最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「電波女と青春男」 4→4
終わってみたらこんなもの、という感想。途中から、この作品を快適に見る方法を編み出したんですよ。それは、台詞類を特に聞かず、キャラの中身など一切考えず、ひたすら画と音として楽しむこと。そうすれば、これって立派なシャフト作品。そして、徹頭徹尾絵柄は可愛らしいのです。そういう意味では、実にクオリティの高い作品だったと思います。 1話目の時点でも、そのグラフィックの美麗さには心奪われたものです。西田亜沙子の艶のある絵をここまでアニメの上で再現出来たというのは実に見事で、女の子は40歳のおばさんにいたるまで、全員可愛らしい。中の人もそんなグラフィックイメージを崩すことなく、メインとなった大亀あすか・野中藍・加藤英美里の3人は、完璧にその任をこなしたと言って良い。可愛らしい絵が可愛らしい声を出しながら動く。そのことに何の不満があるだろう。普段作画というとふざけた方向にばかり尖ってしまうシャフトだが、こうして「綺麗な」画面で正々堂々勝負することもできるのであるよ(まぁ、コンテは相変わらずだけどさ)。 で、問題となる脚本部分なわけだが……まぁ、ほら、気にしないって大事なんだと思う。これも1つの「日常系アニメ」なわけだし、起こっている事象だけをのんびりと眺めていれば、案外不可思議なノスタルジーに浸れたりもするんですよ。こんだけ駄菓子屋のシーンが多い作品なんてなかなか無いしね。どんな台詞をしゃべっていようと、それはアニメスタッフの責任じゃないしね。しかし、こんな小うるさい脚本に本当にニーズがあるものかね。 真面目に見ていくと、タイトルにある「青春」という要素を切り取れば、このラノベも普通にいい話だと思う。不登校児との出会いから始まり、気づけば町内会の交流にまで広がる世界は宇宙人など持ち出さずともよほど「広がった世界」であるのだし、流子さんのほのかな思いをメインにした高校生の男女交流なんて、至極健全なものだ。世界の広がりと自己鍛錬という側面から見れば、エリオの方がよっぽど「青春女」であり、ヒロインとして、見るべき点、共感すべき点がある。問題となるのは、基本的に全て「青春男」こと真の方である。こいつの言動が、いちいちイラッとするのである。「青春」や「電波」などという言葉で覆い隠しているものの、このキャラクターが体現するのはまさに厨二を通り越した恥ずかしさのオンパレード。この作品で許し難いのは、そうしたものを「恥ずかしいだろ、恥ずかしいものを書いてるんだから恥ずかしい台詞になるに決まってるんだよ」と作者が得意げになっているのが透けて見えるところ。 そうじゃないんだ。確かに恥ずかしいには違いないが、こういうものを「そのレベル」で書くことを良しとしている姿勢が根本的に恥ずかしい。もし本当に「青春の痛々しさ」を真っ向から書くなら、そこに「電波」なんて隠れ蓑はいらないはず。そこで敢えてエリオを「電波女」に設定したのは、「電波を容認する設定だから、多少筆が滑ってもそれは演出ですよ。僕が本当に厨二世界にどっぷり浸かりたいわけじゃないんですよ」という言い逃れのためにしかみえない。実際、「電波女」であるはずのエリオはすぐにその挙動から電波性が抜けて、結局残るのは痛々しい真の言動のみ。「青春」と言いつつ、結局は痛々しさを体現するのは主人公の方。それじゃ、フェアじゃない。どうしてもそこんところが気になって、この作品を一から十まで楽しむ気にはなれなかったのである。 でも、女の子は可愛いよ。今作で名実ともにヒロイン声優として名乗りを上げた大亀あすか。可愛いじゃないですか。最初は絶対に聞いてられないと思っていたオープニング歌唱も、少しずつ少しずつ癖になっていきました。次に40歳母親ヒロインという新たな地平を切り開いた謎のイタキャラ女々さんではっちゃけていた野中藍。以前どこかで「野中藍は次代の水谷優子」と書いたことがあるが、この役こそが、そうした橋渡しがうまくいっている証拠ではないだろうか。おばさん萌えっていうジャンルはまだ馴染みがないが、これはアリです。そして、個人的にはメインヒロインだと疑っていないリュウシさん、加藤英美里。何をやらせても花があるなぁ。りゅうこやっちゅーねん。 PR
