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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「うる星やつら」 5→5

 こんなもんだと思うよ。強いて残念な点を挙げるなら、新しい「うる星」を作ろうという心意気があるなら、最後に「ラムのラブソング」は要らんかった気もするということ。まぁ、ちゃんとすみぺ版の新規録り下ろしだし、あくまでリスペクトの範疇だろうが……。

 正直、特に悪い点は無いと思ってる。原作に何の思い入れもない人間からみて、「ははぁ、うる星やつらってのはこういう漫画だったのだね」ということが改めて理解できるし、映像クオリティは平均以上を維持していたと思う。テンポの良し悪しは正直何とも言えんが……今の時代にコテコテのるーみっくギャグを再現しようとしたら多少ギクシャクするのはしょうがないんじゃないかなぁ。こう、1ネタ1ネタがまだ派手目な時代だし、滑ったような印象がちらほら見えてもそれは時代性の齟齬だという気もする。個人的にはこれよりもやや映像部分で下にいた気がする「境界のRINNE」の方が楽しめたのは間違い無いのだが、多分それって作者が狙った方向性がきちんと時代に合わせてアップデートされてる証左だと思うのよね。もし受け入れられない層があるのだとしたら、それはアニメ側の責任よね。

 とまぁ、ここまで一応「旧作が良かった」層に向けて配慮した書き方をしてみたが……どうなんだろ、そんな層があるのかどうかもよくわからん。そもそもそんな化石みたいな人間がどれくらいアニメを見てるかも分からんしな。あくまでも「これで初めてうる星やつらに接するよ」っていう私みたいな人間を想定してればそれでいいと思うんだけど。まぁ、その場合でも「肩肘張ってみるようなもんじゃないし、流石に古臭さは隠せないのでそこまで盛り上がるもんでもない」という感想に落ち着きそうだけど。最大の見るべきポイントを挙げるとするなら、現代の業界の全てを注ぎ込んだんじゃねぇかと思えるくらいにギチギチに詰め込んだキャスト陣とかでしょうかね。すごいよね、端っこのちょい役に至るまで、全員が全員メインはれるキャストしか出てこないって、その部分だけでも制作側の鬼気迫るものを感じるわ。おかげで毎回どんなゲストが出てくるかっていう楽しみ方は出来たと思います。ベテランと若手も程よく交流できてた気がするし、(もしコロナ対策が緩和してたとしたら)いい現場になったんじゃないでしょうか。

 もうあとはキャストの話しかしないけど、個人的に今作で評価したいのは、実は上坂すみれその人である。今更ぶっちゃけるけど、わたしゃすみぺの声優としてのお仕事にそこまで感じ入ったことって多くないのね。第一印象の凸守早苗が素晴らしすぎたというのもあるのだろうけど、本人のキャラが濃いせいか、アニメのキャラに入って「この役はすみぺしかいないわ!」みたいなハマり方もあんまり無かったし、「この演技はすみぺにしか出来ないよなぁ」みたいな印象的なシーンもそこまで多くないと思う。多分、トータルで評価するなら凸守の次は白鷺千聖が来るんじゃないかな。で、そんなすみぺのお仕事はあまりにも大きすぎる「2代目」のお役目だったわけだが、これがね、実は存外良かったと思うんですよ。別に印象に残る役ってわけでもないのだが、先代のテイストに適度なリスペクトを持ちつつ、無理のない範囲でちゃんと「上坂流ラムちゃん」が出来てたと思うのね。周りのキャストがあたるを筆頭にいちいちキャラ(と演技)がクドすぎることもあり、あっさり目でも可愛らしさをアピールできてる2代目ラムちゃんは、わたしゃ評価していいと思っています。多分、先代に思い入れがある人だって2クール聴いたらもう慣れたんじゃない?

