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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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  ばば抜きー、な第8話。やっぱりかな恵ボイスはアホな発言してナンボですよね。今期はかな恵ヒロインが多いんだけど、その中で一番好きなのは……エルシィです。2番目が明日葉です。でも、緒花ちゃんも好きです。

 前回は巴さんメインのサイドストーリーだったわけだが、今回は久し振りにこのお話が「緒花が飛び込んだ旅館経営物語」であることを思い出させてくれる、なかなか苦々しい展開。あれだけ必死に「お客が増えればいいのに」と願っていたにも関わらず、いざ客が増えてしまうとそれはそれで大変という、接客業の悲哀を描いた内容である。うん、まぁ、ちゃんと事前に予約を入れてくれる客ならいいんだけどねぇ。

 久し振りの稼ぎ時だというのに、あまりに暇だったもんだから徹と菜子が休み、更に奮起しちゃった女将さんは持病が出てしまって無念のリタイア。残された従業員は、接客部門が巴・緒花(一応若旦那)、料理部門に蓮さん単体という、ちょっぴり不安な陣容(豆じいはどこにカウントすべきなのかね)。何とかこれだけで回そうと努力していく過程が、緒花の成長物語として描かれていくことになる。

 胡散臭いコンサルタントに頼ってしまったせいで、どこかチームワークも整わない不安な喜翠荘。あげく余計なことを吹き込んだために、案の定蓮さんが機能しなくなるというとんでもないハプニングまで発生。時間勝負のかき入れ時は絶体絶命のピンチ。実を言うと、旅館経営なんて全然知らない世界だし、料理がちょっとばかり遅れるのがどの程度の打撃になるのかは今ひとつピンと来ない部分はあるんですが……まぁ、多分まずいことになっているんだろう。緒花は自分に出来ることを模索した結果、とにかく非番の菜子を呼び出して負担を軽くし、そのまま自分は徹を出迎えるために一人街へと駆け出すことに。……って、大丈夫なんかな。

 街までどの程度の距離があって、夕食までの時間がどれだけ残されているのか定かじゃないけど、とてもじゃないけど徹を引っ張り戻して作業させるだけの時間は残されていない気がするのだが。普通に考えてお客さんのチェックインなんて早くても3時くらいだろ。既に何組かの客が部屋に入っているわけで、夕食までの時間はせいぜい3〜4時間。街までの往復は、短く見積もっても電車を使っていることを考えれば1時間はみないと駄目だろう。あげく結婚式の会場で徹がどこにいるかも分からず……緒花ちゃん、いっそあんたが手伝うとか、もしくは福屋にサポートメンバーを頼んだ方が早かったと思うのだが。「ピンチっぽさ」は充分伝わってくるのだが、冷静に考えると、どこまでヤバい状態なのかイマイチ分からず、正解となる行動が見えてこないために、コンサルタントの判断VS緒花の心配り、という対比の構図もうまいこと浮かび上がらない。ちょっと描写不足な勿体無い切り出し方な気がするぞ。

 しかしまぁ、そうした「なんかよく分からない緊迫感」以外にも、今回は何点かのポイントが点在しており、それらをかき集めると結構密度の濃い物語になっているので、まとめるのはなかなかの難行だったとも見える。例えば、なんだか扱いの悪い考ちゃんの存在。思い立ってわざわざ石川くんだりまで小旅行しちゃう行動力は、一人の女の子を思ってのものだとしたらなかなか偉い。都会のもやしっ子だと思っていたけど、案外気骨のある若者かもしれない。向こう見ずな緒花との相性は悪くないんだろう。

 また、冒頭で倒れてしまった女将と、緒花の心の交流もなかなか見応えのあるパート。救急車を呼ぶのを制止したり、病室にいた緒花を追い払ったり、女将は相変わらず旅館経営に厳しい性格が前面に押し出されているが、緒花に対して素直に「ありがとう」といってみたり、全てではなくともこそっと客のデータを記録した帳簿のことをもらしてみたりと、最初の頃よりもずっと緒花に対して心を開いている様子がうかがえる。対する緒花の方は正面からそのことを喜ぶような描写こそ無いものの、常に経営のことを考えるときには「女将ならどうするか」という思考を行うようになっており、単なる意地悪婆としてではなく、ちゃんと「大先輩」「経営者」としての女将を見るようにもなってきた。それに加えて、「松前」「四十万」という名字の違いから逆説的に血のつながりを意識するという家族的繋がりを想起させる描写もあり、仕事上の上司部下としての接点以外にも、頑固なその性格には共感を覚える部分もあるのかもしれない。緒花が最終的に喜翠荘の住人となるためには、女将からの太鼓判が必須。そうした「ハッピーエンド」を迎えるためには、今後もこの2人の関係性には要注目である。まぁ、このまま緒花が喜翠荘に骨を埋めると、東京住まいの考ちゃんが不憫でしかたないけどさ……

 今週の結名の方言は沖縄。胡散臭い、うざい、なんかムカつく、という、お嬢キャラとしては完璧な立ち回り。あの子、クラスではマドンナ的存在なんだよなぁ……ちょっと鬱陶しくない?

