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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 DOG DAYS」 5→3

 正直に断ると、途中であんまり真剣に見てなかった時期があったので、あんまり大上段に評価出来る状態ではないのだが……この作品は、ちょっと期待感を大きくしすぎてしまった感があった。1話の時点で評価を全く固められなかったのが尾をひいてるかもしれません。

 「なのは」スタッフによる全く別コンセプトの新作。1話時点での方向性を見るに、素直で分かりやすい男性主人公を立てた状態で、セブンアークスの見せ場であるシンプルなバトル描写を主軸においた冒険活劇を描いてくれるというのが最初の期待。ただ、そこに大量の女性キャラが絡んでくることも早い段階から知られていたので、いわゆる異世界ハーレムものとして「萌え」の路線を求めるというのが第2の期待。簡潔に答えだけを見れば、まぁ、そのどちらにしても達成度は60%がいいところだろう。

 「萌え」については、1クールでの話運びにしちゃぁキャラクターが多すぎたのが分かりやすい難点。シンクからすると大本命はミルヒになるわけだが、その他にもかなり押しが強かったサブヒロイン枠でリコッタ、常に側にいたおかげで幼馴染みポジションのように着実にフラグを重ねていったエクレなど、メインターゲットだけでも焦点が絞りにくい。それに加えて回りにもガンガン女性キャラを配置していき、その全てについてそれなりの見せ場を用意すべく、どんどん視点が散っていってしまう。

 物語のもう片方の車輪ともいうべき活劇の部分についても、1話のサプライズで「なんちゃってお遊び戦国」という設定を作り上げたおかげで、戦うことに緊張感を伴わなくなってしまったし、何をやっても「おちゃらけ世界観」の中での出来事として処理されるため、後半にクライマックスを迎えたはずのシリアス部分との調和が取れない。そして、メインシナリオとなる土地神との対決・交流部分についても、それに関わるキャラクターが多すぎるせいで、誰がどう悩んで、何が解決したのかがはっきりしないのだ。これでは真剣に戦おうという気も起きにくいのはしょうがないのである。

 クライマックスあたりを見て気づいたのは、この「散り散りになった物語」は、実はあの「なのはStrikerS」にものすごく似ている。「なのは」の場合はテイストがシリアス1本だったからまだ良かった部分もあるのだが、あのときも敵味方に大量のキャラクターが配備され、その全てにドラマを設けようとしたせいで焦点がぼやけ、全ての局面が消化不良という残念な結果に終わっている。都築真紀の脚本は、この「尺を考えないやり過ぎた詰め込み」が多いということなんだろうか。「A‘s」でギリギリくらいの尺だったからなぁ。

 一応、最終回となるお別れシーンなんかは、ミルヒがメインヒロインとしての立ち位置を明確にしてくれたので形になったのが救いだが、それにしたって「今生の別れだと思ったけど案外会えます」とか、「再召喚が可能なのは単にシンクの思いつきが都合良く伝承に合致したからです」とか、あんまり真剣に組み上げたシナリオに見えない。単に毎週「ミルヒが可愛いんだよな」とか言いたいだけならこれでもいいんだろうが、なまじ1話時点でシナリオの妙も視野にいれてしまっただけに、このグダグダ感はマイナス面が多すぎたように思う。

 あとはまぁ、下手な鉄砲でも数を撃つ方向性で。キャスト関係は大量のアイドルがひしめく状態なので、そっちの世界の住人ならば一発二発は被弾するだろう。特に最大級の破壊力を持つ「歌うお姫様」役の堀江由衣は、「本当に堀江由衣は死ぬまで堀江由衣を演じ続けるのだろう」と思える覚悟のキャスティング。感服いたし申した。サブヒロインに水樹奈々・竹達彩奈という配置もなかなか阿漕であるし、日笠・阿澄を脇にすえ、更に花澤・寿などの若手陣も隙間なくびっしりと。素敵キャストの絨毯爆撃である。まぁ、個人的に一番の攻撃を受けたのはレオ閣下役の小清水ですけどねー。小清水と堀江由衣が姉妹のような関係……って、フタコイ! フタコイじゃないか! ……あー、どうでもいいですね。

