忍者ブログ
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
[1157] [1158] [1159] [1160] [1161] [1162] [1163] [1164] [1165] [1166] [1167]
 ○「みつどもえ増量中!」 4

 ちょいと休憩をおいて帰ってきた、いわゆる「分割第2期」。最近のチャンピオンは「みつどもえ」→「イカ娘」→「みつどもえ」というよく分からない連投形式で繋いでいるのだが、この流れのままに4月からイカ娘が始まったりしないもんだろうかね。

 で、1期はそれなりに楽しんで見られた作品だけに、この2期目の放送も楽しみにしてたんですが……違う、コレジャナイ。今年1番のコレジャナイ感。……そりゃま、ギャグアニメの2期一発目、何かひとネタかましてやろうという気持ちは分からなくもないが……まさに誰得。

 噂によると、この2期「増量中」は全部で8話しかないという。あっという間に1クールが終わってしまう昨今でも8話ってのは流石に短すぎる気がするのに、その1話目がこれか。ファンが見たいのはあくまで丸井家三姉妹のドタバタやクラスメイトとの絡みだと思うのに、その期待を正面からはねのけて、これか。……あかんだろ。

 ギャグとしては最低限のラインは守った内容ではあるんだ。正直あまりの誰得感に視聴中はクスリともしなかったのだが、日本特有の「戦隊物あるある」みたいなネタ回しとしては、ちゃんと馬鹿なことを本気でやっているのは分かるし、仕事を選ばずに本気でやっている遠藤正明にもお疲れ様と言いたくはなる。でもさ、そのネタはこの作品でやらなくてもいいんだよ。ガチレンジャーは既に1期で充分登場してたんだから、今更詳しくやらずとも世界観に与える影響は分かってるんだし。イカ娘の話の中で「能面ライダー」のテーマをやるのとは訳が違う。しかもそれがAパートだけとかじゃなくて1話まるまるだし……流石にこれはいらなかったんじゃないか?

 一応評点に関してはシリーズ全体を見越してのものなのでそこまで下がらないけど、1話単体での感想としてはもうちょっと点数をさげたいくらいの肩すかし感。次回以降、貴重な話数を無駄遣いしないで頂きたい。作中でひとはが唸っていた「こんな風にしやがったのは誰だ」という恨み節が、日本各地で轟いていないことを祈る。

拍手

PR
 ○「夢喰いメリー」 5

 「俺妹」の後番組で製作J.C.STAFF、キャラクターデザインに藤井昌宏と、なかなかにラノベ臭のする作品なのだが、なんと意外にも原作がまんがタイム系列である。まんがタイムきららってこういう作品も載ってるんだ(フォワードだけど)。普段「キャラット」でひだまりとGA(とはるみねーしょん)しか立ち読みしないから全然知らなかった。

 で、そんな漫画原作の作品だが、出だしのシナリオは至って普通。今期最初の空から落ちてくるヒロインとなったメリーさんはなかなか可愛らしいし、キャラクター造形なんかはいかにも現代漫画っぽい分かりやすいものになっている。主人公の持つ技能なんかはちょっと変わっているけど、非日常能力バトルものとしてはテンプレと言ってしまっていい1話目だろう。その上で作画状態などが悪くないことが確認出来れば、スタートしてはそれなりのものである。

 で、それだけで終わってしまえばこの作品も「シャナ」とかと同じ「分かりやすくダラダラ見る枠」に認定できるのだが、監督が山内重保氏というのが厄介なところ。「キャシャーンsins」では存分にその癖のある画面作りを見せつけてくれた山内氏は、一筋縄ではいかない映像クリエイターである。こんなシンプルなアニメでも、そこかしこにこだわりの画面が現れている。

