|
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
2人の女、2つの恋愛、第22話。今週は登場したキャラがアクア以外に3人のヒロインのみ(あと????)。それぞれに描かれる彼女たちの生き様(ルビーはなんもしてない)。 Aパートはチョロい女、有馬かな。子役時代から業界の最前線を突っ走り続けた女は、すいも甘いも噛み分けた海千山千だと自分では思っていたかもしれないが、その実、がむしゃらに走り続けたせいで視野の狭い、生きるのが下手な奴でもあった。アクアという珍奇な存在に振り回され、“天才”有馬かなもてんやわんや。そうしてドタバタテンパっちゃうところがかなさんの可愛らしいところでもあり。アクアはそんな彼女に対して微塵も異性としての意識は持ち合わせちゃいないようだが、「幼馴染」としての信頼は篤い。だからこそあっさりとデートにもしけ込むし、普段なら見せないような隙だって本音だって見せてくれるかもしれない。まぁ、残念ながら生まれの呪いについてはかなにだって話すことは出来ないのだが……。 現時点でかなが一番気にしているのは、そんなアクアとあかねとの関係性。「あのアクアがふつーに同世代の女の子と好き合って付き合うなんてことはありえない」くらいの推測はあるだろうし、あかねのあの態度から自分が上をいける可能性も感じ取ってはいるのだろう。しかし、いかにかなであってもここまで歪み切った2人の関係性を正確に言い当てることは出来ず、「脈ありかもしれないが現時点では付け入る隙はない」とも思っているかもしれない。可能性があるとすればアクアが業界にもまれて何人もの女に平気で手をだすようなクズ男だった場合だが……残念ながらアクアのそのムーブも生まれの呪いによって完全に否定されてしまう。アクアがクズでなければ突破口が無いが、アクアがクズなら突破する意味もない。今は積極的に動けないかなさん。宮崎旅行で何が動くかは分からないが、ひとまずは現状維持から逆転の可能性を伺っている。 Bパートは聡い女、黒川あかね。アクアにとっての彼女は都合のいい看板であり、利用価値の高いブレーン。公式に彼女がいる設定にしておけば業界内でも余計なしがらみを気にせず立ち回りやすくなっていたし、人智を超えたあかねの洞察力・分析力は、本気で腹を割って話せば自らの復讐劇の有効な武器になっていたことだろう。しかし残念ながらそこまで内情をぶちまけることも出来ず、さらに問題は自然と「解決」してしまった。なるほど、何で姫川のDNA鑑定なんてやってたのかと不思議だったのだが、関係者については片っ端から調べるというとんでもねー「数打ちゃ当たる」戦法だったのか。久しぶりにアクアの執念の不気味さを再確認できた気がする。 アクアがあかねのことを「ビジネスパートナー」と見ているというのは何とも薄情な話ではあったが、このカップルのややこしいところは、それを受けるあかねの方も関係のいびつさは重々承知しており、望んでそれを受け入れていたところ。あかね自身、アクアのことを憎からず思っていたのは間違いないのだろうし、本人の言うとおり「キスだってエッチだって」望まれれば応えるくらいの覚悟はあったのだろう。しかし、そうして全てを受け入れて情動のままに関係を進めるのは、アクアもあかねも賢しすぎた。あかねは「アクアが好きだから」全てを受け入れようとしていると思っていたが、なんとまぁ、そのあかね自身が「好き」を未だよくわかっていなかったと言う。「初めてだったんだから」と本人は言うが、それだって言い訳でしかなく、持って生まれた性分として、あかねは好き勝手な恋愛が非常に難しい質なのではなかろうか。何しろあれだけの洞察力を持ち、他人のパーソナリティに潜り込んで自己へ落とし込む特異能力を持っているのだ。恋愛というのは相手への興味から始まる。