 とりあえず、何とか最後まで走りきって形にはなったので、草川監督にはさっさと「魔法戦記」の方に戻ってもらうということで。個人的には「セキレイ」3期でも可。

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 「そふてにっ」 5→6

 個人的には充分楽しませてもらった、たいへんくつろげる一作。世間的にはあんまり話題になっていないようなのが残念至極。大量消費の世の中で、どうしてもこういう押しの弱い(セールスにお金がかかっていない)作品は不利益を被っている気がします。

 ちょっと話題がそれるが、私は「質アニメ」という言葉が嫌いだ。どこに生まれてどんな経過を経て育った言葉なのかは知らないが、どうやら某大手アニメブログあたりでDVDの売上についての話題が登ると持ち出される言葉のようである。端的に言えば「クオリティが高く、一部の蘊蓄好きや通ぶりたい人間が評価するが、売上が伸びずに期待はずれに終わる作品」くらいの意味になるのだろうか(あくまで私が見たところの判断だが)。

 確かに、世の中にはアニメを評価する大きく2つの基準があり、それが「売上」「質」と分類されやすいことは事実だろう。もちろん、この2軸に相関性はあるわけだが、「ショボいくせに売れてるよな!」とか、「あんなに面白くて素晴らしいのに何故売れない!」という、主観と売上の齟齬を埋めるためにはこの2種を同値にしない方が良いのである。そして、実際にソフトの売上だけがアニメの出来を評価する軸にすることは出来ないので、この2軸は存在していると見ていいだろう。

 そして、現状では「質アニメ」は揶揄の言葉として用いられることが多い。「散々持ち上げていたのに売上が伸びないなんて大したことのない作品だ」と。売上による評価というのは、売り手側からすれば当然必要な基準であろうし、1つの成否判断として正統であるが、それを受け手側が評価するのはどこか不当である。「何枚ソフトが売れたか」はあくまで多数決の原理でしかなく、多数決だけが正しさでないことなど、誰もが知っていることなのだから。商売でアニメを作る側が結果を見るときに参照する軸として存在しているものを、受け手側が「売れたから面白いのだ」という風に再解釈するのは、一切意味のない行為なのである。

 そして、更に「質」という基準も非常に曖昧である。例えば最近でいえば「STAR DRIVER」「まどかマギカ」なんかは「質」が高いと評される作品だろう。つぎ込まれた予算が大きく、関わったスタッフの数も莫大。そういう「手のかかり方」が「質」と表されるものである。また、スタジオごとの性格もこの「質」に分類されやすく、ひょっとしたら「ムント」なんかも質アニメに分類されるのかもしれない。もちろん、そこに明確な分類基準はない。

 では、話を戻してこの「そふてにっ」は「何アニメ」なんだろう。現時点では、どうも売上が伸びるようには見えないので、「成功例」とは言われまい。更に、XEBEC制作の作品は「質アニメ」とは言われにくい。「もっとTo LOVEる」や「れでぃ×ばと」などは売上もボチボチだったが、そういう場合にはむしろ「萌えもの好きの固定客がいるから」と判断されるため、「作品自体のクオリティが高いスタジオ」という認識ではない。となると、売上も「質」も高くないこのアニメは「駄作」と言われるのか?

 もちろん、私はそんな風には考えたくない。かかった予算、割かれた人員がどの程度かは知らないが、おそらく話題になるような作品(今期なら「タイバニ」や「いろは」など)に比べたら期待値は低くて、そこまで充足したバックアップは得られていないだろう。その上で、限られた枠を飛び出し、アニメ独自の面白さを出そうとする製作側の意気込みは充分に感じられた。上坪監督の駆使する奇妙なアートワークや、脱力したシナリオラインをきっちりと1クール運びきるシリーズ構成、そして見やすさと楽しさを優先させたシンプルな画面構成など、この作品は、充分にオリジナリティがあり、見るべき点の多い「佳作」だった。もちろん、新規なチャレンジもあるし、いわゆる「萌えもの」に傾いた作品ではあるので客層を選ぶ部分もあるだろうが、見せたい部分を切り取り、それを十全に活かした状態で画面にのせようという意気込みは評価されて然るべきだ。多分、こんなところでこんなことを書いていても誰も賛同はしてくれないかもしれないが、今期の作品の中でも、屈指の「良いアニメ」だったと、改めて記しておきたい。上坪監督、ありがとうございました。