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  公式ページで「M12」の情報の公開が始まり、「あれ? 新エキスパンションが発売されたばっかなのに、ちょっと早くね?」と思っていたら、気づけばもう発売日まで2ヶ月きってたのね。やっぱり年に4エキスパンションが出るようになってから、1つ1つの間隔が短く感じますな。

 年1回の基本セット改訂が行われるようになってから、やはり環境の変動も大きくなった。M11でいえば、なんと言っても多大な影響を与えた衝撃のタイタンシリーズがあるし、ほかにも渋いサポートが光る「神聖の力線(M11)」や、カウンタースペルの雄「マナ漏出」「否認」などなど、なんだかんだで、現代のデッキは基本セット無しでは成り立たないのである。「脅迫」も「破滅の刃」もない黒なんて怖くないし、「耕作」も「酸のスライム」もなければ緑は立ち往生してしまうかもしれない。それくらい、基本セットが変わるというのは大事件なのである。さて、今期は一体どんな新しいカードが現れ、どんなカードたちが姿を消すことになるのだろうか。個人的には、強いくせにあんまり枚数を持っていない「タイタン」シリーズが退場してくれると助かる(財布的に)。

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 右記のまとめリンクもよろしく! →

  度々色んな記事で触れてるんだけど、AT-Xで放送している声優バラエティ番組「SAY!YOU!SAY!ME!」内ミニアニメ、「47都道府犬」が気になって仕方がない。毎週1分、ものすごく適当なアニメなんだけど、声優ファンからするとこういう売り出し方ってすごく新鮮で嬉しいんですよ。一応最近は地方色を打ち出す企画として「方言CD」なんてものもあったりするんだけど、そうした「ご当地声優」の企画のイロモノ版だと思えばいいでしょうかね。

 声優はやはり「しゃべる」職業なので、出身地による方言の使い分けが出来るかどうか、というのは重要なポイント。声優のプロフィールを見るときには、出身地をチェックするのは常識である。また、個人的には過去に「パワプロ13」のサクセスモードで声優日本地図を作ろうと躍起になった経験もあるため、「県別声優分布」はやたら気になるファクターだったりする(当時は人口の少ない県の声優を見付けるのにすごい苦労した記憶がある……)。

 ということで、この「ご当地」+「声優」+「アニメ」という企画は実に興味深いものなわけですよ。番組自体がどこまで続くか不安一杯なのだが、とりあえず47キャラ全部が揃うまではチャレンジして欲しいところでありますね。

 以下、1話ずつ、1キャラずつ雑感などを。

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 声優業界の一級危険物が本当に危険すぎる第7話。この作品のラジオを聞いているのと、本当に小林ゆうという役者の扱いにみんなが手を焼いているのが伝わってくる。ラジオトークだと「キャラ作り」「雰囲気作り」でそういう演出するときはあるだろうけど、画伯の場合、本当の本当にモノホンだからなぁ……

 というわけで、今期ナンバーワンヒロインである佐隈さんの活躍は今回控えめ。更にタイトルになっているはずのアザゼルさんなんて台詞は一言二言でしまいだ(その一言が、佐隈さんの陰に隠れてのなんだか可愛らしい台詞だったのは印象的だが)。作品の空気を一人で作り上げてしまったのは、リアル悪魔、小林ゆうたった1人である。アンダインはさぁ、「荒川」のアマゾネスと同じレベルの化学反応が危険すぎるよね。テンパりボイスがどうしようもないのはいつも通りなのだが、芥辺との絡みの鬱陶しさとどうしようもなさが唯一無二の破壊力。ラジオでも取り上げられていた「ヌメッとすんだよ!」の台詞とか、「このアニメ微妙に人気らしいじゃない」とか。もう、何がなにやら。これ、必死のアンダインがマイク前でしゃべってる時のスタジオの空気はどうなっているのだろうか……いや、大体イメージ出来るわ。

