最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
あまりに綺麗に、最終話。綺麗ってのはお話的にもそうだし、映像的にも実に美しい。空と虹のモチーフ、シンプルだけど最高に見栄えが良いなぁ。こんなん、事実上の広がるスカイじゃん。空、晴れ渡ーるじゃん。 王女と令嬢は相身互い。思いやり合うが故に避けられぬ対峙。賭け代はお互いの今後の人生。かけがえのないものだからこそ、ここで初めての痴話喧嘩、譲ることはできない。しかし、試合は始まる前から結果が見えていたようにも思う。あくまでも自己嫌悪や義務感から迫られていたアニスに対し、ユフィの想いは真正面からアニスを貫くだけのパワーがあった。恥も臆面もない告白対決で彼女が吐いた「私だけを唯一の消えない傷として欲しい」という言葉、あまりにも重すぎてちょっと太刀打ちできない。本来なら龍の力を宿したアニスは常人では届かぬところにあるはずの立場だが、天才はそれをも打ち破って我を通してしまうのだ。互いの深奥をぶつけ合ったからこそ、その決着に異論の余地は無い。 王位を継ぐのはユフィ。精霊契約のシーンが特に描かれずにあっさりとそのことが決まったので何だか軽いエンディングのようではあるが、彼女の今後を思えばなかなかに重たく辛い決断でもあったはず。それでも2人の道行きに何一つ翳りが感じられないのは、今回の一件を機に、2人が最後の障壁を取っ払って根っこの部分からわかりあうことができたおかげだろう。アニスは両親やイリアにすら打ち明けていなかった「転生」の事実を共有するに至った。これが、事実上最後の「契約」であろう。その後のユフィのグイグイくる感じ、「なんとまぁ、アニ×ユフィではなくユフィ×アニがスタンダードだったとは」と驚かせてくれたものである。 アニスの転生COは、今作に残っていた最後のしこりを取り去ってくれる重要なシーンである。実は偶然なのだが、先日この作品の原作を読んでいる知り合いと話をする機会があり、その時に「転生設定だけ全く効いてないのが惜しいけど」と言ったら「そんなこともないよ」というアンサーがあった。原作でどの程度扱われているのかは定かで無いが、今回のアニスのCOはまさにその部分を埋め合わせてくれるもので、彼女の行動理念を詳らかにする重要なものである。そう、どうしてもなろうストリームの中で転生ってのは「単なるチートのお題目」としてしか使われていない感があったが、アニスの場合、転生はむしろ枷だった。自分ではどうしようもないことだし、「前世の記憶がある」というだけでそこに良し悪しをつけるものでもないかもしれないが、「もしかしたら自分は異邦人なのかもしれない」という負い目が、生まれながらにして付き纏っていたのだ。そこには「本来なら魔法が使えていたかもしれないこの世界のアニス」のことがチラつき、詮無いこととはいえ、「自分がいなければ」と考えることもあったのだろう。この負い目が、先週疑問に思った「存外王位継承のこと気にしてるやん」というアニスのスタンスの答えであり、ムキになってしまう彼女の性根を形作るファクターだったわけだ。「転生の負い目」という要素は過去作では「本好きの下剋上」のマインでも描かれた要素だが、なるほど、きちんと有機的な結びつきがあればドラマを膨らませる要素として機能してくれるものである。 まぁ、そんなこんなで前世の因縁すら乗り越えて、2人は未来を築いていく。体制の解体のために下町でロケット作ってブレイクしていくっていう戦略もなかなかインパクトがあって良いよね。まぁ、しばらくは保守派からの風当たりも強かろうが……「転生」と「天才」ならばきっとなんとかなるんだろう。アニスが「空」、ユフィは「虹」。結果的にはこれが「虹かける空」→「ユフィ×アニス」の象徴となるのでありますな。お後がよろしいようで。