 そして、この作品のキャストの充実っぷりは、これまた今期の作品の中では屈指。伊藤かな恵、喜多村英梨と揃えたメインの布陣を、伊藤静、矢作紗友里、明坂聡美の中堅層で囲み、ゲストキャラにも井上麻里奈や沢城みゆきが投入されている。あとはほら、最終話ではsphere全員集合とかしてるし。実は、かなり贅沢な使い方だったりするのである。そういう客層がもうちょっとついてもいいんじゃないかと思います。そんな中でも地味に気になったのが、みっしー役の松本忍という人。今まで認識したことがなかった男性キャストなんだけど、すっごい自然に入ってきたので調べてみたら、それなりにベテランと呼べる経歴の役者さんのようである。これを契機に停滞し続ける男性声優業界の風通しを少し良くしてもらえないもんかな。

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 その状態から三筒切りのカンチャン受けは意味が分からない第12話。しかもツモ切りでリーチ? どんな手格好だよ。ベーやんに弟子入りして「なんやら」と「かんやら」の上がり方を教わりたい!

 まさかの感動展開再びなのが驚きの今回、原作は知らないので次週が楽しみで仕方ないですが、モッさんの時はすぐに処理した死亡イベントが今回は2話またぎ、しかも最終回に繋がったんだから、多分ベーやんは無事なんだろうなぁ。あのニート天使と佐隈さん達がどのような対決になるのか、半端な期待を抱いて待ちたいと思います。藤原啓治VS神谷浩史って、めっちゃガンダムやん。

 さておき、今回の見どころはあっさりとマンダさんの能力にかかった大家の献金攻撃にたじろぐ小物っぷりが素敵な佐隈さん。前々回までではコスプレ軍団を金づるとして平気で使い捨てていたくせに、何の苦労もせずにあっさり手に入る大金には流石に揺らぐ。多分芥辺ならば似たような方法で稼げるなら平気で受け取るんだろうが、出席日数と単位がささやかな望みの女子大生では、300万は重すぎた。あれだけひどい環境にいるのに悪役になりきれない絶妙な倫理観が佐隈さんの魅力ですよね。女優魂を見せた割にはシリーズ最高級のぶさいく面も見せてくれたしね。

 そして、そんな佐隈さんとすっかり仲良くなった小動物のごとき悪魔3人衆。渦中のベーやんを置いとくと、いつの間にか馴染んでいるマンダさんの崩れっぷりは何とも。でも、世間的に「ドM」っていうのは「額に突き刺さった刀を羨ましそうに見つめる奴」のことじゃないよな。ちなみに、マンダさんは見事な刀さばき、対するアザゼルは見事な(?)槍さばきを見せていましたが、三国無双だとマンダさんの中の人は魏でも有数の刀使いである夏候惇、アザゼルの中の人は蜀の槍の豪傑、趙雲役だったりします。いや、趙雲は「セクスカリバー」は使わないけどね。

 ついでにここに書いておくと、丁度今日、「アザゼルさん」BD1巻が届きまして、映像特典を堪能させて頂きました。単にサトリナがパンダの着ぐるみを着てゴロゴロするという……素晴らしい内容! サトリナやべぇ! あの衣装でもさりげないセックスアピールが可能な声優はサトリナくらいですよ。ゴロゴロしてるだけでも人柄がにじみ出ますよ。唯一心残りなのは、パンダといえばどっちかというと相方の井口番長だなぁ、ということくらい。アザゼルさん、2期があってパンダが登場するなら、是非井口キャスティングでお願いします。

