最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
相変わらず曰く言い難し、第7話。ぼちぼち夏休み期間を終えてアニメ感想の数を増やしていきたいと思っているのだが、この作品、毎回しっかり見せられるくせして感想書くのが難しいんだよな……。 細かい部分を気にし始めると本当に脳みそひねくり回さないといけない作風で、以前書いた感想を例に出すと「リビングのカウンターにある花瓶」みたいなちょっとしたガジェットの扱い方なんかでも色々と作劇法を考えることができる。ただ、毎回それをやってると流石にしんどいし、作り手側が毎回そこまで作ってるのかも保証がないし……だから雲を掴むような話をいちいち妄想してそれを現実的なラインに落とし込みたいんだけど、なかなか難しいというお話です。作中では沙季のお勉強絡みで「現代文」っていう感覚がちょこちょこ漏れ出てくるが、まさに今作は現代文の読み解きを毎週やらされてる作品である。 何が悩ましいって、別に「巧みな作劇で画面にふんだんに情報を盛り込み、読み込ませる作品」なんてのは過去にもたくさんあったわけですよ。たとえば「やがて君になる」なんかはパッと思い浮かぶ一例だが、今作とそうした「ビリビリくるような傑作」の最大の違いは、分かりやすく「表現したいんだろうな」って拾えるような要素がなかなか出てこないこと。分かりやすく雑多に「大きな感情の動き」とまとめてしまってもいいかもしれないが、通常の「良きアニメ」ってのは、キャラクターに大きな心の動きがあり、それをいちいち言葉にせずにさまざまなファクターで画面に落とし込むことで「アニメにする意味」を発揮していく。しかし、今作における悠太と沙季の関係性には、まだそうした大きな心の動きは(明示的には)無い。そのくせ、義理の兄妹という関係性なもんで取り上げてみたくなるようなちょっとした心のありようはいっぱい出てくる。それらを微に入り細を穿ち拾っていくのは大変だし、そもそもクドくなりすぎないよう、ちょっとずつ画面に滲み出させていく演出だって作るのは大変。よくもまぁ、これだけ雑多を極めた現代アニメ業界で今現在これを作ろうと思ったもんである。 毎回印象的なカメラアングルや光源の取り方、ちょっとしたキャラクターの仕草やポツリと漏れるモノローグ(もしくは何も語らない沈黙)から勝手にこちらが「それっぽい要素」を拾い上げていくのは本当に疲れる作業なのだが、今回はAパートがずっと「沙季の独白による答え合わせ」みたいなパートだったのでそうした苦労はいくらか少なくて済んだ。何しろキャラがあけすけに語ってくれているのだ。作品の良さという意味ではいくらかオミットされてしまうのかもしれないが、流石にここいらで今まで悠太が展開してきた諸々の関わり方についての答え合わせは欲しかったところだろう。その上で、沙季自身ですら「これを表す言葉が見つからず、一番近い言葉を強いて使うとすれば」なんて余計なまでに断りを入れているわけで、やはり描かれるものに明確な名前など無いのである。まぁ、今回は最後の最後に結局一言でまとめちゃいましたけどね。多分、それだって「正解」ではなくて「一番近い言葉の中で沙季がたまたま知っていただけのもの」だろうし。まだまだ2人の関係性に不思議なもやもやは尽きないようだ。 個人的に今回気づいてちょっと面白かったことがあって、少なくともこのアニメは沙季サイドからも悠太同様のモノローグパートが用意されており、兄視点、妹視点が平等に扱われている。すると、タイトルの「義妹生活」という身も蓋も無いワードも実は意味が重なっていることが分かる。シンプルに考えると悠太側から見た「義妹(のいる)生活」という意味が最も顕在的なのだが、今回のように沙季視点が顕著になると、今度は「義妹(としてのあるべき)生活」という意味も浮き上がってくる。初見で「なんやこのタイトル」と思ってしまったわけだが、実はその辺も結構考えてつけられたものだったのかもしれない。
