最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「戦姫絶唱シンフォギア」 5
なんじゃいなコレ。タイトルを見ただけでも何だか分からないけど、視聴後は「うむ、確かにタイトルの通りだな」と納得出来るという、そんな作品。 とっかかりはものすごく安易な発想なのだろう。「最近、けいおんだのマクロスだのハルヒだの、作中でライブするアニメが流行ってるんだから、その流れでオリジナル作れば売れるんじゃね?」ってなトコだ。そうすると問題は、「誰が歌うのか」? マクロスの例を見れば分かる通り、バサラシステムを採用して歌い手とキャストを分けるという方法はあるが、これだと臨場感に欠ける。歌い手さんをキャストとして雇うというのもあるが、そうすると「銀河のはちぇまれ!」な結果になりかねない。じゃ、どうするかといえば、最初から歌えるキャストを置いとけばいいのだ。実にシンプル。 となると、やはり中心に来るのは水樹奈々というコトになる。つい最近まで「今日は♪ いい天気♪」とか歌ってた脳天気ボイスも記憶に新しいが、現代アニメ+歌というなら、出てこない方がおかしい。そしてこのアニメの上手いところは、そんな歌姫に並び立つキャストとして、往年のヒットメイカーである高山みなみを持ってきたところ。なるほど、水樹奈々に売上で対抗できるのなんて、林原めぐみを除けばTWO-MIXくらいしかいないだろう(ゆかりんもおるが、そうすると完全に「なのは」になってしまう)。声質も綺麗にリンクし、「こんなユニットがあればいいなぁ」という、「声優歌い手ドリーム」を叶えた夢の共演だ。このあたりの阿漕さは抜け目ない。 そして、この作品の特徴は、マクロスなどでやっていた「歌+バトル」の絡みが、もうそのまま「歌がバトル」という状態にまでなってしまった部分。なるほど、これならばごく自然に歌うことをドラマに絡めることが出来る。……出来るけど……どやねん。何してるかよくわからねぇ。いや、まだ1話だし、「とにかく目を引くことを目的とした1話」だろうから説明は2話以降でもいいと思うんだけど、歌の方にばっかり気がいっちゃって、肝心のアニメとしての出来をどこか犠牲にしてる気がするんだけど。「ノイズ」と呼ばれる謎の生命体のデザインが「古きもの」もびっくりの適当さでギャグにしか見えないのに、やたら人命だけは奪う。一般大衆は「ノイズだぁぁ!」って慌ててるから、多分街中にノイズが出てくることは割と多いんだと思うけど、そんなとこで大観衆ライブとかやってんじゃねーよ。そして、現代パートで主人公の娘が必死で逃げるシーンのノイズたちの先回りッぷりも何だかギャグ。幼女を背負ってわざわざ危険な梯子まで昇り、「おいおい、そこまでせんでも着いてきてないからwww」と思ってたら、何故か一瞬で大群。「おるんかいwww」ってなる。しかもどっから出てきたか分からない割に、いざ迫ってくる時にはジリジリ寄ってくるんだよね。後は無闇に安っぽい必殺技エフェクトとかね。やっぱギャグにしかみえん。どこまで真面目なのかなぁ。 ま、何だか気の抜けたような画面も、慣れてくれば味になるかもしれません。主人公から突如メタリックな機構がわき出るカットとか、あれって手描きなんだよねぇ、普通、サテライトならCGでガッツリ描きそうなのに。そういう、古めかしさにこだわった部分が今後活かされてくれば面白い画面になるでしょう。現時点では、そこまで女の子に萌える要素もなさそうだけど、こればっかりは見続けないと分からない部分だしね。 そして中の人のこと。水樹奈々とかについては上述の通りだけど、なんでこの作品、やたらプリキュアと被るんだろうね。ノイズがいて、キャラに奏と響がいるんだぜ。いっそエレンとアコも出してくれよ。ノイズっていうのはあんなスライムじゃなくて、中尾隆聖ボイスのフクロウのことでしょー。メインはった2人はダークプリキュアとキュアブロッサムなんだけどさー。そして、水樹・高山みなみが歌えるのはいいのだが、実際に主人公となるのは、あおちゃんだったりする。……歌えるかな? どうかな? キャラ声歌唱は割と聴けた気もするけど、水樹奈々と並ぶのは流石に厳しい気も……いや、「歌うことを諦めないで!」。脇にはゆかちもいるんだけど……こちらも大丈夫かな? 歌わないかな? もう、中の人を考えると「わぁ、あおちゃんは沢城師匠と共演出来て幸せそう」とか、どうでもいいことしか浮かんでこない。つまり、幸せ。 PR
○「あの夏で待ってる」 6
あいつらが帰ってきたぞ! 今期はそんなんばっかりだけど、誰が帰ってきたかというと、今度は黒田洋介と羽音たらくのコンビだ。つまり、端的にいえば「おねがい☆ティーチャー」「おねがい☆ツインズ」だ。「おねティ」タッグが新作をやると知ったときには無闇にテンションがあがったものだが実は監督が井出安軌ではないと知って少しがっかりした。「おねティ」で加速して「おね2」であまりに無茶苦茶な方向へと見事にダイブしたシリーズの面白さは、途中からやりたい放題になった井出監督の才覚があったからだと思っているためだ。で、代わりに誰が来たかというと……長井龍雪だ。よし、なら良し。すまん井出監督。長井さんの新作が見られるなら、ちょっと犠牲になってくれ。結果、黒田洋介&羽音たらくのおねティコンビが原図を描き、長井龍雪&田中将賀の「とらドラ!」コンビが形を作るという、期待感一杯の素敵新作が幕を開けた。 開始からしばらくは、特にどうと言うこともない進行。「今回のじんたんは割と積極的だなー」みたいなイメージになるのは致し方ないのだ。あなる(の中の人)も転校してきたし。そのままダラダラいくかなー、と思ったが、思わぬ登場人物のせいでスカーンと側頭部をブン殴られた。会長、何してはるんですか。え? 