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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ネオ園田がネオすぎる、第9話。ここまでの快進撃は流石に予想できんかったな……まぁ、まだ1回戦で、しかもお互いフルメンバーすら揃わない弱小どうしの戦いだけども……。

 全国大会1回戦はまさかの滑り出し。大舞台の方が120%の力を発揮できる園田未知の本領発揮で、結果だけ見れば怒涛の3連一本勝ち。タイトルに偽りのない、おかわり続きの「もういっぽん」である(ソフトクリーム含む)。結果的にそんな未知の勢いを示すための踏み台役になってしまった博多南の面々だが、こちらもまぁ、悪いキャラではなかったし、ぽっと出の割に存在感もあり、今後未知たちが長いこと柔道をやっていくなら、またどこかで顔を合わせることができるんじゃなかろうか。

 毎度のことながら余計な中の人の話に触れておくと、博多南の先鋒は何故か夜道雪で、福岡とは縁もゆかりもなく、おかげで演技スキルとも相まって正直キャラの立たせ方は微妙だった。次鋒の糸目の子、実はCVが長谷川育美だったりするのだが、こちらはポジションが悪くて一切活躍できなかった不憫枠。他2人に完全に食われてしまった上、どうやら未知の勢いのせいで全く持ち味が活かせず終わってしまったらしい。可哀想。そうして繋げたのが大将ポジの「なっちゃん」(本名は「梅原夏」だそうです)。こちらはCVが加隈亜衣なのですよ。ラジオ以外だとあんまり発揮することのないスキルなのだが、くまちゃんは実は福岡出身。ぽろっと出てくる方言の愛嬌が実に響きます。福岡弁って強烈だから、福岡声優の系譜はいい具合に爆弾が多いですよね。田村ゆかり御大に始まり、かっとび福岡の阿澄佳奈も美味しいです。くまちゃん方言、もっと聞きたかったですね。

 閑話休題、そうして無事に1回戦を突破し、合流した霞ヶ丘と健闘を讃えあうことに。特筆すべきは緑子の躍進で、なんと未知をも上回る怒涛の5人抜き。まぁ、相手高校が弱小だった可能性はあるが(というかそうじゃないと無理だろうが)、それでもこの勢いは本物。彼女が天音先輩に向ける思いのひたむきさの表れであろう。互いにどっしりと後方で構える天音・氷浦の両名は決勝での再会を約束し、それは昔馴染みの白石・姫野ペアも同じこと。認め合えるライバルがいるのは良いことですね。残念ながら未だ試合にしか出られない南雲であるが、その分彼女は陰でひたすらデータ戦術を練っているという毎度の献身。ほんと、こいつの性根のまっすぐさは国宝級。

 こうして並べると1人だけ余るのが早苗だったのだが……色々と胸に期するものはあるようですね。次の対戦は早苗が見どころかな? なんかバケモンが見えたぞ。

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 とにかくゴールできてよかったね……最終話! なんとか今年度中に肩がついたので私としても助かりました。作中ではおじさんとたかふみが出会って1年近くが経ったらしいが、まさかのリアル時間でも3クールが経過するとは思わなんだ……。

 確認したら前回の放送は12月。せっかくのクライマックスなのに何があったか1ミリも覚えてねよ! というのが正直なところなのだが、それでも大きな問題はないというのが今作の強いところ。始まってすぐにメインヒロイン3人が揃い踏みしており、それぞれに自分勝手な魅力を振り撒きながら雑におじさんに絡む。それだけで可愛いのであとはすごいドラゴンが何しようが知ったこっちゃない。たかふみはようやく訪れた最大級の異世界的展開に盛り上がっていたが、ぶっちゃけそんなもんは他のなろう作品でもいっぱい見られるシーンなのであまり希少価値はない。今作でしか見られないもの、それはヒキニートな氷の一族とか、嫉妬から容赦なく勇者を害する意識がありありな高貴なエルフさんとか、そんな様子を見ながらドン引きの藤宮さんなのである。そこんところは最後までフルスロットルだったので何よりでしたね。おじさんもおじさんで最後まで肝心なところで空気を読まないムーブが徹底されており、もう、ここまできたら逆に空気を読んで動いてくれてんじゃないか疑惑すらある。エルフさんへの当たりの強さは結局解消されなかったわけだが、その分メイベルとアリシアに対するサービスが色々と行き届いてるんだもんな。まぁ、アリシアは単にいい娘だから丁寧に接するのは当然だけど、エルフさんと比べても圧倒的にクソ野郎なはずのメイベルにも優しく接してあげているのって、もしかして同族的な何かを感じているせいなのだろうか。改めて、今の時代のおじさんにメイベルをどう思ってるか聞いてみたいところだ。

