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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「Helck」 6

 監督が佐藤竜雄、音響監督が高松信司とかいうよく分からん座組みでスタートしたアニメ。音響だけで高松さん引っ張り出してくるとか珍しいんだが、「銀魂」以来だと考えると、もしかして「そういう」作品なのかしら(どういう?)。

 よく分からんスタートになったので、正直いうと「面白い」とかよりも「気になる」が先立つ作品。どっちかというとタイトルに名を冠する勇者の方が悪役というか、敵対する人物として現れ、メインは魔王軍の方。そんで勇者が魔界に協力しにやってくるという展開は「勇者、辞めます」にかなり似ている。そして「勇者、辞めます」も最初は「魔王ギャグ・勇者ギャグ」の側面を強めに押し出していたが、次第に勇者の生い立ちにクローズアップしていき、意外にエグい背景からシリアスへと自然に収束していった作品だった。今作はその収束の兆候がなんと1話目ですでに現れており、トランプタワーのくだりなんかで「そういうゆるいギャグなんやな」と思っていたら、後半は謎が謎を呼び一気にドシリアス展開へ。急な温度差に風邪をひきそうだが、1話目の展開で何も分からなかったもんだからすごく気になっちゃったのである。

 アニメとしてのクオリティは並程度。主人公がイケメン要素ゼロのマッチョという時点で映像から癒しやエロを得ることは難しそうだが、その分、「なんか変な絵」になっているので他作品との差別化はできている。その上でメインで頑張ってるみかこし魔族がそれなりに可愛いので、ぎゃーぎゃー騒いでいるのを見ているだけでもそれなりに満足できてしまった。ほんと、ドタバタ賑やかなツッコミを任せている時のみかこしは本当に安心できる。根っからの苦労人気質がよく出ている良い配置で、最近マスコット役が多くなった気がする石田彰も良いアクセント。主役のヘルクは小西克幸で、「ヘルク」の弟が「クレス」ってことは確実に「ヘラクレス」からきてるキャラだと思われるが、中の人のこにたんは最近全く別なアニメでヘラクレス役をやっていたというちょっとした奇跡が起こっていたりする。そのほかにも割と賑やかなキャストが集まっているし、そっち方面での楽しみも色々とありそうである。

 基本的に「レベルが云々」とか何の説明もない「魔王と勇者」あたりはなろう界隈の影響で減点の対象になりがちなのだが、今作は割とその辺がどうでも良さそうである。いったいどんな展開になるものか、見守らせてもらいましょう。

 

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○「ライアー・ライアー」 5

 もろもろのデータを拾おうと思ってググったら同名の作品がいっぱい出てきて困った。本作のスタートは2019年らしいのだが、本歌取りにしてももうちょい視認性のいいタイトルはなかったもんかね。

 こちらはライトノベル原作のアニメとのこと。今期はちょっと懐かしい匂いのするラノベ原作アニメがそれなりの数作られていて、なんだか先祖返りしてるようなシーズンになっていますね。もしかしたらぼちぼちなろう勢力にも翳りが見え始め、一時期数を減らしていたラノベ軍団が息を吹き返したのだろうか。まぁ、まだまだ要経過観察といったところだが、とにかくぱっと見で「あぁ、ラノベっぽいな」というのが分かるデザイン。特に学園の制服あたりが。

 素直な感想を一言で述べるなら、「なんかよく分からないうちにあれよあれよと進んじゃったお話」。元々そういう狙いで貰い事故みたいにして事件に引っ張り込まれる主人公を描いているのだろうからこの感覚を与える進行で正しかったのだろうが、勢い任せでそれに乗せられちゃったという感覚が半分、そして「いくら何でもがちゃがちゃしすぎだろ」とひいちゃう感覚が半分である。いくら何でもメインヒロインのアホっぷりが加速しすぎていて、主人公のラッキーというよりはそれこそなろう主人公の胡散臭いチートを疑ってしまうレベルでのご都合主義である。一応大筋は「ゲームもの」という設定になっており、デスゲーム好きとしてはどこか気にしたい気持ちもあるのだが……少なくとも1話目で行われたゲームの設定は大雑把すぎてどうにも受け入れ難い。このクオリティのデュエルが続くようだと、今後の展開もお察しだ。なかなか「騙し合いの高度な頭脳戦」ってのは本当に描くのが難しいもんでね……「賭ケグルイ」くらいのクオリティなら満足もするのだが。

 幸か不幸か、全体的な映像クオリティについてはそこまで悪くない。政策のGEEKTOYSは最近「人間不信の冒険者〜」というクソデカやらかしをしているスタジオらしいが、直近の作品が「デッドマウント・デスプレイ」なので、それならまぁ、大丈夫かという気もする。「デスプレイ」の2期が秋からなので、その合間を埋める作品っていう認識でいいんでしょうかね?

