最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「異世界のんびり農家」 4→4 やりたいことは随分理解できたと思うし、決して不快感は大きくない。そういう意味ではややプラス寄りでも見られるなろうではあったが……ただ、それでもやっぱり満足感があるかと言われると……。 放送開始時に、「これまでRPG的な要素をメインの楽しみ方にしていたなろうワールドがマイクラ的な楽しみを提供し、そのゲーム実況を見ているような作品を生み出した」ということに言及したのだが、まぁ、本当に最初から最後までマイクラ的な楽しみを提供しようとしてくれていたのは間違いないだろう。1クールの放送に外敵の脅威といったストレスはほぼ存在しておらず、あったとしても主人公のチート能力、ならびにチーレムパーティの力で瞬殺。あとは噂が噂を招き、最強伝説が一人歩きして勝手に相手側が平伏してくれるというお約束のご都合展開。まぁ、これこそがマイクラを超えたオートクラフトななろうの目指す姿と言える。 そうしてクリエイトすること自体を楽しみとし、野菜作りから始まって家作り、村作り、そして子作りまで、まーなんとも憧れに満ちた人生設計。現実に絶望し、スローライフという仮初の幻想に憧れるオタクには確かに心地よい楽園模様である。私だって、別にそうした様子を見るのが嫌いなわけでは無いし、今作は独特のデフォルメと色調を使いこなした画面設計はきちんとオリジナルの魅力になっていたし、画面を見ていて退屈しないというのはそれだけでセールスポイントになっていた。おそらくこれまでいくつかあった「スロー系」を謳ったなろうの中では割と上位に食い込める作品になったんじゃなかろうか。 そこまでは認めた上でこの評価ってことで……まぁ、根本的に私が求めてないものなのだろうというのが1つと、やはりどれだけオブラートに包んだところで、やっぱりなろう的ご都合展開のオレツエーマウントは気に入らない部分が多いということ。やっぱ因果も何もないご都合主義の塊みたいな展開はただ飲み込むだけでもハードルが高い……。個人的に、最初につまづいたのはザブトンの存在だった。それまではギリギリ「神に与えられたたった1つの神器」を拠り所にして何とかチートにも説明をつけようとしていたと思うのだが、「突如近所の木の上に現れ、友好的で服飾縫製の技術を有した謎の蜘蛛モンスター」はいくら何でも便利すぎてクエスチョンマークしか出なかった。多分、作者は農業に関しては最低限調べるモチベがあったけど、服飾系は面倒でディティール書けなかったんじゃねぇかな……そういうところを頑張ってこそのマイクラ系小説だと思うのだが……その辺の「書きたいこと以外書かない」という姿勢は、どうしたってネガティブに映ってしまうよ。 あくまで一例としてザブトンの話を出したが、そこからもまぁ、基本的に一時が万事という感じで、やはり「この作品じゃなきゃ見られない光景」ってものが無く、村を拡大するくだりも最初の農業知識と大差ない、Wikiで拾ってそのまんまみたいなものしかないのでなぁ。私のイメージするなろうの範疇からはみ出ることができなかったのは残念無念。アニメとして、もう一歩なにか売りがあれば印象も変わったかもしれないけどなぁ。 PR 「大雪海のカイナ」 6→4 なんかこぅ……典型的な「最初のビジュアルはバシッと決めたけどそっから大してやりたい話がなかった結果完全に尻すぼみになるオリジナルアニメ」だったな……。過去にもそういうことはいっぱいあったけど、そういう作品は次々に記憶から消えていくからあんまり例が出てこない。思い出したのは「サクガン」だけど、あれは作画すらメタメタになったので本作とはちょっと事情が違うかもしれない。 最初の方は本当に期待もしてたし、楽しんで見ていた。まず雪海のビジュアルが面白かったのが第一だし、軌道樹が聳え立つ荒涼とした世界観、過去の人類の遺産が失われつつある絶望的な環境など、気になる要素はてんこ盛り。そこをポリゴンピクチュアズが渾身のCG作画でゴリゴリに作り込んで見せてくれるってんだから、そりゃアニメファンなら期待して然るべきでしょう。ただ、序盤はそうして書き連ねていた感想も、次第に「なんか、設定のガバガバ具合が目立つよな……これ、最後まで行ってもあんまり回収される要素ネェんじゃねぇかな……」という不安が大きくなっていき、そんな感想ばかり垂れ流してたら怒られてしまったこともあり、結局何も反応しなくなっちゃった。そして、その間も「そこおかしくない?」という要素がどんどん積み重なっていき、終わってみれば「なんぞこれ」というくらいのふわっとした「なんか壮大なロマンっぽいもの」が残されただけだった。あくまで「ぽい」だけなので、そこにはあんまり感動はない。