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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 毎度お馴染み、お前誰やねん祭り、第29話。いよいよ動き出した十二宮編。きちんと時計も設置されて準備万端です。ちなみに、今回の出だしの流れとしては、「オープニングでいつものようにキャストネタバレ」→「見たことのない名前にCV矢尾一樹」→「……蟹……座……かなぁ……」→「タウラスかよ!」というくだりがありましたとさ。

 さて、試合に突入する前に今回の設定を振り返っておこう。マルスさんは元々教皇が統治するサンクチュアリに憧れていた節があったので、十二宮を再現したのは分かる。そして、十二宮が出来ちゃったんだから、そこに黄金聖闘士を集めて守護させたい、というのも当然分かる。12人並べて初めて十二宮は完成するのだから。今まで3人しかいないとか言われてたのに、残った連中はどこに隠れてたんだよ、っていう問題についても、「十二宮が完成したから、これまで正体を隠していた黄金聖闘士たちが決起した」と考えれば分からなくもない。アテナ側かマルス側か、っていう問題についても、十二宮を復元出来るくらいの実力を持ったマルスが、形の上でアテナの力を行使しているのだから、そこに正義を見いだすのも無いことではないだろう。彼の目的など知らずにただ留守番しにきたと思えば、シンプルだが答えとしてはありそうな話。

 ただ、マルスさんが何をしたいのかがよく分からないんだよな。「火星の位置を移動させて地球を覆い、火星を新たな生命の星にする作戦」って、誰にとってメリットがあるんだろう。地球が滅びてその分火星が栄えるとしたら、差し引きではとんとん。おまけとしてついてくるのは「地球人類の滅亡」ってわけだが、これって単に「従わなければ滅亡させるぜ」っていう示威行為なんだろうか。エラい面倒なことをするもんだな。「服従を誓う」選択をしたら火星に移住させてくれるのかな。でも、一から火星を開発していくのって恐ろしい拷問のような気もするが……そもそも火星が公転軌道から逸れて地球近くまで来る時点で重力関係で地球がメタメタになる気もする。火星も、今までの公転軌道よりずっと内側に来るわけで、下手したらそのまま太陽に向かって落下する可能性もあるような。こんなことが出来るのはマルスさんと悪魔騎士くらいなもんだ。すげぇぜ!

 というわけで、目的はよく分からんけど、とにかく「12時間で地球滅ぼす」は間違いないようだ。それを阻止する若者と、妨害のために立ちふさがる黄金聖闘士という古式ゆかしい構図である。さて、第1の宮、白羊宮は当然貴鬼さんが立ちふさがるわけだが、光牙にワンパン入れたらすぐにネタばらし。あっという間に聖衣修復作業に入ってしまった。あの明らかに味方側だって知られていたムウですらもうちょっとドッキリに力入れてくれてたと思うのに、貴鬼さんたら空気読めない子。しかも、ムウはわざわざノミと槌を取り出して「そんなもんでどうやって聖衣いじるんだよ!」という往年の突っ込みが出来たところなのに、貴鬼さんはハンドパワー一発で修復させてしまうという、いかにもゆとり世代らしいサボり方を覚えてしまっている。いや、あのボディスーツ型の聖衣をとんてんかんてんやられても困るわけだが、もうちょっと「修復されたなぁ」っていう実感が欲しかったなぁ。しかも、「完璧に元通りだわ!」って言われてたってことは、ムウが施したみたいなパワーアップはされてないわけだし。どうも、師匠に比べると色々と手抜かりが多いようである。

 ま、そもそも貴鬼がどうやって黄金聖闘士になったのかもよく分からないからな。星矢たちなんかあれだけ死闘を繰り広げて鍛錬したのにブロンズどまりだったりするのに、ジャミールの山奥で遊んでた貴鬼が黄金になれた経緯が分からん。密かにムウに特訓とか受けてたのかな。ちゃんとゴールド的な強さは身につけてたみたいだけど、簡単聖衣修復でヘロヘロになってたぞ。ここから雑兵相手に苦戦する展開だとちょっと情けないかも。ちなみに、今回黄金聖衣もデザインがいじられており、アリエス聖衣は「角さえあればいいだろ」っていうようなアンバランスなデザインになっていてちょっと微妙でした。

