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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「僕の心のヤバイやつ」 5→5

 んー、やっぱ最初にハードル上げすぎた感はあるよなぁ……もちろん悪くはない。悪くはないんだ。でも、だからとて何かすごくいい部分があるかと言われると……うーむ。今期は純正ラブコメ作品も色々と楽しめたシーズンだったが、正直、それらの中で今作が突出していたかと言われると、少なくとも現時点ではあんまりそうは思わないのである。

 まず、とっつきにくさがあったのは間違いない事実。市川のキャラがどうにも飲み込めず、それこそ「久保さん」みたいに異質すぎる男子をいじりつつ話が進むのかと思ったのに、そもそも市川自身がさほど周りと絡むキャラでもないので市川のヘンさをネタの中心には設定していない。むしろ変な市川よりもさらに変な山田にツッコミを入れる仕事があるので、こんだけ共感しにくくとっつきづらい市川が常識人枠で行動しなければいけないというデザインが、どこに依って立てばいいのかを分かりにくくさせている。

 ただ、奇行が目立った市川も恋心へどんどん意識を向け続けるにつれて「ふつーの男子中学生」になっていくので、後半の濃度の高いラブ要素はそれなりに美味しく頂けるものにはなっている。互いに意識し合ってる純情中学生2人のつかず離れず(といいつつベッタリ)の距離感を楽しむ分には、この変な奴2人の取り合わせは悪くない。刺激の量は本当に多いので、男サイドのヘタレ一直線な「長瀞さん」、ひたすら平熱を維持し続ける「高木さん」なんかに比べても激甘の諸々を味わわせてくれる。やっぱ山田の異様な距離感を味わうには、それなりに近づける免罪符を手に入れてからが本番なんじゃなかろうか。

 そうして「成長過程を見守る」という目的を考えれば、「悪くはない」のは間違いないので多分2期に至ればもっと刺激がダイレクトに増して評価も上げられるんじゃないかとは思っている。ただ、映像部分に関してはそこまで印象に残るようなものはなかったのが気にはなるかな。山田が可愛いといってもこのキャラデザだし……まぁ、エロに振った時の最大風速は割と出てたか? 上に比較した2人のヒロインと違って、確実にエロ方面の体力は山田が最強でしたからね。でも、単なるエロに振り切って今期で言うなら「女神のカフェテラス」みたいな方向性の見せ方はしたくないという、なんか妙なこだわりは感じられる。この煮え切らなさというか、「エロも何もかも全て山田の魅力の一部だと受け入れろ」という山田全振りの潔さみたいな部分が、どれだけ肌に合うかで評価が変わってくるのかもしれない。

 とりあえず、このタイミングで羊宮ヒロインの大きな看板をドカンとぶち立てたという意味では今後の声優ヒストリーの上では記念碑的な作品になったとは言えるかもしれません。えっ、「アルスの巨獣」? ……聞いたことはあるような……。あと、市川姉に田村ゆかりという配置はかなりの英断だったがいい効果を発揮していたと思う。かなり味付けの難しい立ち位置のキャラなので、全てを任せられる大御所(?!)に面倒を見てもらうことで若手2人にもいい刺激になったんじゃなかろうか。

 

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「終末のワルキューレⅡ」 ―→3

 まぁ、特に1期と印象が変わることもなく……。むしろ4戦目と5戦目というたった2試合で1クールを費やしており、間延びしてる感覚で言えば1期よりも悪化しているかもしれない。

 格闘漫画の醍醐味である「どっちが勝つか分からない緊迫感」みたいなものが全く感じられないというのが視聴モチベを著しく削ぐ要素になっており、お互いに後出しでどんどん「こんな頑張ってきたんだから勝てるに違いない」というエピソードを話していくのがたった1つの使命。つまり勝負はどっちかというと膂力ではなくトーク力であり、わざわざスタジアムでぶつかり合う必要などなく、お互いに御涙頂戴のなんかそれっぽいエピソードを膝突き合わせて披露しあったほうが早いという。

