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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 当然、エンドクレジットにはダイナミック企画や手塚プロの名前があります、第25話。本誌掲載時もしれっとそこは載せてたからね。海の外の企業との関係は知らんけど。

 一応番組表記は新番組になってたんだけど、史上初、「第2クールと第3クールが別々に作られたはずなのに連続放送」という形態になったのでそのままの形でお送りしますね。オープニングはこのタイミングで変更されいよいよラスボス感(と特殊エンディングへの準備)感が出てきた。あと、地味に次回予告が監獄モチーフから「虹」のモチーフになってるのが芸こま(よりによってそこかよ、という話ではあるが)。

 それにしても、年明け一発目のジョジョがまさかのボヘミアンラプソディーという……長い長いジョジョの歴史の中でもおそらく最大級の問題児。もちろん、一番の問題児は誰かと尋ねられたら荒木先生ご本人だと答えるしかないのだが……この時期にいったい何を考えてたんでしょうね? 流石の編集部も頭を抱えただろうなぁ……いや、一番頭を抱えたのは読者だったわけだけども……。

 あれから20年の時が経とうというのに、私の中で未だボヘミアンラプソディとの付き合い方の正解は見つかっていない。何しろ製作意図が分からん(いや、単に荒木先生が楽しいってのが最大のモチベーションだろうが)、能力者ウンガロがなんで生まれちゃったのかも分からんし、能力の詳細もよく分からんから何が起こったのかも分からん。そして何よりこの後の解決策も分からん……分からんづくしでさじをあさっての方向へ全力投球してしまったのがこのスタンドである。楽しけりゃそれでいいんでしょうけどね……。

 原作時点でカオス中のカオスだったこのスタンド。アニメにしたことで「ほら、やっぱこの連中を見るならアニメじゃないとねッ」という免罪符を手にしたような気もするし、荒木先生渾身のキモキャラが活き活きと動き出してしまっては、より混迷を極めて取り返しがつかなくなっているような気もする。史上最もキモいピノキオであることは論をまたないだろうが、そのピノキオに対しての仕打ちが酷いし、およそ作者にもキャラにも人間の心がない。いよいよクライマックスを迎えるという物語の核心部分でこんなヤベェ敵キャラを繰り出してくるセンスもどうかしている。いや、多分「いよいよラストバトルだし、今回の3人は生まれを考えれば超強いに決まってるんだから、それが一発でわかる能力にしなきゃ……」ってんでこれが生まれたのかもしれないですけどね。間違いなく、影響範囲で言えば史上最強クラスのスタンド(まぁ、この後で神父自身が記録を塗り替えるわけだが)。DIOのスタンド「時を止める」が世界そのものに影響を与える効果だと考えれば、これくらいやっちゃってもいいのかもしれません。……かもしれないけど、なんでこっち方向に尖っちゃったかなぁ……。

 ま、考えても仕方ないことしかないので、あとはノリと勢いをぜひお楽しみください。ちなみにウンガロのCVは山崎たくみ。ここで持ってくるような人でもない気がするが、三兄弟全部揃えたらどんなカオスが見られるだろう。今から楽しみだ。

 

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○「ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん」 6

 5なろう目。そして予想を裏切るブレイクスルー。なろう小説でプロット部分の構造に感心したのはもしかしたら初めてかもしれない。

 タイトルの長さと内容から「ハイハイ、いつものいつもの」と思いながら視聴を開始したが、アバンの展開からいきなり足を掬われ「あれ?」となる。そこから展開されるギミックは、一見すればこれまで散々見てきた「悪役令嬢もの」の構造と大差無いかのようだが、実はかなりエポックメイキングなことをやっている。「転生」を必要としない「実況解説」というゲーム世界とのインタラクション。アイディアとしては、まさに世の中に「ゲーム実況」という娯楽が定着したという文化背景から現れたものだろうか? 現代社会では、ゲームそのものをコンテンツとして楽しむことに加え、それをプレイする「実況者」自体を楽しむという1つ上のレイヤーのメタ構造が成立した。となれば、創作ジャンルにおいて「ゲーム実況もの」があってもなんら不思議ではない。思いつくだけなら簡単なのかもしれないが、そこを一歩進めてきちんとエンタメとしてのラブコメの俎上に乗せているというのがまず注目すべきポイント。

