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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ハイ、劇場版です。これでこの1ヶ月で映画館に足を運ぶのは6回目です。GWを挟んだこともあり、結構なハイペースでしたね。やっぱ映画館で作品を観るっていう体験は特別なものなので、多いに越したことはないと思ってるんですが……まぁ、観たい作品があるかどうかって問題もあるし、あとはお財布に優しくないという問題もあるし……(本当に高くなりもうした)。とりあえず視聴予定の作品はこれで一区切りかな? アイナナの映画もちょっと気にはなるが……ライブ中心の作品っぽいので俺が求めるものとはちょっと違いそうだしな……。

 ちなみに、こちらの作品は珍しく封切り間もなくの視聴となったため、普段と違って劇場は割と人で埋まっていた。普段ガラガラのシアターにしか行かないのでこういう状況はあまり慣れておらず、当然観客の母数が増えたもんだからマナーの悪い客がポツポツいて、終演前にスマホの光がチラチラしてピキったりしてました。一番ありえんと思ったのは、途中でいびきが聞こえてきたことですね。何しに来たん?

 さておき、久しぶりのPSYCHO-PASS。一言で言うと「難しい作品」でしたね。「重い作品」と言い換えてもいい。長きに渡る歴史の節目、10周年となる記念碑は、いろんなものが詰め込まれた、相変わらず頭を悩ませる作品になっております。はっきり言って、ヘヴィーユーザー以外は余裕のお断りです。

 

 

<てなわけで以下ネタバレ注意>

 


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 小糸はスシを「寿司」じゃなく「鮨」と書くタイプ、第6話。今調べたらどちらでも意味は変わらないらしいですが、もともとは「鮨」があり、江戸時代に縁起言葉として「寿司」の表記も使われるようになったそうです。もしかしたら、エルダが読み書きを覚えた時代には「鮨」しかなかったのかもね。

 サブタイも意味深で良いですが、相変わらずの空気感で本当に見ていて幸せな気分になれる作品。今回はいよいよキャストロールもわずか4名となり、ほとんどの時間を小糸とエルダの漫談だけで埋めるようになっている。特にBパートの構成は「2人して延々スカイツリーを登りながらちょっとした江戸時代の小話を聞く」というaudibleみたいな展開なんだけど、エルダの声がいいもんだからただ聞き入ってしまう。このアニメ(とか原作漫画)でちょっとでも江戸文化に興味を持ってくれる人が増えたら、一介の落語ファンとしてちょっと嬉しいかも。

 Aパートは試験勉強のお話。小糸さんはどう見ても要領がいいタイプじゃないのでちゃんと勉強しないとダメみたいだが、まず学業成就のお守りから入っちゃうあたりは神社の娘らしいと言えるのか、それとも「浮気者」と言えるのか……まぁ、エルダ自身が「別に自分は神通力なんて持ってないし、お守りもご利益なんてあるんかい」と言ってる身なのだから自分のとこのお守りじゃないものを持っていたとしても責められた立場ではないんだけど、普段から内に内にこもってるもんだから、こういうタイミングで時折メンヘラじみた言動を見せてしまうのかもしれない。お守りからわかる「浮気」ってのも珍しいが。

 小糸さんは高校1年生だろうが、果たして日本史で江戸時代をやる必要があるんですかね、というのがちょっと気になったポイント。いや、どうでもいいんですけどね。私の高校時代は、1年生の時に全学年共通で現代社会をやって、2年生からコース分けして、日本史・世界史・地理のどれかを「B」の範囲で始めるというデザインでした。私は日本史だったんだけど、当然古代から順番にスタートするもんで、2年生が終わった時点でまだ室町時代くらいにいた気がする。受験が迫る時期に近現代史を超特急ですぎちゃうのが、母校のお約束だったらしい。小糸さんも持ってる教科書は「日本史B」だったのでそれなりにちゃんとやるはず(リーフデ号は適当にやったら出てこないよな)。どういうカリキュラムなんだろうね。