 で、そんな白羊宮を突破した光牙が進むのは、1つめのチュートリアルポイントである金牛宮。矢尾一樹ボイスのニューカマー・ハービンジャーさんは、登場シーンが大量の人骨をまき散らしながら巨大な牛の像をかたどるという、確実に悪役側の演出。しかも「ダークホーン」なるオリジナル技まで披露し、完全に小宇宙が闇である。誇り高き牡牛座の聖闘士のくせに、光牙の一撃目を身軽にかわしたり、嗜虐趣味たっぷり出してにやけてみたり、なかなかひどいキャラだ。グレートホーンを放った瞬間に腕組みを解いてしまっているのも、なんか器が小さい気がしてしまう部分だろうか。杉田アルデバランとかと比べても、どこかパチモン臭がするのは仕方ないところ。

 でもまぁ、「黄金聖闘士の圧倒的な強さを見せつける」というお仕事はきちんと出来ているし、あからさま過ぎる悪役っぷりも次回以降への引きと考えれば演出としては面白いので、少なくとも小物臭が半端じゃなかったイオニアさんとかに比べると、随分期待の持てるキャラともいえるかもしれない。アリアの思いを込めた光牙の一撃を受け止め、余裕のグレートホーンで返り討ちってのは、確かにブロンズごときを叩き潰すには丁度良い手心。適当な戦いぶりも豪放磊落な牡牛座ならではのものだし、ちょっと細身ではあるが、大きく先輩方のイメージから外れるものじゃない。是非とも光牙たちが頑張った時にはかかと笑って次の宮への道案内をして欲しいものだ。

 牡牛座がこうしたポジションで仕事をしてくれたことは、「今回の十二宮もそれなりに原作との調和を大事にしている」という意志の現れと見て良いと思うのだが、こうなってくると次の2つの宮のハードルが一気に上がった気がする。双子座は今回教皇が絡めないのでかなり処理が難しい。そして、12人の黄金聖闘士の中でもっとも注目度の高い蟹座に至っては……さて、どうなるものか。やべぇ、素直に楽しみだ。

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10月19日 ドラフト模様(RTR×3)
ピック順 【Sangriter】→【Mei】→【Serra】→【Thraxi】→【Metallica】→
 
 ラヴニカ環境3回目。今回も都合により5人スタートだが、そろそろ各人がこの世界を自分なりに見始めたくらいのタイミングなので、少ないパックの中で錯綜する思惑が悲喜こもごもである。「多色必須なのに案外色が広げにくい世界」って、割と地獄絵図だと思うんだ。ピックの難度はおそらく前期ラヴニカよりも高くて、たとえどの色が空いてるとかいう情報が分かっても、途中から動きにくい気がする。もう少し互いの思惑を読めるくらいに熟練度が上がってくれば違う景色も見えてくるんだろうか。このお悩みが、わずかにあと3ヶ月で終わり、次も同じレベルのラージエキスパンション体験をしなきゃいけないとか、どんなご褒美でしょうね。

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「黒子」を見続けた後だから、いつ善吉の影から黒子が出てくるんだろうと気が気じゃない第2話。火神はカテゴリで言ったらスペシャルじゃなくてアブノーマルな気がする。

 1期同様に、基本的に原作に忠実に進んでいくのがこのアニメ。その分驚きは無いし、原作組からするとあまりアニメとして追いかけるモチベーションも上がらない恐れはあるのだが、幸か不幸か「アニメに向かない」原作なので、どういう風に調整してくるのか、っていうところがおっかなびっくりのところがあるので、つい真剣に見ちゃうんですよね。今週分も、相変わらずしゃべりっぱなしの展開になっているんだけど、真黒さん初登場回っていうことで、なかなか刺激的ではありました。新キャラが出てくると、一体どういう風にキャラをいじってくるんだろう、っていうのも見るべき点になりますね。