 最も分かりやすいのは、やはり止め画を基調としてスピードを必要以上に落としたアクション作画の部分だろう。効果線を多めに残し、多少荒っぽいくらいのレベルで見せる作画の癖は、馬越氏とともに見せつけてくれた「キャシャーン」の時にも見られたもの。今回は線が細く角の多い藤井デザインなのでそこまで1枚絵で際立たせることはしないが、それでも一般的なアニメ動画に比べたら随分テンポは遅めに設定されているし、その分重みのある動画になっている。そうしたキャラ動画の「線の濃さ」を際立たせるためか背景美術には色をあまり乗せず、どこか空虚な感じすら出しているのも、どこか異質に見える原因だろうか。

 「夢」というこの作品の根源的なテーマを見せるときに、この山内氏の作る世界の「見え」はなかなか面白い。ぼんやりとした世界全てにはあまりウェイトをおかず、あくまで夢の「視聴者」たるキャラクターの方に描写が片寄り、それが何とも言えない「不安定さ」みたいなものに繋がっている。夢世界をぼんやり書くだけならばそれでいいのだが、その「ぼんやり」が現実世界にまでのさばってきているのが、この作品の持つ「夢」と「現」の境界性をそのまま表しているように見えて、なんだか落ち着かないくらいの異質さが現れるのだ。今回は1話目ということで監督自らのコンテ演出であり、作画も藤井さんが手ずから行っているのでこの辺の雰囲気作りは徹底されていたが、次回以降にもこれが維持されるのかは気になるところ。コンテレベルでなくて作画レベルにも負担のかかる方向性なので、ちょっと維持するのは難しそうな気がするけどねー。

 随分フラットな気持ちで見られたこの作品だが、フラットになったのはキャストの面々があまり見たことがない名前で埋められていたのもの理由の1つだろうか。メインヒロインメリー役、佐倉綾音という名前がまず初めて。見たところこれが事実上のデビュー作ということになるみたいだが、ちょっとたどたどしいところも含めて悪くない印象。キャラクターは割とテンプレ臭がする部類だが、ここからうまいこと名前を売り込むことが出来るだろうか。他にも、幼馴染み役の茅野愛衣。どこかで見た名前だと思ったらOVA「怪物王女」で紗和々をやってた人。学校の生徒役で出ていた高森奈津美という名前は「みつどもえ」のモブで数回見た名前だけど、今回はレギュラークラスみたい。このあたりの新鮮な名前の中から、何人が残ることになるかは楽しみである。で、そんな全員をなぎ倒さんばかりの存在感を発揮する中多譲治……もう、なんかジョージっていうだけで卑怯。

拍手

 1月7日 ドラフト模様(SOM×3)

ピック順 【Van】→【Thraxi】→【Serra】→【Alessi】→【Newcomer】→【Sangriter】

 はっぴいにゅうにゃあ。新年初ドラフト。新年祝いとばかりに、久し振りの6人戦ですよー。やっぱり人数は偶数の方が安定するし、剥けるパックは多い方が楽しいですね。でも、現状これ以上増えそうもないのは悩ましいところ。あと、全然「包囲戦」の情報が増えないのも悩ましいところ。一気にスポイラが出ると記事書くのがめちゃめちゃ大変なんだよう。今年は無理かもしれん……

 あ、そうそう、新年の一言は私が言っていい台詞じゃないんですが、今回は一応言っとかなきゃいけない気がしたんで書いときますね。「レアゲー死ね」


拍手

 ○「Wolverine –ウルヴァリン-」 3

 アニマックスで放送を開始した「マーベルアニメ化プロジェクト第2弾」だそうな。「え? 第1弾はなんだったの?」と思ったら、昨クールにすっかり見逃していた「アイアンマン」だったらしい。うん、やっぱりこっち方面には心底興味が湧かない。

