最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
チャイナ気分でハイテンション! な第6話。やっぱりP.A.作品といえばチャイナですよね。いのちなんだよね。ほんと、「true tears」「Angel Beats!」と固定ファンの多い作品を連発し、この「いろは」も話題沸騰のスタジオなのに、「CANAAN」だけは知名度が上がらなかったんだろう……名作なのになぁ。
愚痴はさておき、しばらくはギャグだのエロだのとよく分からないサービスに邁進していた喜翠荘が、久し振りに初心に戻って商売と経営を考える旅館経営アニメに戻ってきましたよ。怪しげな経営コンサルタントのおねーさんに振り回されてお約束のサービスシーンを披露したりはしたが、皆さん真剣なのは間違い無いのです。そして、そんなに簡単に田舎の旅館の経営が上向いたら苦労はしないのです。ばあちゃんもそのあたりのことは承知してるからこそガタガタ言わずにどっしり構えているのだろうね。この手の「経営が危ないから頑張ろう」シナリオの場合、主人公たちが何か画期的なアイディアを思いつくパターンとしては、大体地元の名産を使った地味な新商品を開発したり、地の利を利用した名所名物を生み出して客を呼ぶのがお約束だと思うのだが、そう簡単に喜翠荘に名案なんか生まれてこない。それを、「昔女将が使っていた衣装」というものすごく身近にあるもので何となく決着させた着地点は、ほど良く納得出来る良いバランスだったと思う。 この作品のうまいところは、あくまでドラマの流れを重視して無茶なご都合主義を引っ張りすぎないところで、例えば今回のシナリオなら、何となくハッピーエンドっぽく見せてはいるが、女将の古い衣装を純粋にプラス要素として喜んでくれたお客というのはほとんどおらず、家族連れは何となく険悪な雰囲気が解消されただけだし、衣装に気づいてくれた2組は、それが女将のものであると知っていた、いわば常連客である。そんな連中は別に営業努力をせずとも顔を出してくれるわけで、新規の顧客獲得には何の役にもたっていない。緒花のいう通り、これで「明日からお客が増える」なんて虫のいい話はないのである。ただ、それでも「緒花と女将の接点」としての衣装を引っ張り出してくる流れが自然に「良い雰囲気になった」ことを表しているし、前半のハレンチ衣装のインパクトがあったおかげで、その対比として出された地味な和装が、視聴者目線にはすごく由来のある、良いものに見えてしまうのである。冷静に考えればあんまり意味のない挑戦ではあるのだが、それを感じさせずに「イイハナシダナー」させてしまう構成は見事なものだ。 また、個々のキャラクターの配置にも無茶をせず、着実に歩を進めている描写も上手い。具体的には、今回の「衣装案」は緒花の努力が実を結んで表に出た企画であるが、実際には、彼女の思いを受けた豆じいが提供してくれたアイディアである。つまり、旅館経営のド素人である緒花は、全体を見直すと、川尻コンサルタントのアホなアイディアに感心してとんちんかんな挑戦を試み、から回った結果、うまく落としどころを見付けただけなのである。なんでもかんでも「主人公が熱意を持って取り組んだから素晴らしい解決策が見付かったよ!」というご都合主義にならず、緒花なら緒花なりの、身の丈にあった解決レベルで収拾を付けてくれているのはありがたい。 また、緒花は今回、何故かやたらとコンサルタントの川尻さんにこだわり続けている若旦那の縁とも関係性を深めた。店に愛着があり、何とか経営を上向きにしようと奮戦する縁だが、その方策はいささか見当外れ。それでも、緒花から見たら「失敗するとしても、やらないよりはやった方が良い」という精神は共感出来るものであり、積極的に彼のサポートに回ろうと奮起していた。そして、そんな二人を繋ぐ役割を果たしたのが、緒花の母親、皐月だったわけだ。同じ人物の弟と娘が、同じように振り回された経験から仲を深め、どこか似た部分を共有しあう。なかなか愉快な親族模様である。 そして、そんな血縁の深さは、オチの部分であの頑固婆、女将とも繋がる。女将も、過去には喜翠荘を守るべく、「何か新しいことを」と悩んで悩み抜いたことがあった。