 ラヴニカ環境4回目ですが、今回はメンバーにちょっとした異変。「歩く失念」の名をほしいままにする某氏が、携帯をオフったまま仮眠に入り、呼び出せど呼び出せど招集がかからない。そこで今回は、突発的にお呼びがかかったほぼ素人のメンバーを強引に参加させることに。ま、実は彼も過去には一度テストとして行われた初心者用ドラフトで一度だけ参加したことがあったりするのだが、このややこしい多色世界は当然初めてだし、基本ルールについてもちょっと微妙なくらいなので、本当に突発的な要請であった。それを受けた胆力も凄いと思うが、そんな状況で「俺だって素人やん!」とよく分からないことを叫んでいた人についても気になるところ。
 更に、ドラフト中にかの「失念」が表れ、目の前で試合が行われるのを見て、「2卓目が立つ可能性はないのか」と叫びだし、いつぞやのごとく、まさかの早朝5時からの2試合目に突入である。おかげで正直1戦目の記憶も混濁しているよ! やっぱり、誰かの行った言葉を信じるわけじゃないが、ドラフトは週に1回、最低でも日には1回に留めておく方が健康に良さそうだぞ。

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萌えキャラばっかり! 第4話。あざとい萌えキャラが多いよねー、お弁当作っちゃう侍とか、愛らしいお掃除ロボットとか……ん? なんか違うか? 宮野は本役よりもお掃除ロボットの方が台詞多いじゃねぇか。

 割と順調に面白い気がします。どっかヌけてるようなアホらしさがメインの見せ方になっているのだが、その裏で着々と進んでいる本筋の方の緊張感もボチボチ。視聴者側はさっぱり分からない状態で観ているわけだが、今回の描写のおかげで、当の社本人も実はさっぱり分かってないってことが判明したので、今後は視点も統一されて観やすくなるだろうし。世界観なんかは相変わらずさっぱりなんだけどね。なんでファンタジー世界って、すぐに学園を巨大施設にして隔離したがるんだろう。巨大な「学園島」になってるのは単なる私立高校ってわけじゃないよなぁ。治安組織である青のクランですら入りにくい、みたいなこと言ってたし。ま、そのくせ社は「ズルして」平気で抜け出せるみたいだが。

 今回のメインは社のアリバイ探し。例の映像は(どこまで信頼出来るか怪しいもんだが)犯行時刻が表示されているので、その時間に遠く離れた学園にいることが証明できれば無罪放免、って寸法だ。ただ、社本人がその辺の記憶をはっきりさせていないせいで、アリバイ作りは色々と面倒。最初は必死に証言者を探していたのだが、四六時中賑やかな学園だったおかげでなかなか明確な目撃証言も出ず。で、最後は結局菊理ちゃんが写真撮ってましたよ、っていうオチ。彼女が何であんなどうでもいいシーンで社の写真を撮っていたのかは謎。彼女の様子を見る限り、別に社に気があるようにも見えないし。それこそアリバイ作りに荷担してたんじゃないかと疑ってもいいレベル。

 アリバイ探しのプロットで面白かったのは、社が職員室に出向いて島への出入りを確認したタイミング。最初は「入島記録が残るなら最初からそこに行けば良かったやん」と思ったのだが、どうやら割とズルが出来るから意味が無いということ。おそらく、社も最初はちゃんとアリバイ探しをするつもりだったが、なかなか見つからなくて面倒になったんだろう。「この黒狗くらいだったらごまかせるだろ」ってんで、丸め込むためだけに職員室に行ったのがあのタイミング。1話の時からそうだが、なかなかナチュラルに下衆な主人公である。

 最終的には、「アリバイ証明出来て良かったね、でも、それじゃ解決しないぞ」っていうんで次回へ。まぁ、普通に考えたら社の別人格とかそういう設定になるわけだが(アリバイなんてあの世界ならどうとでもなるだろうさ)……だとすると社は単なる悪人ってことになっちゃうからあまりよろしくないよね。犯人探しが一番大事なプロットなわけだが、解決はどういう風に持ってくるつもりなんだろうか。未だに「王」っていう概念がよく分からないから、落としどころも想像がつかない。映像の中の「無色の王」は人と会う約束をしている、って言ってたから、そのあたりから新しい展開があるのかな。まだ出てきてない他のクランの王とかも絡むのかも。……まだまだ先は長いな。

