最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
ふざけたタイトル、ふざけられない最終話。これが1年間この作品を追いかけ続けた集大成。言葉も無い。
これまでのエピソードでも要所要所で圧倒されてきた今作であるが、最終話はやはり最大の「決め所」。手抜かりは許されない晴れ舞台だ。原作がまだ続いている作品を途中で終わらせるアニメ化というのは大体において最終話あたりでうやむやになって尻すぼみになるものだが、このアニメの場合、「千利休の生涯」というはっきりしたテーマで39話を駆け抜けて来たおかげで、最後の最後まで気を抜かずに作り込むことが出来ていた。ラストシーンは多少なりとも抽象的な表示に逃げたきらいはあったが、それでもこの最終話を見終わった余韻の出し方としては文句も付けられない。このドラマを作り上げた原作もきっと凄いものなのだろうが、それを真に迫った造形美を伴って作り上げたアニメスタッフも同様に凄い。結論、凄い。 わざわざ細かい部分を切り出してエピソードを語るのも野暮なことだろうが、いつにも増して見事だった「へうげ」ワールドの有終の美を、少しずつピックアップしたい。開始直後、辞世の歌をしたためて満足した後、謎の殺戮マシーンとなった利休が控え室から登場し警戒に当たっていた上杉の面々を黙々と殴り倒していくというシーン。もう、面白くて仕方ない。元々利休はばかでかくておっかないジジイだったわけだが、この当時の70歳なんて、現代でいえばどれほどの高齢者になるというのか。普通に考えたらしわくちゃのよれよれであろう。しかし、利休は違うのだ。諸肌を脱いで現れ出でた彼の肉体は、確かに年相応のみすぼらしさではあるのだが、それでもがっちりと筋肉が締まり、並み居る武士たちを殴り倒すのに不足はない。ご丁寧にバンデージまで巻いてひたすら顔面に鉄拳を見舞う利休は、これまでで最も「へうげた」姿であった。 そんな利休の介錯を務めることになってしまった、本当の主人公、古田織部。彼の苦悩も1つの見どころではあるが、今回最も苦悩していた男は、そんな織部にすがりついた秀吉ではないだろうか。力無く俯きながらも、どうにもならない非情の決断を告げる秀吉は、最後の最後に、あの織部に「友であって欲しい」と本音を漏らした。野心に燃え、乱世を謀略でくぐり抜けてきた山猿も、最愛の主君を失い、信頼ある弟を失い、尊敬する師をも失い、寄って立つものが何も無い状態。ただの一家臣である織部に弱い部分を見せるなど、天下人たる秀吉にはあってはならぬことだが、もう、そんな虚勢も限界だった。浅黒い彼の顔には諦めと懇願があり、古田織部は自らの義を通すにも、そんな「主君」を捨て置けるほどに計算高い男ではないのである。 そしてクライマックスとなる、茶室での利休と織部の師弟対決。本当にどうかしちゃったんじゃないかと思えるほどに罵詈雑言を吐く利休と、最後の最後まで見透かされていることにぐうの音も出ない織部。真っ直ぐに切腹を終えるかと思われたギリギリのタイミングで、織部は利休の真の「もてなし」に出会う。茶人としての死とは、茶室で死ぬことでも、茶を点てながら死ぬことでもない。あくまで、自分が対する客人をもてなすことにあった。それに気づいてしまったら、やはり織部は師を切ることなど出来ない。 そして、利休はそんな織部の心中すら理解し、自ら道化を買って出ることで、織部の「自分」をそっと差しだしてやった。「それがあなたなのです」。師は最後の最後まで師であり、弟子はその末期にまで、学び続けなければならない。希代の大茶人の最期は、弟子に全てを伝えた、一片の悔いも無い晴れ舞台であった。 本当に素晴らしい。こういうシーンのことを「名シーン」と言うのだろう。シナリオの含みの持たせ方も凄いのだが、これを映像にしたときのビートレインの力の入れ方が見事。利休の横顔を映し込んで一切音を入れずに数秒保たせる無音の「情感」や、織部が涙を溢れさせた際に、実際に涙が流れるカットは一切入れずに、ぐしゃぐしゃの顔を映すことで感情の溢れ方を見せる切り替えの妙。これに田中信夫の絶対的な「利休の声」が込められ、全てが完成する。圧倒されることの多かった今作のラストに相応しい、歴史に残る名演だったのではなかろうか。 お見事。いやさお見事。 PR
というわけで、今年度最後になるかもしれない劇場作品を観に行ってきました。「かもしれない」のは、3月にストパンが公開されるから。行くかな? どうかな? まぁ、そんなことは置いとくとして、とにかく封切りから1日も早く見に行きたかったのが、この「ギャバン」ですよ。なんて馬鹿な思いつきなんだ、とね。これで今年度公開されたゴーカイジャー映画は3本全部観に行ったことになるんだ。去年まで戦隊のセの字も知らなかったくせにね。基本的に熱しにくく冷めにくい性質なので、一度何かにハマると徹底してそこにつぎ込むんだな、これが。
(以下、あんまり問題ないけど一応ネタバレ要素あり) で、そんな3本目の映画。流石に「199ヒーロー大決戦」の時のようなお祭り騒ぎの面白さになるわけではないのだが、はっきり言って、面白い。しかも「エキサイティング」であり「インタルスティング」であり、そして何より「ファニー」な面白さである。劇場で思わず笑ってしまう悪ふざけがてんこ盛り。同伴した知り合いが視聴後に漏らした言葉は「公式が病気」。うむ、確実にタグとしてはそれがふさわしい作品であった。 先に残念だった部分を描いておくと、今作では豪快チェンジによる面白味はやや薄い。前作「幽霊船」の時もそこまでフィーチャーされてはいなかったけど、特に固まったコンセプトがあって豪快チェンジしているわけではなく、短い時間の中でなるべく多くのシリーズに触れておこう、という程度の変身がほとんど。今作はテーマが「監獄からの脱獄」という独特なものだったのだから、何か特殊な戦隊と絡めればもう少し面白い見せ方もあった気がするのだが、そのへんはちょっと物足りない。作中でいざ監獄に侵入するときにルカが必死にピッキングで鍵を開けたり、ゴーミンに見付からないように逃げ回ったりするシーンがあるのだが、「そこはカクレンジャーに変身すれば良くね?」とか思った。いや、真面目に突っ込んだらアカンのは分かってるんだけど。 真面目に突っ込みだしたら、問題はそんな些細なレベルじゃない。