違う? 苺じゃなくて檸檬なの? 名字は森野じゃなくて山乃? いやぁ、ダマされねぇよ。おおかたあの病気のせいで「おねティ」の時代から10年越しで高校に在籍し続けている苺が、「流石に同じ名前で在籍し続けるのはまずい」ってんで偽名を使っているに違いない。髪型を変えてもそのゆかりんボイスはごまかせないぜ! とまぁ、アホな視聴者サービスに一喜一憂し始めたあたりで、もう思うつぼですよね。後はイチカさんとみずほ先生の関係が気になるくらいだが……はたして、これ以上のリンクはあるんでしょうかね。もう、「もしも、みずほ先生が先生でなくて先輩として地球に降り立ったら」っていうもしもシリーズを真剣にアニメ化してるようにしか見えないんですよ。縁川ポジションの子と、楓ポジションの子はちゃんといるし、漂介もいる。跨だけいないけど……「おねティ」段階では跨はまだあんまり活躍しないキャラだったから別にいいや。個人的には、こうした「そのまんま」のセッティングから今度は黒田がなにをしようとしているのか、楽しみで仕方ないです。わざわざオープニングテーマのスタッフをあの頃のままで用意してのノスタルジーはずるいわー。「おねティ」は、丁度私のアニメ没入期の作品で、色々な才能と出会った作品なので、すごく思い入れが強いのですよ。10年前の作品だから、今の若い子はあんまりしらんかもしれないので、そういうサービスはあんまり意味が無いかもしれないけどねー。 そして、この何だかよく分からない掴みでスタートしたつかみ所のないお話は、きっと長井監督の本領を発揮出来るフィールドに違いない。長井さんの最大の武器は、なんといっても細やかな配慮が行き届きながら、画面にしっかりと「絵」を出すことが出来る見事な描出力。彼の作り上げた作品が全てほぼど真ん中ストライクだけだった身としては、こういう「見えにくいものを魅せる」作品での起用は本当に嬉しいのです。きっと素晴らしいものを見せてくれるに違いない。今から本当に楽しみです。 そして中の人の話。「おねティ」と同じような構成になるなら、今回登場したキャラがほとんど全てと言ってしまっていいだろう。となると、自然にキャストにかかる責任も重くなる。さぁ、どこまでいけるか? 主人公の男の子役、島崎信長とやらは、まだまだ若手の新人さん。でも、男性キャストの新人って無難に上手いことが多いのはなんでだろうね。全く抵抗なく聞くことが出来たし、ここで一発当てられるとよいね。そして戸松・阿澄・ゆかりん。もう、何も心配ない。戸松はあんまり開けない引き出しのキャラを出してきたが、微塵も不安な要素はないです。だって戸松だもの。意外だったのは、青髪の子の中の人、石原夏織である。この子って、小倉唯とユニット組んでる子だよね。「緋弾のアリア」にも出てたけど、あっちは台詞が少なくてピンと来なかった。でも、これを聞く限りでは……上手いんじゃない? 随分しっかりしてて、「なんで小倉唯の方ばっかり使われてんの?」って思ってしまった。正直、こちらの方が基本的なスキルは上な気がするよ。頑張れ頑張れ。 何だか、無闇にテンションがあがってしまいました。「あの夏で待ってる」の「あの夏」とは、木崎湖のほとりですったもんだした「あの」夏のことなのか。こちらも正座して、待ってる。 Alms Beast 慈善獣 (2)(W)(B) R クリーチャー・ビースト 6/6 〜をブロックするか、〜にブロックされたクリーチャーは絆魂を得る。 コストあたりのステータスが異様に高いが、その分相手にメリットを与えるタイプのクリーチャー。過去には似たようなカードで「グロラブ(EXO)」なんてのがいたし、相手に能力を与える先輩には「毒吐きナメクジ(TSB)」なんてのがいた。そうしたややこしいカードの豪華版がこれ。4マナ6/6は確かにおかしな性能だが、こいつが絡む戦闘では相手が幾ばくかのライフを稼いでしまうために相手の減りは悪い。ワンパンチ通された後で合体ブロックが行われてコレが死んだ場合、結局6点以上は喰らうのでライフ的にはトントンというレベル。もしこいつがブロックした後に相手が湧血で+5とかしたらエラい騒ぎになったりする。そう考えると大したことが無いようにも見えるが、やはりこのカラーリングでこのサイズは純粋に脅威。オルゾフカラーの理念を全うするならば、別に相手が数点のライフを得ることはさしたる問題ではなく、いかに自分が安定した防御網を敷いて生き残れるかが勝負の鍵。相手が生き延びてくれることは大したデメリットにはなっていない。こいつ自身が戦闘に絡まなければデメリットは一切無いので「平和な心」系で除去されても何の問題も無いわけだし、やはり戦力としては大きなカードだろう。まぁ、レアとして見ると恐ろしく地味ではあるが。 Assemble the Legion 軍勢の結集 (3)(R)(W) R エンチャント あなたのアップキープの開始時に、〜の上に召集カウンターを1つ置く。その後、〜の上に置かれた召集カウンター1つにつき、1/1で速攻を持つ、白赤の兵士・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。 1人より2人がいいさ、2人より3人がいい(「太陽戦隊サンバルカン」ED「若さはプラズマ」より)。ということで、放っておくとみるみるうちに軍勢が膨れあがっていくという、多勢を無勢にぶつけにいくエンチャント。流石ボロス汚い。赤も白もウィニーの色なので、この手のトークンを量産するカードは割と得意分野であり、手を組んだカードの傑作では土地がゴブリンに化ける「ゴブリンの塹壕(APC)」や、一気に先制攻撃つきのトークンを産みだす「ホブゴブリンの隆盛(EVE)」なんてのがあった。また、これに一番近い速攻トークンを産むカードならば「ゴブ花」の愛称で親しまれた「ゴブリンの突撃(ALA)」なんてのも。