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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 しょんぼりしない、第2話。1話でひっくり返されたネタの雰囲気を、2話目できっちり固めてきました。なるほど、そういう目線で観ればいい作品なわけね。これって、草川監督の「いぬかみっ」に対するリベンジなんじゃなかろうかと勘ぐってしまうのだが、まっすぐな間抜け描写はそんな邪推を抜きにして、何となく見ている分には丁度良い出来です。

 余計なシリアスドラマがない分だけ、今回の見どころは主人公シンクの活劇メイン。草川セブン・アークスの真骨頂といえば、なんと言ってもアクション描写なので、そこがぐぐっとクローズアップされ、理屈抜きで見せてもらえるのは非常にありがたい。アホが過ぎるのでちょっと気の抜けた部分もあるのだが、ネタに走れる分だけ、嘘くさいようなモーションですら大見得切った必殺技に見えてくるからかえってお得かもしれない。姫閣下のキャラクターも小清水ボイスと絡み合ってナイスだったし、毎週毎週このどうでもいい運動会が開かれるだけのアニメだとしても、そこまで不満は無いのである。まぁ、その性質故、今後はあんまり感想書くこともなさそうだけどね。

 ところで……タレ耳さんのウェアって、ひょっとして古代ヴェルカ式? なんかやたらイメージが被るんだけど。

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 ○「よんでますよ、アザゼルさん。」 7

 原作はほとんど未読。評判になってた時期に1巻冒頭だけ読んだのだが、基本的に下ネタはあまり得意でないし、絵も受け付けなかったので、そこから読もうとは思わなかった作品。おかげで、今回のアニメ化にしても、15分のショートだったり、あんまり期待する要素はなかった。

 が、ヤバイ、なんかはまった。クソ笑った。もう、これって中の人ホームランってことでいいんじゃないでしょうか。もう、小野坂ヤング師匠が役とか抜きにしてそのまんま。「小野坂がサトリナに対して公的にセクハラする番組」っていうだけで、個人的には充分満足です。加えてこれ、監督が相変わらずの水島努。サトリナメイン、水島監督、音楽には当然の高木隆次だ。つまりこれって「大魔法峠」の正統進化形ってことでは……

 サトリナの叫び声がものすごくツボった。他にもヤングの隠語コールとか、1話目は更にくぎゅのぶっ飛びネタまでありやがる。あかん、もう1回観よ。これいいなぁ。

 

○「変ゼミ」 5

 「アザゼルさん」とセットで30分という、「イブニング」変則の枠構成。まぁ、こんな作品を30分もやられたらたまったもんじゃないですからね。「アザゼルさん」もこれも、15分くらいで毎週切れ味鋭いジャブをたたき込み続けるくらいが適量だと思われます。

 「変ゼミ」はコミックスにOADがついている奴は4巻だけは買って観ていて、そのままのスタッフで地上波放送が始まるものだとばかり思っていたのだが、何故か上坪さんが同時期の「そふてにっ」の方に行ってしまった。そのおかげでこちらの監督はXEBEC繋がりってことで加戸誉夫に。うーん、最近はあんまり加戸監督は相性が良くないので、正直言うとちょっとがっかりだったのだが……

 あんま関係無いっすね。ここまでアクの強い原作だと、誰がやってもそちらの突き抜けたテイストが際立ってしまうので、アニメ化してどうこう言う問題じゃない。確かにOADの時よりもちょっと大人しめになった気もするのだが、それって単に15分の尺だったせいな気もするし。ほんと、観ているだけでしばしば「うえっ」ってなるこのモヤモヤ感は、他の漫画じゃ得られない感情です。本当に全力で最低、全力でキチガ○。それなのに何でコミックス全巻持ってるんだって話なんですけどね。これがアニメ化される時点で、この国は末期だわ。

 結論・この枠はものすごくレベルの高い花澤いじめ番組。使用可能武器「石田彰」「松山鷹志」。勝てる気しねぇ。

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○「そふてにっ」 5

 いわゆる「ひらがな4文字」もので、売りはライトエロの萌え作品。始まって数秒で分かる奇妙なパステルカラーの独特のXEBEC塗りは、なんだか安っぽくて力が入っていないように見える。こいつぁ近年まれに見るくらい分かりやすい駄目作品の始まりだぁ……と思ったら、あれ? 案外面白いですよ。こいつは困ったことだ。