#27「ネバーエンディング茨城犬」 (CV:飛田展男)
茨城といえば……まぁ、誰の予想を外すこともなく、納豆犬の登場です。昔懐かしの藁仕込みボディに、ほっこりさせる飛田展男ののんびりした声色。まぁ、落ち着くキャラクターでありますね。本人も、ねばねばを使って世界を救うことを夢見る、何とも夢見がちな良い奴である。水戸近辺も震災の影響を受けていて納豆が全国的に不足気味らしいけど、大丈夫なんでしょうか。 で、そんな納豆犬と文字通りに「絡む」のは、我らが暴君、愛知犬。自分が名前を間違えられるのは気にするくせに、人様の名前は一向に頓着せずに「いばらぎ〜いばらぎ〜」と心ない呼びかけ。前回の三重の時の反省など全く活かす様子もなく、ベタベタと触りまくって実に分かりやすい展開に。ほんと、トラブルを起こす方向にしか動かないんだから……中身を散らかしてしょげかえる茨城に対し、全く悪びれる様子もなく「こういう日もあるっ!」と肩(?)を叩き、その拍子で再びのねば〜。まさに、サブタイトル通りのネバーエンディングである。無限ループって怖くね? 納豆とエビフライの食い合わせは……案外悪くなさそうだな! #28「そこに鹿児島犬があるから」 (CV:大川透) 九州も南端、鹿児島まで旅行にやってきたのはいつものんびり、ドリンクコンビの愛媛と静岡。仲良し二人が山頂に到着して早速静岡が「ヤッホー!」すると、帰ってきたのはめちゃめちゃいい声での「さっつまーいもー!」。吹かずにいられないシチュエーションだが、叫んだ当人達は困惑するばかり。確認のために愛媛も「ヤッホー!」すると、今度は「さいっごーどーん!」とのお返事。晴れやかな山頂でのちょっとした怪奇現象である。そしてその実体は……史上最大級の犬(??)! 鹿児島犬の仕業であった! というわけで、JOJOでいうならVS女皇帝戦を思い起こさせるような大がかりなオチを迎えた鹿児島エピソード。これまでも山梨が隠れられるくらいのサイズを誇る鳥取砂丘の化身こそ存在していたが、まさか静岡と愛媛が登っていた桜島そのものがキャラクターになっているとは。そりゃ、あんだけでっかかったら声も大川透的ないい声になるわ。どれだけ回を重ねてマンネリズムに陥る危険性があったとしても、その斜め上をいく新たな展開を生み出すこの作品の心意気が感じられる、とんでもねぇキャラクターである。でもこいつ、今後万一全員集合絵とか描かなきゃいけない時にどうすんだ……縮尺が大変なことになるぞ…… それにしても、自分たちの仲間だと気づかずに登山にきていた愛媛と静岡のコンビは相変わらず癒されるな。特に静岡は、古式ゆかしい唐草模様の風呂敷包みにお弁当を入れての登山。無駄に可愛らしくてほっこりするわ。常に刺激とトラブルに囲まれた愛知とはエラい違いである。そんな2人に悪戯して怖がらせるとは……鹿児島め、見た目の大きさと違って案外小さい奴なのかもしれないぞ。 そして……大川さんって鹿児島県民だったのか。薩摩隼人だったのか。……なんだろう、見た目にしっくり来すぎて逆に嘘くせぇ。何故か、俺の知ってる鹿児島県民はみんなタイプが似てる。
○「廻るピングドラム」 6