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 いい……最終回だった……最終話! どうせ最終感想があるからひとくくりにしてもよかったんだけど、この最終話はやっぱり取り上げた方がいいよね。ここまでも高め安定で来てた作品なのだけど、最後の最後でもう一跳ねしてくれたのは嬉しいね。

 基本的には阿漕なまでのエロやらシモやらが売りの作品である。そう割り切って考えれば、最終話が温泉回というのもいわば必然。中学生女児が中心のお話でそこまで露骨なエロができるものかという不安も今作では無用のもので、もちろん湯気はフル回転でほぼ水着と同程度の露出度は維持するのだが、その中でくんずほぐれつでやってることがいちいちエグい。色々あった結果最終的に得られるのが「妹に強制的に自分のちんこを握らせる兄」なのだから、そりゃまぁどこぞの団体からクレームを入れられるのもやむなしというものだ。そして、そんなエグい展開ですらも、このおにまい空間ではどこかにてぇてぇ成分を孕んでいるように見せられるという魔術。エグいネタをエグく見せるだけなら簡単である。そこをさらに飛び越えて、一見してエグくないように、病巣のより深い部分にうっかり一般人が足を踏み入れてしまうようなトラップを仕込めるのが、今作の最も罪深いところと言えるんじゃなかろうか。

 巨乳2人とぺったんこ2人というバランスが実に良いとか、よりにもよってちょっとそっちのケがあるもみじに代表させてまひろのまたぐらに首を突っ込ませるとか(あのあたりのシーンの構図の取り方がいちいち神がかっててほんとに救いようがないな、って思うよ)、全ての要素に地雷を仕込んで最後の最後で大暴れをしておきながら、きちんとゴールの線は「お兄ちゃん」の「おしまい」要素という構造も綺麗。どこぞの小学生探偵が戻りたくても戻れずに違法薬物を巡ってすったもんだしてるというのに、こちらの主人公は自らの手で「戻らないこと」を選択。本来ならおっそろしい決断をあっさりしているわけで、もっともっと心情の伏線要素とかをマシマシにしなきゃいけないシーンのはずなのに、「まぁ、せっかくの温泉旅行中だし、ここで戻ったら台無しじゃん」という非常に刹那的な理由が前面に出て選択を後押しするようになっているあたり、下手したらそこまでがみはりの仕込みなんじゃないかと疑いたくなるほどである。

 もちろん、みはり自身もそんな兄の状態を消化し切れていないのでどちらに向かった方がいいかは分かっていないだろうが、兄も妹も、(みはりは自分のせいでこうなってるくせに)、まだまだアリ? ナシ? で揺れているのが実に悩ましくも、まだまだ引っ張れそうな感情。こんだけ背徳的なTS設定でよくもまぁこんな煩悩垂れ流し設定がうまくはまったもんである。今回のエンディングのおかげで、「本作は最終的に兄と妹の兄弟愛がメインテーマです。お好みでこれを百合と受け取っていただいても構いません」という心の領収証が切られた。さて、あなたはこのお話をどう観ますか?

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「最後の召喚師-The Last Summoner-」 5→2

 気づいたら終わってた。というか、終わってたことに気づいてなかった。最近ちょいちょいあるこの現象だが……いや、しょうがないじゃん。あれで放送終了だとは誰も思わねぇよ。来週もあると思うよ。何やその自由すぎる放送形態は。

 マジで途中も途中、なんにもすっきりしない状態で、「1クール目」が終わりってことなのかしら? 流石にAT-Xの放送枠が途中で切れた、なんてことはないとおもうし……中国本国での放送を、どういう形で輸入してるんだろうね。また、日本の常識にとらわれない自由すぎる形態は放送時間にも表れており、何と毎回の長さが違うという気まますぎるデザイン。普通、日本のアニメはオープニング・エンディング込みで2325分程度が一般的だが、今作は23分だったこともあるし、15分くらいでいきなり終わっちゃったこともあった。よりによってAT-Xは2本連続での放送なので、次の話まで延々番宣を垂れ流すハメになるという。まぁ、TV放送じゃなくて配信がメインだったら放送枠に囚われる必要もないので、もしかしたらこれが次世代のアニメ形態なのかもしれないが……まだ私はついていけんな。

 アニメの内容の方も、「中国にもダメなアニメはいっぱいあるんだ!」という妙な安心感が得られるエコロジーなものに。話の内容が別に面白くないというのはまぁ、日本のアニメだって偉そうなことを言える立場じゃないので別に構わない(いや、構うけども)。なろう的な物語なのかと思っていたらどちらかというと近いのはジャンプ的な能力バトル少年漫画で、デザインが一番近いのは最近だと「シャーマンキング」かな。「能力に目覚めて背後霊がつくようになった少年が仲間を増やしながら最終的にシャーマンファイトに挑む」っていうデザインはかなり近いし、シャーマンファイト本戦が始まった後の「どういう世界観やねん」「もうちょい全体のテイスト考えて」みたいな野放図すぎる空気もシャーマンファイトに似ている。決定的な違いは、その全てがチープで魅力が感じられないことだ。