その結果が緒花のたどり着いたあの衣装であったが、彼女のアイディアも、過去には旦那に反対された「斬新な案」だったようである。保守と革新のバランスというのはいつの時代も難しい問題だが、女将も長い人生の中で、絶妙なバランス感覚を養っていたようだ。女将→縁という親子関係と、皐月→緒花という親子関係の対比と類似が見事にオーバーラップして色々と想像させてくれるし、何故女将が皐月を勘当したのか、などの過去にも興味が持てる。細やかな人間関係に、まだまだ色々と面白さが隠されていることを予期させる、良いシナリオであった。 一応他の連中にもちょっとだけ触れておくと、今回も素敵だったのは「中居頭」という立場をよく忘れそうになる巴さん。川尻さんの衣装作戦が失敗であったことを真っ先に見抜き、使えない従業員たちにとにかく頭を下げさせるためにひたすら平身低頭。若いのに大変なお仕事です。次回予告でなんだか大変なことになっていたみたいだが、彼女が暴れると作品の空気が変わってとても楽しいので、今後の活躍も期待したいところ。他は……前回までメインだった民子はホビロン役、菜子は……乳揺れ役。 そういえば、今回コンテ演出を受け持った人物が許琮という(おそらく)韓国人なのだが、スタッフロールを見ると、今回は制作がほぼ海外委託という状態で、グロス請けをしているのがUNION CHOというスタジオのようである。調べていて気づいたのだが、P.A.作品はちょいちょい関わっていたところですな。一昔前なら海外丸投げの制作は「三文字作画」と呼ばれる粗悪品の代名詞みたいなものだったが、P.A.の管理体制が良いのか、それとも格段に技術が進歩しているのか、スタッフロールを見るまで一切気づかないくらいのクオリティであった。ふぅむ、隣国の技術も馬鹿に出来ないな。 PR
佐隈さん育ちすぎ、第5話&OAD。今期はトップレベルにこの「アザゼルさん」が面白くて、ラジオを聞いていたらOADが既に2本分もあったことを知ったので、どさくさに紛れてそちらも視聴した感想まとめて。本当にね、癖になる勢いがあるよね。っていうか、勢いだけだけどね。
OADの制作は最も古いものだと1年以上前に遡るようだが、監督が原作を読んで「これを地上波でやりたいんだよねぇ」という無茶な意欲を見せたというエピソードからも分かる通りに、基本的に制作理念は変わらない。一見すると「製品版だから出来る無茶なことがたくさんあるな!」と思えるのだが、実際は、地上波でやっている現在の本放送も大概だ。やっぱり、水島努の変態エナジーは本物であろう。「芸人魂」というのが正しいかな。 一気に3本のエピソードを見たおかげで一番目が行ったのは、なんと言っても佐隈さんの急速なやさぐれっぷりである。1話ではあれだけ初々しくてツッコミ専門だった彼女が、「セーヤ編」では酒癖の悪さを見せ付け、そのまま今回のエピソードでもやさぐれキャラとしてすっかり定着している。基本の外面は常識人なので、すっかり悪魔に囲まれた生活に慣れきって毒を吐きまくる彼女の姿は、Mっ気のある男性にはたまらないものに仕上がっている。正直、最初はアザゼルさんやベルゼブブなど、悪魔のセクハラのひどさや野放図なネタ回しを楽しみに見ていたのだが、今ではすっかり、佐隈さんの乱れた生活が楽しくて見ている番組になっている。何がすごいって、人様には見えない悪魔達が散々悪さをしているのに、一向に動じず依頼人と会話出来るその胆力である。芥辺さんは、多分彼女のそうした素質を見込んでバイトにしたんだろうな。加えて、そんな才能はあるのに、基本的に佐隈さんってバカなんだよね。素敵やわぁ。 そして、そんなメインボディを支える周りの細かいネタ回しも容赦無い。個人的に大好きなのは、本当に小物っぽいヘタレた罵詈雑言をわめき立てている時のベルゼブブ。なんだろう、神谷ボイスの小物っぷりが本当に板に付いていて、あの独特の荒ぶった表情と絶妙にマッチする。アザゼルさんの場合は最初から駄目なおっさんとして描かれているので「普段通り」でしかないんだけど、ベルゼブブは一応普段は貴族っぽい振る舞いを見せているから、ギャップによる見せ方が出来るんだよね。