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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 世紀末のオカルトを僕たちは既に知っている第6話。あんな小さい画面なのに恐ろしいばかりのJKの存在感。どないやねん、と思ったら、A-1つながりでコンテ演出に伊藤智彦かよ。なんだか親族が死ぬ話ばっかり書いてるな!

 仁太の初登校という大きな大きなイベントを描いているにも関わらず、思ったほどそこに重点が置かれていなかったのが意外なエピソード。仁太自身もそのことについては肩すかしを食らっていたが、だからといって鳴子の援交騒動が取りざたされたかと言われるとそうでもない。最終的にスポットがあたったのは、「親子関係」という大きなくくりということになるんだろうか。「めんまの目的」という作中最大の謎に答えが得られていないために、何とも据わりの悪いお話にはなっている。一応、いつものように5人に分けて見ていくしかないかな。

 すっかりメインヒロイン然としております、鳴子。ラブホ顔認定を受けた彼女が今回得たものは、仁太の暴走による、さらなる仁太への憧れの気持ち。自分が窮地に陥り、周りには仲間がいない状態での旧友の暴走は、額面以上に頼りがいがありそうに見えてしまったことだろう。今回の騒ぎにより、「今の悪い友達」との関係性が弱まった鳴子は家にも帰れず、自然と落ち着くのは超平和バスターズの秘密基地。少しずつ「安城鳴子」が「あなる」に立ち戻りつつあることが分かりやすく示されている。仁太にしろぽっぽにしろ、外見があれだけ変わったというのに、鳴子の内面性については何も変わっていないことを疑っていないのである。そんな鳴子を見て、昔の空気に満たされて来たことを感じ取り、俄然元気になるぽっぽ。めんま宅を訪れるという打開策を提案し、相変わらずの行動力で突破口を見いだす。

 すっかり自分を取り戻して活き活きしているゆきあつ。「最近このあたり、変な奴いるから」って、あまりにレベルの高すぎる自虐ネタが清々しい。現実を全て受け入れたからこそ、仁太に対する微妙な感情も包み隠さずに口に出来るようになった。そんなゆきあつにさりげなく付き添う知利子。クラスメイトにやっかまれたり、面と向かって「ゆきあつが好きなのだろう」と指摘されたり、鉄面皮のお嬢さんも年相応に忙しい。他者にもバレバレなゆきあつへの感情だが、電車の中では決して彼の隣に座らずに距離を置き、チクチクと嫌みでせめるあたりが、流石の知利子さんである。

 そして、初登校イベントがよく分からない結果に終わってしまった仁太。鳴子を守る為の彼の活躍ぶりは、在りし日のバスターズのリーダーを思わせる立派なものだった。なんでここまでの行動力がある人間が引きこもりになってしまったのだろうかという疑問は残るが、なかなか華々しい登校デビューではないか。これでますます学校に行きづらくなってしまうのが今後の問題ではあるが……ただ、彼の目下の悩みはやはりめんまの存在そのものである。「見えることの意味」「他人に見えないことの意味」は、答えが出ないばかりに思い悩むしかない。

 「めんまという存在」。それこそがこの作品の最大の焦点である。今回初めてめんまの家を訪れた3人が見たものは、決して娘のことを忘れることが出来ない母イレーヌと、それに反し、跡形もなくなってしまっためんまの私室。「忘れられないこと」と「忘れなければならないこと」が同居するその空間は、まさに仁太たちの現状を表しているかのようである。当のめんま自身も、口では「忘れてもらわなければならない」と主張してはいるものの、仁太が指摘するように、「忘れられること」「存在できないこと」への寂しさはこれまで何度もこぼしていた。死者は「いないもの」であるから、いつかは記憶の中に埋もれる存在である。そんな摂理をねじ曲げて現れためんまは、一体何を伝えようとしているのだろうか。

 そして、ついにその手がかりが1つ浮かび上がることで、物語は転がり始めた。めんまの家で手に入れた彼女の日記と、ゆきあつ達が思い出した「あの日」の記憶。めんまの過去が、6人の「今」をどう変化させていくのか。本当に、目が離せない。

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  モヤッとがもっと、第6話。前回までの流れで「なーんかすっきりしないから応援しにくいなぁ」と思っていたのだが、今回の展開でそれが少しずつ「見える」ものになってきた。この作品、本当に難しいっすわ。