 そして、そんなびみょー極まりないシナリオを彩るのがほんとにヘナヘナで観てるのがきついクオリティのアニメーション。1話目時点で微妙さは匂っていたが、まさかここまで酷いものになるとは思ってなかった。中国国内も製作事情は日本とそんなに変わらないのか? それとも、特別にショボいスタジオに任せてしまったのか……お話にならないお話と、お話にできないアニメーション。倍満ってとこか……。

 具体的な技術の話は全くわからないので素人目線で最近気になってる話題に触れておくと、今作はなんというか……こぅ、「1枚の原画でズームアップ・アウトを兼ねるシーン」がやたら多く使われていた。観てない人は「どゆこと?」と思うだろうが、えぇと、普通、アニメって遠景のカットと寄りのカットではいちいちカットを切って、別な原画を描くわけじゃない。そこが面倒なのか、1枚の絵で遠くからの視点を見せて、そのまま映像処理でズームアップすることで「近づいた」ことを表すっていう技法。実写ドラマなら当たり前に使えるこの見せ方もアニメでは存外面倒なもんで、普通、「寄りの絵」は寄りの構図しか想定していないので離れたら見えが変わってしまうし、遠景の絵は寄ったら拡大した分だけ粗が目立つ。おそらく、これまでの映像技術では不自然になりすぎるから日本のアニメでは使われにくかったのだと思う。それが、今作では「粗なんか知らん」ってんで多用されており、いちいち作画の限界を見せつけられているようでキツいのである。そして、この見せ方は最近日本のアニメでもやたら目につく気がする。流行り廃りなのか、それを可能とする技術基盤が安定してきた証拠なのか。よく分からんが、見た目に違和感が出ちゃう作劇はやっぱりダメだと思うよ。

 

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「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ 厄災編」 ―→5

 こないだ某1人焼肉屋の入ったら紐神様のアナウンスで迎えられたんですよね……どんなコラボだよ。主人公が草食系の化身みたいな作品が焼肉屋とコラボすんなや。

 でもまぁ、女の子は周りにいっぱいいるので、作品タイトルへアンサーするなら「別に間違ってないよ」になるんでしょうね。いろんなヒロインを取っ替え引っ替えしてパーティを増強しているラビットフットですが、今回はかなり時間をかけてリューさんというたった1人のヒロインとの関係性を深めてくれました。出会いまくってんなぁ。

 今期は正直、単純にアニメとしての作画クオリティが低すぎる作品がやたら目につくせいで、今作のように作画部分でのノルマをクリアしてばっちりアニメとして見せてくれている作品はそれだけでありがたい。11話という短期決戦だったおかげもあるだろうし、細かい分割製作のおかげでスケジュールが安定しているというのもあるだろう。とにかくアクションにしろキャラ作画にしろ、もう、「これをJ.C.の看板作品として大事に扱っていきたいんや」という気概が伺えるような完璧品質でお届けしてくれている。蓄積は力、継続が力。本当に恵まれた作品になったと思う。

 そんならもうちょい加点してもよかっただろ、という気もするのだが、どうしても内容が渋すぎるというか、どこでどう盛り上がったものかと困ってしまうような展開が続いて捉えどころがなかった気がしてしまうので一応評点は動かさないことにする。ダンジョンってのは出会いを求める分には間違ってない場所なのだが、とにかく薄暗くて景色に変わり映えがないので、アニメの舞台としてはちょっと間違ってるかもしれないのである。いや、今作におけるダンジョンは海みたいな巨大な水場があったり大瀑布があったり、充分に派手なステージではあるのだが、やっぱり周りが岩壁オンリーでその中でファイアボルトを撃ち続ける展開というのはどうにもな。モンスター側に特に感情が出るわけではなく、ただひたすらに殺戮兵器を壊し続けるみたいな展開になってしまうので、バトル自体に見応えがあってもそこにつながるドラマがちょっと作りにくいというのも難点だろうか。今回はリューさんの過去を掘り下げることで「彼女の清算・過去との決別」と言うテーマを一通り描き終わったと思うのだが、そのことを敵サイドがあんまり忖度してくれないので、単に「無理ゲーとしか思えないとにかくつえぇ敵」でしかないのよな。まー、ダンジョンってそういうもんだろうけどさ。ベル君がふつーに強くなりすぎて、ピンチの作り方とかもあんまりバリエーションがなくて「強くなったけど敵はもっと強いので物理で負けます」ってのを繰り返すことになっちゃうからさ。

