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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 山梨県! どうもお久しぶりです、僕です! ライブイベが割と久しぶりなんですよね。ここまでにちょいちょいフェスとかでバンドリバンドが出場していたイベントはあったみたいなんだけど、単独はあんまりなかったし、配信も含めて観に行く方法がなかったので、確認したら2月の合同ライブ以来の視聴ということになった。ぶっちゃけ、今回のライブもLV無しの配信のみということで視聴するかどうかはちょっと迷ったのだが……まぁ、久しぶりだし、何よりゲストとしてRoseliaも参加してくれるということだったので、久しぶりに火をつけるためにしっかりと時間をとってリアタイで応援させてもらった。

 もし許されるなら現場に行きたかったという悔しさもなくはないのだが、多分なまった身体にいきなりのRASライブはマジで身体が死ぬだろうし……翌日からふつーに仕事の状況で、流石に日曜コニファーを無理やな。しょうがないので配信にしたわけだけど……やっぱ現地で観たいよねぇ……声出し解禁は少し前からだったけど、いよいよ今回はマスクオフOKとのことで、着実に「普通の」ライブへと立ち戻りつつある。9月は絶対に有明に立ってやるからな。

 

<ネタバレとかセトリバレとか、どうでもいいとは思うけど一応折り返し>

 


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 時の為政者は、能登麻美子が産まれたことを世に知らしむるべき最大の慶事であるとし、その生誕の地を「能登」と呼ぶようになったという、第8話。……既にこの世の理と言えるまでになった、石川だったらとりあえず能登麻美子に任せとけ案件である。これで幸せパワーは1兆倍。世に太平をもたらすのであった。

 というわけで3組目のエルフ登場回だが、おそらくネット界隈でも「金沢じゃなくて水星じゃねぇかwwww」という話題で持ちきりになっていることだろう(この作品がネットの話題を持ちきりにしてる前提で話を進めています)。「進めば2つ」の精神でスクラッチくじに挑む仮面を付けてない母性のエルフ・能登麻美子。そしてその巫女にして、なんだかんだで麻美子に全幅の信頼を置きつつ、MSのことはよく知らず家族ロボットと呼んでしまい、エアリアルの秘密もまだ知らない娘さんが市ノ瀬加那である。こんなプチ奇跡を起こしちゃうあたりは今作の研ぎ澄まされたセンスのなせる技(業)であろう。「ちょっとツンケンしてる子だし、流石にハイラとの関係性は他2組のエルフと比べると芳醇さに欠けるか?」とか思って見てたら、最後の最後できっちりぶっ込んできてお腹いっぱい。この世界のエルフ、みんなして甘やかされすぎだし、幸せすぎるだろう。まぁ、その分巫女たちも幸せではあるようだし、この世界のエルフは生まれながらにして幸運のシンボルなのかもしれない(そのくせ、みんなしてくじ運はやたら悪いが)。

 というわけで、新キャラ・ハイラの造形がまた強烈。ヨルデも「コテコテに関西風味にしといて」という分かりやすいエッセンスに釘宮ボイスが核融合した良いキャラだったが、なんとハイラはエルフ界隈で最年長の包容力キャラかと思わせといて、その実はギャンブル中毒でやっぱりクズという安定のエルフマジック。ギャンブル狂いの能登麻美子とか、婚活に焦る能登麻美子とか、石川アニメは本当にいろんな能登麻美子を提供してくれるので退屈しねぇや。まぁ、能登麻美子がスクラッチを削ったらその奥からは彼女を賛美する呪いが現れるというのが「能登麻美子伝説」の一説なので解釈不一致なんですけどね。うちの麻美子は酒はやるけどギャンブルはやりません!

