最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「BLEACH 千年血戦篇」 6→6 いやぁ、オサレでしたね……。初代アニメからここまできっちりイメージの刷新を図れるとは……。 考えてみりゃ、数年越しの再開(?)とはいえ、今作は原作シリーズの集大成となるラストパート。それまで培ってきた漫画原作やらアニメやらの何もかもを飲み込んだド級のクライマックスなわけだ。そりゃぼんやり見てても盛り上がってるのは分かるってもんでね。わたしゃ鰤フォロワーじゃないのでディティールはさっぱり覚えてないし、このシナリオに至るまでに何があったかなんて記憶の彼方だが、そこまで頭を使う漫画じゃないのでついていくのに大した労力はかからない。「そういやこんな奴いたな!」っていう経験を何度も重ねているうちに少しずつ記憶も修復されていき、たっぷり積もった歴史を体感することができるようになる。原作を毎週ダラダラ見せられるのは苦行だったかもしれないが、こうしてひとまとまりになったエッセンスだけをグイグイ飲ませてくれれば、素直な少年漫画として楽しいもんである。 そしてそんな大仰な歴史を演出するオサレ演出の数々。この見せ方が正解だよなぁ。夕方アニメだと実現しにくかったクドさ優先のオサレアニメ。毎週垂れ流されるポエムにキュンキュンしちゃいますよね。作画リソースも贅沢盛りになり、アクションアニメとしても楽しめるし、とにかくキャラがわちゃわちゃしているのであっちもこっちも大騒ぎしてる様子を見ているだけでもお腹いっぱいである。こうしてみると、嫌ってたはずの漫画なのに内容は案外頭に入ってたもんだなー。 今回はあくまで「最終章の序章」。今後は最後の最後までゴールを目指して走っていくことになるんでしょう。10年のブランクが空いてもこんだけ観られたんだから、こっから多少間が空いても問題はなさそう。のんびりやっとくれ。 PR 「後宮の烏」 5→5 今期並みいる爆発作品の1つ。今期はあれよね、割と素直に「はいはい、爆発爆発」って思える作品が多かった気がするんだけど、今作もその代表格。不器用なカップルの辿々しいお付き合いを見て、「ガンバレッ」って応援したくなっちゃう。 いわば「中華風『虫かぶり姫』」である。いや、単に順番の問題なのであっちを「西洋風『後宮の烏』」と表現してもいいんだけど、流石にあっちは後宮じゃなくてバリバリの正室だからな。さすがに語弊があるわ。いや、そんなんどうでもよくて、試聴時の印象はこの2作でかなり被るのよね。王族に座す者どうしの恋愛がテーマの1つになっており、ヒロインの方はちょっとどこかズレたところがある「おもしれー女」枠。身分や環境に振り回されながらもお互いの気持ちを少しずつ確認していき、いつしかその距離がとても縮まっていて爆発、そういうざっくりしたまとめ方をすれば、まぁ似てると言えば似ているし、似てないといえば似てないね。 もう1点共通するのは、作品の大きなセールスポイントに「顔が綺麗」があるということ。「虫かぶり姫」のエリィはCV上田麗奈のパワーもあって(?)本当に可愛らしいルックスが魅力だったが、今作の烏妃も、とにかくビジュアルがふつくしい。中華風デザインってそこまで目にするものじゃ無いから目新しさもあるんだけど、目元のメイクの具合とか、髪型のデザインとか、全体的なルックス(ビジュアル)が本当に蠱惑的で、どうにもそそられる。こちらは妖の類を扱うお話ということもあり、ちょいとミステリアスな雰囲気で異質さを強く後押ししているのも惹かれる要因だろうか。1枚絵で見た時に今期一番美人だったのはもしかしたらこの烏妃だったかもしれない。 ビジュアルイメージという点ではこうした「中華風」の雰囲気作りも作品全体の魅力の1つで、何気ない建物の外観、内装や料理の見た目1つとっても「あ、中華風だ」ってんでどこか憧れを持って見てしまう部分がある。