 今週は原作では25,26話にあたる部分。王土・行橋コンビとの邂逅と衝突、そしてゴーストバベル訪問。前半は、とにかく王土が頑張ってるな、というシーンなのだが、個人的にはもう行橋の方が気になって仕方ない。アスミスはどやねん、という気持ちが強くて、頑張ってるのは分かるんだけどまだ馴染んでないのが正直なところなのよね。行橋って「表の六人」の中でも一番理知的なキャラで、アブノーマル編の中では唯一といってもいい常識人。一応最初は道化師としてのポジションで多少浮かれてはいるものの、基本的には苦労人だし、思いやりが強いキャラなので、どうしたってしっとりしたイメージがほしくなる。もちろん、アスミスはそのあたりもきちんとディレクションを受けているので普段よりはかなり「少年寄り」で抑えめな演技になってはいるのだが、やっぱり隠しきれない阿澄節が見えてしまう。先週の時点でおかしくないかと思っていた「こいつ女か?」のくだりはカットされていたので齟齬は無くなっているのだが、次の登場シーンまでに初見の視聴者にはどのような印象が残されたのだろうか。王土との対比が激しいキャラなので、今後の描写が気になるところだ。

 王土については特に問題も無く、それと対峙してにやけてしまうめだかちゃんの表情などは悪くない。今になって振り返ると、登場シーンで「コピられている」ところなんかは、彼女の能力がそのまま現れているシーンなので結構面白かったりする。また、おそらく後付けだから偶然だとは思うのだが、めだかの登場にあわせていつの間にか半袖がいなくなっている、というのも、彼女の正体が判明した今になってみると伏線っぽく見えなくもない。半袖はここからしばらくの間出番が無いのが寂しいなぁ。次出てくるのって、球磨川と一緒のタイミングかぁ。ツイッターのくだりとかでちょっと顔見せてくれると良いんだけど。

 そして、いよいよ登場した黒神真黒さん。CVはこちらもVOMIC版からは変更されていて、諏訪部順一が担当している。これは実に良いと思う。VOMIC版は子安だったわけだが、流石にあの細身で子安ボイスはクドすぎるだろ、というのが率直な感想だったので、いかにも胡散臭そうな優男声ってことでべーさんが出てきてくれたのは嬉しい(個人的にはもっと甲高いイメージだったから鈴木千尋推しだったわけだが)。あの声で変態台詞を連発してくれるわけだからね。声だけ聞いてると完全に火神対青峰という圧倒的クライマックス感である。また、黒神家を並べると上から諏訪部・沢城・豊崎という、全くもって統一感の無い3人兄弟が構成される。こうなると親父さんの声は誰なんだろう。個人的には力ちゃんのイメージなんだが。そして鶴喰の声は鈴村。

 真黒さんの登場シーン以降は、ひたすら部屋に並べられためだかちゃんグッズの数々が見どころで、実際商品化してほしいような可愛らしいものもちらほら確認出来る。個人的にはめだかちゃんスリッパのデザインが秀逸過ぎると思う。あれはちょっと欲しい。また、そうした愛らしいグッズとの兼ね合いなのか、今回はやたらと兄妹ともにアホ毛がピコピコ動いているのが可愛らしかった。くじ姉にもついてるし、あれって黒神家の遺伝なんだろうか(ちなみに親父さんはアホ毛2本)。

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だいぶ見やすくなってきた、第3話。最初は「色んな勢力が入り乱れてて力関係が見にくいなー」と思っていたのだが、今回「クランは7つ」とか言われて、もうややこしいどころの話じゃなくなったので逆にすっきりしたよ。大丈夫、ラヴニカだったらギルドは10もあるんだから。