 画面を見ていて一番気になるのは、なんだか緑色がものすごく浮いて見える奇妙な背景。描き込みも荒くてどうしても「手抜き」に見えてしまうぺらぺらのショボさは、どうにもフォローしにくい気になる点。だが、ものごとには適材適所という概念がある。この作品の場合、あんまり背景がどうとか、キャラの造形がどうとか、そういうディティールを気にしてやる必要もない気がする。そもそも、色の明るいXEBEC塗りの色調はスタジオの特色だとしても、同系統の「もっとTo LOVEる」や「れでぃ×ばと」を見れば、ちゃんとその色調で描き込みは出来るはずなのだ。それを敢えてやらずに「な〜んか気の抜けた背景」にしているのは、監督である上坪亮樹氏の仕掛けたトラップだ。敢えて背景や建物の構造などを落書きのような適当なデザインで誤魔化すことで、本来ならばあんまりパッとしない、ゆるめのキャラクターでも、無理矢理前面に押し出すことが出来るようになる。実際、のっぺりした世界観が功を奏し、対して目新しさも無いようなキャラクターデザインの主人公達も、コロコロと表情が変わる明るさ、楽しさが際立つように見える。このあたりのさじ加減は、なかなか上手い。

 そして、「Aチャンネル」の評価では「1話でキャラが立っていない」と不平を漏らしたのだが、この作品は阿漕なまでにちゃんと「萌えキャラ」としての4人が描かれている。主人公気質の分かりやすい直情型ながら、エロ妄想という武器を持つ明日菜。典型的な突っ込み役ながら、その空回った元気で紙一重のぼけを形成する琴音。腹ぺこナイスバディで運動音痴のおねーさん千歳。被り物大好きのクール系野生児来栖。全部どこかで見たようなキャラには違いないが、登場シーンが各々鮮烈で、ちゃんと個性が笑いに繋がっている。特に1話では千歳さんのひどいキャラクターが画面に如実に出ていて、いちいちクスッとさせてもらった。よくある「日常系」なんだけど、ちゃんと真面目にテニスの練習をしてるっていうのも、なんかいいですね。コミカルな演出のテンポも良好で、不覚にも、満足いくだけのものになっていると思えてしまう。

 背景を捨象してコロコロとキャラクターをいじることによる作劇は、やはり上坪監督の手腕によるものだろう。彼の演出はシャフト時代の「ひだまり」で色々と楽しませてもらったし、またまた「新房一派」の1人がこうして立派な個性とともに巣立ったかと思うと、なんだか胸が熱くなる。このままの調子できっちりやってほしいものです。

 愉快なキャラクターをもり立てるのは、4人のナイスな中の人たち。「大正野球娘。」の時といい、やっぱり伊藤かな恵の天真爛漫な声はスポーツ少女に似合うのです。キタエリ無双は相変わらずだし、あけこと御前という組み合わせも美味しい。御前はこんだけ若い子に囲まれた現場だったらさぞかし幸せだろうなぁ。エロ絡みでこそ本領が発揮出来る、御前の魅力が止まりませんな。

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○「まりあほりっく あらいぶ」 5

 2年ぶりの放送となる「りあほりっく」の2期目。最近は2期物の数も多かったが、2年というブランクはその中でも割と空いた方。原作のストックが無かったというのもあるだろうが、何よりも制作元であるシャフトが多忙を極める無茶スケジュールで身の丈に合わない本数のアニメを回していた、というのも大きな原因だろう。まぁ、今現在その過密スケジュールに余裕が出来たかといえば、そうとも思えないのだが……

 そして、シャフト制作にしては珍しく、1期目からかなり多くの部分でスタッフの変更が行われている。事実上の監督ポジションとなるチーフディレクターは、1期の宮本さんからところともかず氏に。あんまりシャフトでは見ない名前のはずだけど、どこかで聞いたことがある気がすると思ったら、なんと「灰羽連盟」の監督さんである。ちょっとびっくり。他にも副監督は龍輪さんが外れて、「ひだまりスケッチ×☆☆☆」でもディレクションを務めた石倉賢一氏に変更。このあたりの面子を見ると、やはりシャフトも少しずつ手を広げてスタッフの拡充を行っていることが分かる。あんまり拡散しすぎるとシャフト独特の「らしさ」が削れてしまう気がするので好みじゃないのだが……