ベルゼブブが本気で猛り狂うとどうなるかは、是非「セーヤ編」をみて頂きたい。ホント、クズばっかですわ。 で、やっぱりこの作品の場合、中の人の話ですよ。今回は謎のキャラクター、天使のサリエル役に草尾毅、依頼人役にうえだゆうじ。使うべきところにつぎ込まれた名優達よ。そして、モロク役には(ほとんどしゃべってねぇけど)玄田・アーノルド・哲章。「鳴き牛編」では大活躍してくれていたけど、本編の方では「謎の脅威」としての側面しかクローズアップされなかったな。また頑張って佐隈さんを牛乳にしてくれよ。そういや牛乳の中の人、佐藤利奈さんが今週無事に三十路に突入。おめでとうございます。今後も、ますますご発展の上、水島監督に無茶ぶりされてひどい役に回されて下さい。ラジオでは執拗に牛コスプレを強要されていたけど、ヤング師匠は、やはり乳を見て案を持ち出したとしか思えないのですよ。私の中で、今期アニメのナンバーワンヒロインは、佐隈さんです。
齋藤さんが絡んでくるといちいち字幕追わなきゃいけないから面倒臭い第6話。もう、「トリコ」のメルクみたいに首元にずっとマイクつけとけよ。
少しずつ回り始めた大きな物語。虎徹とバーナビーの関係性は本当に相変わらずなままだが、ようやくバーナビーが自分の過去のしがらみを表に出し、それを「お節介焼き」の虎徹が知るところになった。次回以降、彼の暗い過去がどのように巨悪に絡んでいくのか、気になるところだ。 3話で登場した例のアイツは残念ながら下っ端だったらしく、特にしゃべることも無しに瞬殺。おかげで彼の行動目的もよく分かんないまんまである。最後に登場した怪しいネクストが囚人殺害のホンボシのようであるが、1話で捕まったどうでもいい連中をわざわざ殺しに来た理由は完全に不明。また、黒人さんの方がディレクターを狙いに来た意味もよく分からない。虎徹とバーナビーは声を揃えて「あの爆弾事件の時に顔を見られたからその口封じのためだ」と推理していたが、爆弾設置なんて細かい犯罪の隠蔽のために、逃げも隠れもしない巨大重機による襲撃事件を起こしてしまっては本末転倒だろう。本当に目撃者を恐れていたのなら、虎鉄の素性(つまり一筋縄ではいかないヒーローであること)は知っていたはずだし、もっと静かに潜伏することを選んだ方がよっぽどお利口。ディレクターたちまで狙ってアクションを大きくしてしまっては、この世界では「ヒーローの集団に是非ともボコって欲しい」と言っているようなもんだ。本当はもっと別の目的があったのかもしれないが、そこが分からないままになってしまったのはどうにもモヤモヤするのである。 そして、そんなよく分からない襲撃者とドンパチをやる兼ね合いで今回引きずり出されたのがファイアーエンブレムだったわけだが、残念ながら、ブルーローズのような「お当番回」という雰囲気ではなく、あまり活躍を見せることが出来なかった。オネェキャラとしての濃さは多少補強されたかもしれないが、「炎を操れる」という能力を持つエース級の能力者のはずが、単なる機械にも負けてしまう大したことない奴という烙印を押され、特に炎の能力も有効活用出来ず、あげく、最後に登場した敵キャラと能力被りまでしている始末。見た目にインパクトの大きいキャラなのに、格好良い見せ方が出来ないのは残念である。一瞬だけ口調が男に戻ったときとかは面白かったんだけどねー。 あと、地味によく分からんかったのは、最後に黒人さんが人質を取ったシーンで、「手を挙げろ」っていうのは分かるんだけど、なんで「マスクを取れ」だったんだろう。一般市民ってバーナビー以外にはみんな素顔は知らないんだっけ? それで顔が拝みたかったとか? よく分からんなぁ。 ま、細かいところは謎とか粗がある気もするけど、相変わらずの王道展開的な謎の男登場シーンはなかなかの迫力だし、何より虎徹さんが可愛いから、それだけで満足することにしよう。ファイアーエンブレムの活躍は、また次の機会にでも。……あるんかなぁ。あと、虎徹さんがちゃんと次回予告できる日も……くるんかなぁ。
ギャグとマジのあいだに、第5話。今回の引きを見る限りでは、ちゃんと試合はやるみたいですな。ずっとこのまま白玉中の面々だけでギャグってもらっても一向に構わないのだけど……まぁ、それだけだと個性が出ないかね。