 とはいえ、実際に動いてるギルド、違うクランはせいぜい3つか4つ。一番派手にドンパチやらかしている赤と青さえ覚えておけば支障がないということだろう。主人公が「無色の王」容疑をかけられており、そいつが赤の構成員を殺しちゃったもんだから、社(やしろ)は赤いチーマー連中に追われている。まぁ、この辺は「デュラララ」と同じイメージ。そして、その赤いクランのリーダー(つだけん)がややこしい能力を持っているらしく、それを警戒した青いクランのリーダー(杉田)に囲い込まれた。現時点でこの2人が一番ホモホモしい状態であるが、まぁ、深く考えないことにする。青の王は側近に沢城ボイスのぱっつんぱっつんしたおねーちゃんを置いていることから、多分ホモではない、と信じよう。あのおねーちゃん(淡島さん)の乳もかなり無体だが、今回見た限り、より危険なのは尻である。あんなコスで治安を守ろうなんて、存在矛盾も甚だしい。

 そして、残ったよく分からないのが「黒狗」と呼ばれる小野D侍である。てっきり「黒」狗なんだから「黒の王」とかの配下なのかと思ったら、レコーダーに入っている速水奨ボイスは「無色の王」であったらしい。ま、黒=無色というとらえ方も出来るわけだが、現時点で容疑がかかっている社が白=無色なわけで、なんだか据わりが悪い。まぁ、今後はその辺の絡みからシナリオも盛り上げていくんだろうけど。無色の王が1つのクランだとすると、まだ4つもクランが残ってるんだが、一体何色が出てくるんだろうか。「黄金」が確定だとすると、あとは戦隊ヒーローに則れば緑、黄色、ピンクってことになるが……ピンクはなさそうだな。なんかエロい集団になっちゃうもんな。

 ぶっちゃけ、「赤の王」とか言われても「どこのバーストリンカーやねん」という思いしか湧かず、そのくせドSのロリっ子じゃなくてつだけんボイスのあんちゃんの時点で詐欺じゃねーかと思ってしまったりするのだが、結局はあのゲームの世界と同じように、それぞれの権力者の思惑の絡み合いを見ればいいんだな、というのが分かったのでお話は一気に楽になった。社の立ち位置が分からないのでどう転がるのかも想像出来ないのだが、個人的にはネコが活躍出来ればそれでいいかな、という気もする。あ、あと今回残念ながら登場しなかった生徒会の子ね。放っておくとじわじわ腐った方向へのアピールばかりが強まりそうなので、なんとか可愛い女の子で持ちこたえてほしいものである。

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<以下の文章は、放送当時に執筆されたものである>
 
○第15話「兎と亀」
 脚本・根元歳三  絵コンテ/演出・神保昌登  作画監督・門智昭

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 無茶苦茶やな、第2話。男の子のさ、ロボットものだとさ、最初にさ、どういう風に乗り込むか、っていうのが問題になるじゃん。巻き込まれ型、憧れ型、最初から専門パイロット型。しかし、この作品の戦車はどれにも当てはまらないのがすげぇ。

 21人が集った戦車道履修チーム。気付けば自然に班分けは出来ており、主人公一同もいつのまにやら仕事分担をしていざ出撃。しかし戦車はどこにもないので、「適当に探してこい」という無茶ぶりからスタート。「んなアホな!」と思っていたら、華道をやっていると嗅覚が犬並みになるらしく、あっという間に一台目を発見。無惨な戦車の状態も含めて、この時点でなかなかのネタだな、と思っていたら、他の3台はなお悪いわ。あの水中探査部隊は、一体何を思って「潜ろう」と思ったんだろうか。しかもやたら水練が手慣れてるし。違うぞ、歴女っていうのは、歴史的なアクションに長けた連中のことじゃないと思うぞ。他にも、マイペースな生徒会や、あらゆることをバレーボールに変換して部活の再帰を狙うバレー部連中など、一気に出てきたせいでキャラとしては区別が付けられないのに、チームとしては有り余る個性を発揮出来ているこの状態。凄い設定だと思う。中の人についても新人が多くて認識困難なはずなのに、何故かそれがイライラに繋がらない。「チームとして認識出来ればそれでいいや」という割り振りになっているのである。