相手が自分と同じか違うかで一喜一憂することも楽しさの一部だろうが、究極的には、相手の全ては分からないからこそ興味が維持される。「底の割れた相手」に興味を持てないのはどうしようもない。そしてあかねは、やろうと思えばどんな相手だって「底を割って」しまうのだ。そしてそれがコミュニケーションの一部であるというイカれた行動原理さえ有している。黒川あかねは絶望的に恋愛向きの性格ではないのである。 アクアの方はそれを知ってか知らずか、自分の復讐劇や恋愛ショーにあかねをつき合わせることを「縛っていた」と表現している。あかねのようなとんでもない才能を自分のエゴで束縛するのはあまりに代価が大きいと判断し、この度の問題解決にあたり、あかねの「解放」を視野に入れる。そしてアクアは、そんな提案をあかねが受け入れてくれることも何となく分かっている。底の底の部分には秘密を抱え込み続けながらも、表層では互いの性質を十全に理解しているためだ。このままとんとん拍子でいけば、2人のビジネスパートナーとしての関係性は、ビジネスとして終わりを迎える。……はずだった。 しかし、ここにきてあかねの埒外の洞察力はアクアを超える。何かに引っかかったあかね。何かに気づいてしまったあかね。彼女に与えられた選択肢は2つ。その「気づき」を飲み込んでアクアの人生にこれ以上の遺恨を残さず、すっぱりと切れて別々の人生を歩むか。それとも、ここでの気づきをアクアに共有し、これまで通りの歪みきった「共犯」関係を続けていくか。どちらのルートがアクアにとっての幸せなのか。それを判断するには、まだあかねには情報が足りないのかもしれない。 ぶっちゃけ、わたしゃまだあかねの気づきが何なのかははっきり分かっちゃいないのだが……なんか出てきましたね。確実に全てを知る男が。まぁ、そういうことなんでしょうなぁ……。 PR 「僕の妻は感情がない」 4→5 終わってみればいい話。この展開でいい話風にまとまっちゃうのもアニメ文化のなかなか異常なところではあるよな。 新番チェック時の感想は「キモい」だった。そしてその評価は全く変わってないはずなのだが評価は上がっている。その理由は「きちんとキモかった」からである。もうちょい言葉を変えるなら「責任あるキモさ」とか「覚悟を決めたキモさ」と言えるかもしれない。異常性を安易に放置して萌えやギャグに逃げるのではなく、異常な設定であることを充分に承知した上で、そこに重きを置き、そこを起点としたドラマ作りを実現させている。キモいものにはキモいなりの責任が生じるが、その見返りとしての際立ちも手にすることになる。 「家電が嫁」という設定自体はそこまで目新しいものではないというのも新番チェック時に書いた通りなのだが、このポッと出の思いつきで1クールのアニメを作るとなるとかなりの難行。確認したら原作もスタート時点ではTwitterの落書きから思いついたような1コマ2コマ程度のネタが起点だったようだし、そこから膨らませて「ホームドラマ」にしようとすると、すげぇ安易にお茶を濁して「最初の設定どこいってん」みたいな流れになりかねないところだ。しかし、今作はとにかく「そう、主人公のタクマは頭がおかしいんですよ」ということを認めつつ、だからとてタクマを異常者扱いして馬鹿にするとか、自虐を突き詰めたネタ回しにするのではなく、「異常だと分かっていても、本人からみれば間違いなく純愛。それを認められる世界があったっていいじゃないか」と唯一にして最大の個性を突き詰め、そこに真っ正直なドラマ性を生み出している。ここまでしてくれるなら、キモさも強さである。いや、1クールのドラマを見せられた後では、もはやタクマたちはキモくない。彼とミーナの関係性に祝福を送れるようになってこそ、今作の評価は上がるというものだ。 