冒頭、ガレオンとドルギランが互いを砲撃しながら摩天楼を滑空するシーンからいきなり「お前ら正義のヒーローやろうが! 街壊しすぎや!」ってな始まり方だし、開始10分でタイトルの「VS」の部分が何の意味もなさなくなるという子供だましにもならない投げっぱなし脚本には思わず苦笑い。ギャバンがゴーカイジャーを捕まえた理由、誰か分かりやすく説明して下さいよ。「こうするしかなかったんだ……」って、こうしても駄目だよ! 単に敵がド阿呆だったから良かったけど、普通に考えたらさっさと処刑されて終わりだったよ! あ、でも処刑シーンでルカやアイムが宙づりにされてるシーンは嗜虐心をそそる良いものだったな! そして、明らかに後付けて産み出されたマーベラスとギャバンの出会いの物語。あの当時のショタっ子マーベラスは一体何をする少年だったのだろうか。貨物船に乗って移動してたってことはまだ赤の海賊団に所属してなかったってことなんだろうけど、そんな状態の孤児を見付けたなら、刑事は保護しろよ。なんでそのままお別れだよ。「やっぱりあのときの少年か」じゃねぇよ。アカレッドに拾われたから良かったようなものを……「よろしく勇気」してる場合じゃないっつうの。 などなど、脚本面は本当に正しく「お子様向け」なわけだが、そうした無茶苦茶さが、今回の映画の基本コンセプトの無茶苦茶さと相まって、完全にギャグになっているのがずるい。これって「笑ってはいけない宇宙刑事」やぞ。「豪快チェンジに面白味が無かった」っていったけど、バトルケニアとデンジブルーだけは例外。あの扱いはズルいし、無茶だし、笑えるし。すげぇな、魔空空間に行くにはバトルケニアとデンジブルーのレンジャーキーがあればいいんですよ……何でだ。なんで繋がるんだ。ひょっとしてそれがバトルフィーバーとデンジマンの大いなる力だった可能性すらある。それなら納得するしかないけど。 あとはもう、「大葉健二フェスティバル」という、ただその一点に尽きる。曙四郎と青梅大五郎が登場する、っていうのは事前に聞いていたけど……まさかああいう形で出ることになるとは……すげぇな、今の特撮技術って。やりたい放題やないかーい! もう、あのワンシーンだけでも今回の映画は満足です。 その他にもいっぱい笑ったし、いっぱい感動したんだけど、覚えている部分だけであげていくと、ギャバン側としてみると、やはり新しい世紀の銀幕に舞い降りたギャバンが容赦無く格好良い。テッカテカの銀色ボディっていうのは、現代のクリアな画質だとものすごい違和感なんだけど、その違和感が、超越的な雰囲気を醸し出していて余計に格好良く見えるのだ。戦隊ヒーローとはまた違う、「こいつはなんだか強そうだぞ!」と思わせるだけの迫力がある。そして、そんなギャバンに対抗するために作られたコピー兵器、ギャバンブートレグ。こちらはコピーのくせにかなり大胆に外装がリメイクされていて、一目で分かるようにイメージカラーも銀に赤がプラスされている。この造形もまた格好良いんだわ。これだけで新しいメタルヒーロー1本作れちゃうんじゃないかと思えるくらいに。時代を越えた「メタル」の活躍が見られただけでも、とても勉強になったし、感動した。 そして「ゴーカイジャー」側を見てみると、マーベラスの原点となった物語がメインとなるのに加えて、熟し切った6人の関係性が印象的。すごく自然だったので見過ごしがちだけど、結局デンジブルーのレンジャーキーを実際に使ったのはジョーだったし、バトルケニアの方はハカセが使っている。すごく自然に役割分担が出来てるから、こういう小ネタも綺麗に決まる。他にも、監獄内を走り回っているシーンを良く見ると、先頭がマーベラスなのは当然として、実は必ず最後尾にはジョーが張り付いているのだ。これは、しんがりを務めて仲間の安全を確保する副官ポジションをジョーが自然にやっているってことなんだろう。何気ないドタバタの中にも、ちゃんと6人の関係性が見えるのが面白い。 そして、懐かしの怪人たちのチョイスが心憎い。ジェラシットは完全にギャグ要員でしかないが、まさかのスニークブラーザーズ再来。しかもヤンガーが居なくなってシスターが現れるとは……いや、「エルダー」「ヤンガー」「シスター」っていう区分はどっかおかしい気もするけどさ。 あぁもう、なんだかよく分からないとっ散らかった感想になってしまっているけど……とにかく面白かった。これ、もう1回観に行きたいくらい。余談だが、劇場で販売されているパンフレットに、声優関連ブログ向けの良く分からないオチがあったので紹介しておく。今作はちょい役(上記の「シスター」役)で加藤英美里が登場しており、パンフには英美里の略歴が紹介されているのだが、絶妙な誤字っぷりである。新しい焼酎の飲み方か。
沢城先輩に手込めにされるあおちゃんマジウェッヒヒ、第3話。ボチボチ、この作品の良い部分と悪い部分がはっきりしてきたみたいですな。
意外なことに、シナリオ面では案外統制の取れたお話になっている。「歌って戦う」という根本的なデザインのおかしさを除けば、翼が奏を思うあまりに響にぶつけてしまう感情は2話にわたって描かれてきたのでそれなりの説得力を持つし、響が戦うモチベーションに関しても、単細胞な性格が幸いしてそこまで不自然なものではない。また、響は過去になにがしかの秘密があることも仄めかされており、そのあたりへ興味を引っ張る役割もそつなくこなしている。ノイズや聖遺物についての謎も安易ではあるがシンプルで見やすくなっており、この手のオサレ能力バトルものにありがちな「何が目的で何を手段として戦っているのかよく分からない!」っていう状況にはなっていないのだ。ま、ノイズの存在については突っ込みどころは多い気もするけど、そのへんは1話で散々わらかしてもらったので良しとしよう。 アニメの中身としても、戦闘シーンに気合いが入っているのはよく分かる。技名表示を伴った大見得を切る演出は何だか浮いている気もするのだが、がむしゃらに戦う響の壊れた感じとか、圧倒的なシンフォギアのパワーはよく出ていると思う。これにあおちゃん達の気持ちの良い演技が乗っかって、求心力は非常に高い。このままの中身で見せ場を連発してくれるなら、案外当たりの作品になるのかもしれない。 ただ、不満が無いわけではない。一番問題なのは、現代アニメとしてはちょっとまずいくらいの作画の手抜き部分。