まぁ、「花」と付けられている時点で、この手のカードの最高傑作が「苦花(MOR)」であることがばれてショボンではあるのだが。このカードは設置コストが重いが、その甲斐あってエンドカードとしての機能が高い。置いた直後には何もしないが、3ターンも放っておけばあっという間に致死量のトークンに膨れあがる。攻めるデッキが守るデッキに対する時に一番問題となるのはカードアドバンテージをロスしていくことによる息切れなわけだが、このように1枚で複数枚以上のアドバンテージが狙えるカードは、1枚通してしまえば勝ちに繋がるので、単体でも取り上げる価値があるだろう。ビートどうしの対決ではどうしても初速の遅さがネックになるが、対策されにくいエンチャントということもあり、案外面白いテーマが作れそうである。リミテッドなら当然鬼畜。 Aurelia, the Warleader 戦導者オレリア (2)(R)(R)(W)(W) M 伝説のクリーチャー・天使 3/4 飛行 警戒 速攻 〜が各ターンに初めて攻撃に参加するたび、あなたのコントロールする全てのクリーチャーをアンタップする。このフェイズの後に、追加の戦闘フェイズを得る。 いち早く判明したボロスのギルドリーダー、オレリアさんである。先代リーダーのラジア先生も、重いだけあって登場後は鬼神の強さを見せたわけだが、今回のリーダーはいくらか庶民派。コストがやや軽くなり、能力もどこかで見た感じの親しみやすいものになった。素のステータスで見ると完全に「稲妻の天使(TSB)」。あちらが3色4マナだったことを考えれば、それが2マナ重たくなっただけで「連続突撃(10ED)」を背負っているのだから、当然パフォーマンスは壊れ気味。何の腹芸も無しに見たまんまの強さなので面白味はなかろうが、出たターンにこいつがパンチするだけでもいきなり6点入るので、「雷口のヘルカイト」と同じような怖さがある。また、突撃のトリガーはアタック宣言だけなので、仮にワンパンチめで除去られても、仲間全軍は引き続き突っ込めるというのはかなり強い。いかにも軍勢を率いて果敢に攻めるボロス用のカードといえるし、趣向を変えて賛美と絡めるのも面白いかもしれない。「野生の獣使い」と組み合わせるとフィーバーできるし、「雲隠れ」なんかで出し入れすると何度でも「このターンの最初の攻撃参加」となるので2重3重の突撃も楽しめる。色々といじり甲斐のありそうなカードである。やっぱり「修復の天使」が天使を戻せないっていうのは神がかった設定である。 Aurelia’s Fury オレリアの憤怒 (X)(R)(W) M インスタント 〜は、望む数の対象のプレイヤーとクリーチャーの組み合わせに、自由に分割してX点のダメージを与える。これによりダメージを与えられた各クリーチャーをタップする。これによりダメージを与えられたプレイヤーは、このターンクリーチャーでない呪文を唱えられない。 オレリアさんが怒ったせいでなんか色々面倒なことになったカード。まず、インスタントのX火力で自由分配が可能。この時点で当然割と強い。フィニッシュホールドにも使えるし、マナはかかるが雑魚を一掃する仕事も請け負える。全力のマナで嫌なクリーチャーを焼き殺し、余った分を本体に回す、なんて仕事も簡単だ。また、ボロスだけに与えられた特権なのか、その火力には白い魔力が込められているのが神話ならではのオリジナリティ。込められた魔法はタップと「沈黙(M11)」だ。X火力はどうしてもコストがかかってしまうが、タップモードのおまけがあるため、このコストで最低でも「X体のクリーチャーをタップする」というお仕事が出来る。青に収録されている「交通渋滞」が涙目なんてレベルじゃないが、レアリティの差はいかんともしがたい。大隊で攻め寄せるボロスが突如ブロッカーを一斉に寝かせてくるのだから、そりゃぁ強いに決まっている。また、相手のアップキープに本体火力としてぶち込んでおくと、不完全ながらも相手の行動を制限することが出来る。突然クリーチャーしか唱えるなと言われたら、デッキ次第ではあるが1ターンまるまる持っていかれたのと同じことになる可能性もあるだろう。そうなると、3マナで使えるお手軽追加ターンみたいな働きになるかもしれない。もちろん、こちらのアタック前に打ち込んでおけば戦闘中も安心だ。X火力はその性質上デッキにあまり枚数を詰め込めるカードではないのだが、このカードの場合、この3マナモードを使うことも検討できるため、4枚入れてもそこまで無駄にはならないのである。なんじゃいなこら。単に強いだけのカードを神話にするわけじゃないって言ってたじゃないですかー! しょうがないな、ボロスに対抗するためには、X呪文を打ち消せる「前線の衛生兵」を入れるしか……って、ボロスじゃないですかー! やだー! Bane Alley Broker 破滅小径の仲介人 (1)(U)(B) U クリーチャー・人間、ならず者 0/3 (T):カードを1枚引き、その後あなたの手札を1枚裏向きの状態で追放する。 あなたは〜によって追放されたカードを見ても良い。 (U)(B)(T):〜によって追放されたカード1枚を、そのオーナーの手札に戻す。 私はプレイしたこと無いからはっきり知らないのだが、確実にアンタFFシリーズに出てたやろ、というクリーチャー。いたよな、こんな奴。いや、こんな露出度だったかは知らんけど。さておき、ディミーア商店街が送り出してきた便利な運び屋さん。普通に使ってもタフネス3と耐久力の高いルーターなのだが、なんと、捨てられるはずのカードは、墓地には行かず全て秘密裏に彼女のポケットに。そして、折を見て彼女に見返りを払えば、捨てたはずのあの頃の思い出が帰ってくるのである。単なるルーターではなくアドバンテージ要員っていうだけでもかなりのやり手である。その性質上、どうしても作業は時間がかかるが、実質2ターン+2マナで1ドローと考えれば充分な速度。上手いこと付き合って末永い関係を築きたいものだ。 Biovisionary先端生物学者 (1)(G)(U) R クリーチャー・人間、ウィザード 2/3 各終了ステップの開始時に、あなたが〜という名前のクリーチャーを4体以上コントロールしているなら、あなたはこのゲームに勝利する。