 まぁ、後付けエピソード合戦になるのはこの手の漫画ではお約束なのでそのこと自体が決して悪いとは言わないが、問題はあまりにも試合が荒唐無稽すぎるのでどのエピソードを披露したらどの程度の影響があるかがさっぱり理解できないということ。これは1期から全く変わっていないが、そもそも「神VS人」というマッチメイクの時点で「誰がどう強いか」なんて分かるわけもなく、どれだけ弁を重ねたとて最終的には雰囲気勝負、「それっぽさ」をどれだけ示せるかにしからなず、残念ながら今作にはその説得力を積み重ねる技術は伴っていない。

 あとはこけおどしを突き詰めてバトルアニメとしての映像部分で見せる以外の方法はないと思うのだが、こちらも残念ながら1期同様にあんまりパッとしない。1期の時に比べたら露骨にショボい作画は減った気もするが、そこはシナリオの間延び感とトントン。やっぱ2クール丸々同じ闘技場内の景色が続く時点で、目を引くのは難しいよな。

 これ、3期とかあるんでしょうかね。もしあるなら、どこから資金が出てるのかが本当に謎。ネトフリ、作るならちゃんと責任持ってやれや。

 

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 ユミミミマつりって、キャストをいじめたいとしか思えない名称だな、第11話。2人して頑張ってました。

 Aパート、サブタイ通りにコマちゃんの暇つぶしに付き合うお話。これまでも短い登場シーンでやたらインパクトのある仕事をしてきた謎の親友・コマちゃんだが、今回は長丁場で出ずっぱり。そんでそれだけによく分からん性格もフル回転。基本的には後先考えない享楽主義者なのだろうが、その割には意外と分析眼が優れていたり、不思議と思慮深いところもあったりする。この町の女子高生は色々と優秀だ。

 事件の内容はエルダが大事にしていたプラモの紛失事件。ただ、大事にしていたという割には以前の大掃除の時点で既になくなってたことに気づいてなかったっぽいし、エルダがあの本殿に住み始めてからの年月を考えると、そりゃプラモの1つや2つ無くなったところであんまり問題ではない気もする。オタクの収集癖ってさ、集めるまでが仕事で保管しはじめた後はそんなに意識が向かないもんだしな。そりゃ踏まれるようなところに置いとくほうが悪い。

 しかし、コマちゃんの悪ノリはおさまらずに暇そうな(?)大人連中も召集してのお裁きも開始。本殿の台上って、巫女と御神体以外が上がっちゃっていいもんなんだろうか。しかもあんなラフな様子で。コマちゃんは自由だからしょうがないのか。ちなみにエルダは「接着剤という大きめの選択肢」とは言っていたが、冷静に考えれば普通の女子高生は手の届くところに接着剤置いてないと思うぞ。木工用ボンドくらいならあるかもしれないが……そんなもんで接着されても困るだろうし。エルダは素組み以外の工作もするだろうから流石にちゃんとしたプラモ用の接着剤はもってるんでしょうかね。さらに確認してみると、なるほどガンダムはファーストシリーズが全43話だった。……微妙な尺だな……。小糸だって忙しいんだから、いかに罰とて一気見は流石に無茶振りな気がする。興味のない女子高生にガンダム全話視聴させる行為、完全にやっかいおじさんである。

 Bパート、うってかわって今度は祭事のお話だが、なるほど月島ってぇと海に関わる行事も色々とあるわけか。エルダはやたらと「船怖い、海怖い」と主張していたが、さて、エルフって海が苦手なもんなんでしょうかね(エルダ本人が「海無し地域にいたから」と言っていたので完全に個人の属性かもしれないが)。思い返してみると、「森の民」たるエルフって森を育む水との相性はむしろいい方だとは思うが、潮水でしかない海となると確かに相性がいいかどうかは微妙。まぁ、火属性に比べればまだ毛嫌いしない方向性だとは思うのだが……具体的に海について言及してるエルフがあんまり思い出せない。あぁ、ソードワールドRPG初代のケインくんは多分船は嫌いだと思う(ノームが使役できずにスネアが使えないから)。