今期は図らずも「ATRI」とこれの2本同時進行だったことも、忌避することなく今作を飲み込むことができた外的要因になったかもしれない。かたや「どう見ても人間にしか見えないヒューマノイドの中にあるロボな部分に気づき、その上で人間性を与えてやる」ドラマ。かたや「どうみてもロボにしか見えない家電の奥底に眠る可能性に期待し、人間性を見出してやる」ドラマ。真逆の構造のようではあるが、「人間性とは何か」を考えさせられる部分は一緒だし、結末も満足いくものであった(ATRIの方はまだ終わってないが)。 まぁ、どんだけ言うてもキモく見える人にはキモいままだろうし、この文化が万人に受けないからこそ成立するという逆説的な状況でもあるとは思うけど。いいじゃない、人間(かもしれないもの)だもの。
行かないかも、とは言ってたものの、なんだかんだで観に行ってきました。理由はなんとも俗っぽい話で、単に良い評判がそこかしこから漏れ聞こえていたこと、そしてその影響か、思いの外ロングラン上映になっていたことに加えてそれまでやってなかった近所の劇場でも上映してくれていたこと。まぁ、そこまでお膳立てされて観に行かないってのも勿体無い話で。ここ最近の劇場アニメラッシュに紛れ込ませる形で視聴してきました。ネタバレなんて原作が流布してるから気にしなくていいとは思うのだが、一応折り返し前に書いておくと、なるほど良い作品だった。やはり食わず嫌い……いや、「食った気になってて嫌い」はいけませんね。
<以下ネタバレ禁止ではあるが、多分作品の中身についてあんまり触れない気がする>
あっぱれな寂しさ、第10話。文芸部周りには本当にいい人ばっかりだよねぇ。というか、この作品世界において純然たる悪意とか害意を持ち合わせてるのって、どこぞのみたらし団子できゅるるんしてた女だけでは? まぁ、あれはあれで「悪」ではないのだろうが……。 毎回楽しませてもらっている今作において、唯一不満があるとするなら「負け」という言葉を使っていることだ。これもまぁ、何回も書いている気がするが、今回の小鞠の経験を「負けた」よばわりするのは何か釈然としないのだ。彼女は確かにフラれた。そりゃ間違い無いし、先輩が気遣いで何と言ってくれたのかも分かりゃしないが、それでも彼女は立派に戦いを挑み、一定の戦果を得た。そこには一夏の貴重な経験もあるだろうし、部長とBL先輩という掛け替えのない仲間を得たのだ。こんな貴重な体験が、「負け」であるものか。 ……まぁ、そんなもんは言葉遊びの範疇なので文句を言ってもしょうがないし、今作はそもそものコンセプトが「負けヒロイン」からスタートし、そんな彼女たちの人生をキラキラと美しく描くことが逆説的な目的になっているのだから、むしろ彼女たちを「負けた」と評することで得られるものも多いのだ。小鞠ちゃんの今後の人生も、引き続きたくさんの困難が待ち受けていることだろうが、今回以上に「負け」が怖いことなんてあるはずもない。きっと一皮剥けたヒロインは、次に「勝ち」を拾えるはずだ。……まぁ、いまだに知らない人とろくすっぽ話せないところは変わってないんだけど……。素敵な文化祭をありがとうございました。そしてそんな小鞠を支えてくれたぬっくん、端々に畜生めいた発言が混ざらなければ今回こそは正統派主人公っぽくあったんだけどね……これだけの触れ合いを通じて、小鞠の中で温水の存在ってどうなってるんでしょうね。 今回が一応最後の一花ってんでやたらと滾っていたのはBL先輩。彼女には月之木先輩という立派な名前があるらしいのだが、今回のお話を見たらもうBL先輩で固定して問題ないと思われる。クソ野郎を自称し、卑怯者だったと自虐する先輩。ほんとに悪いやつならそんなこと言えないし、小鞠ちゃんがあんなふうに救われることもなかったんですよ。こいつはこいつで立派に「勝つ」権利を持った女性でしたね。