相変わらずの緩さは安心品質。特に明日菜のエロ妄想と琴音のハイテンションはいつでもどこでも健在で、この2人を見ているだけでもこの作品の目的は大体果たすことが出来る。そして、エロ妄想担当の明日菜は主人公のはずなのに基本的にヌルいギャグ担当なので、スポ根が絡んでくると元気なのは琴音の方。更にみっしーとのラブコメ要素まで一手に引き受けており、八面六臂の大活躍だ。フレームでのショットとはいえ、人間の毛髪を切断して壁にめり込ませるだけの威力を持った球が打てるのだから、武道で見せ付けた才能は恐ろしいばかり。常勝赤玉相手にも案外良い試合が出来そうな気もする。まぁ、ペアになってる明日菜の実力はさっぱり分からないままだけどさ。 実力ナンバーワンの来栖は、基本的に影が薄いし、その脇でわいわいやっているだけのエリザベスも、今のところあんまりキャラ立ちしてないのは気になる部分だろうか。5人が5人ともはっちゃけてたら収拾が付かなくなるんだろうとは思うけど、レギュラーメンバーがまだ本気を出せていないような気もしてちょっともどかしい。せっかくの可愛らしいキャラなので、この後の試合で少しでも盛り上げられればいいのだが。 そして残った1人、千歳さんが一体どこへいきたいやら。前半パートでは一応部長らしい観察眼の鋭さを見せて面目躍如だったのに、その後のパートではエロとギャグにかまけて遠い世界へと行ってしまった。全裸で森の中を闊歩して獣と渡り合い、サンショウウオと食事をともにする部長って、意味が分かりません。あれだけのバイタリティがあるのにテニス自体は下手くそなんだよなぁ……最後は春風家の飼い牛である花子とのコラボレーションまで実現させ、とにかく一番美味しいポジションなのは間違い無い。エロいキャラなのに頑張れば頑張るほどエロくない。でも、声が御前なのでそこはかとなくエロい。難しいキャラである。 さ、来週からはいよいよ待ちに待った「普通のテニスの試合」である。一体何が起こるのか。多分何も起こらない。今回一番面白かったカットは、明日菜がジュースを飲む口元のどアップでした。一瞬なにがどう映ったのか分からない上に、直前のカットが全裸千歳さん大暴走のシーンだったから、画面一杯に広がった肌色成分がエロい何かに見えて仕方なかった。多分、スタッフもそこまで分かってて遊んでるんだろうけどさ。省エネ作画の割に失点が少ないのはずるい作りだよなぁ。
わずか2週間という短期決戦を終え、新番チェックから番組感想までの最短記録を樹立した番組。この形式はなかなかまねできるものではなさそうなので、今後この記録が抜かれることは無いだろう。もちろん、この作品の後を受けて同じような放送形態の作品がガンガン出てくれば分からないが、おそらくそれは無いと思われる。なにせ、この作品がアカンかったからだ。
上の点数を見てもらえば分かる通り、個人的にはがっかりと失望の連続で幕を閉じた作品であった。製作陣に期待があったからこその初期配点だったと思うのだが、シナリオ面、映像面ともに、一切の加点要素が見付からず、ただダラダラと2週間を歩き続けただけ。何故こんな妙な放送形態にしたのかがよく分からないし、わざわざこれをアニメ化した意味も分からない。1話を見た後に「作品として中途半端なものなのだから、見たいなら原作や原典を当たればいいんじゃないか」というコメントを書いたのだが、終わってみれば、アニメとしては中途半端というか、明らかに駄目な部類に含まれるだろう。 シナリオが駄目なのは仕方がない。何度も言うように、「マネジメント」という一種の学術書、啓発本を、更に啓蒙しようとして書かれたフィクションという媒体自体が特殊すぎて、それを他の媒体に移植するのは並大抵の労苦ではないはずだ。教科書としても座りが悪く、お話としても目新しさのないもの。アニメにしたら、そんな中途半端な状態が改善されるわけもなく、話の筋の単調さ、陳腐さだけが浮かび上がるのは避けられない。ただ、やはりそれにしたって酷かった気がするのだが。最大の売りであるはずの「高校野球+ドラッガー」という新規さが欠片も感じられず、やってることは凡百の「野球漫画」である。