流石に先端過ぎるクリーチャー。イニストラードの「研究室の偏執狂」に続き、青にはやたらと勝利条件クリーチャーが集まることになった。デッキに入れられる同名カードが4枚の時点で、普通にこれをクリアするのは当然ムリゲーなので、誰もがみな「無限反射」に手を出そうとするだろう。しかし、そんなデッキが強いとは思えないので、違うルートを模索したい。そう、「原初のうねり」デッキで……うん? どっちにしろ無理か? まぁ、そうかもしれん。それじゃ次の作戦は「似通った生命」を2枚張った状態からの「大笑いの映し身」。これなら一気に4体増えるから余裕のクリア。ついでに「大軍のワーム」も入れていくと無駄が無くて良い。……でもこれだと普通のトークンデッキっぽいな……よし、「鏡狂の幻」を入れてライブラリを削り、そこから今流行の「栄光の目覚めの天使」で釣るのはどうだろう。ちょうどこいつも人間だし。このデッキの素晴らしいところは、ついでに「研究室の偏執狂」も入れておけば2つの方向から勝ちが狙えるという見事なまでの柔軟性である。キタコレ、ダブル勝利条件キタコレ。…………自己責任で。 Borborygmos Enraged 怒れる腹音鳴らし (4)(R)(R)(G)(G) M 伝説のクリーチャー・サイクロプス 7/6 トランプル 〜がいずれかのプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、あなたは自分のライブラリを上から3枚公開する。この方法で後悔された土地・カードを全て手札に加え、残りをあなたの墓地に置く。 土地・カードを1枚捨てる:〜は対象のクリーチャー1体かプレイヤー1人に3点のダメージを与える。 多くのギルドリーダーが前作よりも軽い設定で登場している中、イスペリアさんに続いて重い方向へシフトしてしまったのがこちらのじいちゃん。前作が7マナだったが今回は最重量の8マナに。ステータスも前作が6/7だったのがやや前のめりに変更されている。前回赤緑のくせにタフネスの方が大きかったのは、その後のカウンター乗せ能力のおかげで素のサイズは割とどうでも良かったため。今回はサイズの変化が無いので、あくまでもグルールらしい殴り力を持った。そして、そこに宿した能力はなんと強化版「突撃の地鳴り(10ED)」に「根囲い」である。殴れば期待値的には大体「稲妻」が1枚手に入る計算だし、その他の方法で土地を調達しても全て「稲妻」になる。重戦車としても長距離砲としても文句なしの性能だ。「地平の探求」が9点火力になるのはどう考えてもファンタジーである。まぁ、こいつ自身が8マナなのでなかなか余剰の土地をキープするのは難しいとは思うが、そこは墓地から釣るなり、緑の不思議マナパワーを利用するなり、解決法を模索して欲しい。豪快かつ適当、なんか古き良きアホレアの臭いがして良いですね。開けたパックに入ってたら「重い、でも出れば勝つ」というお約束の葛藤に悩まされましょう。 Boros Charm ボロスの魔除け (R)(W) U インスタント 次のうちから1つを選ぶ。「〜は対象のプレイヤー1人に4点のダメージを与える」「あなたのコントロールするパーマネントは、このターン破壊されない」「対象のクリーチャー1体は、ターン終了時まで二段攻撃を得る」 ボロスじゃないですかー! やだー!! 魔除けシリーズは、大体の場合「これがメインだな」という強い効果を1つ背負っていて、残りは「あると役に立つかも」くらいだったり、明らかに数合わせだったりする。「全部使える」レベルのイゼット・セレズニアあたりは本当に優秀。このカードは、どうもその優秀方向なチャームになってしまったようである。まず、赤いモードは2マナで本体4点。コストパフォーマンスは上々である。本体オンリー火力ってのは「盤面に触れないから弱い」っていうのが弱点なのだが、チャームの1モードになってしまえばそんなの関係ない。デッキに「苛立たしい小悪魔」とチャームだけぶち込んでおいても勝てるレベル。そして2つ目の白いモードは拡大版の「根生まれの防衛」。破壊されないって、最上級の効果じゃないですか。なんで2マナのインスタントでそう簡単についちゃうのさ。しかも手軽にエンチャント・アーティファクトもカバー可能。除去呪文にはカウンターになり、コンバットトリックとしても一級品。評決? なにそれ? どこで使っても無駄がないのはおかしすぎる。そして赤白合同の3つ目の効果は二段攻撃で、本当ならこれも充分強いはずなのに、上2つか強すぎて地味になっているという。本体に通す時はパワー5以上のクリーチャーじゃないと意味がないし、コンバットトリックとして使った場合も大体は2つ目の効果で事足りるからなぁ。まぁ、とにかく色々強いよ。ラクドスチャームとはなんだったのか。 Call of the Nightwing 夜翼の呼び声 (2)(U)(B) U ソーサリー 1/1で飛行を持つ、青黒のホラー・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。 暗号 トークン生成暗号スペル。暗号効果を上手く使った効果が絶妙で、最初に唱えた効果で登場したトークンに密書を載せて次のターンからフライヤーによるスパイ大作戦を楽しむことが出来る。