PR 黒川・有馬、その数奇な巡り合わせ、第18話。誰もが皆本気で生き抜いている、そんなタフな世界だからこそ見えてくるものがある。 ちょっと前に明かされた「実はあかねはかなに憧れてこの業界に入ったんだよね」という、かなが性格悪くあかねをいじるだけの要素だと思われていた事実は、想像以上に2人の生き様に色濃く影響を与えていた。特にあかねの方はまさに「人生を左右する」決断を行なっているわけで、かながいなかったら今のあかねもいなかった。人生の道標である。そして、そんな「憧れる者」「憧れられる者」という完全に「上下」があるはずだった2人が、今や全く同じ板の上に平等に並び立っている。あかねからしたら、積年の想いのこもった記念すべき舞台であった。 2人の人生は同じものを目指しているようでいて全然違うというのは気をつけなければいけない部分。前々回も触れたが、あかねはほんとに純粋培養で「演じる」ことに特化した生まれながらの「役者」。いや、生まれながらのというのは若干の語弊があり、幼い有馬かなという「演じるのプロ」に憧れることで生み出された「最高の演技を求める求道者」というのが正しい表現だろうか。本人曰く元々は引っ込み思案な性格だったわけで、人前に出ることが天性の才能だったわけではないのだろうが、彼女が持つ才は一点集中型の「固執」と「解体」。ただ1つの事象に入れ込み、対象を自分の満足行くまでひたすらに分析・解体して飲み込むところまでが彼女の中でのワンセット。徹底してその本質を理解しようとすることであらゆる対象への造詣が深まり、それが役者という才能へと活かされていく。その最たる対象は、当然憧れの発端である有馬かなその人であった。 転じて、有馬かなももちろん類稀なる演技の才能を持ち合わせており、「10秒で泣ける」特異性を幼い頃から自認できたおかげで、すぐさまそれを最大限に活かす技と環境を手に入れた。しかし、そうしてあまりに幼い頃に適材を適所に当てはめ過ぎてしまったことが彼女の不幸。彼女が生きるべき芸能界は単に演技ができれば生きていけるというわけではない。他に生きる道を知らず、ただ死に物狂いで生存に賭けたがために、彼女の目的は「業界での生き残り」に特化した。その結果演技を使ったさまざまなスキルを身につけ、純然たる「役者」としては異物の多い「芸能人」の有馬かなが出来上がった。 その醸成の過程で2人の少女が出会ってしまったことが因縁の幕開け。当時のかなは歳に似合わず、すでにあの時点で業界の歪みや醜さに気づいていた。そして、物心つく以前からその世界で生きてきたかなにとって、もはや外の世界など無いに等しい。ただ自分を育て上げた業界で生きていくために、どんな泥でもかぶらなければいけなかった。あかねはそんなかなを見て失望し、その反骨心もあってより純然たる「役者」の道を極めることになる。 しかしここで注意が必要なのは、別にあかねはかな自身に対して大きな失望を抱いたわけではないという部分。もちろん出会いはショックだっただろうし、理解も及ばず心は離れただろうが、それでも彼女に生きる道を与えてくれた「天才子役」有馬かなの存在は変わらずそこにあったし、あかねほどの分析力をもってすれば、あの時のかなの苦しみもおよそ汲み取っていただろう。だからこそ、「女優」有馬かなの帰還を待ち侘び、ついに訪れた共演の機会に喜び打ち震えたのである。 幸いにして、かなの業界への失望は事前の星野兄妹の活躍もあって憑き物が1つ堕ちている状態。アクアとの演技のおかげで「演じること」への情熱は再び燃え上がっていたし、ルビーのおかげで業界での活動にも前向きになっていた。あかねの念願叶って、ここにきて「役者」有馬かなは帰還の目があったのである。日々の交流でもそのことを感じていたあかねは、ようやく「憧れの人」との再会を実現させ、幼い頃の夢が叶えられると、そう思っていた。 しかし残念ながらそんな個人のエゴはこの業界ではなかなかまかり通らない。否、通ってもよかったのだろうが、有馬かなはまだまだ「お利口さん」である。なまじ「天才」であったからこそ、求められるものを全て小器用にこなせてしまうことが裏目に出て、あかねの願いは未だ叶わず。そして、そのことに失望するのはあかねただ1人……ではなかった。有馬かなを間近で見続け、彼女の欺瞞に気づいていた男がもう1人。 アクアから「本当の有馬かな」を熱弁されるのは、あかね的にはどんな気持ちなんだろう。しかし今はまだ、そのことで心揺らされる時ではない。一番の信頼をおけるアクアが目的を一にしてかなを引き摺り出してくれるという。ならば乗るしかない、このビッグウェーブに。こまっしゃくれた天才子役に、一泡吹かせてやろう。