というか、結局この世界についての理解は1ミリも深まらなかった。 不思議なのは、視聴後の感想が「尺が足りなかったからしゃーない!」とはならなかったこと。何なら12話でも間延びしていたというか、よくわからん要素に話数を使っており、これで「尺が短すぎて説明不足になるのはしょうがないんですよ」と言われたら流石にどうかと思う。2クールになったら多分もっと収拾がつかない変なアニメになっていた可能性が高い。ただ、説明不足というのも間違いなく事実であり、結局バルギアの連中が何を考えて動いてたのかとか、周りの物語がさっぱり固められておらず、「そこを書き込んでくれたらもうちょい入り込めたかもしれないのに」という不満も色々とあるのだ。やっぱりどこか「とりあえず1クールで収めておかなきゃ」っていう意識が見て取れるのは間違いないね。 ほんと、せっかく雪海のビジュアルが良かったのに、そこの設定は特に個性として活かされることなく、「そういうもんだという世界の上で謎の戦争ごっこをやっていた」という話。多分エピローグ後はめでたく大軌道樹に辿り着いて世界を救うっていう話になるんだろうけど、結局その軌道樹もどっから水を持ってきてるのか分からんし、持続できるのがあと10年なのか、100年なのかもよく分からない。あと、個人的にはやっぱりこんだけ文明的な生活を続けてきた連中が文字を持っていないと言う事実がどうしても飲み込めなかった。最終話を見ると地図に印をつけてたから筆記用具みたいなのはあるんだよ。まぁ、建築用の塗装具とかなのかもしれんけど、でも、それだけツールが揃ってて、誰も文字による伝達を促進させようとしない文化集団ってありえるか? そこのチグハグさのせいで、どうにもカイナの活躍が納得できんでなぁ……。まじでなろう世界の「日本語が読めたら英雄になりました」に説得力を持たせるための物語だもんな。もしかして、その辺がこの作品の発想の起点なのか(んなわけはない)。 まぁ、これもまたポリゴンピクチュアズ作品らしい迷走っぷりだと、とりあえずは飲み込んでおきましょう。次はもうちょい、絵で見せること以外にも気ぃ使ってほしい。
あまりに綺麗に、最終話。綺麗ってのはお話的にもそうだし、映像的にも実に美しい。空と虹のモチーフ、シンプルだけど最高に見栄えが良いなぁ。こんなん、事実上の広がるスカイじゃん。空、晴れ渡ーるじゃん。 王女と令嬢は相身互い。思いやり合うが故に避けられぬ対峙。賭け代はお互いの今後の人生。かけがえのないものだからこそ、ここで初めての痴話喧嘩、譲ることはできない。しかし、試合は始まる前から結果が見えていたようにも思う。あくまでも自己嫌悪や義務感から迫られていたアニスに対し、ユフィの想いは真正面からアニスを貫くだけのパワーがあった。恥も臆面もない告白対決で彼女が吐いた「私だけを唯一の消えない傷として欲しい」という言葉、あまりにも重すぎてちょっと太刀打ちできない。本来なら龍の力を宿したアニスは常人では届かぬところにあるはずの立場だが、天才はそれをも打ち破って我を通してしまうのだ。互いの深奥をぶつけ合ったからこそ、その決着に異論の余地は無い。 王位を継ぐのはユフィ。精霊契約のシーンが特に描かれずにあっさりとそのことが決まったので何だか軽いエンディングのようではあるが、彼女の今後を思えばなかなかに重たく辛い決断でもあったはず。それでも2人の道行きに何一つ翳りが感じられないのは、今回の一件を機に、2人が最後の障壁を取っ払って根っこの部分からわかりあうことができたおかげだろう。アニスは両親やイリアにすら打ち明けていなかった「転生」の事実を共有するに至った。これが、事実上最後の「契約」であろう。その後のユフィのグイグイくる感じ、「なんとまぁ、アニ×ユフィではなくユフィ×アニがスタンダードだったとは」と驚かせてくれたものである。 アニスの転生COは、今作に残っていた最後のしこりを取り去ってくれる重要なシーンである。実は偶然なのだが、先日この作品の原作を読んでいる知り合いと話をする機会があり、その時に「転生設定だけ全く効いてないのが惜しいけど」と言ったら「そんなこともないよ」というアンサーがあった。原作でどの程度扱われているのかは定かで無いが、今回のアニスのCOはまさにその部分を埋め合わせてくれるもので、彼女の行動理念を詳らかにする重要なものである。そう、どうしてもなろうストリームの中で転生ってのは「単なるチートのお題目」としてしか使われていない感があったが、アニスの場合、転生はむしろ枷だった。自分ではどうしようもないことだし、「前世の記憶がある」というだけでそこに良し悪しをつけるものでもないかもしれないが、「もしかしたら自分は異邦人なのかもしれない」という負い目が、生まれながらにして付き纏っていたのだ。