あとはカーステレオの音量だけちょっと絞ってもらって。 そんな先輩のせいで余計な属性を披露してしまったのがもう1人の勝ちヒロイン、朝雲さん。そっかー、腐女子かー。まぁ、あの見た目とあの声だとなんか納得するわー(風評被害)。一度朝雲×月之木でじっくり対談して欲しい気もするが、そうすると思考がアニマルタウンに飛んでしまいそうでちょっと怖い。こわくない、こわくない。 そして文芸部室のあれこれなどどこ吹く風、負けも勝ちも全て薙ぎ倒す、マインドがどっちかっていうとウマ娘寄りなのが焼塩。こいつだけは「負けヒロイン呼ばわりされてるけど普通にモテる」っていう時点でだいぶ異質なんだよな。無意識系フラグクラッシャーも確かに負けカテゴリには入るのか。なんかこう……薄い本で一番輝けそうな属性だよね。 さらにさらにどこ吹く風すぎて何してるかもよく分からなくなっているのが我らが八奈見杏菜。もうこいつが口の周りに何もつけずに登場するシーンはないのだろうか。作中トップレベルの下衆のくせして何もかもわかってる風に温水を教え導くのなんかムカつくな。いや、これも彼女なりの優しさなのだろうが……今作もぼちぼち終わりが近いと思うのだが、最終的にこの八奈見といい感じになって終わったりするんでしょうか。それもどうなんでしょうか。 やっぱり強いぞ確定演出、第23話。初期オープニングは分かりやすいクライマックス演出だし、主人公キャストによるカバーというのも良い。中の人のお歌が上手いのでね。 というわけで完全決着。まさか前回のクマちゃんフィーバーから決着までまるまる1話を消費するとは思っていなかったが、これくらいの念押しが無いと散々裏社会で悪徳を積み重ねてきたウツロの救いは与えられないからね。生まれて間もなくてほとんど悪さらしい悪さをしてなかったツィベタちゃんが消えてしまったというのに、はっきりと罪を抱えたウツロが赦されて希望の道を歩むのだったら、やはりそこは差を感じさせるだけの説得力が欲しいもの。そういう意味では、今回のウツロの覚悟、そして昧の存在意義へと繋がり、3人の忍びと1人のヒーローで築き上げた決着は納得いくものになっていたのではなかろうか。 前回までで「曖と昧」という対比、善悪の対照を並べてみて「昧の方が月で曖さんが太陽ってことになるよな」と思っていたのだが、今回出された結論は「どちらも月」。まぁ、忍びってのは闇に紛れて活動するもので、表舞台には出てこないですからね。姉妹に差などなく、どちらも他人の力を借りて頑張る「月」。そしてそんな1人1人の頑張りを照らし、力を与えてくれるのがヒーローというものなのだろう。こんだけ引っ張った物語なのだから、最終的にビシッと着地を決めて欲しいところだが、それが「単なる1つの姉妹の物語」ではなく、「ヒーローの意味」にまで言及できているのは、今作の首尾一貫した部分。あくまで主人公はシャイ。そのことが伝わってくる、良いエンディング。 朱鷺丸の支援もあり、無事に姉妹は救われた。シャイも転心輪を使って心を通わせるというアマラリルクとの唯一にして絶対的な対抗策をしっかりと身につけた。そんな彼女の心の炎が灯り、街の人々も皆救われた。これ以上ない大団円である。そして、その傍らには相変わらず微妙な表情のクフフさんがいるのである。……今回のお話でドキも後に引きずるなんらかの匂わせをしてくれているが、やはりダントツで気になるのはクフフさん(とペーシャさんかな)の今後である。どこまで本気なのかもはからせてもらえないクフフさんの心情を理解することはできないが、彼女がスピリッツとの交流を経てなんらかの変化を起こしているのは間違いなさそう。願わくは、それが彼女にとって幸せな変化でありますよう。 アンドロイドは夢を見るか、第10話。一気に核心へと駆け込む展開、今回のコンテは加藤誠&あおきえいという、TROYCAの総力戦とでも言うべきお仕事ぶり。