 そして、映像特典を見て充足した気分になった後に思ったことは、「……声オタって、ちょろいな」。あの映像で特典として成立してるんだもんなぁ……

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 ワカリヤスイハナシダナー、第13話。1クール目のゴールとなる13話目できっちりジェイク編が終わる。うん、まぁ、いいんじゃない。

 絶対無敵を誇り、その余裕の立ち居振る舞いで刑務所の中でも特別扱いだったジェイク。そんな男に対してバーナビーがどう立ち向かうのか、というのが今回の最大の焦点。正直、「絶対勝てるわけないし、一旦負けるにしてもあのバーナビーがどう尻尾を巻いて逃げるやら……」と思っていたのだが、なんと勝ってしまった。一応勝ちに繋がるプロットは分かりやすいものだったし、文句の出るものではない。古今東西「心が読める敵」との対決シーンなんて腐るほどあるし、それを打破する方策としては、今回の虎鉄さんの行動はお手本となるべきものだ。何もおかしな点は無い。でもさ、でも、なんかこれまで引っ張ってきたジェイクの大きさに比べると、負け方があまりにしょっぱくないか? なんか物足りなくないか? 「決まり手、腹パン」って。

 今回はAパートがほとんど劣勢の状態で戦い続けるバーナビーのシーンであり、正直あんまりテンポが良くなかった。作画もキャラ作画がやや微妙な状態で、ズルズルと殴られるだけで引っ張られるバーナビーの後ろ姿にちょっとした退屈も感じられる展開。合間に女性3人組(?)の頑張りなんかも交えて目先は変わっているんだけど、それでもメインフィールドとなる本戦が目を引くものではなかったので、どうも中だるみの感は否めなかった。虎鉄が到着してからジェイクが自爆するまでの展開はすっきりしていたので、シナリオ配分の物足りなさが悔やまれるのである。

 そして、このあとの展開がどうなるんだろう、というのも不安なところ。この作品の根本を支えていた「バーナビーの仇討ち」は予期せぬ方向から終局を迎えた。もちろん最大の悪の因子であるルナティックが生きているのだからまだまだ物語は続くはずだが、虎鉄とバーナビーの友情イベントも完全に成立してしまったし、これまでの誘致要因となっていたファクターがほぼ全て消化されてしまったのだ。そして、それらを消化するエピソードとして、今回はちょっと物足りないのである。うーむ、個々のエピソードの盛り上がりが良かっただけに、ちょっと残念な放送回になってしまった気がします。唯一残った期待感は、「やっぱり社長は怪しいわ……」という不信感。ちょっと露骨になってきた気も。

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 6月24日 ドラフト模様(NPH,MBS,SOM

ピック順 【Metallica】→【Serra】→【Sangriter】→【Thraxi】→【Mei】→【Alessi

 さぁ、ドラフト環境も蒸し風呂状態できつくなってきました今日この頃、皆様、暑さ対策は大丈夫でしょうか。こちら関西は節電の意識は何となくあるような、ないような状態ですが、そもそもエアコンの無い環境下でドラフトやってれば関係ありません。手汗でスリーブがじっとりと濡れないことを祈るばかりです。「こんなクソ暑いのに赤とか使ってんじゃねぇ!」なんて台詞も出始めております。でも、直後に「暑かったら早く試合を終わらせたいから赤とかの方が良い。青とか使ってたらやってられん」という真理にも到達できましたよ。うん、みんな暑さで色々やられてるみたいなんだ。すまない。

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 「まりあほりっく あらいぶ」 5→5

 シャフト中毒者憩いの場。今期はコレの他に「電波女」があるわけだが、こちらの方が純正シャフト風味が強く、何にでもマヨネーズをかけたがるマヨラーの味覚と同様に、とにかく新房演出が入っていないと落ち着かないシャフトホリックな人間にとっては、禁断症状を抑えるための大切な補給地点となっていた。