 とか思っていたのだが、実際に見てみたら、これが思っていた以上に「昔のシャフト」風味だった。ここ最近は「ひだまり」もそうだけど「まどか」なんかが更に別ベクトルでおかしな方向に行っていたので、こうした古式ゆかしい新房イズムを見るのはすごく久し振り。一時期のようにひたすらこのテイストだけを連打されると食傷気味にはなるのだが、年に2本くらいのペースでこれが見られるのは丁度良い塩梅だ。元々そんなに注目を集めるような作品でもないだろうから、重度のシャフトジャンキーはこの番組で一時の新房分を補充し、嫌いな人たちは無視する、という方向でいいのではなかろうか。どうせ1期の時もあんまり話題にはならなかったしな。

 個人的には、1期が終わった後に原作コミックスを揃える程度には好きな作品。最近は原作の方が妙な方向に流れているのでちょっと困惑してはいるのだが、アニメになるとちゃんと1本芯が通っているので安心して楽しむことが出来る。かなこのキャラクターは安定感のある変態なので、その一人舞台を見ているだけでもある程度は満足できるだろう。あ、でもオープニングはちゃんと変更してね。これからずっとあのオープニングってのは流石にキツイからね。

 そして、1期の時にこの作品を「絶望少女たちによる学芸会アニメ」と評したのだが、中の人的には相変わらずその方向性が顕著。アサ姉を筆頭に画伯、新谷、後藤(弱)、沢城、麻里奈と並ぶ2年へ組の面々が、実に緊張感のない、お約束のテンションで楽しませてくれる。これを聞いてると、「ボチボチ絶望の4期もあるのかなぁ」と思えるから不思議だ。そして、ほとんどがブロッコリーあがりの声優なのもちょっと不思議だ。いつの日かみもりんや餃子姫がシャフト組に加わる日が来るのであろうか。

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 ○「30歳の保健体育」 2

 ネタにマジレスさせられている気分。……真面目に取り扱ったら負けだよなぁ。

 これが企画として通ってしまったことが日本アニメ業界の1つの奇跡として語り継がれる気もします。というか、これってアニメ業界っていう枠で取り扱うのも間違いなんだろうな。面白かったのは、置鮎と、ピー音です。置鮎が「私の尻で童貞を捨てろ!」って言ってるのを聞いて、腐女子は喜んだり出来るんでしょうか。立木さん、本当に仕事を選んで下さい。多分誰かが「立木さんの自主規制ボタン」とかを作ってくれて、好き放題「コブラツイスト!」出来るようになるに違いない。あとは……オープニングとエンディングが無駄に良曲。こんなもんに採用されてしまったアーティストが可哀想になるくらいに。

 アニメが添え物程度なのに、それすら訳が分からない規制でまともに見られない。この規制度合いは「聖痕のクェイサー」や「こどものじかん」以来だが、そうした作品と違って、規制で何が見えなくなっているのかがさっぱり気にならず、「もういっそ番組自体を放送しなきゃ良かったんじゃないかな?」としか思えない。ネタとしても別に面白くない。そして、BS版特典として15分の実写パートもついてくる。これを的確に表す言葉を、私は「放送事故」しかしらない。どうすりゃいいのよ。

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「レベルE」 6→6

 安定。たった一言「原作が面白いからな」といえばおしまいの作品ではあるのだが、あの無茶苦茶な原作を極力変質しないようにアニメ化出来たのだから、その部分はちゃんと評価すべきかと。

 もちろん、無茶苦茶なのでやっぱり無理だった部分もある。特に野球犯人当ての回なんかは、原作の時点で初読放置というひどいありさまだったので、アニメで無理矢理1エピソードに落とし込んだのは無謀だった。いや、だからといって2話に分けたら意味が分かるかといったら確実に無理なんだけど……諦めるしかなかったよね。もし原作未読の人間がいたとして、あの話を「分からなかったからもう1回観よう!」と思えるんだろうか……原作買って下さい。それでも分からないから。