1話からずっとキャラ作監が落ち着かず、何だか違う作品のキャラが共存しているような違和感についても気になるところだが、それにも増してバトルのような見せ場以外の処理があまりに適当過ぎる。一番笑ったのは翼がマネージャーを連れて基地の廊下を歩いてるカット。一体どんな方法で歩行しているのか全く分からない、動画のイロハも知らないようなひどいシーン。次のカットも一切動画を埋めずに動かすという紙芝居じみた処理になっており、「もう少し細かい部分に気を遣ってもらわないと……」と心底しょんぼりした。こういう些末な部分から作品を見限る人間だっているのだから、最低限のお仕事はちゃんとして欲しいものである。 ま、今回のラストで彩陽キャラも登場し、悠木・沢城・高垣という我が心の「まじもん」3人が出揃った。この作品、中の人中心でお話を見てると面白いのよ。「高山みなみの業績に憧れてストイックに歌の道に励む水樹奈々」に憧れたあおちゃんが空気読まずに「私も歌を頑張ります!」って言って飛び込んできて、水樹奈々が「歌い手ってのはそんな甘いもんじゃねぇんだよ! お前がTWO-MIXになれるわけねぇだろ!」と叫んではねのける。それを「歌とかどうでもいいや」って高見の見物してる沢城先輩が煽る。そこに、全然違う経緯で同じ道に進んだ優等生の彩陽が登場。次回、現場のたたき上げVS音大卒。 <白>
Boros Mastiff ボロスの猛犬 (1)(W) C クリーチャー・猟犬 2/2 大隊 - 〜はターン終了時まで絆魂を得る。 しろくま。いや、犬だけども。単なる熊ステータスに、大隊能力で絆魂。それなりのコモンだけども、なんかこう……もうちょっと無いかな。別に熊に絆魂だったら「アジャニの陽光弾手」が普通に持ってるわけで、わざわざ頑張ってみんなで殴りに行ったときのボーナスって言われてもピンと来ないんだよなぁ。パワーあげろとは言わんが、タフネスあげるとかそういうのがあっても良かったんじゃないかしら。これ以上ボロスに強すぎるカードがあっても困るけども。やっぱり犬に服着せるのは我慢ならんよ。いわんや鎧おや。
Haazda Snare Squad ハズダーの罠部隊 (2)(W) C クリーチャー・人間、兵士 1/4 〜が攻撃するたび、あなたは(W)を支払っても良い。そうしたなら、対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャーをタップする。 ハズダーっていうのは白に属する地名か何か。過去には2枚ほどこの名前を関した白の地味クリーチャーがいたのだが、どちらも本当に地味だったもんだから、あんまり覚えておいても意味が無い。今回もこいつだけだしな。3マナ1/4の鉄板ステータスに、「壺のニブリス」が持っていた能力のちょっと弱い版がついている。基本的にソーサリータイミングみたいなもんなんだから使い方として一番正しいのはボロスでの運用。こいつ自身も殴らなきゃいけないので大隊と噛み合っているし、1マナ2マナでクリーチャーを並べ立てることでタップ能力の威力が増す。頭数のいらない「火拳の打撃者」みたいなもんなのだから、実はかなりのやり手。アゾリウスでもフライヤーの突破口をこじ開けるのに重宝するだろう。ただ、やっぱり速攻志向でパワー1は寂しいのが悩みである。そこでポンと1枚「向こう見ずな技術」でどうだろう。4/4になった上にタップしてブロック制限。かなり鬼畜。
Lyev Decree リーヴの命令 (1)(W) C ソーサリー 対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャーを最大2体まで留置する。 今回のセットは、スモールのくせに10のギルドのキーワードを全部詰め込まなければならないというとんでもない無茶ぶりエキスパンション。その結果、各ギルドはキーワード持ちのカードをまずレアに置いたが、残りは全てコモン。結局、各ギルドがレアとコモンの2枚にのみ、キーワードを残すのみとなっている。まぁ、それだけでも166枚中の20枚を使ってるんだから、ホントに大変だと思う。というわけで、留置のコモン部門がこれである。簡単に言えば「アゾリウスの大司法官」の187能力をソーサリーにしただけ。「大司法官」はそれなりに強かったのだから、お手軽マナ、しかもコモンで同じ仕事が出来るこのカードも地味ながら案外やり手である。攻めに回ればブロッカーを無効化し、守りに回ればほぼ1ターンもらっているようなもの。ボロスで使える、そしてオルゾフだって使えちゃう。いっそのことソーサリーの枚数を増やしたいイゼットが使うのもありだろう。イゼット・アゾリウス・ボロスのトライアングルって、色々やらかしそうでホント怖い。
Reap the Seagraf 海墓の刈り取り (2)(B) C
ソーサリー 2/2で黒の、ゾンビ・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。 フラッシュバック・(4)(U) すんごいやっつけ臭のするコモンゾンビカード。1回使うだけだと3マナで「歩く死骸」クラスのゾンビが出てくるだけ。割に合わないことこの上ない。しかもトークンなので墓地に落ちても肉としてカウント出来なかったり、リアニ呪文で回収出来なかったり、バウンスで死んでしまったり、デメリットも数多存在する。一応フラッシュバックがついているのでトータルでゾンビ2体だから単なる下位互換じゃないが、はたして5マナ出るようになった時点で2/2が1体出てきたからって嬉しいものかどうか。現時点で手軽に4マナで2体出せる「神聖を汚す者のうめき」があるのだからどうしたって使いたくはない。一応可能性があるとしたら、「フラッシュバックであることに意味がある」「トークンであることに意味がある」の2択。前者は「燃え立つ復讐」デッキ、後者は「無形の美徳」を使う場合。どちらかというと、今回の黒は白と組んでトークンフィーバーを狙う方が形になるのかもしれない。 Sightless Ghoul 盲いたグール (3)(B) C クリーチャー・ゾンビ、兵士 2/2 不死 〜はブロックできない。 スモールエキスパンションのキーワードにしては収録数が案外多い、不死クリーチャー。