しかも、そこに「マネジメント」が絡んでいるというニュアンス自体が弱く、努力をするでもなし、飛び抜けた発想力があるでもなし、単に理想論だけを振りかざして練習して、試合にでる不気味な高校球児の姿があるだけ。「ノーボール作戦」を標榜していたくせにピッチャーが映るシーンでは大体フォアボールで歩かせていたあたり、笑うしかあるまい。 別にありきたりな物語だからといって文句を言うつもりもないが(あだち充なんて何十年同じことをやっているか分からないが、別に「クロスゲーム」に不満は無かったのだが)、それが面白いものにならないことくらいは、分かりそうなものだと思うのだが。最も見せなければならない各部員達の特性や、各々の人間関係など、「野球もの」に必須の魅力の出し方が感じられない時点で、感情移入して見守ることなど出来やしない。 そして、そんな腑抜けた野球漫画を、アニメーションの動画、演出が後押しせず、更に足を引っ張っている有様。世間では作中で登場した球場の造形がおかしすぎることが話題になっていたが、その他にも選手の動きや打球の弾道、観客の描き込みにいたるまで、とにかく「野球を面白く、アツく見せよう」という意識が感じられない。最終回のピッチャーの力投シーンなんて、まさかの同じ話数内でのバンク使い回しまで発生し、「どこまで野球描写に力を入れたくないんだよ」と呆れてしまう。この作品は内容の9割が野球なのだから、そこを魅せられなければマネージャーもドラッガーもクソもないと思うのだが。一体どういう製作体勢だったのだろうか。 本当に「手間をかけていない」出来には、様々な邪推も可能だ。元々2週間限定の10話というスタイル自体が珍しかったし、スタジオ側はよっぽど無茶なスケジュールで制作を任されたのかもしれないし、金が出なくて人手を確保仕切れなかったのかもしれない。だが、昨今のアニメ制作事情の中で、それは言い訳にすらならないだろう。はっきり言って、この作品の腑抜けた動画面は、プロダクションI.G.の看板に泥を塗ったと言っても過言ではないと思う。最近は「おおきく振りかぶって」(A-1 Pictures)のように見ていて充分に「真摯さ」が伝わってくる野球アニメがあっただけに、その対比はあまりに明らかである。何故こうなってしまったのか、制作スタッフの本音を聞いてみたいところだ。 せめてもの救いは、終わった後に「結局、ドラッガーって、マネジメントってなんなんじゃい!」というのがさっぱり分からなかったおかげで、ひょっとしたら「マネジメント」自体の売上は伸びるかもしれない、ということくらいだろうか。確かに、あそこまで適当な扱いを受けた「名著」というのはなかなか無いだろうし、ちゃんと読んで改めて「これで野球……キチ○イの所業か」と突っ込みを入れる作業は必要な気もしてくる。ドラッガーさんも幸いだったのか災難だったのか…… 結局、こんな妙なスタイルで走り抜けた意義もよく分からなかった本作。例によって中の人の話をしようとも思うが、まぁ、ぴかしゃの代表作にはあんまりなりそうもないのが残念至極。9話のみなみご乱心のシーンとか、もう単に「この子は本当にどうしようもねぇな」という哀れみの目で見るしか無く、演じる方もあんな無茶苦茶な心理状態に肉薄するのは大変だっただろうと同情するばかりである。 ミル昇天
土地(24) 平地×5 島×2 山×2 広漠なる変幻地(M11)×2 ハリマーの深み(WWK)×4 沸騰する小湖(ZEN)×2 乾燥台地(ZEN)×2 氷河の城砦(M11)×4 金属海の沿岸(SOM)×1 ソーサリー&インスタント(22) 定業(M11)×4 失脚(ROE)×4 糾弾(M11)×3 先読み(ROE)×4 罠師の引き込み(ZEN)×2 審判の日(ZEN)×3 書庫の罠(ZEN)×2 その他(16) 紅蓮術士の昇天(ZEN)×3 ジェイスの消去(M11)×4 ジェイス・ベレレン(M11)×3 寺院の鐘(M11)×4 サイドボード(15) 否認(M11)×3 瞬間凍結(M11)×3 存在の破棄(SOM)×3 紅蓮地獄(M11)×3 貪欲な罠(ZEN)×3