暗号呪文の1つの課題は「唱えた時にクリーチャーがいるのかどうか」という部分なので、下地部分が保証されているこのカードは安心感がある。ひとたびダメージが通ればじわじわとフライヤーが増えていくので、コレ1枚を決め技認定してもいいかもしれない。まぁ、あくまで暗号か背負ってるのは1体だけだから、戦術としては潰されやすい部類だけども。ディミーアはホントにどういう勝ち手段を狙うことになるんでしょうね。 Cartel Aristocrat カルテルの貴種 (W)(B) U クリーチャー・人間、アドバイザー 2/2 他のクリーチャーを生け贄に捧げる:〜はターン終了時まであなたが選んだ色1色に対するプロテクションを得る。 いい加減飽きてきたかもしれないが、これも日本語版誤植シリーズである。興味がある人は探してみよう。さておき、カルテルなんて生臭い営利集団に貴種も何もあったもんじゃない気もするのだが、とにかく「ファルケンラスの貴種」に続く2体目の貴種である。あちらは神話枠だったし、能力もものすごかったので「確かに貴い」と思えるだけの実力だったが、こちらはアンコモンでお安く提供。しょせんはカルテルである。どうやら貴種ってのは人様の命を糧にして生き残る連中のことをいうようで、あの吸血鬼同様、こちらも他人の命を1つ頂けば事実上殺されなくなる。全体除去耐性こそ無いが、代わりにブロッカーをすり抜ける攻めのギミックやいらんオーラを引っぺがす仕事なんかも出来る。まぁ、たかだか熊ステータスなのでわざわざ他人の命を捧げるのも馬鹿馬鹿しいが、貫通力・耐久力が高いので、オーラの土台や暗号配達人の候補にはなるだろう。 Clan defiance 一族の誇示 (X)(R)(G) R ソーサリー 次のうちから1つ以上を選ぶ。「〜は対象の飛行を持つクリーチャー1体にX点のダメージを与える」「〜は対象の飛行を持たないクリーチャー1体にX点のダメージを当たる」「〜は対象のプレイヤー1人にX点のダメージを与える」 「one or more」というなかなか攻めた書式のカード(まぁ、過去に例が無い訳じゃないが)。とにかくその柔軟性が売りなので、弱点らしい弱点が一切無い期待のX火力である。基本的な使い方は、相手クリーチャーを焼きながらいくらかの本体ダメージをたたき込む形。中盤戦でタフネス3を焼いて3点火力ならば「焼尽の猛火(WWK)」と同じじゃねぇか、という気もするのだが、それは「猛火」が強すぎただけなので気にしないこと。更に運が良ければ、相手の空と地上を両方焼き捨てる「枝分かれの稲妻(ALA)」のような挙動も狙える。この場合ももれなく本体が焼けるので、5マナソーサリーが9ダメージをはじき出す愉快な効果に。そして、最悪相手にクリーチャーがいなくとも、最終兵器として本体にX火力をぶち込むモードだって当然ある。この動きは「焼尽の猛火」では絶対に出来なかったものだ。とにかくマナさえあればなんでも出来る、スーパー火力なのだ。リミテッドなら当然10点満点。構築の場合はあらゆる仕事がもっと安価で出来ちゃう「忌むべき者のかがり火」がいるのでちょっと影が薄いが、引きのタイミングに左右されずにたたき込める安心感は無視出来ない。出来たら「二重詠唱」とセットで使ってみたい一品。 Consuming Aberration 破壊的な逸脱者 (3)(U)(B) R クリーチャー・ホラー */* 〜のパワーとタフネスは、それぞれあなたの全ての対戦相手の墓地のカードの枚数に等しい。 あなたが呪文を唱えるたび、各対戦相手は自分のライブラリの一番上を土地・カードが公開されるまで公開する。その後、それらのカードを墓地に置く。
ある種ルアゴイフ的なカードで、一瞬同じラヴニカならば「禿鷹ゾンビ(RAV)」が近いな、と思ったが、どうにももっと近いカードがあった気がして必死に思い出した。そのカードとは「下水の宿敵(CMD)」。統率者デッキのオリジナルカードである。統率者デッキは一応全種プレイしたので辛うじて覚えていた。もう、最近はプレインチェイスだのなんだので脇のセットが増えたせいで全てのカードを記憶するのは不可能になってしまったわけだが、頑張っている私の脳みそを褒めてあげたい。自画自賛はさておき、そんな「下水の宿敵」の能力をもっと贅沢にしたのがこのカード。5マナとやや重たいが、相手の墓地を全カウントするのでそのサイズは情緒も何も無い。出た直後は3/3や4/4程度かもしれないが、そこから呪文を1つプレイするだけで相手のライブラリがポロポロとかけ始める。毎回1枚とかじゃなくて「研磨」効果っていうのがイカしている。運ゲーではあるが突然次のターンに10/10とかで殴ってくる可能性があるわけだし、放っておいたらライフ云々もさることながらライブラリがやばくなる危険もある。これがディミーアの求めた新しい力の結晶なのだろうか。何が嬉しいって、事前にライブラリを削っておけばこいつが強い状態で出てくるので、何をさておいてもライブラリを削っておく大義名分が出来ることだ。「また馬鹿の1つ覚えでライブラリ削りやがって」とあざ笑われた時に、「違うから! レアのあいつがデッキに入ってるから前もってね! 殴り勝つし、ちゃんと殴る気あるし!」と言い張ることが出来るのである。私は一体何と戦っているのだろうか。 Deathpact Angel 死盟の天使 (3)(W)(B)(B) M クリーチャー・天使 5/5 飛行 〜が死亡したとき、1/1で白黒のクレリック・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。それは「(3)(W)(B)(B)(T)、〜このクリーチャーを生け贄に捧げる:〜という名前のカードをあなたの墓地から戦場に戻す」を持つ。 死にそうで死なない神話天使。