 そして、エルダは本当に江戸時代にどういう身分で、どういう仕事をこなしていたんだろう。今回一番衝撃だったのは、異世界転生最初のハードルである「言語の壁」にエルダが思い切りぶち当たっていたということ。どこぞのおじさんみたいに必死になったら翻訳スキルが発動するなんてこともなく、マジで一から右も左もわからぬ世界で日本語を習得したようだ。めちゃめちゃ大変だったと思うのだが、まだその時代のエルダは気力があったのか、はたまた生き死にがかかってきたら流石に真面目にやるのか……しかも家康に召喚されてしばらくは一緒に行動してたし、なんならヤン・ヨーステンとかとも面識があるっていう。神社自体の歴史が「400年以上」と言ってるのだから、もう転移してすぐに御神体扱いだったんだろうなぁ。ちなみに小糸の試験勉強を見て、久しぶりに「単語カード」の存在を思い出したけど、今にして思うと、あの単語暗記法、めっちゃ効率悪いよなぁ……詰め込み教育の権化みたいな存在だ。

 Bパートは「スカイツリーと富士信仰」。いいね、夜の薄暗いスカイツリーをちょっとずつ登りながら、滔々と語られる富士信仰のお話。いつも通りにエルダが喋ってるだけなのに、どこか厳かな気持ちで聞いちゃう部分がある。エルダがまつられたのが神道系の神社だったということもあり、土着の富士信仰との相性は悪くなかったのだろうね。私の認識だと富士信仰が本格的に民間に広まったのって人の移動が増えた江戸期だったという印象があるのだが、もしかしたら江戸の街に鎮座したこの長耳が富士に信仰先を押し付けたなんて背景もあったのかもしれません。

 「最新鋭の技術の象徴たるスカイツリー」「古き良き日本文化の体現である神事と巫女」「なんの関係もない異世界エルフ」という組み合わせが実にこの作品らしいミスマッチを醸し出していて日本文化のおおらかさというか、一番の妙味を見せてくれている。これって、サイバーパンクと八百万の神とプレインズウォーカーが絡み合う神河次元の物語と全く同じ構図なんだよな。ニッサも神河にプレインズウォークして抜け出せなくなってたら、翁院とかで祀られる存在になっていたのかもしれませんな。

 ご来光と共にいつも通りの子供の喧嘩に戻ってめでたしめでたしになる安定の締め。清々しい気持ちで、次週を待ちましょう。誰か鮨をおごってください。

 

 

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 もやもや ジタバタ、第6話。人間関係の話なんざ大きいも小さいも簡単も難しいもないのだろうけど……でもやっぱり、この2組の関係性は、どうにも難しい……。

 今期は構成がまず難しいな。カレッジの内情にどこかでグイと踏み込むのかと思ってるんだけど、なんかこう、「学校」→「自宅」→「学校」→「自宅」みたいな展開を繰り返しており、今回は一切カレッジ内での話をせず、まさかのアリスちゃんメイン回であった。確かに、カレッジに来てからは至極当たり前のようにしてチセとの交流を深めているアリス(あとエリアスと同僚関係が深まってるレンフレッド)だが、この2人がどんな状態、どんな気持ちでカレッジに在籍してるのかってのは今まで一切描かれてこなかった部分。まぁ、サブキャラなので描かれなくてもいいという話ではあるが、今回はおそらく、チセがエリアスとの「関係」についてちょいと悩んだこともあり、冷静にそこを見つめ直す1つの動力として、「もっと面倒くさい2人を外野から持ってくる」という展開になったのだろう。

 アリスがレンフレッドに大して抱えている感情はなかなか一言では表せないものだろうなぁ。チセ×エリアスの関係性の共通点は、どちらも「命の恩人」であったという点。チセはエリアスに買われて一応は命を救われた形だし、アリスはレンフレッドに拾われて人生をやり直せた。そこは全く同じなのだが、最初からある程度利用価値を見出してチセとの関係性を積極的に築きにいったエリアスと異なり、レンフレッドの場合は(おそらく)純然たる善意からアリスを拾い、彼女を一人前にして自分から巣立てるように育てている。ハナから目的意識が違っている。そのため、チセは「お嫁さん……ってどう処理したらいいんだ?」ってんで「近さを測る」方向に悩んだが、アリスちゃんは運悪くレンフレッドの「娘」発言を聞いてしまい、「遠さを測る」方向に悩み出してしまった。

