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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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  惰性で生存戦略、第3話。あれは毎回やらないと駄目な決まりなんだね。プリンセスが登場するために。それにしたっていきなり高倉家の遠景からの「せいぞーん、せんりゃくー」って、適当過ぎるやろ。もう生存でも戦略でもないわ。

 今回の課題は「STOP! 加齢臭」。苹果の未来日記にはカレーミッションが記載されていたために、ストーカー(というか完全に空き巣)兄弟のことなど差し置いて、苹果は真っ向から憧れの多蕗先生にカレーをお届けするために奮戦する。一応家庭の事情が語られたおかげで苹果がちょっと寂しい女の子なのかな、という程度のことは暗示させているが、別に母親が死んでるわけでもなし、カレーを作っている時の彼女はすごく楽しそう。多蕗の家にまさかのリアル彼女がいたおかげでミッションは紆余曲折を経てしまったが、多分無事に成功はしたのだろう。……カレーに明らかに入れた覚えがない具材とかが入ってたら怪しすぎるとか、そもそも同じ鍋使ってんのかよ、とか、突っ込んだら負けだ。そこはノリだから。

 それにしても……苹果は先週までのストーカー行為でリアル彼女(仮)の存在を知らんかったんかな。あんだけ驚いてたってことは声すら聞いたことがないってことだろうから、そこまで頻繁に多蕗家を訪れていたわけでもなさそうだが、彼の生活様式が今ひとつ分からんな。まぁ、高倉家もさっぱり分からないし、何がどうなったら陽鞠と苹果が仲良くなれるかも分からないし、今回も分からないコトだらけでした。視聴に不自由しないから別にいいんだけどさ。

 今回の面白ポイントは大きく2点。1つ目は生存戦略中の牛乳のくだり。プリンセスの衣装がコロコロ変わって可愛らしいのも、必死に自分の主張を証明するために牛乳を飲み干す姿が愛らしいのも、万事OK。あの空間を「イリュージョン」と言って適当にあしらえる高倉兄弟の懐の深さも大したものだが、牛乳5本一気飲みもなかなか大したものじゃないか。「妹がもう過去の妹じゃないことを証明してやる!」っていって牛乳飲むって……発想のレベルがよく分からんよ。

 そしてもう1つの見せ場は、既に公式ではPVとなって放送されていた、猫やカレー鍋とペンギンが大激突する「回転」シーン。これを見せられたら、タイトルが「輪る」になっているのもなるほどと納得するしかない。つまり、ピングドラムっていうのはペンギンのことだったんだな。とにかくコミカルに、とにかくどうでも良く。クルクル回るペンギンたちが愛おしくて仕方ありません。残りの時間は、梅干しとねずみ取りで悶絶してればいいじゃないの。

 それにしても、今回はなんでカレーだったのだろうか。そこもひょっとして、将来的に大事? 単に苹果が渇望している「家庭の暖かみ」の象徴がカレーだっただけかな?

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 異国情緒な第3話。やばい、湯音が可愛いだけのアニメだと思ってたら、可愛い幼女が増えたぞ!

 今回も特に言うことはありません。湯音が頑張っているのはいつも通りでした。まぁ、今更クロードが「そういえば、湯音がなんでフランスに来たのか聞いてなかったな」って言い出したのには笑ったけども。そんなんでええんかい、お前等の国。

 今回のテーマは、湯音の名前にも漢字が入っている「音」。日本人は音を大切にするのだ、という湯音の主張をもとにして、最終的には唐傘で受ける雨音に耳を傾けることで日本の情緒を伝えるというシナリオ。そのお返しは、「すぐに上がるパリの雨」の恩恵で得られる鮮やかな夕焼け。目に耳に、2人の国の違いを描き出してそれぞれ魅力に繋げているのはシンプルながらも良いお話である。この手の異国情緒をメインの魅力にした作品はともすると「日本のオリジナル文化スゲー」っていう部分を押し出しすぎて、すごく自己満足っぽくなってしまうことがあるんだけど、この作品の場合、プレゼンターとなるのが幼い少女であるおかげで、そこまでジャポネスクのプッシュは強力に押し出されず、あくまで「矮小な国の、ミニチュアのような嘘くさいお話」として語られているのが面白い。そりゃまぁ、国民全員が湯音サイズだと偉いことになるわな。昔大阪さんが想像した「ちよちゃんの国」みたいだよね。