今期本命作品その2。木曜日は大変だこりゃぁ。実をいうと、私はアニメに入った時期の関係で「ウテナ」を全く知らないのである。おかげでこの作品が幾原邦彦監督作品である、といわれてもそこまでピンとくるわけではないのだが、彼の略歴に「のだめカンタービレ」や「放浪息子」のオープニングコンテが入っているのをみて、ほぅ、と思うくらいは出来るの。ふむ、色々と刺激の強そうな作品になるのだろう。 そしてこの1話である。……うむ、分からんな。中盤までの流れは、画面構成こそ気合いの入ったものではあったが、正直そこまで目を引くようなものではない、という印象。敢えてあげるなら、一番目が行ったのは常に意識される色彩についてのこだわりだろうか。舞台が3人兄弟が暮らす狭い下宿でも、電車の中でも、そして水族館の館内でも、必ずどこかに目を引く色彩を持つプロップを混ぜてくるな、というのが画面で一番印象的な部分だった。下宿の襖など、本来なら地味な色で統一されるはずのパーツがいちいち明度の高い色彩で飾られており、それが単調になるはずの画面をこの上なく刺激的なものにしている。水族館のグッズショップなども、細かい部分に様々な色を配し、「普通の」日常シーンをどこか賑やかなお祭りムードに仕立て上げているのだ。そして、そんな色彩へのこだわりは哀しみに暮れる兄弟がぶつかりあった霊安室で一瞬だけなりをひそめ、妹の復活から舞い戻った日常で、再び機能するのである。あのシーンがこの物語の決定的な転機であることが実に分かりやすい。 そして、「他人には見えないペンギン」という意味の分からない現象が発生し、そのままなだれ込むようにペンギン女王との共同生活、謎の幻想空間、壮絶で艶やかな歌劇、そしてこの作品のキャッチコピーとなるであろう、「生存戦略しましょうか」である。なんとまぁ、なんとまぁ。分からないことだらけだが、とにかくひたすらテンションが上がったのは事実。この無駄に強烈な説得力は、何に起因するものなのだろうか。 とにかく、歌劇パートに入ってからのアニメーションは1カット1カットが魅力的だ。非常に打算的な側面もありつつ、存分に見る側に媚びを売り、徹底的に快楽を与えることのみを目的とした「動くために動く」アニメーション。現時点で断言するのは乱暴だが、あのパートの1つ1つのオブジェクトに大きな意味など与えられていないに違いない。とにかく見た目に賑やかに、ものすごそうに見えたら勝ち。そう感じてしまった時点でこちらの負け。ニュアンスとしては1クール前に「分からない」作品を生み出した中村健治の「C」と似たような方向性といえるかもしれない。ただ、こちらの方が古き良きアニメーションの技法を、そのまま素直に持ち込んでいるだけに、「分からないけどまぁいいや!」のレベルが高い。なんだか、何も言ってないのと同じ感想だし、何も言えないんだけど、奇妙な満足感が得られたので1話はこれで良しとしよう。わたし、水族館に行くとずっとペンギンの前に居たいくらいにペンギン好きなんですよ。フンボルトこそ至高。 一応蛇足で拾っておくと、「生存戦略」「神が作った人間の運命への嫌悪」などのタームが、主人公(兄)の度が過ぎた妹への執着(近親愛)を揶揄する内容であるということは分かっている。今後は兄妹の関係性と、そこに介入した謎のペンギン星人の絡みで物語が進んでいくことになるのかな? うーむ、アニメの意味はよく分からんが、とにかくすごい展開だ。 で、最後は当然中の人のこと。今作はキャストの多くをフレッシュな面子で固めており、キャストロールを見ても、馴染みがあるのは木村良平と屋良有作くらいのものである(あと石田彰もだけど)。そして、そんな中で注目すべきは、当然主役を務めることになった「綺麗なジャイアン」こと木村昴。先日放送された「ぼいすた」を見て、「なんとまぁ、濃い男よ」と思った印象がそのまま継続されているので、細身のイケメンに声を当てているのがやたらおかしかった。技術的な面でいうと、基本が舞台役者であるためか、アニメの音声としてはちょっと癖があって違和感が残る。音の端々に見られる「濁り」が強いせいかもしれないが、この違和感はすぐに消えてくれるもんだろうか。でもまぁ、決してまずい仕事をしているとは思わないので、これが「2枚目の」看板になればいいな、というくらいの段階か。そして妹の日鞠役には、俳協の新人、荒川美穂という娘が抜擢された模様。1話目を聞く限りでは、正直「新人すなぁ」というくらいだが、印象としては初期の坂本真綾を彷彿させる。声質は割と良い感じなので、ここで一発のし上がることに期待です。