さぁラストだぜ! およそ3ヶ月にわたってお付き合いしてきたこの特別上映作品、泣いても笑ってもラスト3話だ! まぁ、この展開で笑うことこそあれ泣くことはないだろうけどな!(なんでや! 人が(数十万単位で)死んでんねんで!) とりあえず完走お疲れ様でした。ラストバトルも含めて、充分にお金払うだけの価値があるエンタメを楽しませてもらったと思ってますよ。今回の筋の回し方を見てたら、もう戦隊の劇場版みたいに数年おきに訳のわからん新しい敵キャラ出して作品作れるんじゃねぇかな。
<最後ということで一応ネタバレは注意>
ヤッターーーー! ちゃんと頭がおかしい要素を持った上田麗奈だ!! この作品、勝ちヒロインも「お前が勝ってええんか?」みたいなバランスで成り立ってるのすげぇな。 なんかもう、あばたもえくぼなんでしょうかね、観てたら全カット面白くていちいち笑ってしまう。特に今回は前回の(やや)シリアスの反動か、我らがメイン負けイン八奈見さんがフルスロットルで暴れ散らかしてくれており、彼女が出てくるシーンの全言動がいちいちキレッキレ。発する言葉の1つ1つが適切にイカレているので一切勢いが衰えないという八面六臂の大活躍である。これはもう、何度でも言うし毎回でも書くけど、遠野ひかるボイスがどんどん新しい方向に開花して研ぎ澄まされてるのが声オタ冥利につきる幸せポイント。 元々とのぴーってああいうキャラじゃないですか(知ってる前提)。でも声質が声質なもんで、それこそ「天使つき」のとわちゃんとか、ほわんみたいな甘々ボイスばかりがフィーチャーされる傾向にあったんですよ。まぁそれでも存分に魅力は出てたと思うんですが、そこから一歩進んだ展開を見せてくれたのが八奈見杏菜という女で、新しい方向性を拓くにしても拓きすぎ。360°のフルオープン。今回も自己啓発本で酩酊してる八奈見さんとかどっから出てるかもよく分からん声がイカレてるしイカしてる。そんでこれが割と普段のとのぴーボイスのまんまでもあるんですよ。このヒロインをよく作りたもうた。もちろん、小鞠とか焼塩だっていい具合に振り切れた状態は維持されてるから素敵なんですけどね。 八奈見はいつの間にやら「ひたすら食い続けるカロリー限界突破ヒロイン」という謎の属性が付与されていたが、今回はそのカロリーの8割を素麺が担うという謎展開。1ヶ月の給料が素麺で支払われる職業、どう足掻いても娘さんを養育できるとは思えないんだけど大丈夫か? そして温水家に持ち込んだ以外にも文芸部部室に大量に送り込まれてしまった素麺。あれ、どう考えても無償で配り歩いてるとしか思えないのだが、形の上では「給料」だったものを無償で配ってしまったら家計は大丈夫なのだろうか。それとも、1ヶ月くらいは給料が飛んでも痛くも痒くもないくらいに日頃から稼いでるお宅なのだろうか。でも「30万円分」って言ってたし、そこまで高給取りにも見えないんだよなぁ……。まぁ、人様の財政事情を心配してもしょうがないんだけどさ。どっちかというと、そんだけ大量の素麺が積み込まれるというとんでもねぇ事態に陥り、画面を大量の段ボールが圧迫してるというのにそこに一切触れずに部室シーンが終わったこの作品の図太さの方が怖い。そういうネタの押し引きが上手いんだよなぁ。 前回時点で「負けインが負け確定した時点でこっから何したらええねん」という懸念を持っていたのだが、そんな心配などどこ吹く風、あらゆる方向からしっかりとシナリオは回り続ける。個人的に一番気になるのは小鞠の今後ですね。