 今回の見どころは、登場シーンも多くてなかなか良い活躍してくれた菊理ちゃんです。可愛いですね。特に声が。天然要素ありつつ、ナチュラルに社の面倒を見てくれるおねーさんタイプの要素もあり、実に魅力的です。ただ、本作の場合はネコもなかなか阿漕で良いです。猫のくせに飼い主にベタ惚れっていうのがちょっと気になるが、猫は可愛い生き物だし、みかこしボイスの女の子も可愛い生き物なので、文句は言えません。お掃除ロボットと遊んでるときのネコが一番活き活きしてたな。

 その他、今回は学園の生徒会長とその側近(副会長なんだろうか?)に内田真礼、山本希望という、ナイス若手が揃って登場。まれいさんは本当に器用な子やな。のぞふぃすも普段の残念さを知っているとキャラも際だって見えます。この2人はぐいぐい行って欲しい人材です。そして更に余談だが、スタッフロールを見ると「佐藤聡美」っていう名前の直後に「佐藤奏美」っていう名前が並んでいてなかなかややこしい。アイムの若手(?)なんでしょうか。聡美さんは宮城出身、奏美さんは岩手出身の方。

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<以下の文章は、放送当時に執筆されたものである>
 
 
○第16話「誘惑の罠」
 脚本・高木登  絵コンテ・名村英敏  演出・吉田俊司  作画監督・胡陽樹

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 発射して感じ入る女子高生、第3話。1話で充分堪能出来たと思ったアホな世界観が、まだまだ伸びしろを残していたことに正直驚いておる。

 突発的に行われた学内戦車決戦はあまりにもあっけない幕引き。主人公補正がかかっているとはいえ、みほ以外のメンバーが想像以上に使えないのである。まぁ、そりゃいきなり戦車とか操縦出来るわけないしね、あの後に説明されてた照準に合わせ方も、初見では絶対に分からないだろうし、どれだけ砲撃しても当たらなかったのは仕方ない。逆に、あれだけ重心の不安定な吊り橋の上からでも確実に着弾させたみほの方が怖い。いや、射程が100メートル単位の戦車戦なんだから、あんな至近距離なら大体当たるのかもしれないけど。まぁ、戦車道1年目だったら動かせるだけですごい、っていうのは先週嫌というほど分かったしね。はたして、次週から戦うライバル校の実力はどんなものなんでしょうか。

 「いくらなんでもキャラが多すぎるよな」と思っていた本作だが、流石にそれじゃお話作りは無理なので、いくらか描写される人物も絞られてはいる。メインの主人公チームにしても、今回は脇の面子は露出が控えめで、新加入となるゆかちボイスの低血圧っ子、麻子ちゃんが大活躍である。ここまで全力でクズな属性が売りの女の子というのも珍しいし、「低血圧」っていうだけの設定がここまで活きているキャラも珍しい。だって、心底起きるのが嫌そうなんだもの。まぁ、6時が人間の起きる時間じゃないっていうのは心底同意するが。出来ることなら、このどうしようもなく怠惰な低血圧設定が、今回のお話だけでなく今後もちゃんと活かされることを願う。

 そして、今回もう1人活き活きしていたのが、生徒会のモノクル参謀である。登場時はそれなりの眼鏡キャラだと思っていたのに、今回は「大事なところで狙いを外してキレる」「作戦立案したのに後輩に非難されてキレる」と、実に器が小さいことを見せつけてくれた。あの眼鏡、思った以上にヘタレやぞ。逆に子供生徒会長は相変わらずの豪放磊落。彼女が何故干し芋を持ち出したのかは謎だが、現時点では底が見えないので案外何か深謀遠慮があるのかもしれない。いや、多分無いけど。このキャラの場合、福圓さんの演技プランが面白くてしょうがない。どこかであおちゃんの面影が見えるような、実に綺麗なロリ声である。

 さくさくとテンポ良く進んでいく本作、戦車の描写も見慣れてくると本当に面白くて、吊り橋でバランスを崩したときの重量感とか、泥地にはまってキャタピラが一瞬で染まっていく様子なんかが、ちゃんと考えた上で描かれているんだな、っていうのがよく分かる。そのくせ、カラーリングを思いっきりいじってみたり、おもちゃみたいな白旗システムを導入したり、萌えものとの接点もぬかりなく埋め合わせている。あの戦車の車体を全身ピンクに塗り替えるのって、結構な重労働だったと思うのだが……女子高生の行動力とは恐ろしいものである。