 空から降ってきた教官の指示の下、いきなり戦車を動かし、いきなり戦闘を始めることになる女子高生たち。「いや、無理だから!」と思ったら、なるほど無理だった。いや、実際の戦車を扱ったらこんなレベルの「無理」ではすまされないんだろうが、どこのチームも前進後退のレベルで四苦八苦。視界は狭いわ挙動は重いわ、「戦車は乙女のたしなみ」なんて嘘に決まってるやろうが。それでも、なんとか4人・5人と力を合わせ、戦車は動き始めた。しかも4台まとめて。「実弾ですが、安全面には最大の注意を払っています」って、どんな状態やねん。ものすごい砲撃してたじゃないですか。「空気が震えたわ」とか言ってたじゃないですか。確実に死人は出るよ、戦車道。戦車の扱い、兵器の扱いが、思った以上に「なんちゃってリアル」を追究しているせいで、1つ1つの挙動が面白すぎるのである。

 特に、前回地面との接触点が気になった戦車のモデリングだが、CGによって構築されたボディが回りから浮くのは、何も悪いことだけじゃないんだ、っていうことも分かった。見張っていても木立に突っ込んでしまう戦車、一度動いたらなかなか止まれない戦車。その泰然自若とした「何物にも影響されないほどの存在感」が、回りの世界と隔絶されたがために面白い形になっているのである。その上で、画ではなくキャラの仕草や表情から「重さ」はフォロー出来ており、「動かない」「どうしようもない」という戦車の位置取りがこれ以上無いくらいに印象づけられた。確かに狭いし暗いし臭そうだなぁ。こんなもんを一人でぶっ壊してたんだから、ランデル・オーランド伍長は本当に化け物だったのだなぁ。

 これだけ戦車が「無茶な代物である」っていうのが分かったのに、未だに女子高生たちは「乙女の嗜む伝統武芸」として戦車と接し続けている。「戦車道は礼に始まり礼に終わる」って、はじめはいいけど、終わりの状態で礼が出来るのは最後まで立ってた奴だけだろ。いや、始まりの礼も、あんだけ距離を置いてする意味があるとは思えないけど。うしろの方に陣取ってる砲手なんか、礼したって誰もみえねぇじゃねぇか。……やばいな、これ、思った以上の馬鹿かもしれん。

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○「ROBOTICS;NOTES」 5

 無事にたどり着くことが出来ました。今期最後の新番チェックでございます。今期は書いた分だけで28本。「銀魂」とかは書いてないんだけど、まぁ、平均値ってとこでしょうかね。ここから少しずつ削っていく作業を……したいな。

 さておき、ご存じノイタミナ枠の2本目。なんと今期ノイタミナはI.G.作品2連発という構成だ。ウルジャンにお試し読み切りが掲載されていたりしたので何となく概要は見聞きしていたレベルだが、改めて見ても、あんまり「カオスヘッド」や「シュタゲ」と同じところの作ったゲーム、っていう印象は無いね。一応世界線が云々してるところはちょっとシュタゲが影響してたりするし、時代設定はそのままらしいのだが、作中に登場したスマホのおばけみたいな奴も、現在の技術だったらそこまで無理な話でもないので、あまり「SF」的な要素ではなくなっている。もちろん、作品のお題目である「ロボットを作る」はなかなかのフィクションであろうが、実際のところ、実用性を度外視して単に歩くだけの巨大ロボットを作るなら、今の日本企業なら実現可能なんじゃなかろうか。それを女子高生がやるってところが面白いわけだけども。

 病的だった「カオスヘッド」、そしてオタク文化にどっぷり迎合していた「シュタゲ」などのちょっと饐えた臭いとは打って変わって、今作は非常に晴れやかなイメージの、学園青春ものに見える。種子島という立地もあるのだろうが、常に空は青く、太陽が輝いている。そんな中で猪突猛進馬鹿の女子高生が天真爛漫に夢に向かって走ってるっていうんだから、随分ポジティブ要素の多い作品だ。もちろん、部活の存続が危うかったり、大人が夢の前に立ちはだかったりと障害も多いのだが、彼女のテンションならそれくらいは平気でぶっちぎって行きそうである。ま、ジャージ部と同じノリだよね。でも、個人的にはこっちのヒロインの方が好みです。顔がコロコロ変わって見ていて楽しいというのもあるが、やはり1つの明確な目標に向かって走っているという方が感情移入しやすいし、見ていて楽しいのだ。ジャージ部は何がやりたかったかわからんかったからな。