 原作も終わってないようなので当然のように「俺たた」エンドだが、おじさんの冒険はすでに終わっているのだからこれからも何も無いというも妙な気分。原作はきっとまだおじさんの思い出を掘り起こしていることだろうが、どうせなら藤宮さんを真剣攻略する現世編も是非とも盛り上がって欲しいものである。

 

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 だから種﨑敦美ボイスのアンドロイドは色々とアレだと言うとろうに、第6話。滲み出る悲壮感、そして救いを求めるような人間感。

 さて、視聴時に「あれ? 1話すっ飛ばした?」と不安になっちゃうくらいには話が繋がってない感のある容赦のない展開。正直、現時点でも繋がりがよく分かってないのだが、確認したらちゃんと5話目の後に6話目を観てるんだから間違っていないはず。前回の機械生命体村のお話は、あれはあれで終わりってことなのかしら。なんか……救いとか解決って概念はこの世界にはなさそうだな……。よく考えりゃ、これまでの話数も特に単品で解決があった話ってほとんどないんだわ。もう「そういう構造のアニメ」ってことでまるっと飲み込んでしまう他はなさそうだ。

 とはいえ、それが苦痛だとか物足りなさに繋がる訳でもないのが不思議なところで、今回のお話はいきなりあんまり注目されてなかったレジスタンス部隊の過去話にスポットが当たり、過去のいざこざの思い出話と共に「アンドロイドとは何か」という問題が掘り下げられており、これはこれで気になるエピソードだった。そして、何よりも私の盛大な勘違いが1つ明るみに出ることになった。………………地上で戦ってるのってアンドロイドなのね。てっきりお空の上にはアンドロイドを使って支援してるえらい人たちがいて、地上では生き残った人間たちが泥臭い戦いを演じてるのだと思っていたのだが、地上で戦ってるのも2Bたちと大きくは変わらないアンドロイドだったようだ。……今までそこって言及してたっけ? 確かに「アンドロイドと機械生命体が戦争を繰り広げている」っていう説明はあった気がするが、てっきりここで言う「アンドロイド」って派遣された2Bたちのことを言ってるものだとばかり思ってたわ……そうか、レジスタンスも機械で、そしたらもう地上にいるものは全部メカなのだね。まぁ、その上で「夢を見ない」アンドロイドではあるわけだが。もう、関わり合う全部がメカだっていう前提に立っちゃうと、そりゃ機械生命体たちがあんだけ感情豊かになっていくのもなんの不思議もないよな。いっそ人類も争いをやめてみんなで仲良くしろよ、と思えてくるくらいである。

 それでも許されぬ何かがあるから、戦ってるのだろうけども……多分、このアニメシリーズだけで深淵は覗けないようである。そりゃしょうがない、実際のゲームのプレイ時間がどれくらいかは定かじゃないが、少なくとも1クールのアニメに収まるような話じゃないだろうからな。せいぜい外枠の雰囲気だけでも楽しませてもらいますよ。

 それにしても、コンピューターウィルス的なものでアンドロイドもコントロールされてしまうほどの技術力が敵側にもあるのか……ちょっとしたゾンビものみたいなテイストになってたな。そりゃ千年規模で戦争が長引く訳だ。そんで、それだけ長けりゃ両陣営に色々と変なことも起こるわけだ。お互い、末端兵士が色々と変化を起こして戦場に影響を与えてるんだろうね。機械生命体は「存在そのものに疑問を持ち、銃を捨てる」という方向での変化だったけど、アンドロイドの方は「夢は見ないけど自分たちの生きてる意味を貫き通す」という健気な変化である。目隠しを外した後の激情の表れが、美しくもあるがなんだか物悲しい。あの目隠し、果たしてどう言う意味があるのか……。

 

 

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 2つの異世界で同時期に犬になる声優・日野聡、第9話。流石に「犬声」ってのはなさそうだが……まぁ、熊を専門に受け持つ声優とかもいるしな……。

 というわけで、まぁ、予想通りというかなんというか……ジジイ、死んだけど死んでなかった。けど死にそう。なんかもう、この世界の生死観がさっぱり分からなくなってきたが、「最終的にシリアスっぽく終わらせたらシリアス要素だと受け取ろう」くらいの心持ちである。まぁ、今回はほとんどギャグ一辺倒になったわけだけど……まさかジジイのチンコだけでこんだけネタが引っ張れるギャグがこのご時世にあろうとはね。何が恐ろしいって、以前もチンコネタは1つ2つ振り回してたはずなのに、そのうち1つはシリアス展開のピークでこっそり伏線になっていたという。どこまで真面目に見たらいいか、マジでわからん。