 「ディールで何が起こっているのか分からない」「何が強さなのか分からない」「公麿のスタンスが分からない」「何が正しいのか分からない」。分からないことだらけの作品だ。そして、「わからねぇよ」と文句を言うのが当然の流れだと思っていたのだ。ただ、今回のエピソードを見る限りでは、「わからねぇんだよ」というのがこのアニメの主張であるように見えた。ただでさえ何が正義なのかが分からず、主人公の公麿が金融街で何をすべきなのかがはっきりしないという現状。少しずつそれが解題されていくのかと思いきや、今回追加されたのは、椋鳥ギルドにも相容れない、更なる勢力である。おかげで公麿は、ますます何をしたらいいのか分からなくなってしまった。

 この流れで、敵対した宣野座が単なる悪役として描かれていれば問題ないのであるが、公麿はあくまで第一印象で「感じが悪い」と言っただけであり、別れの顛末をみる限りでは、最終的に宣野座の主張が「間違っていた」という結論は出されていない。陳腐な言い方をすれば「それぞれの正義」が施行されたことが示されただけで、結果的にはいつの間にか公麿が勝ったコトになっているが、少年漫画のように大逆転の瞬間が描かれるでもなく、一気に時間が飛んだかのように結果だけが示されたのである。「時間の切断」は以前も触れたこの作品の特徴的な演出方向ではあるのだが、今回も様々なパートに用いられ、「わからなさ」に拍車をかけることになった。この、飛び飛びで、しかもみっしりと詰め込まれた窮屈なシナリオラインは、まさに公麿が体感している「訳の分からない金融街」の存在そのものではないのか。

 また、「いつの間にかディールが終わっている」「何かしたらいいとは思うけど、思っていることがそれぞれ違うし、何が正解かも分からない」という状態は、実際の「金融」「経済」というテーマを大胆に表した結果であると見ることが出来る。経済はゲームに例えられることが多いが、国家規模、世界規模で見れば、誰がいつ、どこで勝ったかなんてことは分からないものだ。金融街においては、更に「未来」なんて訳の分からない担保までかかるわけで、そうした「勝ち負け」「正誤」がどんどん分からない状態になっていく。そうした「わからなさ」そのものが、このアニメの全体像なのではなかろうか。

 結局、今回だけで公麿はジェニファーに出会い、宣野座に出会い、三國と対話をした。これだけで3つのスタンスとの交流が行われており、正解を見いだすことなんて不可能な状態だ。その上で、三國のいう「戦って勝つことが真摯さである」という論調は、特別優位なものとも見えてこない。今現在与えられている明確な行動指針など、真朱に伝えた「勝ちたくもないが、負けたくもない」という、結局いつも通りの公麿の経済観念だけなのである。これがジェニファーの言う「金のこと以外も見える目」の結果だとしたら、今後はますます、分からないことが生み出され続けていくのだろう。

 ふむ、このモヤモヤした感じも、それでいいと分かれば絶妙な味である。とても綺麗に着地できる状態にはみえないが、一体どんな形で蹴りを付けられるのか、お手並み拝見と行きましょう。

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  ばば抜きー、な第8話。やっぱりかな恵ボイスはアホな発言してナンボですよね。今期はかな恵ヒロインが多いんだけど、その中で一番好きなのは……エルシィです。2番目が明日葉です。でも、緒花ちゃんも好きです。

 前回は巴さんメインのサイドストーリーだったわけだが、今回は久し振りにこのお話が「緒花が飛び込んだ旅館経営物語」であることを思い出させてくれる、なかなか苦々しい展開。あれだけ必死に「お客が増えればいいのに」と願っていたにも関わらず、いざ客が増えてしまうとそれはそれで大変という、接客業の悲哀を描いた内容である。うん、まぁ、ちゃんと事前に予約を入れてくれる客ならいいんだけどねぇ。

 久し振りの稼ぎ時だというのに、あまりに暇だったもんだから徹と菜子が休み、更に奮起しちゃった女将さんは持病が出てしまって無念のリタイア。残された従業員は、接客部門が巴・緒花(一応若旦那)、料理部門に蓮さん単体という、ちょっぴり不安な陣容(豆じいはどこにカウントすべきなのかね)。何とかこれだけで回そうと努力していく過程が、緒花の成長物語として描かれていくことになる。