 そして、そんな湯音の対抗馬として登場しました、謎の金髪貴族娘、アリスとカミーユ。CVは当然の(?)悠木碧。姉には矢作紗友里を用意して、どこからでもツンデれる体勢は万全だ。これ、姉と妹のキャストを入れ替えても通用できそうなところがすごい。本作はかなりキャラクターが少ないお話だと思うのだが、そんな中にここまで隙のない布陣を敷かれてしまってはどうしようもない。さぁ、ロックンロールの始まりだ!

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  台風のおかげでレッツL字、第2話。くそう、画面が小さくなるとどうしても見にくくなっちゃうよう……この作品はまだ画面の描き込みが淡めだからそこまで内容の理解に影響はないんだけど、ディティールを見る必要もありそうな次の番組「No.6」の方は目が疲れました。子育てアニメの次の枠が子作りアニメってのは斬新な構成だよな! 作ってねぇけど!

 というわけで子育てアニメですが、もうね、りんちゃんが可愛いね。それだけだね。才気溢れる私の知り合い(御年二十歳前後)がこれの原作を読んで「娘が欲しいです」と言っていた気持ちがよく分かるね。欲しいね。ただし、この歳になって「幼女が欲しいね」とかポロッと言っちゃうと手が後ろに回りやすいから注意だ。でも、このアニメ観たらそう言わざるを得ない。

 今期は「幼女が欲しくなるアニメ」がこれの他に「異国迷路のクロワーゼ」があるのだが(残念なことに「ロウきゅーぶ」では欲しくならない)、「クロワーゼ」が「異物としての少女」を魅力的に描き出しているとするなら、こちらのりんちゃんは自然体の魅力。いくらかしっかりしすぎている感もないではないが、実際の言動にそこまで強烈に現れるわけではないし、本当に「良くできたお子さんじゃ」と言えるくらいの良い塩梅でリアルさが留まっている。きっと死んだじいさんがよっぽど愛情を込めて、丁寧に丁寧に育ててくれていたのだろう。わがまま勝手とは無縁で大人の言うことをちゃんと聞いて、それでいて幼さ故の新鮮な視点や振る舞いも残している。これが理想の幼女か……

 この作品で一番阿漕なのは、大吉が無駄にぬぼっとでかいところだと思う。原作でどのように描かれているのかは知らないが、大吉のでかさのおかげで、りんの小ささが更に際立って見えるのだ。まるで人形のような小さなりんを抱え上げたり、肩車してやる図を見ていると、本当の親子とは言わずとも、そこに早くも奇妙な信頼関係が出来上がっていることがよく分かる。りんは当然良い子だが、大吉もなかなか良い奴なのでつけいる隙がない。まぁ、真面目に働いている社会人の時点で私は太刀打ち出来るわけないのだが……

 とにかく、良いものを見せてもらっているのだよ。子役キャストって耳に障る場合が多いんだけど、今作の場合はほとんど気にならんのだよなぁ。単に私がこういう配役に慣れただけなのか、それともりんちゃんの中の人、松浦愛弓ちゃんが上手いからなのか。どっちにしろ快適で何よりである。

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 ○「ダンタリアンの書架」 4

 Yeah! ブラザー、これがようやく今期最後の新番組だ(多分)。出揃うまでに一ヶ月近くかかってしまうのは相変わらずどうかと思うが、ここからは通常営業に戻るんだぜ。ちなみに、調子に乗ったついでに現在一週間に視聴すべきアニメの数を確認してみたら、35本だったよ(うち2本は5分枠だけど)。流石に、これはまずいと思うよ。一時はアニメバブルが崩壊して制作本数が減ったはずなんだが……どうしてこんなことになったんだ? どれから削ったらいいのか、誰か教えてくれ!