2回の生を楽しめるだけでも充分強い能力であり、こんな4マナ2/2ゾンビでも「不死がついてるならまぁいいか」と思わせるだけの説得力はあるのだが、冷静になると、同じパワー2の不死クリーチャーが、緑なら半分の2マナで手に入るのである。しかもあちらはブロック出来ないなんて面倒なことも言わないので、割とすぐに死んで自分の長所を適切にアピール出来る。このクリーチャーは「死ぬ」という最大の見せ場まで持っていくのが割と大変で、押されている時に引いてしまった時の寂しさたるや。これくらいでも充分使えるのかなぁ、不死。現在の黒のクリーチャー選択肢が「朽ちゆく沼蛇」だったりするので、案外いけそうなのが怖い。 Spiteful Shadows 悪意に満ちた影 (1)(B) C エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) エンチャントされたクリーチャーにダメージが与えられるたび、それは等しいダメージをそのコントローラーに与える。 「ほつれた血管(CHK)」の、ほぼ下位互換と見て良いカード。地味なことで有名な神河物語のカード、しかもその時のリミテッドですらほとんどお目にかからなかったコモンの下位互換となると、このカードもつまりそういうことである。書いてあることは面白くて、例えば体力自慢の「要塞ガニ」や「解放の樹」あたりに張ってやれば事実上ブロックが意味をなさなくなるし、クリーチャー火力を本体火力に転化出来るので、これを張ったクリーチャーに全身全霊を込めた「地獄の口の中」をぶち込んでやるなど、色々と夢のあるプランも描けないことはない。しかし、やはりそうしたプランを実行するならば、せめて「ほつれた血管」同様に瞬速くらいはつけて欲しかった。しかもこのオーラはエンチャントされたクリーチャーがダメージを与える形になっているため、絆魂持ちに付けると全く意味が無くなってしまう、「幽霊の憑依」で帳消しになる、などの難点も少なくない。やはりあれかな、1枚くらいこっそり押さえておいて、次のパックで「収穫の火」とかが引けるのを待つのかな。 Undying Evil 死せざる邪悪 (B) C インスタント 対象のクリーチャー1体は、ターン終了時まで不死を得る。 ミラディンで緑に与えられていた「死への抵抗」のほぼ上位互換と見てよさそうなカード。あちらは破壊そのものを防ぐが、こちらは破壊されても大きくなって戻ってくる能力を与えてくれるのだ。事実上「旅の準備」みたいな動きになる上、187能力持ちならば更に能力誘発までおまけに提供してくれる。黒の1マナトリックの中ではかなり使いやすい部類のカードといえるだろう。ちなみに、このおっかないカード名は当然ゾンビが復活する様を表しているのだと思うが、普通に天使や人間にも使えてしまう。これで「月皇ミケウス」を助けてもゾンビにはなりませんので注意。あ、あいつカウンター乗ってるから不死使えないか。 Vengeful Vampire 復讐に燃えた吸血鬼 (4)(B)(B) U クリーチャー・吸血鬼 3/2 飛行 不死 なんか不可解なポーズが気になる細マッチョ。これ、飛行クリーチャーってことは飛んでるんだよね。どんな浮力が働いてるんだろう。天内悠みたいに垂直跳びでものすごい距離跳んでんのかな。さておき、こちらも不死クリーチャーだ。3/2フライヤーという、大体黒なら4マナくらいのステータスに不死をセットにすると6マナ。うん、まぁ、妥当なコストなんだろう。リミテッドではこれを出されたら2回とも止めきるのは結構大変だろう。……でも、多分重いんだよね。6マナってことは「赤子捕らえ」とか「スカーブの大巨人」のマナ域でしょ? 3/2は流石に迫力不足は否めないような……いや、多分天内流柔術に何か秘技があるに違いない。 Wakedancer 覚醒舞い (2)(B) U クリーチャー・人間、シャーマン 2/2 陰鬱 - 〜が戦場に出たとき、2/2で黒のゾンビ・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。 一文字変えると覚醒剤。また、どこかの田舎の農協が頑張って考えた新米のブランド名みたいにも見える。なんか変だな覚醒舞い。しかし、そんな不思議な名前とは裏腹に、イラストを見ると妖艶なおねーさんである。この世界には巨乳しかおらんのか、といぶかりたくなる立派なボディラインを晒して舞う覚醒の舞いは、さぞかし美しいことだろう。おかげで、おねーさんの登場と同時にゾンビもつられて登場するという寸法だ。3マナで2/2が2体手に入るのは悪くない相談。「神聖を汚す者のうめき」よりも1マナ軽いし、この人自体がクリーチャーなので、バウンスやリアニメイトなどで再利用可能なところも見逃せないだろう。ただ、残念なことに陰鬱条件なんだよな。3ターン目に出たいクリーチャーの陰鬱条件を満たすのは、案外簡単じゃない。不自然なアタックはスルーされるだろうし、何とか自殺装置を用意したいところだが、この程度のささやかなサービスでは、「ただれ皮の猪」や「モークラットのバンシー」のような戦況を揺るがす陰鬱効果と違って、「そこまで頑張らんでもいいかな」というレベルで落ち着いてしまうのだ。まぁ、黒には貴重な人間クリーチャーなので、舞いに失敗したらせいぜい吸血鬼やデーモンの慰み者になってもらうしかないんだろうなぁ。 Alpha Brawl 頭目の乱闘 (6)(R)(R) R ソーサリー 対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャー1体は、そのパワーに等しい値のダメージを、そのプレイヤーのコントロールする他の各クリーチャーに与える。その後、それらのクリーチャーは、パワーに等しい値のダメージを、そのクリーチャーに与える。 やっぱりこれが「このセットのラスゴ」だったでござる。テキストは何だかややこしいが、敵クリーチャーが複数いた場合、一番パワーの高いクリーチャーを選べば大体の場合は相手だけラスゴ効果が発生すると思えば間違い無い。ただし、8マナもかかる割には効果が不安定で、たった1体クリーチャーをバウンスされたり、非対象にされるとフィズってしまうし、クリーチャーのパワーを下げるだけでもラスゴ効果とは言えなくなってしまう。「突然偉い人が暴れ出して同士討ちを始めたぞ!」