 そうして生み出された「能登・小清水空間」はもうそれだけでエルフの体現する不老不死の強度をこれでもかと叩きつけてくれるハッピエスト空間になってしまっているが、今回もきちんと江戸豆知識を織り込み、ちょっと楽しげな伝統文化のお勉強ができる。「茶屋娘」って存在が浮世絵に描かれて番付まで作られた人気商売だったってのは初めて知りましたね。やっぱ日本人のDNAって400年程度じゃそんなに変わらないよね。ところで、エルダの話を毎回聞いてると「こいつ、江戸の話はするのに明治〜昭和あたりの話とか特にしねぇじゃん、もしかして日本文化エアプか?」と訝しむことがあったのだが(まぁ、作品タイトルからしてしょうがないのだが)、今回の様子を見ていて「転移した直後の江戸時代はまだ有無を言わさず人間社会で揉まれながら生き抜く必要があったが、その後身分が安定するとろくすっぽ外に出なくなったのであんまり変化についていけなくなった」説が通るかもしれないと思い始めた。エルダが戦時中とかにどこで何してたかは気になるよね。東京大空襲とかどうやって生き延びたのかとか気になるけど、今ざっと確認したところ月島は無事だったのかな? それこそ本殿の奥で震えながら時がすぎるのを待っていたのかもね。明治期以降の廃仏毀釈とか、宗教系のゴタゴタで迫害されずに済んでよかったね……。

 あとはまぁ、単純に「年取ると若い頃のことの方が覚えてる現象」という可能性もあるのだが……不老不死のエルフにとって、どの時代の記憶が一番印象に残るものなのでしょうか。できれば、常に新しい時代を鮮烈に生き抜いてほしいところですよね。そういう意味では、最後に小糸が言っていた「思い出を一緒に作っていこう」っていう姿勢は素晴らしいと思います。不老不死のキャラが出てくる作品って、どうしたって「定命と永命、その差はいくら頑張っても埋められぬのでいかにしたものか」という命題がついてまわり、最近でも「ノケモノたちの夜」でマルバスさんが「どうせお前は先に死ぬんだから、その程度の付き合いだったら飽きずに見てられるだろ」と人間側に気を遣ってくれていた。今回、いすずちゃんもご多分に漏れずこのお悩みにぶち当たってしまったわけだが、そんな深淵な悩みについても、特に理屈など説明せず、あっけらかんと「でも、それは間違っているから」と断言できる小糸の強さが眩しい。エルフの巫女たるもの、これくらい図太く、信念を持って生きねばならないのでしょうね。どちらのコンビも、末長くお幸せに。

 

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 過保護チセさん、第8話。自力でなんかやることを学ぶためのキャンプ合宿に、保護者の護衛がついてくるってんだから相当なお姫様よ。まぁ、保護者の方は「相談以外何も出来ない」っていう制限付きだったわけだが……エリアスさん、やっぱその格好はキモいっすわ。

 ようやく「学校→学校」と話数跨ぎでつながった。まぁ、サブタイトルが「Ⅰ」「Ⅱ」なんだから当たり前だけども……ただ、やったことといえばクラスみんなで(?)化け物退治ですんで、キャンプというには荒みすぎた状況ではありましたがね。こうしてフラッと理由もなく人に害なす存在が出てくるあたりが、今作のちょっと怖いところで。チセたちが「見えちゃって」いるから襲われるってのもあるかもしれないが、過去の例を見ると見えようが見えまいが「隣人」たちが悪さしてくる可能性は充分にあるのでなぁ。今回登場したのはナックラヴィー。詳細はさっぱり分からないので、私の中では「イーンタイド生息している固有種」くらいの認識である。今回ケルピーの話もでたりしたので、どうやらイーヴンタイド(ローウィン)はケルト神話とのつながりが多いみたいである。

 複数の「人に仇なす」隣人が登場したけど、かたや問答無用で人間と見れば襲いかかってくる単なる害悪、そしてかたや人間を食うとは明言してるけど、ちゃんと人語は解するしコミュニケーションも可能な意外と気さくな「隣人」。こうしていろんなレベルで人と違う世界が垣間見えるというのも面白いところかもしれない。ふつーに背中に乗せてくれたお馬さんがちゃんと伝承通りに湖の上でチセたちを放り投げたり、「俺のルールだと湖の中に入ってるやつしか食えないんだよねー」って教えてくれたり、なんかもう、怖いんだか怖くないんだかよくわからなくなってきたな。

 とにかく馬鹿でかいナックラヴィーを退治する必要に迫られ、ちょっとだけではあるが、今回はクラスの面々が一致団結、それなりに役割分担もこなして魔術師らしい活躍を見せてくれたものもいた。ゾーイのアレはメデューサ特有の石化能力の一端ということでいいんでしょうかね? まだうまいこと使いこなせてはいないようだが……あと、ゾーイは普通に飯作りの時にヘビばっか捕まえてたんですが、あれは共食いになったりしないんでしょうか。