オープニング変わった、第5話。先週あたりに、この作品のオープニングを担当していたアーティストが麻薬所持でしょっ引かれたというニュースを見て、「あちゃぁ、まだまだ始まったばっかだってのに災難だな」と思っていたら、予想以上に対応が早くて驚いた。天下のNHKはこういうことの処理は容赦ねぇな。流石に替えの映像や楽曲があったわけではないので、画面はそのまま、作中で使われる音楽にSEを入れただけのその場凌ぎのものでしかないが、それでもなんとなくやれているだけでも頑張った感は出ていますよ。
で、そんな世事とは一切関係なく、作中でも時代は進んでいく。前回、利休との会談で否が応でも自らの内にある野心を意識してしまった秀吉が今回の主人公。「信長討つべし」の利休の案は、忠臣としての地位を確立した秀吉には聞き入れるわけにはいかないものである。しかし、その気持ちは常に己が内にあったもの。利休の進言をその場で正すことも出来ず、熟考した後に斬って捨てることも出来ず。自分の業の深さに呆れながらも、秀吉は止まれぬ坂道を転がり始める。そして、その矛先が向いたのは信長自身ではなく、事前に不和の気配を感じさせていた光秀の方。猿が猿知恵を回し、忠臣の中の忠臣を揺さぶりにかかる。秀吉自身の手による横腹の小さな傷は、比べものにならない傷を光秀の心に残し、それが、この後で信長を焼き焦がすことになるわけだ。まことに、秀吉という人物は恐ろしい。 腹の探り合い、謀略、野心、そして忠義。様々な思惑が交錯する人間模様を見ていると、やはり戦国時代なのだな、ということを改めて思い出させてくれる。自らの立ち位置を心に決めた秀吉は、利休との密談の証拠を消すために、いとも容易く門番2人を斬って捨てた。後にその野心を海の外にまで広げることになる関白殿の冷淡な行動力が、遺憾なく見せ付けられる場面であった。 そして、そんな猿の思惑に完全に踊らされる形となりそうなのが、忠臣・明智光秀である。主君の振る舞いには多少の不満はあるものの、そこはあくまで主従の関係。信長の器は認める以外に無いものであるし、自分の気持ちや、家臣からの不満などは二の次であったはず。しかし、そこに突然現れたのは、自分と同じような立場に思い悩み、涙を流した秀吉の姿。あの気丈で飄々とした信長の側近が、自分の前で情けない泣き顔を見せた。これは、男として見過ごせる事態ではない。何が自分のため、家臣のため、そして国のためになるのか。光秀はしばし思い悩むことになる。 秀吉と光秀。2人の英傑の感情の揺れや決意が、今回も見事な止め画と「目」の演出で見せ付けられる。また、雨の中、家臣を切り捨てて修羅の道を歩み始めた秀吉の後ろ姿や、庭木をいじる平穏な日々を送っていたところに、予期せぬ涙を見せられた光秀の困惑など、1つ1つの感情が、言葉ではなく表情や仕草で見えてくる。相変わらずの重厚さである。秀吉の悪そうな顔が、単なる悪役ではなく、こもごもの思いを秘めた天下人の風貌に見えるように描かれているのが本当に気持ちいい。 で、そんな重苦しい雰囲気などどこ吹く風なのが、我らが主人公、左介さんである。決意に揺れる秀吉がひたすら自問を続けている間も、信長に送られた名馬を見て飛びつかんばかりに喜び跳ねているだけだし、高山右近にもらった「良からぬ気を起こさぬお守り」としての十字架も、名物の馬を見れば心がよろけて意味が無いし、何事も無かったかのように秀吉に渡った名品をかすめ取る小悪党っぷりは磨きがかかる。上司が「天下を取るために主君を裏切るどうか」で悩んでいるにもかかわらず、その間、部下は必死で偽の杓をこさえたり、ムラムラしちゃったからかみさんを呼び出したり。ほんと、武士としては最低の男である。しかし、だからこそ利休も秀吉も「面白き男」と評しているわけだが。「神を信じるか」って聞かれて、「3つの茶入れ」って答える時点で人として駄目だよなぁ。