 さて、そんなわけでめでたく到達した35本目のアニメだが、時間枠が火曜日の深夜1時半、ということで、つい最近まで同時刻に放送していた某灰色狼とイメージが被る新作。そしてその実体は、マウスプロモーションに「すいません、売れる作品が作りたいんで、一番売れそうなキャストを男女一組送って下さい」と言ったら出来上がったんじゃなかろうかと思わせるキャスティングのお話である。マウスの誇る2大看板、沢城みゆきと小野大輔。池袋的に例えるならセルティと静雄ちゃんが主人公なんだけど、やってることは本の魔物を退治するお話なので、イメージとしては「戦う司書」かな。そういえば、何故か「図書館」が絡む作品ってみゆきちが必ず関わっている気がするな。「戦う司書」は最終的に世界を救い、「図書館戦争」でも暴れる友人の手綱を握ってた。「GOSICK」でも図書館の屋上に住む灰色狼の母親だったしなぁ。図書館声の持ち主なのか? いや、無いと思うけど。

 さておき、そんなこんなで過去の色んな作品とイメージが被るラノベ原作。奇妙な本を巡る冒険、というと何故か真っ先に思いつくのが「ヤミと帽子と本の旅人」だったりするけど、案外イメージは遠くないんじゃなかろうか。安っぽいファンタジー要素を、「まぁ、本ってどんなファンタジーでも通用する媒体だし」という理由で堂々と使っている。確かに「本を読む」という行為自体はワクワクするものであるし、1話目のように「飛び出す仕掛け絵本なら仕掛けが飛び出して暴れるのもありですよ、幻書ですから!」と言われれば、まぁ、そんなもんかとは思う。ただ、納得がいく分、そこに新鮮さはあんまり無い。1話目時点では、「ここがこの作品ならではの部分です」というセールスポイントが一向に見えてこないのだ。

 画面を作っているのは何とGAINAX。そのおかげなのかどうなのか、背景美術のこだわりなどは尋常じゃないクオリティを実現している。実写取り込みの加工のようにも見えるが、ちょっと古めかしいイギリスの空気を出すべく、緑を基調として描かれた外界の風景や、丁寧に描き込まれた「書架」の風景など、なかなか手間がかかっているであろうことは感じられる。だが、それは直接作品の魅力に繋がっているわけではない。やっていることが陳腐なので、お話部分に目をやってしまうと、退屈さが先立ってしまうのだ。一応のオリジナル要素として、「本を開いて読み上げる」という過程が入っていたのだが、現時点では何がやりたいのかはよく分からない。「戦う司書」の時にも同様の問題点が浮上したが「本であること」と「現実であること」の区別が画面から付けにくくなってしまい、視聴者はどこを見たら筋が追えるのか、分かりにくくなってしまうのはどうにかならなかったものだろうか。

 ま、まだ顔見せ段階だし、この後のシナリオ次第では本当にどこにでも行ける1話目だったので、ここで判断を下すのは早計だろう。もう少し「何を書く小説なのか」というのが分かるまでは、のんびり見守っていきたいところである。それにしても、今期もみゆきちはハードワークであるなぁ。

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  夏ですな……第16話。この作品は画面のクオリティが半端じゃなく高いので、うだるような日本の夏の暑さが画面からにじみ出てくるように感じられる。日本海側はフェーン現象のせいでまた無闇に暑いんだわ。そういえば、この作品って季節感がリアルとリンクしてるんだね。緒花が喜翠荘に移ってきたのが春先のことだから……まだ湯乃鷺生活は3ヶ月くらいってことなのかな。

 前回の予告通り、今回から縁がメインのエピソード。野郎がメインという時点で心躍らないような予感がしていたのだが、ちゃんと女の子もはっちゃけているので決してそんなことはない。むしろ脇に回ってぎゃーぎゃー騒いでいる方が女子高生トリオはお気楽でいい感じかもしれない。難しいドラマで頭抱えて唸るのは大人たちの仕事です、ってなもんで。緒花は完全に外野で馬鹿やってるだけだったけど、実は菜子の方が馬鹿度合いは加速してるんだよね。結局今期のあいなまはエロ・馬鹿枠オンリーか? 尻がエロいのよ、この子。

