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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「弱キャラ友崎くん 2nd STAGE」 ―

 純粋な意味での新番組はまだ始まらないよ。とはいえ確認したら1期の放送はちょうど3年前とのことなので、だいぶ空いたしかなり新鮮な気持ちで見られるかもしれない。

 例によって3年の間に中身は綺麗さっぱり忘れてしまったが、漠然と「嫌いじゃなかった」という印象だけは覚えている。その印象は3年ぶりの画面でも保持されており、キャラデザとかゲームデザインのちびキャラの挟み方とか、そういう画面の明るさみたいなものは全体的に好み。スタッフはほぼ1期からの引き継ぎのようで、制作はProject No.9、そして萌えの伝道師・柳伸亮というチームはなるほど安定感のある布陣だ。なお、どうでもいい情報だが柳作品なので当然日高里菜はレギュラーで登場している。とんでもサプライズご結婚おめでとうございます。

 そうして画面のテイストで微加点であることに加えて、やはりこの特殊な目標設定は良くも悪くも目を引くものだ。原作がラノベ、いわゆる青春学園ドラマの範疇に入る作品で、この手の作品ってのは手を替え品を替え、あらゆる角度から最終的には「男女の関係」、もっとざっくり言えば「人間関係」を描くのが目的である(まぁ、どんなドラマだって広く解釈すればそうなっちゃうけど)。学園ドラマの場合、それが部活だったり、生徒会活動だったり、ゲームだったり、はたまた戦争だったりするわけだ。そうしてさまざまなガワを設けて、その中でくっついたり離れたり、いかにキャラの心情を描くかで差別化を図るのが小説ってもんだが、本作の場合、余計なガワを取っ払って「人間関係を構築すること」そのものがテーマであると大上段に宣言してしまっている。一応友崎と日南のキャラがあるので「ゲームっぽくしましょう」という薄いオブラートみたいなもので包んではいるが、友崎はゲームだと言われてうまいこと丸め込まれる形で真正面から「自分の周りの人間との関係構築」に勤しんでいるわけで、こんなにもダイレクトに関係性をどうこうしてることを表明するというのも珍しいスタイル。そして、そんだけあけすけにやっているのに、かえって遠慮がないので新鮮に映るというのが面白いところ。ゲーム感覚で周りの人間の環境を操作しようという日南の考え方は一見するとサイコに見えなくもないが、これも大なり小なり、誰しも皆同じように「どうやって良好な人間関係を作っていくか」は考えているわけで、それを(元)陰キャの友崎に理解しやすいようにゲームの例えで噛み砕いているのが設定としても納得できるものになっている。

 まぁ、あとはここから視聴者目線で納得のいく「課題と解決」が提示できるかの勝負になってくる。1話目でもいきなり「どうやってソフトボールに票を誘導したんだろう……」みたいなところが気になって多少御都合主義に見えてしまう部分もあるが、扱っている事象は世界の命運を左右するような大仰なことでもなく、「まぁ、なんとなくそうなりました」でもおかしいことはないのである。せいぜい無理のない範囲で他人の人生を弄びつつ、日南がこの世界のデウスエクスマキナとなるかどうかを見守っていくのが良いのだろう。こんだけ頑張っても最終的に「でもみみみの方が可愛い」と言われたらそれはもうしょうがない。そういや初めて長谷川育美の名前を認識したのってこの作品だったなぁ。

 
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○「BASTARD!! 暗黒の破壊神 地獄の鎮魂歌編」 ―

 三ヶ日も終わらぬうちに、新番組はやってくる。今年はカレンダーの関係なのか一際早い印象があり、なんと2日夜にこちらがスタート。ただ、いろんな意味であんまり「新番組」っぽくないのでどう気持ちを持っていったらいいのかよく分からない。地上波だとユーフォをはじめとしてスペシャルなアニメも放送してくれているので、まだお正月気分でいいのかもしれない。