○「BLOOD-C」 6
今期本命作品その1。MBS制作で刀を振り回す主人公、そして父親が藤原啓治というと、どこぞの兄さんが父さんを殺しすぎる作品と被っている気もするが、その実体は随分違う。「イカ娘」「アザゼルさん」とヒットを飛ばし続ける水島努が、あの「BLOOD」シリーズの新作を手がけるというのだから、そこには本格派のアニメーション作りが期待される。原案は当然の藤咲淳一、そこにCLAMPも1枚かんでいるので大川七瀬が脚本参加。制作はI.G.であり、キャラデザは黄瀬和哉と並ぶのだから、スタッフ的にはあの「×××HOLiC」の正統後継ということになるだろうか。「おお振り」以来の「白水島」が見られる作品ということで、一体どんな仕上がりになるものかと、期待は高まるばかりだ。 1話目の時点では、連発されていたCMから大体予想される内容のものが予想通りに展開された。主人公ヒロインはベースがドジっ子だけど妖魔討伐の時は覚醒するというあまりに陳腐な設定だが、BLOODシリーズということを考えれば、前作「BLOOD+」の(音無)小夜との対比は綺麗に出ている。あとはまぁ、前半部分が家族交流と学園ドラマ、後半部分が妖魔との壮絶バトルということで、ドラマ+バトルを描きたい、というMBS制作アニメの定番の設定が非常に見やすい。「投票で待ち受け画面配信」とかいう企画を見てると、同じ時間帯に放送してた「ギアス」を思い出すよね。 シナリオラインは実に普通なので、見るべき点は1話時点での雰囲気作りと、そこにどの程度の手間をかけているかという心遣いの部分。そして、この要素について、水島努に心配するのは野暮というものである。「HOLiC」「おお振り」を手がけた水島監督は、本当に「忠実な脚本意図の再現」という面においては神がかった安定感を誇るのだ。今作も、きちんとこの作品のシナリオ・キャラクターに求められる要素を十全に解題し、アニメの画面として再構築することを徹底している。製作体勢を見る限りではなかなか金がかかっているということも分かるし、次回以降にも何の不安もない状態だろう。 一応、いくつか注目すべき点をピックアップしておこう。学園ドラマを含む日常パートについては、主人公小夜が登校するシーンが実に印象的。中の人のうま味を存分に使って「即興で歌を歌いながらのんびり歩く小夜」というシーンがたっぷりと尺を取って流されるわけだが、あれだけのシーンに徹底して尺を割くという判断はなかなか出来ないものだろう。そして、このシーンはただひたすら小夜のアカペラ歌唱だけが流され、そこに余分なBGMは流れない。ただひたすら、小夜の声、小夜の日常だけが静かに流れるのだ。このワンシーンだけで、小夜というキャラクターが大体分かってしまうってんだから大したもの。「敢えて音を増やさない」という音響演出も、なかなか水島さんらしい。 そして、後半のバトルパートが今回の最大の見どころ。登場時は無機質で動きも単調だった地蔵型の化け物が、少しずつ成長してダイナミックに暴れまくるだけでも恐ろしく見応えがあるし、対決場所に選ばれた湿地の、足首程度まで浸された水の使い方が抜群に上手い。水しぶきを上げて滑走する地蔵だけでも迫力が出るが、その水に小夜が沈み込み、息苦しい中で戦い続ける緊張感や、水の中を利用して滑り込み、刀にたどり着くシーンなど、画面を上下に揺さぶってのアクロバティックな動きの出し方が見事。動画面では、地蔵がハンドスプリングのようにして小夜の前に大ジャンプで回り込んだ後に、小夜が思い切り吹っ飛ばされたカットが格好良くて印象的だった。 そして、全編を覆い尽くす「血」というモチーフへのこだわりも徹底している。