そこには「本来なら魔法が使えていたかもしれないこの世界のアニス」のことがチラつき、詮無いこととはいえ、「自分がいなければ」と考えることもあったのだろう。この負い目が、先週疑問に思った「存外王位継承のこと気にしてるやん」というアニスのスタンスの答えであり、ムキになってしまう彼女の性根を形作るファクターだったわけだ。「転生の負い目」という要素は過去作では「本好きの下剋上」のマインでも描かれた要素だが、なるほど、きちんと有機的な結びつきがあればドラマを膨らませる要素として機能してくれるものである。 まぁ、そんなこんなで前世の因縁すら乗り越えて、2人は未来を築いていく。体制の解体のために下町でロケット作ってブレイクしていくっていう戦略もなかなかインパクトがあって良いよね。まぁ、しばらくは保守派からの風当たりも強かろうが……「転生」と「天才」ならばきっとなんとかなるんだろう。アニスが「空」、ユフィは「虹」。結果的にはこれが「虹かける空」→「ユフィ×アニス」の象徴となるのでありますな。お後がよろしいようで。
「お兄ちゃんはおしまい!」 6→7 恵まれた制作体制からウソみたいなアニメ。平均的な質の高さと安定した進行で評点動かさずでいいかとも思ったのだが、最終話のキレ味が鋭すぎたため、勢いに任せて加点させてもらった。今期はこれくらい下駄履かせてもいいと思ってる。 というわけで、最終話で感想書いちゃったもんだからここで書くことがあんまりなくなっちゃったのだが、とにかく細かいところまで神経を配って作ってくれていることが分かるシンプルな「良作」。ただ、アニメってのは単純に金と手間を掛ければ品質が比例して上がるかと言われたら決してそんなことはなく(まぁ、基本的には上がるのだが)、今作のような「日常系」に分類される作品の場合、あまり過度に飾り立ててもかえって雰囲気をぶっ壊してしまう恐れがある。その辺りの加減というか、見せるべきエッセンスをしっかりと噛み砕いた上で、原作を超える「アニメならでは」の味わいを常に提供し続けてくれたスタッフにはまず感謝である。作画ノウハウがしっかりしているスタジオが腕のある監督を用意してくれれば、ここまでのものになるってのはふつーに真理であるな。 「日常ものだから」とはいいつつも、今作は完全なる平穏だけを求めるものではないというのも難しい部分で、エロとギャグのベースにTSが絡み、そこかしこに危険なネタも放り込まれている。そうしたクレイジネスをいかにしてオブラートに包んだふりをしてつつまないかというのが本作のチキンレースで挑むべきところであり、最初にまるっこいキャラデザを生み出し、そこにパステル調の淡い彩色をのせることでこのトラップの仕込みが行われている。個人的に気に入っているのは各キャラクターの髪の毛の色合い表現で、アニメ的にお約束な「おかしな髪色」ではあるのだが、髪のおもて面(て言うのか?)にそこそこ無難な色を指定しておき、髪の裏面(?)にビビッドな色を当てることでキャラの個性を際立たせるようにデザインされている。この「表裏の髪色」は本来ならより現実離れしているはずなのに、表面的な見えはむしろ抑制的なものになっていて、あまり派手にキャピキャピしすぎない良いバランスが成立しているのである。他にも背景美術のリアリティ精度など、さまざまな部分で「ギャグなんだけど、そこはかとなくヒューマニズム」みたいな際どいバランスに配慮していることが分かる。こういう全体像ってのは単話で観ていてもなかなか気づけないので、改めて良さを噛み締めて見直してみたい部分ではある。 あとはまぁ、百合っぽいフリをしてそうじゃない情愛を描き、最終的に最も倒錯した兄妹愛に落とし込むという、一見無難に見えて実は一番やべぇシナリオラインな。結局みはりの感情がどうなってるのかってのは、実は作中でははっきり定まっていないのよね。彼女は「兄の環境改善」のためにヤクをキめさせてあんなことにしたはずなのだが、事態の大きさと目標が釣り合ってないせいでその後の展開を本人もコントロールしきれてないっていう……まぁ、そういう「足りなさ」みたいな部分も込みでみはりの魅力ってことにしておこう。あんな妹だからこそ、まひろだってたまにはお兄ちゃんらしいところも見せられるのだしね。 リアル妹がいる人間は「妹萌え」にはあまり共感できないことが多く、私も実際そうだったのだが、これだけぐちゃぐちゃに引っ掻き回されるともう妹とかいう要素はどうだってよくなるな。みはりは可愛いよ。ちなみにこの「ぐちゃぐちゃだから妹とかどうでもいいな」という感情は「わたてん」でも感じたような、そうでもないような。今作がわたてんクラスだと考えれば、劇場版の制作すらワンチャンあるな?(無いな?)