 そりゃまぁ、歳がいくつ離れてるかもよく分からんし、「恋人どうしになって、ゆくゆくは結婚を……」なんてことをアリスが具体的に考えていたわけではないのだろうが、「お嫁さん」が望んだ役割かどうかは別にしても、少なくとも「娘」が望んだ位置ではないというのが、今回本人もぶちまけた通りの不満。どうやらアリスちゃんの場合、レンフレッドとの距離が遠いことの中でも、「実力を認められず、半端者として期待されてない」という部分が一番納得できない様子。「好き嫌い」よりも「勝ち負け」の部分を気にしちゃうタイプ。まぁ、彼女の性格を考えれば致し方ない。

 そうして不満を抱えてちょっと家出(?)して似たような境遇のチセに人生相談を行ったせいで、なんの因果か先にチセの方が悩みを自己解決させてしまった。「エリアスがお嫁さんという言葉をどの程度の意識で使ったのか問題」はずっと気になっていたことだろうが、これだけの付き合いでチセだってエリアスの人となりは充分に理解できている。想定の「内」に収まった彼の返答にちょっとガッカリしながら安堵もしたし、そこから確実に変わりつつある2人の関係性を改めて言葉にして共有できたことで、新たな一歩を踏み出すこともできた。「ロマンスなんてなかった」ってことを理解することで相手との距離が縮まり、ロマンスの萌芽になっているっていうのがいかにもこの2人らしくて良い進展。最近はエリアスもだいぶ素直に感情を表現できるようになってきましたね。そして感情を自覚できるようにもなってきましたね。

 そんなおめでたい2人とは対比的に、結局アリスちゃんの方は未解決で終わってしまって残念無念。とはいえ、正面突破以外の手段なんてなーんも持ち合わせていないアリスちゃんのこと。たまったイライラを直接レンフレッドにぶつけることで、「あたしゃこういうことで悩んでるし、お前にイラついとんねん!」という事実を示すことには成功している。レンフレッドの方も、「うわぁ、面倒なこと聞かれてたな」とは思っただろうし、とりあえず現時点では当たり障りのない返答で「分からずや」にはなったが、多分あんだけアリスがイライラしてるのを見ちゃったので、流石に何かしら態度を変化させる部分は出てくるだろう。その結果、2人の新しい関係にどんな名前がつくかはまだ分からないけどねぇ。

 サイモンは「関係性なんて解釈次第でどうとでも取れるよ」とは言っていたが、結局解釈が人それぞれで違うところに軋轢が生まれるだけなのでね。正直あの2人がこのまますれ違い続けて残念な結末を迎えるなんてことは心配しちゃいないが、早めにアリスの感情をケアして、もうちょい笑顔が増えるようになるといいですね。ほんと、史上最も目つきの悪いどうしのカップルだぞ。

 

 

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 今作のタイトル、墨付き括弧(【】)も含めてだったのね、第5話。今まで知らんかったから裸で表記してたんですが、改めて認識したので今回から表記を変更しています。だからなんやねん、という話だが、もしかしたらこの括弧の有り無しが今後影響するかもしれないからね!(どこに?)