冒頭、妙な形の温度計は、血管を流れる血液(赤血球)を強くイメージさせる。独白の台詞では「人を人とするのは血肉ではない」と語るが、その根源には「血」が横たわっていることが、画面のオブジェから語られるのである。また、「鼻をすりむく」ことから始まった小夜の物語は、化け物に大出血させることで幕を引き、その残滓は御神刀にこびりついた血糊に残される。無機物の象徴たる地蔵が激しく血しぶきを飛び散らせて倒れ伏すシーンも、「血」というものの存在を強く印象づけるものになっていただろう。 そして、「血」のモチーフが実に扇情的に使われたのが、とんでもない注力のされ方で実現したオープニング映像。手がけているのは、最近すっかり「オープニング職人」になりつつある梅津泰臣である。もう、流石としかいいようがない。本当に艶めかしさなら天下一品。 色々と見どころが多い本作であるが、中の人的には「プリキュア」以来の水樹奈々主演作品。普段のドジっ子スタイルは水樹奈々の真骨頂であるが、今後のシリアス展開でちゃんと「強い」キャラになれるかどうか、久し振りに真価が問われるキャラクターとなりそうだ。他には……まだあんまりキャラが出てきてないな。荒鷲こと浅野真澄先生が注目作で久し振りにレギュラーなのが印象的。荒鷲先生は本当に、本業が何だか分からない人だよな。
フルスポイラが出揃ったので、出入りによってどの程度このセットがスタンダード環境に影響を与えるのかを、ざっとではあるが見ていくことにしよう。ちなみに、当方なんちゃってプレイヤーであり、あんまり環境についての知識は深くないので、見当違いのことが書いてあっても御容赦願いたい。
○「異国迷路のクロワーゼ」 5
「GOSICK」の終了と時を同じくして始まった、武田日向の漫画作品。原作については未読だが、見た感じではいかにも「らしい」雰囲気といえるスタートではなかろうか。 いわば「日常系」といえる中身にちょいとした異国情緒を交えた内容となっており、描出する要素はとにかく世界の雰囲気を構築する部分から。そういう意味ではやはり「GOSICK」の1話に似ていて、あちらは架空の国であるソヴュールを描くことから始まったが、こちらは19世紀フランスの町並みを「それらしく」描くことから始まる。オープニングテーマの雰囲気や、それをバックにしながらぶらぶら歩く町並み、細かい人々の所作に至るまで、とにかく「普通っぽさ」を重視しながら、馴染みの薄いフランスの風景に何とか息をさせようとしているのがよく分かる。1話目ということもあって背景とキャラクターのかみ合わせはなかなかのもので、まるで初期ジブリ作品のような、ちょっと懐かしさが感じられる「遠い別の国」の独自性は良く出ていたのではなかろうか。そして、そこで展開されるのは悪人が1人もいない穏やかな穏やかな日々の物語。異国から単身訪れた少女には苦労も絶えないだろうが、それでも回りにいるのはみんな度が過ぎるくらいに良い人たちばかり。これからも、きっとこの穏やかな世界で彼女が頑張っていく姿を見守ることが出来るのだろうと思えば、それだけでも楽しむ要素は多いと思われる。 ただ、一応気になる点もいくつかあって、シナリオ面でいえば、「度の過ぎた人の良さ」のバックボーンがまだ見えてこないのがちょっと据わりの悪さに繋がる。クロードについては「本当に相手のことが考えられる良い奴なんだろうな」という程度で済まされるのだが、湯音の徹底した奉公人根性については、ちょっと引くくらいの強さがある。少女の信念の強さを描き出すのには最善だったのかもしれないが、いくらなんでも身寄りも無く訪れた異国の地で、あそこまで徹底して自分を貫き、「正しさ」を守れるというのは、ちょっと外見から見えるキャラクターとそぐわないイメージになってしまうのだ。もちろんこれから眺めていく間にそこは馴染んでくるとは思うのだが、湯音が強すぎると、せっかくの「異国情緒」という異質さまでもが、そのまま「普通の日常風景」へと溶け込んでしまい、オリジナル要素が活かしにくくなってしまう。