 「喜翠荘に映画が!」という今回の事件。本当に連ドラで起こりそうないかにもな展開は、これまでずっと経営状態に頭を抱えてきた縁が起こした、一発逆転、起死回生の一手。いつも通りに及び腰でことに及んではいたものの、女将のゴーサインを受け、貴子から強力なバックアップを得ることで、縁もようやく一人前の仕事が出来るようになってきた。着実に夢に向かって歩を進め、まさに湯乃鷺レボリューションが起こるか、起こらないか。普段女性陣(というか緒花)がメインの場合、どんな苦境でも最終的には気合いで乗り切ってしまうだろう、という安心感があるわけだが、野郎どもが主人公の場合、逆に「必ずどこかでつまずくんだろうな」という真反対の安心感があるため、そのターニングポイントを探す視聴体勢になるのが自然の成り行き。当初は1話完結だと思って観ていたので「詐欺展開か、それとも誰かが病気で倒れたりするのか」と思っていたが、どうやら撮影自体は順調に進んでいる様子。映画自体もそこそこパワーがあることは確かみたいなので、こけるとしたら縁が一人で切り盛りした他の旅館組合との折衝面でのトラブルかねぇ。真夏の日差しの中で電話のベルが鳴り続けるラストは、なんだか妙なトラウマが刺激されるおっかないシチュエーションである。このままじゃミズノちゃんが島から出られない!

 冗談はさておき、今回はあくまで縁のお話ということで、とっ散らかって色々な突っ込みポイントがありながらも、実は案外しっかり男の子の物語が彫り込まれている。女子高生トリオがプール掃除できゃっきゃうふふだったり、最萌えキャラである蓮さんが可愛すぎたり、豆じいと女将の仲睦まじさがほっこりしたり、そういう部分にばかり目をやっては駄目だ。あ、結名が組合の会議に出てたのも前回の続きでちょっとした成長物語なんでしょうね。

 違う、縁の話だ。縁は大学時代に貴子と映画制作のサークルに参加していたという過去があるらしく、「喜翠荘で映画を」というアイディアは、女将からは出てこない、この2人のオリジナル。そこに息子の小さなこだわりと信念が感じられたからこそ、女将は珍しくすんなりGOサインを出したのかもしれない。これまでは完全に貴子に踊らされる格好で奇策を弄していた縁だったが、今回の件だけは、自分の持つ何らかの才能が活かせるかもしれない仕事なのだ。それが証拠に、初めて縁は「若旦那」らしい働きが出来るようになり、自分よりも明らかに若輩者である次郎丸に対しては、熱く語って訓戒するまでの立ち位置になっている。見たところ撮影準備も順調なようだし、主演女優は女将の年季の入った所作を見て何か感じ入るところもあった模様。老舗旅館を舞台にした「地元密着映画」も、ひょっとしたら案外良いアイディアなのかもしれない。一昔前には「おくりびと」で似たようなブームも起こったしねぇ。

 だがしかし、だがしかしだ。未だにくすぶり続ける、縁の奇妙な劣等感と、今一歩が踏み出しきれない押しの弱さは、最後の電話のベルを待たずとも、幾ばくかの不安を残すのも事実である。彼が大学時代に撮ったという唯一の作品には、「プールと女子中学生」というファクターが強くしがらみとして現れており、それは幼少の頃の原体験が現れていると自己分析している。そして、この「幼い頃のプール」の映像は、これまで描かれてきた「四十万の女」の物語を改めて踏襲する内容になっているのが興味深い。

 具体的には、まずプールにいる縁は幼い姿なのでどこか頼りなく、浮き輪の中に収まって太陽を見上げている状態。プールサイドには若かりし頃の女将が佇んでいるが、真夏の日差しが逆光になり、その表情までは読み取れない。幼い縁は、必死に母親に呼びかけるも、絶対的に「上」にいる女将は返事をしてくれない。そして、そんな隔たりを持った2人の間に飛び出してくるのが、スクール水着姿の中学生、皐月である。彼女の姿も強烈な逆光のおかげで表情までは読み取れないが、躍動感溢れるジャンプによって水面から高々と飛び上がり、女将同様に後光が射した状態。この3つのシルエットが、喜翠荘という施設や、四十万という血族そのものの関係性を表しているのである。