PR 「お兄ちゃんはおしまい!」 6→7 恵まれた制作体制からウソみたいなアニメ。平均的な質の高さと安定した進行で評点動かさずでいいかとも思ったのだが、最終話のキレ味が鋭すぎたため、勢いに任せて加点させてもらった。今期はこれくらい下駄履かせてもいいと思ってる。 というわけで、最終話で感想書いちゃったもんだからここで書くことがあんまりなくなっちゃったのだが、とにかく細かいところまで神経を配って作ってくれていることが分かるシンプルな「良作」。ただ、アニメってのは単純に金と手間を掛ければ品質が比例して上がるかと言われたら決してそんなことはなく(まぁ、基本的には上がるのだが)、今作のような「日常系」に分類される作品の場合、あまり過度に飾り立ててもかえって雰囲気をぶっ壊してしまう恐れがある。その辺りの加減というか、見せるべきエッセンスをしっかりと噛み砕いた上で、原作を超える「アニメならでは」の味わいを常に提供し続けてくれたスタッフにはまず感謝である。作画ノウハウがしっかりしているスタジオが腕のある監督を用意してくれれば、ここまでのものになるってのはふつーに真理であるな。 「日常ものだから」とはいいつつも、今作は完全なる平穏だけを求めるものではないというのも難しい部分で、エロとギャグのベースにTSが絡み、そこかしこに危険なネタも放り込まれている。そうしたクレイジネスをいかにしてオブラートに包んだふりをしてつつまないかというのが本作のチキンレースで挑むべきところであり、最初にまるっこいキャラデザを生み出し、そこにパステル調の淡い彩色をのせることでこのトラップの仕込みが行われている。個人的に気に入っているのは各キャラクターの髪の毛の色合い表現で、アニメ的にお約束な「おかしな髪色」ではあるのだが、髪のおもて面(て言うのか?)にそこそこ無難な色を指定しておき、髪の裏面(?)にビビッドな色を当てることでキャラの個性を際立たせるようにデザインされている。この「表裏の髪色」は本来ならより現実離れしているはずなのに、表面的な見えはむしろ抑制的なものになっていて、あまり派手にキャピキャピしすぎない良いバランスが成立しているのである。他にも背景美術のリアリティ精度など、さまざまな部分で「ギャグなんだけど、そこはかとなくヒューマニズム」みたいな際どいバランスに配慮していることが分かる。こういう全体像ってのは単話で観ていてもなかなか気づけないので、改めて良さを噛み締めて見直してみたい部分ではある。 あとはまぁ、百合っぽいフリをしてそうじゃない情愛を描き、最終的に最も倒錯した兄妹愛に落とし込むという、一見無難に見えて実は一番やべぇシナリオラインな。結局みはりの感情がどうなってるのかってのは、実は作中でははっきり定まっていないのよね。彼女は「兄の環境改善」のためにヤクをキめさせてあんなことにしたはずなのだが、事態の大きさと目標が釣り合ってないせいでその後の展開を本人もコントロールしきれてないっていう……まぁ、そういう「足りなさ」みたいな部分も込みでみはりの魅力ってことにしておこう。あんな妹だからこそ、まひろだってたまにはお兄ちゃんらしいところも見せられるのだしね。 リアル妹がいる人間は「妹萌え」にはあまり共感できないことが多く、私も実際そうだったのだが、これだけぐちゃぐちゃに引っ掻き回されるともう妹とかいう要素はどうだってよくなるな。みはりは可愛いよ。ちなみにこの「ぐちゃぐちゃだから妹とかどうでもいいな」という感情は「わたてん」でも感じたような、そうでもないような。今作がわたてんクラスだと考えれば、劇場版の制作すらワンチャンあるな?(無いな?)