 「実況だろうがなんだろうが、結局ゲーム世界で破滅エンドを回避する悪役令嬢の話になるんだろ? ガワだけちょっと変化球に見せてるだけで、結局やることはいつもと同じやんけ」という意見も出てくるかもしれない。そして、私はこの先を知らないのでもしかしたらマジでそうなって尻すぼみに終わる可能性も充分ある。ただ、この「実況」という薄皮1枚を挟むことで描かれる構造自体も大きく変化したことは確認しておく必要があるだろう。世界を2層構造にしたことによって何が行われたかというと、ゲーム内キャラクターとその干渉者(ついでに鑑賞者)の「人格の分化」である。本作における小林さんとリーゼロッテは、これまでの「悪役令嬢もの」ならば基本的に同一の人格であった。「はめふら」のカタリナ、「ラスボス」のアイリーン。どちらもゲーム内の悪役令嬢役に転生し、ゲーマー視点から自分の直面した危機を打開しようとする視点を持っている。この構造で最大の問題点は、結局「ゲームの縛り」というのがどのように機能しているかがはっきりせず、どれだけ痛快な「現状打破」が起ころうとも、「それって意味があるの?」「全部知った上でマウントとって何をドヤってんねん」というわだかまりが残る部分であった。「転生」という要素により、「一人の実際の人間」と「ゲームのキャラ」という相反する要素に重ね合わせが起こってしまい、少なくとも作品内だけで折り合いをつけられなかったのだ。

 しかし、今作の構造ならば、小林・遠藤の両名はまさしく「神」である。ゲーム世界への干渉力に疑う余地はないし、ゲームキャラにとってもそれは「神の干渉」であり、世界が変質することになんの不思議もない。相変わらず「ゲームの拘束力とは」という制限への疑問はつきまとうが、「ゲーム内からの打破」に比べて、「プレイヤーがなんかおかしくなったゲームをプレイして攻略法を見出す」方がよほど理解しやすく、納得度も高い図式になる。まさに「ゲーム実況」文化の恩恵だ。また、ゲーム内からは「神」でしかない2人がひとたび視点を現実に移せば一介の高校生でしかないという切り替えも自由自在で、ゲーム外世界でのラブコメ要素も別口で楽しむことができる。たった1つの新要素を盛り込んだことで、新たな刺激と構造変革をもたらすことに成功したのだ。これは、新しい。(なお、確認したところ原作のリリースは5年前とのことなので、現在なろうジャンルでこれがどの程度一般化しているかは知りません)

 惜しむらくは、そうして楽しげなステージが用意されたアニメなんだけど、映像部分はそこまで冴えてないということくらいだろうか。制作が手塚プロかぁ……いや、そこまで酷い出来でもないのだが、大事な1話目にしては大して誇れる完成度ではなく、ここから下がるリスクを考えるとちょっと不安ではある。しかしまぁ、なろう文化の中では貴重な「こんなことも出来るのか」という新鮮な驚きを与えてくれた作品。なんとかこの期待を維持したまま進んでほしいものである。

 なお、実況解説という役割が重要になる関係上、キャストは例によってゴリゴリである。オタクでテンションが高い花澤キャラ、助かる。作中でのともりVS富田の構造、とても助かる。

 

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○「アルスの巨獣」 5

 こっちも冰剣使ってたな。こっちの方がよっぽど氷っぽさあるがな。

 漠然と、「なんか頑張ってるっぽいオリジナルアニメ」。直感的には似た空気の作品として真っ先に「空挺ドラゴンズ」が思い浮かんだが、あれは原作あったし、単に「巨大な架空生物を狩る」っていうモチーフが一緒なだけで実際はあんまり似てないかもしれない。それよりもこうした完全オリジナル作品を見て、漠然と「中世っぽいような、そうでもないような」みたいな作品世界をどう表現したものかというどうでもいい問題の方が気になった。なんて表現したらいいんでしょうね。「ジブリっぽい世界」みたいな、なんか、そういうやつ。

 そんな「見たことある気がするけどたことないかもしれない」世界を描いたオリジナルアニメは、当然わざわざオリジナルで制作が決まっているくらいなので予算はかかってるように見える。いや、オリジナルでもしょうもない作画の作品もたくさんあるが、最近はわざわざMBS系列で放送されるような地上波オリジナルでしょぼしょぼになるなんてことは無い。……きっと無い。無いと言ってくれ。今作も1話目は「頑張りまっせ!」という気合がきちんと感じられる良い作画で、独特の世界背景も違和感なくごく自然に表現できている。通常だったらこれだけの素材が揃っていれば期待票を投じてもいいとは思うのだが……。