 そして、相変わらずどこかぶっ飛んでいる世界観も引き続き突っ込みポイントとして健在。町中の細道を滑走する戦車に対しての近隣住民の暖かい視線があり得なくて良い。空母からフェリーにのって本土へ上陸し、その直後からわざわざ戦車道のために演習地区を封鎖するとか、この世界の戦車はどんだけ優遇されているのだろう。しかも「男子が戦車とかちょっと考えられない」世界なのだから、多分あれは武器じゃない。いや、元々兵器だったのだろうが、概念としては剣道の竹刀とかそういうレベルの「様式としての武芸」だ。それがここまでの市民権を得ている世界というのは……謎過ぎるな、やっぱり。住宅街でいきなり発射しておいて、「空砲ですから」の一言で片付いちゃうんだからお気楽なもんである。あれって逆に言えば、普段はやっぱり空砲ではないってことなんだよな。今回も冒頭の試合でガンガン砲撃は受けてたわけだし。あれで「安全面はばっちり」と言い切る自信は一体どこからくるものなのか……。

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初めての喪失、第15話。誰にとっても辛い話。これが2期目の幕開けだというのだから、本当に酷な作品である。

 アールを中心にして回り始めた歯車は、まさに命の削り合い。誰もが同時に立つことはゆるされず、どこかで誰かの野望が潰えることが確実なのだ。ヘックスはヨナを亡き者にしようとし、ブックマンはプロジェクトのために大局が動くことを良しとしない。世界を動かす中心にいるべきはココ・ヘクマティアルしかないのだから、その傍らの少年兵など、小さな犠牲に過ぎないと考える。しかし、長年ココに付き従ってきた「スパイ」のアールは違った。ココにとって、ヨナをチームに加えることは本来ならば何一つ益のないこと。それをわざわざ実行しているココという人間のことを、もう一度考えるように上司を説得する。もちろん、それが実らないことは覚悟しており、彼が選択したのは本来の仕事への情熱を超えた、新しい信頼関係であった。

 アールの思いの強さは、あっけないほどに一瞬で散る。「ヨナを守ること」が「ココを守ること」に繋がり、それが「世界を救うこと」に繋がると信じたアールは、「ココこそが世界に仇なす怪物である」と信じて疑わないヘックスと衝突し、互いにむき身の武器だけを持ち、ぶつかり合った。いかな優秀な兵卒だったアールとて、百戦錬磨のヘックスと正面から対峙して無事で済むわけがない。世界のために命を捧げた男は、音もなく倒れ、人生に幕を下ろした。「スパイ」アールとしての正体が見えてからほんの一瞬の出来事である。

 「アールの死」は2人の人物に大きな影響を及ぼした。もちろん1人は、誰よりも仲間を思い、理不尽な死を忌み嫌ったココである。ヘックスの襲撃を受けたココは、普段の様子からは想像出来ないほどに取り乱した。それは、アールのいうところの「枷」であったヨナが危機に瀕したためだろう。傍らに置いた少年は、ココにとって、確かに何かの境界を産みだすものだったのだ。自らの命ならばいくらでもそろばんは弾けるが、ヨナの命はそうもいかない。彼女の様子を見る限り、ヘックスの狙いは確実に的を射ていたことになる。

 しかし、ちぎれそうだったココの「何か」を、アールが命を費やしてつなぎ止めた。「笑え」という過去の教えはアールからも受け継がれ、ココはおののきもせず、泣きもせず、戦友の死を笑った。そして、最大級の手向けとして怨敵を葬った。時を経て少しずつ変わっていく彼女の表情は、今回の顛末の全てを物語るものである。

 そして、アールとヘックスという「両腕」を一度に失ったブックマンも、今後の去就をアールに大きく動かされた人物である。ブックマンの名が示す通り、彼は凡百とは違った頭脳を持ち、戦局も大局も見えているつもりだった。しかし、机の上の理論では片付かない何かを、彼の「両腕」は見ていたのである。アールはココ・ヘクマティアルの可能性と悲壮なまでの決意を。そして、ヘックスはココ・ヘクマティアルの危険性を。どちらも過小に評価していたブックマンは、その代償として両手を失い、プロジェクトを大きく後退させることになってしまった。もちろん彼はまだ諦めてはいないのだろうが、彼の思惑を大きく狂わせたココという女との接し方を、今一度考える時期に来ている。