 一応、「ダンジョン探索で引くも進むもままならぬから突然刀を打ちはじめる」とかいうトンチキな展開なんかもあったのだが、その辺の「強さ基準」も分かりにくいので問題を突破できた時のカタルシスもやや薄め。とにかく全部の行程が一本のダンジョンで繋がっているが故に、どうしても変化を感じにくい画面になってしまうんだろうな。逆に言えば、それだけ「閉じた」フィールドでこんだけのドラマを引っ張り続けるってのもすごいことだとは思うけども。

 まぁ、なんだかんだできちんと最後まで観られてるわけだし、退屈したかと言われたらそんなこともない。まだまだ原作は続いているのだろうし、天下のJ.C.STAFFが頑張って5期6期と作り続けることは何も問題ないと思います。

 

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 アジ食わば すぐに死ぬなり アンドロイド(字余り)、第8話。それにしてもなんてぇサブタイトルだよ……こんだけ意味深でおもたそうな話しといて、一番の注目ポイントがそこっていう……。

 だいぶ不穏な感じも加速してきましたね? 元々機械生命体のやたらと人間味あふれる所作は気になっていたところだし、さらにパスカルの登場や、機関を裏切ってるのにあんまり悪そうに見えないA2の存在など、どうにも「何が正義なのかしら?」という部分に若干の疑問がよぎる展開。アンドロイドなんてものはおとなしく上の命令に従ってりゃいいもんだと思っていたが、実際は上で指令だしてるのもアンドロイドだったわけで、果たして「人類のための戦い」とはなんぞ? というのはあやふやな状態にまで移行していた。そしてそこに今回の9Sの行動である。ふむ、どうやら一筋縄ではいかない物語のようですね。そして、多分1クールで何がが収まるような物語でもなさそうですね。

 その辺の背景はもう黙って見守るしかないので余計な考察とかは特に無いのだが、今回はそんなメインの筋を差し置いて、とにかく映像でのインパクトがギュギュッと詰まっているのが良い。「海水浴」を楽しむため、あっさりと目隠しをとっちゃう9S。彼の美少年な風貌は別に何もおかしなところはないのだが、今まで平然とつけていた目隠しをああもあっさりと取ってしまったので「何で今までつけてたん?」という逆の疑問が湧き上がってくる。そして、それに釣られるようにしてゆっくりと目隠しを解く2B。その容貌のあまりの美少女っぷりに惚れ惚れしてしまう。もう、あの部分のキャラ作画だけでも文句は出ません。さらに今回は拾ってきたお花にも注目が集まったせいで2Bの戦場的な胸元にもやたらフォーカスがあたるし、海水に浸かる時にタイツ(?)がそのままでミニスカから漏れるむちむちの太もももやたらエロい。なんでアンドロイドがこんな扇情的なのだろう。そのくせ、後から出てきた完全な「水着」の方は言うほどエロティシズムを感じず、やはりキャラと見せ方が大事なのだということも教えてくれるし、アジの生きた魚のような目のキラキラっぷりも無駄に力作。変なアニメである。

 

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 ジジイが若返ると声が斎藤っぽくなる謎、第11話。「そんな大胆な兼ね役(経費削減)あるかい」って思ったけど、深読みするならジジイと斎藤の間にはやはり何かしらの共通点というか因縁みたいなものがあって、それが原因で斎藤が召喚されてしまったという伏線……ではなさそう。単純に「若かりし頃のジジイが斎藤似である」が事実なら、ラエルザの好みのタイプがこの辺というだけの話なのかもしれない。

 サブタイで最終って言ってるんだからきっとこれが最終決戦。残りの話数はまた元のようにスチャラカなお話に戻ってくれるといいですね。それにしても、最終決戦の最終パートが想像以上に長かった。何なら前回時点で双子の悪魔との決戦は片がついたものだとばかり思っていたので、そこからの悪あがきがまるまる1話分も続くとは思ってなかったわけですよ。やはり改めて悪魔ってのはとんでもねぇ種族である。加えて今回の敵の場合、冒頭で語られた因果な生い立ちのせいもあり、その体内は「半分ずつ」じゃなくて「2人分」の生命力を宿していた可能性が高い。そりゃタフネスがとんでもなくなるのも頷けるというものである。まぁ、どっちも山崎たくみではあるのだが……。