 全体的に苦言多めの低い評価になっているのに点数が減点されていないことを疑問に思った人もいるかもしれないが、加点要素は諸悪の根源となった学園の学長の中の人だ! 以上だ!

 

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○「SYNDUALITY Noir」 5

 一昔前はわんさと作られていた「なんかよく分からんオリジナルのロボットアニメ」。最近はラノベやらなろうやらに数を譲ったせいでめっきり数を減らしてしまった上に、直近の例を思い出しても「境界戦機」しか出てこないのでがっかり感が強いのだが、そもそもわたしゃロボットアニメにあんまり思い入れがないため、数が減ってもそれはそれで構わないというスタンスの人間である。

 そんなわけで、新しいロボアニメがスタートしても特に心も動かず平常心。初めてみるSF世界ってのは「うわぁ、新鮮ダァ!」と思うよりも先に「この辺の設定はあの作品に似てるな……」とか考えてしまうのが悪いクセだが、今作は何とか細かいところでオリジナル感を出そうという努力はしている気がする。今んところ全体的なロボのダサさは「メガトン級ムサシ」あたりが近い気はするな。「ムサシ」は徹底的にロボを泥臭く、重苦しく描くことで工業機械のごとき重厚さを見せる方向で独自性を発揮していたが、こちらのロボはとにかく軽く軽く、おちゃらけている。デザインもハナから「格好いい」方向は完全に捨て去っており、見た目のコミカルさというか、「ダサいけどこれはこれで愉快」みたいな方向を狙っている気がする。ロボデザインの概念として一番近いのは「魔神英雄伝ワタル」なんじゃねぇかな……ワタルのメカにボトムズ足して割った感じ。

 まぁ、そうしてロボにあんまり格好良さを求めていないというのは悪く言えば逃げではあるが、好意的に捉えればそこで背伸びをする必要がないということでもある。ハナからスタイリッシュさを求めていなければ、短足のロボットが突然コーディネーターのタネ割ればりの圧倒的モーションを見せてもネタとしてスルーしてもらえるし、コミカルであるが故にデザインの幅もある程度自由にはなるかもしれない。そう考えると案外悪いものじゃないのかもしれませんね。

 それ以外の文化的背景については、「現代社会がいっぺん滅びた感じの未来世界」を描いているのだが、そこに意図的にレトロを混ぜ込むことで更なるダサさを演出。どう考えても現代社会が突然滅びたところで「次の世界」で二層式洗濯機やインベーダーゲームが残っているとは思えないのだが、そういうレトロをあえて入れることで「この世界の文明は進んでるけど遅れてもいる」という二律背反の姿を見せている。真面目に考え出したら色々おかしかろうが、ここも「そういう雰囲気が出したいためのガジェット」と受け入れれば「未来レトロ」はデザインとしては面白いのかもしれない。あとは下ネタ混じりの小粋なトークが「イカす!」「小洒落ている!」と受け入れられればいうことなしなのだが……こっちは私はあんまり得手じゃないな。まぁ、こういうセンスって合う合わないは好みによる部分が大きいからね……。

 制作がエイトビット、監督が山本裕介ということで、一応「ナイツ&マジック」やらの実績があるとかないとか。今回wikiで確認するまで知らんかったのだが、山本裕介という人、元々サンライズの出身だったのね。業界に入ったのが「グランゾート」の制作進行からっていう話で……当然「ワタル」の制作にも携わっている。ワタルやグランゾートから30年後にこのデザインのロボアニメの監督やってるってのも、なんか運命的なものを感じるな。新しいサンライズの潮流を作れたらいいのだけど……これ、子供向けの枠じゃないんだよなぁ。「男女ペアも含む、バディで操縦するロボ」っていうネタもすでに「ダリフラ」でやっちゃってるし……なんか鉱脈残ってねぇかなぁ。

 