 あと、もう1つ気になったのはエルダが家康の行った江戸地域の治水事業に関して言及していたこと。家康がかつては単なる田舎の湿地だった江戸を大改造して一大首都に育て上げたというのは事実であるはずだが、エルダはその様子をどのタイミングで見守っていたのだろうか。わざわざ江戸に召喚されたってことは、多分家康がそれなりの地位になってから召喚されてるはずなんだよな。関ヶ原よりも後だと勝手に思ってたんだが、家康の死没は確認したら1616年。つまり関ヶ原の後に権力をふるったのは十年程度ということになる。その間にエルダを召喚して一緒に江戸が発展していく様子を見ていた……いや、多分違うんだろうな。同時期に召喚されたというヨルデが豊臣方に使役されてたんだから、多分もうちょい前の時点、まだ天下の趨勢が揺れ動いてた頃に召喚されたと考えたほうが自然か。だとしたら、家康がさっさとエルダを江戸の月島に固定してそこでなんらかの信仰対象として祭り上げ、民衆のコントロールに活用したと言うほうがありそうな図なのかもしれない……いや、真面目に考えるトコじゃねぇけど。それでも当時のエルダがどこで何してたのかを想像するのは楽しい。

 肝心の神事については、エルダが弓矢の話で何か言葉を濁しているシーンが印象的。多分、小糸のお母さんがらみの話だったんだろうなぁ……「小金井の者は代々弓道をやる」って言ってたのは、多分おかーさんも含まれたんだろうし。小糸らの母親についてはあんまり明確には語られないんだけど、やっぱエルダは色々と思うところがあるんだろうし……その辺のしっぽりした空気も含めて、一応最終回前に「小糸と一緒に頑張って神事を成功させろ!」というそれっぽいミッションが発動。スカイツリーの時と違って、今回は多分お客さんが多いぞ。エルダ、大丈夫か!?

 

 

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「王様ランキング 勇気の宝箱」 ―→5

 最終回シーズンにはまだ早くない? と思ったけどもう6月も折り返してんのか……。忙しない世の中、あっという間に終わりはやってくるのである(まぁ、今作は10話しかなかったからだけど)。

 というわけで今期一発目の最終回はこちらの作品。そして、「10話しかなかった」のも仕方ない内容ではある。何しろアニメ1期で描かれたメインシナリオの間を埋める「追加エピソード集」という類を見ない形式での1クール放送である。そりゃ話数が稼げなくてもしょうがない。そして、そんな特殊な構成なので元々のシリーズファン以外にはあんまり響かないお話になっちゃうのもしょうがない。

 そもそも放送から1年が空いちゃっているのでメインシナリオだって若干忘れ気味なところに、時系列も視点もバラバラのお話を五月雨式に連打されても、正直その全てを受け止められるだけの心構えがない。そういう意味ではほんとのほんとに今作が大好きで、原作漫画から入ってアニメも堪能したようなコア層に向けた「アペンド」という位置付けだと見るべきだろう。多分、今作の小話がいい具合に刺さって毎週幸せな気持ちになれたり、辛い気持ちになれたりした人もそれなりにいたのだとは思う。キャラに寄り添った丁寧な作劇は相変わらずだし、1期からのテイストを維持した作画体制などにも抜かりはない。というか、作画だけでみりゃこのオリジナリティ溢れるデザイン性はそれだけでも評価できるものである。私がそこまで熱心なフォロワーでもないのにある程度退屈せずに最後まで追いかけられたのも、この独特な世界観の描出があったおかげである。個人的にはミランジョが絡んだ話とか、ほんとに古い時代の話がマジで絵本風の絵柄で作られてた部分は本当に好きでしたね。昔好きだった「オーディンスフィア」っていうゲームの映像をちょっと思い出しました。