スカイなプリキュアがどっちも柔道やってる……第11話。こういう作品は相手選手が出てきた時にまとめて出てくるキャスト陣も楽しみの1つよね。 というわけで問答無用の「強豪」が初登場。ここまで、霞ヶ丘や博多南は単体で強い選手こそいたが、青葉西に忖度したかのように人数が抑えめで「戦える」相手ではあった。それに比べて今回の対戦相手はがっつり人数も揃っているし、下馬評もダントツではっきり言って勝負にならないレベル。これで勝ってしまうと流石に嘘くさすぎるので「まぁここは負けるんかなぁ」くらいの雰囲気でいいと思うのだが、いかんせん未知は未知なのでまだまだ負ける気はなさそう。彼女が果たして何人抜けるかが勝負の分かれ目になりそうだが……次回予告のメインが姫野先輩だったし、まぁ、それなりのところで負けるやろな(そういうメタ読みはあまりよくないんですけどね)。ただ、こないだの試合は次回予告で早苗をメインに持ってきて早苗があんまり活躍できる展開じゃなかったので、今回もどうなるかは分からんけどね(先輩が出てるってことは早苗が負けるのは前提なんだよなぁ)。 ま、クライマックスに向けて、あんま無理に嘘くさい勝ちを重ねる必要もないだろうし、ここで強豪と当たっておくことが今後の未知たちの柔道人生に大きくプラスになるのは間違いない。それだけでも1年生の秋大会なんて満足しておくべきだろう。それなりに肉薄できれば箔もつくかもしれんしね。一応未知の活躍もそうだけど、大トリに永遠が控えてるせいで無駄に期待しちゃうのは申し訳ねぇな。 ただ、一応相手高校にも「フルメンバーで挑んでない」という言い訳はあるので、もしかしたら付け入る隙はあるのかもしれない。あくまで本命はIHなので、今大会では調整メンバーでの参戦。その中には完全未知数のフランス人も紛れ込んでいる。そんな金髪碧眼を擁するチーム立川学園は、強いは強いのだろうが、ちゃんとそこに「女子高生らしさ」も見せてくれるのが今作の良いところ。未知も部活入る前は青春に憧れてるようなことを散々言ってたし、やはり女子高生の至上命題は彼氏作りということなのだろうか。まぁ、この年頃だったらそんなもんかぁ(お前が女子高生の何を知っているというのだ)。
「うる星やつら」 5→5 こんなもんだと思うよ。強いて残念な点を挙げるなら、新しい「うる星」を作ろうという心意気があるなら、最後に「ラムのラブソング」は要らんかった気もするということ。まぁ、ちゃんとすみぺ版の新規録り下ろしだし、あくまでリスペクトの範疇だろうが……。 正直、特に悪い点は無いと思ってる。原作に何の思い入れもない人間からみて、「ははぁ、うる星やつらってのはこういう漫画だったのだね」ということが改めて理解できるし、映像クオリティは平均以上を維持していたと思う。テンポの良し悪しは正直何とも言えんが……今の時代にコテコテのるーみっくギャグを再現しようとしたら多少ギクシャクするのはしょうがないんじゃないかなぁ。こう、1ネタ1ネタがまだ派手目な時代だし、滑ったような印象がちらほら見えてもそれは時代性の齟齬だという気もする。個人的にはこれよりもやや映像部分で下にいた気がする「境界のRINNE」の方が楽しめたのは間違い無いのだが、多分それって作者が狙った方向性がきちんと時代に合わせてアップデートされてる証左だと思うのよね。もし受け入れられない層があるのだとしたら、それはアニメ側の責任よね。 とまぁ、ここまで一応「旧作が良かった」層に向けて配慮した書き方をしてみたが……どうなんだろ、そんな層があるのかどうかもよくわからん。そもそもそんな化石みたいな人間がどれくらいアニメを見てるかも分からんしな。あくまでも「これで初めてうる星やつらに接するよ」っていう私みたいな人間を想定してればそれでいいと思うんだけど。まぁ、その場合でも「肩肘張ってみるようなもんじゃないし、流石に古臭さは隠せないのでそこまで盛り上がるもんでもない」という感想に落ち着きそうだけど。最大の見るべきポイントを挙げるとするなら、現代の業界の全てを注ぎ込んだんじゃねぇかと思えるくらいにギチギチに詰め込んだキャスト陣とかでしょうかね。すごいよね、端っこのちょい役に至るまで、全員が全員メインはれるキャストしか出てこないって、その部分だけでも制作側の鬼気迫るものを感じるわ。