あいつ、どう見ても焼塩家のDNAに惹かれているようにしか見えないのだが……負けてしまったヒロインは、もしかしたらサバサバして男っぷりのいい同性の友達に惚れてしまう可能性が。いいぞもっとやれだけど、流石に焼塩×小鞠のカップリングはなかなかイメージできん。どうなってしまうんだろう。 そして我らが八奈見さんはカロリーを迸らせながらも、余計なことに首を突っ込んでいく。新たに表舞台に現れたのは、見た目にはどこぞの高木さんのようにも見えなくもない、新たなクレイジー・朝雲千早。焼塩の想い人だった綾野光希のイマカノのはずなのだが、焼塩の怪しげな動きから行動がバグってしまった可哀想な人。まぁ、あのボイスなので過剰なストーカー行為もとってもよく似合うんですけどね。ここにきて「勝ちヒロイン」の勝ちが一旦キャンセルされることにより、負けイン同盟にも暗雲が立ち込めている。……いや、視聴者目線では「絶対に負けインは負け続けている」という謎の信頼があるから、焼塩がどうこうなるとは全く思ってないのだが……同じヒロインを取り上げて何度も負けさせ続けるとしたら、こんなにも入念な話もないぞ。頑張れ焼塩、そして頑張れ上田麗奈。気づいたら勝ちヒロイン勢がだいぶわんだふるなことになってるということに今更ながら気づいた。 エンディングがなんか無駄に怖い、第18話。久しぶりに能登歌唱の不穏さを思い出したぜ……別に怖い歌でもなんでもないのに、今回の展開と合わせてどうにも怪しくなってしまった。 Aパート、クフフさんの暴虐。今作において、1期2期を通じてブレない圧倒的ヒロインといえばクフフさんをおいて他にはないだろう(個人の意見です)。「喜」や「楽」を全面に押し出したキャラのはずなのに、その裏に隠された「怒・哀」の感情が彼女の複雑なキャラクター性を演出してくれる。今回だって訳のわからない嘘トロッコ問題でヒーローたちを翻弄し、最終的に「なんじゃそりゃ!」っていうオチに叩き込む手管はトリックメイカーとして理想的な立ち回りだが、冷静に考えりゃ彼女が何をしたかったのか、なんでわざわざあんな大掛かりな舞台を揃えたのかはよく分からない。前後の流れとも脈絡がなく、ほんとに「ただ変なことしに出てきたやつ」である。しかし、それがクフフさんなら許されるし、自分勝手にネタをぶっ込んで楽しんでおきながら、その後に勝手に自分ワールドに入って感情がないまぜになったって誰も文句は言えない。だってクフフさんだから。 個人的に嬉しかったのは、やはりクフフさんの中でツィベタちゃんの存在というものがとてつもなく大きかったのだということがよく分かった部分。あんな性格だから誰に対しても適当だし、誰でもフレンドリーなくせに決してほんとの意味での交流なんてできないように見えるのに、なぜか彼女の中でツィベタちゃんとの関係だけは特別なものだと感じていた。それがなくなったことで色々とぶっ壊れもしたし、未だ執着してヒーローたちに粘着もする。特に直接ツィベタちゃんを「殺した」スピリッツには明確にこだわっている様子。ペーシャさんだってあの展開で母親の「仇」だと思われるのは不本意だろうが、レーニャさんとのつながりを思い出せば、このままの状態でクフフさんを放っておくこともできないだろう。レーニャが繋いだ心の言葉、それをクフフさんに教えてあげなければ。 そうして「ここは俺に任せて先に行け」が2件処理され、いよいよお話の焦点は今回の主人公・曖さんたちへ。ムクロの正体は曖さんの双子の妹、昧。アマラリルクに堕ちる前のキャラクターとしては、どうやら「姉より優れた妹」タイプだったようで、本人は忍びとして成り上がることなど望んでいないのに、姉よりもそれっぽい才能があった様子。そんな妹を見てたらそりゃ曖さんだってイライラしていただろうが、その実、話の通じない姉に対して妹の方がフラストレーションを溜めていたというお話。天才タイプのキャラっぽいので、振り切れちゃうと何をしでかすか分からない。「忍びなど今の時代に合わない無用の長物」という嫌気が加速し、最終的に里を焼いた大戦犯になってしまった昧。