 そうして「ちゃんと作られているな」というのが分かるだけに、「できれば新規組でもとっつきやすいよう、これらの内容もまとめて全部本編にしてくれりゃよかったのに……」というないものねだりが出てきてしまうのもしょうがないことなんじゃなかろうか。いや、どうなんだろ。今回描かれたエピソードは、後から「小話」として挟まれたからこそ輝くものだった可能性も大いにあるんだよな。今回みたいな「脇の」お話を本編の合間に逐次入れていったらテンポが悪くて大筋を描く邪魔になった可能性もあるし。それこそアペンドの文化ってのは昔からあるわけで、「本編に入れずに後から語る」ことの意味ってのはもしかしたら案外大きいのかも。もしそれなら、今作に文句を言うのも野暮ってもんだよなぁ。

 とりあえず、こんだけのクオリティでトータル3クール作ってもらえたのだからファンは幸せだったんじゃなかろうか。私はというと、今期はヒリング様の活躍シーンがあまり多くなかったのは残念でした。要所でいい存在感は見せてたけどさ。

 

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 ぶろっこぶろっこぶろっこりーがなんだって? 第9話。なんで子役に歌わせるCMは子供に人気のなさそうな野菜ばっかりなんや……(子供の人気が欲しいからじゃないですかね)。

 ようやくルビーの方にもスポットがあたり、女の子3人が実に賑やかなお話。まぁ、おかげであんまりメリハリがあるわけじゃなし、「アイドルもの」としての方向性はどんなものかといささか懐疑的にはなるが……もちろん凡百のアニメと比較すりゃ作画も何も桁違いだからこれだけでもそれなりに面白くはあるんだけど。個人的にはどうしてもMEMちょ(の中の人)が好きすぎるもんで、彼女の一挙手一投足が気になってしょうがないですけどね。7つサバ読んでもJKで通用してるってことは、そんだけ素材が素晴らしいってことじゃんね。いや、動画配信者はそれこそ自分で加工し放題だろうから誤魔化せる範囲も広いのかもしれないが……私は中の人なら30超えた今でもJKで通じると思ってますよ(神格化に近い圧倒的過信)。

 というわけでこれまで形だけだったB小町が正式始動し、3人のメンバーであーでもないこーでもないと試行錯誤を繰り返すことに。純粋にMEMちょという職人が加わったことで配信者としてのスキルアップは果たせたが、流石にそれだけじゃぁアイドルは名乗れない。そしてもちろん、ルビーの目標は母の背中を追うことであるから、配信だけで満足するわけもない。いざ表舞台に立とうとした時に、三者三様の「アイドル」観が色々と揉めることに。

 そもそもモチベが全然違うという問題が根底にあり、とりあえずなんでもいいから「アイドル」がやりたいという直進オンリーなのがルビー。経験もなければオツムもなく、爆進するだけだがそれこそがヒロイン気質とも言える。今回、ようやく出番が多くなってたっぷり追いかけられて初めて気づいたのだが、ルビーの立ち振る舞いって、多分意図的にアイに寄せてる部分があるよね。いや、「ルビーが」じゃなくて「制作側が」。多分生駒ゆりえが高橋李依に寄せてるということなのだと思う。そうして「母の背中を追いかける情念」みたいなものが滲み出ているのである。

 他方、モチベが断然低いのが有馬かなであるが、彼女の複雑な内面と、アクアに対する面倒臭い想いの強さがことさらに強調され、「やっぱ今作のメインヒロインはどう考えてもこいつだよなぁ」と再確認させられた感じ。まぁ、やってることは本当に卑屈なだけなので鬱陶しいといえば鬱陶しいのだが……彼女がブレーキをかけないと残りの2人でどこまでも暴走して収拾がつかなくなるだろうし、グループのブレインとしてやはり中心に立つのは彼女になるのか。……このお話の流れでルビーがセンターに立たないのもどうかと思うが、今回の顛末を見たらやむなし。