おかげで毎回どんなゲストが出てくるかっていう楽しみ方は出来たと思います。ベテランと若手も程よく交流できてた気がするし、(もしコロナ対策が緩和してたとしたら)いい現場になったんじゃないでしょうか。 もうあとはキャストの話しかしないけど、個人的に今作で評価したいのは、実は上坂すみれその人である。今更ぶっちゃけるけど、わたしゃすみぺの声優としてのお仕事にそこまで感じ入ったことって多くないのね。第一印象の凸守早苗が素晴らしすぎたというのもあるのだろうけど、本人のキャラが濃いせいか、アニメのキャラに入って「この役はすみぺしかいないわ!」みたいなハマり方もあんまり無かったし、「この演技はすみぺにしか出来ないよなぁ」みたいな印象的なシーンもそこまで多くないと思う。多分、トータルで評価するなら凸守の次は白鷺千聖が来るんじゃないかな。で、そんなすみぺのお仕事はあまりにも大きすぎる「2代目」のお役目だったわけだが、これがね、実は存外良かったと思うんですよ。別に印象に残る役ってわけでもないのだが、先代のテイストに適度なリスペクトを持ちつつ、無理のない範囲でちゃんと「上坂流ラムちゃん」が出来てたと思うのね。周りのキャストがあたるを筆頭にいちいちキャラ(と演技)がクドすぎることもあり、あっさり目でも可愛らしさをアピールできてる2代目ラムちゃんは、わたしゃ評価していいと思っています。多分、先代に思い入れがある人だって2クール聴いたらもう慣れたんじゃない? いい……最終回だった……最終話! どうせ最終感想があるからひとくくりにしてもよかったんだけど、この最終話はやっぱり取り上げた方がいいよね。ここまでも高め安定で来てた作品なのだけど、最後の最後でもう一跳ねしてくれたのは嬉しいね。 基本的には阿漕なまでのエロやらシモやらが売りの作品である。そう割り切って考えれば、最終話が温泉回というのもいわば必然。中学生女児が中心のお話でそこまで露骨なエロができるものかという不安も今作では無用のもので、もちろん湯気はフル回転でほぼ水着と同程度の露出度は維持するのだが、その中でくんずほぐれつでやってることがいちいちエグい。色々あった結果最終的に得られるのが「妹に強制的に自分のちんこを握らせる兄」なのだから、そりゃまぁどこぞの団体からクレームを入れられるのもやむなしというものだ。そして、そんなエグい展開ですらも、このおにまい空間ではどこかにてぇてぇ成分を孕んでいるように見せられるという魔術。エグいネタをエグく見せるだけなら簡単である。そこをさらに飛び越えて、一見してエグくないように、病巣のより深い部分にうっかり一般人が足を踏み入れてしまうようなトラップを仕込めるのが、今作の最も罪深いところと言えるんじゃなかろうか。 巨乳2人とぺったんこ2人というバランスが実に良いとか、よりにもよってちょっとそっちのケがあるもみじに代表させてまひろのまたぐらに首を突っ込ませるとか(あのあたりのシーンの構図の取り方がいちいち神がかっててほんとに救いようがないな、って思うよ)、全ての要素に地雷を仕込んで最後の最後で大暴れをしておきながら、きちんとゴールの線は「お兄ちゃん」の「おしまい」要素という構造も綺麗。どこぞの小学生探偵が戻りたくても戻れずに違法薬物を巡ってすったもんだしてるというのに、こちらの主人公は自らの手で「戻らないこと」を選択。本来ならおっそろしい決断をあっさりしているわけで、もっともっと心情の伏線要素とかをマシマシにしなきゃいけないシーンのはずなのに、「まぁ、せっかくの温泉旅行中だし、ここで戻ったら台無しじゃん」という非常に刹那的な理由が前面に出て選択を後押しするようになっているあたり、下手したらそこまでがみはりの仕込みなんじゃないかと疑いたくなるほどである。 もちろん、みはり自身もそんな兄の状態を消化し切れていないのでどちらに向かった方がいいかは分かっていないだろうが、兄も妹も、(みはりは自分のせいでこうなってるくせに)、まだまだアリ? ナシ? で揺れているのが実に悩ましくも、まだまだ引っ張れそうな感情。こんだけ背徳的なTS設定でよくもまぁこんな煩悩垂れ流し設定がうまくはまったもんである。今回のエンディングのおかげで、「本作は最終的に兄と妹の兄弟愛がメインテーマです。お好みでこれを百合と受け取っていただいても構いません」という心の領収証が切られた。