 新キャラに鈴村を引っ張ってきたのはキャラのハマリ具合を考えると必然だろうと思えるが、むしろ注目すべきは校長役の愛河里花子だろうか。愛河といえば、水島努との因縁が有名。彼の出世作の1つである「ジャングルはいつもハレのちグゥ」で主人公のハレを演じた愛河は、続く水島作品である「ドクロちゃん」などのオーディションに参加したにも関わらず採用されず、「なんで使ってくれないんすか」と問い詰めたところ、水島は「どうせなら若い子の方がいいですし」と言ってのけたというエピソードがある(勿論、水島氏ならではのジョークであるが、本当にそこから一切愛河を使ってこなかったあたり、流石である)。めでたく復帰したのがこの変態しかいない作品ってんだから、本当に適材適所だ。

 でもまぁ、やっぱり僕は佐隈さんがもっと輝いている方がいいですね。作中でガキも言ってました。「佐隈さん佐隈さん、佐隈さんがいい!」。気づけば芥辺に文句を言って仕事を放棄するまでになっている佐隈さん。どんどん質の悪い女になっていく……

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チョーさんの校長率が異常な第8話。やまぶき高校校長、時定高校校長、ヒーローアカデミー校長、帝愛グループ地下労働者班長……チョーですなぁ。

 今回も「ベタ」という点ではいつも通りのエピソードではあるのだが、シナリオ・画面ともに珍しく振るわない回だった気がする。期待感が高くてハードルを上げてしまっている部分はあると思うのだが、今期を代表している作品がちょっと気の抜けた話数を作ってしまうというのは、何とも勿体無いところ。

 脚本面については、皆さん大望の(?)折紙サイクロンメインの回。彼が見切れている理由とか、普段はなかなか映らない特徴的なデザインがところ狭しと駆け回る勇姿がようやく見られる……と思いきや、全然そんなことはない。結局、2流ヒーローが本当に2流であることが分かっただけである。そして、そんな彼のヒーロー人生を揺さぶるような悩みが展開され、それがついでにルナティックと絡んだ上で解消されるという、うわべだけを見れば「イイハナシダナー」で終わるいつも通りのものである。ただ、正直言って消化不良な部分が多い。彼が過去に起こしてしまった親友との事件での振る舞いを後悔していることは伝わってくるのだが、それじゃ、なんで折紙さんが最終的にヒーローになっているのかが分からない。

 彼の持つコピー能力は汗を流したり髪が飛んだりする能力よりはよっぽど強いのは分かるのだが、コピー能力だけで荒事に挑めるとはとても思えないし、スポンサーだってブルーローズやスカイハイと比べてしまったら、こんなさえないパンピーまがいの奴に出資する気も起きないようにみえる。いや、むしろ本当に能力がコピーだけだったとしたら、ここまでの数話であれだけの災害現場に挑み続けていた根性は評価すべきであり、実は人間としての素質の段階で100倍パワーの虎徹達と肩を並べられるくらいの実力なんだろうか? 残念ながらシティの人々の反応を見る限りで、そういったポテンシャルは感じられない。はっきり言ってお荷物、広告塔としてもコストパフォーマンスが悪すぎる気がする。ヒーローたる条件が「スポンサーが付くこと」であるならば、折紙の現状がどのように確立されたのかという最も大切な部分が一切語られていないので、1本のストーリーとして消化不良なのだ。

 加えて、彼のお友達も、後悔を引き起こすような「純粋に痛ましい記憶」を演出するには、ちょっとクズ過ぎる。折紙さんがヘタレだったことは認めるが、だからといって、あんな強盗事件にコピーしか能力が無いヘタレが駆け付けたところで大した役にも立つまい。2人で突撃することを提案する時に「俺がサポートするから」っていうのも意味が分からない。どう考えてもお前メインだろうに。お前の能力なら地面の下から悪人をすっころばして、あとは地中に逃げていればおしまいだったろうに。なんで武闘派じゃない折紙を巻き込もうとしたのやら。そして、なんでそんなことで逆恨みしているやら。恨む側、恨まれる側、主要キャラクターの心情が全く追えないおかげで、形の上だけでの「ヒーロー物語」に没入出来なかったのは残念至極。