 胡散臭いコンサルタントに頼ってしまったせいで、どこかチームワークも整わない不安な喜翠荘。あげく余計なことを吹き込んだために、案の定蓮さんが機能しなくなるというとんでもないハプニングまで発生。時間勝負のかき入れ時は絶体絶命のピンチ。実を言うと、旅館経営なんて全然知らない世界だし、料理がちょっとばかり遅れるのがどの程度の打撃になるのかは今ひとつピンと来ない部分はあるんですが……まぁ、多分まずいことになっているんだろう。緒花は自分に出来ることを模索した結果、とにかく非番の菜子を呼び出して負担を軽くし、そのまま自分は徹を出迎えるために一人街へと駆け出すことに。……って、大丈夫なんかな。

 街までどの程度の距離があって、夕食までの時間がどれだけ残されているのか定かじゃないけど、とてもじゃないけど徹を引っ張り戻して作業させるだけの時間は残されていない気がするのだが。普通に考えてお客さんのチェックインなんて早くても3時くらいだろ。既に何組かの客が部屋に入っているわけで、夕食までの時間はせいぜい3〜4時間。街までの往復は、短く見積もっても電車を使っていることを考えれば1時間はみないと駄目だろう。あげく結婚式の会場で徹がどこにいるかも分からず……緒花ちゃん、いっそあんたが手伝うとか、もしくは福屋にサポートメンバーを頼んだ方が早かったと思うのだが。「ピンチっぽさ」は充分伝わってくるのだが、冷静に考えると、どこまでヤバい状態なのかイマイチ分からず、正解となる行動が見えてこないために、コンサルタントの判断VS緒花の心配り、という対比の構図もうまいこと浮かび上がらない。ちょっと描写不足な勿体無い切り出し方な気がするぞ。

 しかしまぁ、そうした「なんかよく分からない緊迫感」以外にも、今回は何点かのポイントが点在しており、それらをかき集めると結構密度の濃い物語になっているので、まとめるのはなかなかの難行だったとも見える。例えば、なんだか扱いの悪い考ちゃんの存在。思い立ってわざわざ石川くんだりまで小旅行しちゃう行動力は、一人の女の子を思ってのものだとしたらなかなか偉い。都会のもやしっ子だと思っていたけど、案外気骨のある若者かもしれない。向こう見ずな緒花との相性は悪くないんだろう。

 また、冒頭で倒れてしまった女将と、緒花の心の交流もなかなか見応えのあるパート。救急車を呼ぶのを制止したり、病室にいた緒花を追い払ったり、女将は相変わらず旅館経営に厳しい性格が前面に押し出されているが、緒花に対して素直に「ありがとう」といってみたり、全てではなくともこそっと客のデータを記録した帳簿のことをもらしてみたりと、最初の頃よりもずっと緒花に対して心を開いている様子がうかがえる。対する緒花の方は正面からそのことを喜ぶような描写こそ無いものの、常に経営のことを考えるときには「女将ならどうするか」という思考を行うようになっており、単なる意地悪婆としてではなく、ちゃんと「大先輩」「経営者」としての女将を見るようにもなってきた。それに加えて、「松前」「四十万」という名字の違いから逆説的に血のつながりを意識するという家族的繋がりを想起させる描写もあり、仕事上の上司部下としての接点以外にも、頑固なその性格には共感を覚える部分もあるのかもしれない。緒花が最終的に喜翠荘の住人となるためには、女将からの太鼓判が必須。そうした「ハッピーエンド」を迎えるためには、今後もこの2人の関係性には要注目である。まぁ、このまま緒花が喜翠荘に骨を埋めると、東京住まいの考ちゃんが不憫でしかたないけどさ……

 今週の結名の方言は沖縄。胡散臭い、うざい、なんかムカつく、という、お嬢キャラとしては完璧な立ち回り。あの子、クラスではマドンナ的存在なんだよなぁ……ちょっと鬱陶しくない?