 なんか、最近ちょっと警戒レベルが上がってるのよ。オリジナル作品で危惧すべきは、どっちかってぇと実質的作画クオリティではない。画に関しては予算に見合った相応のものが出てくるだろうからね。それよりも、「オリジナルの企画会議で一発通過しただけの危うい脚本」の方を危惧すべきである。どうにも、ここ数年、「おっ、このクオリティは素晴らしい1話目だ! きっといい作品になるに違いない!」と期待票を投じた結果みるみる尻すぼみになってしまった作品で何度か辛酸を舐めておるでな……その代表格が、今作と同じ「なんか特別な身分っぽい女の子の逃走劇」から幕を開けた「海賊王女」だったもんで、余計にガードが上がってしまう。他にも「サクガン」とかさ。あと、いうても「リコリコ」だって脚本自体は大したもんじゃなかったし、オリジナルアニメでぐうの音も出ないシナリオラインが出てくるってことがあんまりないのよ。今作の冒頭部分に関しては、どっちかというとそんなオリジナル作品の「怪しい方の匂い」がしたような気がしたので、ちょっと警戒して様子見にしておく。

 とりあえず「羊宮妃那が単独ヒロイン」というのはめでたいことなので、ヒロインのヒロイン力に期待しましょう。

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○「冰剣の魔術師が世界を統べる」 3

 立て続けに4なろう目。そして素晴らしい、1話目からそれと分かる清々しいまでのクソクオリティ。ここから1クール、私は耐えられるのだろうか? まぁ、主なクソ要素が作画部分なので、直視しなければこれ以上SAN値を削られる心配も無いだろうよ(アニメ視聴とは?)。

 転生無しのなろうなので、いわば古式ゆかしきラノベフォーマットと言ってしまった方がいいテンプレートの作品。学園ものであらゆるキャラがどっかでみたことあるデザイン・ビジュアルで、絶対によその作品のキャラとシャッフルして神経衰弱されたら分からなくなるやつである。あとはなろうスパイスとして「主人公が既に過去に結果を出している理由なき最強である要素」をひとつまみ。もう、誰に恥じることもない、堂々たる牙城の完成である。

 そんなわけで、筋立て自体はもう良いの悪いの言えるようなものではない。多分ついこないだまでいっぱいやってたやつだし、いちいちダメ出ししても時間の無駄だろう。今作の素晴らしさはそんなプロットの陳腐さではなく、華々しい1話目にして異彩を放つそのキャラ作画のチープさだ。なんかもう……すごいな。この状況を表現できる語彙がなかなか見つからず、最終的に「クソアニメ」という言葉にしかならないのだが……なんだろう、動画レベルでの失点も無茶苦茶でかいのだが、それ以前にキャラデザがなんか変。90年代後半くらいのセンス……と言ったらその時代の人たちに怒られてしまうだろうか。私が視聴しながら考えていたのは、「(具体名は出さないが)昔から俺がなんか嫌いだった、節操なくどんなジャンルでも本を出すとある下手な同人作家の絵にすげぇ似てる……」というもの。とにかくパチモン臭がすごいのだ。1枚絵でもガタガタにデッサンがおかしい絵が散見されるだけでも楽しいし、そのキャラにサムい展開をやらせると味わいもまたひとしお。原作者にも責任はあるだろうが、流石にこれはちょっと原作者に同情するわ。制作スタジオを確認すると「生活統括」っていう名義で横浜アニメーションラボ(あの「禍つヴァールハイト」でやらかしちゃったスタジオだ)がクレジットされているのだが、あくまで「統括」らしく、実際のアニメーション制作には「クラウドハーツ」という聞いたことがない名義が出ている。一応確認してみたが……実績、無いな。実態は……あるんだろうか? 企業HPのトップに「アニメーターがなぜか集まる、アニメ制作の秘密基地」と書かれているのだが、そのまま秘密にしておいてほしかった。

 今作を見て唯一の収穫は、「冰」っていう字が実は正字で「氷」の方が略字だったという事実を知れたこと。

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○「齢5000年の草食ドラゴン、いわれなき邪竜認定」 5