 そして、そんな消化不良のシナリオを演出するアニメ的な側面も、今回はなんだかショボい。作画枚数が足りてないのが丸わかりで、例えば校長先生が虎徹に抱きつくシーンや、虎鉄がたすきを外そうとワタワタするシーンなんかは動きがカクカクしてて見づらいし、CG画面ではルナティックと虎徹が交錯して殴り合う大事なシーンが、重みが乗っていないせいで決定力に欠ける。CG作画はどうしても中身を伴わない印象になりがちなのだが、この作品は手描きとのバランスやCG自体の細かさでそのあたりを補っていた。しかし、今回は手描き部分との境目もどこかちぐはぐで、実感を伴わないCGのデメリットばかりが浮いてしまっているように見えた。やはり、これまで維持されてきたクオリティを保つのは、なかなか大変な作業だったようである。

 以上、種々の理由で今ひとつ乗り切れなかった今回であるが、一応この作品のメインテーマである虎徹とバーナビーの関係性の進展については、なかなか順調。気づいたら「バニー」って呼び方についても何も言わなくなってるんだよね。「Let’s Believe」という言葉の使い方もなかなか上手い(まぁ、ヒーローの人気復興イベントに「Let’s Believe」っていうたすきを持ち出す時点でどうかとは思うけど)。ただ、友情確認イベントについても、ワンエピソードの中に折紙と虎徹が「友達を相手の攻撃から庇う」という同じ行為で表現しようとしていたのは、流石に手抜きが過ぎる気もしたんだけどね。そうでもしないと偏屈なバーナビーには伝わらなかった、ってことなのかねぇ。「ファイヤーエンブレムすら凌駕する恐ろしき青い炎」のはずが、今回は割とあっさり虎徹さんが堪えちゃったよね。ルナティックが見かけ倒しなのか、それとも虎鉄が無闇に頑丈なのか。どっちだ。

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  てこ入れ? なんかおかしすぎる気がする第7話。新キャラ登場、ラスボス登場、そして水着回に温泉回。中盤のてこ入れとしては実に正しい方向性だが……それって1本でまとめてやるこっちゃないですよね。質の高いギャグか。

 白玉中、赤玉中が出てきたので、今度は黒玉中。そして黒玉中は、何故かミュージックレインに支配された中学校のようである。謎めいた部長は寿美菜子、そしてちょっとお馬鹿な潜伏要員には豊崎愛生だ。明日葉と3人並ぶと、すごく学園都市の香りがしてくるラインナップ。もしくは墨汁戦国アニメとか。

 ここの1〜2話くらいは真面目にテニスをやったり、エリザベスと琴音がラブコメ展開で割とガチの三角関係を演出したり、心穏やかに見られない要素がちらほらしていたのだが、今回は構成自体がギャグとしかいいようが無いものだったせいか、緊張するシーンは一つもない(ラストシーンだけは盛り上がっている(?)が、それだってAパートがあったせいでギャグにしか見えない)。基本的に、このアニメはこれで構わないと思うんだよね。

 Aパートではスパイ部員由良の活躍がメインで、基本がアホの子であり、アホの子がアホの子に絡む理想的なギャグ展開。前述の通り、初春・佐天という2大平和キャラが絡むわけで、ベタだろうが、適当だろうが、ダラダラと垂れ流されるお約束ギャグは安心品質だ。ほんと、力の入らない絵柄だから余計な部分に気を取られずに済むのは純粋にプラス要素だと思っているのだが、ちょっとひいきしすぎだろうか。適度に挟まる明日葉の妄想エロシーンも、「あー、はいはい、エロくないエロくない」と思えば孫を思うジジイのような心境で見守れてしまうのである。

 Bパートに入ると、合宿登山から温泉回、熊バトルという展開だが、個人的には千歳さんのスペックが一体どれほどのものなのかが定まらないのが気になるところ。あれだけ連日連夜原生林をかけずり回っていた「食物連鎖の頂点」のくせに、たかだか登山くらいで膝が笑ってしまうのはどういうことか。「千歳さん、体力あるんちゃうの?」とツッコミを入れていたら、途中の熊バトルのところで「千歳さんのバーサーカーモードでも……」ってな台詞があって、「あ、そういうモードチェンジがいるんだ……」とよく分からない納得をしてしまった。ま、存在自体が完全にギャグの人だからな。正直どうでもいいや!