 サブタイは「恋愛リアリティショー」だが、単話としてはラストのYouTuberコラボのインパクトがデカすぎたもんだからアクアの番組の方の印象はあんまし残ってない。まぁ、今後の展開を考えたら新キャラが大量に登場したあっちの方が重要なのだろうけど。アクアがさ、意外とガードゆるいところあるのよね。「ショーだ」と分かった上でイヤイヤ付き合ってるのは明らかだし、おそらく番組中で何か傷跡を残そうなんて思ってないだろうから適当にこなして事なきを得ようとしてると思うのだが、その割には初めて会う共演者に割と自分の内面に肉薄することも平気でしゃべっちゃってるのよね。まぁ、あれだけの対話で彼のトンデモすぎる人生の何かが漏れるわけでもないだろうから多分大丈夫だろうが……一応の一応、ほんとに一応、どっかで「実は双子がアイの実子だった」っていう事実が漏れてしまうといろんなところに問題が出るかもしれないね。それだけでスキャンダルなのは確実だし、アクアの目的を考えると、最悪ターゲットがめちゃめちゃ頭の回る慎重派だったら逃げられてしまう可能性もあるわけで。ほんとならアクアは(できればルビーも)目立った行動などせず、自分たちの隙を見せない人生を送るのが一番良いのだろうが……まぁ、そうもいかないルートを選んじゃったのでしょうがない。

 というわけでアクアが今後テレビ番組でどんな立ち回りを演じるかは次回以降だ。今回最大の注目ポイントはやはり有馬かなの事務所所属とアイドルデビュー。気づけば今期潘めぐみは「スキップとローファー」でもメインキャラだし、いいタイミングで変な噛み合い方のキャラを受け持つことになった(あと「贄姫と獣の王」でも面白い役で登場している)。こういう流れというか、巡り合わせってほんとに不思議。そんな有馬かなは、双子との腐れ縁もすっかり馴染んだというか、諦めてしまった部分があるようで一切素の部分を隠すことがなくなった。おかげで彼女の打算はありつつも仕事に対して真摯な性格はよりわかりやすくなり、あのアクアですら一定の信頼をおくキャラになっている。流石にルビーを「メインヒロイン」というわけにもいかないので、アクアを中心としたドラマのヒロインポジションはかなということになるんでしょうかね。まぁ、芸能界が舞台なので今後も可愛いキャラがわちゃわちゃ出てくる可能性は高いが。

 恋愛リアリティショーの方で加わった女性キャラは石見舞菜香・大西沙織、そして大久保瑠美と、これまたゴリゴリに近距離パワータイプの役者が出揃った。別に今後は珍しい現象でもなくなるだろうが、石見・羊宮が同作品で並んでる状態は結構な光景である。そして事前のキャスト表とかからすると、どうやらるみるみ演じるYouTuberは今後も作品に大きく関わってきそうで期待大。嘘みたいなテンションのキャラを嘘にしない、それが声優の力である。

 そういえば今作は「YouTuber」っていう名称使用がOKなのね。よくアニメだと「ワクドナルド」的な別名称を使ってることが多いんだけど、ちゃんとGoogleに許諾とってるってことなんですかね。

 

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 ちっちゃなちっちゃな、ちっちゃなお話、第6話。人間関係なんてもんは、ほんとにちっちゃくてどーでもいい悩みの詰め合わせセットみたいなもの。だからこそとても身近で、切実なお話。

 結局はさ、まだまだ美津未と聡介の関係は「友達以上、恋人未満」なわけじゃないですか(「友達以上」には友達が含まれるので)。そういう状態の2人が、互いに距離を計ったり、距離を置いたり、距離を間違ったりするところから関係性は深まっていくわけですよ。いうても高校1年生の1学期のことであるし、今回のことでよく分かったように、2人はこれまでの生い立ちも、人生観も全く異なる水と油みたいな存在。あの入学式の出来事が本当に奇跡みたいな巡り合わせであり、よっぽどのきっかけがなければ一生交わることがなかったかもしれないくらいの距離がある生き様である。だからこそお互いに分からないことだらけだし、意識しなければそれを「詰める」ことなんて出来やしない。お互いに「違う」ことは知っていても、それが「合わない」とは認識してこなかったのだ。今回のお話は、そんな不思議な距離を持った2人が、初めて「違うこと」を意識し、問題だと思ったお話。