そんだけ思い入れのある作品なんだろうなぁ。 VS須藤の決着は存外あっさりと。強制的に極限まで追い詰められた状況下で、アトリは自分が優先すべき行動のために全てを捨てた。そこに至るまでの葛藤は、もはや心であるかどうかを議論することすら不要であるように見える。ロボット三原則を無視した暴挙は敵側の狙い通りだったはずだが、アトリはそんな場所はとっくに通過している。スカッとバラエティのごとく容赦無くボコボコにした挙句、終わってみれば暴走ヒューマノイド側には(今のところ)お咎めなしという最良の結果に。まー、いくらなんでも相手側の無茶が過ぎたからな。 結局、「アトリに心があるか否か」というのは外野からしてみれば些細な問題だったのだ。あると思えばあるだろうし、無いと思い込みたければいくらでも理由づけはできる。プログラムの果てに人間に手を上げたのだとしたらそれは人間の責任なのであるし、その先にある「心」を信じるなら、それはきっとなんらかの理由がある行動なのだ。単なるバグや暴走として処理するには、もはや機械と人間の関係性は進み過ぎている。 そうして当座の問題は解決へといたり、あとはどこに着地点を見出すか。そして、これまではずっと夏生の方が「アトリの心の有無」に結論を出すべき物語なのだとばかり思っていたが、結局他者にとっての「心」はさほど大きなファクターではなかった。最後の最後に求められる結論、それは「アトリ自身にとっての心」である。数奇な人生を歩んできた高性能ヒューマノイドは、自分自身の行動の中に「心」を見出して良いものかどうか、数十年にもわたって悩み続けていた。周りの人間の反応をみれば、自分は心を持っている方がいいように思える。しかし、それが度を過ぎて「あまりにも人間らしい行動」に出た結果、前のマスターである椎菜にはバケモノ呼ばわりされた上で断絶してしまった。もちろん、周りの環境があまりに悪かったという不可避の要因があったのは事実だが、本当の高性能であれば、そんな窮地だって脱することができたかもしれない。大切な主人のために何もできなかったこと、それが長い間アトリの中で後悔の念として残り続け、「心を持つこと」への迷いにつながっていた。自分はプログラムで動く機械人形であるべきなのか、それとも、受け入れてもらえる新たな心を宿すべきなのか。そして何より、自分は「心がある」と思っていいものか。 結局、“心”を規定する最大の要因は自認なのだろう。どこまでも深く自己へと潜り、そこに見出せる情動を認められるか否か。アトリはずっとそこに眼を向ける必要を理解しつつ、過去のメモリに蓋をしていたこともあり、どこまでもロボのラインを守り続けた。この度その一線を超えたことで、新たに客体としての自己を認識し、そこに心を見出すことを真剣に検討する必要が出てきたのだ。そして、規定を大きく後押ししてくれるのは当然他者視点での認識。もはや夏生は迷っていないし、周りの人たちも同じこと。「心を持ってもいい」、そう認められ、アトリは本当の意味で「高性能」になれたのかもしれない。 ……それにしても水菜萌さんの達観はすごいな……アトリと夏生の関係性を見ても、一切動じずに全てを見通しているかのよう。この世界で一番器が大きいのは間違いなく水菜萌さんです。 「ビーエイチ」って発音しちゃうんだww第10話。いや、別にそれでもいいんだけどさ、今回のエピソード中、原作のセリフでは「BH」表記が2回あって、1回目のバッファローマンは「ブラックホール」って呼んでたから「まぁ、流石にそやろな」って思ったらそのすぐ後でスプリングの奴が「ビーエイチ」って呼んでるもんで、何が何やらよくわからんかった。もしかしてバッファローマンはまだちょっと気まずさが残ってるからあだ名呼びできない、みたいな演出なんでしょうかね。 