 「ハァ、またなろうを観なきゃ……」と録画を再生し始めたら、なんかおもてたんと様子が違う。オープニングに並ぶ漢字の数々。「え? これって中国産?!」とびっくりしていると、そのまま独特の風合いで描かれた明らかに「異国で作られた」感のあるアニメが流れ、その内容もどこかなろうからは片足はみ出てる様子。「おやおや、こいつぁ予想外だ、案外楽しく見られるかもしれないぞ」と思って居住まいを正したあたりで、いきなり終わってもう1回顎が外れた。録画を再生する時点で気づけよ、とは思うが、なんと15分のショート枠だったという……前クールの「万聖街」に続いて、立て続けに中国アニメに弄ばれた感。

 改めて確認したら、原作はまごうことなき純国産。そしてなろう産で間違いないという。しかし、そんななろう作品がアニメ化されるに際し、積極的に手を上げたのがbilibiliをはじめとする中国企業だったという。そこから向こうでアニメが制作され、既に本国では去年のうちに放送済み。それがこの度、日本にもやってきたという状態らしい。今の世の中、アニメひとつとってもいろんな形があるもんだ。

 「中国の原作を日本がアニメ化」の事例はいくつか見てきたが、その逆はもしかしたら初めてかもしれない。現象としては非常に興味深い観察対象であり、これまで中国産アニメというと「やっぱりどこか日本と感覚がズレてる部分があるんだよなー」という印象があったわけだが、それが原作に依拠するものであるか、アニメ化された際の味付けによるものなのかは、完全中国産では判断のしようがなかった。「霊剣山」あたりがあんまり面白くなかった気がするが、あれって日本のアニメスタッフもサボり気味だった気がするので中国のせいにするのもおかしいし。そこで今回は逆事例。日本から原作を預けて中国で作ったらどうなるか。

 結果はもうちょい見てみないとわからないが、1話目時点では「案外美味しい」という印象。全編ギャグで進む作品で、間違いなく「日本とは違うな」と思う部分はあるのだが、それがネガティブな影響を与えておらず、純粋に新鮮で楽しさにつながっている。可愛い系のギャグの乗せ方はどこか「万聖街」に近しい印象もあり、これを観察してれば「中国的お約束ギャグの見せ方」みたいな部分もなんとなく感じられるかもしれない。なろうらしいファンタジーでありつつ、どっちかってぇと完全にギャグ漫画のプロットなので、「ドラゴン、家を買う」とか「魔物たちは片付けられない」みたいなテイストで楽しめるんじゃなかろうか。

 あと今期はやたらおいちゃんの活躍が多そうで楽しみ。どこかスヤリス姫を思い起こさせるが、いいキャラだなぁ。

 

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○「異世界のんびり農家」 4

 さぁ本格的になろうストリームのスタートだ。ふと冷静になって考えてみたのだが、週間16本のなろうアニメってことは俺はここから3ヶ月、毎週8時間なろう生活ってこと? ……仮に1本20分計算でも6時間強のなろう……。俺もさっさと不治の病で転生したほうがいい気がしてきた。

 ま、そんな自らの業の深さは置いとくとして、こちらはじわりじわりと沁みゆくなろう。特にフォローの言葉も浮かばないし、この先への期待感もあんまり無い。一応監督と制作スタジオの座組は「つぐもも」と同じらしいのだが、そう言われて何か期待感がアップするようなものでもない。アニメとしては可もなく不可もないが、1話目時点でそんなに動きのある作品でもなかったし、演出面でも特に印象に残るような要素もなかった。ただ、これはスタッフが悪いとかどうこういう話ではなく、純粋に作品の構造が悪い。本当にチュートリアルみたいな内容の話をただ淡々と繋いでいるだけの進行で、あまりに無機質でそこに物語性を見出すことが難しいのだ。これを小説媒体で読むって、いったいどういう行為なんだろうか。

 一応の気付きとして得られたのは、こうした「スローライフ」系のなろうジャンルが幅を利かせ始めた理由って、多分そういう箱庭系ゲームの系譜なんだろう、ということ。元々のなろうというかファンタジーアニメ全般は元々RPGの文脈から生まれた(というか、そうしたヒロイックサーガがRPGの源流となった)わけだが、そうして戦って勝つ以外の「勝利条件」を持つゲームとして、どうぶつの森とか、マインクラフトみたいなゲームが流行るようになり、そうした「他人が作った箱庭」を見るという楽しみ方も、昨今ではゲーム配信者が人気を博していることから想像に難くない。それを小説媒体でやって、みんなで一歩一歩成長する様子を見守ろう、というのが、おそらくスロー系なろうの出発点なのだ。前クールにも農民関連のなろうがあった気がするのだが、あれは全くスローでもなかったし物語かどうかも怪しかったのでその辺のことは全然気づけなかったわ。