 そもそも原作が古いし、アニメも2期目だし、さらにネトフリ配信済み作品だし、3重の意味で「新番組」っぽくないこちらがBSで放送開始。1期の放送が夏まで2クールであったので、結構なペースでの制作である。ネトフリ媒体がどれくらいの製作体制なのかは知らんけどね。あまり良い印象がないネトフリ製作作品の中では、ライデンフィルムによる作劇は割と頑張ってる方。古の作品なのに古臭ささを極力廃して「現代っぽい」アニメデザインになっており、それが最低限満足できるクオリティで動く。話数が進むと若干のアラも見えた気もしたが、の細かさを考えれば我慢できるレベルだし、最近はクソみたいなCGで誤魔化す作品が増えてしまったクリーチャー描写も(CGでこそあるが)割と頑張って描けている。今作の最大の売りはとにかく気持ち悪いキャラがそこらじゅうに転がってることで(?)、2期目も色々と変態じみたキャラが変態臭い言動でナチュラルに「きっも」と思わせてくれる。それこそチェンソー・呪術をお腹いっぱい見せられた現代ジャンプの「キモさ」とは一線を画す、昔ながらのエロバカギャグの延長線上のキモさ。おっさんはこういう文化で育ってきたんやで、というジェネレーション論が展開できそうだ。

 スケジュールの関係なのか、何故か今作は初回放送が一挙3話放送。なんとフリーレンや【推しの子】と同じくらいに推されているということ……ではないよな。配信済み作品なら何話放送しようが別に自由だもんな。単に枠が空いてたからなのかどうかは定かじゃないが、ストーリー上、封印されてしまったと思われたDSが帰還したところがちょうど3話目で、なるほど新作アニメだったら一番いいところまで見せる意味で3話一挙放送はありえた選択肢か。やっぱ最大の見どころはきーやんDSだからね。

 すでに1話目からよぅ分からん新キャラも大挙してぐちゃぐちゃになってしまっているが、まー、あんまり気にする作品でもないので、話半分でついていくことにしましょう。ルーシェの中の人はご結婚おめでとうございます。

 
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「『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle Rhyme Anima +」 ―→5

 おめー脳がヒプマイか? 「Paradox Live」と同時期に放送されていたのであっちの真剣さが際立ち、こっちのちゃらんぽらんさも際立った。各々の持ち味ではあるのだが、個人的には前者が好き。こっちも嫌いじゃないが……なんか時折、ほんの一瞬「俺は何を見せられてるんだ……」って正気に戻る瞬間があるのよな。

 まぁ、どっちのヒップホップ作品も「ヒップホップに世界の命運賭けすぎだろ」とは思うわけだが、「Paradox Live」は言うても個人レベルでの「人生かかってる」。こっちは文字通り、世界のあらゆる条理がマイクにかかっているのでちゃんとこの雰囲気に乗ってあげないと遥か遠くへぶっちぎって置いて行かれてしまう危険性を孕んでいる。さらに今回は2期目ということで「1期目でこの世界のことは全部分かってるよなぁ!? 空気読めよ!」という圧が増しており、味が濃くてよりクドいテイストで増し増し。2期目としては至極正しいインフレ。ラップバトルこそが今作の看板だということは作る側も観る側もわかっているわけで、ひたすらマイクパフォーマンスの時間を伸ばしまくって毎回ゲップが出るまでリリックを紡ぐ。ファンにとってはほんとにたまらないゴテゴテ画面のオンパレードである。

 そこは最高だと思うんだが……そこまで熱心なファンじゃない場合は「もう、いいかな……」ってなるのもご理解いただきたい。1期の時は「こういう表現になるのかぁ!」と素直に感心したバトル画面だが、2期目になり、毎回たっぷり放送されるおかげで「まぁ、毎回そういう演出だからなぁ」という「普通の画面」になってしまったのはちょっと勿体無い。また、今回は正統続編の派生として「チームの垣根を超えたコラボ」が多数発生したのも一長一短で、おそらくファンからしたら「新しい絡みだぁ!」というので盛り上がるポイントなのだろうが、実際の楽曲(?)としては個性際立つチームのカラーが混ぜ合わせることで均されてしまい、より差異や際立ちを見せるのが難しくなってしまった。何一つ間違ったことはしてないはずなのだが、やはり作品のテイストがクドいとどこかに振い落としの機構が発動してしまったということだろう。

 いや、でもやっぱオンリーワンには違いないので毎回笑ってしまったのだけどね。もし3期があったら今度はどうなってしまうんだろう。観たいような、怖いような……。

 

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「呪術廻戦 懐玉・玉折/渋谷事変」 ―→6

 正直いうと1期時点で細かい部分が把握できてなくて割と見方は適当になってる作品。なにぶん出てくるフレーズがややこしい漫画だからさぁ、アニメだけで理解しようとしても限界があるのよねぇ。1期が終わった時点で復習しときゃ良かったんだけど、それもせずに2期がいきなり過去編から始まったもんで色々とちんぷんかんぷん。劇場版まで観に行った割にはふわっとした接し方。