まーハナから里を滅ぼそうとしていたとは思えないので最後の引き金を引いたのはスティグマの野郎なんだとは思うが、そこに誘導できるくらいのわだかまりはあったのだろうし、そこをフォローしてやれなかったわがまま曖さんにもなんらかの責任はあったのかもしれない。姉妹の問題にはなかなか口も挟みづらいので、やはりここは2人が直接あって片をつけてもらうしかなさそうだ。今回の流れからしてキーパーソンは朱鷺丸になりそうなんだが……結局、こいつなんなんだろうな。 そして舞い降りる、そんな因縁とは一切関係ない謎天使。……ここまでのパターンからしたらピルツさんが「先に行け!」っていう番なんだけど、これまでと違ってそんな因縁は1ミリもないんだよな。そもそもピルツさんって単体でどれくらい戦闘力があるんだろう。単なる救護班がこんだけ前線に出てくるとも思えないが……。 悲報!「悪魔を舐めるな!」ポーズカット、第5話。いや、冷静に考えて原作のあのコマだけ完全に浮いてたし、アニメの流れの中で入れ込む方がおかしなことになるんだが。 毎週毎週「あそこが変わった」だの「あれがなくなった」だのと違いをあげつらってますが、別に文句言ってるわけじゃないですよ(文句の場合もあるけども)。それこそメディアの違いってやつだし、そもそも我々肉ファンはみんな知ってるんですよ。ゆでたまごの漫画なんて、その場の勢いで意味も分からず適当に描いてることが山ほどあるってことを。だから後になってシナリオを総体で見て「無い方がよかったな」と思ったら変えたり消したりするのは全然問題無いんです。以前取り上げた例だと、魔雲天の「俺のマウンテンドロップの痛さまでは〜」っていうセリフなんていかにもアホっぽいじゃないですか。まぁ、それがゆで文法なわけですけど、シリアスなシーンだったらもっと格好いい(普通の)言い回しがあるわけで、そこは現場が改変していく方が正しい作品作りになるわけですよ。そういう意味で、「悪魔を舐めるな!」は別なところに活かしてもらう方向でいいんじゃないでしょうか。 というわけで今週も刺激的なお話でしたが、結果だけ見たら悪魔超人軍の2連敗。ま、連載当初から「そらそうよ」としか思わなかった展開なわけですが、それにしたってカーメンのやられっぷりはいささか不憫ではある。ステカセの方はきっちり元ネタを活かして「見たいもの」を全部見せてくれた上での敗北だし、さらにターボメンの能力がしょーじき意味分かんないじゃないですか。多分初見の視聴者は「どゆこと?」ってなったと思うんですが、安心してください。後の展開まで全部見ても「で、ターボメンってなんだったん?」ってなるので。あの能力は、「そういうもんだ」と思ってスルーするしかないです。これは邪推なんだけど、多分「受けたダメージを吸収して相手にエネルギーを返す」っていう能力、思いついた当初はもっと後で有効利用するつもりだったんじゃなかろうか。モーターマンがバイクマンのバッテリーがわりにチームにいたのと似たような感じで。一応後になってからエネルギー吸収用のプラグ部分だけはグリムさんが有効活用してくれたけど、多分もっと他の使い方を想定してて、最終的にボツったのがターボメンなんじゃないかと思ってる。信じるか信じないかはあなた次第。 まぁ、とにかくそんなよく分からん機械に負ける時代遅れのステカセ。先週に引き続き「ステカセかわいいなぁ」が全面に溢れ出ていたし、負け際までかっきーのキュートな演技が光っていました。そういやステカセとターボの最後の会話も改変されてて、「最後までウォーズマンにこだわった理由は云々」っていう割とエモ寄りの要素がなくなっていたんですが、これも後のことを考えての調整でしょうね。結局ウォーズマンとターボに絡みが一切なくて、ウォーズマンが「ステカセはよくやったよ」みたいなことを言うチャンスがなかったので、トータルで見るとよく分からん要素になっちゃったからね。ウォーズマンサイドから見たら、当時のステカセとの絡みとか思い出したくもないだろうしな。