 今回はたまたま新番組の開始に気が付いたので、一応の視聴。ウルヴァリンとかマーベルっていうと和月伸宏が大好きなイメージしかないくらいに無知なので、単に雰囲気ミュータントアニメとしてボーッと見るだけのあまりお利口じゃない視聴者。おかげで、ピンと来ないってレベルじゃないんですよ。そもそもこういう現代アニメの萌え絵的なものからかけ離れたキャラクターデザインっていうのは、一体誰得なのかと頭を捻らずにいられない。いや、勿論萌え作品ばっかじゃ駄目ってことは分かっているつもりだが、アニメ製作側もソフトを売っていかなきゃいけないわけで、はたしてこのアニメや「アイアンマン」がセールスに繋がっているのかどうかということが心配になるんですよ。アメコミファンとか、そういうコアな層が買いにいくのだろうか? でも、熱心なアメコミファンはわざわざマッドハウスが作った胡散臭いジャパニメーションには手を出さない気がするんだけどなぁ……

 まぁ、お門違いの心配はさておき、内容の話だ。「ウルヴァリン」といえばかぎ爪がトレードマークのイカしたマッチョ親父のイメージなわけだが、今回のアニメ化ではかなり若々しい青年として描かれており、一見すると町のチンピラ風。そして、実際にやってることはチンピラ、というか極道。人間と違う部分は頻出するかぎ爪部分と超人的な再生能力くらいで、1話目でいきなりヤクザの組長の駆使する音速木刀相手に大苦戦している。うん、あんまり格好良くないな。しかも行動目的が「昔の女に未練があるせい」という何とも女々しい動機であり、アメコミの持つドカーンでズバーンな爽快感は感じられない。作画はマッドハウス品質で言うと並レベルだけど、目新しいものもなく、アメコミ意識というほどでもなく、日本の劇画調なのでどこか安っぽい。うーむ、やっぱりどういう層にアピールしたいのかが分からない。「ウェルカムトゥニューヨーク」の部分だけが2chのコピペを思い出してちょっと笑った。

 小山力也主演、敵のボスに柴田秀勝、昔の女が折笠富美子というだけでVシネマみたいな臭いがぷんぷん漂ってくるキャスト陣はうまくはまれば癖になるかも。力ちゃんがやる役はどうしてこうもお馬鹿な印象になるのか分からないけど、やっぱり格好いいのは事実である。来週以降は「ウルトラヴァイオレット」な朴璐美姉さんも登場するみたいだし、エセアメリカンな感じはさらに助長される見通しだ。いや、だからどうしたってわけじゃないけど。

 ほぼ確実に、1シーズン通じての視聴は絶望的だと思われるこの作品。ただ、こればかりは私の好みに依拠する部分が大きいので、こういうのが好きな人は楽しめるものなのかもしれない。是非、好きな人はその魅力を私に教えてほしいものである。

拍手

 「おとめ妖怪ざくろ」 6→5

 特に語ることもなく、特に誰かが惜しむでもなく、ふいと終わった今期の影の1本。実に地味な作品だったが、それは決してつまらなかったことを意味するわけではない。

 まず先に不満だった部分からあげてしまおう。やはり最大の難点はあまりに地味で引っかかりのないシナリオライン。原作ありなのでそちらに不平を言うしかないのだが、1話目で想像出来た通りの話をご丁寧に1クールかけてやっただけ、という印象が強く、お話による盛り上がりというものがほとんど無い。ラブコメあり、バトルあり、お涙ありと全ての要素が揃っている作品なのだが、その全てにおいて「ま、そうなるしかないよな」という予定調和の集合体でしかなく、わざわざこの作品を見る理由になりにくいのである。もちろん、そこまで明確なシナリオのセールスポイントがある作品なんてものはそうそうお目にかかれるものではなかろうが、流石にもう少し押しの要素が欲しかったところではある。「これって面白いの?」と尋ねられても、「あぁ、つまらなくないよ」と答えるだけで、「面白いよ!」と胸を張っていえるだけの部分が無いと寂しいのである。

 が、だったら見なくなる作品かというと、決してそんなことはないのである。ベタであるからこそ見えやすい製作側の丁寧な姿勢は、それだけで充分視聴に耐えるものである。作品全体を覆う草花をイメージしたふわっとした世界観や、そこに住まう半妖たちのどこか憎めないキャラクター性、そして主人公チームのおりなす実に分かりやすいラブラブ展開など、ボーッと見ているだけでどこか微笑ましくあり、自然に世界に入っていきやすい雰囲気作りは徹底している。

