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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「氷属性男子とクールな同僚女子」 4

 猫のヒゲのよく分からない尊さ、とても分かる。見つけたときになんか知らんけどテンションあがるんだよな。ただの毛だったら全然ありがたみ無いのに。いつの間にか落ちてるってのが大事なのかもしれん。

 そんなわけでにゃんこが可愛いし、1枚絵としてみればヒロインも可愛い。おかげである種のイメージビデオと言えるオープニング映像とかは嫌いじゃないのだけども……これ、ここから1クール分の伸び代ある? 多分無い気がするから現時点でちょっと間引きして考えないとダメなんだよな……1話目時点で「まったり、ゆっくり」というのはかなり意識した作劇になっていると思われるが、もう、出オチどころか「出てきても落ちてない」雰囲気がぷんぷんしており、すでに尺が間伸びしてるように見えてしまう。こういうのをゆったり楽しめないのがせっかちな現代人の罪なのかもしれないが……いや、でも別におもろいもんでもないやろ。1話目時点で何もかも結論が出てる話をゆっくり見せられてもなぁ……。

 原作出典が「pixivコミック」ということで、いわゆるTwitter漫画の「属性一発ネタ」みたいなところから膨らませた作品なんじゃなかろうか。近いアニメだと「先輩がウザい〜」あたりがあって、「こういう変なカップルの恋愛見てるの楽しいでしょ」っていうお話。いや、そりゃラブコメってジャンルがあるんだから楽しいことは楽しいのだが、せめてもうちょい刺激が欲しいのよね。設定自体は結構無茶苦茶なことやってるはずなんだが、本当にネタになる部分が「なんか凍る」しかなく、それ以外はふつーに地味な男女の惚れた腫れたしか語られていない。1週目はまだこれでもいいかもしれないが、今後に望みがつながる気がしないのだ。

 監督のまんきゅうさんはほぼショートアニメとかでならしてる人で、決して悪い仕事をする人ではなく、劇場版「すみっコぐらし」あたりは今作に近い「のんびりムード」がぴったり作品にハマっていてとても良い作品だったとも思うのだが、この味の薄さで1クールはいくらなんでも無茶なお題を与えられてしまったんじゃなかろうか。そりゃまぁ、大ヒットせんでもいいタイトルだし、ハナからそんな大それた結果は求めてもいないのだろうが……この作品の熱烈なファンで、ヒーリングミュージックのように流しておくだけで構わない、っていう層はどれくらいいるもんかなぁ。

 

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○「ツルネ -つながりの一射-」 ―

 こちらは4年ぶりの続編。ついこないだ劇場版もやってたはずなんだけど、すまん、そっちは観に行かんかった。

 未だ京アニ作品となると心の奥がざわついてしまう難儀な性分なので色々と邪念が混ざってしまうが、まず今作に関しては幸いにしてメインスタッフの多くはご存命であるというところは素直に喜ぶべきところだろう。作品への愛着はどうあれ、とにかく「京アニのアニメ」が観られるというそれだけで嬉しいもんである。

 ただまぁ、1期がそこまでハマんなかったのは分かりやすいジャンルの違いもあったが、そこまでドラマ部分に惹かれるものがなかったから。となると、1期、劇場版と挟んで「あんまり知らない状態」が増えてしまった今期でそこまで楽しめるかどうかはやや懐疑的。まー、正直言えば「説得力のある絵で弓道やってくれる」っていうだけでも一定以上の満足感が得られてしまうんだけどね。1話目についても、やっぱり弓を引くシーンになるとグッと「真に迫った」感があって気持ちがいいのよねぇ。休みだっつってんのに弓引かないと落ち着かない感じとか、的づけで悩んでる様子とか、そういう部分が「あったなぁ」ってんでしみじみきてしまう。

 今になって考えると、俺みたいな豆腐を通り越した豆乳メンタルな人間がよくこんな競技やってたもんだ。いや、俺の場合はどっちかってぇと「他人のことが気になってしょうがない」タイプなので、対戦相手がいない競技の方がやりやすかったってのは作中で言われてた通りなのかもな。ヒトカラみたいに一人で気軽に弓引いて帰れるレジャー施設とかねぇかな。