オルゾフカラーの5/5天使といえば、あの「太陽拳」の代名詞で有名な「絶望の天使(GPT)」の神々しい姿の印象なのだが、こちらは優秀な187能力などは携えておらず、単なるフライヤーである。神話クラスの期待値がどこにあるかといえば、一度滅しても信者を利用して舞い戻るその不朽の身体。使い心地としては「センギアの吸血魔(TSB)」なんかがちょっと近いだろうか。ただ、あちらと違ってラスゴなどの全体除去を喰らっても復活してくる点は純粋に強い。逆に、再登場にも普通にマナがかかる点と、出てきた信者は起動にタップがいるので割と隙が大きい点がマイナスとなる。墓地に一度落ちてしまうので、墓地掃除されると単にお供のクレリックがついてくるだけの地味天使になったりも。まぁ、5/5フライヤーの時点で最低限の仕事だからあんまり文句を言いすぎない方がいい気もするが、構築レベルで考えるとちょっと地味か。リミテで出されると色々どうしようもないので、そっと「平和な心」的な処理をするのが無難。 Dimir Charm ディミーアの魔除け
(U)(B) U インスタント 次のうちから1つを選ぶ「対象のソーサリー呪文を1つ打ち消す」「対象のパワー2以下のクリーチャー1体を破壊する」「対象のプレイヤー1人のライブラリを上から3枚見て、そのうち1枚をライブラリの上に戻し、残りを墓地に置く」 チャームサイクルのディミーア版。各々の効果は青が「被覆(JDG)」、黒が「虫潰し(ONS)」、そして3つ目(どう見ても青い効果だが)が何とも言い難いが「狼藉(STH)」的な何か。各々1マナ〜2マナ程度の効果なのでバランスは取れているが、他のチャームがおよそ2マナとは思えない利便性を持っていたことを考えると、やや調整されてしまった印象は受ける。ただ、やはり受けの広さこそがチャームの本質であることを考えると、これはこれで魅力的な素材である。2マナでウィニークリーチャーの出鼻を挫く除去が使えるならそれだけでまず加点。「灰の盲信者」あたりがこれで殺せるならデッキに入れて困るものではないし、渾身の「忌むべき者のかがり火」や「天使への願い」が打ち消せるカードというなら、常に手札に加えておきたいだろう。どうにも使えない時には最後の効果でライブラリ調整が出来るし、それこそトップがいじれるので奇跡との相性が良い。カラーリングのせいでそこまで奇跡押しにならないのが残念だが、ある程度持久戦が要求されるデッキならば、重箱の隅のみを解決してくれる不可思議な仕事師として、ニーズはあるのじゃなかろうか。リミテッドならば何はともあれ除去でありカウンター。おまけに相手のライブラリを2枚も削れる! コレ重要。
○「ゼロの使い魔F」 5
シリーズも4作目になるんですね。しかも「F」はファイナルのFだとか。って、それシャナとまるかぶりやないかーい。中の人のせいで完全に便乗商法やないかーい。 実は、コレ観る直前に気づいたのだが、私、3期観てなかったんですね。何でだったか忘れたけど、興味を失っていたのか、放送スケジュールが駄目だったのか、それともこっちで放送してなかったのか……とにかく視聴してたのは2期まで。おかげで久し振りにハルケギニアに降り立ったら、タバサが思いっきりデレてるし、才人のハーレムは順調に拡大してるし、「最初は一応ラノベお約束ファンタジー風味だった作品なのに、こんなに潔くなって……」とびっくりである。3期はタバサがガッツリ絡む話だったの? だったら観れば良かったかなぁ。 で、そんなちょっと複雑な帰還を果たした4期目だが、個人的に一番大きな変化は、何と監督が岩崎さんに戻っているのだ。2期を担当した紅優が悪いとは言わないが、私の中で岩崎さんは特別な存在。岩崎良明+藤井昌宏のJCタッグというだけで、ちょっとテンションが上がる。その他のスタッフやらなんやらもちょいちょい3期からはかわっているみたいで、割と濃厚で古き良きJCテイストが楽しめるのではなかろうか。 中身については、そんな半端な視聴者がとやかく言っても仕方ないもんですからね。今回は原作者自らの手でシリーズ構成を担当しているというのも売りになっているみたいだし、シナリオは話半分で観ながら、どこまで上手いことまとめられるかは注目したいところ。後は、どこまで羞恥心を捨てて恥ずかしいものが描けるか、というのも見どころかしら。1話はね、もうね、酷かったからね。ルイズってこんなにストレートにデレちゃってるのかぁ……そりゃ4期もやればそうなるのかなぁ。シャナと悠二が今あんな状態になってるおかげで、こっちのデレデレカップルを観てると何だかムズムズするわ。いや、ここまでストレートなくぎゅキャラって逆に貴重なので、これはこれで楽しめる気もしますけど。あとはシエスタのビッチっぷりが極限までいってますけど……これ、売れてるラノベかぁ。そうかぁ。いや、いいです、別に。
○「モーレツ宇宙海賊」 6
あいつが帰ってきたぞ! 誰だ? そう、佐藤竜雄だ。個人的な記憶では「ステルヴィア」以来の監督作品なので実に10年近くぶりの監督作品だ! って言おうとしたら、「シゴフミ」もサトタツだった。すまん、すっかり忘れていた。まぁ、とにかくそんな感じで久しぶりに「サトタツである」ことが大々的に喧伝された期待の新作である。 1話目を見終わって、冷静に反芻すると気づくのは、本当にありきたりな筋書きだった、ということだ。転校生が来る様子とか、選ばれた血筋の主人公が突如訪れた使節によって親との関係を明かされて、それから狙われるようになるくだりとか、すごく普通のお話だ。下手したらそこらにある「ありきたりだ」と言われた学園ラノベよりもはるか昔から書かれてきた構図かもしれない。しかし、何が凄いって、そんな陳腐さが気にならない気持ちの良い構成だ。