 個人的には、私の生き様と性格のせいで圧倒的に美津未に共感を覚える。まぁ、私は美津未と違って疾患レベルで対人関係に不全を抱えているのでもはやうまくいかなくなって久しいが、「自分ルールというか、正義が強すぎて、杓子定規が他人にうまく当てられぬ」という感覚がとてもよく分かる。学生時代に「学校をサボる」なんてことは1ミリたりとも考えたことはなかった。いや、正確にいうと何度も考えはしたが、それがあまりに大きな罪であると考えていたため、1度たりとも実行できない人生だった。そんな自分にあり得ない選択を平気で取ってしまえる聡介を、美津未の想像力豊かな脳が勝手にイメージを膨らませて暴走しちゃうのは致し方ない話なのだ。もちろん美津未は「聡介は悪い奴じゃない」という部分に関しては無根拠に信じているために「大きな」問題にはならないが、いざ1つの問題への向き合い方を突き合わせてみると、これまでの人生観の違いが微妙なズレとなって、喧嘩というには小さすぎるような、かえって処理に困る軋轢を生んでしまうわけだ。この「気にしなくてもいいくらいのもんだけど、やっぱり気にしちゃう」っていう感覚がとてもよく分かる。

 そして、「やっぱり気にしちゃう」ことにかけて岩倉美津未という人間ほど真正直な奴はいない。ひたすらに思い悩み、不器用ながらもなんとかベストな答えへと辿り着いた。聡介の方もそんな美津未のことを悪しからず思っているわけで、正面からぶつかってきた美津未を受け流すなんてことはしない。思わず腕を掴んでしまったあの時の反応は、普段からのらりくらりと対人関係をかわし続けてきた聡介が見せた、貴重な「素の反応」。美津未の真面目が、聡介からも「真面目」を引き出したのだ。お互いにさらに一歩を踏み出し、いよいよ「友達以上」のステップが変化を始めそう。

 そうなんだよなぁ……ついに美津未が「その可能性」を認識してしまったからなぁ……ステージが変わると、ますます美津未が何をしでかすか分からないのでドキドキもんだよ。周りのお友達はいい人揃いなので、うまいことサポートしてあげて欲しいもんだ。個人的に、「ははぁん、こいつ、聡介とトラブってんな?」って気づいた江頭さんが、特に意識してないんだろうけどすぐさま自分の前髪確認して「ワンチャンに備えとこ」みたいな動きしてるのがすげぇ好き。いや、別に悪意も他意もないだろうけども。ちゃんと自分本位で動けるお友達なので、逆に信頼できるのよね。

 

 

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 センスの話しなくなっちゃった……第5話。何が起きるか分からないトンチキ舞台アニメ、センスの話がなくなっちゃったら案外普通のお話に……はまだなってない。なんだろね、この絶えず流れ続ける不穏な空気は。

 思いの外早くに訪れたダイスターへの直線ルート。次の演目ではここなはまさかの主役に抜擢される。いきなりド新人に主役を任せるってのはいくら「かぐや姫」の時のちょっとした功績があったとはいえ異例の事態であり、ぱんだをはじめとして他の座員だって納得いかない。ただまぁ、このイレギュラーが起こった理由についてはラストシーンでぱんだが看破していた通りだろう。シリウス座の当座の最大目標はあくまでも新妻八恵という稀代の怪物をダイスターに押し上げること。そのためだったら手段を選んでらんねぇってのが柊を筆頭にした経営陣の総意であるらしい。そして、八恵を主役のアラジンではなくランプの魔人に配置したのも八恵が語っていた通りの狙いがあり、純真無垢で真っ直ぐな「主人公」ポジションばかりをこなしていたのでは「役者」新妻八恵に新しいステップを踏ませることができない。「アラビアンナイト」は一応アラジンが主役という配置ではあるが、冒頭にみんなが言っていた通り、ランプの魔人は主役を食う勢いで出てくる「新たな主役」だ。今までと違うポジションに八恵を置くことで、ダイスター候補にさらなる刺激を与え、進化させるのが目的ということだろう。そしてその際に、主役が八恵を食ってしまうようでは後々に支障をきたす。そこで、柊の指導の下で徹底的に「急拵え」したここなをアラジン役に立てることで、主役を「食う」流れを最低限の損害でまかなおうと、そういうことなんじゃなかろうか。噛ませ犬、当て馬、踏み台、いろんな言い方があるが、つまりはそういうこと。