 一見すると単なる悪役でしかないヘックスだが、彼女もまた、他の全ての人々と同じように、揺るぎない信念の下で動き続ける殉教者である。合衆国への信仰のために、上司の思惑に背き、大きすぎる敵へとぶつかった彼女は、身の程を知らされる返礼を浴びた。「野望に敗れた一介の兵卒」と言ってしまえばそれまでの彼女の人生であったが、最後の最後まで、信念を揺らがせずに戦い続けた彼女の人生も、もう一つの正義だったのかもしれない。

 とにかく話が濃い。その印象は、1期もそうだし、第2期も1話目から変わらずに受ける。今回の話だって、全ての人物に背負いあげた大きなものがあるのだから、倍とは言わないが、もっともっと尺を取って描いても良いエピソードだったはず。しかし、それがこのスピードで詰め込まれて、紙一重のバランスで破綻せずに成立している。今回はコンテ・演出ともに元永監督の手によるもので、いかに難度が高く、重要なエピソードだったのかがうかがい知れるというものだ。張り付いたココの笑みと、それが揺らぐいくつかのシーン、対比的に変わらずに笑い続けたアールの信念と、笑みは笑みでも違った笑いで旅立ったヘックスの最期など、1つ1つのシーンのインパクトが絶大である。エンディングの繋ぎもずるくて、不覚にもうるっと来てしまうだけの情緒もあるのが恐ろしい。今週も堪能させていただきました。

 次週はついにキャスパーの再登場か……ますます話が濃くなりそうだなぁ。

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 ゆのっちが地震体験車から降りたら地震速報が入るというちょっとした奇跡、第3話。これでやまぶき高校が新潟県近辺にあることが判明しましたね(実際は首都圏にある模様)。

 前回が春先の修学旅行の話で、今回はちょっと飛んで6巻から夏休み最後のお話。時系列シャッフルは相変わらずのことだが、流石にあんまり意味は無くなってきたよね。1期みたいな混乱が起こるわけでもないし。まぁ、このとっ散らかった感じがいかにもひだまりらしいので、時系列順に素直にやられるよりもむしろ安心するかな。そういや3期の最終話も夏のお話だったけど、今期は最後にどんなお話を持ってくるんでしょうか。原作の時期的に、そろそろ3年生組の卒業を意識させるお話になってしまうのかなぁ。

 さて、今回は大体原作通りだったので、アニメ版で突っ込むポイントは少ないのだが、アイキャッチ代わりに挿入される1枚絵がいちいち可愛らしいのが良い刺激になっている。3期あたりからこの辺の「純粋な萌えポイント」は力が入っているところで、今期もおそらくしっかりとその辺を補強してくるだろう。なずなや乃莉といったいじりやすいキャラも増えているので、1枚絵で原作にも登場しなかったあれこれが出てくるのは面白い。乃莉っぺは声の出し方が面白いので、見ていて楽しいキャラになったと思う。なずな氏は相変わらず一人だけどっから声出してるのか分からないような状態なんだけど、それが「いかにもなずな氏」になっているのが不思議なところだよなぁ。

 そうそう、何故か微妙なオリジナル要素を挟んで、大家さんが今期初登場ですね。学校でのシーンがあって真実さんが出てきたから中の人的にはついで、っていう話もあるけど。実は乃莉っぺとなずなが出てきて一番意味があったのは大家さんの中の人だっていう噂がある。作中でも年上の役のはずなのに、ずっと2期までは最年少キャストだったからな。ま、年下にすら「実は凄く可愛らしい」とか言われてしまう沢城先輩ですけどね。あと、一瞬しか出てこなかったテレビの中のレポーター役が何故かナバだった。今週はナバが叫んで、ゆのっちも叫んで、気付けばなんだか騒がしい回だった気もする。

 ちなみに、一番のハイライトは無駄にぬぎっぷりがいい宮ちゃんである。あの子はなんであんな風に育ってしまったのか。周りの男子はホントに苦労が絶えないだろう(ご褒美ともいうけど)。あの恰好でシャツ脱いだら、あの下ってどうなってるんだ? 肩が完全に露出してたが、以前のように中にTシャツ着てたわけじゃないよね?(まぁ、まだ暑い季節だし) ブラひもは隠れてただけなのか? 落ち着いて考えると、おっそろしくエロい恰好だぞ、宮子。