 片付いたと思ってたら不意打ちでまずモーロックに一撃。しかしそれが効かずにジジイが本気のメテオ。「物忘れで呪文が唱えられないジジイ、本来なら魔力が足りずにメテオが撃てないが、緊急事態で最大秘奥義のメテオをぶっ放す」って、すごくどこかで見たことがあるシチュエーションですね。となると双子の悪魔はどこぞのお城の中で石化して壁を押さえる役をやってる可能性がある。とにかく、若返りメテオは流石に反撃の可能性を残さずに殲滅できる……と思ったのにまだ生きてる。悪魔すごい。いくら何でもそこまで警戒してなかったもんだから再びのジジイピンチも、今度は便利屋の斎藤がその名に恥じぬ便利な活躍を見せて打開。人間、頑張ってトレーニングすればファンタジーな化け物バスターソードでも振り回せるようになるもんか。

 火葬も終えて今度こそ完全決着、ラエルザさんがフルフェイスメットを脱ぎ捨てて美少女全開モードでラブラブしようとしたところで三度の悪魔復活。最後は流石に弟側が死に絶え、兄だけの決死行だったようだが、この最後の最後も犬によって阻まれる。チーム斎藤、総力戦による辛勝。まぁ、このしぶとさは確かに最終決戦か。最後の最後、せっかくラエルザといい雰囲気だったところに割って入ったところは、「いくら何でも空気読め」とは思いましたけどね……。今回のエピソードはあくまでラエルザとのゴールインではなく、犬との関係性の決着を描くもの。ジジイのラスト魔力で無事に犬も生き返り、めでたしめでたし……。

 かどうかはジジイの容体次第だな。すでに死んだかのような扱いだったが(パーティで一番STRが高いであろうラエルザがジジイをかついでもっていくのはしょうがないが)、どうせジジイのことだから、最終話でまたひょっこり帰ってくる気はしている。このしつこすぎる天丼も、今作の持ち味と言えるかもしれない(?)。

 

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「メガトン級ムサシ シーズン2」 ―→5

 何か「大河」をやろうという意気込みは存分に伝わってくる作品。レベルファイブというと「妖怪ウォッチ」「イナズマイレブン」が代表作なわけだが、どちらもコア層であるお子さんたちに向けての売りが「愉快」や「痛快」であるのに対し、こちらの作品もターゲット層はお子さんを維持しつつ、多少ゲーム慣れしてドラマを求めるようになった年齢層にもアピールできる、そういうコンセプトがあったんじゃなかろうか。大人目線で見ちゃうとどうしても陳腐さというか、アホっぽさみたいな部分が引っかかるところはあるが、銀英伝やガンダムを見る前にこちらのスペースオペラから「壮大なストーリー」を味わうという人生設計は間違っていない気がする。

 ただ、そうして壮大な物語を見せる目的があった場合に……今回みたいな制作遅延と放送の停滞は致命的な阻害要因になってしまいまして……これで毎週しっかり追いかけられるペースで視聴できていたら、盛り上がりも随分違っていたんじゃなかろうか。とにかくけれん味に全振りした演出は、一度冷めちゃうとほんとに「なんやそれ」みたいな感覚ばかりが先立って、クドい味付けがかえってネガティブに取られかねない諸刃の剣。そのクドさを見せつけるためにこれだけ大掛かりなCG戦闘シーンを作り上げ、製作に手間がかかったのだから因果なものだ。果たして優先すべきは何だったのか……。

 とまぁ、完全に作品そのものとは関係ない埒外の要素が足を引っ張ってしまったのは本当に勿体無いとは思うが、嫌いじゃない作品だったのは間違い無いんですよ。とにかく思いつく限りにドラマティックを絵に描いたような要素を盛り込み続け、涙あり笑いありバトルあり恋愛ありの特大幕の内弁当みたいな作り込みはレベルファイブの持ち味をちゃんと活かせてたと思う。こういうスナック菓子みたいにダイレクトに「身体に悪そうだけど美味いからしょうがないじゃん」っていうデザイン、突っ走れるならあり寄りのありですよね。個人的には「沢城女王の娘、ともよ姫が成長して国を牛耳るようになると母親をコピーしたようなキャラを演じる」っていう構図が、中の人の旨みも相まってエグい味わいになってるのが好きよ。こんだけ要素がとっ散らかってるのに、根幹にあるのがシンプルな「異星人とのラブ」っていうのは見やすさにもなってたしね。