スカイなプリキュアがどっちも柔道やってる……第11話。こういう作品は相手選手が出てきた時にまとめて出てくるキャスト陣も楽しみの1つよね。 というわけで問答無用の「強豪」が初登場。ここまで、霞ヶ丘や博多南は単体で強い選手こそいたが、青葉西に忖度したかのように人数が抑えめで「戦える」相手ではあった。それに比べて今回の対戦相手はがっつり人数も揃っているし、下馬評もダントツではっきり言って勝負にならないレベル。これで勝ってしまうと流石に嘘くさすぎるので「まぁここは負けるんかなぁ」くらいの雰囲気でいいと思うのだが、いかんせん未知は未知なのでまだまだ負ける気はなさそう。彼女が果たして何人抜けるかが勝負の分かれ目になりそうだが……次回予告のメインが姫野先輩だったし、まぁ、それなりのところで負けるやろな(そういうメタ読みはあまりよくないんですけどね)。ただ、こないだの試合は次回予告で早苗をメインに持ってきて早苗があんまり活躍できる展開じゃなかったので、今回もどうなるかは分からんけどね(先輩が出てるってことは早苗が負けるのは前提なんだよなぁ)。 ま、クライマックスに向けて、あんま無理に嘘くさい勝ちを重ねる必要もないだろうし、ここで強豪と当たっておくことが今後の未知たちの柔道人生に大きくプラスになるのは間違いない。それだけでも1年生の秋大会なんて満足しておくべきだろう。それなりに肉薄できれば箔もつくかもしれんしね。一応未知の活躍もそうだけど、大トリに永遠が控えてるせいで無駄に期待しちゃうのは申し訳ねぇな。 ただ、一応相手高校にも「フルメンバーで挑んでない」という言い訳はあるので、もしかしたら付け入る隙はあるのかもしれない。あくまで本命はIHなので、今大会では調整メンバーでの参戦。その中には完全未知数のフランス人も紛れ込んでいる。そんな金髪碧眼を擁するチーム立川学園は、強いは強いのだろうが、ちゃんとそこに「女子高生らしさ」も見せてくれるのが今作の良いところ。未知も部活入る前は青春に憧れてるようなことを散々言ってたし、やはり女子高生の至上命題は彼氏作りということなのだろうか。まぁ、この年頃だったらそんなもんかぁ(お前が女子高生の何を知っているというのだ)。
「うる星やつら」 5→5 こんなもんだと思うよ。強いて残念な点を挙げるなら、新しい「うる星」を作ろうという心意気があるなら、最後に「ラムのラブソング」は要らんかった気もするということ。まぁ、ちゃんとすみぺ版の新規録り下ろしだし、あくまでリスペクトの範疇だろうが……。 正直、特に悪い点は無いと思ってる。原作に何の思い入れもない人間からみて、「ははぁ、うる星やつらってのはこういう漫画だったのだね」ということが改めて理解できるし、映像クオリティは平均以上を維持していたと思う。テンポの良し悪しは正直何とも言えんが……今の時代にコテコテのるーみっくギャグを再現しようとしたら多少ギクシャクするのはしょうがないんじゃないかなぁ。こう、1ネタ1ネタがまだ派手目な時代だし、滑ったような印象がちらほら見えてもそれは時代性の齟齬だという気もする。個人的にはこれよりもやや映像部分で下にいた気がする「境界のRINNE」の方が楽しめたのは間違い無いのだが、多分それって作者が狙った方向性がきちんと時代に合わせてアップデートされてる証左だと思うのよね。もし受け入れられない層があるのだとしたら、それはアニメ側の責任よね。 とまぁ、ここまで一応「旧作が良かった」層に向けて配慮した書き方をしてみたが……どうなんだろ、そんな層があるのかどうかもよくわからん。そもそもそんな化石みたいな人間がどれくらいアニメを見てるかも分からんしな。あくまでも「これで初めてうる星やつらに接するよ」っていう私みたいな人間を想定してればそれでいいと思うんだけど。まぁ、その場合でも「肩肘張ってみるようなもんじゃないし、流石に古臭さは隠せないのでそこまで盛り上がるもんでもない」という感想に落ち着きそうだけど。