 しかし、そんな接し方でも今作の凄まじさは流石に理解できる。ことに「渋谷事変」に突入してからというもの、毎回劇場版クラスの異次元の動画。しかも作製者サイドにやたらとこだわりがあるらしく、種々のオマージュを含むらしい、とにかくクセの強いハイパー動画で問答無用に目を惹きつけて離さない。合うだの合わないだのと議論はあるらしいのだが、地上波アニメで毎回これだけとんでもねぇ映像が見られるってんなら、単なる動画博覧会として見ても充分な価値がある枠だった。もちろんそんなトンデモ映像で描かれるドラマ自体も充分すぎるくらいに刺激的。刺激的すぎる……。

 最近はジャンプアニメにそういう感想を持つことがやたら多い気がするんだけど、鬼滅に始まりチェンソーに今作と、やたらエグい描写が多くて「少年ジャンプとは……」みたいな作品が増えてきた気がする。時代の流れって過激な表現とかを忌避する方向に動いてる印象があるんだけど、単体でのコンテンツを見ていると、平気でエグい作品も容認される傾向があるのかもしれない。鬼滅はまだ最終的に少年漫画的な落とし所はあるだろうけど、この作品における虎杖にほんとの意味でのハッピーエンドが訪れるとも思えないのだよなぁ……あぁ、でもナナミンの最期とか、要素だけとりあげたらきっちり少年漫画してるとも言えるのかなぁ。

 まぁ、なんにせよ現代アニメの技術の粋の1つには違いない。続編もまた刺激的なものが楽しめるんでしょうかね。その間に原作確認できればベストなんだけど……例によって原作絵は苦手です。

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16bitセンセーション ANOTHER LAYER」 5→5

 プチ破天荒な作品ではありましたな。今期やたらと乱立していた「過去に戻ってやり直す系主人公」ではあったけど、やり直し方やタイムリープのルールなどが独特で、次にどう転ぶか分からないドキドキ感があった。

 まず良かった点を挙げるなら、やっぱりそういう思い切りの良さだと思う。まずもって「萌えに振った女性主人公+エロゲ」という設定自体が新鮮だったが、エロゲを愛する少女コノハのキャラも思い切りがよく、言動が見ていて気持ちのいいものだったのは純粋にプラス要素。テーマがエロゲのくせして最終的にやってることは愛を叫ぶスポ魂みたいな展開になっていたわけで、ストレートな愛情を伝えられるだけの下地を作れる設定になっていたのは良かった。まぁ、この企画自体が元々「古いエロゲ製作者たちがあるあるを語る」っていう目的で生み出されたものらしいので、その部分の描写にある程度説得力が出るのも当たり前ではあるけど。

 そうして出来上がったベースを今度は1クールアニメにしたてあげるわけだが、そこで導入されたタイムリープ&トンチキSF設定。これもまぁ、表裏ある要素ではあるのだが、例えばず〜っとコノハがタイムリープしていたのにいきなりその対象がマモルになったあたりで誰もがちょっとは意外に思ったんじゃなかろうか。「あれ、そっちの展開あり?」と思わせた時点でインパクト勝負は勝っている。その後の「過去改変→未来改変→現実修正」という流れもまぁ、お約束の時間跳躍ものの中ではまとまった雰囲気を出せてはいるのでシナリオも大きな失点はなさそう。

 ただ、その裏返しとして当然引っかかる部分もあって、宇宙人(?)を引っ張り出して最後に丸め込んだハッピーエンドはやはり唐突というか、「まぁ、そうするしかないよな」みたいな妥協も感じられる。元々矛盾なんて気にしないような設定なのだから細かいところを突っ込む意味もなかろうが、「エロゲを使ってタイムリープする」という最初の設定が面白かっただけに、できることならそこに絡めてもう1つ納得感のある「ならでは」の解決策が見てみたかった気もする。また、「エロゲをテーマにした設定が新鮮」とは言ったものの、やはり地上波アニメとして穏当に処理するため、あまりエロゲのエロゲらしさに踏み込んだ描写ができず、結局「別なテーマでも良かったのでは?」という印象を抱いてしまったのも事実。宇宙人がやってきて地球の文化に興味を持ったのがよりによってエロゲっていう時点でなんかこう、「どこまで掘り下げていいものやら……」みたいな遠慮が出てくる。これ、アキバ文化・オタク文化を象徴するならもうちょい穏当なキャラクタービジネスとかじゃダメだったんでしょうかね。まー、それだとインパクトが弱いのか……過去にアキバ・オタク文化をテーマにして成功したアニメが少ないんだよなぁ……。