 そうそう、なんとなくで問題が解決しちゃったので結局フィロメラがなんであんな目にあったのかはよくわからずじまいだった。単に悪いものがいる地域だからその「悪さ」に当てられてこうなってしまったのか、それともまた別な悪意が絡んだ結果なのか……次回予告を見る限りなんとなく後者っぽくはあるんだよな。そろそろおっきな問題提起がくる頃合いですかねぇ。

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 魅せるねェ……第7話。すごいよね、あのラストシーンに繋がるって、多分ほとんどの視聴者は前のシーンから想像は出来てるんだろうけど、いざ画面にドンと出されるとそこでぞわぞわと総毛立つ感覚がある。見たいものを見せてくれる、これこそがまさにショーマンシップではあるのだろう。

 というわけでひとまず「恋愛リアリティショー編」は解決ということになるのだろう。世間的にはこの題材自体が何やらゴタゴタしてるみたいだが、もうその辺の是非については前回散々触れちゃったし、あんまり余計な話はしたくないので今回はそこはいいや。ただ、前回時点で「番組自体は基本的に善で描いている」と触れた部分だけはちょい訂正する必要があり、結局アクアの矛先が番組そのものに向かったという部分だけは意識しておく必要があるかもしれない。

 何故そのことに言及する必要があるかというと、今回アクアがわざわざあかねのために動いた、その行動原理を考える必要があるからだ。前世ではそこそこ真面目な医師だったアクア。転生後、そしてアイの喪失後はすっかり生気がうせ、ただアイの復讐にのみエネルギーを費やすような「覇気のない」人生を送っているはずなのだが、時たまスイッチが入ったように変なエンジンがかかることがある。今回、あかねのピンチに全力のバックアップを行なったことは、彼の性格を考えれば珍しい傾向ではあるはずなのだ。歩道橋の上で彼女を救ったのは、まぁ必然的な行動ではあるが(そこで見捨てるような人間であるはずがない)、その後、全員で集まった後にあかねに対して「どうしたい?」と尋ね、番組そのものへの反旗を翻したことは、やはり「テレビプログラムの嘘」というものに過剰に反応せざるを得なかった彼の生い立ちがあるのだろう。

 「芸能界」と「嘘」というキーワード。それ即ち彼の人生を縛り続けるアイという呪縛の一端である。アイの生き様を最も近くで見守ってきた彼にとって、決して「嘘」は悪いばかりの言葉ではない。大ヒットのメインテーマ「アイドル」の歌詞にも「嘘はとびきりの愛」とあるように、アイの人生と嘘は切ってもきれない関係にあり、彼女の嘘と愛でもってアクアたちは育て上げられた。アイへの愛が本物であるなら、彼女の嘘はアクアの生きる目標であったとも言える。となると、彼はただ芸能界の嘘を悪きものとして断じるだけの存在ではない。今回の顛末で番組自体がめちゃくちゃになったわけではなく、あくまであかねの復活のための踏み台としてちょっとだけ制作側の意図からズレた進行になっただけであり、アクアはアクアなりの流儀で、「芸能界の嘘」を自分の望む方向に捻じ曲げただけ。それこそが彼が手に入れた「アイの生き方」の踏襲なのだ。

 そうしてアクアが「嘘」を捻じ曲げたことにより、結果的にあかねは救われた。まぁ、出演者全員が善人だったというのは多少なりとも恵まれすぎな環境ではあったかもしれないが、どうにも今回の流れを見るに、そもそも黒川あかねという人間はよっぽど流れが悪くなければ今回折れてしまうような人間ではなかったようで……なんやねんこいつ。たった一言「天才」というだけで済んでしまうような人材、アクアの周りに多すぎひんか?