 それ以外だと、例えば最終話が王子の結婚までで、新婚旅行エピソードがカットされてしまっていたりするのもちょいと残念なところだが、実を言うと私は虫がものすごく嫌いなので、あの話がアニメ化されなかったことにはホッとしてたりする。1話のクライブの時点でちょっと嫌だったくらいなので、アニメスタッフの判断にはがっかり半分感謝半分。まぁ、忠実なアニメ化を望むならばやっぱり全エピソードやって欲しかった気はするんだけどね。他のエピソードについては、時間配分もちゃんと考えられていたし、オリジナルアレンジの部分も「アニメにするときには原作では分かりにくいだろう」という部分を積極的にいじっていたのが分かったので、悪くない修正だろうと思えるものが多かった。ここまできちんとスタッフに愛と理解を得られただけでも、文句を言うのは筋違いというものだろう。良いアニメでした。

 個人的には中の人MVPはクラフトの子安だったわけだが、浪川先生の頑張りも素敵だったし、だんだんキャラが固まってきた細谷佳正についても、悪くなかったと思う。そして、カラーレンジャー回はあまり聞かない名前ばかりが並んでいたのだが、特に気になる点もなかったのは有難かった。金谷ヒデユキがメイン張ってるのとか、どういうことだろうと思いましたがね。笹島かほるんも随分久し振りに見たなぁ。あとは二股人魚の中の人でしょうか。幸薄い声サイコー。

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 ○「へうげもの」 6

 2年ぶり、なかなか珍しい方向から攻めてきた感のある真下耕一の新作。原作は未読。真下監督との付き合いは「NOIR」からなので、こうして明確な原作ありの作品をアニメ化するのはほとんど初めて見るジャンルだったりします(一応「Phantom」は原作有りだけど、ゲーム原作だからいじり甲斐があったからねぇ)。

 正直、あまり期待していない作品だった。真下監督の独特の演出技法っていうのはあんまり他の媒体との相性が良くないと思えるし、原作がちゃんとした漫画であればあるほど、真下演出の色が消えてしまうか、もしくは無理矢理あの空気を生み出した結果原作の味を殺して自己満足になってしまうか、どちらかになるだろうと思っていたのだ。実際、最初の方のカット構成は「普通の」流れが支配的で、あまり真下的な要素が見られないものだった。しかし、そんなことくらいで彼は負けない。松永久秀と古田左介の対峙シーンあたりから、画面が次第に重みを増し、「目」による演出が際立ってくる。人と人とのインタラクションがその密度を増すにつれ、アップのカットと止め画で見せる真下演出は力を持ち始める。松永の死後も、秀吉と信長の対峙、信長と左介の対峙、そして港での再びの対峙と、少ない動画数でガッツリと見せ付ける演出が、実に合理的にシナリオを盛り上げてくれた。

 とにかくきらびやかに、賑やかにを良しとする現代日本アニメとは一線を画すビィートレインの静かなコンテ構成。その力はこうした「地味な」テーマを持った作品とのマッチングが良く、「予想以上にいい題材を見付けたもんだなぁ」と感心してしまった。原作ファンから見たらどういう感想が出るのかは想像も出来ないが、全く原作を知らない身としては、「アニメが終わったら原作を読んでみようかな」という気にさせるだけの完成度だったことは間違い無い。

 多分、これって原作も面白いんだろう。主人公古田左介のキレ気味のキャラクターが良い味を出しているし、既存の歴史上の人物のアレンジも、馴染みやすくなっているのにベタベタという程でもない。アニメ風に落とし込まれた絵柄も動かすとバランス良く原作の絵がイメージ出来るし、今後もこのくらいのペースで進行してくれるならば、シナリオ面も映像面も合わせて、なかなか楽しめそうである。