というフレーバー的な面白さを追求したのは分かるのだが、コスト面でもうちょっと便宜を図ることは出来なかったもんだろうかね。「冒涜の行動」が思いの外優秀だっただけに、このカードの残念さが際立つのであった。 Blood Feud 血の抗争 (4)(R)(R) U ソーサリー 対象のクリーチャー1体は、他の対象のクリーチャー1体と格闘する。 制限を取っ払った「ライバル同士の一騎打ち(MOR)」。確かに種族による制限が取っ払われたのはありがたい部分もあるのだが、そのせいで2マナも重くなってしまったのは痛し痒しだ。現在も「地獄の口の中」は使われているのだから、このカードの6マナも許容範囲ではあるのだが、積める枚数が制限される6マナ域に決定打と言えるかどうか微妙なカードというのはちょっと勿体無い気もする。でもまぁ、1枚で相手クリーチャーを2体屠れる(多分)というのはやはり魅力か。なるべく使いやすいデッキを意識して組むしかないな。こうして振り返ると、やっぱりローウィンは強いなぁ。 Burning Oil 燃える油 (1)(R) U インスタント 〜は対象の攻撃クリーチャー1体かブロック・クリーチャー1体に3点のダメージを与える。 フラッシュバック・(3)(W) 2マナ3点火力は充分な効率だが、白のフラッシュバックを実現させるためなのか、赤のスペルのくせに戦闘に絡んだクリーチャーしか除去出来なくなった。こうして白との便宜を図ったおかげでなんだか窮屈になってしまうのは、「意のままの射撃(EVE)」の時にも起こった現象。赤としては釈然としないところだろうが、アドバンテージを得るための措置なので我慢してもらおう。制限があるとはいえ、戦闘に絡まないクリーチャーを除去したい状況がそこまで多いわけではない。行きは2マナで気軽に使い、その後も4マナのフラッシュバックが墓地で目を光らせるというのは絶妙なセッティング。リミテッドレベルでなら、あるだけ引いても用途に困ることはないはずだ。マックスで6マナ6点火力にもなるしね。 Erdwal Ripper エルドワルの切り裂き魔 (1)(R)(R) C クリーチャー・吸血鬼 2/1 速攻 〜がいずれかのプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、〜の上に+1/+1カウンターを1つ置く。 吸血鬼デッキの胆にして悩みの種、「血に狂った新生子」。彼女も彼女なりに頑張って生きているのだが、どうしても1ターン待っている間に相手に準備を固められてしまい、最初のワンパンチが遠い。「これで『炎歩スリス(MRD)』のように速攻があればなぁ」と、思ったプレイヤーも多いのではなかろうか。そして、そんな吸血鬼フリークのために、ついに速攻を付けたバージョンが登場した! ……3マナであった。惜しい。これで2マナならいいんだけど……3マナか。まぁ、相手の油断を突くことが出来る速攻能力は吸血鬼にとって悪い相談ではない。とにかくワンパンチが入ってしまえば、次のターンから3/2で殴れるわけで、「交差路の吸血鬼」と同じくらいのパワーはあるのだ。目の前に「片目のカカシ」とかが立ちふさがったら諦めろ! 大丈夫、「新生子」と違って、立派にブロッカーとしての役割は果たしてくれるから! Fires of Undeath 不死の火 (2)(R) C インスタント 〜は対象のクリーチャー1体かプレイヤー1体に2点のダメージを与える。 フラッシュバック・(5)(B) 今回のコモンメイン火力。方向性としては2倍「霊炎」、もしくはインスタント版「炎の稲妻(ODY)」。コスト面は行きに関しては3倍なのでちょっと効率が悪いが、帰りのコストは先人達に比べて特別高いというほどでもない。色を広げる必要はあるだろうが、これくらいのコストならフラッシュバックも充分視野に入れた上で動けるはずだ。2枚以上かき集めれば、序盤の制圧も容易くなる上に後半も思いがけぬタイミングで飛んでくる2点火力は油断出来ない。これは赤にとっては純粋に喜ばしい火力なのではなかろうか。何より、イラストがゴスロリで艶めかしいのである。いや、あんまり可愛くない気もするけど。やっぱり洋ゲーのイラストはロリよりムチムチの方がいいなぁ。 Hinterland Hermit 内陸の隠遁者 (1)(R) C クリーチャー・人間、狼男 2/1 変身条件・<狼男> ↓ Hinterland Scourge 内陸の災い魔 クリーチャー・狼男 3/2 変身条件・<狼男> 〜は可能ならばブロックされなければならない。 軽量級人狼。2マナで置けて変身後にパワー3ということは「村の鉄鍛冶」と似たような立ち位置だとは思うが、素体の方向性が随分違う。まず、人間状態のパワーが2。これによって、相手にブロッカーがいない場合の効率はこちらの方が良い。ただし、数を並べる場合や、ブロッカーとして使う場合は、こちらの方が不安が多くなる。そして変身後も、先制攻撃を持っていた「鉄鍛冶」の方が総合的な破壊力は上だろう。ただし、こちらは疑似ルアーがついているおかげで相手に選択肢が無い場合には相打ち型の除去として機能することが出来るし、運良くパワー1しかいない場合には一方的なアドバンテージも狙える。総合的に見れば、どんな状態でもそこそこ動いてくれるという意味での安定感はこちらがやや上だろうか。変身せずに出来る仕事が多いのはプラス。そして、装備品や火力などのサポートを加えた時の爆発力は「鉄鍛冶」が上で、1枚で盤面を制圧出来るのはあっち。ま、どうせ使えるものを使うしかないんだから、比べても仕方ないけどね。 Increasing Vengence 高まる復讐心 (R)(R) R インスタント あなたがコントロールする、対象のインスタントかソーサリー・呪文1つをコピーする。〜が墓地から唱えられた場合、代わりにその呪文を2回コピーする。あなたはそれらのコピーの新しい対象を選んでも良い。 フラッシュバック・(3)(R)(R) 「高まる」シリーズの赤は絶対に火力だと思っていたら、意外なことに「余韻(M12)」もどきだった。コストはこの手のコピースペルの中では最軽量の2マナで与えられたが、これは自分のスペルしかコピーできないという制限をギリギリまで許容出来るように設定したおかげだろうか。