 そして最後のクライマックスは、全裸バトルという心躍る展開のはずが特に踊らない熊VS来栖の激闘を描く。ほんと、来栖ってどこまでスーパーな存在なんだろう。森の中での熊とのバトルといえば最近では某バリツアニメが記憶に新しいが、アルセーヌ様の中の人は、正面から熊に挑んで友情を育んでしまわれた。流石である。熊のスケールがおかしすぎることとかは気にしたら負けだ。

 結論、色々と気にしたら負けだ。途中の琴音のエロシーンだけはものすごく気合いが入っていてエロくなっていたんだから、それでいいじゃないか。

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狡兎死して走狗烹らる、第7話。この言葉が出てきてしまっている時点で、もうすべてが止まらない状態になってるんでしょうなぁ。

 少しずつ盤石になっていく信長包囲網。派手な戦は前回のケンカキック一閃で終わってしまっており、あとは残された数少ない争いと、後に残されたものを取り合うための腹芸の競い合いとなった。一命を賭して挑んだ左介のチャレンジも、信長にしてみれば単なる笑いの種となり、結果得られたものはわずかばかりの石上げ。認められたことは喜ばしいはずだが、それでは自分の野望に届かない、がっかり感が先行してしまう。そして、そんな左介の脇で一番の戦果を上げたはずの滝川一益も、一念発起の大提案を無下に拒否され、あげく外様は外様としての戦を全うすべし、との命を受ける始末。左介はさも分かったかのように同情を口にしてみるが、年も違えば身分も実力も違う滝川は、本当に人生が終わってしまったかのような老け込みようだ。此度の戦で全てを賭けていたのは、左介ばかりではないのだ。

 ことごとく肩を落とす忠臣達を見て、内心忸怩たるものを抱え続ける光秀。加えて自らの戦績までもが無下に扱われたと聞き、無理を承知で信長へと直談判。しかし、悲しいかな、主君の器はあまりに大きすぎた。仁と義を重んじる昔ながらの武士である光秀には、信長の大望は、理解の及ぶところではない。わずかに残された憧れと忠義は儚くなり、その胸中は、既にかたまりつつあった。

 光秀が自らの進退を賭して選び、決心したと思い込んでいる引き返せぬ道。だが、そんな一大決心も、全ては2人の男の手による謀略の内にあった。豊臣と利休。2人の野心は少しずつ光秀を飲み込んでいたのである。秀吉の弟秀長も、既に2人の計略には荷担していたようで、3人で光秀の心境をつぶさに伺っている。秀吉は四国攻めに出陣しながらも信長の四国の扱いをゆがめて光秀を煽るという極悪なプランを実行しており、ゴールである本能寺までの道を的確に誘導する。「万一失敗した場合」でも、単に利休を黙らせて終いだ、という保険までかけているあたり、この男の抜け目無さが伺える。そして利休。直々に光秀の下を訪れた利休は、何気ない茶室のセッティングを見て、忠臣の心が既に挫けているということを察知した。既にゴーサインは出ているようである。

 前回のような実際の戦場に出ての戦いも、一応「戦国」を舞台にした作品なので見たい気持ちもあるのだが、やはりこの作品の真骨頂は、腹芸の探り合いや、常軌を逸した数寄のこだわりを描いた部分。今回は光秀という「そこまで数寄に傾倒していない人間」がひたすら振り回される悲劇が描かれており、裏と表の思惑が行き来する様子が実にやるせなくて痛快だ。冒頭の茶室、秀長と利休の対面するシーンでは、秀長が「俺は黒い茶碗も好きだけどなぁ」とさりげなく「俺もこっち側だぞ」とサインを送ると、利休も「少し吹雪いて参りましたな」と返し、密談のために障子を閉めることを示唆する。この時の、突如沈黙する音響の働きも、「黒さ」が際立つ絶妙な仕事。こういう黒さは、利休がいる画面だと本当に際立つ。「茶室」という密閉空間も、なんだかこのために誂えられた場所であるかのように見えてしまう。

 また、毎度お馴染み「目」の演出としては、今回は光秀と信長が「富士スカイライン(?!)」で会話するシーンで面白い働きをする。必死で信長に談判を行おうとする光秀の真剣な表情に対し、信長は珍妙な西洋甲冑をまとっているせいで、視線どころかどこに目があるかも分からない状態。あまりの大器故に光秀にその意図が読み取れないという、信長との距離の隔たりが確認出来る。

 で、そんな激しい心理戦が繰り広げられている中で、相変わらずの道化役に徹しているのが、我らが左介くんである。「古田殿は、若い」と一蹴されていることからも分かるが、もう、本当に見当違いも甚だしいお気楽っぷりだ。謀反の企ても間もなく収束しようという今の時期に「おのが洞察」を披露しちゃう空気の読めなさ、利休に手伝いを頼まれた時に見せた満面の笑み。もう、自宅の飼い犬かよ、と思っちゃうくらいに分かりやすい。今後もこのどす黒い作品の中のギャグ要素を一手に引き受けてもらいたいところです。更に今後は実利主義の体現者としての家康なんかも絡んでくるようだし、左介はますます忙しそうだよな。