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○「テクノロイド オーバーマインド」 4

 ぼーっと観てたらラストで一気に不穏な空気になってワロタ。「1話目ラスト出オチ」っぽいけども。

 視聴開始2秒で上松の名前が出てきて「このおっさん、どんだけ仕事してんねん……」とびっくり。ビジュアルプリズンとか、ちゃんと回せてるんでしょうかね(シンフォギアとバンドリは回ってるよ! ほんとだよ!)。そんでこちらも全然知らないタイトルだったが、合間に挟まったCMによればソシャゲと並行したプロジェクトであり、そのソシャゲがめでたく1周年を迎えたとのこと。……この1年で1回も名前聞いたことないんだが……どんだけユーザーがいるんだろう。

 有象無象のアイドルソシャゲの1つといった印象だが、その特徴はなんと言っても「メインキャラが全員アンドロイド」という全く意味の分からない設定。まぁビジュアルプリズンの「キャラが悪魔」もよく分からんかったが、それでもきちんと雰囲気を出すための背景設定は出来ていたので「そういう胡散臭い雰囲気を楽しむもの」となんとなく察することができた。しかし、今作のアンドロイド設定、全く意味がない。むしろ「なんでこんな世界になってんの?」という設定の根本ばかりが気になってしまって話が全然入ってこない。いや、入ってくるべき話があんまり無いだけかもしれないけど。「地球温暖化によって人口が激減」(分かる)→「人類は労働力確保のためにアンドロイド開発に力を入れた」(分かる)→「その結果、ポンコツアンドロイドだけで同居生活を始めた」(?)→「ところでこの世界はアンドロイドでも歌って踊ってタワーの上を目指せるらしいぞ」(????)。なんだこの世界。

 人間と見まごう技術レベルのアンドロイドが存在している世界であるなら、主人公チームのポンコツ具合は全くもってそぐわない設定。人間がいないところでアンドロイドどうしの互助組織みたいになってる意味がそもそも分からんが(人間のサポートのために生み出された機械が、人のいないところで生活を営む意味がない)、そのアンドロイドがお互いにコミュニケーション不全を起こしたり、常識のないとんちんかんな発言でお互いに足を引っ張りあったり、そんな不良品はさっさと廃棄してしまえ。一瞬「ここまで非効率な活動を続けるアンドロイド個体なんているはずがないし、もしかしたらアンドロイドだと思い込んでる人間だったという逆転オチでは?」と思ったらすぐに首が外れるし。この技術レベルのロボが「ぶつかって簡単に首がもげる」という要素で機械っぽさを発揮するの、いったい何十年前のセンスなんだろう。

 そして、そんなポンコツたちのアイドルライブが人間の娯楽の中心になっているという絶望に溢れた世界。そこは流石に人間がやれよ。機械が歌うってことはボカロ以上に虚無&虚無じゃねぇか。さっきまでまともに歌を合わせることもままならなかった4人が、ちょっとしたきっかけでふつーにプロレベルのライブができるようになったわけだが、そんな些細なことで要素が激変してしまうような「アイドルユニット」を推せるわけがないだろう。成長を見守ろうにも、パラメーター1つをちょいといじったら見る影も無くなるわけで、それってアイドルでもなんでもない、ただの機械の音当てゲームである。何が楽しいんだろう。

 まぁ、既存のアイドル作品と違うことをやろうとして設定を盛り込んだ結果がこの形なのだろうけど……あんまり意義は感じない。動画工房、最近は画面クオリティの最低限保証がなくなってきてて1話目時点ですでに画に力がないんだよなぁ。あのラストだったので流石に気になって来週は見るだろうが、それ以降がどうなるかはちょっと分からない。

 

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○「文豪ストレイドッグス(第4期)」 ―

 あけましておめでとうございます。過去にあんまり正月休みが無かった当ブログですが、今年は珍しくがっつり空きましたね。特に意図したわけではないんですが、例年、年明けまでもつれ込んでた最終感想がスパッと年末までに片付いただけの話。逆に言えば、毎年どんだけ持ち越してたんだよ、とは思うが。あと、普段から何くれとなく書き散らしてないと気が済まない質なんですが、今年は別件で色々とアウトプットできてたのでストレスがたまらなかったってのもあるかも。そんなこんなで、今年も頑張って新番を追いかけていきましょうね。