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○「死神坊ちゃんと黒メイド(第2期)」 ―

 こうしてみると、やっぱり普通にイチャイチャしてるだけの作品の数って結構あるな……春クールのラブ集中砲火は特別かと思ってたが、そうでもないのかもしれん。

 というわけで、今期もイチャラブ筆頭作品として君臨していただきましょう。ちょうど2年の休止を経て戻ってきた、割と遅めの第2期である。この作風で制作にどんだけ時間がかかるのかはよく分からんが……風の噂によればちょうど合間の期間に原作の方は完結したとのことで、いっそアニメでも完結までやってくれねぇかな、という気持ちもある。どうせこの作風ならハッピーエンド以外の終わり方はないんだろうし、このアニメ2期のラストが、1話で匂わされた白無垢で締めくくられたらそれはそれで格好いいんじゃなかろうか。まぁ、どんだけの尺とストックがあるか分からないので何とも言えないけど。

 確か1期で「いいじゃん!」ってなった後に例によって電書の無料期間があって、ほぼ1期放送分くらいの内容をコミックで読むことができたんだよね。今作のいいところはアニメのデザインがアレなもんで、アニメでも漫画でもあんまり印象が変わらずに受け入れられるという部分。決して線が多くはないシンプルな原作デザインを、そのままアニメに下ろしてきたときに今作のCG作画は実は穏当な仕上がりだったということだね。まぁ、1期ですっかり慣らされたというだけなのかもしれないが、やっぱりアリスもカフもヴィオラも可愛くて良かったです。

 2期になり、1期以上に容赦なくイチャイチャしてるところからのスタート。もう心底爆発しちゃえと思うし、ついでにカフとザインの方までGカップ爆殺されてしまっているので、もう視聴後には焼け野原しか残らない。いや、そこからさらに呪いとお家継承に関わる重大問題なんかは一応影を落とす要素になってはいるのだが……あんまり心配はする必要がないのよね。こんだけ重い設定のくせして、愛の力で全部乗り越えちゃった2人にとって、もはや試練のていをなしていない感すらあるので。まぁ、この2人だったら最悪「触れ合えなくても」うまくやっていけるだろうしなぁ。

 今後ともよろしく、イチャイチャしつつ適宜エロいシーンを散布していただけると色々と助かります。あと、貴重な真野あゆみ堪能作品としても重要ですので、そこらへんもどうかよろしくお願いします。

 

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○「ダークギャザリング」 6

 「目の中に星」が印象的な主人公のアニメが終わり、今度は「目の中に髑髏」なヒロインがやってきたぞ。ジャンプ系列のヒロイン、いちいち目のデザインがうるさいのだろうか。

 さておき、タイトルから勝手にプレインズウォーカーが集まって闇の勢力と戦うファンタジーバトルアニメを想像していたが、1ミリも関係ない和風ホラー幼女アニメがスタートした。原作はジャンプSQということなのでフォーマットとしては古式ゆかしいジャンプ漫画の切り出しにはなっているが、テーマがホラーということで、どこか落ち着かない不安定な感じがいいアクセントになっている。

 私個人は、何回か書いたことがあるかもしれないがホラーは超超超超超苦手である。どれくらい苦手かというと、「闇芝居」ですら1人で見るのが怖いし、見ちゃうと夜寝られなくなっちゃう可能性があるくらいには苦手。今作はしょせんジャンプ漫画程度のホラーということは「地獄先生ぬ〜べ〜」くらいだと思えばいいのだろうが、残念ながら幼少期に「ぬ〜べ〜」でも寝られなくなった子なので、このアニメ1話目だけでもちょっと怖かった。まぁ、具体的になんか不気味なものが出てきたわけではないのでギリ耐えられたが……今後の展開次第で「無理〜〜〜」ってなったらごめんなさい。

 でもまぁ、この掴みどころのなさは嫌いじゃない。それこそ「ぬ〜べ〜」とか、さらに古ければ「不思議ハンター」とか(良い子のみんなは絶対知らないだろう!)、そういう漫画って怖いって分かってるのになんか惹かれちゃうものがあるのも事実。今作の場合、主人公は単に「霊を引き寄せる」というだけで特殊能力もないサンドバッグ。代わりに幼女が全力で凶器を振るうというミスマッチが愉快な構図になっており、1話目からして「ストッキングに入った地蔵を振り回して電話ボックスを破壊する小学生」という何から何まで理解できない構図がぶっ飛んでて楽しい。瞳の髑髏も相まってデザインもなかなか愛らしいし、この幼女を見ているだけでも退屈せずにすみそうだ。また、そんな幼女の後継人になってる花澤ねーちゃんの方もどうにも怪しい雰囲気があり、ここにも何らかのネタが紛れている期待がある。メインキャラがみんなして何の注釈もなく手袋常時着用のアニメ、不穏すぎて気になるわ。