最大の見るべきポイントを挙げるとするなら、現代の業界の全てを注ぎ込んだんじゃねぇかと思えるくらいにギチギチに詰め込んだキャスト陣とかでしょうかね。すごいよね、端っこのちょい役に至るまで、全員が全員メインはれるキャストしか出てこないって、その部分だけでも制作側の鬼気迫るものを感じるわ。おかげで毎回どんなゲストが出てくるかっていう楽しみ方は出来たと思います。ベテランと若手も程よく交流できてた気がするし、(もしコロナ対策が緩和してたとしたら)いい現場になったんじゃないでしょうか。 もうあとはキャストの話しかしないけど、個人的に今作で評価したいのは、実は上坂すみれその人である。今更ぶっちゃけるけど、わたしゃすみぺの声優としてのお仕事にそこまで感じ入ったことって多くないのね。第一印象の凸守早苗が素晴らしすぎたというのもあるのだろうけど、本人のキャラが濃いせいか、アニメのキャラに入って「この役はすみぺしかいないわ!」みたいなハマり方もあんまり無かったし、「この演技はすみぺにしか出来ないよなぁ」みたいな印象的なシーンもそこまで多くないと思う。多分、トータルで評価するなら凸守の次は白鷺千聖が来るんじゃないかな。で、そんなすみぺのお仕事はあまりにも大きすぎる「2代目」のお役目だったわけだが、これがね、実は存外良かったと思うんですよ。別に印象に残る役ってわけでもないのだが、先代のテイストに適度なリスペクトを持ちつつ、無理のない範囲でちゃんと「上坂流ラムちゃん」が出来てたと思うのね。周りのキャストがあたるを筆頭にいちいちキャラ(と演技)がクドすぎることもあり、あっさり目でも可愛らしさをアピールできてる2代目ラムちゃんは、わたしゃ評価していいと思っています。多分、先代に思い入れがある人だって2クール聴いたらもう慣れたんじゃない? いい……最終回だった……最終話! どうせ最終感想があるからひとくくりにしてもよかったんだけど、この最終話はやっぱり取り上げた方がいいよね。ここまでも高め安定で来てた作品なのだけど、最後の最後でもう一跳ねしてくれたのは嬉しいね。 基本的には阿漕なまでのエロやらシモやらが売りの作品である。そう割り切って考えれば、最終話が温泉回というのもいわば必然。中学生女児が中心のお話でそこまで露骨なエロができるものかという不安も今作では無用のもので、もちろん湯気はフル回転でほぼ水着と同程度の露出度は維持するのだが、その中でくんずほぐれつでやってることがいちいちエグい。色々あった結果最終的に得られるのが「妹に強制的に自分のちんこを握らせる兄」なのだから、そりゃまぁどこぞの団体からクレームを入れられるのもやむなしというものだ。そして、そんなエグい展開ですらも、このおにまい空間ではどこかにてぇてぇ成分を孕んでいるように見せられるという魔術。エグいネタをエグく見せるだけなら簡単である。そこをさらに飛び越えて、一見してエグくないように、病巣のより深い部分にうっかり一般人が足を踏み入れてしまうようなトラップを仕込めるのが、今作の最も罪深いところと言えるんじゃなかろうか。 巨乳2人とぺったんこ2人というバランスが実に良いとか、よりにもよってちょっとそっちのケがあるもみじに代表させてまひろのまたぐらに首を突っ込ませるとか(あのあたりのシーンの構図の取り方がいちいち神がかっててほんとに救いようがないな、って思うよ)、全ての要素に地雷を仕込んで最後の最後で大暴れをしておきながら、きちんとゴールの線は「お兄ちゃん」の「おしまい」要素という構造も綺麗。どこぞの小学生探偵が戻りたくても戻れずに違法薬物を巡ってすったもんだしてるというのに、こちらの主人公は自らの手で「戻らないこと」を選択。本来ならおっそろしい決断をあっさりしているわけで、もっともっと心情の伏線要素とかをマシマシにしなきゃいけないシーンのはずなのに、「まぁ、せっかくの温泉旅行中だし、ここで戻ったら台無しじゃん」という非常に刹那的な理由が前面に出て選択を後押しするようになっているあたり、下手したらそこまでがみはりの仕込みなんじゃないかと疑いたくなるほどである。 