 ということで、なんとなく「スローなろー」の楽しみ方は掴めた気がするのだが、そのことと今作が楽しいかは全く別問題である。というか、そうして「少しずつ拡大再生産をしていく楽しさ」みたいなものを発揮させるなら、どう考えてもチート能力ってのは邪魔にしかならない。もちろん、多少の試行錯誤はおまけ程度に描かれているが、それ以上に訳のわからんスキップ要素の方が目につくし鼻にもつく。「神様にハイパー農具を貰ったので畑があっという間に耕せます」←まぁ分かる。「おかげで農具を握ってる間はほとんどお腹が空きません」←? 「あと、この農具で耕すと自動的に好きな作物の芽が出ます」←???? そこをチートでスキップしたらさ、一歩ずつ成長していくっていう楽しみが台無しなんじゃないの? 食糧無しで生きていける農業ゲーとか、アグリコラ舐めてんの? 拡大再生産じゃなくて「無からの理不尽な創造」はゲームにならんのよ。あ、でもクッキークリッカーがあるか……そういうこと? みんなクリックがめんどくさいからなろう読んでるの?

 他にも「なんでこいつ生水いきなり飲み始めたんや……」とか細かい部分は気になり出したら止まらない。「そんな細かいこといちいち気にせんやろ」と言われるかもしれないが、そりゃ物語の中心が魔王討伐なら飲み水のことは気にしてられないが、「自給自足の農業のスタート」だったら水の確保は気になるだろうよ。そこを飛ばしたら一気に信憑性が落ちるのよ。「描写が面倒臭いところとか、筆者の知識が及ばないところは都合良く飛ばしてんだろなー」としか思わんのよ。私の中のなろうって、結局そこなのよ。

 そして、Cパートやオープニングですでに明かされている毎度お馴染みのハーレム設計。同居人、村人の近しい人間に何故同性がいないのかというのは本当に不思議なんだよなぁ……好色な人間だから女の子をはべらせたいって素直に言ってくれればそれだけでいいんだけど、こいつ、絶対に「放っておいたら女の子が迫ってくる」タイプだろ。CV阿部敦だし(酷い偏見だ)。

 

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○「転生王女と天才令嬢の魔法革命」 5

 今作で一番意外なポイントは、もしかしたら「ナレーション:釘宮理恵」という配置ではなかろうか。キャリアを考えりゃ普通にナレーションの1本や2本こなしてるに決まってるのだが……アニメ作品でナレーションのためだけに呼ぶっていう発想がなかった。なんかこう、もったいない気がして。

 などという話から入ってみた、記念すべき今期1本目のなろう。事前のタレコミさんの「今期はなろうが16本」の情報に歯の根も合わぬほどにガチガチ震えていたものだが、幸いにして1本目は割と見られそうなタイトルである。そりゃま、タイトルはいつも通りにアレだし、個々のシーンを見ればどっかで見たなろう的イデアのパッチワークのようにも見えるが、シナリオラインに大きく匂い立つ部分はなく、ふつーにドラマとして成立するレベルでの立ち上がりになっている。映像部分もありがたいことに最近のディオメディアは(以前に比べれば)そこまで致命的な作画は減っており、今作も1話目ともなればしっかりと画面を作ってくれている。どうやらこのまま女の子×女の子の関係性のお話が進みそうなので、ヒロイン勢が可愛いに越したことはないだろう。冒頭のモンスターバトルシーンもしっかり描けているし、見どころになるホウキでの飛翔シーンも悪くない。監督が元々アニメーター上がりの人のようなので、是非とも作画方面での結果を期待したい。

 お話の方はというと、キャラを切り分けていけば「転生知識からマウント取ろうとしてる主人公」&「婚約破棄された令嬢」というハンバーグカレープレートみたいないつものセットなのだが、今作の注目すべき点はこの2つの役割が別なキャラに割り振られ、その二者の関係を紡ぐ物語になっているということ。少なくともこれまでアニメ化されたなろうで「婚約破棄された令嬢」はほぼ主人公ポジションであり、基本的には「転生者」もしくは「悪役令嬢もののゲーム転落者」であった。今作はそうではなく、あくまで作品世界内のモラルに従って頑張って婚約者の義務を果たそうとしていた超絶善人の令嬢を、転生イキリ系の主人公がサポートしてあげるという形。まぁ、そこを分けたとて最終的に「なんでこんないい子の婚約破棄しちゃったの。今更撤回してももう遅い」みたいな展開にならざるを得ないなら結果は一緒かもしれないが、少なくとも蹴られたヒロインがドヤ顔で煽り返すよりかは穏当な展開である。もちろん、このつよつよの2キャラでタッグを組んで煽り散らしつつ百合的な流れに持っていくという一粒で二度美味しい展開を狙ってるんだろう。狙いとしては悪くなさそう。