別に中華風だからって憧れる理由もないはずなのだが、なんだろ、やっぱりこういう昔からある「ステレオタイプ中華風」ってどこかノスタルジックな匂いもあってそそられるのよね。これ、多分中国が作ったアニメの風景を見てもそうはならんのよ。日本人が考えて、日本人が作ってる「なんちゃって中国」だからかえって理想化されて綺麗に見えてる部分はあると思う。 とにかくそうして見た目に美しい作品だし、メインヒロインの烏妃は可愛い。従者の九九だって可愛い。そんならもっと点数上げてもよかったじゃん、とは思うのだが、如何せんお話の方は……まぁ普通なのよ。「宮中にお化けが出ました」→「なんやかやで悲しい話や救われない話がありました」→「事情をだいたい理解した上で、祓っておきました」が基本形で、各々のショートストーリーにあんまり差がないというか……その間にきちんと烏妃と帝の関係性なんかが進展し、烏妃の出生についても掘り下げられているので決して同じことの繰り返しではないし、中心となるロマンス要素は割と魅力的だったとも思うのだが、やっぱり1つ1つのサイドストーリーにもうちょい厚みが欲しかったかな。毎回出てくるヘンテコ中華風人形劇の画面は好きだったけどね。 でもまぁ、毎週見てても特に退屈はしないし、アニメとしての一見の価値はあるクオリティだと思いますよ。思いっきりデレた烏妃が今後宮中でどういう生活を送っていくのか、続きが見てみたい気もするな。
「夫婦以上、恋人未満」 4→4 びっくりするほど興味が湧かなかったわねぇ……。結局1話目で抱いた疑問と印象が何も変わらないまま、平然と最終回を迎えやがったからな。結局なんだったんだ、この世界。 ラブコメのテンプレをなぞってるだけなので、本来なら可もなく不可もない。「ま、ラノベってこんなもんだよね」くらいの印象で終わってたはずだ。いや、今作は漫画原作だけども。一時期のラノベでいっぱい見た気がするので私の中ではラノベ風。ただ、今作唯一のオリジナル要素である「夫婦制度」がそうしたテンプレに一石を投じる……いや、投じない。そう、投じないのが問題なのだ。作品の個性を見せるべき特殊設定があるのに、そこに説得力を持たせるためのサポートが何一つなく、「そういう世界であることはさておき、ふつーにラブコメやります」という全く話が通じない展開。恋愛ドラマってのは「どうやって愛情が育っていくのか」とか「どうやって愛を育んでいくのか」が一番の焦点になるはずなのに、今作のメインカップルは「政府の施策により、特に意味はないけど同居生活を強いられたために好き合うようになりました」という、「卵を落としたら割れました」と同じくらい当たり前のことを言っているだけ。そりゃそうだろ。年頃の男女を長期間同じ空間に押し込めたら、そりゃそうなるだろ。そうならない理由を力説してくれるならまだ作品として成立するが、そうなるなら見るまでもない。「知ってた」で終わりである。そして、そんな特殊な設定があるにもかかわらず、今作の恋愛ドラマは「普通の世界のドラマであるかのように」筋立てが作られている。「いや、お前らそんな普通のことだけやってる意味がわからん」と頭がバグる。ほんと、なんなんだろう。 そして、これは好みの範疇だと思うが、アニメになった時のデザイン性が妙に浮いてるのに最後まで慣れなかった。デロデロの恋愛をやってるのに、何故か背景や色彩が絵本みたいなビビッドな方向性。プリキュアや「恋愛フロップス」でこのデザインをやるなら意味が分かるけど、なんで今作でこんな目を引くデザインにしたんだろう? 全体的に安っぽく見えてしまって、エロいシーンもなんかギャグにしか見えなくてお得感がなかった。原作絵がそもそもそういうデザインなのかと思ったけど、ちょっと調べた感じだとそんなこともなさそうだし……これはほんとに「アニメ化の方向性が合わなかった」残念な事例。 