 とはいえ、新年一発目はこちらの続編なのでそこまで書くことも無かった。振り返ってみればこの「文豪ストレイドッグス」というのも不思議な作品で、アニメ開始は2016年なのでもう7年も経つが、その間に評価がじわじわと上がっている。続編が続く作品って途中で飽きたり慣れたりしてそこまで興味が続かないことが多いので、こうして少しずつ印象が良くなる作品ってのは珍しい。参考までに確認しておくと、1期2期の評点がどちらも「5→5」だったのに対し、3期だけは最終的に6点になっている。その理由は色々とあったんだろうが、読み返すと逆の意味で「慣れ」が大きかったようにも思える。元々、原作がスタートした時点でちょっと目を通して「作家のこと馬鹿にしてんのか」というよく分からない憤りから嫌悪感を持っていた作品だったはずなのだが、五十嵐卓哉・榎戸洋司というズルい座組のアニメのせいでふつーに面白くなってしまい、いつの間にか「作家の名前を借りたキャラ」もきちんとオリジナルキャラとして立脚できるようになったもんだから、マイナス要素が消えて純粋に「面白いアニメ」までのし上がってきた形。

 4期となる今回は通しナンバーで38話目からのスタートになるらしいが、ぶっちゃけ前期が4年も前という時点でそりゃぁなんも覚えてない。覚えてないのだが、そこは制作側もしっかり備えているようで、まさかの社長と乱歩の過去エピソードからスタート。これなら前クールでやってたことを覚えてなくても問題はない。改めて、乱歩が出てきた時の今作は「そこそこミステリ」になって最低限の説得力を備えており、そこに肝心要のがっつりアクション作劇も絡んでいい具合に刺激が増している。改めて、ズルい作品である。

 長いシリーズになってしまったので今更改めて深掘りしようとは思わないが、きっと今期もこのまま楽しませてもらえるんだろうと勝手に期待している。

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「恋愛フロップス」 5→5

 何か野心的なことをやろうという意思は感じられる作品だし、個々の要素で拾い上げるべき部分もあった気はする。ただ、その狙いどこか散逸的になってしまい、ここぞという決めポイントが見出しにくい作品になっていた気がする。

 前半部分が徹底したエロバカギャグアニメ、後半はその世界を丸ごと飲み込んで、サイバー混じりのジャンプアニメのようなバトルに、生き死にを交えたヒューマンドラマを交えた展開。そんだけの要素をごった煮にして成立させようってんだから、今作の脚本家はどんだけ強欲なのかと驚くばかり。そして、おそらくこれが3話ずつの別作品だとしたら、それなりに成立していたんじゃないかと思える程度のクオリティにはなっている。特に前半のエロバカハーレムパートの間はまだ試聴するモチベがそこそこ高かったのでちゃんと見ていたのだが、どの話数でも潔く頭のおかしなことをやっており、温泉天狗回とかコンドーム魔法少女回とか、「振り切れたバカは大事だなぁ」ということを身をもって教えてくれる佳作(?)になっていたと思う。いや、バカなんだけどさ。受け付けない人にとっては本当にノイズでしかないんだけどさ。そういうバカって、やろうと思ってもできないクリエイターは案外多いわけで、狙った通りの振り切れ方に仕上がっていたのだからそれは評価してよかったと思うんだ。

 ただ、そこから伏線を回収して仮想空間を飛び出した後のドラマについては、いくらか安っぽさが気になった。まぁ、病気の彼女を看取る悲恋なんてそんなにパターンも無いから底が見えるってのは別に構わないのだが、今作の問題点は、むしろそうして別々なパートを強引に1つの看板の下で繋いでしまったことだったんじゃなかろうか。「前半あんだけバカなことやってて、今更こんなシリアスやられても……」という気持ちがなかったと言えば嘘になってしまう。また、これは後付けかもしれないが、序盤の段階で「この世界は裏がありますよ」ということは執拗に匂わされており、その「匂わせ」が突き抜けギャグにもどこか影を落としていたようにも感じてしまう部分があった。頭空っぽにして笑い飛ばしておけばいいのか、それとも後からひっくり返ることを前提として注意深く見守らなければいけなかったのか。それがはっきりしなかったせいで、どうにもうわついた試聴感になってしまった。