 今回ずっと不穏な空気がにじんでどこか気持ち悪かったのは、そうした劇団側の思惑があるということを匂わせる演出のせいもあったのかもしれないが、一番の原因は新妻八恵という人間の底がなかなか見えず、どこまでが本音で、何が彼女を突き動かしているのかが分からなかったせいではなかろうか。舞台の上でいきなり「直接対決」することになったここなと八恵。日常生活にも八恵が転がり込み、その圧倒的カリスマでここなを巻き込み、嫌でも日常シーンに刺激と変化をもたらしてしまうという展開、私の勝手な妄想では「あまりの八恵の輝きに当てられ、本番前にここながぶっ壊れる」とかいう展開も想像できてしまった。あまりに大きな存在を意識しすぎて演技プランが崩れ、ボロボロになってしまうという流れ、すでにここなはその前哨戦みたいな体験をいっぺんやってしまっているだけに恐ろしいのである。

 ただ、今回のお話を見るに、おそらく新妻八恵という少女が悪意を持って何事かをなすことがない、「玉のような少女」なのはおそらく本当なのだろう。彼女は柊の指示でもってここなのところへ転がり込んだし、全ては舞台のためになると思っているからこそ、上層部の意志のままに出来ることを全てやっている。ダイスターになるという夢も決して嘘ではないだろうし、そう遠くない未来、自分がその座に置かれる予定だということも理解しているはず。しかしその上で、やはり彼女には影もある。それがはっきり見えたのは、雨の中ここなとポスターを見てここなの「願いごと」を聞いたシーン。ここなは何も考えずにあの願いを口にしたが、どうやら八恵には2つ目の願いは相当ひっかかったようである。ここなは八恵がダイスターになることを願った。しかし、3つ目の願いとして「自分がダイスターになること」は願っていない。結局、ここなもこれまで八恵の周りにいた「八恵をダイスターにしようとする」大人たちと同じなのか。そんなことに、小さな失望を持ってしまったかのように見える。

 八恵の真意は未だ分からない。ただ、我らが主人公・ここなさんと、その忠実なる遠隔自動操縦スタンド・静香さんがこのままで終わっていいはずがない(あとツンデレフレンド・カトリナさんもこのままで終わっちゃいけない)。特に静香の今後の挙動は要注目。彼女は、ここなが八恵に取り込まれてしまうことを防ぐ最大にして最後の防波堤である。下手したら「八恵に取り込まれることで静香の存在そのものが失われる」みたいな超絶鬱展開だってあるかもしれないのだから、なんとしてもここなの自我・自尊心・スターとしての傲慢さを育む必要があるのだ。そうなってくると、静香・カトリナというここな親衛隊の働きは大きなキーポイントとなるだろう。さて、八恵という「大ボス」にどのように立ち向かうことになるのか……。

 

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 不眠症でも恋がしたい! 第5話。もう、完璧に出来てますけどね。「男女が同じ布団で寝る」と言う言葉が、ほんとに字義通りの意味のみで成立するというレアケースな作品。

 Aパートの切実さは前回通り、いや、実地での体験なので前回以上か。あんなもん、寝られるわけがない。普段と違う環境で、周りには雑音があまりに多く、すぐ近くに大して親しくもない人間の気配が常にあり、疲れているという純粋な肉体的苦痛を伴い、さらに明朝は早く起きなきゃいけないというプレッシャーもある。寝られない理由のオンパレードである。おまけにこの日は雨まで降りまくり、もう全ての環境が不快のMAXを更新。こんな状況でぐーすか寝ていられる人間の神経が分からない。丸太は普段以上に不眠に追い詰められ、全ての事物への嫌悪を重ねていく。前回の一件で多少なりとも距離が縮まったチャラ男であったが、残念ながらお互いに歩み寄るなんてことにはならず、チャラ男側から一方的に丸太にまとわりつくだけ。丸太側の事情など汲み取ってくれる繊細な神経は持ち合わせていなかった。