などとどうでもいい話題はさておき、今週の最大の見どころは何といっても悪魔超人軍のわちゃわちゃである。なんかよく分からない地下洞窟住まいの面々、あれほんとにどこなのか謎なんだけど、アトランティスの特訓とかもみんないっしょにやってたし、もしかして普段から集団生活してるんでしょうかね。アニメ化に際して惜しかったのは、尺の関係で悪魔マント(?)に関わるくだりが全カットだった部分で、1人1人が適当な理由をつけて完璧超人をターゲット指名していく台詞はなくなってしまった。まぁ、すげぇいい加減なことしか言ってなかったから切ってもいい部分ではあるんだが、特にカーメンの「クラッシュマニアの血を吸ってしまえという神のお告げ」は下ブレ感が尋常じゃないのでちょっと残しておいてほしかった気も。代わりに、ちょけるステカセさんのシーンは完全収録でほんとに可愛い。っていうかこいつらみんなして和気藹々とふざけ合ってる姿が全部可愛い。あれだけ冷酷に悪魔の使命として味方の犠牲を尊重していたスプリングマンが、この後の展開で最大級の友情パワーを発揮していくっていう展開を知っていると尚更である。あと、みんなして憎まれ口を叩きながらバッファローマンを補佐して盛り立てていく姿勢についても、この後の展開を知ってると「こいつらめっちゃ見る目あるやん……」って感動してしまうポイント。やっぱり付き合いが長い分だけ、バッファローマンがスペシャルであることを感じ取っていたということなのだろう。 そんなバッファローマンに「全てを見ておけ」と託した魔雲天。残念ながらバッファローと武道の直接対決は叶わなかったので試合そのものを見せた意味はあんまり無いんだけど、バッファローマンが後々に始祖の欺瞞を見抜いて勝機につなげる展開に関わったといえば関わったのかもしれない。なるほど確かに大殊勲である。魔雲天って本筋での出番は割と少ない方の超人だったはずなのに、この短いエピソードだけでグッと好感度あげたよね。どこぞのマキマキとはエラい違いである。 そうそう、今回の魔雲天の決めポーズのおかげで今更気づいたんだけど、グランドキャニオンでの試合、ナイトシーンになってましたね。思い返せばテムズ川も暗かったので、これってもしかしてキン肉マンのとんでもネタあるあるの「世界中から中継してるはずなのに時差が無い」っていうネタをきっちり回収して整合性をとった結果なのか。だとしたらアニメスタッフのこだわりすごいな。別にそこに矛盾があっても全然気にしないのだが……。大峡谷での対決がナイトシーンになったことで、この度の魔雲天の唯一とも言えるキメシーン、トップロープ上での宣誓が逆光に映えて格好良く仕上がっている。こうやって花を持たせてくれる演出いいよね。紹介ムービーでも「数々の超人を葬り去ってきた」とか紹介してくれたしね。我々熱心な読者でも「魔雲天が葬った超人」が誰なのかは全く知らないんですけどね。 ちなみに魔雲天については「柔道超人」という部分にも割とツッコミが入ることが多いが、今回はアイキャッチのTIPSで「柔道から学んだチーム戦術」とか書かれちゃってるので「お、おう」と納得するしかない。今回に至るまで、あいつにチーム戦略の要素なんて1つもなかったやんけ、とか思わない。霊になって邪魔してたあたりが多分チーム戦略。ついでにTIPSからもうひとネタ拾っておくと、魔雲天ドロップといえばやはり「ペシャンコに」する技です。こちらはキン肉マン超人テーマソング、魔雲天のテーマ「地獄の山脈」の歌詞にも象徴的に登場するフレーズである。「ぺしゃんこ」っていう間抜けなワードも、宮内タカユキ歌唱でバシッと決めると格好良く聞こえるんだから不思議なもんだぜ。