もし「ロボ超人と家電超人」っていう新たな絡みが掘り下げられればそれはそれで面白かったかもしれないけどね。できればステカセのエモ要素はやっぱりスプリングマン側から見たいので、機会があればあのスピンオフ漫画もぜひアニメ化をお願いします。ステカセをもっと堪能したいです。 転じてカーメンについては……なんも言うことねぇなぁ……短い時間で節操なくいろんな技を披露してくれるサービス精神はありがたいのだが、キン肉マン世界って、こういう小技(というにはトリッキーすぎる技)が多い超人って結局持て余してかませポジションになりがちなイメージがあるのよね。この後に出てくるプラネットマンなんてその最たるものだし、世界の条理すら揺るがすミスターVTRなんかもそう。結局、作者が泥臭いレスリングファンだから奇策持ちは強キャラになれないのですよ。カーメンは戦績だけ見れば過去40年の歴史の中で2戦2敗という作中最弱キャラの一角に。いや、ブロッケン戦は事実上勝ってるんだから不当な評価だけどな。確実に2戦2敗のプラネットよりはマシ(?)。あ、負けた後に霊になって他所の試合を邪魔してた実績をどうカウントするかにもよる。 というわけできーやん、違う、カーメンはさっさと退場。バトンは我らがBHことブラックホールに託された。それにしても……超人紹介Vがかっこよすぎんか? これ見てたら純粋にブラックホールのデザインが最高にイカしてるだけに思えてくるけども。胸のBHが輝く演出とか、ほんとのブラックホールファンにしか作れない映像でしたよ。これ、魔雲天版も再来週あたりに流してもらえるんだよね。楽しみだなぁ。息子の姿がちょろっと見えたりしないかなぁ。魔雲天と武道が2週にわたってずっと仲良くおねんねしてんの、超ハイレベルなBLに見えませんか? ○「デリコズ・ナーサリー」 6 突然の新番組!!! というわけでだいぶ変則的な時期ではあるが、シーズン中盤に新番スタート。どういう構成になるのかは全くの謎。ちなみにこのタイミングでもっかいデータを洗っておくと、これにて一応夏新番に該当する新番チェックは48本。トータル55本のアニメを視聴する可能性があったが、すでに8本が切れているため、現状は47本である。正直もうちょい切りたいと思ってるやつもあるのだが……ここまで来たらあとは惰性で繋がるかなぁ。なかなか目標(40本)は遠い。 閑話休題、そんなよく分からんタイミングでスタートした新番組だが、その中身もいい具合によく分からん。新番チェックのお約束として概要を確認しようと思ってWiki見にいったのに、このタイトルでの項目はなく、「TRUMPシリーズ」という謎のページが出てくる。そしてそこには「日本の演劇シリーズのタイトルだよ」という不可解な紹介があり、Wikiのページ自体も項目がガタガタでほとんど情報がないときている。何かしら不思議なプロジェクトなのだろうということくらいしか分からない状態。 でもまぁ、これも別に前例のないことではなく、奇しくも今作と同じく「吸血鬼」をモチーフにした「MARS RED」というアニメが少し前に制作されており、あちらは「舞台・朗読劇が元になったアニメ」だった。おそらく本作も似たようなデザインで、メディアミックス手法の一環なのだろう。メディアミックスというとどうしても「漫画→アニメ→その他」という流れが一般的だと思われがちだが、別に「演劇→アニメ」という流れがあっても何の不思議もないのだ。そうした動きが実現したということは、それなりに人気を得た作品なのだと思っていいのではなかろうか。 1話目の印象は、面白いとかつまらないとか以前に「なんか気になる」というのが素直な感想。何も知らん状態で視聴を始めたら吸血鬼が大立ち回りを演じる血みどろの惨劇からスタートしたので「はいはい、いつものそういうやつね」と吸血鬼テンプレ的に認識していたのだが、話が進むにつれてあれよあれよと見たことない方向にお話が爆走し始め、終わってみれば「怪奇事件調査保育所組織」という謎の構造が完成していた。まー意味は分からんよね。一番気になるのは「この2つの要素って何か絡むことがあるんか?」