 改めて振り返ると、この作品はかなりシャフト演出との相性が良い作品だったことが分かる。もともとのギャグのメタレベルが高くて捻くれているので、普通の学園ものっぽい演出にしてしまうとどうしても齟齬が生じてしまう恐れがあるのだが、はなからメタ勝負をホームグラウンドにしているシャフトなら、この作品のネタを全て拾いきり、100%の状態でアニメ化することが可能である。実際、2期だけを取ってもかなこがペナルティで発言権を剥奪されるエピソードとか、ひたすら注釈が連打される鼎神父の台詞の使い方とか、言ってしまえば「原作のネタをそのまま持ってきただけ」の部分も、いかにもアニメらしいエキセントリックな現れ方になっているのは、シャフトとの親和性の高さが分かりやすい部分ではなかろうか。

 そして、本作は特に安心して楽しめるシャフト成分が多かった。最近は放送本数も増え、マンネリズムを打開する意味でも様々な方向性にチャレンジしているシャフトは、その過程で「まどマギ」のような爆弾を生み出すことに成功しているわけだが、拡散と浸透が起こればその根本はどうしても揺らいでしまうもの。そんな状況下で、たとえ「いつも通り」と言われようとも、「らしさ」が前面に現れる作品がちゃんと作れているという状況はファンにとっては嬉しいものだ。

 本作は1期とスタッフが入れ替わったので龍輪さん・宮本さんという代表者2人がはずされているのだが、それでもちゃんと新房演出の遺伝子は受け継がれている。チーフディレクターを務めたところともかず氏が良い働きを見せてくれたおかげだとは思うが、個人的な手応えとしては、多くのコンテ・演出を務めた森義博氏の功績が最も大きいのではないかと思う。「ひだまり」無印の頃から新房・尾石・龍輪・宮本といった手練れと繰り返し作品作りに携わってきた森氏は、スタッフのメインの部分にこそクレジットされないものの、今となってはシャフトの申し子とも言える伝統の後継者となっているように思われる。この「まりほり」を見ていると、「ひだまり」「絶望」「夏のあらし」「ef」など、過去のシャフト作品のエッセンスがそこかしこに感じ取れる、いわば一大歴史資料館のような仕上がりになっているのは、そうしたスタッフの蓄積と実績から得られるものだったのではなかろうか。……まぁ、興味のない人にはこれほどどうでもいい要素も無いだろうけど。

 あとは、毎度毎度のことだけどやっぱり「シャフト声優」たちの競演の場としての存在感だろう。驚くべきことに、次の夏クールはシャフト制作の作品が1本もない珍しいシーズンとなる。この間に「化物語」の劇場版を粛々と進めてくれるとありがたいのであるが、その間、「シャフト声優」たちが集まって馬鹿をやる光景が見られなくなるのは寂しい限りだ。こっそり「絶望」のOVAとか出してくれないものだろうか。

 小林ゆう・井上麻里奈・沢城みゆき・松来未祐・後藤沙緒里・新谷良子(あと杉田)といった素晴らしき案牌が居並ぶ鉄壁の本作であるが、なんと言ってもMVPは真田アサミしかいないだろう。唯一無二の存在感を放つ、最低の女性主人公宮前かなこ。そのかなこさんのえげつなさ、どうしようもなさを遺憾なく発揮出来るのは、アサ姉の紙一重の演技プランがあってこそ。息も絶え絶えにしゃべり続けるアサ姉を、アフレコスタジオにいる「妹」沢城みゆきがどんな顔で見守っているのかが気になるところです。

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 30歳の保健体育」 2→3

 べっ、別に1話放送時点で散々あきれ果てた割には最後までちゃんと観て「案外悪くなかったかな……」とか思ってないんだからねっ! ……うん、ごめん。

 1話時点でこき下ろした最大の理由は実写パートだったのが正直なところで、製作陣の間でどのような判断があったかは知らないが、あまりの不評っぷりに対応した結果だったのか、きっちり2話目からは削除。おかげで毎週再放送という間抜けな構成になったものの、減点要素は綺麗に削減することに成功した。あとはまぁ、ふつーの「質の悪いラブコメアニメ」程度になったのであった。ちっ、おおっぴらに叩く要素が無くなったらつまらねーな。