 そして、モチベでもテンションでもちょうどルビーとかなの間にいる感じなのがMEMちょということになる。彼女はどっちかってぇと技術班としての補強がコンセプトな気がするので、別に歌が下手でもあんまり気にならないとは思うのだが、アイドルグループを名乗ってんのに2/3が音痴ってのはちょっとまずいかもしれませんね……いや、確かにルビーが言うように「最初は下手だった子が少しずつ成長するのを見守る」っていうのも推し活の1つの醍醐味ではありますよ。どこの誰とは言わないが、私も現在進行形で下手くそだったところから少しずつ逞しくなってる子を見守ってる状態ですし……でもさぁ、カラオケの採点で50点前後って……普通のカラオケ採点だと逆に難しいレベルの点数なんよ。一通り知ってる程度のレベルでももうちょい上の点数になるんよ。……大丈夫か、B小町。

 女の子たちがキャピキャピしている裏で引き続きアクアの暗躍も続いているが、接触をもった番組Pが想像以上に強かな人物だったこともあり、アクアが想定していた以上の進展があるかもしれない。ここでまさかの劇団ララライに繋がっちゃうあたり……因縁ですかねぇ。もうまもなくこのアニメも一旦終わりを迎えると思うんですが、最後にもう1回あかねに活躍のチャンスはあるかしら?

 

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 嵐の前の穏やかさ、第11話。絶対来週は一波乱あるのが確定なので……今回くらいは、各方面からの温かみを享受しようではありませんか。

 さて始まった文化祭。相変わらず忙しそうにパタパタと動き回る美津未は、普段は見えない色んな友達の「周りの環境」が見えてしまってちょっとブルー。仲のいい友達には違いないが、自分以外はほとんどが東京出身者で、すぐ近くの手が届くところに「中学までの輪」がある。外面の良い江頭さんは当然だし、誠にだって中学時代にずっと付き合っていた濃い友達がいるのだ。もちろん美津未だってふみちゃんみたいな大親友がいることはいるが、残念ながらそれも遠く石川の地。今回の文化祭ではどこか疎外感を覚えてしまっていた。

 しかし、そんな美津未の面倒なブルーも、今の友達グループはしっかりとフォローしてくれている。一番のきっかけになったのは「中学時代の人間関係で色々あった」という村重さん。彼女はほぼ中学までの友人関係を切り捨てており、さらに現在進行形で(特に異性との関係性で)他人には分からない悩みを多く抱えている。その分、気兼ねなく付き合える美津未たちのグループが本当に大好きなようで、いわば美津未と同じ「高校デビュー」の変形版なのかもしれない。誠意を持っての関係性なら年月なんて関係ない。そう言ってくれた村重さんの一言に、美津未は心が軽くなったのを確かに感じた。まだ半年しか経ってないけど、江頭さんとの距離感は随分変わったし、もしかしたら一番ずけずけものを言い合えるのは彼女かもしれない。相変わらずコミュニケーションが下手な誠だって、今の友達である村重さんや美津未のことを大切に思ってくれている。この関係性は、間違いなく美津未が東京に出てから手に入れた財産であろう。

 もののついでではあるが、兼近部長もなんだか報われていたようである。久しぶりに会った知り合いに演劇の内容を絶賛されてタジタジの部長。直前で村重さんの言っていたように、きちんと自分の作った作品と向き合って評価してくれる人間というのはそれだけで貴重なものである。ましてそれが絶賛の嵐だったりしたら、そりゃぁ嬉しいに決まっているさ。彼の大願も、ここで1つ叶えられたのかもしれない。そして、兼近はそんな結果を出したこの度の演目も「ゴール」だとは全く思っていない。「食事とか睡眠みたいな日常の当たり前の行為に、ゴールなんて見えるものか」というのはなかなか的を射た発言な気がする。もちろん夢や目標を大きく掲げることは大事だが、それが終わってしまって人生に意味がなくなるようでは話にならない。ただ高みを目指したいという青臭い向上心は、まだまだ先の長い高校生の人生を考える上で、単純なエネルギーにしていただきたいところ。小難しいことを考えすぎる聡介の場合は特にね。