 トータルで見ると個性派のテーマ設定を活かせた部分あり、肩透かしの部分ありで賛否ある結果。いや、でもこういうチャレンジングな作品自体は嫌いじゃないので、一定の評価を得られるといいな、という気持ちもある。キャラも可愛かったしね。

 
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「ウマ娘 プリティーダービー Season3」 ―→5

 「そういえばウィニングライブなんて文化あったっけなぁ」と思い出す年始。改めて意味不明な世界である。

 ウィニングライブもそうだし、最終回のレースはなんだかんだ言ってダイナミックで見応えがある映像に流石の貫禄を感じる。これだけのクオリティのものを出されてるのにこの点数はいくら何でも酷じゃないかという気もするのだが……でもまぁ、「お前の実力はこんなもんじゃないだろ!」という逆方向の贔屓目があるのでジャッジはここに落ち着いた。まぁ、世間的にもノリきれてない人も多かったみたいだし、おそらく私の独りよがりではないはずだ。

 大人気シリーズの第3期、果たしてこれまでと何が違ったのか。頑張ってそれを考えてみたいのだが、当然シリーズが3つも重なってくるといい部分と悪い部分が出てくる。例えばシンプルな難所として「なんべんも同じことやってたらそりゃ飽きるやろ」というマンネリ化の問題。それを低迷の原因と見る人もいるかもしれないが、私は「続けたこと」自体はそこまで足を引っ張ってないと思っている。だって、今作はもう1期からして「単なるかけっこ」を延々やり続けるアニメなのだ。マンネリ化して飽きられるなら1期時点で既に退屈になり、2期で捨てられているはず。それが実際は2期が一番盛り上がったのだから、何かしら「単なるかけっこを面白くする方法」があったはずなのだ。

 個人的には、一番の原因はキタサンのキャラそのものにあったんじゃないかとは思う。別に可愛くないとかじゃなくて、「現実にリンクしたドラマしか描けない」という本作の制約上、どうしたって実際の競走馬の人生(馬生?)に筋書きは引っ張られる。競馬素人だから全然知らんけど、どうやらキタサンは「強すぎた」馬のようである。筋書きに山と谷を作ろうにも、無敵の勝利を続けた馬を盛り上げ続けるのはなかなか難しい。テイオーみたいなシンプルな復活劇があった方が筋は立てやすかっただろう。

 あと、これが個人的に一番大きいと思っているのだが、過去2作で綺麗にシナリオを補強してくれた「メインウマ娘2人の関係性」が今作ではなりをひそめていた。1期ではスペちゃんにスズカがおり、テイオーにはマックイーンがいる。これらのペアの関係性がドラマを引っ張り続けていたことは、ファンなら御承知の通りだろう。今期ももちろんキタサンの隣にダイヤがいたわけだが、どうにも関係性がピンとこない。「サトノ家の悲願」というキタサンとは全く別軸の目標を持っていたことで2人の足並みが揃っておらず、何なら別陣営での活動になってしまったことで、これまでシリーズが積み上げてきたマンネリズムの武器が最大限に活かせていなかった。同様に、サブで控えているキャラの押し出しもピンと来ない部分が多く、2期におけるライスみたいなでかい山場が中盤に作れなかったのはイタい。ただまぁ、これも何が原因なのかはよくわかってないんだけど。「他のウマ娘に筆を割く量が少なかったのかな?」とは思ったが、例えば2期ではターボなんて時間だけ見れば大して出ずっぱりだったわけじゃないのに1レースでファンの心を鷲掴みにしたわけで、やっぱり筋書き次第でキャラを盛り立てることは出来たはずなんだよな。なんか、今回はキタサン周りのふわっふわした「頑張れ」がずっとうねっていた印象で、キャラが多いのにあまり世界が広がらなかったような感覚がある。

 あと、やっぱり「ピークアウトって何!?」っていうのはどうしても引っかかって……相変わらず謎が多い世界なんだよなぁ。キタサンが旬をすぎるだの何だの言ってるってことは、当然先輩連中はロートルの極み。テイオーもスペちゃんもみんなご隠居さんである。ならなんでずっとトレセンに入り浸ってるんだよ、っていうのが謎また謎。ウマ娘の中でポジションの変化が明確なのってシンボリルドルフくらいなのでは? ゴルシの移籍話も結局後に影響を与えなかったし、この世界で「現実的な何か」を描こうとすると、どうにもハナから無茶苦茶やってる世界観とバッティングすることが多い気がする。