 もちろん、減点要素が減ったからって特に褒めるべき作品ではない。フラッシュアニメに毛が生えた程度の内容とか、ギャグとしても対していじり甲斐のないネタ部分とか、視聴を辞めても一切後悔しなかったであろうことは断言できる。それでも、誰もやろうと思わなかったであろう中身だったからこその奇特さというのはあって、15分×12話でここまで愚直に、妙なテーマ性を持って1つの恋愛話をやるというのは一応のセールスポイントになっていたのではなかろうか。唯一の疑問点は、「原作者はアニメ化されて嬉しかったんだろうか」という部分くらいである。そこそこ内容のある話だったなら、もっと真剣に作れば作れただろうと思うのだが。……あー、でもやっぱりそんなに真面目に取り扱う作品でもないかー。

 個人的視聴モチベーションとしては、やっぱり中の人パワーが偉大。キタエリの2役はなにげに贅沢な使い方だし、置鮎も水を得た魚のように楽しそう。立木さんの放送規声も冴え渡ろうというものだ。そしてメイン2人となった下野紘・名塚佳織の絶妙な役作り。下野お母さんの冴え渡る童貞感とか、今や人妻となったかもさんの押し引きの巧みさは、今となっては「ここしかない」と思える素晴らしいキャスティング。かもさんボイスで「私、赤ちゃんが産みたいです」とか言われたらどうにかなるぞこの野郎。

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  そこには何も無いが有るんだよ、最終話。いやー、想像以上にな〜んにもないエンディング。それなのに一番真剣にテニスしてたのは今回でしたね。ホント、よく分からない作品でした。

 前回からの引きでの過去話は、結局全編を覆うまでの長さになった。どうやって明日葉は琴音とペアを組むことになったのか。その「第0話」とでもいうべきエピソードは、この作品の全てである白玉中ソフトテニス部の現在の姿を形成するのに欠かせないエピソードだったわけだ。青春あり、友情あり、バトルありで、ある意味王道的最終回展開と言えなくもないな。でもまぁ、そこまで盛り上がるわけでもないな。この作品に求めているものは盛り上がりでも感動の涙でもないが、さらりと終わられると「うむ、これはこれでいいけど、2期はないのかね」と聞きたくなってしまう。いや、知ってるよ、無いのは。

 意外だったのは、明日葉が途中からものすごく積極的に琴音を勧誘し始めたこと。元々テニス部に入った理由もどこか消極的だったはずの明日葉が、琴音との交流を通じてあそこまで強く自分の我を押し通すようになったのは、やはり琴音との間に運命的な何かを感じたということなのだろうか。練習や試合を通じて少しずつ刻まれていく二人の関係は、まさに「友情タッグ成立イベント」と呼べるだけものであった。

 それにしても、紫希先輩の憎まれ役っぷりはなかなか堂に入ったものだった。あの様子だとかなりの強豪プレイヤーのようだが、中学時代の成績はいかほどのものだったのだろうか。まぁ、ダブルスパートナーが千歳では、どれだけの実力者でも限界はあると思うけどさ。

 結局、この作品は色々と回り道をしながらも、明日葉と琴音が主人公の、爽やか青春スポ根作品だったと言うことだ。最終回で他の部員にほとんど出番がなかったことや、これまでのエピソードでの重要性を考えれば、他の部員はあくまで添え物。明日葉と琴音が自らの担当箇所で的確にボケ、お互いに突っ込みあうのを見ていれば良かったのだ。最終話にして到達した真実であるが、ここまでなかなかその境地に到達出来なかったのは、やっぱり千歳さんがおかしすぎるせいな気がする。最終話でもCパートで訳の分からんオチ担当だしな……千歳さんが繰り出すトリックなんて、絶対にオオサンショウウオが絡んでくるに決まってるじゃないですかー。