 というわけで、さまざまな「救われた」関係が先に描かれ、さて、物語の焦点はいよいよ聡介へと絞られていく。まず登場したのは動物園の時にちょっと触れた弟くん。志摩家の複雑な事情のせいで聡介はこれまでこの3歳児に面と向かって対峙したことがなかったらしいが、学校という(弟君にとっては)非日常の空間で、ついに兄弟が本音でぶつかり合うチャンスが生まれた。弟君、3歳児とは思えないくらいに分別があってお利口さんやったな……今回の描写からしてママンもやっぱりいい人のようで、かつて色々と苦労をしていた分が、現在は少しずつ報われている段階なのだろうか。ここでもう一波乱起こってこのお母様の顔が曇るのが一番辛いところだが……。

 奴が来るんだよなぁ……聡介は部長先輩の演劇とその評価を見て、おそらく「演じること」への引け目が幾らか払拭されて前向きになっているタイミングだと思われる。弟との関係性がちょっと前進したことも、彼にとっては大きなプラス。この文化祭で何か殻を破れるタイミングかと思ったのだが……頑張って欲しいね。色々とややこしい事情を抱えているので、美津未が単純な力業で乗り越えてくれるかどうか……聡介、もうクラス全員に助けてもらうくらいのキャラでもいいと思うのよね。悪い奴じゃないんだしさ。

 

 

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 ショタレオ、ショタアヌビス可愛すぎじゃろて、第9話。なんかさ、今期は色んなところにカワイスギが溢れててもふもふ好きにはたまりませんね。

 あ、言いたいことは以上です。とにかくショタ王がほんと可愛くてね。あのもふもふがおっきくなったらあんなふうに……まぁ、なるか。なるなぁ。大きければ大きいでこっちももふもふには違いないからな。サリフィが普段から王に寄り添ってもふりまくってる理由が、今回のショタスタイルを見て改めて理解できたわ。あの一族、幼少期からあんだけのモフ度合いだとすると、普段からのケアがめっちゃ大変そうだわ。前回の海洋生物連中との仲の悪さも納得だわ。あんなん、水に入りたくないもん。

 とまぁ、モフ具合だけで話を終わらせてもいいんだけど、今回はアヌビスが王に心酔している理由が語られたおかげで、ますます露骨なレオageが行われた状態。まぁ、基本的にはおもしれー女withスパダリな作品だし、オレツエー作品でもないのでアゲられるところは思い切りアゲてもらって構わないですけどね。そのついでに、アヌビスの頑なな様子がさらに解像度を増したのもいいところじゃないでしょうか。わたしゃこういう「とにかく頭でっかちで融通が効かない奴がどっかで転ぶ」姿を見るのがとても好きなので。アヌビス、絶対に悪いやつじゃないってわかってる安心感がすごい。ショタアヌビスはモフれないけど可愛い。

 あとはまぁ、アヌビスがくぎゅぅ、レオがゆーみんという、ショタの殿堂みたいなキャスティングもあまりにも阿漕で実によい。釘宮理恵の仕事は放っておいても途切れないだろうからそっちはいいんですが、わたしゃゆーみんが元気にショタ役やってくれてるのが一番嬉しいです。末長くショタ。

 

 

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 その展開は予想してなかった……第10話。ここにきてクライマックスにきっちりあげていけるシナリオラインは素直に魅力的。ちゃんとやりたいことができているアニメ。

 今回はとにかくサブタイトル通りの内容。当然「幻影」と書いて「ファントム」と読むわけだが、オーディション開催にあたり、自分の限界に挑まんとするメンバーがそれぞれに自分の武器を振り翳し、6者6様のファントムを作り上げる。そう、ここの数字が「6」というのがとんでもない事態になっているわけだ。

 まずはぱんだと知冴。こちらはまぁ、形式上はエントリーしてるけど、実際には早期リタイアするだろう噛ませ枠。一応先輩たちに花を持たせる意味で今回きちんと「ぱんだも知冴も、それぞれに個性を発揮していいファントムが作れそうやなぁ」という様子を見せておきつつ、各々が「でも脇役も面白そうだよね……」とちょっと欲を出している様子も描かれている。流石に先輩であるぱんだ達がオーディションでなすすべもなく破れる展開はちょっと可哀想なので、多分次週のどこかで「やっぱエントリー取り下げて脇役に回りまーす」っていうスタンスになるんじゃないだろうか。ぱんだはともかく、知冴の方はそこまで主演を狙うモチベも高くなさそうだしね。まぁ、仮にどっちかがファントムに選ばれてれば、相方は意地でもクリスティーヌを取りには行ったんだろうけど。