 とりあえず、ジジイはこのままだと死ぬ。その理由が「野犬にちんこ食われたから」という残念すぎる理由なので徹頭徹尾ギャグなのだが、その食った方の犬にまでドラマを付与してしまうことで今後の展開がわからなくなっている。この辺りの「傍から突如変なドラマがブッ込まれる」というのが今作最大の特徴であり、これまで散々視聴者を振り回しながらもこのスタイルを続けてきたが故の強みである。もう、誰も合間に「悲しき犬の戦士Ⅰ〜Ⅲ」が挟まったところで疑問には思わないし、「この話が後につながってくるんだろうな」って心の準備ができてますからね。まぁ、今回は数話跨がずともあっさりと接続はしたけども。いまだかつてない、「ちんこ食った犬との対峙」という無茶すぎる状況。これを笑わずに綺麗な話で締めることが可能なのかどうか……。

 当然、今回一番輝いていたのは下世話な妄想が止まらないラエルザさんですね。どこぞの囚人といい、どうにもファイルーズあいはジジイの下ネタと縁が深いようである。

 

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 記事タイトル確認して「今更?!」って思った人、先生は怒らないから正直に手をあげなさい。……はーい。もう一回言っておこう。今更?!

 まぁ、しょうがないじゃん、過去の新海作品、「君の名は」も「天気の子」も全部「今更?!」のタイミングで観に行ってるのは、1つは混んでる映画館が嫌だから。ほとぼりが冷めてから、ゆっくり観に行きたいのである。そしてそれよりももっとクリティカルな理由その2は、そもそもそこまでモチベが高くないから。どうにも「君の名は」で無駄にハードル上げといて全く飛び越えなかったという経験をしてから、「別にそこまで刺さるクリエイターでもないんだろうなぁ」という抵抗感が強いのである。幸いにして「天気の子」の方は思い切った作家性がいい具合にトんでいたので印象が良かった記憶があるが、だからとて次の作品に飛びつきたいかというとそうでもなく、結局ずるずると先延ばしして「もう、劇場でも1日1回上映になってるで」というギリギリのタイミングでの視聴とあいなった。一応今年度中に観ておかなきゃ、という義務感くらいはあったのでね。

 で、折り返しの前にトータルでの印象を簡単に描いておくと、どっちかというと「天気の子」よりも「君の名は」寄りの評価である。つまり、やっぱりあんまし刺さらん。うーん、なんなんだろね。時々「あ、うまいな」とか「センスいいな」って感じる部分はもちろんあるし、映像クオリティが高いことは今更私が言うことでもないのだが、そうしてさまざまな「良い道具立て」を持ってる割に、描かれる総体がぼんやりしてるというか……何がやりたくてここに辿り着いたのかがピンとこないというか……今作を見て、感動するとしたらどの部分に感動するんだろう? 心動く要素、どこかにある?

 

<てなわけで、以下は今更ながらも一応ネタバレ注意>

 


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 またオールストン家か! 第9話! というか、キャロルメインの話、いちいち破壊力が高い気がする……。

 なんだろ、単に俺が今作でキャロル沼にハマっちゃってるというだけなんだろうか、阿漕に阿漕を重ねたような典型的でズルいだけの萌えキャラデザインのはずなのに、掘り下げていくとどんどん珍妙な魅力が出てくるのよ。いや、おっぱいじゃなくて(おっぱいもいいけども)。今回はトモとジュンの2人を完全に差し置いて、圧倒的にキャロルが主人公のお話。部長との関係性を見てりゃ「そりゃそのうちくっつく系のやつだろうけど、どーせこのアニメはトモジュンの関係をやるので手一杯だし、適当にその辺でいちゃいちゃしてろや」と思う程度だったのだが、まさかそのキャロルと部長の話をここまで煮詰めてしまうとは思わなんだ。キャロルのぶっ飛んだ思考のおかげでいちいちやることが常軌を逸しており、そこにジュンが巻き込まれることで一応メインの話には絡んでいるが……もう、本当にキャロルが主人公のラブコメっていう認識でも良かった気がする。

 そして、そんなキャロルのお話に一石を投じてしまうもう1人の面倒、それがみすず。トモが単純バカなせいで、周りのキャラに曲者2人が配置されてしまっているのが今作の業の深いところで、普段なら茶々入れや引っかき回しがお仕事の厄介2人も、いざ自分が中心になると狂言回しというわけにはいかない。キャロルの問題がマジになってしまえば、冷やかそうとてぐすね引いていたみすずも思い切りスカされ、危うい展開には冷や汗ものである。今作の見どころって、キャロルの傍若無人なぶっ飛びムーブと、それに振り回される「自分は振り回す側だと思ってるのに」っていうみすずの困り顔なのかもしれない。