 作品独自のセールスポイントとしては、綺麗に3つに別れたラブコメ構成があり、全チーム初対面だったはずなのに、あっという間に3組のカップルが出来上がっているというよく分からないご都合主義と、その強引さを気にさせないだけの、濃密な関係性の描写が絶妙な配置。ざくろ×総角、薄蛍×利劔、雪洞・鬼灯×丸竜という組み合わせは三者三様の全く違った恋愛模様を見せており、そのすべてが、「他者の恋愛にほとんどタッチしない」というのがこの作品の恐ろしいところ。ざくろと総角がくっつこうが離れようが、そこに他のチームの連中が邪魔に入ったりサポートに回ったりということがほとんどなく、単に「3本の別々のラブコメが描かれている」だけなのである。これだけ手狭な妖人省に一緒に寝泊まりしていたというのに、横恋慕なんかが一切発生しないというのは潔すぎる。各々のバカップルを見てニヤニヤするだけでも、ある程度楽しめてしまうのは最大の売りと言ってしまっていい。

 終盤に絡むメインボディとなったのがざくろの出征の秘密を巡るハード展開であるが、こちらは正直そこまでの求心力が無かったか。「生まれの不幸」を序盤から暗示していた割に、ざくろ自身の身にはそこまでの「不幸」はなく、どちらかというと母親である突羽根の生い立ちの方がよっぽど悲劇。そちらに持って行かれたおかげで、メインキャラクターたちが背景に回ってしまった感はある。もう少し現在のスタンスに絡めれば没入度も変わった気がするが。

 トータルで見ると、やはりシナリオ面での押しは弱い。それでも、敵味方それぞれのキャラクターがちゃんと成立していたし、減点要素がほとんど無いのは評価すべきところ。最後の巨悪となった乱抗の悪辣さ、そこに利用されてしまった百録・橙橙姉妹の一途さと愚直さ、どれもこれも、どこか憎めない近しさがある。ファンタジーな物語なのに「なんだか卑近な感じがする」と思わせただけで、この作品はアリだったのではなかろうか。

 個人的には、今千秋とJ.C.STAFFという組み合わせの下に、わたなべひろしなどのディーンのイメージが強いクリエイター陣が参加していたのが面白かった。というか、私が愛してやまない小滝礼が参加してくれていただけでも垂涎物なんですけどね。この休みに地元で「地獄少女二籠」のDVDフルコンプ一気買いしました。小滝さん、頑張ってください。

 そして当然中の人のお話。いつものように中原麻衣の独壇場、と言ってしまえば話はそこまでだが、今回は回りの面々も負けじと「我がが我がが」(中原語)と自分キャラをアピールしており、花澤・豊崎・堀江の強力路線に、戸松・寿・17歳の対抗ラインが心躍る。野郎連中も櫻井・日野・梶のトリオに女性ファンも安心である。唯一の不満は……ほら、オープニングを歌っているユニットがあるじゃないか。4人組のはずなのになんで一人だけキャストに起用されてないんだよ。彩陽はいつまで独立部隊を続けるんだ!

拍手

「それでも町は廻っている」 5→5

 今期2本あったシャフト枠の2本目。シャフト枠というだけでなかなかフラットな態度で見るのが難しいわけだが、終わってみればそれなりに世界観を楽しむことが出来、初期の予想よりも無難な着地をみせた、という印象である。