 これってすごく贅沢な悩みで、伏線なんて張らなくても今作は成立したと思うんだ。それでも、作り手側は1つの物語としての整合性を大事にして、きちんと「そういう世界に飛んでもおかしく無いだけの下地」を作ろうとしていた。それは誠実さとも言えるし、馬鹿正直さとも言えてしまうかもしれない。おそらく今作はこうして全くテイストの違うシナリオにグルリと展開していくそのギャップを売りにしたかったと思うのだが、正直に伏線を置いたせいでそのインパクトは確実に薄れてしまった。「まぁ、そういう世界だよね」と、なかば了解がある状態で先へ進んでしまった。そこはもう、エロバカに振り切って「どないやねん!」の勢いで誤魔化してもよかったんじゃないかと思うのだが、クリエイター目線ではそれも許されなかったんだろう。多分、ぶった切って強引に繋いだとしたら、それはそれで「こんなの無茶苦茶やんけ! 前後のつながりを何も考えてないクソ脚本!」と思われていた可能性もあるのだ。また、完全なエロバカアニメだと思ったら離れてしまう視聴者もいるかもしれないので、どこかで「餌」を巻いて「ほら、後半まで気になるでしょう? 続けて最後まで見てくださいね」という誘導をする目的もあったのかもしれない。見せなきゃついてこないかもしれないし、見せたら見せたで「もう見たから」と言われてしまうかもしれない。こんなもん、一番いいバランスなんて分かるわけないよね。だから、私もここまで書いてきた不満がいちゃもんだってことは薄々感じてるんですよ。

 でもまぁ、そんなことを考えながら観ちゃったもんでどっぷりハマれなかったのは事実です。最初に書いた通り、単発のお話としてはいいもんはあったと思うので、話数毎のバラ売りで見せていってもいいのかもしれませんね。いや、どんなセールスを狙ってるかは知らんけども。博士がコンドーム妖精の伏線回収した時の「アホか!」というあの感情、プライスレス。

 2022年最後の記事がこれかい!

 

 

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「チェンソーマン」 6→6

 世間的には随分物議を醸していた様子の作品。ま、なんにせよ話題になるのは悪いこっちゃないんだろうけど……なんかこう、現代アニメが抱える苦労を余計なまでに背負ってしまった作品、という気がするわね。

 まず、私個人の観点で言えば「ふつーに良いアニメ」である。とにかく金が掛かっていることは分かるし、作画演出に相当に気を遣って「アニメにした意味を見せつけたい」という意気込みが感じられる。これだけのクオリティでアニメ化されたなら何をか文句を言わんや、という感じ。シナリオラインについては原作をほとんど知らんかったので「こういう流れかー」とただ飲み込むだけだが、やっぱり「ジャンプにこれが掲載されてるのか……」というのはちょっと驚きですね。小学生のお子さんとかが読んで、情操教育にどんな影響があるのかはドキドキもん。まぁ、昔のジャンプ漫画でいえば「ゴッドサイダー」で育った子供もいるわけで……(だいぶニュアンスは違わないか?)。このアクの強さをアニメにしようとしたら、色々とハードルも多かろうというのも納得できる部分だ。決して「置きにきた」及び腰の作劇ではないし、アニメ作品として一本芯を通した責任あるお仕事ができていたんじゃなかろうか。

 とまぁ、作品全体の意義は認める派だが、世間的にやたらと嫌な方向に不満が湧き上がっているというのもなんとなく理解はできる部分。どうやら実写映画をイメージした作りを念頭に置いているらしく、アクの強さが売りの作品にしてはクドさが足りない、ってのが不満が持ち上がる一因になっている様子。そこはどの部分を一番アニメで拾いたいかという制作理念の差だよなぁ。私の場合、そもそも原作の絵があまり受け付けないもので、乱雑な線をアニメでスマートにまとめ上げてくれてる方が見やすいと思ってしまうタイプだが、そうしたクセもアクも丸々飲みこんで見事な画面を生み出していた「モブサイコ100」という作品が同時期に放送されていたことを考えると、「もっと挑戦せいや」と文句を言うファンが出てくるのはしょうがないところだろう。「解釈の不一致」ってのはどうしようもない現象である。

 どっちかと言うと、そうして「演出の方向性の違い」で議論が起こることはむしろ良いことだと思う。こうした話題作でもない限りはなかなか細かい演出方向にまで目を向けるユーザーは多くないだろうし、賞賛だろうと批判だろうと、「より丁寧に見て判断しよう」という流れがあるならそれはアニメファンとしては歓迎すべきこと。ただし気をつけねばならないのは、そうして議論が起こり誰かが「嫌いだ」と断じた際に、「なるほど、この作品はダメなのか」と思考を伴わずに飲み込むだけの消費者がいることであろう。おそらく、現代アニメはそうした「評判の流れ」に影響される部分があまりに大きすぎる。評価軸をきちんと定めた上で、良いところと悪いところ、好きなところと嫌いなところをしっかり見極める努力は怠ってはならない。