毎日がエブリディな生活をしているために、あんまりゴールデンウィークとか関係無い私ですが、「世間では連休と言って浮かれたり凹んだりしているらしい、何か連休っぽいことがしたい!」ということで、思い立って劇場アニメを見ることにしました。近場の映画館の情報を調べると、やっているアニメというと「忍たま」「豆腐小僧」「プリキュア」「ワンピース/トリコ」などなど、結構やってるもんです。その中から何を見るか悩んだんですが、キモいおっさん1人で見に行って一番違和感が無いのはどれだろう、と考えた時に、最終的には随分前に封切りされていた作品になってしまいました。仕方ないです。流石に小さなお友達に囲まれて単身プリキュアを応援する気にはなれなかったですから。
というわけで「攻殻機動隊」である。ただ、劇場版と言っても過去に放送されたエピソードを3D映像に焼き直した作品なので、完全新作ではない。実をいうと「攻殻」はそこまで真剣に見たことが無くて、確か2nd GIGは昔地上波で放送していたのを全部見たけど、笑い男編はアニマックスとかでやっていたのを途切れ途切れに見ていただけなので、全容を把握していないズボラな視聴者だったりする。だから更にぶっちゃけると、このエピソードについても、劇場で見始めるまで、自分が既に見た作品だということを全然知らない状態で行ったのであった。いやぁ、適当ここに極まれり。ま、中身はすっかり忘れてたので丁度良かったんだけどさ。 というわけで、新作扱い出来ないけど新鮮な気持ちで見られる劇場映画。内容については、そこまで「攻殻」を真剣に語れる身分ではないのでおいとくとして、「過去に放送したエピソードをわざわざ劇場でやること」について、ちょっとだけ触れておこう。 まず、改めて見て分かることだが、「攻殻」ってのは本当にすごい作品だ。世界観が完全に確立し、「攻殻だから」というだけで色々な問題が解決するくらいのエネルギーを秘めている。SF作品としての骨子はしっかりした方だとは思うのだが、あくまでフィクションなのだから、突っ込みどころはあるのだろう。その上で、あのシナリオをあの映像、あの構成で叩きつけられると、文句を言う隙間が一切見あたらなくなってしまう。これは劇場で放映する前から作品として内包させたものであって、焼き直しだというのに観客動員がものすごいことになっているらしいのは、ひとえに「攻殻」という作品の世界そのものに魅せられたファンが多いからであろう、ということは理解出来る。 逆に言えば、「攻殻」にそこまで愛着を持っていない私のような人間は、「畜生! 見たことある内容じゃないか! 金返せ!」という感想になりかねないということでもあるのだが……幸いにして、決してそんなことはなかった。今作の最大の売りは当然「3D」という部分であるが、ここまで相性のいいアニメ素材は、ちょっと思いつかない。「電脳を介して見た世界」をイメージさせた3Dの画面配置が、これまでどこか突き放しているような印象を受けた硬質な画面を、有無を言わさず一人称視点にまで持ち込んでくるのである。視界の端に浮かぶ通信機器のインターフェースは、「あぁ、俺も電脳化するとこんな風に世界が見えるのか」という疑似体験を完璧に果たしてくれる。なるほど、これは3Dで見なければなるまい。 実写と違い、アニメ素材はアクション部分になるとどうしても動画のエッジがブレてしまい、3D眼鏡を通しても多少の不自然さが出てしまう部分があるのだが、それを加味しても、「浮かんで見える」という3D効果は充分にプラスである。基本的に背景はどっしりと暗いことが多く、そこまで奥行きを意識させる構図を取ることは少ないのだが、サイトーの最大の見せ場である狙撃シーンなんかは、画面の押し引きも利用して阿漕ともいえるくらいに画面が引っ張り出されてくるので思わずのけぞってしまう。こいつぁなかなか強烈でしたよ。 ま、正直言うと眼鏡オン眼鏡の人間は2時間ぶっ続けで3D眼鏡をかけていると目元がしんどくなってきてしまうのだが、それでも見続けなければいけない求心力があったと言うことは、この作品は成功したと見ていいのだろう。今後も劇場作品っていうと3Dを売りにしたものが増えていくのだろうが、はたしてここまで親和性の高いものが現れるかどうか…… 作中、実際は「飛び出す」というよりも「奥行きが見える」効果の方が大きかったので、ラストシーン付近になって「どうせ飛び出すなら少佐のおっぱいが、おっぱいが!」と念じていたのは秘密だ。相変わらずのナイスバディだったけど、特に飛び出す要素は無かったぞ。