 対比される対象は、同時期に放送されていたシャフト作品「荒川アンダーザブリッジ」。どちらもちょっと独特なテイストが売りのギャグ作品という意味では共通しているが、アニメ単体で見た場合にはこちらの方が好みだ。「荒川」はどうしてもネタ自体が単調であり、アニメにしたときに映えにくい部類のものであるし、時たま入るシリアスとのかみ合わせも今ひとつの部分が多かった。それに対し、この「それ町」はネタの癖が強くて、単純に「ここで笑え」というのが分かりにくいネタ回しが多い。そうした小難しい部分が、シャフト独自の演出技法とかみ合ったときに、独自の味わいが出てくる場合がある。また、「荒川」は荒川住人というネタパーツをつなぎ合わせる形式を採っているために焦点が散り散りになり、中心となるリクがきちんと機能しないとグダグダになってしまう危険性を孕んでいたが、「それ町」は「キャラクター自体がネタ」という構成ではなく、あくまで歩鳥という中心人物が巻き起こすドタバタに回りの「一応常識人」たちが巻き込まれていく形。その分焦点が絞りやすく、歩鳥のキャラクターさえ確立させれば、回りのキャラクターの負担はそこまで大きくならない。描くべき要素が散逸的でなければ、シャフト演出の「空気の変形」が使いやすくなる。タイトルにあるように「町」という単位を1つの笑いのフィールドにしているので、そこから歩鳥へと収束させていく全体構成が見えやすく、コントロールしやすかったのだろう。

 正直言うと、そこまでギャグの波長は合わなかったので、心底面白いと思えるようなエピソードはあまり無かったのだが、少なくとも始まった頃よりは終わった今の方がこの作品のことが好きになった。おそらく、当初勝手に思い描いていたギャグの要素が、実際の作品のそれに即したものに近付くことが出来たためであろう。個人的には5話目の「実に微妙なカード」とか、11話の「ジョセフィーヌの夏」みたいな、ダラダラしながらも世界観が広がっている感じのお話が好き。あくまで空気でユルい笑いを取る。それくらいでこの作品は充分なのだろう。そうして見れば、あまりどぎつくせずにちょっといじったくらいのシャフトの演出方向も、正しい方向だったという気がする。これならそこまで製作側にも負担はなかろうし、2期を望む声にも応えやすそうだ。

 ただ、やっぱり立て続けに2本ずつ製作しているしわ寄せが来ているのか……ちょっと作画状態が不安になった時期があったのは難点である。最終回も背景動画を採用したのに枚数が限られてたせいでカクカクしちゃったり、粗の目立つ仕上がり。キャパに合った演出を心がけないと足下を掬われかねないので、スケジュールとのすりあわせもちゃんとやって欲しいところか。総じて見れば、悪印象は特にないので、「夏のあらし!」みたいに2期が帰ってくるとそれなりに楽しい気がします。

 もちろん中の人の話は無視できないところだろう。当然私の中で最も重要だったのは辰野さんの中の人である悠木碧。あおちゃんの中では一番「普通に」大人っぽい女性像。ほぼ実年齢と一緒ってこともあるし、色々と見たことのないキャラクターが出てきて面白かったです。対抗として、これが事実上のデビューとなる紺先輩役の矢澤りえかが気になる存在。人気キャラ(だよね?)の紺先輩をそつなくこなし、充分にキャラの魅力を維持したことは新人としては文句のない業績であろうし、エンディングの歌唱担当をこなしたことでそっち方面の技能もアピールすることが出来た。声質はかなり好みの部類なので、今後の活躍は大いに期待したい。あとはジョセフィーヌ役の松来さんですかね。まつらいさん……(実年齢からするとそっちの方がふさわしいはずの)歩鳥の母親役より、タヌキ面の動物ボイスの方がはるかにしっくりくるのはどうしたもんでしょうね。

 歩鳥の中の人については……もうどうしようもない。だんだん回りに「あれに慣れてきた」という人が増えているので戦々恐々である。あかんて。

 

拍手

 「アマガミSS」 5→6

 世界中の変態紳士に愛されて終わった、職人芸の光るギャルゲーアニメの2つ目のゴールライン(1つ目は「ヨスガ」ね)。何が白眉というほど目新しい内容があったわけではないのだが、2クールかけてきちんと全てのヒロインを描ききった手堅さと、ニーズに全力で応える阿漕さのおかげで秀作レベルには至ったのではなかろうか。