1話目くらいは、少し戸惑って年相応におろおろして欲しかったもんであるが。 そして、もう1つ気になるのは作画、特にキャラクター作画について。武田日向デザインのキャラクターは、特徴が強いので綺麗に描ければこれ以上ないくらいの魅力が出ると思うのだが(実際「GOSICK」は作画面での失点は一切無かったと思うのだが)、この作品のキャラクターは、時たま顔の造形に違和感が出る時がある。どこぞのミサワじゃないけど、「あれ? ちょっと目が離れすぎているような……」と思うシーンがいくつか確認出来た。これも慣れの問題と言ってしまえばそれまでだが、おそらく湯音の可愛らしさを前面に出して勝負する作品になると思われるので、女の命とも言える顔の造形については、細心の注意を払って欲しい。 とはいえ、シリーズ構成佐藤順一の名前の信頼度は抜群であるし、監督の安田賢司氏についても、「しゅごキャラ」シリーズの監督ということなので連携はしっかりしているはず。キャラ作画についても、オープニング・エンディング原画に伊藤郁子の名前が出るなど、チームサトジュンの精鋭がここで力を発揮してくれる期待がある。是非とも「特に何も無い日常」の良さというものを見せ付けてくれることを期待したい。 最後に中の人のこと。今回は近藤隆や田中秀幸に触れる必要は無いので、当然湯音の中の人、東山奈央について、ということになる。クレジットを見るまで誰だか分からなかったのだが、たどたどしい湯音の発声の演じ方はなかなか面白くて見るべき点が多い。これが事実上のヒロインデビューということになるだろうから、アーツの放つ期待の新人として、ここで是非とも代表作を打ち立てて欲しいものである。
○「にゃんぱいあ The Animation」 ー
あ、うん。ねぇ知ってる? これって、あのGONZOが幾多の困難を乗り越えてようやく到達した、久し振りの元請作品らしいぜ! すげぇぞGONZO! 復活ののろしだ! ……いや、分からんし。3分ぽっちのアニメじゃ何がなんだか分からんし。評価のしようがないし。 あ、でも可愛かったんじゃないでしょうかね。にゃんぱいあは愛らしいと思いますよ。大してアニメにする労力もかかってないし、ローコストで愛くるしさを振りまけるなら悪い相談じゃないんじゃないですかね。ただ、これってどこまで追いかける必要があるアニメか分かりませんけど。にゃんぱいあ役が小清水、ナレーションに後藤邑子っていう配置もいいですね。最近なにかと物騒な噂が絶えないバオバブの力を結集させたキャストですよ。割とマジで。 そして3分しかないアニメについたよく分からないテンションのエンディングね。実写て。ただでさえアニメ本編短いのに実写て。いや、別にいいですけどね。麻生のなっちゃんも楽しそうでしたし。ヒャダインの曲+麻生夏子の声っていう組み合わせば案外ベストマッチな良い組み合わせかもしれません。ただ、個人的に前山田健一は好きだけど、ヒャダインはそうでもないんですよ。曲作りの腕前は本物だと思うので、あんまり調子に乗って前に出てこないでクリエイターに徹して欲しいんだけどな。まぁいいや、正直、来週見るかどうかも分からんし。覚えてたら録画するさ。
とりあえずこれでフルスポイラ。
(後日追記)ここにも載っているアーティファクト「帝国3点セット」はどうやらデマであったようだ。最近のフェイクは本当に精巧で分かりにくい。悔しいので、まとめからは削除したけど記事はそのまま載せてある。あーあ、楽しそうなカードだったのに。 (後日更に追記)と思ったらやっぱり実在してた。なんだ、公式がスポイラに掲載忘れてただけみたいだ。なんかいいように踊らされておる。 「Angel’s Mercy/天使の慈悲(M10)」 C だからさぁ、こういう回復スペルはさぁ。 