 そして最後は校長先生と吉野屋先生のちょっぴり大人な良いお話で締め。吉野屋先生も教育熱心だとは言われているが、実は校長が一番真摯に教育と向き合っている人なんだよね。部下思いだし。良い学校だなぁ、やまぶき高校。結局あのあと、吉野屋先生がセーラーのまま食事に行ったのかどうかは誰も知らない。

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家にこもって色々と片付けなきゃいけない仕事をしないとなー、カラオケは昨日行ったから流石に今日はいけないしなー、とか思ってたら、なんだか嫌になってきて気付いたら劇場にいたでござる。封切りから随分経っていることからも分かるが、そこまで慌てて観に行こうとは思っていなかったのだが、現実逃避には丁度良いプログラムですね。まぁ、終わった後にリニアブルーを叫ぶためにカラオケにも行ったんですけど。

 さて、「Beginning」ということで、始まりを描く2時間弱ということは分かっていたわけだが、地上波で2クールあった作品のどの辺をやるのよ、と思っていたら、本当に「始まり」だけだったのでちょっと腰砕け。まぁ、あんまり無理に詰め込まれても仕方ないし、これくらいの量が適正なんだろうけど、これって地上波版を最後まで見た人間が改めて見るのにどうなんだろうな、という気がした。「まどマギ」や「なのは」みたいに全部一気に見られるとか、「UN-GO」みたいに新しいエピソードをやるとかなら分かるんだけど、アナザーストーリーとしての部分がそこまで多くないエピソードなので、本当に「改めて最初の1話を見ている」みたいな気分。正直言うと、これで映画一本分のお値段はちょっと割高かなぁ、という気はする。あぁ、でもやっぱり「大画面、大音響で新しいカットてんこ盛りのリニューアル作品を見る」っていうのはそれだけで楽しいんだよなぁ。うん、ごめん、やっぱり無駄じゃないわ。この作品の場合は何度でも大画面でバーナビーたちの活躍が見たい、っていう人たちも多いだろうし、なかなか上手いニーズへの応え方ではあるんだな。ちなみに、「大画面」で見られるのはマーベリックさんの怖い顔。「大音響」で楽しめるのは斎藤さんの台詞。うひゃぁ、マニア垂涎。ちなみにどうでもいい話だが、今回のスタッフロールで初めて斎藤さんの中の人がアカオーニさんと一緒だということを知った。現在「トリコ」でもアカオーニさんの声を楽しむことが出来ます。

 さて、リバイバルとは言ってもやはり新作は新作。序盤のエピソードなんかは割とそのままだが、クライマックスバトルだけは完全書き下ろしの新作パートになっている。そして、この作品の場合には一番の見どころは当然虎鉄とバーナビーの関係性。今回は始まりだけなので当然地上波版みたいな蜜月関係になるわけがなく、ぶっちゃけると最初から最後までバーナビーはほとんどデレない。ずっとツンのまんまだし、更に残りのヒーロー達との関係性も悪いので、テレビ版よりも更に嫌な奴にしか見えなかったりする。ただ、オリジナルパートで「反射的に父子を助ける」という行動に出ており、この一場面だけでもかなり印象が変わっているのはなかなか上手いところ。虎鉄のバニーに対する信頼も、実質何もしていないレベルなのに最後のワンシーンが入っているおかげで「信頼が生まれはじめているな」というのがちょっとだけ感じられるようになっており、「仲が悪いのは間違いないんだけど、ひょっとしたらこれから変わるのかもね」という絶妙なポイントで締めている。たかだか2時間弱でデレられても困るし、この落としどころはすごく良い。全体的に、スピーディーな割に良くできた脚本だったと思う。

 そして、今回劇場に行って初めて知ったんだけど、今作の監督ってさとう監督じゃないのね。地上波版1話でコンテなんかもやっていた米たにさんなんだね。オープニングのスタッフロールを見て「えぇ、さとう監督じゃないのかよ」と思ったのだが、まぁ、米たにさんでも特に問題は無かった。テイストはいくらか変わっており、おそらく監督の方向性なんだろう、「恰好いいヒーロー像」というよりも「面白おかしいヒーロー達」という側面の方が強めに出ていた気がする。作画についても、ビシッと決める部分よりもちょっと砕けたくらいの方が面白くて、「超作画でバトルがすげぇ!」とかいう雰囲気よりも、「カッチカチの牛角さんおもしれぇ!」とかの方が印象深い。まぁ、今回はラストバトルが単なるローラーブレードのあんちゃんだからね。手に汗握るバトルとかではないわなぁ。冷静に考えると、結局おじさん一度たりとも恰好いい姿は見せてませんがな。