 役のイメージに合わないので出てこないかと思われていたがここで出てきた、新妻八恵。魔人役の時と同様、彼女のオールマイティな最強センスにより、ファントムだろうがなんだろうが、さっさと役に「潜って」大枠は掴んでしまっている様子。ここで八恵がいなきゃオーディションが茶番に成り下がってしまうので、まぁ出てくるのは必然だろう。そして、そんな八恵のエントリーに尻込みしていたが、同様に出てこなければお話にならない鳳ここな。彼女も「アラビアンナイトの奇跡よもう一度」とばかりに、難しいファントム役に名乗りをあげたが……まだまだ自信は持てていないようで、さて、ここから主人公パワーで巻き返しが図れるかどうか。

 そしてこの度一気に台風の目となったのは我らがカトリナさん。前回時点で「ラスボスは八恵じゃなくてカトリナにやってほしいなぁ。彼女の方がここなに向ける熱量がクソでかいし、いっぺん挫折を味わった天才は、ここから再び立ち上がるドラマが盛り上がる」と書いていたが、まさにその通りの展開。彼女は一度辛酸を舐めた経験をファントムの怒りと孤独に移し替え、「超集中」という近距離パワー型で一番強力な己がセンスを徹底的に磨き上げる。その集中力はまさに鬼神の如く、ひたすらに潜って潜って、落ちて落ちて。普段なら神々しいばかりの光を放つ「センスの目」がこの度は暗闇にギラリと赤い光を放つ悪魔のごとき様相。「堕ちた」天才の演技に、なんとあの新妻八恵までもが飲み込まれてしまう。もう、あの一幕で此度の格付けは終わっている。少なくともファントム役に限っては、もうおそらく八恵がカトリナを超える術は残されていないだろう。

 そうしてカトリナが捲土重来を成し、最後の試合は大々的にカトリナVSここなの同期対決になる……と思いきや、それだけでは片付かないのが今作の妙味。そう、6人目の可能性、静香の内に燃え上がる「演じたい」という欲求。そこに、新たな役者がいた。

 静香という存在は間違いなく「ここなのセンス」である。だからとて単なる写し身ではなくちゃんと自我もあり、独自に動くことができる「別個体」であることはこれまでも何度も確認されてきたはずだが、「ここなを置いて自らが舞台に立ちたいと願う」流れは全く想定していなかった。いや、現段階でもまだ静香がそのように願っているかははっきりしていない。あくまでここなの演技を押し上げるための「システム」に徹するならば、此度の自らの情動すらもここなの力へ変転させて頑なに舞台に乗らない可能性ももちろんあるだろう。しかし、今回の演目、中心となる人物が「舞台を見続けながらも、決してその上に上がることなく、暗闇の中に潜んでいたファントム」であるというのがあまりにも残酷で、業の深い部分である。ファントムの孤独を演じながら、静香は何を想ったのだろうか。ここなという名の「クリスティーヌ」を舞台にあげ、華やかに彩ることだけを使命に生み出され、決して表舞台には上がらない影の存在。静香こそが、まさにシリウスにおけるファントムである。静香もそのことをどこかで認識している節があり、「潜る」ことの精度がまだまだ深まっていないのは、これ以上の深淵を見た時に、静香自身のレゾンデートルをも揺るがせにするリスクを感じているからなのかもしれない。

 しかし、彼女は観てしまった。自らの命すら削り、人生の一部をファントムにもぎ取られたかのようなカトリナの演技を。そこにカトリナが至ることができるのなら、何故自分に出来ないものか? 静香という存在は、スポットを浴びるために生まれてきたのか否か。

 彼女の中で、結論は出たのだろうか。ここなと対峙し、静香は何を語るか。純然たる「舞台で演じるためだけの存在」が、このアニメのフィナーレを大きく左右する。

 