「Celestial Purge/天界の粛清(M11)」 U 今回もデーモンさんが理不尽に追放されてるんでしょうかね。黒のメインウェポンが「ファイレクシアの十字軍」である限りは使われにくいよね。あ、でも「殴打頭蓋」が除去れる!(細菌トークンだけ) 「Demystify/啓蒙(ROE)」 C 実はエルドラージにもいたっけ。アーティファクトが、アーティファクトが割れません。 「Honor of the Pure/清浄の名誉(M11)」 R 白は白で白なのだ。今回は徹底的に身内に優しいだけの仕様に。本当に独善的な色だな。 「Mesa Enchantress/メサの女魔術師(M10)」 R 一期休んでの再録。これと「オーラ術師」と「天使の運命」を見ると、今回の白は久し振りにエンチャント推しらしい。 「Roc Egg/ロック鳥の卵(M11)」 U 白っぽさは有るカードなのだが、使用実績は皆無。 「Stromfront Pegasus/嵐前線のペガサス(M11)」 C リミテッドで綺麗なビートはいかがですか? 今回は白クリーチャーサポートがはっちゃけてますよ。 「Alluring Siren/魅惑するセイレーン(M11)」 U リミテッド構築を問わず、こいつに魅惑された記憶がない。 「Djinn of Wishes/願いのジン(M10)」 R 1年空けての復帰。この子は割とお気に入りで、コスト踏み倒しコンボの夢が色々と広がります。 「Flashfreeze/瞬間凍結(M11)」 U 色対策カードの最優秀選手。タイタン、火力、なんでもござれだ。ただしスラーンだけは勘弁な。 「Flight/飛行(9ED)」 C わーい。まぁ「ジャンプ(M10)」よりは……M11にはこの手のスペルは無かったんだな。 「Harbor Serpent/湾口の海蛇(M11)」 C 海蛇枠は継続。まぁ、いいんじゃないですか。どうでも。 「Merfolk Looter/マーフォークの物あさり(M10)」 C ルーター業務も基本セットによって有ったり無かったり。あるとコンボデッキが組みやすくなるので助かります。 「Ponder/思案(M10)」 C そうか、占術システムが終了だから「定業」は引退なのか。まぁ、こっちでも充分強いっちゃぁ強いんだけど。現時点では「ハリマーの深み(WWK)」と仕事が被るのがな。あ、あれも引退か。 「Redirect/移し換え(M11)」 R これも登場した時はおおっと思ったけど、使われなかったなぁ。 「Time Reversal/時の逆転(M11)」 M 結局使われてないけど、何か悪さ出来るって、おっちゃんは信じてる。 「Blood Seeker/血の求道者(ZEN)」 C ゼンディカーからは割と普通気味のクリーチャーが抜擢された。「縫合の僧侶」と比べたりしたら絶対に駄目。 「Cemetery Reaper/墓地を刈り取るもの(M10)」 R M10生まれのゾンビの王様。結構使いやすくて気に入ってたカードなんだけど、ゾンビの復権はあるかしらね。ファラオに期待? 「Deathmark/死の印(M11)」 U こちらも白に「ミラディンの十字軍」がいる限りは使われにくいか。タイタンが現役続行だから、その辺でニーズはあるかな。 「Royal Assassin/凄腕の暗殺者(M11)」 R リミテ限定で鬼。本当に凄腕なんだろうか。 「Sutured Ghoul/縫合グール(JDG)」 R エクテン世界ならコンボの王様だったナイスファッティ。リミテッドなら充分なパンチャーだし、復活したことでまたワンチャンスあるか? 「Combust/焼却(M11)」 U 開発当初は微妙扱いだったのに、「詐欺師の総督」のおかげで一気にメジャーシーンに駆け上がったシンデレラ火力。やはりMagicはメタゲームだ。 「Firebreathing/炎のブレス(M10)」 C 休息期間は1年だけだったか……もう少しゆっくり休んでくれても良かったのに。 