 彼岸におり、高所から微動だにせず縁を見下ろす、圧倒的な存在として描かれる女将。そんな女将の前でも臆することなく、高みを目指し躍動する存在が皐月。そして、自らの力で浮くことも出来ず、そんな2人の女性をただ見つめるだけの縁。「原体験」とはいうものの、どちらかといえば、この風景が表すものは、縁を現在まで縛り続けるコンプレックスなのではなかろうか。

 そんな「四十万の女」に対するコンプレックスは、今ようやく打開の時を迎えようとしている。新たな映画が「縁の手によって」出来上がれば、大学時代の「処女作」は打ち破られ、縁はようやくあのときのプールから上がることが出来る。此度のミッションは、喜翠荘の命運を賭けた商売であると同時に、縁の旅館経営者としての人生をも左右する、奇妙な形の大舞台となったのだ。さぁ、縁はこの重責を、無事に乗り越えることが出来るのだろうか。待て次回。

 余談だが、最近色んなところで斧アツシの声を聞いている気がする。この低音はどこにいてもインパクトがあるせいで耳に残りやすいのかな。ただ、ここ最近のメイン役は魔乳胸則だったりするから胡散臭い。どう聞いてもその内メガトーンを呼び出しそうだし。おかげで今回の映画プロディーサーも胡散臭くて仕方なかったわ。

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 ○「まよチキ!」 6

 今期の新番チェックも間もなく終わる。そんな一息に望みをかける1本(実は明日もう1本あるのが最後だ)。しかし、今期月曜日は地獄の日程になっており、なんと一晩でアニメが9本である(「日常」「ロウきゅーぶ!」「いろは」「ぬら孫」「カイジ」「ユルアニ」「まよチキ!」「うたプリ」「R−15」)。死ぬ、流石にこれは死ぬ。どこか切ることが義務化されるわけだが、この作品は毎度お馴染みのラノベ原作で、設定も陳腐なものばかり。監督は今期「SKET DANCE」と並行作業という厳しい日程を押しつけられた川口敬一郎だ。こいつは簡単に切る候補が出来…………ません! ところがどっこい、カスじゃありません! 継続です! これは継続! 切るなら同じ設定かぶりでどう考えても「R−15」の方!

 確認します、ラノベです。「男装執事」というメインの設定こそそれなりにオリジナル要素として持ち込んでいますが、学園もの、被害者体質の主人公、高慢ちきなお嬢様に、じゃれつく妹キャラ、そして下世話な男友達など、どこを取ってもテンプレ要素満載の作品。同じ川口監督繋がりでいくなら、アニメ分野でも「ハヤテのごとく!」とのかぶりっぷりは半端じゃないし、特異体質の男主人公の見せ方は「にゃんこい!」だ。馴染むといえば聞こえはいいが、十年一日のごときお約束アニメといえばそれまでなのだ。ラノベというだけで色眼鏡で見てしまう私のような視聴者は、1話で「はいはい、ワロスワロス」で終わってもおかしくない。

 でもね……この作品いいよね! もう、とにかくゆかちがいいよね! キタエリもいいよね! もう、なんか色々いいよね! 

 川口監督については、実をいうと嫌いじゃないんです。「好きな監督を10人挙げて下さい」って言われ時には絶対出てこないとは思うんだけど、この人だからこそ、っていう安心感はあるんだ。実を言うと「SKET DANCE」もまだちゃんと見てたりするんだ。過去の監督作品も、ほぼ全部不満無く最後まで観られてるんだ。この人の巧さは、原作が作ったギャグを阿漕で下世話な方向に膨らませて、そのまま「アニメ向き」の媒体にのせられる妙なこだわり。作中でナベシンと共演することが多いことなんかも、その現れなんじゃなかろうか。