もちろん、みはり自身もそんな兄の状態を消化し切れていないのでどちらに向かった方がいいかは分かっていないだろうが、兄も妹も、(みはりは自分のせいでこうなってるくせに)、まだまだアリ? ナシ? で揺れているのが実に悩ましくも、まだまだ引っ張れそうな感情。こんだけ背徳的なTS設定でよくもまぁこんな煩悩垂れ流し設定がうまくはまったもんである。今回のエンディングのおかげで、「本作は最終的に兄と妹の兄弟愛がメインテーマです。お好みでこれを百合と受け取っていただいても構いません」という心の領収証が切られた。さて、あなたはこのお話をどう観ますか? 「最後の召喚師-The Last Summoner-」 5→2 気づいたら終わってた。というか、終わってたことに気づいてなかった。最近ちょいちょいあるこの現象だが……いや、しょうがないじゃん。あれで放送終了だとは誰も思わねぇよ。来週もあると思うよ。何やその自由すぎる放送形態は。 マジで途中も途中、なんにもすっきりしない状態で、「1クール目」が終わりってことなのかしら? 流石にAT-Xの放送枠が途中で切れた、なんてことはないとおもうし……中国本国での放送を、どういう形で輸入してるんだろうね。また、日本の常識にとらわれない自由すぎる形態は放送時間にも表れており、何と毎回の長さが違うという気まますぎるデザイン。普通、日本のアニメはオープニング・エンディング込みで23〜25分程度が一般的だが、今作は23分だったこともあるし、15分くらいでいきなり終わっちゃったこともあった。よりによってAT-Xは2本連続での放送なので、次の話まで延々番宣を垂れ流すハメになるという。まぁ、TV放送じゃなくて配信がメインだったら放送枠に囚われる必要もないので、もしかしたらこれが次世代のアニメ形態なのかもしれないが……まだ私はついていけんな。 アニメの内容の方も、「中国にもダメなアニメはいっぱいあるんだ!」という妙な安心感が得られるエコロジーなものに。話の内容が別に面白くないというのはまぁ、日本のアニメだって偉そうなことを言える立場じゃないので別に構わない(いや、構うけども)。なろう的な物語なのかと思っていたらどちらかというと近いのはジャンプ的な能力バトル少年漫画で、デザインが一番近いのは最近だと「シャーマンキング」かな。「能力に目覚めて背後霊がつくようになった少年が仲間を増やしながら最終的にシャーマンファイトに挑む」っていうデザインはかなり近いし、シャーマンファイト本戦が始まった後の「どういう世界観やねん」「もうちょい全体のテイスト考えて」みたいな野放図すぎる空気もシャーマンファイトに似ている。決定的な違いは、その全てがチープで魅力が感じられないことだ。 そして、そんなびみょー極まりないシナリオを彩るのがほんとにヘナヘナで観てるのがきついクオリティのアニメーション。1話目時点で微妙さは匂っていたが、まさかここまで酷いものになるとは思ってなかった。中国国内も製作事情は日本とそんなに変わらないのか? それとも、特別にショボいスタジオに任せてしまったのか……お話にならないお話と、お話にできないアニメーション。倍満ってとこか……。 具体的な技術の話は全くわからないので素人目線で最近気になってる話題に触れておくと、今作はなんというか……こぅ、「1枚の原画でズームアップ・アウトを兼ねるシーン」がやたら多く使われていた。観てない人は「どゆこと?」と思うだろうが、えぇと、普通、アニメって遠景のカットと寄りのカットではいちいちカットを切って、別な原画を描くわけじゃない。そこが面倒なのか、1枚の絵で遠くからの視点を見せて、そのまま映像処理でズームアップすることで「近づいた」ことを表すっていう技法。実写ドラマなら当たり前に使えるこの見せ方もアニメでは存外面倒なもんで、普通、「寄りの絵」は寄りの構図しか想定していないので離れたら見えが変わってしまうし、遠景の絵は寄ったら拡大した分だけ粗が目立つ。おそらく、これまでの映像技術では不自然になりすぎるから日本のアニメでは使われにくかったのだと思う。それが、今作では「粗なんか知らん」ってんで多用されており、いちいち作画の限界を見せつけられているようでキツいのである。そして、この見せ方は最近日本のアニメでもやたら目につく気がする。流行り廃りなのか、それを可能とする技術基盤が安定してきた証拠なのか。よく分からんが、見た目に違和感が出ちゃう作劇はやっぱりダメだと思うよ。