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 コンビニ商品のディティールがやたら鮮明な第5話。全部実名商品で、しかもいちいちテクスチャで細かい部分まで再現してるのは、この作品なりの「リアリティ」なんだろうか(何故かポッキーだけ実名じゃないのは、許可が下りなかったからか? 「喰霊--」はわざわざ許可取ってたからな)。懐かしネタやワンピースとかも全部実名だし、本当に些細な部分から「生々しさ」が出てくるのがやらしいよね。

 さて、ゆきあつ騒動がひとまず収束。本当なら見た方にも見られた方にも一生もんのトラウマを植え付けかねない事件だったはずなのだが、やはり超平和バスターズの面々は、どこか幼馴染みどうしの気安さと優しさがある。仁太との対峙を経て、ゆきあつは何かを「堕とす」ことに成功したようだ。そして、そんなゆきあつの晴れやかな態度と対比されるその他の面々。今回も、面倒とは思うが11人の様子を見ていくしかなさそうである。

 主人公の仁太が「堕とす」べきは、ひとまずその生活態度ということになってしまうだろうか。「何故めんまは仁太のもとに現れたのか」というこの作品最大の謎もそうだが、今のところ、仁太は結局全てに流され流されここまで来ているだけで、過去の「リーダーらしさ」を垣間見せたのは勇気を振り絞って登校しようとした一瞬だけ。めんまは「じんたんは頑張ってくれているし」とフォローしてくれるが、内省した仁太の脳裏にフラッシュバックするのは、「寝る・起きる・食べる・ネット」の模範的ニート生活サイクルのみ。結局何一つ頑張れていないことは、本人が一番よく知っているのだ。

 そんな仁太の生活に一石を投じたのが、こちらはあまり「堕とす」ものが存在していない唯一の人間、ぽっぽである。彼は彼なりのロジックでめんまの存在を肯定するが、ゆきあつ、仁太という2人の「めんまに縛られた者」とは違い、彼にとってのめんまは過去であり、今ではない。だからこそ、彼は本当の善意から、めんまに対して「成仏」という言葉を使う。「多分良いコトじゃない」とはっきりと言ってのけた彼にとって、「堕とすべきもの」は「他者としてのめんま」に他ならない。自由の身であるからこそ、めんまを取り巻く一連の事態が、彼には「バスターズ」としてバスターすべきものに見えてしまうのである。

 彼の訴える「現状が良いモノではない」という訴えは、うじうじと思い悩む仁太の耳には手厳しい。「現状がおかしいことは分かっているし、解決出来ればいいのは知っているが、どうやって解決したらいいか分からないし、解決したいとも思わない」。それはめんまのことであるのと同時に、仁太の置かれた引きこもりとしての生活そのものでもある。サブタイトルにある長い長い「トンネル」は、彼の人生に訪れた失意の一時の暗喩になっており、それを奇妙なプラス要素に転化させつつ、解決を待つ身の体現者として、めんまが存在しているように見える。「めんまがそこにいること」は、めんまにとっても、仁太にとっても甘美であり、一時の充足である。だが、他者(ぽっぽ)の目から見たら、やはりそれはおかしいことであり、良くないことなのだ。ぽっぽの手によって鮮明に示された「めんまの存在」と「仁太の人生」の二面性は、そのトンネルに出口を見いだすことが出来るのか。

 最終的には、この物語は仁太が歩き始めるところで幕を閉じると思われる。そのため、メインボディとなるのはあくまで仁太のお話であるが、それを取り囲む周りの面々の悩みも、ちゃんと筆が割かれている。今回収束したゆきあつの「憑き物」もその一つ。奇行に走った彼を苛んでいたのは、過去にめんまと交わした会話にあった。彼女の死の直前、ゆきあつはめんまを押しとどめて告白するという冒険に出たが、幼い身どうしのこと、これは空振り。そのままめんまは帰らぬ人となった。そのことが彼をずっと悩ませており、「自分がめんまを殺した」という罪の意識が、自身をめんまに移し換える倒錯した行為に走らせていたのだ。