 映像部分に関してはぶっちゃけ並程度で、制作がOLMってことは大崩れは無いにしても極端な上振れも期待できないだろう。その上で期待してしまったのは純粋に筋立てが気になったからなので、むしろ今後映像クオリティで下がる部分が少ないのは良いことなのかもしれない。「もののがたり」とこれが同時放送される夏クール、集英社はもののけ文化をきちんと若者世代に伝承してくれる良い出版社である(どうせなら「怪物事変」の2期もお願いできないでしょうか?)。

 最後に一応中の人の話にも触れておくと、髑髏幼女・夜宵ちゃん役は何と篠原侑だった。何度目になるか分からないが「全然気づかんかった!」事案である。ほんとにこの人は千変万化。こういう声の使い方ができる人を応援するのが声優オタク冥利に尽きますな。

 

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○「英雄教室」 4

 今期は「英雄教室」と「スパイ教室」が放送されるわけだ。どうせだったら漂流教室と暗殺教室も放送しとくか?

 「七つの魔剣」に引き続き、なんだか懐かしい匂いを漂わせるラノベ作品。「魔法学園に入学したよ!」からスタートする部分がご丁寧に全く同じであり、こちらの作品はそこに毎度お馴染み「元勇者だけど素性を隠してる」設定をトッピング。なろう小説にも負けない純正の「また何かやっちゃいました」が繰り広げられている。もう、その時点でなんか、「もういいかな……」ってなるよね。

 幸か不幸かアニメとしてはそこそこの出来。制作はテレビシリーズの元請けはずいぶん久しぶりな気がするアクタス。もうガルパンの映画をひたすら作ってる印象しかなく(あと「ピリンセス・プリンシパル」の劇場版もここやねん)、確認したら地上波作品は2017年の「ろんぐらいだぁす!」以来とのこと。またずいぶんのんびりした話である。そんな久しぶりの作品を指揮するのが百戦錬磨の川口敬一郎と来たもんだから、コミカルな演出も含めて作品自体のテンポはとても良い。サクサク進むしストレスフリーで見られる構造は決して悪くないのだが……でもやっぱ中身がなぁ……。

 気になるのは作品世界の設定そのもので、剣と魔法のファンタジーなんだけどロストテクノロジーみたいにしてコンピューターっぽいものもそこらじゅうに散らばっている。「剣と魔法だけど現代的なファンタジー」といえば最近でも「陰の実力者」があったが、あれよりもよりどぎつい「先進テクノロジー」の描写が多く、この世界の科学水準がどうなってるのかは全く分からない。おそらく魔法力をエネルギーとした「魔法科学」みたいな設定なのだと思うのだが……その世界で剣を駆使した肉弾戦がメインってのも変な話じゃない? おそらくこのレベルなら既に戦車みたいな現代兵器に移行してる方が自然だと思うのだが……まぁ、1話目だけじゃまだ分からないのでその辺につっこむのは野暮というものか。

 そんなわけでどうにも設定には飽き飽きしているし、ディティールの描き込みにも神経を使っているか怪しい部分があるので期待値は低め。エロ要素はあけすけで悪くないのだが。

 

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○「レベル1だけどユニークスキルで最強です」 3

 今期2作目の「レベル1」作品。もう、この世界でブラック企業から抜け出すには、ゾンビになるか、転生するかの2択しかないのだろうか……よかった、俺は働いてなくて……(働いてます)。

 今期8なろう目にして、久しぶりに痛いほどに感じる支離滅裂さがたまらない作品。テンプレやご都合主義でなあなあのまま進む作品は多々あれど、ここまで意味不明な展開が続出するなろうというのも久しぶり、こいつぁ香ばしい。

 最初に登場した「あらゆるものがダンジョンドロップする世界」という設定、実はこれだけなら割と面白いというか、何か世界が1つ作れそうな可能性すら感じるいいアイディアだと思う。ダンジョンドロップ云々を扱った作品は過去にも腐るほど存在していたが、今作は「ダンジョンドロップでのみ、この世の物質は生まれている」という哲学レベルの話になっており、「世界はどうやって生まれたんや……」という謎を考え始めると非常に興味深くはある。また、そうした根本的な問題を考えないようにしても、「特定階層・特定モンスターを倒せば必ず決まったものが出る」という世界で、ドロップ効率を計算しながらダンジョン探索を進める冒険っていうのは何か意外な切り口が作れそうで面白そうだ。最初に紹介されたアイテムがもやしという「どないやねん」っぷりも意外な導入になっており、これだけでも色々とやりようのある設定。