 他方、そんなヒロインにどんな感情を抱いているのかもよく分からない男性主人公の方は、あまりパッとしない。典型的な無気力主人公のくせに、あるゲームとなるとそこだけは心血を注ぐ。いや、そんなに夢中になっているようにも見えないのが最大の難点なんだけど。いくらなんでも、世界ランク5位になった奴が同じ学校の中で「ゲームに勝ったらいうこと聞いてやるぜ」と言いふらして回るとか、性格が悪すぎるし、ガキすぎるんじゃなかろうか。「あなたも当番だからゴミ捨て代わってよ」って言われてるのに「(俺様無敵の)ゲームに勝ったらいいぜ」って、単なる嫌な奴じゃん。扱いやすいためかヒロインには好かれているようだが、現時点でなんの魅力も見えてこないのが気になる。今後きちんと動いてくれるんだろうか。

 1話時点では、とにかく「あき穂ちゃん可愛いな」というところで興味を引かれたところ。まだ回りの設定なんかも全然分かっていない状態なのでそれ以上は何も言うことは無いが、延々彼女が騒いでるだけでもそれなりに面白かったのは良い傾向だと思う。幸か不幸か今作のスタッフは監督も含めてあんまり知らない名前が並んでいるので、今後どのようなセールスポイントが出てくるのか、楽しみに待っていたいと思う。「シュタゲ」だってキャラが良かったんだから、きっとシナリオ自体は期待しているレベルのものが出てきてくれるさ。

 中の人については、1話目はとにかくナンジョルノが元気、ということがよく分かるというだけで収穫。前期の暴力眼鏡を除くと、メインヒロインってすごく久しぶりですもの。大沢マリア以来の印象なんですわ。見たことないタイプのキャラだし、どんな風になるのか楽しみ。他のヒロイン勢はまだほとんどしゃべってないから何とも言えないが……そらまる、仕事あるじゃん、良かった!

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○「PSYCHO-PASS」 5

 ここのところ本当の良い仕事をしてくれているノイタミナ枠の新作。アニメオリジナルで、なおかつあの虚淵玄脚本ってことで、世間的にも注目度は高い一本である。

 制作は劇場版の「BLOOD-C」のスタッフ。塩谷監督とI.G.の手によるもので、確かに雰囲気は非常に似通っている。大きく違うのは、こちらのキャラクターデザインがあの「リボーン」の作者ってことで、全体的に緩めになっているところか。いや、男性キャラはそうでもなくて、特におっさんなんかは割と良い具合に描かれているのだけれど、女の子が可愛くないのが気になる点である。メインヒロインの子とかね、なんか目玉がおかしいよね。このデザインも慣れれば気にならなくなるんだろうか。ま、どっちかというとこのキャスト、この設定だとキャラで売りに行ってるのは女性向けの意識が強いんだと思うが。

 「物騒な部署に新たに配置された若造が、夢に燃えた思想でもって古参を振り回すが、次第にその熱意によってベテランたちも変わっていく」みたいな設定は毎度お馴染みのものであり、序盤はどのようなストーリー展開がなされるのかは想像に難くない。新人さんの方が花澤ボイスでやや押しが弱いというのは意外であるが、チームメンバーの方は、クール野郎、おっさん、調子乗りと、配置されるべきキャラクターが無難に配置されている。設定だけを見れば目新しさはそこまで強くない作品だろう。ポイントとなるのはサイコパスという設定そのもので、「感情が数値化される世界」や、「数字によって本人が何もしていなくても犯罪者としての選別が行われる」なんてのは、いかにも救いの無い物語が作りやすそうである。SFの設定としてはどこかにありそうな気もするのだが、これを取り締まる執行官側も同じように犯罪係数が高いアウトロー気取りというのが、どのように絡んで来るかで印象も変わってくるかもしれない。1話は予想通りに救いの無さが前面に押し出されており、単なる巡り合わせの悪さから落ちるとこまで落ちちゃったおっさんと、それに巻き込まれて何もしてないのに撃たれちゃった女性と、確かに「着任早々にひどいヤマ」である。ただ、この世界のシステムを考えると、こんな事件は日常茶飯事になってしまう気もするんだけども。