さて、あなたはこのお話をどう観ますか? 「最後の召喚師-The Last Summoner-」 5→2 気づいたら終わってた。というか、終わってたことに気づいてなかった。最近ちょいちょいあるこの現象だが……いや、しょうがないじゃん。あれで放送終了だとは誰も思わねぇよ。来週もあると思うよ。何やその自由すぎる放送形態は。 マジで途中も途中、なんにもすっきりしない状態で、「1クール目」が終わりってことなのかしら? 流石にAT-Xの放送枠が途中で切れた、なんてことはないとおもうし……中国本国での放送を、どういう形で輸入してるんだろうね。また、日本の常識にとらわれない自由すぎる形態は放送時間にも表れており、何と毎回の長さが違うという気まますぎるデザイン。普通、日本のアニメはオープニング・エンディング込みで23〜25分程度が一般的だが、今作は23分だったこともあるし、15分くらいでいきなり終わっちゃったこともあった。よりによってAT-Xは2本連続での放送なので、次の話まで延々番宣を垂れ流すハメになるという。まぁ、TV放送じゃなくて配信がメインだったら放送枠に囚われる必要もないので、もしかしたらこれが次世代のアニメ形態なのかもしれないが……まだ私はついていけんな。 アニメの内容の方も、「中国にもダメなアニメはいっぱいあるんだ!」という妙な安心感が得られるエコロジーなものに。話の内容が別に面白くないというのはまぁ、日本のアニメだって偉そうなことを言える立場じゃないので別に構わない(いや、構うけども)。なろう的な物語なのかと思っていたらどちらかというと近いのはジャンプ的な能力バトル少年漫画で、デザインが一番近いのは最近だと「シャーマンキング」かな。「能力に目覚めて背後霊がつくようになった少年が仲間を増やしながら最終的にシャーマンファイトに挑む」っていうデザインはかなり近いし、シャーマンファイト本戦が始まった後の「どういう世界観やねん」「もうちょい全体のテイスト考えて」みたいな野放図すぎる空気もシャーマンファイトに似ている。決定的な違いは、その全てがチープで魅力が感じられないことだ。 そして、そんなびみょー極まりないシナリオを彩るのがほんとにヘナヘナで観てるのがきついクオリティのアニメーション。1話目時点で微妙さは匂っていたが、まさかここまで酷いものになるとは思ってなかった。中国国内も製作事情は日本とそんなに変わらないのか? それとも、特別にショボいスタジオに任せてしまったのか……お話にならないお話と、お話にできないアニメーション。倍満ってとこか……。 具体的な技術の話は全くわからないので素人目線で最近気になってる話題に触れておくと、今作はなんというか……こぅ、「1枚の原画でズームアップ・アウトを兼ねるシーン」がやたら多く使われていた。観てない人は「どゆこと?」と思うだろうが、えぇと、普通、アニメって遠景のカットと寄りのカットではいちいちカットを切って、別な原画を描くわけじゃない。そこが面倒なのか、1枚の絵で遠くからの視点を見せて、そのまま映像処理でズームアップすることで「近づいた」ことを表すっていう技法。実写ドラマなら当たり前に使えるこの見せ方もアニメでは存外面倒なもんで、普通、「寄りの絵」は寄りの構図しか想定していないので離れたら見えが変わってしまうし、遠景の絵は寄ったら拡大した分だけ粗が目立つ。おそらく、これまでの映像技術では不自然になりすぎるから日本のアニメでは使われにくかったのだと思う。それが、今作では「粗なんか知らん」ってんで多用されており、いちいち作画の限界を見せつけられているようでキツいのである。そして、この見せ方は最近日本のアニメでもやたら目につく気がする。流行り廃りなのか、それを可能とする技術基盤が安定してきた証拠なのか。よく分からんが、見た目に違和感が出ちゃう作劇はやっぱりダメだと思うよ。