 今期は黒川あかねと鳳ここながどちらもCV石見舞菜香であるというちょっとした奇跡。舞台の上で役を生み出し、見てきたものを完璧にトレスする生粋の「役者」。ここなは静香というセンスでもって自分の見てきた舞台の大スターを模倣する。そしてあかねは、徹底した独自のリサーチ法でもって、まるで警察のプロファイリングのようにしてキャラを少しずつ自己に取り込んでいく。真っ暗闇のパソコンの前で付箋紙を貼っていく様子は洋画なんかでよく見るすげぇベタな「天才」の所作でしかないのだが、その暗い熱情とパソコン前のロケーションが、ドス黒い復讐心からじっと動画編集の作業をしていたアクアのこれまでの人生とどこかで交差したかのようにも見えてくる。彼女の目標は「鎧」を身にまとうこと。そうして彼女が手に入れたとびきりの防具は、幸か不幸か、アクアを突き破る最強の矛を研ぎ澄ますことになってしまった。

 星型のアザはジョースターの血統、そして目に宿す星は……。エンディングテーマ、女王蜂が歌うテーマソング「メフィスト」は悪魔との契約をイメージさせており、1番は「私が命を賭けるから」のフレーズが印象的。そして2番のこの部分は「あなたに命が戻るなら」と続く。さて、現世に蘇ってしまった「アイ」を見て、アクアは何を思うか……。歌詞の方は「星の子たちよ、よく狙いなさい」と続くみたいですよ。

 

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 もうほんと、江頭さんの好感度がストップ高なんよ、第8話。もういいや、俺は毎週でも書き続ける。江頭さんのキャラ造形がマジで俺の好みにストライクすぎる。こんな子が友達にいてくれる幸せ!

 いや、作品コンセプトとして「江頭さんがかわいかろ?」というのを見せるのが主目的でないことはわかっているのだが……ちょっとのわがままとそれを反射するかのような自己嫌悪、そして後ろに隠されたたくさんの努力。彼女の人生がこれまでどのように紡がれてきて、どれくらい「普通」だったのか。それを思うだけどおっちゃんは泣きそうになってしまう。いや、別に泣くようなことは何一つないんだけどさ。こういうちっぽけな人間の生き様を、ここまで密やかに、しっとりと描いてくれる作品ってのもなかなか無いからさぁ……ラストで彼女が美津未たちのところに戻ってきたシーンを直接描かないのもまたいいじゃないですか。彼女の「恥ずかしい」ところは見せないですよ、っていう作り手側の優しさでもあるし、ナオちゃんのいう通りに「恥ずかしいことなんてどうでもいいじゃない」というメッセージにもなるんです。見えるものからも見えないものからも、色んなものが見える作品。

 Aパート、真夏のパンダ。今回やたらフィーチャーされてた(?)けど、確かに真夏の動物園って正気の沙汰じゃねぇよな……上野動物園は私も1、2回は行ったことがあるけど、まぁ規模はでかいわけじゃないですか。それに加えて夏休み平日ってんなら人出もかなりのものだろうし、正直あんまりデート向きのスポットではなさそうですよね。だからこそ美津未たちの「初デート」にはちょうどよかったのかもしれないけども……美津未サイドは余計なことをあんまり考えずに済んでラッキー、聡介サイドからすると、そうして美津未に過度な負担を与えずに済んでラッキーです。こんな事態でもきちんと聡介のイケメンっぷりが発揮されているし、ちょっとした出来事でまた美津未がファインプレーも繰り出している。この作品、回を重ねるごとに世界中が「美津未に救済されし者たちの集い」みたいになってくるよな。美津未さんは何も意識せずにそうして他者を救っているので、ある意味「また何かやっちゃいました?」の精神と言えなくもない。

 そしてそんなカップルの傍ではナオちゃんと江頭さんが運命の出会いを果たす。この2人の組み合わせもいいねぇ。ナオちゃんのキャラは以前から押し付けがましくなくて好感が持てたが、今回のストーキングでより明確に「保護者としての責任感」と「大人としての判断力」のバランスの良さが見えてこちらも好感度爆上げ。私も生物学的に男なおばさんが欲しくなってきた。江頭さんもそんな「濃い」ナオちゃんのキャラには押され気味だったが、なんだかんだできちんと初対面の大人とも対話できるし、魅力を発信できてるんだから江頭さんは世界一いい女である。勝手に「聡介なんてチャラ男じゃん」って自分に言い訳して納得しようとしてたのに、完全に自分勝手な思い込みでしかなくて聡介にも美津未にも失礼なことをしているって分かって1人傷ついてる江頭さん、最高にいい子。

 なお、パンダについては今期「カワイスギクライシス」に続いて2作品目の登場。リザさんが「表紙に変なのいる〜!?」って驚いてた通りに、パンダの造形って事前に理解してるはずの地球人から見ても「……なんやこいつ」ってなるよね。メディアでたっぷり触れてるはずなのに、実物を見るとやっぱり「なんやこいつ」ってなるからパンダは奇跡。たまに思い出すために上野の行きたくなりますね(和歌山にいけ)。