 今作とBLEACHではチャレンジしてる水準では比肩するものだと思っているので点数は同じにしている。話題作だからこのままシリーズが続けられるだろうという部分も一緒。せっかくこの方向に走り出したのだから、製作陣は恐れずに突っ走って結果を残して欲しいと思っちゃうのである。

 

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「勇者パーティーを追放されたビーストテイマー、最強種の猫耳少女と出会う」 4→3

 ないよォ、興味ないよォ!(画像略) 今期は農民とビーストテイマーがなろう界隈の二大巨頭ということになりました。互角の競り合いを繰り広げていたが……映像部分のショボさは農民に軍配が上がるが、シナリオの痛々しさという尺度だとこちらがさらに上手。いや、下手。「じょうず」「へた」でも「かみて」「しもて」でもなく「うわて」の対義語はなんて読むんだろう(正解は「したて」だそうです)。

 そうなんだよ、映像部分は割と減点要素が少ない作品ではあるんだよ。特に重要なのは女の子がどれだけ可愛く描けているかという部分で、1枚絵で見れば今作のモンスター娘っ子どもは割と可愛い。趣味丸出しのケモ要素多めだが、まぁ、タイトルにそう書いてあるんじゃしょうがないだろう。女の子が可愛く描けているハーレムものならそこまで点は下がらないんじゃないかとも思えるわけだが……それを埋めてあまりあるくらいに筋立ての痛々しさがキツい。ワシが一番苦手としているなろう要素じゃ。

 私がダメな要素1、主人公が本当に自分の実力について余計なまでに謙遜しすぎて気持ち悪い。いわゆる「俺なんかやっちゃいました」系主人公なのだが、そこに妬み嫉みや嫌がらせしたいという悪い感情がなく、純粋にヒロイン勢のために自分の冒険を頑張ろうとしたらたまたまた「やっちゃいました」という流れ。もう、それならちゃんと身の丈に合った活動をしてくれるかな? そこで遠慮するのは謙虚とかじゃなく、単なる客観視できてないバカだぞ? そんな情けない主人公をひたすら周りのヒロインがヨイショするというデザインも存分にキツく、女の子がいなければ自己肯定もできない主人公が気持ち悪い。

 私がダメな要素2、ザマァされる勇者パーティが本当にイタい。「悪い奴」として描くのはまぁしょうがない。というか、突き抜けた悪役として描いた方が構図が分かりやすくなるのでまっすぐなシナリオにしたいなら正解とも言える。でも、ほんとに「単なる性格が悪いだけのクズ」を勇者にしてしまうと、「じゃ、なんでお前そんな奴んところで働いてたんだよ……」という疑問がついて回るのでずっと気持ち悪いまま。勇者というポジションについてもあれこれ説明はあったみたいだが(例によってろくに聞いてないけど)、もし本当に勇者が絶対であり、この世界に不可欠な存在であるとするなら、離反してハーレム経営してる主人公は世界よりも自分を優先したダメな奴ということになってしまう。勇者がそこまで御大層な身分じゃないとするなら、やっぱり単なるバカである。勇者目線で散々「普通のビーストテイマーとの差」を見せつける展開になっているわけだが、重ねれば重ねるほどに痛さが増すし、重ねないと理解できない勇者チームの無能さが浮き彫りになる。最終的に単なる野盗にまで落ちぶれてるし……そこまで他者を貶めないと持ち上げられない主人公って……。

 今後のなろう、こういう方向性が先鋭化してくるとますますキツくなる。なんとか私のメンタルに優しい方向に進化していてほしいものである。

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BLEACH 千年血戦篇」 6→6

 いやぁ、オサレでしたね……。初代アニメからここまできっちりイメージの刷新を図れるとは……。

 考えてみりゃ、数年越しの再開(?)とはいえ、今作は原作シリーズの集大成となるラストパート。それまで培ってきた漫画原作やらアニメやらの何もかもを飲み込んだド級のクライマックスなわけだ。そりゃぼんやり見てても盛り上がってるのは分かるってもんでね。わたしゃ鰤フォロワーじゃないのでディティールはさっぱり覚えてないし、このシナリオに至るまでに何があったかなんて記憶の彼方だが、そこまで頭を使う漫画じゃないのでついていくのに大した労力はかからない。「そういやこんな奴いたな!」っていう経験を何度も重ねているうちに少しずつ記憶も修復されていき、たっぷり積もった歴史を体感することができるようになる。原作を毎週ダラダラ見せられるのは苦行だったかもしれないが、こうしてひとまとまりになったエッセンスだけをグイグイ飲ませてくれれば、素直な少年漫画として楽しいもんである。