こないだ某1人焼肉屋の入ったら紐神様のアナウンスで迎えられたんですよね……どんなコラボだよ。主人公が草食系の化身みたいな作品が焼肉屋とコラボすんなや。 でもまぁ、女の子は周りにいっぱいいるので、作品タイトルへアンサーするなら「別に間違ってないよ」になるんでしょうね。いろんなヒロインを取っ替え引っ替えしてパーティを増強しているラビットフットですが、今回はかなり時間をかけてリューさんというたった1人のヒロインとの関係性を深めてくれました。出会いまくってんなぁ。 今期は正直、単純にアニメとしての作画クオリティが低すぎる作品がやたら目につくせいで、今作のように作画部分でのノルマをクリアしてばっちりアニメとして見せてくれている作品はそれだけでありがたい。11話という短期決戦だったおかげもあるだろうし、細かい分割製作のおかげでスケジュールが安定しているというのもあるだろう。とにかくアクションにしろキャラ作画にしろ、もう、「これをJ.C.の看板作品として大事に扱っていきたいんや」という気概が伺えるような完璧品質でお届けしてくれている。蓄積は力、継続が力。本当に恵まれた作品になったと思う。 そんならもうちょい加点してもよかっただろ、という気もするのだが、どうしても内容が渋すぎるというか、どこでどう盛り上がったものかと困ってしまうような展開が続いて捉えどころがなかった気がしてしまうので一応評点は動かさないことにする。ダンジョンってのは出会いを求める分には間違ってない場所なのだが、とにかく薄暗くて景色に変わり映えがないので、アニメの舞台としてはちょっと間違ってるかもしれないのである。いや、今作におけるダンジョンは海みたいな巨大な水場があったり大瀑布があったり、充分に派手なステージではあるのだが、やっぱり周りが岩壁オンリーでその中でファイアボルトを撃ち続ける展開というのはどうにもな。モンスター側に特に感情が出るわけではなく、ただひたすらに殺戮兵器を壊し続けるみたいな展開になってしまうので、バトル自体に見応えがあってもそこにつながるドラマがちょっと作りにくいというのも難点だろうか。今回はリューさんの過去を掘り下げることで「彼女の清算・過去との決別」と言うテーマを一通り描き終わったと思うのだが、そのことを敵サイドがあんまり忖度してくれないので、単に「無理ゲーとしか思えないとにかくつえぇ敵」でしかないのよな。まー、ダンジョンってそういうもんだろうけどさ。ベル君がふつーに強くなりすぎて、ピンチの作り方とかもあんまりバリエーションがなくて「強くなったけど敵はもっと強いので物理で負けます」ってのを繰り返すことになっちゃうからさ。 一応、「ダンジョン探索で引くも進むもままならぬから突然刀を打ちはじめる」とかいうトンチキな展開なんかもあったのだが、その辺の「強さ基準」も分かりにくいので問題を突破できた時のカタルシスもやや薄め。とにかく全部の行程が一本のダンジョンで繋がっているが故に、どうしても変化を感じにくい画面になってしまうんだろうな。逆に言えば、それだけ「閉じた」フィールドでこんだけのドラマを引っ張り続けるってのもすごいことだとは思うけども。 まぁ、なんだかんだできちんと最後まで観られてるわけだし、退屈したかと言われたらそんなこともない。まだまだ原作は続いているのだろうし、天下のJ.C.STAFFが頑張って5期6期と作り続けることは何も問題ないと思います。
アジ食わば すぐに死ぬなり アンドロイド(字余り)、第8話。それにしてもなんてぇサブタイトルだよ……こんだけ意味深でおもたそうな話しといて、一番の注目ポイントがそこっていう……。 だいぶ不穏な感じも加速してきましたね? 元々機械生命体のやたらと人間味あふれる所作は気になっていたところだし、さらにパスカルの登場や、機関を裏切ってるのにあんまり悪そうに見えないA2の存在など、どうにも「何が正義なのかしら?」という部分に若干の疑問がよぎる展開。アンドロイドなんてものはおとなしく上の命令に従ってりゃいいもんだと思っていたが、実際は上で指令だしてるのもアンドロイドだったわけで、果たして「人類のための戦い」とはなんぞ? というのはあやふやな状態にまで移行していた。そしてそこに今回の9Sの行動である。ふむ、どうやら一筋縄ではいかない物語のようですね。そして、多分1クールで何がが収まるような物語でもなさそうですね。 その辺の背景はもう黙って見守るしかないので余計な考察とかは特に無いのだが、今回はそんなメインの筋を差し置いて、とにかく映像でのインパクトがギュギュッと詰まっているのが良い。「海水浴」を楽しむため、あっさりと目隠しをとっちゃう9S。