 まぁ、こうなるとやっぱり「別に主人公が転生者である必要は1ミリもないよね」というのが引っかかる部分なのでそこだけは惜しいが……ほんと、余計な異世界アピール(win-winが通じないとか)が無駄な上に意味わからんくてイラっとするだけなので、そこさえなければグッと見やすくなるんだけどなぁ。でもまぁ、そこは些事なので無視して飲み込むことはできそうだ。あとはこの女性だらけの主人公周りのお花畑感をどれくらい盛り上げられるかだな。イキリ系の厚顔主人公に千本木彩花、良い配置。薄幸の天才令嬢に石見舞菜香、良い配置。まだ底が見えない婚約破棄の原因になったロリ巨乳に羊宮妃那、とても良い配置。主人公の怪しげな親友ポジションに篠原侑、またまた良い配置。毒舌メイドに加隈亜衣、そりゃもう良い配置。

 今回の疑惑:「もしかしてお前、どこに誰がいても好きなキャストなら大体良いのでは?」

 

 

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○「スパイ教室」 5

 教室だのファミリーだの、世はまさに大スパイ時代。……なのでしょうか? なんかさ、こうしてフィクションの中で「兵器による戦争はコスパが悪いので世は情報戦の時代に突入した」って言われてんのに、現実世界では容赦なくドンパチが起こってるという事実がほんとに世知辛いわね。

 さておき、ラノベ原作ってことである程度先まで見通しが効くようになっている部分は最低保証だとは思っているが、焦点となってくるのは「スパイ」というテーマそのもの。凄まじい偏見かもしれないが、スパイものって、面白く書くのがめっちゃむずいと思うんですよね。この辺りの事情は過去に「ジョーカーゲーム」に触れた時に書いた気がするのだが、基本的に「騙し騙され」を描く必要があり、特有の刺激を生み出すためには当然読者にも「騙されたッ!」というサプライズを提供しなきゃいけない。そして、「スパイものなんだよね」という前提を持って見はじめた視聴者にそうしたサプライズを与えるってのは至難の業。しかもスパイVSスパイという智謀の戦いとなってくると、お互いに「騙した! と思ったら騙された!」という二重三重のどんでん返しが必要になってくるわけで、そんなプロットなんてそんなにザクザク出てくるわけがない。無理矢理そうした雰囲気を演出しようとすると、どうしたってこじつけじみた強引な展開になってしまい、いってしまえば小学生どうしの「バ〜リア!」「はいダメー、このビームはバリア貫通しまーす」「貫通ビーム防ぎシールドもあります〜」みたいな適当な言い合いになりがちな印象がある。「ジョーカーゲーム」の場合は確か「洗脳の上書き洗脳」みたいな要素でそういうビーム合戦が繰り広げられた気がする。

 そうしたプロットの難しさは1話目でも若干漏れ出ており、「ちゃらんぽらんだと思っていたメインヒロインが実はすでに策謀を巡らせて動いていた」という導入サプライズはきちんと成功していたと思うし、「教官はそれをさらに読んで上をいっていた」も、だいぶ怪しいが一応成立したとみよう。しかし、冷静に考えて「死ぬ気で漕げ」で2人とも助かっているわけで、ヒロインが冷静であれば、あの状況は教官の負けだったはずなのだ(毒針で昏倒させてから死ぬ気で漕げばよかったのだから交渉が成立していない)。そこに触れないのはある種のお約束めいた部分であり、完全論破できるほどの戦略バトルってのは描くのが難しいよね、というお話。

 まぁ、そういうKYなツッコミを入れず、「女の子だらけの共同生活に朴念仁な野郎が1人茶々を入れるよ」というドタバタ共同生活コメディだと思って見てればいいとは思うんですけどね。長屋ものは大好きなフォーマットなので、個性が強すぎる面々がぶつかりながら成長していくっていう部分だけ見られればそれでいいんじゃなかろうか。まぁ、「なんで女の子しかおらんねん」というのはよく分からんところだが……共同生活で不自由しないよう気遣ったのかしら?