 しかし、それを解決させたのも、まためんまであった。「パッチンをありがとう」という言葉は、ゆきあつとめんましか知り得ない(と、少なくともゆきあつは思っている)事実であり、仁太の口からそれが漏れたことは、「仁太のめんま」が本物であることを示し、更にその「本当のめんま」が自分を責めていないことの証にもなった。これでまず罪の意識が「堕とされ」、さらに「仁太のめんま」が本物であることは、自分が仁太との争いに敗れ、めんまを受け渡したことを示す。これにより、めんまへの憧れの気持ちも、ある程度は片付くことになった。「堕とした」後のゆきあつはどこか清々しい面持ちになっており、これまで壁を作っていた知利子や鳴子との接し方も変化し、優等生としてのポテンシャルが前面に出てきている。これまで「劣等生」として斜に見ていた鳴子に「付き合ってみるか」と問うたのも素直な変化の表れであろうし、嘘を吐くときにとっさにでた仁太の名前も、彼との関係性が改善され、昔に立ち戻って幼馴染みを見られるようになったことを示している(その上で「あんな奴のどこがいいのか」と悪態をつけるのは、生来のものである)。

 一方で、なかなか「堕ちない」厄介なものを抱え込んでしまったのは鳴子だ。彼女の抱える「仁太への想い」は、友達づきあいとのアンビバレントの中で、その捻れを少しずつ増している。必死に取り繕うチャラチャラした外見は彼女の内面とどんどんかけ離れて行っているし、過去に立ち戻ろうにも、既に構築した今の関係性が邪魔をする。ゆきあつが作り上げた「歪んだ今」は荒療治によって払拭されたが、彼女の場合はそうもいくまい。「今」という呪縛と「めんま」という呪縛に苛まれる彼女が、「仁太」を堕とすことは叶うのだろうか。ゆきあつが、停車したトンネルの中でぼそりと漏らした「自分たちは取り残された」という言葉は、鳴子にとっては必要以上に重くのしかかっている。ゆきあつから見れば、「めんまが見えず、置いて行かれた」という寂しさに解釈されるのだろうが、鳴子に取ってみれば、居もしないめんまが、仁太の手をとってトンネルの先へ抜け出てしまった、文字通り「取り残された」状態。明々とライトをともして先行する特急列車のビジョンが、そんな鳴子たちの心境をダイレクトに表しているようだ。人ならざるものとの無謀な争いに、出口は見えるのだろうか。

 そして一人我が道を行くのは、最後に残された知利子である。彼女に「憑いて」いるものは、「ゆきあつへの感情」という悩みと、ゆきあつ以上に膨れあがる自尊心だろうか。未だ隙を見せず、泰然とした彼女には悩みなどなさそうにも思えてくるのだが、彼女が自室の机にしまい込んだヘアピンが持つ意味は、思った以上に根深い。何しろ、あのヘアピンは過去のあのシーンを見ていなければ絶対に手に入らないものであるし、わざわざそれを見つけ出し、後生大事に取っておくという行為も、恐ろしく強い想いの表れである。にも関わらず、彼女はそれを一切表に出さず、淡々と自分の役割をこなす。ベンチで座席3つ分空いたゆきあつとの距離がそれを端的に表しているし、「取り繕うだけ」と非難した鳴子の服装や態度にしても、「変わらなきゃやりすごせない」と見下したような物言いだったが、それすらも「変われない」自分への自虐のように聞こえてしまう。他人に見えてこないだけに、この「憑き物」もかなり面倒なものであろう。

 勝手な展開予想だが、今後は真っ先に問題を解決させたゆきあつが、まずは鳴子を「堕として」みせるだろうか。その後は鳴子が知利子を、最終的に全員で仁太、つまりめんまを「堕とす」ことになるように思える。こうして書くと割と単純なシナリオになるように見えるが、特に女性の心理描写をおおっぴらに表さずに少しずつ間を埋めていく岡田麿里の憎たらしい演出方針は、終始緊張感を維持し続けるだけの求心力を持っている。本当に、このむずむずするようなやるせなさは他の作品では得られないものだ。

 それにしても……本当に会話の1つ1つが面白いし、キャラクターが良く出ているし、画面の取り方にいちいち見応えがある。今回でいうなら、見えないめんまを相手どって必死の説得を試みるぽっぽのシーンなんかが、嫌というほど胸にくるものがあった。面白展開ありつつのお話なのだが、毎話毎話、何故か妙なところを刺激するのである。他に細かいところでは、開き直ったゆきあつのさばさばしすぎた様子が楽しい。「あんた、めんまのことが好きなんじゃないの?!」って鳴子に聞かれて、「ま、そうだけど」ってしれっと答えるゆきあつさんが男前。故人(ロリ)への思いを遠慮せずに言えるのは素敵だと思います。