 Bパート、お泊まり会の様子も色々と見どころが多く、特に村重さんがどんどん打ち解けて仲良くしてくれている様子を見て「これも美津未の救済の1つだ……」としみじみしてしまうが、そんな村重さんを見て自分の立ち位置を考え、打ちのめされたり奮起したりする江頭さんがやっぱり可愛い。隣のハイスペックを見ても届かぬものは届かぬ。それでも、あなたにしかできないオンリーワンがきっとある。

 そして今後のシナリオに絡んでくる重たい話の中心は、聡介とその知り合い・梨々華との関係性。なるほどねぇ、過去の飲酒スキャンダルかぁ。ただ、今回の描写を見ると、やっぱりこの子も根っからの悪人気質ってわけではなさそうで、聡介への親愛の情がどうにも歪んであのような支配欲として表れてしまっている様子が窺える。ほんとに悪い奴なら、聡介もここまで付き合いを続けてないだろうしなぁ。彼女も最終的に美津未の救済を経て幸せになれる権利がありそうですね。どちらかというと、弟云々でモゴモゴしてた聡介の家庭事情がより重たい話題になりそうね。

 

 

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 これが舞台だッ! 第7話! ここまで貯めてきた諸々の集大成、節目を飾る素晴らしいエピソードになっていたんじゃなかろうか。

 様々な要素からグッと引き込まれるお話になった。まずはとにかく鳳ここなという1人の役者が完成したこと。それが一番大事だ。正直、彼女のセンスについてはまだよくわかってない部分もある。一応の理屈は説明されたというか、スタンドの能力説明をようやく書けるようにはなっており、ここなの能力が「純然たるアウトプット」であり、静香は「圧倒的インプット」だったと解釈される。ここなが役者の理想像として生み出した静香は過去にここなが見たあらゆる役者の情報をその身に宿し、吸収した全ての「舞台」を蓄えたデータバンクのようなもの。しかし、そうして静香が「貯めた」情報も、実際に舞台に上がるここなが使いこなせなければ意味がない。ここな自身の能力が「舞台での再現」であり、これが今までは本人の実力不足、そして静香とのユニゾンの不備から100%の純度では実現できていなかったというのが、これまでのここなの問題点だったのだと思われる。

 完全な分析センスを持つ柊はそうした「ここな&静香」という一対の受容器官のような構造を理解した上で、ちゃんと「入力に対応した出力」を実現させるため、ただひたすらにここなをしごいていた。そして、本人たちがこの「2人をデバイスとして見た時にバランスが悪くて最大限に性能を活用できていない」という事実に気づく必要もあった。これまでここなは持ち前の精神性から「自身が舞台上で最大限に輝く必要はない」とどこかでセーブをかけていたが、前回のお話ではついにここなのエゴが沸き起こり、いよいよもって「静香を完全に使いこなす」必要性を認識した。ようやくこの自認に辿り着いたことで、柊は「完全版ここな」の製作に手をつけたというわけだ。「何で今までここながセンスを使いこなせなかったのか」といった部分にははっきりしない要素も残っているのだが、今回のお話を追いかけて私が得た結論は以上のようなものである。「能力の解明と、そのフル活用」というのは、やはりこうした「能力バトル作品」(???)では最大の見せ場となるワクワクのお話である。

 「ここなのエゴ」という話が出たが、そうして主人公の隠れた才能が開花するためには、当然それをぶつける敵キャラが必要になってくる。今回素晴らしかったもう1つの要素として、この「敵キャラ」である新妻八恵という存在にもきちんと肉薄できたことだ。これまで文字通りに「天使のような」存在だと見られていた八恵。ひたすらに善であり、舞台のために滅私の精神だけを持った徳の人。それが八恵のイメージであり、柊が彼女を発掘したのがチャペルだったというのも、彼女のセンスを体現するわかりやすいエピソード。しかし、そんな八恵にもきちんと我欲はあり、抱えているものがあった。