 なお、キャスト面はコテコテ過ぎてげっぷを通り越して嘔吐しそうなくらいの密度。「昨今のアニメ作品でメイン張った回数が多い方から無節操にキャスティングしました」みたいなとんでもない布陣になっており、「むしろ別々な作品で見せてくれよ……」と思うレベル。このメンバーで容赦なく殴り合ってくれるならそれはそれでOK。

 

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○「お兄ちゃんはおしまい!」 6

 どうにも我が国は人的リソースを消費する先を間違いまくっているような気が……この作品についてはマジでなんも知らない状態で勝手なこと言うけどさ、ここまでされる作品なのかぁ? ……いいぞもっとやれ、やっちまえ。

 というわけで、明らかにエロバカになるだろうということを全身全霊で示しているのに、アニメとしてはやたら高品質に仕上げられているという、贅沢な作品。作画リソースを割かれているというのもそうだが、1話目は監督コンテ回ということもあり、構図や演出にもこだわってとにかく目を引く導入にしてやろうという意気込みが感じられる仕上がりになっている。失礼ながら監督の名前も知らなかったし制作スタジオ名も記憶になかったのだが、どちらも「無職転生」の制作に関わっていると知り、「あ、あぁ〜」と納得せざるを得なかった。そういうトコかぁ。ちなみに監督の藤井慎吾氏は我が愛する「Go! プリンセスプリキュア」の制作にも深く携わっていたとのことで、こんなところでのお覚悟がよろしくなるとは思わなんだ。

 そうしてやたら魂のこもった作劇で描かれるのは、なぜか最近見ることが多くなった気がする「エロ漫画の導入でしか見たことないのにエロくならないやーつ」。直近だと「夫婦以上、恋人未満」がそれだったが、今回はまさかのTSもの。これでエロを禁止されてる状態ってなんの意味があるんや……と思いかけたが、これでエロかったとて意味も分からないのでそこは一旦置いとこう。残念ながら私はあまりTS趣味が無いのでエロ漫画でもそっち方面にタッチすることは少ないが、たまに刺さるシチュもあったりするので、決して理解できないというほどでもない。ここからエロいことを、すれば、いいじゃない。 からのせんのかい。するのか思ったけどせんのかい。いや、しないよね、そうだよね。大丈夫、そこは「ファ美肉」で一回通過した。

 エロいことをされないのは別に悔しくはないが、「エロ漫画でもないのにこの展開でどう引っ張るつもりやねん」というのが一応の懸念材料。ただ、単なる無計画なシチュエーションギャグというわけでもないらしく、「妹ちゃんは兄をいったいどうしたいのでしょう?」という縦軸のストーリーも一応は気になる存在になっているので、今後の展開にも多少は期待してもいいのかもしれない。1話目で主人公の「元の姿」がほとんど提示されないというのも潔く、単に幼女TSを愛でるのが中心的な目的であるなら、前世(?)の男の姿など邪魔なだけなので抹消してしまって問題ないのだ。ただ、だからと言って単なる幼女になってしまったらそれはもうロリ漫画でしかなくなるわけで、「ぎりぎりまで消臭しているが、かろうじてTS要素を残す」というのが料理人に求められる絶妙なバランスである。そして、今作のスタッフなら、それを成し遂げてしまうんじゃないかという前向きな期待が持てるのである。オープニング映像の時点でかなり刺さるものがあり、「なんか太田雅彦みがあるよな」と思っていたのだが(伝わる人には伝わるよね)、スタッフロールをみたらなんと渡辺明夫の仕業だったっていう。……さては、可愛いロリを作るために手を抜く気はないな? 是非とも頑張ってくれ。

 エンディングも凄まじかったが、あっちはなんかもう、さすがに度が過ぎてる気もする。伝説になった「ハイスクールD×Dのアレ」っぽい印象。まぁ、やれることを全部やり切る姿勢はとても素敵だと思います。

 最後に、全く必要ないとは思いますが、まりんかときゃりさんという座組の破壊力が尋常じゃないことも付記しておきます。きゃりさんの妹役の落ち着くこと落ち着くこと。そこをさらに下回る(年齢的にね)まりんかの異次元の芸風なー。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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