 中の人の話もちゃんと。主人公・古田左介役の大倉孝二という人は知らない人だったが、どうやら一般の俳優業の方らしい。くせのある声色が「数奇者」としての左介の味としていい具合にマッチしており、なかなか面白い。また、信長役に小山力也、秀吉役に江原正士、松永役に飯塚昭三などの骨太の配役も安定感抜群で、特に猿の役に徹した江原さんの演技が楽しい。粗製濫造のアニメ業界で、こういう作品がポッと出てくるだけでも良い口直しになります。大丈夫、NHKのアニメだよ! そういや、ビィートレインって思いの外NHKと仲が良いんだよなぁ。

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 ○「Dororonえん魔くん メ〜ラめら」 5

 えーっとねぇ…………誰だ、この企画通した奴。いや、これはこれで……

 1話目のテーマが「とにかく昭和、何が何でも昭和、色々犠牲にしてもまず昭和」というもので、脚本を立てたおっさんはさぞかし楽しかっただろう、という徹底的な密度でもって昭和の懐かしい文化が乱れ撃ちされる。世代的に、私も正直ほとんど蚊帳の外で、知識として知ってはいても笑いに繋がらないような演出も多いのだが、とにかくそこにこだわり抜いていることが分かるために、面白いとかいう以前に感心してしまった。これは、嫌いじゃないです。

 考えてみれば、この味付けは理に適っている。永井豪原作の漫画で、しかもギャグを多めに盛り込んだこの作品なら、どうしたって笑いの質は昭和以前のものになってしまい、「今のアニメ」に仕立て上げてもそぐわないものになるのは目に見えている。それなら、開き直って「全てのネタが昭和である」という世界を作ってしまえば、そのまま永井豪のギャグを放り込んでも、何となく調和が取れてしまうのだ。お色気シーンや下品なギャグ、下らない駄洒落などの本当にどうでも良いピースが、輪をかけてどうでもいい昭和ネタにまみれ、世界を1つずつ装飾していくのだ。このこだわりはなかなかまねできるものじゃないし、そもそも、あんまりやろうと思わない。米たに監督、なかなか思い切った方向性で攻めてきたものである。

 これだけ古めかしいネタなのだから、そのまま昭和アニメテイストでお送りすれば単なる懐古主義の作品になるだけなのだが、アニメとしての骨格はちゃんと現代アニメになっているのが更に質の悪い部分。キャラクターデザインがまさかの木村貴宏で、細かい動きのシーンでは昭和的なギャグの演出に加えて、きちんと「綺麗な画面」でも見せてくれるのだ。おかげで永井豪っぽく寄せたキャラ顔なんかはちょっと浮いた感じになってしまうのだが、その不協和音までもが、くだらなさをコテコテに盛りつけた昭和ギャグの一環として溶け込んでしまうのだ。いやぁ、このムズかゆい感覚は、案外くせになるかもしれません。でも、本当に面白いと思えているのかが自分でも自信が持てないんですよ。

 こうして書き出してみると単なるネタ要素重視の一発屋作品のように見えてくるが、ブレインズ・ベースの制作ということもあり、画面の密度はかなりのもの。ネタ自体がドタバタした混沌を笑いに変える狙いがあるために掛け合いのテンポが凄まじく早いのだが、それに負けないような賑々しさが画面にもみなぎっている。主人公の女の子(ハルミ)が一人で頑張っているシーンとか、中の人が可哀想になるくらいにネタを畳みかけているおかげで、馬鹿馬鹿しいだけのものなのに、勢いに飲まれてしまう。この密度でネタを回すのは、珍しいとか難しいとかいう以前に、多分しんどい。どこまでこのテンションを維持できるかが、今後の勝負の鍵になるんじゃなかろうか。

 昭和テイストを良い感じに支えているのが、やってる方もなんだか楽しそうな中の人たち。勝平ちゃんを中心に子安・能登と配置したメイン組もさることながら、小学生役にも川澄やら宍戸留美やら、微妙にキャリアのある連中が顔を連ね、何となくでもちゃんと昭和ネタが分かるくらいの年齢層をキープ。確かに、この作品を若い連中に固められたら興ざめだものねぇ。能登も自分が一番若い現場とか、久し振りなんじゃなかろうか。長らく見ていなかった気がする大沢コンビの競演が楽しいです。そして、子安が楽しそうです。こういう役も似合うんだよなぁ。ずっこいなぁ。