 ……だったのだが……結局、何も考えたくないから作った適当な設定だということが分かり、1話かからずに馬脚を表すのがなんとも……今作の主人公、タイトルでは「ユニークスキルがあるから最強」とのことだがそんなこたぁない。最大のラッキーは、転生した直後に「武器も道具も一式揃えているのに世界に身内もおらず、ダンジョン内で暮らしてひたすら1階を彷徨くという、これまでの生き様を全く想定できない不可解すぎる親切幼女に出会ったこと」である。もう、キャラのバックボーンを描く気がさらさらない。そして親切幼女から世界設定を教わると(ステータスオープンしたので減点1)、今度は会ってほとんど会話すらしてない幼女にいきなりアパートの鍵を渡すという奇行に走る。もう、親切とかそう言う次元を飛び越えて、怖い。なんやそのメンタリティ。幼女側もそれをなんの抵抗もなく受け入れる世界。怖い。 

 そして結局特に理由もつけずに現れるチート装置。もう、その設定が出てきた時点でレベル1とかいうタイトル部分に全く意味がない。なんでもできるようになるため、最初に面白いと思ったドロップ設定自体が灰燼に帰す。何を目的に設定を積み重ねているのだろう。いいなぁ、この自由さがなろうだなぁ。突然出てくるバニーガールが求愛してきてもなんの不思議もないなぁ。

 あと、「異世界言語気にしちゃうおじさん」なので一応突っ込んでおくが、話してる言葉が完全に日本語なのに主人公の名前(と新しいダンジョンの名前)だけ発音しづらいというのは音韻的にどう考えてもおかしい。「サトウ」が発音しづらいのに「ただいま」「おかえりなさい」がネイティブ発音なはずがないのである。なんでそういうところでこだわりのないこだわりを見せようとするんだ。頼むから、もう少し考えて物を書いてくれ。

 以上、いつも通りのなろうへの愚痴でした。こいつぁ今後が楽しみな作品だが、「進化の実」みたいにもっと地獄みたいななろうもあるので、爆発力にも欠ける気がするのが勿体無いな!(何を期待してるんだ)

 

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○「ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜」 6

 正直どう判断していいのか困惑してる作品。このMBSの日5枠って、なんかこぅ、有名作品というかそれなりの知名度の注目作品だけをやる枠だと思い込んでいたのだが、こういう飛び道具の放映もOKなのね。1話目だけ見たら間違いなく「日曜の夕方に見るもんじゃねぇな……」って思う気がするが。

 困惑してるのは、「これ、来週から何すんの?」というのが全く想像できないから。1話目を見終わったあとでの印象をわかりにくく表現すると(なんで?)、「2時間もののオリジナルアニメ映画の長めのPV」みたいだった。だってまず、設定からして出オチ感強いじゃない。「ブラック企業もの」ってのは昨今では案外いろんなメディアで見かけるジャンルになりつつあるが、そこにゾンビ・パニックものの要素を加えて「社畜よりもゾンビの方がまだマシ」みたいな風刺を効かせたネタに仕上げる。なるほどそれはそれで面白かろうが、だとしたらもうやりたいことは1話目で終わってしまっていることになる。主人公が社畜から解き放たれ、晴々とした顔になったらもうエンドロールが流れてもおかしくないのである。いや、流石にそれだけだとおかしいけど……。どう見ても生きてて楽しみなど見いだせなさそうなこの地獄と化した世界で、主人公は来週から何を目的に生きていくことになるのか、全く想像できない。

 また、そんな突拍子も無い筋立てを彩るアニメーションも色々とファンキーである。1話目では特に独特な色彩センスが際立っていたが、これはおそらく1話目の展開を劇的に飾る、突発的なデザインと考えた方がいいだろう。「灰色の世界」から「色づいた世界」への変化ってのはこれまたありとあらゆるメディアで使い古された表現だが、今作の場合はよりによって「色づいた世界」の方がゾンビ地獄という部分に皮肉が効いており、「色はついたけどスプラッタ。でも、主人公目線だとそれは最高に楽しい世界」という矛盾を成立させるため、極彩色のご陽気血みどろ演出という不謹慎極まりないカラーが実現したのである。まー、面白かったですけども。