 すっかり馴染んでしまったおかげで忘れがちだが、この作品で最もエポックメイキングだったのは、全てのヒロインをショートストーリー形式でリセットして詰め込むという構成そのものである。「ヨスガ」の方がさらに技巧的に難しいことをやっていたので改めて見ると単純な思いつきではあるのだが、こちらの構成にしたって、そうそう易しいものではない。各々のヒロインには独自の持ち味があり、それを全て横並び一線で見せていくのは、案外神経を使う作業だったのではなかろうか。また、原作ゲームの都合上、どうしたってクリスマスや学園祭といった同じ時期のイベントを何度も何度も繰り返すことになるため、マンネリ気味になることも避けられない。そのリスクを理解した上で、真正面からこの形式に挑み、結果を残したことは評価されるべきである。

 各ヒロインの配置にしても、なかなか考えられた順番になっている。先頭を切ったのはヒロイン人気も充分なこの作品の顔ともいえる森島・ラブリー・はるか先輩。膝裏イベントというレベルの高い紳士イベントで視聴者を鷲掴みにしつつ、実に明快なハッピーエンドを用意して「数話構成のショートストーリーオムニバス」形式を印象づけるとともに、次への繋ぎを務める。また、ヒロイン勢の中でも一番さばさばしているので絡みやすく、メインヒロインを務めた後にも他のシナリオにしれっと介入できる森島先輩が真っ先に紹介されるってのも、後々の構成上大切なファクターだったのではなかろうか。

 2人目の棚町さんについても似たような印象。森島先輩に比べるとややキャラは弱いものの、臍舐めイベントなんてレア度の高いアプローチを挟みつつ、後々のヒロイン勢のために「悪友」の印象を強くインプットする。そして中盤戦になると、中田譲治のナレーションという変化球を売りにするギャグレベルの高い中多さんを挟み、中ボスクラスの試練、七咲。エロ度の高い「主力兵器」の投入で、中だるみを感じさせない。箸休め替わりの理穂子(失礼)で間をつなぎ、最後の最後はラスボスの絢辻さんへと至る。そしてラスト1話で……

 ふむ、やはりこうしてみると、ショートストーリーズと言っているにも関わらず、不思議と全体を通した流れが見えるようになっている。これだけのヒロインを喰い漁った我らが橘純一君にはお疲れ様としかいいようがないが、不思議と女たらしなイメージも無いし、各々のヒロインの独自のセールスポイントがきちんと理解出来たおかげで、どのキャラも充分に魅力的に見えた。このさじ加減は、今後のギャルゲーアニメでは1つの指針となるかもしれません。

 で、美也の攻略はまだかね?

拍手

 ○「Rio -RainbowGate!-」 4

 パチンコだかスロットが原作となる作品、ってことで、ある意味「うみものがたり」に通じるものはあるのかもしれないが、パチンコ屋からそのままカジノに移行したというこちらの方が分かりやすい。ただ「うみものがたり」の時にも思ったのだが、元々大して物語性のないパチンコ台なんかを、わざわざアニメシリーズにする意味はよく分からないのである。

 多分に予断を含んでいるので申し訳ない話なのだが、どうも加戸監督が作る「萌え作品」というだけで斜に構えてしまう部分があり、受け入れにくいものになっている。監督は過去に「To LOVEる」で大失敗を犯しており、今回は同じXEBEC製作での再挑戦という形になるわけだが、期待しろと言われてもちょっと難しい。もっとシンプルなバトルもの、ファンタジーものをやるならそれなりに描ける監督だという認識はあるのだが。

 今作についても、予断の通りとしか言いようがない1話目であり、お色気要素や派手目の戦闘シーンなんかで見せ場を用意しているのは分かるのだが、そのどれもが適当な印象で、少なくとも「作品世界にのめり込む」のは無理な状態。個々のエピソードを繋ぐテンポがもっさりしていて、勧善懲悪の高揚感が乏しいのである。具体例は出しにくいのだが、例えば1話目でいえば、「悪役が出てくるがリオにあっという間にのされて一時退却するシーン」というのがあり、後から考えれば「リオが相手の目的をぬいぐるみであると知るために必要なシーン」だったと分かるのだが、見ている視聴者からすると、単に間抜けな男が出てきて軽く殴られてすぐに退場しただけの、本当に無駄なシーンにしかみえない。リオがちょっとだけメイド服に着替えるくだりとか、ハリウッド女優がスロットに悪態をつくシーンとか、個々のカットの意味が分からず、ただダラダラと「リオの周りにあった風景」を切り貼りしているようにしか見えないのである。一番導入に気を使う必要があるはずの1話目でこの調子だと、今後息をのむ展開を期待するというのは酷な気がするのだ。