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  公式ページで「M12」の情報の公開が始まり、「あれ? 新エキスパンションが発売されたばっかなのに、ちょっと早くね?」と思っていたら、気づけばもう発売日まで2ヶ月きってたのね。やっぱり年に4エキスパンションが出るようになってから、1つ1つの間隔が短く感じますな。

 年1回の基本セット改訂が行われるようになってから、やはり環境の変動も大きくなった。M11でいえば、なんと言っても多大な影響を与えた衝撃のタイタンシリーズがあるし、ほかにも渋いサポートが光る「神聖の力線(M11)」や、カウンタースペルの雄「マナ漏出」「否認」などなど、なんだかんだで、現代のデッキは基本セット無しでは成り立たないのである。「脅迫」も「破滅の刃」もない黒なんて怖くないし、「耕作」も「酸のスライム」もなければ緑は立ち往生してしまうかもしれない。それくらい、基本セットが変わるというのは大事件なのである。さて、今期は一体どんな新しいカードが現れ、どんなカードたちが姿を消すことになるのだろうか。個人的には、強いくせにあんまり枚数を持っていない「タイタン」シリーズが退場してくれると助かる(財布的に)。

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 右記のまとめリンクもよろしく! →

  度々色んな記事で触れてるんだけど、AT-Xで放送している声優バラエティ番組「SAY!YOU!SAY!ME!」内ミニアニメ、「47都道府犬」が気になって仕方がない。毎週1分、ものすごく適当なアニメなんだけど、声優ファンからするとこういう売り出し方ってすごく新鮮で嬉しいんですよ。一応最近は地方色を打ち出す企画として「方言CD」なんてものもあったりするんだけど、そうした「ご当地声優」の企画のイロモノ版だと思えばいいでしょうかね。

 声優はやはり「しゃべる」職業なので、出身地による方言の使い分けが出来るかどうか、というのは重要なポイント。声優のプロフィールを見るときには、出身地をチェックするのは常識である。また、個人的には過去に「パワプロ13」のサクセスモードで声優日本地図を作ろうと躍起になった経験もあるため、「県別声優分布」はやたら気になるファクターだったりする(当時は人口の少ない県の声優を見付けるのにすごい苦労した記憶がある……)。

 ということで、この「ご当地」+「声優」+「アニメ」という企画は実に興味深いものなわけですよ。番組自体がどこまで続くか不安一杯なのだが、とりあえず47キャラ全部が揃うまではチャレンジして欲しいところでありますね。

 以下、1話ずつ、1キャラずつ雑感などを。

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 声優業界の一級危険物が本当に危険すぎる第7話。この作品のラジオを聞いているのと、本当に小林ゆうという役者の扱いにみんなが手を焼いているのが伝わってくる。ラジオトークだと「キャラ作り」「雰囲気作り」でそういう演出するときはあるだろうけど、画伯の場合、本当の本当にモノホンだからなぁ……

 というわけで、今期ナンバーワンヒロインである佐隈さんの活躍は今回控えめ。更にタイトルになっているはずのアザゼルさんなんて台詞は一言二言でしまいだ(その一言が、佐隈さんの陰に隠れてのなんだか可愛らしい台詞だったのは印象的だが)。作品の空気を一人で作り上げてしまったのは、リアル悪魔、小林ゆうたった1人である。アンダインはさぁ、「荒川」のアマゾネスと同じレベルの化学反応が危険すぎるよね。テンパりボイスがどうしようもないのはいつも通りなのだが、芥辺との絡みの鬱陶しさとどうしようもなさが唯一無二の破壊力。ラジオでも取り上げられていた「ヌメッとすんだよ!」の台詞とか、「このアニメ微妙に人気らしいじゃない」とか。もう、何がなにやら。これ、必死のアンダインがマイク前でしゃべってる時のスタジオの空気はどうなっているのだろうか……いや、大体イメージ出来るわ。

 新キャラに鈴村を引っ張ってきたのはキャラのハマリ具合を考えると必然だろうと思えるが、むしろ注目すべきは校長役の愛河里花子だろうか。愛河といえば、水島努との因縁が有名。彼の出世作の1つである「ジャングルはいつもハレのちグゥ」で主人公のハレを演じた愛河は、続く水島作品である「ドクロちゃん」などのオーディションに参加したにも関わらず採用されず、「なんで使ってくれないんすか」と問い詰めたところ、水島は「どうせなら若い子の方がいいですし」と言ってのけたというエピソードがある(勿論、水島氏ならではのジョークであるが、本当にそこから一切愛河を使ってこなかったあたり、流石である)。めでたく復帰したのがこの変態しかいない作品ってんだから、本当に適材適所だ。