 今作においてもそれはよく出ており、原作にあったかどうかしらないけど、さりげないジャンプ漫画ネタなんかが仕込まれているのをさらっと見せて「そっち方向」に好きなユーザーをいじってくる。「なん……だと?」くらいなら聞いたらすぐ気づくだろうけど、「家庭の事情でね」あたりは意外と気づきにくい。そういう方面に配慮しながら、アニメの本筋を邪魔せずにテンポ良く入れ込んでいく手管に長けているのだ。「ハヤテ」や「スケダン」あたりのメタネタが多い作品の監督に回されるのはそういうニーズがあるおかげだろう。

 あとは、思いの外出来が良かった作画方面もプラス要素にはなるね。キャラデザの人の名前は初めて見るけど、アクション要素も描きやすいキャラクターデザインは、ヒロイン勢の可愛らしさが良く出ていてなかなかおいしい。特にメインヒロインとなるスバルと1話で見せ場が多かった奏の見得が実に良い。妹キャラも出番が少ないわりにビシッと見せてくれてたなぁ。

 そんなキャラの魅力を存分に発揮させてくれるのが、この作品の真骨頂、素敵過ぎるキャスト陣。特に井口裕香による男装麗人は、本人も言っていた通りに問答無用の新境地。このキャスティングは本当に勇気ある決断だったと思うし、ゆかちもよく受けきっていると思う。普通のディレクションだと日和って白石涼子や小林ゆうあたりを持ってきそうなところに、まさかのゆかち。やはり、ゆかちは単なるウザい奴じゃなかったんだ。同じ現場にもこたんもいるからテンション上がってること間違い無し。その他、本領発揮と何度書いても書き足りない喜多村英梨、一番好きなトバし系キャラで出てきてくれた花澤香菜などなど。エンディングテーマの歌唱を見ると、これに更に伊瀬茉莉也も加わるんだろ? パラダイスじゃないか! かてて加えて、こんだけの現場を支えているのって、実はどんな演技でも確実に返してくれるっていう安心感を与える日野聡の仕事だというのも書き添えておかないとね。世に「男性主役声」は多々あれど、日野ちゃまの安心感は段違いな気がする。

 残念なことに関西は2週遅れという信じられないスロースタートなのであんまり感想を書く気にもならんのだが、レッツエンジョイである。

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 意外に早く試合が始まった第3話。バスケやってナンボと思ってた本作ですが、試合中の選手の動きは案外もっさりしてました。特に対戦相手の男子チームの描き込み、適当にもほどがあるぞコンチクショー。

 結局、この作品を視聴するにあたっての最大の障壁はキャラクターデザインなんだろうなぁ。試合中の動き、例えば愛莉が初めて決めたレイアップシュートなんかはそれなりに基本が出来ている描写になっていて、「選手が何をしたくて動いているのか」が分かりやすい描写も見える。しかし、せっかく本試合が始まったというのに、それ以外のシーンでの動きやアングルがなんだか適当なのは拍子抜けだ。もう少しそこに注力してくれるものだとばかり思ってたんだけどなぁ。そして、動きで見せられないとやっぱりこのデザインはあまり有利な武器になってない。スポーツ向けの身体じゃないんだよね。ひょっとして、製作側の意向としては今回のトピックスは前半パートの保健室行きおんぶだったんだろうか。だとするとちょっと先行き不安になってきた。必要無いパートとは思わないけど、単なる萌え作品なら掃いて捨てるほどあるんだから、そういう傾斜配分ではあまり良い結果にならないと思うんだけど。

 あとはまぁ、チームとして編み出した「秘策」が割とひどいっていうのが笑い処かな。スモールがよくてビッグが嫌だから頑張りますって、どんな暗示だよ。いや、選手のモチベーションをコントロールするのも管理者の大事な仕事だとは思うけどさ。「女バスの選手の方が圧倒的にガタイがいいって、男バスどんだけショボいねん」と思ったが、一応小学6年生くらいだと女子の方が成長が早い時期か。私がそのくらいの歳だった時の同級生とかは……うーむ、そんなデカい女子はいなかった気がするが……そう言えば、結局ひなたがどんな能力を持ってるのか分からず仕舞いだったな。本人も何の取り柄もないことに悩んでいるようだったが、最近の某バスケ漫画にならえば、極限まで存在感を消すっていう方法があるらしいですよ。色合い的に赤と青と緑と黄色が埋まってるから、空いてるの黒か紫のどっちかだし。早く選手同士のシナジーを完成させてもっとアツいバスケものが見たいなぁ。