こないだ某1人焼肉屋の入ったら紐神様のアナウンスで迎えられたんですよね……どんなコラボだよ。主人公が草食系の化身みたいな作品が焼肉屋とコラボすんなや。 でもまぁ、女の子は周りにいっぱいいるので、作品タイトルへアンサーするなら「別に間違ってないよ」になるんでしょうね。いろんなヒロインを取っ替え引っ替えしてパーティを増強しているラビットフットですが、今回はかなり時間をかけてリューさんというたった1人のヒロインとの関係性を深めてくれました。出会いまくってんなぁ。 今期は正直、単純にアニメとしての作画クオリティが低すぎる作品がやたら目につくせいで、今作のように作画部分でのノルマをクリアしてばっちりアニメとして見せてくれている作品はそれだけでありがたい。11話という短期決戦だったおかげもあるだろうし、細かい分割製作のおかげでスケジュールが安定しているというのもあるだろう。とにかくアクションにしろキャラ作画にしろ、もう、「これをJ.C.の看板作品として大事に扱っていきたいんや」という気概が伺えるような完璧品質でお届けしてくれている。蓄積は力、継続が力。本当に恵まれた作品になったと思う。 そんならもうちょい加点してもよかっただろ、という気もするのだが、どうしても内容が渋すぎるというか、どこでどう盛り上がったものかと困ってしまうような展開が続いて捉えどころがなかった気がしてしまうので一応評点は動かさないことにする。ダンジョンってのは出会いを求める分には間違ってない場所なのだが、とにかく薄暗くて景色に変わり映えがないので、アニメの舞台としてはちょっと間違ってるかもしれないのである。いや、今作におけるダンジョンは海みたいな巨大な水場があったり大瀑布があったり、充分に派手なステージではあるのだが、やっぱり周りが岩壁オンリーでその中でファイアボルトを撃ち続ける展開というのはどうにもな。モンスター側に特に感情が出るわけではなく、ただひたすらに殺戮兵器を壊し続けるみたいな展開になってしまうので、バトル自体に見応えがあってもそこにつながるドラマがちょっと作りにくいというのも難点だろうか。今回はリューさんの過去を掘り下げることで「彼女の清算・過去との決別」と言うテーマを一通り描き終わったと思うのだが、そのことを敵サイドがあんまり忖度してくれないので、単に「無理ゲーとしか思えないとにかくつえぇ敵」でしかないのよな。まー、ダンジョンってそういうもんだろうけどさ。ベル君がふつーに強くなりすぎて、ピンチの作り方とかもあんまりバリエーションがなくて「強くなったけど敵はもっと強いので物理で負けます」ってのを繰り返すことになっちゃうからさ。 一応、「ダンジョン探索で引くも進むもままならぬから突然刀を打ちはじめる」とかいうトンチキな展開なんかもあったのだが、その辺の「強さ基準」も分かりにくいので問題を突破できた時のカタルシスもやや薄め。とにかく全部の行程が一本のダンジョンで繋がっているが故に、どうしても変化を感じにくい画面になってしまうんだろうな。逆に言えば、それだけ「閉じた」フィールドでこんだけのドラマを引っ張り続けるってのもすごいことだとは思うけども。 まぁ、なんだかんだできちんと最後まで観られてるわけだし、退屈したかと言われたらそんなこともない。まだまだ原作は続いているのだろうし、天下のJ.C.STAFFが頑張って5期6期と作り続けることは何も問題ないと思います。
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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