 そして、今回一気に株を上げてきた女性陣2人。必死で取り繕ってきたビッチスタイルが完全に破綻してしまった永遠の処女、鳴子。援交会社員に必死に抗う様子や、ゆきあつにいじられて慌てふためく様子が無闇に可愛い。エロ可愛いくせに公式処女認定を受けるビッチキャラ。阿漕過ぎて何も言えない。

 更に、知利子さんである。一人こっそりヘアピンを付けてみる知利子さん。「見えないわね」って、当たり前やん! ツッコミ待ちか! 天然過ぎる上に本人に一切自覚無しか! 守ってやりてー! そして一途! 変態相手でもその気持ちは変わらない! 素敵過ぎるだろ! しいたけ狩りとか誘いてー! 

 ……実は個人的にツボったのは、電車に間に合わなくてハァハァ肩で息をしてるシーンで、ほんの少しの間だけだけど、知利子さんが珍しく必死だったことが伺えるのが高ポイント。きっとゆきあつと同じ電車に乗らなきゃ、っていうので必死に走ったのだろう。そのくせ、間に合わなかったと見るとすぐに取り繕ってベンチで本を広げて、何事も無かったかのように振る舞うのである。いいなぁ、ポイント高いなぁ。彼女が読んでた文庫本、意外にもページの向き的に横書きなんですよね。解説書とかなのかしら。ひょっとして洋書? あのサイズで? 知利子さんマジかっけー。今後も二人の女子高生がもっともっと可愛らしくなることを期待しています。

 となると、やっぱり中の人のことも触れておきたくなるな。戸松遥・早見沙織というほぼ同年代の若手エース2人が、本当に見事なプレーを見せ続けてくれている。戸松はキョドらせても困らせてもはにかませても一級品。早見もちょっと珍しい知利子の配役にこれ以上ないベストマッチを見せている。本当に使われ方の幅に限界の無い2人。そして、そんな大器に挟まれる形ながらも色あせない茅野愛衣の存在感も注目に値する。今年は彼女がブーストしそうな予感ですな。

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  なんかもう、逆に普通な気もしてきた第5話。今後はしばらく静観していた方がいいかもしれないなぁ。

 すごく簡単にまとめると、今回のお話って結局「三國すげぇ」ってこと。「国を一人で支える経済力」「影響力を考えて椋鳥ギルドと金融街をマネジメントする統率力」、そして「事態を把握してすぐに経済的なサポートに周り現実の被害を押さえる判断力」など、とにかく一個人としてはあり得ないレベルの才能のかたまりが三國壮一郎という男なのだと。それに比べると、アセットの真朱との関係性も未だにちぐはぐな公麿は、本当に何故三國があそこまで肩入れするのかがさっぱり分からないレベルの主人公。特殊な能力があるわけでもなし、志に見どころがあるわけでもなし。結局のところ、公麿が何者なのかが分からないというのが、このアニメを捉えどころのないものにしている最大の要因であると思われる。

 加えて、「何故三國壮一郎は強いのか?」というファクターも分からない。単純に現実世界における資産の量が多ければ強いのだろうか? しかし、もしそうだとするならば、金融街のディールは現実のマネーゲームと同様に、持たざる者が勝ち得ない、全く面白くないギミックになってしまう。鷲頭麻雀や誠京麻雀ならば一応「富める者」を倒す理由にはなるのだが、おそらくこの作品にそうした要素を期待するのはお門違いであろう。となると、やっぱり「三國は三國だから強い」ということになるのだが……もしくはQがものすごい優秀だったとかね。それじゃぁちょっと見ている側も盛り上がれないんですよね。

 今回も多数のアセットが登場してディールの見た目だけなら色々と楽しい要素もあったのだが、そうしたアセットの「異質さ」が理屈で説明出来ず、単に見た目の迫力だけになってしまっているのは非常に勿体ない事態だと思ってます。今回も菊池を倒したアセットの鍵の能力とか、何が起こってるかよく分からんし。公麿の対決なんて、結局アセットじゃなくてアントレ本人同士の殴り合いだし。

 というわけで、今ひとつ盛り上がれないこの作品。最終的に「なんだか知らんけど真朱が可愛かったな!」なんて感想で終わってしまったら勿体無いです。ここまでのお話でようやく「下地が出来た」くらいの状態で、ここから想像もしないエキセントリックなネタがばんばん出てくることを期待したいと思います。まぁ、真朱は可愛いんですけど。

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