あ、ちなみに武道については「剣道超人」と言われていますが、同じく超人テーマソング「覆面の狩人」内の台詞によれば「武道、すなわち剣道柔道空手道など、あらゆる武芸に精通」しているらしいので、武道の概念は柔道超人の上位互換です。 さぁ、第1ラウンドを終えて試合は次のフェイズへ。この度完璧第2陣のキャストも発表され、特にグリム=べーさんというあたりが話題になっていましたが、引き続き出し惜しみなしの良いキャスティングになってるんじゃないでしょうか。特にネメシス役の草尾毅については「そうきたかぁ!」というナイス采配。それにしても体が緑。 「小市民シリーズ」 5→5 こちらもまだ終わりじゃなくて続編確定なので最終評価にはならないが……まー大きく評価が動くことはないなぁ。 ほんとのほんとにプロットだけを見るなら確実に評価は下がる。米澤穂信の書く「ミステリ」(みたいな何か)は本当に肌に合わないもので、それについての文句は新番チェックでおよそ書いたつもりだ。そして1クールのアニメを通じてその印象が覆ることはなく、同じような筋立てが重ねられたことでより強固になったとすら言える。まー、この作品自体は筆者の初期も初期の作品のはずなので、もしかしたら今はまた違った作風を獲得してる可能性もあるけども。その辺については今作だけを観て評価する部分ではないので、「筋立ては支離滅裂だぞ」というのは動かない部分。 ただ、そうして意味不明な展開を見せられるなら、いっそ振り切れてしまった方がこけおどしとしては効果的に見えるというのも事実なのかもしれない。訳わからんならそれに見合ったスケールのお話ってのがあり、今作の大枠の物語の無茶苦茶さというか、キャラに依拠した大言壮語は、意外に受け入れられる部分でもあった気がする。その辺は、もしかしたら「氷菓」と違う判断基準になりうる部分だ。 まぁ、建前を全部取っ払うと「小佐内さんが可愛いならそれでいいか」なんですけどね。1話目時点で「キャラが可愛いだけで誤魔化せるもんかね」みたいなことを言ってたんですが、誤魔化せてますね。いや、誤魔化しじゃないのかな。小佐内ゆきというイカレキャラを生み出して、それをしっかり描けているというなら目標は達成されているわけで、それなら作者の手柄としてもいいのかもしれない。まぁ、私はアニメスタッフと中の人を評する方に偏りますけど。 制作スタジオのラパントラックは「アンファル」に続けてのミステリアニメなのだが、意外や意外、活劇としての要素が多くアニメでも魅せやすかった「アンファル」よりも、今作のミステリ(風)部分の方が実は見やすかった気がしている。まぁ、とにかく会話会話でアホみたいな流れを続けるしかない作品だったので、そこはもう覚悟を決めて作ってくれていたってことなんだろうけど、画面の構成自体はミステリアニメにしては退屈せずに興味を持続させるものになってた気はするんだよな。前提となるクオリティが高いのは言わずもがなでね。私としちゃ、途中で放り出さずに走り切れたというだけでもスタッフには感謝している。 あとは羊宮妃那について書くしかないんだけど、このくだりはもういらんか? やっぱ声優の見せ場って悪役だと自然に増えるよねぇ。いや、悪役かどうかもよく分からんけど。巨悪(?)な羊宮キャラは一応「アルスの巨獣」に続いて2度目なのだが、小佐内さんは本当に純然たる「羊宮キャラ」でありながら極悪というハマり方がとても良い。ほんとにヒロインの造形については恵まれた作家である(12年前に思いを馳せながら)。
<以下、ネタバレ注意ですが公式がだいたい公開してます>
|
ブログ内検索
リンク
最新記事
(11/08)
(11/07)
(11/06)
(11/05)
(11/04)
(11/03)
(11/02)
(11/02)
(11/01)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
アーカイブ
|