「余韻」が構築リミテッド合わせたどこかの環境で大活躍! という話は聞かないので、せっかくレアで与えられたのに大して期待が持てるわけではなさそうだが、リミテッドならばある程度スペル寄りのデッキ、つまり青赤フラッシュバックなんかになった場合にはそこそこ面白そう。フラッシュバックまで活かすことが出来ればスペルの効果を4倍にまで引き上げることが出来るわけで、地味なアドバンテージ効率は高いといえば高い。でもなぁ、何かスペル使った上で5マナ捻出するのはしんどそうだなぁ。「迷いし者の祭壇」あたりを活用出来れば、あるいは。 Markov Warlord マルコフの大将軍 (5)(R) U クリーチャー・吸血鬼、戦士 4/4 速攻 〜が戦場に出たとき、対象の、最大2体までのクリーチャーはこのターンブロックできない。 大将軍という割にはアンコモンだったりするので、マルコフ家において「大将軍」は結構いっぱいいるものだと思われる。まぁ、かつて登場した「大将軍」たちもアンコモンがほとんどだったけどさ。で、そんな大将軍の能力はというと、なかなか充実した戦巧者っぷりが現れている。187で「夜鳥の手中」を打ち込みつつ、自身も4/4速攻というナイス不意打ちで相手を圧倒する。6マナは当然軽いコストではないが、序盤から攻め立てることに成功していれば、これがとどめを刺すシチュエーションも少なくないだろう。あとは軽さが信条の吸血鬼デッキに、6マナの親分が必要なのかどうかという、根本的な問題のすり合わせさえ片付ければOKだ。うん、なんとか片付けろ。 Russet Wolves 茜の狼 (3)(R) C クリーチャー・狼 3/3 はい出た! 今回も出たよー、「岡巨人(10ED)」ファミリーの最新作。これまでも「峡谷のミノタウルス(M11)」「ラガークトカゲ(ROE)」などが適切なタイミングで拡張セットに登場して世間をがっかりさせてきたわけだが、今回もばっちり、セカンドエキスパンションでのがっかりを演出してくれた。ただ、敢えてフォローするなら、過去の同型カードとは異なり、今回は種族的に意味のある狼として与えられたことはちょっとだけラッキー。種族サポートが少なからず設置されているので、過去セットのミノタウルスやトカゲよりかはなんぼか恵まれているのである。そして、若干とはいえ、クリーチャーデフレが進められているおかげで3/3バニラの仕事もそこそこ出来る可能性はある。さぁ、「暴動の小悪魔」との小競り合いに期待だ! Scorch the Fields 野の焼き払い (4)(R) C ソーサリー 対象の土地1つを破壊する。〜は各人間クリーチャーに1点のダメージを与える。 毎回私が期待してやまない、「このセットのランデス」のコーナー。いや、期待してやまないとは言っても、ここ最近期待に応えてもらったことは無いのでロマンティック同様に期待もとまってしまいそうなわけですが、そんな連日連夜のブレーキが今回も効きまくり。これじゃない、コレジャナイ。僕らが欲しかったランデスは5マナなんかじゃない。まして「ぬかるみの大口」は絶対に違う。そりゃね、3マナの「石の雨(9ED)」がゲームを壊しかねないカードになる、という判断は間違っているとは言わないよ。でもさ、だからって「なんちゃってボーナス」をつけて5マナにする必要は無いと思うんだよ。せめて焼き払う対象がスピリットだったらトークン一掃業務に期待が持てたのに……人間って案外タフネス2が多いじゃん…… Shattered Perception 砕かれた知覚 (2)(R) U ソーサリー あなたの手札を捨て、その後、その枚数に等しい数のカードを引く。 フラッシュバック・(5)(R) ミラディンの「溶鉄の精神」など、すっかり赤に移った感のある「トレイリアの風(7ED)」効果の最新作。「トレイリアの風」に比べると1マナ重たくなってソーサリー化してしまったので色々と重たいのだが、捨てることに意味のある環境なのでこれくらいは仕方ない。フラッシュバックもついたことだし、これ1枚で出来る仕事は数多い。特に期待が持てるのは、赤という色合いを考えればやはりフラッシュバック絡みだろう。というか、私の頭の中にはもう「燃え立つ復讐」様のことしかないのだが、これ1枚で「燃え立つ復讐」が探しやすくなった上に大量のフラッシュバックを墓地に送り込むことが出来る。「捨て身の狂乱」と違ってうっかり「復讐」を捨ててしまう心配も無いのだ。タッチから使いやすい色合いだし、墓地と仲良しの数々のデッキで出番が期待出来る名サポートである。 Torch Fiend 松明の悪鬼 (1)(R) C クリーチャー・デビル 2/1 (R)、〜を生け贄に捧げる:対象のアーティファクト1つを破壊する。 第1期ミラディン環境の次の世界、神河物語に収録されて「遅れてきた英雄」と称された「かまどの神(CHK)」のほぼ上位互換と呼べるクリーチャー。2マナ2/1の小粋なボディに、すぐにでも起動出来る「粉砕」を内蔵している。そして「かまどの神」は破壊するアーティファクトに応じてマナが必要だったが、こいつは1マナあれば即起動出来るのだ。鬱陶しい装備品がゴロゴロ転がっているこのイニストラードにおいてもその力は存分に発揮出来るだろうし、ひょっとしたら「ルーン唱えの長槍」や「戦争と平和の剣」がブイブイいわしている構築環境でだって活躍出来るかもしれないスペックである。クリーチャータイプがデビルなのがちょっと残念ではあるが、こういうまとまり方が赤単には求められているのだ。 Wrack with Madness 狂気の残骸 (3)(R) C ソーサリー 対象のクリーチャー1体は、自身にそのパワーに等しい値のダメージを与える。 赤くなった「悔恨(TMP)」。何故か元バージョンよりも1マナ重たくなってしまったが、「懲罰」みたいなイメージが白に比べると赤の方が苦手だからなのだろうか。ちなみにこれが黒くなると「切苦の影(SOK)」になり、レアリティは違うが2マナになったりする。これだけ多くの色に全く同じ効果の呪文が収録されるってのも面白い現象である。さておき、形はどうあれ除去は除去。そしてこれで除去出来るクリーチャーの範囲はかなり広く、コモンで拾えるのはありがたい。性質上、白や緑などのタフネス偏重傾向の色は苦手ではあるのだが、いわゆる「強い」クリーチャーというのはパワーに片寄っている場合の方が多い。必須火力と言ってしまって問題無いだろう。