 そうそう、保険医の先生がサトリナだったよ。「やっぱ小学生は最高だ!」がキャッチコピーな作品なので、指導者・親御さんの世代もなんだか若い気がします。声優も30歳越えたら母親役の1つもやっておかないとね! 

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 真打ち登場(?)、第2話。これが巷で噂の生徒会ですか。なるほど、こっちの方が華があるのは確かだな!

 今回一気に増えた生徒会面子は合計4人。ツンデレ副会長に妄想従者、そして反目しあいながらも愛を深める1年生コンビ。「百合」がタイトルにあることを考えれば、こいつらの方がよっぽどメインっぽい状態であり、なんでごらく部の連中なんかを中心に据えているんだ! と文句の一つも言いたくなるレベル。ただ、最近とみに盛り上がっているのは、この作品の主人公たるアッカリーンの扱いの見事さについて。なにやら原作ではどんどん可哀想なことになっているそうで……そういういじり方も含めての主人公パーティーだとすると、文句をいうのは早計ですな。とりあえず8人揃ってメインレギュラーってことでいいのかしら。このくらいの人数なら適度に盛り上がるのに過不足なさそうだ。

 シナリオラインは、前回よりも百合成分が大幅に強化された以外は、相変わらずの緩さ。緩くて百合なら看板に偽りなしなので、これはこれで良し。というか、個人的にはもう、中の人パワーが一気に上がってきたので文句なし。特に千歳役の豊崎愛生の破壊力が突出している。やっぱりあいなまは変態作品にとことん縁があるみたいだなぁ。出身地を活かした適度な関西方言も声質との相乗効果で実に可愛らしく、今が旬のアイドルっぷりをこれでもかと爆発させてくれている。当方、特別豊崎派ではないのだが、流石にこれには抵抗の余地無し。

 そして、そんな豊崎の回りを取り囲む残りの3人も、これが充分なパワーを秘めているのが素晴らしい。ツンデレ風味を隠そうともしない生徒会副会長綾乃役には藤田咲。思えば彼女の声を初めて聞いたのは「つよきす」のカニ役だったなぁ、などということを懐かしみつつ、またひと味違ったツンデレ風味を堪能いたします。作中では一番強烈な百合要素を発揮しているというのもポイント高し。そして1年生コンビの騒がしい方、櫻子役は、かき回し役ならお手の物の加藤英美里。活躍レベルならば他3人と比べても頭一つ抜きんでたえみりんであるが、考えてみりゃこの中では一応最年長なのだね(あんま変わらんけど)。まさか彼女が一座を引っ張る作品が現れるとはねぇ。デビュー間もない頃から見ている身としては感慨深いものがあります。

 更に、櫻子のライバルで現在唯一の巨乳キャラである向日葵は、あの三森すずこがようやくのレギュラーで登場。みもりん、なかなかアニメのレギュラーが無くて声を聞くのが大変ですよ。まぁ、つっても私はシャロの声しかしらないんですが……今作はまたひと味違ったところからせめてくれるので、どういう完成形が現れるのかが楽しみです。そしてこの4人のキャスト陣、中の人たちのレベルが異様に高いです。どなたか、おっきいサイズの集合写真とか持ってたら下さい。

 そういう楽しみ方が正しい作品ですね!