 かつて柊という存在に憧れ、彼女が身を引いたことで「自分がダイスターにならねばならぬ」という重い使命を背負い込んでしまった八恵。孤独な舞台の上、自分にできる120%を常に目指し続けてきた彼女だったが、そのセンスのあまりの強さは、個を際立たせてしまうがために舞台を崩壊させてしまうという諸刃の剣。おそらく柊は分析センスによってその特異性は認識していたのだろうが、残念ながら八恵を使いこなすために舞台を「調整する」方法はこれまで見つからなかった。そこに、新たな可能性として鳳ここなが現れたのである。今回のお話からすると、柊がここなの可能性を見出したのは「人魚姫」のタイミング。そこで「ここな&静香」という歪な大器の存在を認識し、これを完全な形で八恵にぶつければ新しい化学反応が起こせると、そこまでを見越していたのだ。彼女は今回のここなの提案に「今後ここなが舞台に立てなくなったとしても」と付け加えていたが、もしかしたら彼女のもう1つの懸念に「八恵が壊される」ことも含まれていたのではなかろうか。強すぎる才能どうしをぶつけあい、新たな時代の夜明けを告げさせるという荒療治。成功したからよかったものの、柊も一世一代の大勝負のつもりでの舞台作りだったのではなかろうか。

 そうして作り上げた舞台だからこそ、今回のお話の舞台シーンの存在感は凄まじいものがある。冒頭のアラジンの登場シーンからして「舞台の魅力」にあふれており、素直に「この舞台は現実でも観てみたい」と思わせるものになっている。メタ視点が入って余計なノイズが混ざるが、ぶっちゃけて言えば「アラジンを演じるここなを演じる石見舞菜香」の舞台が観たい。「演じる」という行為の二重構造がこうして魅力的に映る作品ってのは本当に良い。「スタァライト」しかり、「少年ハリウッド」しかり。もちろん、そんなここなの演技に対して八恵が正面からぶつかる様子も素晴らしい。今作の最大の特徴である「舞台空間」の特異性が十全に発揮された名シーンの数々。ここまで観てきてよかったと思えるだけのものだった。

 無事に舞台が終わりを告げ、新島八恵は新たなステージへ。前回はここなと静香の間に佇んでいた「約束タワー」ことスカイツリーだが、今回は柊と八恵の間を取り持ってくれている。今作におけるスカイツリーは孤高にそびえるダイスターの象徴。八恵は己が傲慢と未熟さを叩きつけられ、本当なら死ぬほど悔しいところだったのだろうが、そこはここなの人徳だろうか。2人の「ダイスター候補」は、互いを成長の糧とし、まだまだ学び、変わるチャンスを与えられたのだろう。

 今回のお話でもう、完全にここなの物語と八恵の物語はフィナーレと言ってしまってもいいレベルでまとまったのだが……静香という存在がねぇ……このアニメの成否は、最終的に静香をどういう存在に落とし込むかにかかっているだろう。まぁ、ぶっちゃけソシャゲの展開が待ってるはずなので消え去る心配はないのだろうが……今回のフレイザードみたいな合体ここな、また最終回でも見られるといいですね。

 

 

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 猫の瞳に映るいちゃいちゃ、第7話。目の前の睦まじきホモサピエンスを見て、猫はいったい何を思うか……。

 何一つ滞りなく終了したお祭り。丸太の頑張りもあるのだろうが、たくさんの友達の協力を得て、全方向に幸せな結果をもたらすことができた。直接絡んでこなかった白丸先輩も笑顔だったし、誰も不幸にならない素晴らしいイベントになって何よりである。まぁ、それだけに「今回は何も触れるべきところがない純正いちゃいちゃ展開だったな……」と中盤までは思っていたわけだが……。

 まず、伊咲のカミングアウトが入った。以前から少しずつ匂わせてはいたが、やはり身体に幾らかの問題を抱えており、幼少期のその記憶や、現在も引きずる言いようのない恐怖感が、彼女の不眠を後押ししているようだった。なるほどなぁ……そりゃどうしようもないや。「よくわかんないけどなんか心臓のあたりが痛い」みたいな時って、たまにあるじゃないですか。いや、心臓じゃなくてもいいけど、寝ようとしたらやたら体の一部に違和感があるとか。そういう時って、誰しも不安になると思うんですよね。私もそういう時にさらに眠れずに苦しむことも無きにしも非ず。そして伊咲の場合、その「漠然とした不安」の強化版というか、ちゃんと根拠のある懸念なのだから、そりゃ寝られないのもしょうがないだろう。丸太の不眠とはだいぶ様子が違ったわけだが、事情が判明したことで、丸太はもっと具体的に伊咲を心配し、想うことができるようになった。