「Goblin Chieftain/ゴブリンの酋長(M11)」 R 3年連続(3回目)。未だに突如活躍の機会があるからゴブリンは油断出来ぬ。 「Manabarbs/魔力のとげ(M10)」 R 1年空けての復帰組。めっちゃコントロール環境になるとたまに出てくるから、あながち分からぬ復帰ではない。 「Reverberate/余韻(M11)」 R イラストがチャンドラに変更! されません! 「Autumn’s Veil/秋の帳(M11)」 U というわけで、色対策カード群は全て現役を続行。このカードの場合、出た当時の期待感は大きかったのに、あんまり使われてない。効果があまりに即物的なんだよなぁ。 「Bird of Paradise/極楽鳥(M11)」 R 鳥の寿命は長いなぁ。 「Bountiful Harvest/豊潤な収穫(M10)」 C 白の「天使の慈悲」を越えるには8マナだせるようにしておかないといけないっていう。 「Greater Basilisk/大いなるバジリスク(M11)」 C リミテッドだと案外うざい。これが勝ち手段になるデッキだと、なんか負けた気分だけど。 「Naturalize/帰化(M11)」 C ぱりーん。 「Reclaim/回収(9ED)」 C 「有毒の蘇生(NPH)」っていう完全上位互換があるんだけどな…… 「Elixir of Immortality/不死の霊薬(M11)」 U 手軽なライフゲイン装置であり、ライブラリ復旧スペルでもある。案外良いバランスなので構築での使用実績もある渋い奴。
○「夏目友人帳 参」 5
まるで田舎に里帰りした時のような懐かしさを覚える、「常のように、あの世界を」というニーズが丁寧に回収される第3期。今回も予想外のことは特になく、1期2期と同じように、安心して浸れるものだけを用意してもらいました。 ブレインズベース&大森貴弘監督という組み合わせは本当に一切のハズレが無い安心の配置。強いていうなら今回はシリーズ構成が金巻さんではなくなっている部分だけは不安要素かもしれないが、引き続いて任されたのは村井さだゆき氏だし、多分大きな勘違いは起こらないだろう。なにより、大森監督は全てにおいて細かい指示を出してくるタイプの人間なので、1期2期との雰囲気の調整に手抜かりが出るとは思えない。 そんなわけで、特に「帰ってきました」という気負いも感じられない第1話。一応友人帳のことを説明しなおしてくれたあたりは新規の視聴者層のための配慮だろうが、その後に結局夏目レイコについてのエピソードが絡んじゃったので、初見にはあんまり優しいとは言えないかもしれない。エピソードとしてもおばばの神様が善なのか悪なのかが最初の出会いからは分かりにくい描写になっていたり、それなりに揺さぶりの幅は大きいお話。それでも特に問題が起こるでもなく、最終的には割れた茶碗を見せるシーンでしっとりと終わらせるあたり、この作品に何が求められているのかは完璧に把握しているのが見て取れる。画面の押し引きの構図を利用しての蝶による印象的なフェードから、そのままエンディングに入る余韻の残し方もこれまで通り。多分1クールだろうけど、しばらくはこのままで楽しませてもらえそうだ。 中の人については特にもう語る部分もなさそうだけど、ニャンコ先生、たまに声が素に近くなってなかったか? 流石に演技プランを忘れたってわけじゃないだろうが、元々妙なところから発声してるキャラだから、今後の展開次第ではハラハラものである。それ以外だと1話ゲストが京田尚子っていうのは素直に嬉しかった部分。これから毎週伊藤美紀さんの声が聴けるのも嬉しい部分。嬉しいことが多い作品だな。 |
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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