 そうして切羽詰まった地獄のような2日目の夜。「かわいそうだなぁ丸太」と私が本当に同情し、苦しくなっているところに変化が訪れる。そう、寝られないなら諦めて起きようの精神。こっそりカメラを持ち出した丸太を待っていたのはもちろん伊咲だった。はいー、もう報われたー。どんだけ寝られなくても夜中に女の子と逢引きできるならもう報われたよー。流石に1日目の雨の中では出会えなかった2人だが、約束通りに晴れた夜空の下ではきちんと待ってくれていた。畜生、同情して損した。いや、不眠についての根本的な解決は出来てないのだが……でも、あんだけ楽しそうに2人してはしゃいでりゃ、そりゃもうどうでもいいよね。伊咲の方も一応眠れない苦しみはあったはずなのだが……やっぱり同病が相憐れんでいれば痛みも和らぐということだろうか。

 今作はどこまでいってもラブがメインの作品なので、伊咲が待っていたあの海岸がとにかく楽しく、美しくあればそれでいい。満天の星空の下、海に輝く星々の影が本当に綺麗。美しい景色と可愛い女の子。それ以上何を望むというのだろうか。共同作業の写真撮影も少しずつ慣れてきており、きちんと共通の目標を持った「部活仲間」の連帯感を強い。互いに、一緒にいる時が一番眠れるという認識も共通しており、何から何まで一緒にいることが幸せという本当に腹の立つカップルである。まぁ、ここまでピッタリだと他所から文句を言うのも野暮だしなぁ。ゆっくり休んで、ゆっくり一緒にいればいい。

 ちなみに、あんまりわざわざ書くようなことでもないが、私の場合はどんだけ親しくても隣に人が寝てる状態はとてもとてもダメです。ダメでした。もう、そういう人生だと思って諦めるしかないのです。

 

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 最近、近所に貼られてる「子猫譲ります」の貼り紙を嘆息混じりで眺めています、第5話。このアニメ、ほんとに出オチのワンコンセプトアニメで今回はいよいよおっきな新キャラ投入すらなくぼんやりした展開なのだが、それでもただひたすらに共感と「カワイイ」だけで満足度を上げている。ハァ……猫かいてぇ。

 Aパートは「猫科の大型獣、そして子猫」。そうだねリザ、ついに虎やライオンの類の存在に気づいてしまったね。ネコ科は基本的に全部可愛いし格好いいし、子供の時は無条件で可愛くなってしまう罪な存在なのだよ。残念ながら虎やライオンを飼おうとは思わないけど……子供の頃の「まんま猫やんけ」みたいな鳴き声とかたまりませんよね。ムックルみたいなお友達を作って背中に乗りたいです。そういや、ネコが可愛いのって人間の手による品種改良の功績も大きいと思うのだが、ライオンとか虎も全部ひっくるめて「可愛い」と認識してしまうということは、あいつらってハナから人間に愛されるべくして生まれ、進化してきたということなのだろうか。天敵でしかない大型肉食獣を「可愛い」と認識してしまう人間の認知機能、バグりすぎだ。

 そして子猫とかいう反則以外の何ものでもない存在。リザの言葉を借りるなら「かわいさの天国」である。あっという間に大きくなっちゃうから期間は本当に短いが、子猫の期間の愛くるしさ、プライスレス。でも里子に出された子でもペットショップで買う子でも、本当に一瞬だから子猫期間ってほとんど一緒に過ごせないのよねぇ。世界の無情だわぁ……まぁ、大きくなっても可愛いですよ。太々しくなって腹出しておっさんみたいに寝てる愛猫の姿は今でも瞼に焼き付いています。ちょっとくらい踏んでも平気でした。もにもに。あとAパートに関してはなんかちょっとだけラブコメ要素混ぜ込まれてたけど、上田麗奈ボイスについてもカワイスギがクライシスです。