 そしてそんな大仰な歴史を演出するオサレ演出の数々。この見せ方が正解だよなぁ。夕方アニメだと実現しにくかったクドさ優先のオサレアニメ。毎週垂れ流されるポエムにキュンキュンしちゃいますよね。作画リソースも贅沢盛りになり、アクションアニメとしても楽しめるし、とにかくキャラがわちゃわちゃしているのであっちもこっちも大騒ぎしてる様子を見ているだけでもお腹いっぱいである。こうしてみると、嫌ってたはずの漫画なのに内容は案外頭に入ってたもんだなー。

 今回はあくまで「最終章の序章」。今後は最後の最後までゴールを目指して走っていくことになるんでしょう。10年のブランクが空いてもこんだけ観られたんだから、こっから多少間が空いても問題はなさそう。のんびりやっとくれ。

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「後宮の烏」 5→5

 今期並みいる爆発作品の1つ。今期はあれよね、割と素直に「はいはい、爆発爆発」って思える作品が多かった気がするんだけど、今作もその代表格。不器用なカップルの辿々しいお付き合いを見て、「ガンバレッ」って応援したくなっちゃう。

 いわば「中華風『虫かぶり姫』」である。いや、単に順番の問題なのであっちを「西洋風『後宮の烏』」と表現してもいいんだけど、流石にあっちは後宮じゃなくてバリバリの正室だからな。さすがに語弊があるわ。いや、そんなんどうでもよくて、試聴時の印象はこの2作でかなり被るのよね。王族に座す者どうしの恋愛がテーマの1つになっており、ヒロインの方はちょっとどこかズレたところがある「おもしれー女」枠。身分や環境に振り回されながらもお互いの気持ちを少しずつ確認していき、いつしかその距離がとても縮まっていて爆発、そういうざっくりしたまとめ方をすれば、まぁ似てると言えば似ているし、似てないといえば似てないね。

 もう1点共通するのは、作品の大きなセールスポイントに「顔が綺麗」があるということ。「虫かぶり姫」のエリィはCV上田麗奈のパワーもあって(?)本当に可愛らしいルックスが魅力だったが、今作の烏妃も、とにかくビジュアルがふつくしい。中華風デザインってそこまで目にするものじゃ無いから目新しさもあるんだけど、目元のメイクの具合とか、髪型のデザインとか、全体的なルックス(ビジュアル)が本当に蠱惑的で、どうにもそそられる。こちらは妖の類を扱うお話ということもあり、ちょいとミステリアスな雰囲気で異質さを強く後押ししているのも惹かれる要因だろうか。1枚絵で見た時に今期一番美人だったのはもしかしたらこの烏妃だったかもしれない。

 ビジュアルイメージという点ではこうした「中華風」の雰囲気作りも作品全体の魅力の1つで、何気ない建物の外観、内装や料理の見た目1つとっても「あ、中華風だ」ってんでどこか憧れを持って見てしまう部分がある。別に中華風だからって憧れる理由もないはずなのだが、なんだろ、やっぱりこういう昔からある「ステレオタイプ中華風」ってどこかノスタルジックな匂いもあってそそられるのよね。これ、多分中国が作ったアニメの風景を見てもそうはならんのよ。日本人が考えて、日本人が作ってる「なんちゃって中国」だからかえって理想化されて綺麗に見えてる部分はあると思う。

 とにかくそうして見た目に美しい作品だし、メインヒロインの烏妃は可愛い。従者の九九だって可愛い。そんならもっと点数上げてもよかったじゃん、とは思うのだが、如何せんお話の方は……まぁ普通なのよ。「宮中にお化けが出ました」→「なんやかやで悲しい話や救われない話がありました」→「事情をだいたい理解した上で、祓っておきました」が基本形で、各々のショートストーリーにあんまり差がないというか……その間にきちんと烏妃と帝の関係性なんかが進展し、烏妃の出生についても掘り下げられているので決して同じことの繰り返しではないし、中心となるロマンス要素は割と魅力的だったとも思うのだが、やっぱり1つ1つのサイドストーリーにもうちょい厚みが欲しかったかな。毎回出てくるヘンテコ中華風人形劇の画面は好きだったけどね。

 でもまぁ、毎週見てても特に退屈はしないし、アニメとしての一見の価値はあるクオリティだと思いますよ。思いっきりデレた烏妃が今後宮中でどういう生活を送っていくのか、続きが見てみたい気もするな。

 

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