 そうして1話目の作画・演出などはいちいち綺麗に決まっているし、やはり日5枠ということでそれなりに気合いは入っていたのだろう、作品クオリティは文句なく高い。ただ、このハイクオリティが次回からどのように活用されるのかが全く想像できないもんだからちょっと怖いのである。まぁ、想像できることばかりの業界じゃぁ楽しくないのでね。こうして予測できない弾が飛んでくるのは素直に喜ぶべきなのだろう。ちなみに、個人的に一番感じ入った部分は鳳さんのNTR展開のところです。「わぁ、親の顔より見慣れた鬱展開だぁ!」って元気になりました。まぁ、それこそ日曜の夕方に放送するようなもんじゃないが……エロOL雨宮天、有り寄りの有りで、おなしゃす。

 

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「君は放課後インソムニア」 6→6

 これもいい作品だったよねぇ。春クールはじっくりゆっくり見られる恋愛ものが多かった、なんか不思議なシーズンだった気がします。実は最後にもう1作品残ってるのだが、現時点でまとめておくと順不同でよかったと思えた作品が「スキップとローファー」「山田くんとLV999の恋をする」「おとなりに銀河」と並び、さらに「僕ヤバ」とか「トニカクカワイイ」とか「久保さん」とかも含めるとかなりの数のにやにや系作品が一挙放送されていた。「恋愛ものなんてド定番テーマなんだから50本もアニメ見てたらそれくらいあるんじゃねぇの?」と思われるかもしれないが、文句なしで視聴に耐えるクオリティの作品が並んでいたクールってのはあんまり記憶にない。

 こちらの作品は高校生カップルの純愛を描くという意味では「スキロー」に近くもあり、ダイレクトな距離感を対比するなら「おとなりに銀河」が近くもあり。ただ、高校生カップルのくせして容赦無く距離を縮めて最終的に熟年カップルみたいな静かな空気の中で満ち足りていく感覚は非常に新鮮。伊咲は元気っ子キャラのくせに病気の履歴があるのでいくらかブレーキをかけつつ陰キャ寄りの丸太に寄り添ってくれるし、丸太も最初は「不眠という病気持ちの暗いやつ」みたいなイメージだったのに、伊咲に引っ張られる形でどんどん自主性も積極性も育まれていく。観測会の失敗に本気で悔しがる丸太を見て誰もがその成長を実感できたし、2人きりでの合宿計画を立て、ほぼ完璧にそれを遂行した実行力も評価できる部分。本当にたった数ヶ月の物語の中で、「青年」が大きく成長する姿を見守ることができる。

 「天体写真」と「不眠」という2つのテーマ設定も非常に興味深く、例えば「天体写真」なんて部活動にしたところでドラマ作りに非常に絡めづらそうな設定。動きが地味だし、専門的すぎるし、その良さを評価するのも素人には困難だ。しかし本作は元々素人だった丸太と一緒に少しずつ視聴者も天体写真のノウハウを感じ取れるようになっていくことに加え、恋愛事情に絡めた適切なタイミングで見せる「満点の星空」が画の力でねじ伏せにくるので思わず引き込まれてしまう。林間学校の夜に浜辺で見た星空、そして遺跡から見上げた満天の星。どれもこれも「高校時代にこんなシチュエーションがぁぁぁぁ」と悔し涙で前が見えなくなるくらいに青春がキマりすぎていて昇天しそうになる。星空ってものは我々素人でも本能的に「綺麗だよなぁ」と思える対象であり、その「元々綺麗だと思っている物」を純然たる「青春の象徴」として見せつけられたら、そりゃどちらも目を覆いたくなるくらいに眩しく映るものだ。

 そんな「夜の景色」にいいアクセントを加えるのがタイトルにもなっている「不眠」というテーマで、元々2人が「同病相憐む」ためにつけられた設定だったとは思うのだが、最初はとにかくネガティブな意味しかもたず、その切実さで胃がキリキリするほどだった「眠れない」という世界が、2人の関係が深まるにつれ、少しずつ「2人だけが見える新しい世界」へと接続していく。押し付けられた「義務」だった「寝てはいけないこと」が、いつの間にか「寝なくてもいい、2人だけで起きていていい」という「権利」へとすり替わり、2人だけの世界の説得力が増していく。決して縁遠い話ではない「眠れない」という分かりやすいシチュエーションが、2人の恋愛の近しさを演出してくれているのである。さまざまなツールを駆使して描いた「夜」の情景描写もお見事だった。

 良い物を見せてもらいました。ちなみに実写映画もアニメと同時期に上映されていたようだが……そっちはどうだったんでしょうね。いや、観にいく気はないが。

 

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