これで「マルコフの上流階級」とか除去っちゃうと、相手がライフゲインしてちょっとぐぬぬ。 Clinging Mists しがみつく霧 (2)(G) C インスタント このターンに与えられる全ての戦闘ダメージを軽減する。 窮地 - 全ての攻撃クリーチャーをタップする。それらは、次のそのコントローラーのアンタップ・ステップにアンタップしない。 窮地の「濃霧(M12)」。2マナ重たくなっているが、窮地タイミングだと「もつれ(INV)」以上の効果を発揮するのでコモンの働きとしては上々。ただ、「もつれ」以上の働きといっても、単に「攻撃クリーチャーを全てタップする」の部分がパワーアップしているだけで、大量の警戒つきクリーチャーで殴ってこられた場合なんかを除けば、ほぼ「もつれ」と同じ効果である。となると、元々2マナだったわけで、わざわざ自分の命を危険にさらして、しかも3マナかけてやっと横並びっていうのはちょいと無駄が多いかもしれない。まぁ、「もつれ」は強力なスペルだし、ことこの状況に至って2マナと3マナの差は大した問題ではないだろう。「濃霧」が必要なデッキだったら、それなりのコマではある。ここで問題、「濃霧」が必要なデッキとは? 答え、ターボフォグ。 Crushing Vines 押し潰す蔦 (2)(G) C インスタント 次のうちから1つを選ぶ。「対象の飛行を持つクリーチャー1体を破壊する」「対象のアーティファクト1つを破壊する」。 全然違う効果のはずだけど、この名前のインスタントだと何となくどちらも納得出来るのが緑の便利なところ。フライヤーをたたき落とすスペルも「梢のうねり(INV)」とか「葉の矢(ROE)」とか植物関係でやってるし、アーティファクトも「引き裂く蔦(SOK)」などの蔦類が絡め取る。そのどちらも狙えるカードが、これというわけだ。本当にこの世界の緑は飛行クリーチャーに弱く、「蜘蛛の掌握」が手に入らないと「声無き霊魂」や「縫い合わせのドレイク」にタコ殴りにされることも日常茶飯事だったので、この3マナコモンの価値は計り知れない。また、どうしても「帰化」をメインで入れるのはもやっとする場合もあるのだが、これを入れておけば飛行に睨みを利かせつつも、一応アーティファクトだけなら対応出来るようになるのだ。普通はこういうスペルはどっちつかずの器用貧乏になる場合が多いのだが、こいつはどちらの効果も充分コスト分の働きをしてくれるのだ。ありがたいコトです。ただし、1つだけ注意しなければならないことがある。なんと、これが収録されたせいなのかどうかは分からないが、このエキスパンションには、緑でエンチャントを壊す手段が1枚たりとも用意されていないのである(白から「天啓の光」をフラッシュバックするという手はあるが)。緑を使っている人は、エンチャントが怖い時には結局「帰化」を探さないといけないのである。片手落ちだ。余談だが、このカードのフレーバーテキストには、あのガラクさんから憎きリリアナさんへの強気なメッセージが刻まれている。ガラクさん、ご無事なんでしょうか。 Dawntreader Elk 夜明け歩きの大鹿 (1)(G) C クリーチャー・大鹿 2/2 (G)、〜を生け贄に捧げる:あなたのライブラリから基本土地・カードを1枚探し、それをタップ状態で戦場に出す。その後、あなたのライブラリを切り直す。 熊ステータスを持ちながらも「不屈の自然」としての役割も果たすことが出来るという、夢のようなコモンクリーチャー。かの名優「桜族の長老(CHK)」と比べると起動に1マナ必要になってしまったが、その分ステータスがアップし、起動するまでは熊ステータスで存分に殴ることが出来るのが素晴らしい。これでスタックルールが健在だったら相打ちしつつのマナ加速が出来たのだが、それは無い物ねだり。パワー2のクリーチャーにこれだけの選択肢がついているのだから文句は言えまい。そして、「クリーチャーであること」は墓地を肥やしたい緑には純粋にプラスであるし、わずか1マナで起動出来る陰鬱エンジンとしてのお仕事もお見事。構築まで含めたあらゆる緑デッキでの投入が期待出来るスペックである。緑って、突然登場する鹿が活躍する色だな。
ついに動いた、第3話。
この作品はネタを知っているから基本的に感想は書かないようにしようと思っていたのだが、実際に事件が動き出したこの3話をみると、やはり端々に「上手いな」と思わせるだけの演出があり、ちょっとだけ褒めておこうと思った。 なんといっても衝撃的なのは、ついに起こった1つ目の「事件」のこと。水島監督は「BLOOD-C」でグロはやり尽くしているのだが、今回は「静かに、その上で凄惨に」という、「BLOOD-C」とは真逆のコンセプトにチャレンジしなければいけないので結構大変だ。そしてこれが何ともエグい出来。当然、突き刺さった箇所そのものは見えないようになっているわけだが、音響がまずキツめに入っており、これだけで実はグロが苦手な俺なんて卒倒しそう。あの音はキツいわ。そして、そこから被害者の手の動きにズームし、合わせて恒一が息を呑み、のど元をゆるめるカットへ。この繋ぎが自然に「被害者に何が起こったか」を連想させてしまい、エグさがより増すのだ。これはキくぜぇ。こうやって見せたかでパワーを上げる演出方向は見応えがあるのです。 他には、相変わらず普通のシーンには動きが無くて大変な作品なんだけど、音響の工夫やなんかで上手いこと緊張感を維持しているなぁ、と感心させられる。特に人形店の中の描写なんかは、単におなじようなカットを繋いでいるだけなのに、少しずつ「人形の顔」を変化させることで時間経過や心的変化についても想像させることが出来るようになっている。よくもまぁ、これをアニメ化してるもんだ、とひやひやしながら見ています。 あとはまぁ、ネタを知ってる身で一つだけ思ったが、ある箇所について、「そのカット繋ぎは流石に危うすぎないか?」と思った。原作だとどうなってたっけかな。いや、ギリギリやで。
色々とややこしう、第3話。「青春真っ盛りの青臭い……」とは檸檬先輩のお言葉ですが、本当にどろどろしまくりやがってます。ちょっと間違えるだけでどうしようもなく暗い展開になるはずなのに、檸檬とりのんのおかげで絶妙なタイミングでギャグに切り替わるのがずるいね。