 設定が分かりやすいおかげで、この手のサイバーなSFものの割には導入も易しい。少なくとも「ギルティクラウン」とか「NO.6」なんかに比べればついて行ける展開になっているし、「図書館戦争」のように「どないやねん」と突っ込みたいような設定でもない(敢えて全部ノイタミナで比較してみた)。I.G.特有の薄暗い中を目の痛くなるようなディティールで描き込むデザインは維持されているのだが、平板なキャラクターデザインが功を奏したのか、画面も案外見やすいので助かる。全般的に「分かりやすい」というのが第一印象なので、今後も見ていくのにストレスはなさそうである。

 中の人については、今回は花澤・関というメインらしいのだが、1話目は多分一番しゃべってたのが有本さんである。有本欽隆のおっさんキャラが活躍するっていうだけで、なんかいい作品な気がしてくる。そして、例え人類が滅びても、ゴキブリと、石田彰の仕事だけは滅びない気がする。

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うわぁぁぁ! 次回予告の音源ちょっと変わったぁぁぁ! 絶妙にアレンジかまされたよ。どんな売りやねん。

 さて、相変わらず中身がみっしりで大変。今回も説明説明アンド説明な部分はあったが、そんな中でも1枚絵にしてきちんと印象的な部分は見せてくれているので、1期最終話みたいな詰め込み感は無い。するっと流せる部分と、そんな中でドキッとするような溜めを作る画作りのバランスが良い。今期は今のところ1話2話とも岩畑さんのコンテである。この人も元永監督とのつきあいが長いが、割と近しい感性の持ち主に見えますね。

 2期はド頭からいきなりクライマックスな感があり、いつも通りに元気溌剌なチームココに対し、回りを動き始めたCIAがおり、それとは別に完全に私利私欲で動き出したヘックスという体勢になっている。ブックマンはアールとの絡みで密接にココたちに関わり、ヘックスの方はココ自身との因縁浅からぬ仲。そんな関係性なのに、気付けばその中心にはココじゃなくてヨナがいるっていうのがなんか笑える。世の中ショタを狙うのが一番手っ取り早いのかー。

 今回珍しいのは、危機を察知したとは言っても、現時点ではまだココの方が後手を踏んでいる感があるところ。今までの戦闘ではどんな状態でもあの笑顔が余裕の笑みに見えたものだが、今回ばかりは笑っているのは「知らぬばかり」であるように見える。特に、今回はその張り付いた笑顔の裏の意味が明かされたのでなおさらだ。もちろん、最大の敵、最大のピンチだからこそ、板挟みになったアールの苦悩が浮き彫りになってくるわけだが。唯一の情報の拠り所であるブックマンは「ヨナを差し出せばすむ」と突き放すが、既にチームココの一員としての関係を育んできたアールにはそんな判断は出来るわけがない。なかなか辛い状況であるが、最終的に誰が傷つくことになるのか。相変わらずシナリオ面でがっつり引っ張ってくれる作品である。

 上記のように、今回はココの「笑顔」というのが1つのキーポイントになっており、その他にもブックマンの「食事」なんてのもポイントとして機能する。台詞で説明するポイントはもちろん大事だが、わざわざなんの変哲もないシーンを声無しで繋ぎ、そこに置かれたキャラクターの心情を読み解かせる、というのは面白い演出だ。展開が早いので中の人たちもついて行くのが大変、と言っていたが、その苦労に見合うだけのメリハリがきちんと出来てると思う。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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