少し遅れましたが、無事に見ることが出来ました、第26話。久し振りに見る「アマガミ」でしたが、ヒロインでガラッと雰囲気が変わるくせに、根底に流れる理念が統一されているので、懐かしいと同時に新鮮でもある。思い返してもなかなか良い作品であったことよ。
最終話を飾るメインヒロインは、満を持して登場する無敵の妹キャラ、美也である。個人的には「アマガミがアニメ化するの? だったら棚町さんと絢辻さんと美也の3本だけでいいわ!」と言っていたくらいなので、本当に嬉しい限り。全編通して美也が全開。わずか30分の出来事なれど、他のヒロイン勢の4話分に負けないインパクトを残していきました。地味に上崎が存在感をアピールしていたのも無闇に楽しかった。 こうしてみると、橘さんってばホントにイケメン。妹フィルターがかかっているので多少美化されているきらいはあるものの、一応「色んな女の子と仲良くしていることの正当性」は説得力があり、美也の杞憂ともやっかみとも取れる微妙な感情が、いい塩梅で漏れ出してくる。スタート地点が「駄目なにぃに」なのに、リサーチをしていく過程で少しずつ格好いい兄貴になっていって、最後には頼れるお兄ちゃんとしての地位を獲得する(オチで少し戻すが)。もちろん、だからといって美也は兄に対してベタぼれしているわけではなく、あくまでも「ちょっと憧れのいい兄弟」としての距離感を維持しており、「これくらいの兄妹関係ならあってもおかしくないかもなぁ」と思わせるくらいなのが良い(実際の妹がいる身としては、絶対にあり得ないと断言できるけどさ……1つ違いの妹なんて、脅威以外のなにものでもないと思われる)。 シナリオ最終段階では「アマガミ」というゲームタイトルと絡めたエンディングまで用意されていた。テレビ放送だけを見てエンディングを迎えた場合、どっちかって言うと「ヘソナメ」とか「ヒザウラナメ」の方が適切なタイトルだと思えるだけに、このエピソードは実は必要不可欠なものである。あれだけたくさんの恋人と変態行為に及んでいた純一が、最終的には家族からのスキンシップで受け手側に周り、その「甘噛み」という行為自体も、愛情表現とは言っても家族愛を表すものであったというのは、何とも奇妙な幕引き。このくらいのライトな感じの方が、すっきりして良い終わり方とも言えるのかしらね(冷静に考えると、家族愛としては度が過ぎた表現ではあるのだが)。 この作品を見る上で不可欠なのは、やっぱりみゃーの中の人である。妹キャラの完投率100%、天性の鬱陶しさを誇る声優、阿澄佳奈の真骨頂。猫をモチーフにした美也というキャラクター自体が、アスミスとはものすごく馴染みやすいんだよね(アスミス自身も釣り目で猫っぽいイメージがあるからね)。阿澄成分を堪能出来るだけでも、このエピソードには価値があるのだ。 そういや、このほどそんなアスミスが体調不良で休養に入っているとの報が、所属事務所から出された。人気絶頂期で多忙なのは間違い無いし、アイドル稼業との両立は想像以上にしんどいのだろうが、こういう形で不安が残ってしまうというのは残念至極。ちゃんと休養して、後の遺恨が残らない万全の状態で復帰して欲しいものである。また、今回の騒動で、どうもLISPへの風当たりが強くなっているのも気になるところ。確かに、あんまり「向きの」仕事って気もしなかったし、少なからず影響があるのは事実だろうが、あんまりLISPとしての仕事に非難が集まるのは、当人としても望まざることなのであまりよろしくないと思うのだが。今回の結果を受けて、事務所がどのように判断するのかは注目したい。 こうして考えると、堀江由衣が立ち上げてそれなりに賑わった後に円満解散したAice5ってすごいユニットだったのかもしれない。 |
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HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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