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 良き姉、良き妹、すなわち良き姉妹、第10話。前回「エロい」しか書かなくて申し訳なかった。お姉ちゃんはお姉ちゃんでちゃんといい人でしたね。

 前回全然気にしてなかったんだが、天文部での合宿って、つまりは部員2人だけでのしっぽり小旅行ってことになるわけで、もしお姉ちゃんが付き添いを名乗り出てなかったら、そりゃもう不純な異性交友が懸念されるとんでもない事態であった。よくもまぁ、こいつらしれっと提案して実行にうつせたもんである。まぁ、一応顧問の先生もついてくれてはいるのだが……思いのほか刺激的な夏のイベントになりそう。ねーちゃんの方も、そうして伊咲が男と小旅行するなんてことになったら普通は認めてもらえない、という判断から率先して自分が付き添いに名乗りをあげたのかもしれない。

 伊咲の姉、名前を早矢というらしいが、彼女は前回、「伊咲に比べるとなんかユルくて適当な奴」として登場。エロさこそ魅力ではあったが、はてさてどんな人物かとちょっと引き気味で見守るのが限度だった。しかし、今回はきっちり彼女の内面に掘り下げ、過去エピソードが自ら語られるに至って、きちんと妹のことを考えてくれている立派な「大人」であることが判明した。なるほど、こんなご家庭に育ったおかげで、伊咲もあれだけ健やかに成長できたのであるな。「アンダーはブカブカなのにカップが足りてない」状態らしいですが。……姉妹でブラを共有するのって抵抗ないんでしょうかね? これ、流石にパンツは嫌だよね? ブラってその程度の代物なのかなぁ。

 まぁ、男兄弟なしの2人姉妹ってのも色々と複雑な関係性がありそうなのだが、伊咲の場合は「妹が先天的に心疾患を抱えている」というのがだいぶ特殊だった。早矢からすれば「両親も周りの大人もみんな妹の心配ばっかしてる」ってんで不貞腐れるお約束の家庭環境だったようだが、幸い伊咲がそのような状態に甘んじてダメになる人間ではなく、身体が弱いなりに精一杯生きようと努力するまっすぐな子だった。そのおかげで姉もまっすぐに妹を見ることができるようになり、「自分だけは可哀想と思わない」という小さな決心は、幼い家族に向けるものとしてはかなりシビアだし、自分に対しても勇気のいるものだ。しかし、この姉の接し方があったからこそ、今の伊咲も卑屈にならずにここまで元気印で育ってこられたのだろう。もちろん両親からの寵愛もあるのだろうが、姉の「過度に世話を焼かない」接し方も、きっと大きな優しさの1つだ。

 そんなわけで、おねーちゃんからしたら長年自分が面倒を見ていた妹に男が出来たってんで気が気じゃないわけで。まずはじっくり相手を観察、時に誘惑し、時に突き放し、あの手この手で丸太を引っ掻き回してその性根の部分を探る。丸太も「恋人(仮)のご家族」が相手ということでめっちゃ緊張したと思うのだが、合宿での開放的なテンションもプラスに働いたのか、自分なりの伊咲との距離感をあまり恥ずかしがることもなく素直に早矢に伝えることが出来た。流石に頼り甲斐満点のスーパー彼氏とはいかなかかったかもしれないが、丸太が伊咲に向ける視線は、おねーちゃん目線でも至極真っ当で、理想的なものだった様子。ここにきてついに、悲願の「バトンタッチ」に辿り着いた。別に早矢が1人で伊咲を育てたわけじゃないのだから具体的に何かの権利が委譲されたってことでもないだろうが、もう、一番近くで伊咲を見てやる役割は姉のものではない。子供が成長して大きくなれば、いつしか親兄弟から離れ、新しい世界で、新しい家族を見つけていくのだ。そのバトンが、ちょっと気の早い高校生の夏に、いつの間にやら行われていたのである。

 あとはもう、おねーちゃん目線だって「お幸せに爆発」しかないわよ。こんだけ周りから見て祝福しか受けそうもないカップルもなかなかないよなぁ。

 

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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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