 でもまぁ、やっぱり僕は佐隈さんがもっと輝いている方がいいですね。作中でガキも言ってました。「佐隈さん佐隈さん、佐隈さんがいい!」。気づけば芥辺に文句を言って仕事を放棄するまでになっている佐隈さん。どんどん質の悪い女になっていく……

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チョーさんの校長率が異常な第8話。やまぶき高校校長、時定高校校長、ヒーローアカデミー校長、帝愛グループ地下労働者班長……チョーですなぁ。

 今回も「ベタ」という点ではいつも通りのエピソードではあるのだが、シナリオ・画面ともに珍しく振るわない回だった気がする。期待感が高くてハードルを上げてしまっている部分はあると思うのだが、今期を代表している作品がちょっと気の抜けた話数を作ってしまうというのは、何とも勿体無いところ。

 脚本面については、皆さん大望の(?)折紙サイクロンメインの回。彼が見切れている理由とか、普段はなかなか映らない特徴的なデザインがところ狭しと駆け回る勇姿がようやく見られる……と思いきや、全然そんなことはない。結局、2流ヒーローが本当に2流であることが分かっただけである。そして、そんな彼のヒーロー人生を揺さぶるような悩みが展開され、それがついでにルナティックと絡んだ上で解消されるという、うわべだけを見れば「イイハナシダナー」で終わるいつも通りのものである。ただ、正直言って消化不良な部分が多い。彼が過去に起こしてしまった親友との事件での振る舞いを後悔していることは伝わってくるのだが、それじゃ、なんで折紙さんが最終的にヒーローになっているのかが分からない。

 彼の持つコピー能力は汗を流したり髪が飛んだりする能力よりはよっぽど強いのは分かるのだが、コピー能力だけで荒事に挑めるとはとても思えないし、スポンサーだってブルーローズやスカイハイと比べてしまったら、こんなさえないパンピーまがいの奴に出資する気も起きないようにみえる。いや、むしろ本当に能力がコピーだけだったとしたら、ここまでの数話であれだけの災害現場に挑み続けていた根性は評価すべきであり、実は人間としての素質の段階で100倍パワーの虎徹達と肩を並べられるくらいの実力なんだろうか? 残念ながらシティの人々の反応を見る限りで、そういったポテンシャルは感じられない。はっきり言ってお荷物、広告塔としてもコストパフォーマンスが悪すぎる気がする。ヒーローたる条件が「スポンサーが付くこと」であるならば、折紙の現状がどのように確立されたのかという最も大切な部分が一切語られていないので、1本のストーリーとして消化不良なのだ。

 加えて、彼のお友達も、後悔を引き起こすような「純粋に痛ましい記憶」を演出するには、ちょっとクズ過ぎる。折紙さんがヘタレだったことは認めるが、だからといって、あんな強盗事件にコピーしか能力が無いヘタレが駆け付けたところで大した役にも立つまい。2人で突撃することを提案する時に「俺がサポートするから」っていうのも意味が分からない。どう考えてもお前メインだろうに。お前の能力なら地面の下から悪人をすっころばして、あとは地中に逃げていればおしまいだったろうに。なんで武闘派じゃない折紙を巻き込もうとしたのやら。そして、なんでそんなことで逆恨みしているやら。恨む側、恨まれる側、主要キャラクターの心情が全く追えないおかげで、形の上だけでの「ヒーロー物語」に没入出来なかったのは残念至極。

 そして、そんな消化不良のシナリオを演出するアニメ的な側面も、今回はなんだかショボい。作画枚数が足りてないのが丸わかりで、例えば校長先生が虎徹に抱きつくシーンや、虎鉄がたすきを外そうとワタワタするシーンなんかは動きがカクカクしてて見づらいし、CG画面ではルナティックと虎徹が交錯して殴り合う大事なシーンが、重みが乗っていないせいで決定力に欠ける。CG作画はどうしても中身を伴わない印象になりがちなのだが、この作品は手描きとのバランスやCG自体の細かさでそのあたりを補っていた。しかし、今回は手描き部分との境目もどこかちぐはぐで、実感を伴わないCGのデメリットばかりが浮いてしまっているように見えた。やはり、これまで維持されてきたクオリティを保つのは、なかなか大変な作業だったようである。