という部分で、育児アニメは育児アニメで成立するだろうし、怪奇事件を取り扱うヴァンパイアストーリーだって掃いて捨てるほどあるわけだが、その2つの要素をレッツラまぜまぜして、果たしてシナジーが発生するのか。そこがとても気になる。「何も得せんやろ」だったら別に面白くないのでおしまいなのだが、正直、1話目の展開は虚をつかれたこともあってちょっと面白かったんだよな。「なんやねんそれ」という情報のミスマッチが楽しい。 そしてもう1つ注目すべきは、画面を飾り立てる華美なゴシック装飾。「中世っぽい世界で吸血鬼の貴族」を描くお話なので貴族然とした画面が出てくるのは当然で、直近であれば「黒執事」に近い世界観だと思うのだが、背景美術を筆頭にゴテゴテと飾り立てる画面構成にかなり念が入っている。昨今はCGやらAIやらと背景装飾もパパッと適当に作ることができるようになっているが、そんなインスタントじゃない、とにかく存在感を見せてやるんだという気概に満ちた、本気のゴテゴテ。これにもとても目を惹かれる。放送開始が遅かったのはこれが原因なんじゃねぇのかと思っちゃうくらいには気合いが入った画面になっており、そこに馴染むキャラデザの合わせ方もお見事だ。このままのクオリティが維持されるなら、舞台とはまた違った存在感で何か新しい物を見せてくれるのかもしれない。 相変わらず激烈に魅せるねぇ……第17話。よくもまぁ、毎週こんだけの展開をやって成立するもんだ。シナリオ的にも、映像コスト的にも。1話1話の単体でのクオリティだったら1期より2期の方が高いんじゃないかな。 いやいや、凄まじい内容だったとはいっても、冷静に考えりゃ「脇にいたどうでもよかったサブキャラの成長エピソード」である。本筋から考えたら別にどってことない話だし、「才能(ルックス)にあぐらかいて人生舐めてた奴が心を入れ替え、努力したら結果が実りました」というフォーマットだって大きな捻りもなくフツーの話といえばフツーの話。これを特筆すべき30分にまで持ち上げられるのはマジでアニメのパワー。今回のコンテを務めた「猫富ちゃお」っていう変な名前の人は前期から助監督名義で参加してる人らしいんだけど、動画工房周り、平牧監督周りにはまだこんだけエグい人がいるもんなんやね。 今作の面白いところ、というかズルいところは、その面白みをあけすけにメタレベルをあげて視聴者に意識させてしまっている部分。何しろ今回のお話だけで言えば、何が面白い要素なのかを全部アクアが作中でしゃべっちゃっているのだ。「それまでどうってことないと思ってた奴がいきなりすごいことやったらすごかろう」って、そりゃアクアはメルトに向かってアドバイスしてるだけなんだけど、作中で観劇しているお客と同じように、アニメを観ている我々視聴者だって、メルトという「どうってことなかった奴」が頑張って見せ場を作ったからこそ引き込まれる。「そういう話ですよ」って堂々と言われちゃってるもんで、見せ方次第ではそれがノイズになりかねないと思うのだが、本作はそうしたメタをまるっと飲み込んじゃう構造が原作時点で完成してしまっており、もう視聴者は「そういうサンプルだー!」と思いながらもビリビリと肌でその迫力を堪能するしかない。実に図々しい構造ではないか。 もちろん、こんだけしらこいことをやって成立するのは入念な配置と、全てを下支えしてなお予想外の画面を見せられる地力があればこそ。個人的にいい配置だな、と思ったのは客席にいる吉祥寺先生のポジション。彼女はメルトに対して人一倍の憎悪を抱き、彼が舞台に上がることを許していない人物であることが事前に鏑木さんから語られているわけだが、そんな彼女すら打ちのめされるのだ、という事実がメルトの成長の証として外堀を埋める役割を果たしている。ご丁寧にこないだメルトがお宅訪問した時に露骨に嫌悪感を剥き出しにして雪解けしてないことは示していたしね。そうしてキャラの置き方と演劇論でもって「メルトの成長」を示唆しつつ、そこにアバンギャルドすぎるチャレンジ映像で彼の熱情を表出させる。情理に訴える見事な演出であった。 まぁ、ここまでしてメルトというサブキャラの成長譚を掘り下げたのって、多分ここから繋がる「アクアの感情芝居」の前振りだとは思うんですが……メルトがここまでやっちゃったってことは、アクアはそこに届かない結果になりそうな気がするな……。