 そうして紆余曲折を経た結果辿り着くシンプルなラブストーリー。キャロルはそのまんまでも可愛いわけで、さらに本気で嫉妬して暴れたりしたら、そりゃもうてんてこ舞いよ。キャロルのバタバタシーンのフルスペック作画、凄まじいものがありましたよ。そしてそれを諌めるでもなく、きっちり上から締め上げるキャロルママンの動き方なぁ。この母娘、ほんとに始末に悪い……。

 

 

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「魔入りました!入間くん(第3シリーズ)」 ―→5

 まーた変な話数で終わる……確認したら前回も21話だったみたい。まぁ、NHKだとその辺の切り分けも割と大雑把に出来るのがいいところなのかもしれませんがね。

 すでに定番作品として定着したシリーズなので今更何を言うでもなく、土曜の夕方は「ヒロアカ」→「これ」という長期アニメリレーががっちり構えて支えてくれていた。「ヒロアカ」の方があまりにメンタルを削る殺伐展開だったもんだから、こちらのユルい空気に救われた部分も少なくない。やっぱり休日の夕方にささくれた気分になりすぎるときついのでね(いや、別にヒロアカが悪いわけじゃないのだが)。

 ただ、正直言うと1期2期と比べたら良くも悪くも落ち着いちゃったかな、という印象があったのも事実。これはまぁ、単に構成の問題かなぁ。今期は大半が収穫祭のエピソードだったために、とにかく同じ展開が長かったのよね。たっぷりの尺を使って問題児クラスのクラスメイト1人1人の特性や成長を掘り下げる目的のお話なので長くなるのは致し方ないのだが、勢い任せのギャグが売りの作品で、2クールたっぷり使って1つのイベントってのは流石にマンネリ化しちゃう部分があるのはしょうがない。ウォルターパークの時みたいに巨悪と直接ぶつかるイベントがなかったというのも起承転結をつけにくかった一要因で、「ほんとのクライマックスは次のシリーズを待てよ!」みたいな壮大な前振りだったような印象。4期があるならそれで問題ないけどね。

 

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 指輪コントは挟むんかい、第33話。お先にブルルンがカットされ、もしかしたらアニメは余計なギャグというかトンチキ要素を排除してシリアス一辺倒で編集されてるのかと思ったが、流石にそんなことをやるとジョジョがジョジョではなくなってしまうという判断だろうか、ウェザーの死を悼むそぶりを見せつつも、やるべきネタはきちんとやるアナスイの生真面目さは大したもんである。

 とはいえ……もう、カオスが極まってる状態なので、余計な茶々を入れずに最後まで見守るのが正しい段階に入ってきてる気がするね……、茶々を入れないというか、もう何が起こってるか分からないので突っ込み方もよく分からないというか……ここにきて進化を果たすホワイトスネイク。その理由も方向性も、「ライブ感」としか言いようがない勢い任せなところがあり、「ほら、目的に場所について、ついに天国への扉を開けるための準備が整ったんだよ」と言われたら納得する他ないのだが、「結局天国ってなんやねん」というのは全部後出しで説明するばかりなので、何が起こるかはただ(荒木)神のみぞ知る、という状態である。マジで、これを執筆していた当時、荒木先生はどの辺まで決めながら描いていたんだろう。大オチくらいは決めてただろうが、その合間に挟まる神父との激戦、そしてその前段階の三兄弟との死闘も含めて、「思いついたネタをとにかく放り込んでる」といういつも通りの即興っぷりがすごいのよ。

 そんなわけで、ホワイトスネイクがバージョンアップして開発された重力操作能力、C-MOON。元のホワイトスネイクの能力は完全に無視だし、「触ると裏返る」もよく考えたら引力とさっぱり関係ない気がする。じゃぁなんでそんな能力なのかと言われたら、そりゃ「面白そうだから」であろう。実際、漫画の時点で実にエキサイティングな絵面だった「重力横向き現象」は、やはりアニメになるとより混沌としていて面白い。重力操作系の敵なんてのはバトル漫画ではもはやお馴染みと言える存在だが、ここまで無茶苦茶やって世界をぶっ壊しても構わない能力者もなかなかいない。規模のデカさも「もう地球とかどうなっても別に構わんやろ」という今作最大の武器を振り翳してやりたい放題である。最初にとばっちりで死んだコーラぶっかけられおじさんは可哀想と言えば可哀想だが、その後の災害規模を考えればほんの序の口だからな。スタンドが勝手にやってることとはいえ、人の命をなんとも思ってない神父の悪逆さがここにきてがっつり見えるようになりましたね。

 さて、エルメェスも退場(?)し、戦局も煮詰まってはいますが、まだ試合は終わりません。勢い任せには勢い任せで対抗するしかないぞ。徐倫が振り絞るジョースターの血筋の戦いをしかと見届けよう。

 

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 難しいよね、家族って、第9話。誰も傷つかない結末は無いのだろうけど、それにしたってちょいビターな幕切れ。もっと話し合う機会があれば、この結末も避けられたのだろうか?