 シナリオライン以外の見どころとしては、バトルシーンでの馬鹿馬鹿しいとすらいえるエフェクトバリバリのギャンブル描写があった。今回はポーカー1回戦という盛り上がりが感じられない内容ながら、敵方は「自分の女運を利用して強引にクイーンを連れ去る」という理屈もへったくれもない能力をコミカルに表現していたし、そんな愚策をまるっと飲み込んだリオの持ち味は柔らかな植物の生長として描かれた。これらのシーンは「ギャンブルなんて行程だけを見たら地味なことの繰り返しだから、アニメ的演出で見せ方を工夫しよう」という方向性だけなら勿論正しい。実際、劇画調になったりしてコロコロ画面が変わるのは面白い部分であった。ただ、いかんせんバトルの内容そのものが地味過ぎる。今回の勝負なんて、単にカードを1回チェンジして終わり。いくらフィーチャーマッチになったポーカー勝負とはいえ、チップのやりとりやコール・レイズを交えた心理戦もなしに「ギャンブルで勝ちました」と言われても、なんの説得力もない。事前にリオが披露した「ルーレットでプロポーズの勇気を与える作戦」も、「どうしてリオがチャレンジャーの恋人の誕生日なんて知ってたのか」という情報が一切無いので、本当に「単に運がめっちゃ良かった」というだけのエンディング。実際、リオの能力は「単なる幸運」でしかないのかもしれないが、それで1シリーズの物語が紡げるとはとても思えないのであるが(そもそも、客がラッキーになるディーラーって、カジノ経営側からしたら単なる疫病神だよね?)。

 どうにも見どころが分かりにくい今作。一応「井上麻里奈がメインで頑張ってる久し振りの作品」ってことで視聴は続けたいところだが、今後の展開次第ではさようならを願う可能性も低くない。やっぱりパチンコが絡む作品はあまり興味が湧かない。あ、あと「また竹達か」。なんでこんなに重用されるんだろうなぁ。

拍手

 ○「魔法少女まどか☆マギカ」 5

 今期わが家で口火を切った新番組は、色々と話題の豊富なこの作品である。記憶に有る限りで、シャフト単体元請けでオリジナルというのは初の試み。嫌が上にも気になる存在である。

 初見時の印象は、事前に予期していたものとほぼ一致。それは「ウメス絵がなぁ……」である。冒頭からシャフト風味全開で構築された画面に、適度な緊張感を持ちながらもベタベタで分かりやすい脚本のライン。そんな構造の中で、何かかみ合わないのは平和の体現者とすらいえる蒼樹うめによる、いわゆる「つぶれあんパン」な絵柄。幾何学的なプロップの配置にしろ、色彩から有機的な要素を取り除いたシステマティックな背景にしろ、ウメス絵の持つ緩めの空気とはかみ合わないイメージが強い。これは事前にキャラ絵が発表された時点で危惧されていた部分なのだが、いざ放送されてみると、最近では「化物語」以来久し振りにガリガリのシャフトカラー強めの画面構成となったため、想像以上にキャラ絵が浮き上がる結果になってしまった。「そもそもシャフト演出自体がおかしいんだから仕方ねーだろ」という意見もあるかもしれないが、全体的なテイストとの融和性の差は、似たような画面をもっていた「化物語」の1話と比較するとはっきりするのではなかろうか。