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 明暗くっきり、第16話。2クール目に入ってもう少し遊びエピソードをいれてくるかと思ってたんだけど、案外早くにメインシナリオに戻ってしまったな……これじゃ牛角さんやホァンちゃんが活躍する機会がないじゃないか。今回なんて他の面々が一切登場してないじゃないか。どうしてくれる。

 次第に暴かれていく薄暗い事実の数々。どれもこれも、あまり笑顔がこぼれる方向には話が進みそうにないものばかりである。最初の1つは、着実に進む虎鉄の能力減衰。元々5分だったハンドレッドパワーは今や4分をきり、少しずつその寿命を縮めている。かろうじてバーナビーとのコンビというスタイルのおかげで表沙汰にはなっていないが、世間もパートナーも、どこまでごまかせるものか。そして、どれだけ衰えたとしても、虎鉄自身がヒーロー引退という選択肢を望んでいないのは苦しいところだ。

 2つ目の事実、それはシティを作り上げた英雄、レジェンドについてのいくつかの事象。それらは大きく2人の人物に影響を与えていた。レジェンドをその名の通り英雄視している虎鉄は、「レジェンドも能力の減退に直面しており、後期の彼の活躍はマスコミによって作り上げられたものだった」という情報を知らされる。信じていた理想像が喪失し、今の自分の身の振り方の1つの事例として、あまり考えたくないことを突きつけられた虎鉄。必死に虚勢を張ってみるも、やはり衰えは直接仕事に影響してしまう。ポイントの取得やショー的な見栄えよりも、いかに市民を守るかが大切である、というポリシーを大切に守り続けてきた虎鉄だったが、その礎となるはずのレジェンドが、真逆の行動を取っていたことは、少なからずモチベーションにも影響しているだろう。このままいけば、自らも「お飾りヒーロー」に堕してしまうのは時間の問題。娘に「格好良い」と言ってもらいたいという彼のドリームは、叶う日が来るのだろうか。

 そして、そんなレジェンドの真実の姿を見続けてきた男が、あのルナティックだった。レジェンドの息子として、堕ちていくレジェンドの醜態を全て知り、彼の人生にピリオドを打つことになった悲しい記憶。父の残したヒーロー文化の欺瞞に対抗意識を燃やし、ただひたすらに自らの正義を断行し続けることで、父の亡霊を乗り越えようと躍起になっている。しかし、その「正義」すらも在りし日の父の言葉から得られたものであるのだ。このジレンマこそが歪んだ彼の行動を束縛し続ける要因である。正体を隠すための奇妙なマスクに刻まれた大きな手のひらこそが、彼の心を握りつぶして離さない、巨大なレジェンドの怨念を表している。

 「親」という存在は、誰もが乗り越え、そして自らが「親」の立場に至るはずのもの。これまでスポットが当たり続けていたバーナビーは、両親を殺された恨みのみを原動力とし、「親」を守り、「親」を知るために動き続けてきたわけだが、そこには無条件に得られる親子の信頼関係があった。そして、虎鉄が危険な状態でヒーローという立場にこだわり続けるのも、自分を育んでくれたレジェンドへの憧れと、たった1人の娘への虚勢が大きな理由である。そして、ルナティックはただひたすら、父親を憎み、母親を哀れみ、両親から逃れるためだけに凶行を繰り返す。親として認められたい者、親との共感を得たい者、そして親を討ち果たしたい者。3人の思いは、どこかで繋がりを見いだすことが出来るのだろうか。

 そして、最後の「親」として存在するマーベリックの存在がどうしても気になる。アンドロイド工学の先駆者として名を残したバーナビーの両親と古くから交流があったというマーベリック。彼はバーナビーの親も同然の存在だが、彼の両親が襲われたあの日にも、常に傍らに存在していた。彼がバーナビーの理想の「親」として存在しているのは間違い無かろうが、その真実の姿は、一体どのようなものなのだろうか。どうにも、もう一波乱ありそうである。

 今回は重たいテーマが多くてチクチクと痛めつけられるような視聴になったわけだが、脚本の配分がうまくいかなかったのか、後半の虎鉄のバトルシーンからの流れが何だか妙に間延びしていたのが残念。視聴者としては、「虎鉄! お前能力の起動時間が短くなってるのしってんだから、悠長に構えてないでさっさと犯人とっつかまえろよ!」とイライラしたことだろう。もうちょっと自然に尺を繋ぐ方法があった気がするんだけど、順当に伏線を消化するために手順を追っているだけに見えてしまったので、ちょっと勿体無かった。

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男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
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