 Bパート、パグ。正直言うと、私は犬も好きだけどパグに関してはやや微妙派。いや、ここで派閥間の対立を煽る気は無いのだが、多分「自分で飼いたい犬」ランキングではかなり下位に位置すると思うし、道で出会っても「ぶっさww」って思うことが多い。ただ、なんかの拍子で「あれ、これはこれで超可愛い……」と思うタイミングも結構頻繁にある。なんなんでしょうね、あの造形は。……でもまぁ、やっぱりモフれる犬がいいな。コーギーが最優先、次点で柴。道で柴犬の散歩とすれ違うと、物惜しげに振り返って柴のケツを見送る不審者が私です。犬も……飼いてぇな……。

 ところで、今回もちょっと話題になってましたが、「自由と束縛」って皆さんどうお考えですか? うちの実家、私の幼少期の家猫は好き放題玄関から外に出られるようにしていたので、何匹かは交通事故で失ってるんですよ。他にもよそ猫との喧嘩が原因で病気になっちゃったりとか。その結果、最後に飼ってた奴らは完全に室内飼いに切り替えて、最初のうちは「閉じ込めてるみたいでなんか申し訳ないな……」って思ってたんだけど、そのうちに「これはこれで幸せなのかも」と思えるようになった。まぁ、田舎で家が無駄に広かったおかげもあるかもしれないが……流石に今住んでるクソ狭ルームで猫を飼うことはできないだろうし……どれくらいのサイズだったら、猫の幸せを維持できる及第点になるんでしょうね。今の世の中だったら、もしかしたら六畳一間で猫飼ってるところもあったりするんかなぁ。

 

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 おかえりゴルフコース自動生成装置! 第18話。やっぱこのアニメの主役はお前だよ……初っ端のダムから放水するくだりの意味はよく分からんよな!

 というわけでカトリーヌさんが頑張ってくれたおかげで久しぶりに裏ゴルフ界と戦うことができました。しかし残念ながら、艱難辛苦を乗り越えたイヴの前には「アメリカ裏ゴルフ界ナンバーワン」と呼ばれたプレイヤーですら荷が重かったようで、「なんでお前それでナンバーワンになれたんや」というよく分からんマゾヒスティックメンタリズムをとっととぶっ壊しての完勝。多分、もう今後2度とゴルフコース自動生成装置の出番は回ってこないだろう。大変残念である。

 日本からイチナも呼び出して準備万端なイヴ。イチナさんは多少イヴに振り回された経歴があるとはいえ、基本的には穏当な日本の女子高生である。それがいきなり遥か異国の地に呼び出され、いきなりチャカを突きつけられるとんでもない裏社会に飛び込んでしまう(あと、突然地下に連れ込まれて頭のおかしな機械を見せられる)。普通の日本人ならテンパって使い物にならなくなるところだが、イヴさんが見出した唯一無二の相棒はそんなことじゃぁへこたれない。すぐに状況を飲み込み、すぐにゴルフ脳にスイッチ。見事にキャディーの仕事を務め上げるのである。どうにもこの世界の住人は鋼のメンタルが多すぎるが、まぁ、スポーツに携わる人間はそうでなくちゃやってられないか。

 カトリーヌさんをボコったことにより、イヴはめでたくプロへの道を歩むことができるようになった。おじいちゃんも照れ隠ししながら万全の支援をしてくれるだろうし、イヴのプロ転向もそう先のことではなさそうだ。そして、そんなプロへのルートを考えた時に一番不安なのは、「日本編もつまらんかったし。裏ゴルフ要素がなくなっちゃうとまたつまらない試合が待ち受けているのでは……」という先行きの話である。どうやら来週は一旦日本の葵目線の話が挟まりそうだから大丈夫かもしれんが……プロのお行儀のいい試合は描きようがない気がするけどなぁ……せめて今回の相手が見せたダーティープレイくらいのちょっとした工夫は見せて欲しいものだ……ところで「すべり粉」ってなんぞ?

 個人的な今回の推しポイントは、回想シーンでちょろっと出てきただけなのに、対戦相手に対して散々な罵詈雑言を吐いて心をへし折るだけで終わったシャアです。なんでそんな責めるんだよ。かわいそうだろ。

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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