 だが、そんなありきたりの不満が、後半の化け物襲撃シーンで霧散してしまった。ほんわか魔法少女と、それにそぐわない無機質で奇妙な背景という取り合わせの不協和音に、さらに劇団イヌカレーによる「異質さ」の固まりである切り絵による「現象」が投げ込まれる。もう、それだけで画面はカオスを極める。何しろ、何が起こっているのかさっぱり分からないのである。キャラクターたちの反応から「その異質なものが実際に現世に現れており、なんかヤバい雰囲気になっている」ということくらいは分かるのだが、どこまでが異質で、どこまでが日常なのか、その線引きが出来なくなる。つまり、それまで感じていた「異質さ」が無理矢理「それまで受け入れられてきた日常」という強引極まりないグルーピングによってひとくくりにされるのである。この統合手段は、反則だ。何が反則って、「これはシャフトがやるしかない」と、強引に「シャフトが作る理由」を認めざるを得なくなってしまうではないか。

 「異物による、食い合わせの悪さの統合」という強引さは、よくよく考えてみればシャフトという会社の体質そのものなのかもしれない。今ではすっかりお馴染みになっている「シャフト風味」は、そもそもアニメとしておかしかったからこそ「持ち味」になったのであり、どぎつい陰影を主な武器とする新房演出は、そのアクの強さゆえ決してメジャーになるようなものではなかったはず。その悪ふざけをシャフトという会社が一手に引き受け、「ぱにぽにだっしゅ」で1段階目の完成を見いだし、「絶望先生」で加速させて「化物語」で髄へと至る。ひょっとしたら、この「まどか」はそうした「シャフトの歴史」を改めて1つの作品として体現させるためのツールなのではないか。

 「ひだまりスケッチ」の絵を使い、魔法テイストは「ネギま!?」風味が多く、その上でやることは「ダンスインザヴァンパイアバンド」や「月詠」に見られたバトルを含む。大甲子園ならぬ、大シャフト園。シャフト・虚淵玄・蒼樹うめ・梶浦由紀。全てがかみ合わないように見えるが、最終的にこれらを最高の形でまるっと包み込む異形の中の異形。そうした結末が見られるのならば、こんなに楽しみなこともないだろう。……まぁ、現時点ではどう転がるのかはさっぱり分からないわけだが……

 「シャフトの総体の発現」という側面は、「シャフト声優」と呼ばれているキャスト陣にも現れている。メインキャストとなる悠木碧や喜多村英梨は、確かに過去のシャフト作品に登場したことがある役者であるが、意外に、「1度きりの登用声優」が多い。悠木碧は「ダンスインザヴァンパイアバンド」のミナ、喜多村英梨は「化物語」の火憐、水橋かおりは「ひだまり」シリーズの宮子、加藤英美里は「化物語」の八九寺。これらのキャスト陣は、そこまで「シャフト起用」のイメージがないだけに、個々の作品の印象が強いともいえる。ミナと火憐と宮子と八九寺が集まって魔法少女をやる作品、といえば、それだけで「シャフトキャラ大集合」みたいなイメージが強くなる。もちろん、その中心には「シャフトの女王」ともいえる斎藤千和が鎮座ましましているわけだ。なんとも象徴的な布陣ではないか。もちろん、新谷良子や後藤邑子など、回りを固めるのは「お馴染みの面々」ではあるのだが。ゴトゥーザ様があおちゃんの母親ってのはちょっと面白かった。

 とにかく「シャフトだし」の一言で片が付いてしまう、何とも奇妙な道を歩み始めた謎多き作品。この後ますます頭を抱えることになるのか、意外に素直で腰が砕けることになるのか。親シャフト派の人間としては、是非とも「化物語」すら凌駕するような「シャフトの中のシャフト」を、このオリジナルコンテンツで実現させてほしいと願っている。ま、どの程度そういうニーズがあるかは分からないんですけどね。

拍手



忍者ブログ [PR]
カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
ブログ内検索
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
最新CM
[06/26 NONAME]
[06/26 NONAME]
[06/24 デュッセル]
[06/23 デュッセル]
[06/23 名無し]
バーコード