観ている間は、本当にあっという間の30分だった。これが構成力って奴ですよ、観ていて気持ちが良いアニメですよ。1話目のコンテ演出は監督本人ということで、「流石」というしかない。 個人的には「ナデシコ」が直撃世代ではないので、サトタツといえば「ステルヴィア」なのだが、彼の凄いところは、本当に「世界を出す」のが上手いという点だと思う。「ナデシコ」なら後藤圭二や麻宮騎亜のデザイン、「ステルヴィア」ならうのまことのデザイン、そして今作の場合には、なんと竹内浩志のデザイン。その造形に見合っただけの世界が、新しく「その作品の世界」としてグッと前面に出てくる。なんだか上手い言葉で表せないのがもどかしいのだが、キャラクターの原案にあった1つ1つの背景世界のディティールが自然にキマる、という感覚だろうか。今作の制作はサテライトなわけだが、当然メカデザインやCGの演出は手慣れたもの。しかし、CGによるメカのモデリングなんかは、どうしても特色が出しにくくて、どれもこれもお仕着せみたいに作品から浮くことがある。サトタツの場合、何故かそれが無いのだ。「ステルヴィア」の時のあの独特の緑と青の世界観は本当に印象的だったし、今回の作品の場合、全体的なデザインがどこか古くさい要素を残しながらも、「これが一番キャラにあった世界で、他の作品とは違う、オリジナルになってるなぁ」と感じさせるのだ。 そしてもちろん、気持ちの良いシナリオ運び。1話目はおそらく賑やかなキャラの顔見せエピソードとしての意識が強いのだろうが、「初対面」のキャラクターばかりが大挙するはずのエピソードに難しさが無く、すんなりと個々のキャラクターが入ってくる。こういう「なんてことない1話」を作るのがどれだけ難しいことか。出来ることなら、この丁寧さが1話目だけで終わらないことを祈りたいものである。 最後は当然、中の人のこと。今作でめでたくヒロインに抜擢されたのは、ジョーイ君の中の人こと小松未可子。第1印象で受けたそつの無さは相変わらずだが、今回はストレートなヒロイン像が求められ、これまたなかなか手応えのあるお仕事になりそう。2つ目の大役で、がっつりとポジションを掴みたいところだ。あたしゃ割と好きな声なんですよ。そして、そんな「まだまだ若手」と思われるメインヒロインよりも実は年下という、恐ろしい安定感を見せる花澤香菜。1つの役作りに色々と苦労しているだろう、と思わせる小松未可子を横目に、ひょいっと軽々出てくる面白花澤キャラ。初登場時はクール系かと思ったのに……なんか面白そうな役周りだ。ちなみに、同年代声優としては小見川千明も登場しているが、おみんちゅについては特に言うことは無いぞ! 「頑張ってスキルを磨いている若手」とも「圧倒的脱皮を果たしてしまった不動の若手」とも、どちらとも全く異なる立ち位置、とだけ言っておくけどな! あと、伊藤静・松風雅也っていうサポートコンビも結構好き。そして甲斐田裕子・伊藤静っていう賢プロ美人さんコンビはもっと好き。2人してビアグラスでワインを干すとか、リアルでありそうな絵面。
○「探偵オペラミルキィホームズ第2幕」 7
あいつらが帰ってきたぞ! 作品第2弾にして、今期大本命、かつ、大混迷。世はまさに大農村時代だ! もうね、1期で人気あったからって何やってもいいってわけじゃねぇぞ! 1話目ということで、ひとまずゆっくり「お帰りなさい!」と迎えて上げたいところなのだが、この作品のスタッフの基本属性は「悪のり」である。「1期は無茶苦茶やったら思いの外受けたし、もう2期は最初から何やっても構わないよね!」と、そんな感じだ。いや、ちゃんと視聴者のニーズには応えているんですよ。この短い30分の中で、「ミルキィホームズのアレが観たいなぁ」と思った要素はほとんど網羅されていたのではなかろうか。シャロの「無理ですー」に始まり、1人だけこっそり自分勝手でひどいことしかいわねぇネロ、大熱唱でハートのお口のコーデリアさん、そしてあざといまでのエリー、トゥエンティの乳首回し、ヤンデレ風味のアルセーヌ様、IQ1400の小衣ちゃん、追撃するアイリーンまで。とにかくこの1話さえ観れば、あの狂乱がまざまざと思い出せる、そんな導入なのだ。 いや、大丈夫、ミルキィの本気はきっとこれでは終わらないはずだ。シャロ達が本気を出したら、こんなレベルの駄目駄目駄目駄目駄目じゃないはずだ。……ほんとにさぁ、今回観てて改めて思ったんだけど、ミルキィホームズの4人の友情って、一切理屈がないんだよね。1期でもこの4人がくっついた馴れ初めって描かれてないし、ネロの様子を観てると打算でくっついているようにすら見える。でも、絶対に切れない絆があるんだよ。そして、その堅い絆は、結局「みんなして本当にクズだから」っていう1点にしか見えないんだよね。それがすげぇ。ここまで人間として救いようのないヒロイン達の萌えアニメって、やっぱり人智を越えている。 それにしても感心するのは、ミルキィに関わっている時の沼田誠也氏の仕事量である。今回もオープニング・エンディング・本編、全部担当。アイキャッチイラストも彼の仕事。今回、背景美術の小林七郎氏が抜けてしまったのでほんの少し画面全体のテイストはかわっているのだけれど、それでも気にならない完璧な仕事ぶりなのですよ。本当に楽しんで仕事してるんだろうなぁ。是非ともこのままのハイクオリティでラストまで走り抜けて欲しいなぁ。今回は製作スタジオがJCに加えてARTLANDが加わっているので、人手は増えて仕事はしやすくなっていると期待したいところだ。 あとはもう、好きなキャラの活躍を眺めて「可愛いなぁ! でもひでぇなぁ!」って叫んでればいいじゃない。今の時期にこの作品を観ると、「コロちゃんに怒られるピクちゃん」というすごく新鮮な構図が楽しめるぞ! あと、引っ込み思案な柴いぬ子さんとかな!