 ただ、こんだけ「なんかダメな気がした」要素は多いのだが、盛り上がるとこでピンポイントに好きな描写なんてのはちょこちょこあるし、他では真似できないだけの映像を見せてくれていたのは事実。今期は題材の処理の仕方がまずかったのかも、くらいで一旦飲み込んでおいて、4期5期とプロジェクトが続けば、また何か起死回生の一手を編み出してくれるかもしれない。何はともあれまずは劇場版とのこと。これは……まぁ観に行くかなぁ。

 
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「ミギとダリ」 5→5

 アニメの感想として全く意味をなさないとは思うけど、一番の印象は「へぇ、1クールで収まるんだ」でした。コミックで全7巻て結構な分量だと思ってたんだけど、きちんとゴールイン出来る配分になっていたのはちょっと驚き。

 尺の話以外ではおよそ予想通りに落としてくれた作品。こいつに関しては原作既読だったことがちょっと悔しくて、多分未読で展開を全然知らない状態で見ていたらふつーに先が気になってもうちょいハマっていた可能性がある。残念ながらオチまできちんと知っていたおかげで、どうしても筋を追うばかりになってしまいそこまで引き込まれることがなかったのである。まぁ、アニメーションとして何か突出したところがあるわけでもないし、そうして尖ることが求められる作風でもないし、適材適所できちんと映像化してくれたのだから文句があるはずもないのだが……それだけに大きな加点もしにくいというのは心苦しくはある。

 しいて評価すべきポイントをあげるとするなら、これだけ突拍子も無い話を1クールでまとめ上げるとなると一番の問題はギャグからシリアスへ、特にサスペンスホラー風味に移行させながらもギリギリのところでギャグの要素を残すという「どこに力点を置いたらいいのかを見定めにくい」作風だったにもかかわらず、その辺りのブレが一切感じられず毎回安定して「同じ世界の話をしているなぁ」と思えたところ。この辺は映像の載せ方や音響などの種々の演出の統制がうまいこと取れていたことの表れなんじゃなかろうか。1本のストーリーとして受け入れやすかったために、「初見の人たちはもっと楽しめただろうなぁ」と思ったわけである。まぁ、無いものねだりは良くないですけどね。

 大きな失点もなく、完結作品を綺麗に完結させてくれたありがたみ。原作者の方も、草葉の陰で喜んでいることを願うよ。お疲れ様でした。

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「星屑テレパス」 5→5

 きららが繰り出す高品質百合アニメ。のはずだったのだが……なんだろ、あとワンパン、ワンパン足りない。そんな口惜しさのある作品。

 そのワンパンが何なのかがよく分かってないのが悩ましいのだが……だって、スタジオ五組の繰り出すアニメーションは非常に高品質。きちんと原作から持ってきているだろう可愛らしいデザインはアニメーションとしても活きているし、1クールを通じてそのクオリティを落とすことはなかった。過剰なほどに盛り込まれた百合要素もすっかり見慣れた光景ではあるものの、各所にマシマシでこれでもかというくらいにサービス旺盛。ほのぼの日常要素だって適宜取り入れ、きららアニメに必要な成分はほぼ摂取できる完全栄養食みたいな状態。これで足りないなんて言い出した日にゃ全くの贅沢病であり、充分に満足できるものになった……はずなんだけど、何故か今ひとつ乗り切れない。グイと心にコない。こいつぁいったいどういうことだ?

 まー、あと考えで逆算していくしかないのだが……やっぱ題材の馴染みの薄さが1つ足を引っ張ってはいたよね。キャラクターたちの最大目標の「ロケットを飛ばす」も既にピンとこないところだが、そこから必死にペットボトルロケットを飛ばし、さらにロケット競技会に出場して好成績を狙う部活に邁進する段になり、「えっと、何がしたいんだっけ?」とちょい迷子。「きらら大好きおじさんなんて女の子がわちゃわちゃなんかやってるのが見たいだけであって、題材なんて何でもいいやろがい」と思われるかもしれないが、そんなこともない。「何でこの子ら、こんなに頑張ってるんだっけ?」という足元がおぼつかないと、やはりその上に構築される人間関係に埋没するのは至難。