 「自分が不眠である意味」というのは、なるほど面白い言葉である。「不眠の原因」なんてことはこれまで飽きるほど考えてきたが、これをちょいと転化して「何故不眠であるか」に意味を求めてみる。まぁ、ほとんどの場合はこれほど無為なこともなかろうが……幸いにして、丸太の場合にはそこに意味を見出すことができそうだ。自分が寝なければ、隣で寝ない人が不安じゃなくなる。後付けには違いないが、そんな理屈をつけてみれば、不眠の夜も少しは明るい景色が見えるかもしれない。

 そうして事情を打ち明けた2人の「不眠コミュニケーション」はさらに一歩先へ。丸太が提案した配信アプリの用法、実に面白い(ネットリテラシーを考えると後先考えないリスクはあるが)。普通に考えて、音声通話やメッセージアプリの方がスムーズに相互の意思伝達ができるのだから、マンツーマンのコミュニケーションにおいて配信アプリが優れている点など何もない。しかし、そうして得た「不便さ」が逆に2人の関係性にはマッチしており、お互いに面と向かって話しているほどの距離感を、「対話」をしないことで逆説的に手に入れている。よくもまぁ、こんなコミュニケーションの光景を思いついたものだ。「よりもい」の時に「LINE通話と電子メール」という題材で少し触れたが、こうして「新しいツール」を効果的にコミュニケーションのあり方の描写に活用してくれる作家って尊敬しますね。ありきたりじゃない、新しい時代の新しい交流のあり方。しかも技術革新を伴う最新ツールとかじゃなく、機能制限があるが故の新しい姿ってのがまたいい(まぁ、配信ツールなんてものを高校生が手軽に使えているのは技術革新の成果以外のなにものでもないが)。今時の高校生なら、こういう「距離の近づけ方」があるかもなぁ、と思わせてくれるだけでも、おっちゃんたちはニヤニヤできてしまうのである。

 翌朝起きた時にスマホのバッテリーがとんでもないことになってないことを祈る。

 

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 流石にカブトムシはなんか違わないか? 第7話。いや、イグアナなどの爬虫類も鳥類もOKなんだから昆虫だけ差別するのもおかしな話だが……、いや、でも虫はなぁ……「カワイスギ!」とはならんのよなぁ。まぁ、どこまでいっても個人の趣味趣向の話ではあるが。

 Aパート、リザさんお久しぶりの帰省(?)。もう、こうして見てるとリザたち地球駐屯組と母船で待機してる本隊の差がどうなってるのかはマジでよくわかんなくなるな。最初のうちは猫の存在がひた隠しにされていたからこそすれ違いが生じてコントになっていたはずなのだが、リザ目線ではもうそこまで必死に猫の存在を隠し続ける必要もなく、断片的とはいえ情報は色々と本部の方まで漏れてしまっている。今回はいよいよ艦長とのホットラインまで繋がってるわけで、もういい加減に猫を見せて隊員たちがショック死する心配もしなくていいんじゃないか……いや、でも実際に地球に降りてる連中はみんなして「洗脳」されていることを考えたら危険といえば危険か……いいですよ別に。地球上の猫を1匹残らず徴収するとかじゃない限りはよ。冒頭のナレーションで「侵略」だか「侵攻」という言葉を使ってるのを聞いて「そういやこの宇宙人どもは地球に何しに来たんだっけ?」とよくわからなくなっている。科学技術のレベルは高いのだが、単に地球が誇る「カワイサ」がこいつらにとっては一切免疫の無い病原菌みたいに機能してるって認識でいいんでしょうかね?