○「偽物語」 6
あいつらが帰ってきたぞ! 作品第1弾。私の「化物語」評については過去の感想を参照してもらうとして、とにかく一言でまとめると「シャフト作品の1つのゴール」という評価。更に詳しく言うなら、「尾石達也の極致」。そういう意味で期待していた身としては、スタッフクレジットに尾石さんの名前が無かったことでちょいとばかりトーンダウンしてしまったのは事実だったりする。でもまぁ、ある程度は製作のノウハウが移譲出来ているのが、製作スタジオ=製作スタイル、つまりは新房システムの良いところ。今作1話を見る限り、「化物語」との差異はそれ程大きく感じられるものではないだろう。 出だしから怒濤のような台詞の嵐アラシ。これぞ西尾維新の真骨頂、これこそが化物語オリジナル。本当に、アフレコ現場でしゃべってる人は1人残らず大変だろうなぁ、と考えるだけでもたまらんものがあります。「千和キャラで一番いい女」ことガハラさんは、1期の最終回であんだけ殊勝だったことなんかすっかり忘れたように全力投球だったし、それを受けきる阿良々木さんのテンションもいつも通り。今回は妹2人がメインでシナリオに絡んでくるので彼の心境もおだやかではなかろうが、今のところそんな心配もどこ吹く風だ。そしてなんといっても八九時である。いやあ、よい幼女ですね。彼女が頑張っている限りはこの作品も大丈夫だ。ホント、懐かしい顔に再会できて、何の変化もなく彼女達がフル回転しているのを観るだけでも、「帰ってきたなぁ」ということがしみじみ感じられて良いものです。 とはいえ、やはりシリーズディレクターが変わったのだから、一切変化が無いというわけではない。一番の変化は、いかにも「化物語らしい」カット割りを再現してはいるものの、尾石演出に観られたような複層性、暗示性は弱くなっている。ギャグをやるにしてもストレートなパロディの比率が上がっているし、阿良々木のアホ毛が爆発したり、八九時がダイナミックに電柱を駆け上がったり、アニメとして見栄えがして、分かりやすい演出が増えている。普通に考えて「台詞ばかりで画面に変化が出しにくいアニメを面白く見せるなら、どうしたらいいか」というタスクに対してなら、こうした画面作りが分かりやすい解答になっていると思う。八九時と阿良々木の会話を道路標識で表示してみたり、月火との会話を倒れる本で表示してみたり、そういう「見た目」の分かりやすさが、1期の時とは決定的に違う要因だろう。まぁ、1期があれだけ評価されて、今回は更に多くの視聴者層を狙っていく作品作りになると思うし、こういう方向性はアリかもしれない。 また、作品のシナリオを意識しているのか、それとも作画スタッフに余裕があるのか、1話目はやたらと肉感的で彫りの深い、「描き込まれた」人物造形が多かったのも目を引いた。これはこれでまた面白いのだが、丸みとシンプルな線で活きる渡辺明夫絵にしてはちょっとくどい部分もあるので、好みの分かれるところか。カウチに寝そべる月火のエロさは、当然アリだとは思います。まぁ、そんな大した差ではないし、ひょっとしたら1話だけ作画の関係でそうなっていただけかもしんないけどね。 とまれかくまれ、再び巡り会った「シャフトの申し子」となるであろう作品。引き続き期待しながら毎週見守りたい。ファイアーシスターズがメインって、ワクワクがとまりませんよね。中の人については……全員文句なし! でもやっぱり阿良々木さんの中の人のテンションが神域だ!
○「新テニスの王子様」 5
実をいうと、私はこの作品にほとんど興味がない。ジャンプに連載していた時にも読んでなかったし、次第に話題になるようになってからも、腐女子の方々のたしなみであるという認識が強くて、基本的にノータッチだった。最近ではすっかりギャグ漫画として愛読されるようになり、訳の分からないスタイルで人気を博していたことは知っているが、基本的に、こういうスポーツ・バトルものっていうのはある程度真面目にやった上で、そのネタが空回りしてギャグになっちゃうのが面白いのであって、わざわざ狙ってギャグ要素を入れてくる、というのは何だか美しくないような気がしたのだ。絵も全く好みじゃないし、「ギャグ漫画としても読まれるけど腐女子人気も凄いからキャラものとしてもガンガン稼いでいくよ」っていう方向性は、何だか生臭いものにしか感じられなくて、忌避していた部分もあるのかもしれない。 そんなわけで、今回始まったこのアニメも、基本的には否定的な部分からスタートすることになった。ネタが色々あるってのは知っているが、それらは大体ネット上でもいじられているし、今更アニメでやられたからって新鮮味もなかろう。アニメとしての面白さが加わるならば興味も湧こうが、こんだけの人気作品、わざわざ冒険してアニメオリジナルの要素や演出を盛り込む意味も無い。他の多くのジャンプ作品同様、原作をそのまま垂れ流してくるはずだ。だとしたら、もし楽しみたいのであれば原作を読めばいいのであって、その原作を読む気が無い人間は、アニメも別に見る必要がない。そういう判断が出来るはず。 ……でも、観てると悔しいけど笑うな、これ。うん、ごめん、わざとやってるだろうし、狙って作ったギャグなのは確実なんだけど、その上でやっぱどっかおかしいわ。ジャンプのバトルって、こういう「確実にどっか間違ってる人」が生みだしてきた文化なんだよなぁ。ゆでたまごしかり、高橋陽一しかり。そういう意味では、許斐先生も立派な傑物なのかもしれません。基本的に門外感なので今後何か余計なことを言うつもりはないけど、ひっそりと毎週楽しむことにはなりそうです。地味に、「とにかく人気の男性声優を全部つぎ込め!」という潔い姿勢も、耳で楽しむ分に不足はないですし。 あと、アニメオリジナルの要素として、オープニングがなんかいい歌なのと、エンディングアニメがミュージカルを意識して爽快なものになっていた点もポイントが高い。なんだ、割といいアニメなんじゃないか。喰わず嫌いっていけませんね。
1月6日 ドラフト模様(ISD×3)
ピック順 【Alessi】→【Thraxi】→【Metallica】→【Sangriter】→【Mei】 あけましておめでとうございます。今年は年が明けても一切新エキスパンションの情報がこねーという、なんかもっさりした年明けになりましたね。みんなしてこれまで色々と無理な手段でリークしてたから、本当にウィザーズも締め付けを厳しくしてるんかなぁ。ま、ようやく来週あたりから公式に情報公開も始まりますので、ぼちぼち楽しみにしたいと思います。 しかし、「始めよければ」のたとえからすると、この新年一発目のドラフトは今年を占うものになるのでしょうか。最下位の人間はドラフトやめた方がいいのでしょうか。それ以外の人間は今年も元気にドラフトをやればいいのでしょうか。うん、そう思う。 |
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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