彼の美少年な風貌は別に何もおかしなところはないのだが、今まで平然とつけていた目隠しをああもあっさりと取ってしまったので「何で今までつけてたん?」という逆の疑問が湧き上がってくる。そして、それに釣られるようにしてゆっくりと目隠しを解く2B。その容貌のあまりの美少女っぷりに惚れ惚れしてしまう。もう、あの部分のキャラ作画だけでも文句は出ません。さらに今回は拾ってきたお花にも注目が集まったせいで2Bの戦場的な胸元にもやたらフォーカスがあたるし、海水に浸かる時にタイツ(?)がそのままでミニスカから漏れるむちむちの太もももやたらエロい。なんでアンドロイドがこんな扇情的なのだろう。そのくせ、後から出てきた完全な「水着」の方は言うほどエロティシズムを感じず、やはりキャラと見せ方が大事なのだということも教えてくれるし、アジの生きた魚のような目のキラキラっぷりも無駄に力作。変なアニメである。
ジジイが若返ると声が斎藤っぽくなる謎、第11話。「そんな大胆な兼ね役(経費削減)あるかい」って思ったけど、深読みするならジジイと斎藤の間にはやはり何かしらの共通点というか因縁みたいなものがあって、それが原因で斎藤が召喚されてしまったという伏線……ではなさそう。単純に「若かりし頃のジジイが斎藤似である」が事実なら、ラエルザの好みのタイプがこの辺というだけの話なのかもしれない。 サブタイで最終って言ってるんだからきっとこれが最終決戦。残りの話数はまた元のようにスチャラカなお話に戻ってくれるといいですね。それにしても、最終決戦の最終パートが想像以上に長かった。何なら前回時点で双子の悪魔との決戦は片がついたものだとばかり思っていたので、そこからの悪あがきがまるまる1話分も続くとは思ってなかったわけですよ。やはり改めて悪魔ってのはとんでもねぇ種族である。加えて今回の敵の場合、冒頭で語られた因果な生い立ちのせいもあり、その体内は「半分ずつ」じゃなくて「2人分」の生命力を宿していた可能性が高い。そりゃタフネスがとんでもなくなるのも頷けるというものである。まぁ、どっちも山崎たくみではあるのだが……。 片付いたと思ってたら不意打ちでまずモーロックに一撃。しかしそれが効かずにジジイが本気のメテオ。「物忘れで呪文が唱えられないジジイ、本来なら魔力が足りずにメテオが撃てないが、緊急事態で最大秘奥義のメテオをぶっ放す」って、すごくどこかで見たことがあるシチュエーションですね。となると双子の悪魔はどこぞのお城の中で石化して壁を押さえる役をやってる可能性がある。とにかく、若返りメテオは流石に反撃の可能性を残さずに殲滅できる……と思ったのにまだ生きてる。悪魔すごい。いくら何でもそこまで警戒してなかったもんだから再びのジジイピンチも、今度は便利屋の斎藤がその名に恥じぬ便利な活躍を見せて打開。人間、頑張ってトレーニングすればファンタジーな化け物バスターソードでも振り回せるようになるもんか。 火葬も終えて今度こそ完全決着、ラエルザさんがフルフェイスメットを脱ぎ捨てて美少女全開モードでラブラブしようとしたところで三度の悪魔復活。最後は流石に弟側が死に絶え、兄だけの決死行だったようだが、この最後の最後も犬によって阻まれる。チーム斎藤、総力戦による辛勝。まぁ、このしぶとさは確かに最終決戦か。最後の最後、せっかくラエルザといい雰囲気だったところに割って入ったところは、「いくら何でも空気読め」とは思いましたけどね……。今回のエピソードはあくまでラエルザとのゴールインではなく、犬との関係性の決着を描くもの。ジジイのラスト魔力で無事に犬も生き返り、めでたしめでたし……。 かどうかはジジイの容体次第だな。すでに死んだかのような扱いだったが(パーティで一番STRが高いであろうラエルザがジジイをかついでもっていくのはしょうがないが)、どうせジジイのことだから、最終話でまたひょっこり帰ってくる気はしている。このしつこすぎる天丼も、今作の持ち味と言えるかもしれない(?)。
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HN:
Thraxi
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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