 きっちり続編への繋ぎも用意してるあたりが相変わらずの商魂。まぁ、どの程度人気があるシリーズかは知らんのでアニメの続編が作られるかは分からんけども……この会社なら出来そうな気がしちゃうよね。

 

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 一番しんどいのは、実は能力関係無しで命懸けのクライミングしてるエンポリオ説、第35話。あんなちっちゃなとっかかりだけでよじ登るの、プロのクライマーでも相当難しいんじゃねぇかな……流石は男の子やで……。

 すげぇ、気づいたらちゃんとラスボス相手のクライマックスみたいな盛り上がりになってる。こういう時に常に一方的にボスキャラの強大さをアピールするんじゃなくて、相手サイドの目線から見て「ジョースターの血統、えげつねぇ〜〜〜っ」っていう絶望感も見せてくれるのが良いところよね。今回は終始神父目線で話が進むパートで、おかげで換気口やら物陰やら、とにかく紐状になってどこにでも紛れ込む徐倫の存在がタチの悪い妖怪みたいになっててやたら緊迫感が出ていた。突然腕が伸びてきて首締めてる図、マジで正義のヒロインのやっていいえげつなさじゃねぇもんな。でも、それを平気でやるからこその徐倫。そりゃ神父だってあまりの必死さにキリスト教徒のくせにモノの例えで仏陀を出したくもなるってもんだよ。神学を学ぶ人って、どの程度まで他流(?)の存在もチェックするもんなんでしょうね。

 ただでさえ天も地もわからない状態で、神父の能力が無条件でぶっ飛ばしちゃう系なもんだから「今この戦闘フィールドに誰がいるのか」すらよく分からない状態。神父目線では「確実に徐倫の気配だけは感じる」ってんでターゲットを定めているわけだが、もちろん相手にされないと言われてもめげないアナスイが頑張っているし、エンポリオも絶賛接近中。神父が徐倫とお話ししてぐるぐる回ってるタイミングって重力の向きもグルグル変わってたはずなのだが、その間、あんな不安定な状態だったエンポリオは無事だったんだろうか。まぁ、とにかくみんなで包囲網を形成している雰囲気は出していく。そして、その中心にはやはり徐倫。理屈も映像もわからないクレイジーなシーンになるかと思われたメビウス作戦だったが、画の説得力はそれなりにあり、キラキラと輝き蠢くメビウスが神父の攻撃を弾いていく演出は悪くない。「なんか知らんけど対抗策見つけたぞ」という主人公特権が見た目のインパクトから伝わる。

 当然神父は想定外の事態に焦りはするが、そこはジョジョキャラ、一旦落ち着いて距離を取り、選んだ解決策が……チャカ。困ったらこういう手っ取り早い兵器にたどり着くのもジョジョキャラ。だって、あの天下のDIO様だって承太郎戦で警官脅してピストル発砲してますからね? 20年以上の時を経て、再びその血筋と向き合った神父がDIOの遺志をついで「単なる拳銃」を最終決戦に持ち出すのも圧倒的リスペクトの表れなのだ(???)。でもまぁ、そうして過去を呼びおこす銃弾てのも綺麗なフラグだったわけで……スタプラ+キッス。直球勝負できるスタンドに搦め手の技巧派スタンドが絡み合い(あとついでに便利屋集団SW財団のサポートもあり)、めでたく親父さんも戦線復帰。つい最近まで植物人間として生命維持装置を繋がれてたとは思えないくらい元気だし、時止め5秒って、全盛期すら上回る圧倒的なチート性能である。おめぇ杜王町時代はもしかしたらサボってたんか?