 また、どうしてもキャラの心情が追いにくい設定になってしまったのも事実だろう。引っ込み思案がすぎる主人公の海果には結局最後まで理解が及んだ感がなく、完全なるモンスターとして描かれていた(?)後藤ひとりともまた違ったレイヤーでの処理を余儀なくされる。中盤以降にストーリーの中核を握った雷門のツンっぷりもどうにも極端で、単なる友情物語として理解しようにもなかなか足跡を追うことができなかった。そして全ての設定を丸め込もうとするユウの「宇宙人」設定。どの要素を取ってもびみょーにふわふわしていて、「ここ1点に決めて見たらええねん」という焦点を絞り込むことができなかった。これは原作が未完であるが故に起こっていることなのか、4コマ漫画をアニメシナリオに落とし込むに際して処理しきれなかった不具合なのか、どうにも原因は定まらぬ。ただ、単なるバイアスかもしれないが、どーしても「シリーズ構成:高橋ナツコ」の1文は気になるところで……やっぱシナリオがとっ散らかって見えたのはそこに理由があるんじゃないかねぇ。

 繰り返しになるが、単純な画面クオリティだけなら悪いものではないし、何かしらの成分は補充できる作品だとは思っている。ただ、せっかくここまで着実に進化を重ねてきた「きららアニメ」というカテゴリの旗手を担うにはいささか力不足だったと、それだけのことである。最近は飛び道具めいたタイトルも増えてきているので、なまじっか王道を行こうとすると比較されて潰されるリスクが出てきたなぁ。

 
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 今のところ一番エグいのはサクナ、第11話。やっぱこいつの能力だけどうにも基準がおかしい。ついでに人格もおかしいので掛け算で最強の殲滅兵器と化してるのはコマリにとっては助かる部分だが……。

 序盤はまだほわほわした空気が残っていたが終盤では一気にシリアスへ。まぁ、シリアスな戦争といってもどうせ魔核で復活するはずだからどこまでいっても茶番でしかないのだが……一応魔核による復活まではタイムラグがあるようなので、その間に要所へ進軍されて制圧されたら戦争には負けたっていう扱いになるのかしらね。「Helck」の翼の軍勢はいくら殺されてもコンテニューし放題だったことから最強と恐れられていたわけだが、今作はどこの国も全部最強という収拾がつかない状況である。あれ、でもヴィルは「魔核の力で治りました」って言ってたから、回復にも個人差ってあるのかしら。だとしたらタイムリミットもよく分からなくなってきたな。

 まぁ、とにかくムルナイトは侵攻を受けている。攻めているのはゲラアルカという国で、一気に天照楽土と2国を攻め落とそうとしているらしいが、これまでの歴史で均衡を保ちつつ仲良く喧嘩してきた国同士の関係性が、ここで今更大きく動くことがあるもんかね。一応秘密兵器があるらしいのだが……秘密の多さでは絶対に吸血鬼軍団の方が優ってるよな……。

 サクナによる無双状態に加え、いつの間にやらなんか分かんないけど全面的に協力してくれる仮面の人、それに毎度お馴染みコマリ親衛隊など単純な武力ではコマリ側に不足はない。ただ、岡本ボイスのヤンキーはどうやら単騎でも強かったらしく、なみいる軍勢を押し除けて、さらに秘策である「スパイメイド」を発動。てっきりお友達かと思っていたネリアのところのメイドさんは実は裏切り者だったのだ! ……もうちょいタメがあってから明かされる事実だとびっくりもあったんだろうけど、まだメイドたちが出てきて2話しかたってないから……あんまりびっくり要素でもないな。話数の関係だろうけど、展開が露骨に巻き気味なのは伝わってくるのでその辺はちょい勿体無い。その分、コマリ様の激昂シーンなどは表情芝居の作画が丁寧に作られているのでそこは素敵ポイントですね。コマリ様、やっぱりこういうシーンだと真っ直ぐな少年漫画の主人公みたいになるんだよなぁ……この心根を持った人が普段は引きこもり志望ってのがよく分からんわ。

 ちなみにコマリ様のポテンシャルは過去に実母からの太鼓判を押されていたことが判明。そして実母がCV川澄綾子であることも判明。そりゃぁ強い家系だろうよ。「4人兄弟」という意外な事実も明かされたが、今後コマリの兄弟が登場する機会はあるんだろうか。……1クール作品なら次回が最終回……か? 1回万策しちゃったせいで年跨ぎます。

 
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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