ダイナミック空回りコンビ、海人とイチカ。2人してお揃いの妄想が膨らみ、加速するすれ違いである。馬鹿だなぁ、こいつら。Aパートなんて半分くらい妄想パートだったけど、個人的には海人の妄想の中のひでぇ先輩も割と好き。というか、模範的な戸松ボイスです。なじられてみたいキャラ。でも実際のイチカ先輩は、妄想の中でFBIとかCIAとかにつかまっちゃうような人。みずほ先生といいこの人といい、地球にやって来る宇宙人は天然ばっかである。そのせいで、「先輩が言っちゃう」わけなんですよ。無垢と残酷は紙一重とはよく言ったもんですね。次回、この2人はどうなるのでしょう。この気まずい状況は登校拒否くらいじゃすまねぇ気もする。 そしてそんなメイン二人を喰っちゃう勢いでから回るのが柑菜である。どうやら世間的には一番人気のヒロインのようだが、確かに容赦無く、そして阿漕に愛らしい。どこまでも真っ直ぐでありつつも適度なツンデレっぷりはなかなかのバランス。田中将賀画の良い部分を集めたような外見もキャッチーである。でも、このポジションだとどう考えても海人とはくっつかないわけで、何とも不憫なキャラである。「おねティ」の小石の例を参照すれば、このまま脇の男とくっつくことになるわけだが、さて…… そして、そんな脇の方でも色々とゴタゴタしているのは、全部のキャラが一方通行での恋路という、どっかで聞いたことがあるような救いの無いシチュエーション。海人はイチカが気になり、そんな海人に柑菜が熱視線を送る。その柑菜の動向をさりげなく気にし続ける哲朗がいて、そんな哲朗の気持ちに気づく美桜がやきもきするという。とんでもない友人関係があったもんだ。前回の酒盛り中で哲朗の気持ちについて仄めかされていたわけだが、今回はそんな哲朗に対する美桜の気持ちが強く押し出された。 結果的にダブルデートの形になった謎の追跡劇のさなか、哲朗の背中に手を寄せる美桜のカットがなかなかに切ない。そして、引っ込み思案な彼女が頑張って絞り出した言葉が、「恋路を邪魔する人間は蹴られてしまう」という、何とも謎めいた一言である。「蹴られると、きっと痛い」と。表向きには「海人と柑菜のことは邪魔をするな」であるが、実際は、柑菜と海人をくっつけることで、何よりも哲朗自身の恋路を邪魔していることになると、美桜は訴えている。そんなことをして傷つき「痛い」のは、哲朗自身であると。哲朗はそれを理解しながらも、キャラに合わないとはぐらかして見せる。もちろん、美桜は更に、そんな哲朗の飄々とした態度が彼女自身の恋路にとっても障害になっていることも訴えたいわけだが……哲朗は、そのあたりのことには気づいているんだろうか。 相変わらずやきもき印の30分。冷静に見ちゃうとこんなにやるせないお話もないだろう。りのんの愛らしさを一服の清涼剤としてごまかしつつも、早く次のエピソードが見たいのである。なーっ。
さぁ、エンジンがかかってきた……第3話。かかり過ぎて……止まらない……これこそが求めてきた「ミルキィ」の姿ではあるのだが、やっぱり本気でやられるとそれはそれで困るという……よりによって今回のコンテ、桜井監督なんだよねー……
いや、もう書くことも特にないよ。しいて確認しておくなら、ミルキィホームズと怪盗帝国が敵対して4対4の個人戦なるときのマッチメイクは必ず固定なんだな、ということくらいか。シャロとアルセーヌ、ネロとストーンリバー、コーデリアとトゥエンティ、そしてエリーとラット。オープニングでもそれが明示されているし、1期最終回もこのマッチメイクだったっけね。リーダー対決は見た目にも華やかだから分かるし、今回のマッチメイクを見てもコーデリアさんとトゥエンティの変態対決はすごく分かる。残りの2組はなんかかみ合ってないような、意外としっくり来ているような、微妙な印象。エリーがラットを囮にして逃げるシーンとか、普段常識人(4人の中ではね)のエリーの仕打ちとしてはひどいものだし。いや、この作品に真面目な突っ込みとかする意味はないんだけどね。 ちなみに、今回登場した謎の暗号、「西に青き泉を……」というのがミルキィホームズの配置を暗示することになったわけだが、コーデリアさんの「青」が立ち位置として「いずみ」だったので、ひょっとして中の人ネタなんじゃないかと思って見直したのに、特にそんなことは無かった。「西に青き泉を臨み、東には赤い森、南に黄色の空があり、北には緑色の未来」とかだったら良かったのに。この作品、そういえば中の人はあんまりいじらないね。
ガハラさんがいい女、第3話。相変わらずシナリオ面はなかなか進まないけど、それがこの作品の芸風だから一向に気にならないのが恐ろしい。
これまでの2話で「前シリーズに比べて映像が安易である」ことには何度か触れているのだが、今回は新キャラが登場するなど、ようやく直接的に脚本面が動き始めたおかげで、映像の方に凝らされた趣向も見えやすくなってきた。貝木登場シーンからガハラさんとの会話にまで施された「枯れ木」による不吉なイメージの統制や、不安定な部分で歯切れが悪くなった神原やガハラさんの心情なんかは、やっぱり「この画」での見せ方を心得ているなぁ、と素直に感心出来るだけものものだ。 そして、今回の最大の見どころは、ほぼしゃべりっぱなしとなったガハラさんの勇姿だろう。しっかりと阿良々木さんと絡んだのは本当に久し振りだが、相変わらずのひどい性格。言いたいことは全部言っちゃうし、やりたいことは全部やっちゃう暴君には違いないのだが、何故かどこかでかわいげがあるのが不思議。理不尽なまでのツンと、そこからほのかに匂い立つデレのバランス感が実に憎らしい。阿良々木さんが「自分が誰の男かくらい心得ている」と返答した際の「あら、そう」の一言なんか、すごく短い一言なのに、やっぱりすごく嬉しそうなんですよ。冗談めかして告白じみた台詞をしゃべるときのガハラさんも憎らしくて良いのだけど、そういう作った表情よりも、どこかでこぼれる本音を見るのが楽しい。最終的にこれも中の人礼賛になっちゃうんだけどね。 仕方ないよ、今回に至ってはエンドロールでキャスト4人しか出てなかったし。本当に、漫談アニメだなぁ。 |
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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