 敵スタンドを見事なオラオラで打倒し、いよいよ正義の鉄槌! とはならないのもやはりジョジョワールド。「位置がくる!」の名言と共に、アポロ11号になるわけじゃぁないが、シャトルに乗り込んで「位置に行った」神父。さぁ、史上最大のちゃぶ台返しの時間だぜ! (この漫画、形はどうあれ飛行機出てくる回数がめっちゃ多いな……)

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 よろしい、ならば決闘だ、第11話。譲れないものがあるなら力でねじ伏せろ。それこそが王道であると、王女は宣うのである。

 クソみたいな国のクソみたいな体制に踊らされ、若者たちは苦闘を続ける。アニスはすでに自分の人生を諦め、全てを犠牲にしてでも王室を保とうと決意したわけだが、想像以上にキツいジジイたちが集まっていた精霊魔術信仰派閥。まぁ、これまで散々描かれてきたので「魔法にこだわる」はいいとしよう。その上でアニスを侮蔑し、とてもじゃないが王族に向き合っているとは思えない態度で上からくるのもまぁ、しょうがないと思えるかもしれない。しかし、最後に一発ぶちかましたセクハラ部分がたまらない。あれは吐く。そりゃしょうがねぇ。この世界のこの時代にセクハラとかいう概念もないのだろうが、普通に考えて国の為政者に向かっての下世話な話題はアウトオブアウトな気がする。それをやっちゃうあたりが下衆な連中の下衆さの表れなのだろう。一筋縄じゃいかないこの国の旧態依然とした体制が嫌というほどに滲み出している。

 一応、彼らが言ってたことで気になるのは「現国王もまだ世継ぎ作れるんじゃね?」発言の部分だろうか。まだ40手前だとさ。まぁ、晩婚化の進む現代社会とはずいぶん違う社会体制だろうし、10代とかで子作りしてても不思議じゃない。アニスが17歳らしいので王様も女王様もなんとかもうひと頑張りできないものか……とは思うけど、今更新しい弟ができてもアニスもちょっと困る。どこぞの漫才師に「めっちゃエロいやん」とか言われそうで王様が尻込みしちゃうのもしょうがない。やはりアニス目線では「もう立派に大人なんだし、自分が背負い込むしかない」というのが正直なところだろう。

 ただ、意外だったのはそうして渋々「ならざるを得ない」王位継承だったはずなのだが、アニスがそこに存外の意味を見出していたという部分。おそらくアルガルドの放逐後に随分思い悩んでもいたのだろう。一度は破棄したはずの継承権が舞い戻り、「自分がやるしかない」という立場に置かれて苦しんだこの数日間。そこでの決意は、もはや「それが私の生きる道」という強迫観念にまで凝り固まってしまったようだ。いざ横槍が入ったら、それはそれで寄る方がなくなってしまう。

 それこそ新しい弟でも出てきてくれたらよかったのかもしれない。もしくはアル君が突然放免されても復帰とかなら万々歳。姉弟で手を結び、各方面からこの国の改革にも着手できたはず。しかし、よりにもよって出てきたライバルがユフィである。アニスは自分の今後の夢を代償に王権を握る。そしてユフィは、自分の命、人生全てをかなぐり捨てて王権を簒奪しにくる。どちらがより大きな代償かなどと比べられるものでもない。互いが互いを思い合った結果の、自己犠牲のぶつかり合いだ。共通するのは、どちらも「相手に譲る気は全くない」という頑固な部分だけ。

 ユフィの申し出が無茶苦茶なものであるのは間違いない。先例のないとんでも話だし、犠牲の大きさも尋常じゃない。その場の一同が「頭おかしいやろ」とざわつくのは当然のこと。しかしユフィ目線は単純で、別に自分が死ぬわけではないし、すぐさま苦痛を伴うこともない。自分が愛する人が夢を追いかける手助けができて、自分の才を国の発展のために捧げることができる。王位が手に入れば、それから先にアニスとの生活だってしばらくは続けられるだろう。精霊への献身というその後の代償にしても、ドラゴンとやり合って遺産としての知見を押し付けられた「人ならざる」アニスにとやかく言われるようなものでもないとも言える。どう転んでも化け物同士、これまでの常識ではこの2人は意見を変えない。

 「わからないだろうな……この次元の話になると」を地でいく2人。話がわかるのはせいぜいティルティくらいのものか。そう、ことここに及んでも、アニスにはユフィ・ティルティという、決して見捨てない親友が2人もいる。もちろんレイニだって彼女を信じてくれているだろうし、イリアも言わずもがなである。バッドエンドしか待ち受けていないかのような現状であっても、アニスは充分に報われている。であればこそ、彼女はユフィにこれ以上の苦役を課すつもりは毛頭無い。対するユフィは、自分の犠牲など屁とも思わず、自分の選択したルートが唯一の正解と疑わない。

 よろしい、ならば決闘だ。正面からぶつかり合う百合物語の顛末は、少年漫画的に決着せよ。

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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