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猿知恵全開、第12話。今回は全編秀吉メインで回り続けるお話なので、ノリが軽くて、あざとくて、いつもと雰囲気が違います。

 駆け付けた左介を涙ながらの歓待で迎える秀吉。口を開けば現状への不安や自身のやるせなさがこぼれ出るが、これがまぁ、何とも壮絶な猿芝居だ。「信長が討たれたと聞いて」って、お前やがな。お前が斬ったあげくに火事場泥棒まで試みたんだろうが。しかし、そんなこたぁ誰も知らないので、諸将は着実に秀吉の膝元へと集まってきている。既に親交が深かった高山・池田に加え、左介を通じて揺さぶりをかけられた中川清秀もその立ち位置を(なし崩しで)固め、明智包囲網は万全の状態。どれだけ書状を送りつけてもなしのつぶてが続く光秀の惨状とは対照的な様子である。

 こうして着実に力を付けていく羽柴軍を見るにつけ、「大大名」という餌をちらつかせられた左介も気が気ではない。義兄を餌にして秀吉の頼みを聞き届け、秀吉の落ち着かない振る舞いに振り回されつつも、なんとか自分の狙いを完遂させようと走り回る。それでも、「外様ならではの不安感」に肩身を狭くしていた織田軍の頃とは違い、「まもなく出世が待っている」と期待感溢れる羽柴軍ではのモチベーションは雲泥の差。路傍の花に心奪われようとも、「今は数寄より武だ」というので走り出せるくらいの理性は保てている様子。加えて、旗印にもはっちゃけデザインを施すなどの暴走っぷりもお見事で、ハートマークがずらりと並んだ信長仇討ち軍団は、決死の覚悟の光秀とは対照的に、ちょっとしたお祭り集団のような勢いが醸し出されそう。まぁ、個人的にはハート3つの旗印は、「ゼルダの伝説」の初期リンクのステータスみたいでおちつかねぇけどな。

 猿芝居熱演中の秀吉も、とんとん拍子で進んでいくシナリオにほくほく顔。情けなく涙を見せたり、弱そうに見せて無茶な人質要求をしてみたり、かと思えば突然頭を丸めて覚悟を表してみたり。どこか人間的な胡散臭さと弱さを漂わせることが、彼にとっての処世術。「明智は正しく、立派である。しかし、立派であるからこそ、誰一人明智を信用しない」というのは、流石の洞察である。清廉であり、高尚であるからこそ、明智の狙いは誰にも届いていない。逆をいえば、見え透いた狙いがあり、そこに弱さが垣間見えれば、人々は安心してついていくことが出来る。羽柴の軍勢は、今まさにその条件を完璧に満たしつつあるのだ。その中には、かつて信長と対峙した荒木村重もいる。生き残ればこその数寄の人生。実利をとり続けるしたたかさは、武人よりも圧倒的に数寄者に分があるのだろう。

 そんな数寄者の中で、一人明智の膝元に潜伏していたのは千利休である。明智から笑みを受けたところを見ると、誰一人彼が文字通り「黒幕」であることに気づいていない。数々の名品を本能寺で失ったことを考えれば茶人たる利休が裏で糸を引いていたとは考えにくいだろうが、1つ1つの「物」にこだわらずに理想型を追究する彼の思惑は、他人の理解の及ぶところではない。既に安土城がどうなるかという未来は見えている。秀吉の人を喰った猿芝居とは対比的に、利休の怪しげな目は、何も語らずに粛々と謀略を進めていく。

 ただ、そんな仮面を被った利休も、真っ白に塗り替えられた安土城を見たときだけは、うっかり表情が表に出てしまっていたのが面白い。黒一色を愛する利休に反旗を翻すかのような「ホワイトキャッスル」。利休からしてみれば文字通りに「白黒付ける」必要がある最大の敵として立ちはだかったことが明示的になるわけだが、それでも、あまりのストイックさに一瞬だけ心を奪われそうになったことを後悔するあたりがやっぱり変。数寄者ってのは、本当に自分に正直で、イカした奴らばかりである。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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