 で、後は1人1人のヒーローの素敵な部分を見ていくだけだ。これだけの人数がいるとなかなか個人の出番も減ってしまうのだが、少ないチャンスで嫌というほど個性を出してやろうという意気込みがなかなか。牛角さんはもう牛角さんなんて名前で呼べないな。「太麺さん」や。虎鉄からの電話ではディスプレイに虎の画像が表示されるし、虎鉄の方も牛角さんからの電話には牛が表示されるようになっている(ちなみにバーナビーと通話するとウサギが出る)。ほんとにこのおっさん2人は仲が良くいいよね。ネイサンは最初からイロモノ枠なのでなかなか恰好いいっていう場面も無いのだが、やっぱり初見で見たら一番インパクトがでかいのはあの人だよね。今回はヒーロー全員の変身バンク(バンクしてないけど)が一気に展開されるっていうサービスシーンがあったのだが、「ブルーローズの下からの接写アングル!→ネイサンの股間!」という鬼コンボが強烈すぎた。わぁい、良い身体。そして我等がキングオブヒーロー、スカイハイさん。……可愛いなぁ。本当に良い人なんだよね。浮くだけだけど。「一体どういうことなんだ!!」って、絶対この人世間で上手くやっていけないよ。早くいい嫁さん見つけて養ってもらえるといいんだけどなぁ。

 そして女性陣2人。今作では色んなヒーローが新たなスポンサーをくっつけているにも関わらず、ひたすらペプシNEXだけに支えられるブルーローズ。今回は彼女がデレる余裕がなかったので単なるタカビーキャラになってしまっているが、一応サービス担当が彼女しかいないということもあり、画面上ではかなり優遇されていた。ブルーローズ(の中の人)の単独ライブなら行ってみたい気はする。そしてやっぱりホァンちゃん。この世界のヒロイン枠は彼女と楓ちゃんのどちらを選ぶべきか悩むところだが、今作は流石に出番の多さからドラゴンキッドちゃんに軍配が上がる。変身シーンがすげぇ可愛いんだもの。カリーナがイヤリング付けてるのを見ておしゃれに興味を示したりするところも実に良い。そういやブルーローズとドラゴンキッドの絡みってテレビ版でもほとんど無かったんだよな。2人しかいない女の子同士なんだから、もっときゃっきゃうふふしてくれればいいのに。キャラが違うからなぁ。絶対に同じクラスにいても仲良くならないタイプだよね。

 そして、残るはバーナビーと虎鉄ってことになるが……正直、この一本だけだとこの2人は割と薄めだった気がする。おじさんは恰好いいシーンが無く、その分亡き奥さんとの思い出シーンでちょっとほろりと来る。バーナビーに至っては過去話すら明らかにされず、最終的に「単なるわがままな奴だけどちょっぴり頑張り屋」程度。でも、最後の電話に出るシーンでギリギリまで粘るあたりが憎めないところもあるんだけど。今回は番組始まりと終わりがどちらも虎鉄のチャーハンという謎のコンセプトがあったので、今後はバーナビーのチャーハンまで劇場版が作り続けられるのだろう。それまで見守るしかないわな。

 というわけで、次の劇場作品は「Rising」になるとのこと。予告だけを見ると、どうやらあのジェイクの姿が見えないみたいだ。変な巨大ロボみたいなのが出てきていたが、このあたりから完全オリジナルになるんだろうか。来年秋ってことなのでかなり先になってしまい、流石に覚えてられない気もするが、幸か不幸かそこまでがっつくほどの作品でもないし、ゆっくりとおじさん達の次の活躍を待ちたいと思う。
 超余談。今作の大ファンの声優コンビがいるじゃないですか。そして、作中の巨大な像を動かすネクスト能力者の声が代永君だったじゃないですか。パイセンとあやねるは、あのあたりのシーンをどういう気持ちで見ていたんだろう。くーださーいな。

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