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 ○「Aチャンネル」 4

 まんがタイムきらら系列の日常系漫画といえば、もうすっかりお馴染みの風景となった感もありますが、とどのつまりはそういうものの新作です。あんまり代わり映えしないジャンルなので、なかなか紹介が難しいよね。ただまぁ、これまでの経歴からすると、この手の作品は全般的に楽しめているので、今回もなかなか楽しみであることよ、と思いつつの視聴。

 で、1話目であるが、確かに画面の質は良い。制作を手がけるスタジオ五組は「こえでおしごと」のOADを作ったところみたいだが、今回はついに自社元請による初制作ということで、GONZO繋がりの小野学を監督に配し、サトウセイジをサポートに回した「咲」と同じ布陣を用意。萌えものの表現技法も手慣れているし、技巧的な部分も色々と面白い試みはあって、特にオープニング映像は本当に凝っていてゆっくり見てみたいと思わせるだけの出来。冒頭、バットの女の子がズルズルと金属バットをもって走り回るシーンもグリングリンと画面が動いて、1話目からちゃんとお客さんを引きつけようという努力が伺える。このまま画面の質が崩れなければ、平均点はキープ出来るくらいの作品にはなるのだろう。

 ただ、正直言うと1話目ではあんまり「楽しそう」と思えるだけの内容は無かった。他に居並んだ「萌え四コマ」と何が違うのかと言われると難しいのだが……1ついえるのは、初見で訴えかけるようなキャラがあまりいない。言い換えると、キャラが立っていない。バットの子だけはかわいらしさも充分だったし、良いなぁと思わせるだけの画面があったのだが、メインとなっているはずの他3人が特に自己主張をせず、「この子達を中心にネタを回したら楽しそうだ」と思わせるだけの説得力に欠けるのである。特にメインの子。今のところ劣化唯にしか見えない。

 この手の作品のメインの子は、何故か天然さんがデフォルト。きらら系列アニメで抜き出すと、唯、キサラギ、ゆのと並ぶ。そして、彼女達の場合には、天然であることに加えて、「主人公たらしめる」要因がちゃんと用意されている。唯は度の過ぎたユルい性格と、それを補ってしまうだけの天性の無駄な才能、キサラギとゆのはボケた部分を補うだけの秘めたる情熱がある。しかし、今作の主人公の子(るん)は、単なる駄目な子である。にも関わらず、周りからはなにかとフォローされ、年下の子には熱愛され、何故か男子からの評判も良い。なんだかしっくりこない。

 また、残りの2人についても、現時点では明示的な役割分担が行われていない(一応茶髪の方が突っ込み役であることは分かるのだが、関西弁の立ち位置が中途半端)。まだまだ1話なのだからその辺はおいおい書き込まれていくのだろうとは思うが、上にあげたような他の「日常系作品」は、とにかくキャラの個性で押していくしかないということを重々承知していたため(何せ盛り上げるためのストーリー要素が少ないのだ)、くどいくらいに1話でキャラの描き分けが行われていた。この作品は、そういう部分をあまり見せてくれない分だけ、初見の視聴者には不親切だと言わねばなるまい。

 加えて、メイン4人の繋がりがあまり密でないというのも気になるところ。他作品なら部活が同じだったり(軽音部)、クラスが同じだったり(GA)、住所が同じだったり(ひだまり荘)するわけだが、この作品の4人組は、1人だけ学年が違うという妙な配置。おかげでちょっとばかり関係性がイメージしにくいのである。「何故その4人を中心としているのか」が見えないので、視点が定まらないのだ。これもおいおい解決していく部分ではあると思うのだが……

 単なる萌え作品で、あれだけ「けいおん」を大プッシュしていたくせに色々と難癖を付けているのはおかしいとは思っちゃいるが、どうも、「もう1つ何か」が欲しい状態なのは間違い無い。顔見せが終わった次回以降、ちゃんと「萌え」と「笑い」を提供してくれるように、期待したいとは思います。ちなみに、本当にバットの子(トオル)は可愛いく描けている。ジト目になってると柊師匠にしかみえないけどね。そして、ちょっとの間だけど中の人があおちゃんだということに気づきませんでした。芸達者が過ぎるわ。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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