先週からの流れでとりあえず前半は「小鞠編」の後始末。前回時点で「これ、告白先の部長も、その相手のBL先輩もちゃんとした人じゃないと小鞠の負けが正式な負けにならんぞ」という警鐘を鳴らしていたのだが、なんとまぁ、トリッキーな設定でそこを抜け切った。なんとこの2人、お互いに好き合って告白イベントまで終えてたはずなのに、認識の齟齬からすれ違っていたという状況。まー結果的には部長先輩の方がちょいと間抜けにはなってしまったのだが、あそこで小鞠の告白を受けるでもなく、断るでもなく半端な対応をしてしまった理由としては納得いく。そりゃね、目の前に「告白したのにフってきた女」がいる状態でホイホイ後輩からの告白を受ける気にならないのはしょうがないし、かといって即座に断るほどの理由もない。それなら「一旦保留」という取り繕い方をするのも理解できる。 それに対するBL先輩の対応も理解の範疇で、彼女目線だと部長は「長いこと付き合ってる同然の距離感だったから事実上カップルみたいなもんだと思ってたけどまだ告白イベントが成立してないやつ」であり、そんな奴が自分の目の前で後輩の告白を即座にシャットアウトしなかった時点で怒るのも無理はない。めんどくせー女になりかけたが、その実態は単なるピュアピュアBL彼女だったというオチ。これなら確かに、過度にこの2人の株を落とさず、正式に小鞠が「負け」るシチュエーションになるわけだ。ここまで念入りに負け要素を固めなくてもいいとは思うのだが……そこをしっかり確定させないと羊頭狗肉の名ばかりラブコメになってしまいますのでね、「負けることを、サボらない」というのが今作の大切なところ。 というわけで小鞠にも無事負けの烙印が押されたわけだが、さて、ここで冒頭の問題、「この話の落とし所は?」。ここまでで3人もの負けヒロイン(と同数の勝ちヒロイン)が登場し、さながら「負けインコレクション」みたいな様相で主人公の温水の周りには歴戦(歴敗)の精鋭が集まった。しかし、「だから何?」というプロット的な宙ぶらりん状態になってしまいかねないのもまた事実。負けた後に彼女たちが新しい恋を始めるのはそれでも良いが、それって単なる「2つの恋愛の過程」でしかなく、負けインギャラリーと言える今作の特徴が特に活かされるでもない。わざわざこの4人が傷を舐め合うようにして集まったところから新たなストリームが始まってこその「史上初の負けインラノベ」である。さて、そんなうまい展開はあるものか。 まぁ、それをこっから何話もかけて模索していくってことなんでしょうけどね。当然中心に据えられるべきは温水と八奈見の関係性。これまでの暴虐が嘘だったかのようにシリアスにきちっと焦点を合わせてきた八奈見の手により、小鞠さんが盛り上げてくれた「悲恋」的テイストは温水との間にもしっかりと残留していた。温水自身が表に出る気のない「アンチ主人公」なものでなかなか顕在化させるのが大変だが、そこは同じく負けマインドを抱えた八奈見と二人三脚で構築していくべき部分なのだろう。おそらく3人の中では純正ヒロイン力が高い焼塩がうまい具合に緩衝材となり、一仕事終えていい顔になった小鞠と共に、ひとまず「温水×八奈見」という1つの計算式だけを立式しておいて、ここから新たな「勝ち負け」の伝説が幕をあけるということだ。さて、何が出てくるものやら。正直、全く想像がつかないです。
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HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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