 以上、種々の理由で今ひとつ乗り切れなかった今回であるが、一応この作品のメインテーマである虎徹とバーナビーの関係性の進展については、なかなか順調。気づいたら「バニー」って呼び方についても何も言わなくなってるんだよね。「Let’s Believe」という言葉の使い方もなかなか上手い(まぁ、ヒーローの人気復興イベントに「Let’s Believe」っていうたすきを持ち出す時点でどうかとは思うけど)。ただ、友情確認イベントについても、ワンエピソードの中に折紙と虎徹が「友達を相手の攻撃から庇う」という同じ行為で表現しようとしていたのは、流石に手抜きが過ぎる気もしたんだけどね。そうでもしないと偏屈なバーナビーには伝わらなかった、ってことなのかねぇ。「ファイヤーエンブレムすら凌駕する恐ろしき青い炎」のはずが、今回は割とあっさり虎徹さんが堪えちゃったよね。ルナティックが見かけ倒しなのか、それとも虎鉄が無闇に頑丈なのか。どっちだ。

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  てこ入れ? なんかおかしすぎる気がする第7話。新キャラ登場、ラスボス登場、そして水着回に温泉回。中盤のてこ入れとしては実に正しい方向性だが……それって1本でまとめてやるこっちゃないですよね。質の高いギャグか。

 白玉中、赤玉中が出てきたので、今度は黒玉中。そして黒玉中は、何故かミュージックレインに支配された中学校のようである。謎めいた部長は寿美菜子、そしてちょっとお馬鹿な潜伏要員には豊崎愛生だ。明日葉と3人並ぶと、すごく学園都市の香りがしてくるラインナップ。もしくは墨汁戦国アニメとか。

 ここの1〜2話くらいは真面目にテニスをやったり、エリザベスと琴音がラブコメ展開で割とガチの三角関係を演出したり、心穏やかに見られない要素がちらほらしていたのだが、今回は構成自体がギャグとしかいいようが無いものだったせいか、緊張するシーンは一つもない(ラストシーンだけは盛り上がっている(?)が、それだってAパートがあったせいでギャグにしか見えない)。基本的に、このアニメはこれで構わないと思うんだよね。

 Aパートではスパイ部員由良の活躍がメインで、基本がアホの子であり、アホの子がアホの子に絡む理想的なギャグ展開。前述の通り、初春・佐天という2大平和キャラが絡むわけで、ベタだろうが、適当だろうが、ダラダラと垂れ流されるお約束ギャグは安心品質だ。ほんと、力の入らない絵柄だから余計な部分に気を取られずに済むのは純粋にプラス要素だと思っているのだが、ちょっとひいきしすぎだろうか。適度に挟まる明日葉の妄想エロシーンも、「あー、はいはい、エロくないエロくない」と思えば孫を思うジジイのような心境で見守れてしまうのである。

 Bパートに入ると、合宿登山から温泉回、熊バトルという展開だが、個人的には千歳さんのスペックが一体どれほどのものなのかが定まらないのが気になるところ。あれだけ連日連夜原生林をかけずり回っていた「食物連鎖の頂点」のくせに、たかだか登山くらいで膝が笑ってしまうのはどういうことか。「千歳さん、体力あるんちゃうの?」とツッコミを入れていたら、途中の熊バトルのところで「千歳さんのバーサーカーモードでも……」ってな台詞があって、「あ、そういうモードチェンジがいるんだ……」とよく分からない納得をしてしまった。ま、存在自体が完全にギャグの人だからな。正直どうでもいいや!

 そして最後のクライマックスは、全裸バトルという心躍る展開のはずが特に踊らない熊VS来栖の激闘を描く。ほんと、来栖ってどこまでスーパーな存在なんだろう。森の中での熊とのバトルといえば最近では某バリツアニメが記憶に新しいが、アルセーヌ様の中の人は、正面から熊に挑んで友情を育んでしまわれた。流石である。熊のスケールがおかしすぎることとかは気にしたら負けだ。

 結論、色々と気にしたら負けだ。途中の琴音のエロシーンだけはものすごく気合いが入っていてエロくなっていたんだから、それでいいじゃないか。

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狡兎死して走狗烹らる、第7話。この言葉が出てきてしまっている時点で、もうすべてが止まらない状態になってるんでしょうなぁ。