 というわけで科学技術の粋を集めた叡智の結晶、メカよぞらがBパート。実を言うと、今作における猫の造形ってのはそこまでびっくりするほど可愛いわけではない。よぞらだってアニメ作中の猫としては並程度の愛らしさだし、それをメカにしてしまったメカよぞらは残念ながらあまり可愛くない。どちらかというと、今作における「カワイスギ」はキャラクターデザインそのものよりも、よぞらたちが披露する「猫あるある」のあれやこれやがいちいち猫好きに刺さるからである。そうよねぇ、猫に踏まれて起こされる朝って、どこか幸せに満ちてるのよね……。我が家の飼い猫はお利口さんだったので「顔を踏む」みたいなことはしなかったが、布団の上で寝てたのが起きて、足だけ踏んでどっか行くみたいなことはよくありました。それで起こされたところで何の文句もないんだよなぁ。むしろ「こんな時間までいてくれてありがとう」くらいの気持ちだし。

 メカよぞらも色々とよぞらの「カワイイ」を研究して頑張ってくれたのだろうが、結局、メカのベースを作っているのが可愛いとは縁遠い連中だったのでマシンの設計理念の限界値を超えてしまっていたのだろう。残念ながらメカよぞらはどっちかというと機械生命体の恐怖の方が色濃く匂わされてしまったのでした。あの技術、柔軟に使いこなせるなら先遣隊として乗り込んだリザに最初から持たせてやればよかったのに……。

 

 

 

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 今期はほんとに純然たる小清水クール、第20話。いろんなタイプのあみっけをつまみ食いできるのがとても良いですね。こちらの雨音さんは尽くすタイプの真っ直ぐあみっけ。どこぞのエルフの消え入りそうな陰のあみっけも良いし、どこぞのワンターンなチートの豪快魔王あみっけも良い。この灯を絶やしてはいけないよ。

 というわけで、完全に雨音さんのターン。「こんなこともあろうかと気象予報士の資格をとっておいてよかったわ」じゃねーんだよ。別に気象予報士って天候を自在に操れる魔術師じゃないからな? ライバルの敷島プロだって、ちょっと精度の高い天気予報アプリでも使えば同じ情報は得られたはずなのに、単に警戒を怠っただけの話。雨音さんの持つ数々のスキルがここで意味を持ったというわけではないのだが……まぁ、このタイミングで「これまでの人生は全て無駄じゃなかったッ!!」とか感じ入られてしまったら「そう、よかったね……」とただ見守るしかないじゃない。彼女がよかったと思ってるならそれでいいのよ。ご両親の意思は分からないが、娘さんにつけた雨音という名前が意味を持って本当に良かったですね。「よし、この子は将来勤務先のお嬢様の専属キャディーになるべき子だから、そのキャディー業務の中でも特に天候に関する部分に気を配っていざという時に最大限に利用できる気象予報士の資格が取れるよう、雨音という名前をつけよう!」とか思う親はおらんわ。

 まぁ、とにかく雨音さんが幸せそうで何より。天真爛漫な葵はアムロとの問題を一応は潜り抜けて後の憂いもなくなった。あとはただ純粋にタッグマッチを楽しむだけである。ここぞとばかりにプロをボコボコにし、イヴより一足お先にプロの称号を手に入れた。そして、このタイミングで本来なら天音さんとの人生契約も満了し、2人はお別れするはず……って、そんなわけないやん。もう、正直葵自身も含めて「ここで契約切れるからお別れやろなぁ」とか思ってないやろ。末長くお幸せにすればいいと思うの。問題は、ここまで濃密にあま×あお関係を描いてしまうと、今後クライマックスで訪れるであろうイヴ×あお関係にノイズが入りそうなこと。でも、どう考えてもこの作品はイヴあおが最大目標なので、何をどういじっても雨音さんは滑り台なんだよなぁ……まぁ、別に関係性をこれ以上深めずとも、一生専属キャディのポジションに居られれば幸せなのかもしれないが……。頑張れ新庄雨音。

 そして再びカメラは海外へと飛び、余裕のプロテストに挑むはずだったイヴの前に、今作ではもう驚きもしない、インスタントに突如降って湧いた最大のライバルが出現。まぁ、「どこでシャアが絡んでくるのか」というのは以前から注目のポイントではあったので、ここで最後のカードとして「シャアの写し身」が出てくるのは唐突ではあるが無茶ではないか。一応「天鷲一彦の幻影を打ち破るため、世代を超えて後継ぎどうしをぶつけたかった」という歪み切った動機も明かされ、これで今作の大枠は全部出揃ったことになるんじゃなかろうか。それにしても、まさかシャアの最終兵器が野生児ポジの子になろうとは……放送開始時からずっと「プロゴルファー猿じゃん」と言われ続けてきたこの作品、最後のライバルが一番猿っぽいの草。

 

 

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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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