 結局、互いに向いている方向は同じなのだ。アニスもアルガルドも国のためを思い、王室を守るために常に行動してきた。アニスは自分の生まれ持ったビハインドが周りの迷惑にならぬよう、先回りして見切りをつけた。しかし、それはある種の持てる者の傲慢でもある。後に残されたアルガルドからすれば、2人で一緒に国を作ろうと思っていたはずなのにハシゴを外された形。アルガルドも別に愚かではない。姉がどういう考えでもって継承権を放棄したのかが分からないわけではなかったのだろうが、やはり、先週も触れたようにその選択が「逃げ」に見えてもしょうがない。「魔力を持たぬ姉は王位につかぬ方が良い」というアニスの短絡的な決断に対し、より愚直だった弟は、「そんな理由で姉が王位につけぬなら、その国自体を変えてしまった方が良い」という結論に至る。そして、国を変えるには強大な姉の力が欠かせなかった。しかし、その姉が表舞台にいない。どうしようもないすれ違いは、すでに幼少期に始まっていたのである。

 もちろん、だからとてアルガルドが全て正しく、アニスが間違いを犯したなどというつもりもない。アニスは自分の手が届く現実を常に見据え、自分の目の届く範囲で出来ることをやってきたつもりだろう。そして、アルガルドがそんな姉を乗り越えるために、手を出してはならぬ悪行に手を染めてしまったのもまた事実。どれだけ同情したとて、彼がレイニに対して行った仕打ちは許されるものではない(ユフィへの対応は、まぁ不可抗力と言える部分があるので情状酌量の余地がある)。不幸中の幸いだったのは、あれだけの大惨事を引き起こしておきながら、レイニ嬢が一命を取り留めた部分だ。これでもし誰かしらの命が失われていようものなら、姉弟の間の溝は一生かけても埋まらないものになっていただろう。もちろんそれは、アルガルド自身の命も含まれる。そう考えると、やはり今回の顛末で一番のファインプレーはユフィが飛び込んだところである。姉も、弟も、ギリギリのところを天才令嬢に救われた。

 全てを出し切った姉弟喧嘩の果てに、事件は一応の決着を迎えるが、もちろん何一つ解決などしていない。これだけの騒ぎを引き起こしたアルガルドが、今までと変わらぬ状態で居座ることなど出来ないわけで、国王夫妻の涙ながらの決断は致し方ないもの。体面を気にしてる、と言われたらそうかもしれないが、それこそ現状の「腐った王国」内で、これ以上の譲歩は許されないのだろう。そして、アルガルドの廃嫡が決まってしまったとなれば、ついにこの国には王位を継ぐ者がいなくなってしまう。となれば、あとはもう、アニスがその座を引き継ぐ以外に無いわけで、一度棄却したはずの継承権を復活させなければいけないということに。アルガルドが我が身を犠牲にして、姉を再び王権のゴタゴタの渦中に引きずり込んだ形だ。アニスからしたら迷惑千万でしかないが、まぁ、自分で蒔いた種だと思って諦めるしかない。アルガルドが実現し得なかった改革を、今度はアニス自身が成し遂げていかねばならないのだ。これ以上ないほどの荒療治ではあるが、弟の想いを無駄にしないためにも、アニスも今後はもうちょい真面目に現実と向き合う必要があるのだろう。まぁ、有能な人材は着実に周りに集まっているのだし……なんとか一回り大きくなって権力闘争の荒波を乗り越えてほしいものである。

 個人的には、これでアルガルドが終わりってのは絶対に納得できないので、せっかく獲得したヴァンパイア・ミラクルパワーを引っ提げてどこかで帰ってきて欲しいですよね。今回のアニメの範囲では絶対無理だろうが、こう、コミックス15巻くらい(?)でアニスが太刀打ち出来ないような強敵とぶつかったタイミングで、颯爽と帰ってきて助太刀してくれるとか、そんな展開になったら超胸熱である。やれる男だよ、あいつは。

 

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