 少しずつ盤石になっていく信長包囲網。派手な戦は前回のケンカキック一閃で終わってしまっており、あとは残された数少ない争いと、後に残されたものを取り合うための腹芸の競い合いとなった。一命を賭して挑んだ左介のチャレンジも、信長にしてみれば単なる笑いの種となり、結果得られたものはわずかばかりの石上げ。認められたことは喜ばしいはずだが、それでは自分の野望に届かない、がっかり感が先行してしまう。そして、そんな左介の脇で一番の戦果を上げたはずの滝川一益も、一念発起の大提案を無下に拒否され、あげく外様は外様としての戦を全うすべし、との命を受ける始末。左介はさも分かったかのように同情を口にしてみるが、年も違えば身分も実力も違う滝川は、本当に人生が終わってしまったかのような老け込みようだ。此度の戦で全てを賭けていたのは、左介ばかりではないのだ。

 ことごとく肩を落とす忠臣達を見て、内心忸怩たるものを抱え続ける光秀。加えて自らの戦績までもが無下に扱われたと聞き、無理を承知で信長へと直談判。しかし、悲しいかな、主君の器はあまりに大きすぎた。仁と義を重んじる昔ながらの武士である光秀には、信長の大望は、理解の及ぶところではない。わずかに残された憧れと忠義は儚くなり、その胸中は、既にかたまりつつあった。

 光秀が自らの進退を賭して選び、決心したと思い込んでいる引き返せぬ道。だが、そんな一大決心も、全ては2人の男の手による謀略の内にあった。豊臣と利休。2人の野心は少しずつ光秀を飲み込んでいたのである。秀吉の弟秀長も、既に2人の計略には荷担していたようで、3人で光秀の心境をつぶさに伺っている。秀吉は四国攻めに出陣しながらも信長の四国の扱いをゆがめて光秀を煽るという極悪なプランを実行しており、ゴールである本能寺までの道を的確に誘導する。「万一失敗した場合」でも、単に利休を黙らせて終いだ、という保険までかけているあたり、この男の抜け目無さが伺える。そして利休。直々に光秀の下を訪れた利休は、何気ない茶室のセッティングを見て、忠臣の心が既に挫けているということを察知した。既にゴーサインは出ているようである。

 前回のような実際の戦場に出ての戦いも、一応「戦国」を舞台にした作品なので見たい気持ちもあるのだが、やはりこの作品の真骨頂は、腹芸の探り合いや、常軌を逸した数寄のこだわりを描いた部分。今回は光秀という「そこまで数寄に傾倒していない人間」がひたすら振り回される悲劇が描かれており、裏と表の思惑が行き来する様子が実にやるせなくて痛快だ。冒頭の茶室、秀長と利休の対面するシーンでは、秀長が「俺は黒い茶碗も好きだけどなぁ」とさりげなく「俺もこっち側だぞ」とサインを送ると、利休も「少し吹雪いて参りましたな」と返し、密談のために障子を閉めることを示唆する。この時の、突如沈黙する音響の働きも、「黒さ」が際立つ絶妙な仕事。こういう黒さは、利休がいる画面だと本当に際立つ。「茶室」という密閉空間も、なんだかこのために誂えられた場所であるかのように見えてしまう。

 また、毎度お馴染み「目」の演出としては、今回は光秀と信長が「富士スカイライン(?!)」で会話するシーンで面白い働きをする。必死で信長に談判を行おうとする光秀の真剣な表情に対し、信長は珍妙な西洋甲冑をまとっているせいで、視線どころかどこに目があるかも分からない状態。あまりの大器故に光秀にその意図が読み取れないという、信長との距離の隔たりが確認出来る。

 で、そんな激しい心理戦が繰り広げられている中で、相変わらずの道化役に徹しているのが、我らが左介くんである。「古田殿は、若い」と一蹴されていることからも分かるが、もう、本当に見当違いも甚だしいお気楽っぷりだ。謀反の企ても間もなく収束しようという今の時期に「おのが洞察」を披露しちゃう空気の読めなさ、利休に手伝いを頼まれた時に見せた満面の笑み。もう、自宅の飼い犬かよ、と思っちゃうくらいに分かりやすい。今後もこのどす黒い作品の中のギャグ要素を一手に引き受けてもらいたいところです。更に今後は実利主義の体現者としての家康なんかも絡んでくるようだし、左介はますます忙しそうだよな。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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