まぁ、他に無いことを最低限画面の見栄えだけでもやろうとしてると考えるならスタッフの頑張りは評価すべきなのかもしれないが、あんまりその意図を汲み取ることができなかった。このカップルは爆発しなくていいや……。 こっちのぼっちはまだ元気、第11話。もしくはこっちの狸がまだ元気。うちの婿にはしっぽがある。 一週間空けての放送となったが、このためにわざわざ溜めたんじゃないかと勘繰っていまうほどに濃密な痴話喧嘩シーン。実は今期一番の爆発作品ってこれだったんじゃねぇかな。他にもとんでもないことが色々と起こってるはずなのに、もうあの一連のシーンのせいで全て吹き飛んでしまった。 それにしたって、そこに至るまでのスレッタのメンタリティの弱いことと言ったら。この娘は本当に空気が読めないというか、周りを見てない部分があって、調子に乗るとふわふわとうわついた状態で「なんでもござれ」みたいな顔してんのに、ほんのちょっと歯車が噛み合わずに嫌なことが重なっただけで「もう救いはない、死のう」みたいな思考になる。いかに田舎育ちのコミュ障だとて、ここまでの豆腐メンタルになったのは完全に個人的な原因だろうし、もしかしたら母親の教育が悪い方向に働いた結果なのかもしれない。それを母親がどこまで狙ったかは知らんけど。 一応、「忙しくなっちゃったもんだから最近彼氏が冷たいの」ってんで落ち込むのは分かる。なかなか話が通じないミオリネさんに対して何も言い出せずに勝手に塞ぎ込むのも、2人の関係性を考えれば致し方なくもある。ただ、その結果として「自分は使えねぇゴミクズなんだ」というメンタルに陥っちゃうのはとても不健康だし、最後にとどめを刺したのが弁当の一件だったのがほんとにダメ。だって、あれってわがままミオリネさんだけじゃなくて、同船してるクルーのみんなに対しても本心を打ち明けられずに折れちゃったってことだからね。「ミオリネから評価されていない」が「自分は存在価値がない」まで拡大解釈されちゃったら、そりゃ周りの面々だってフォローしきれまいよ。ちなみに、一番気にしてくれてるのは優しいニカ姉だったんだけど、彼女の場合は裏でのシャディクとの関係性があるもんだからスレッタとの接し方を決めあぐねてこっちはこっちで苦しんでいる様子。そうなると、結局一番頼りになるのって歯に衣着せぬチュチュになるんだよな。チュチュさん、友達になるとほんとに良い奴になる分かりやすい性格。もっと彼女を信じてあげて。 しかしまぁ、ニカ姉の助言をきっかけにようやくミオリネさんも動き出したので、そこは一気に解決に向かった。危なかったのは、ミオリネさんの行動があと一歩遅れていたら、再びスレッタがママさんの庇護の下に隠れてしまいそうだったところ。まさかの便所飯(飯無いけど)という時代もシチュエーションも超えた最悪の行動をとったスレッタは、拠り所をなくして母親に電話。何かを察したママンは今まで通りの優しさで彼女を包み込んでくる。ママン側にどういった思惑があるのかはまだ未知ではあるが、スレッタのこれまでの人生において母親が一番の理解者だったことは間違いない事実であるし、ママさんだってスレッタを不幸にしたいとは思っていない。最悪ガンダムさえ動かせてれば問題ないわけで、「あら、学校生活うまくいかなかったの。そしたらまた私のとこに来なさいな」くらいの思惑だったんじゃなかろうか。 本当にもう一歩で不登校からの引きこもりルートになりかけたスレッタ。しかしすんでのところで駆けつけたミオリネさん。トイレのドアごしという最悪のシチュエーションでの痴話喧嘩が幕を開け、いじけるスレッタに対し、的確に「堕とす」言葉を選べるミオリネさんのセンス。よくよく考えてみれば、天然ジゴロの人たらしはもしかしたらミオリネさんの方なのでは……。無重力空間での追いかけっこを経て長い長いハグへとたどりつくわけだが、足元も定まらず、どういう姿勢で抱き合ってもいいはずなのに頑なに2人の「身長差」にクローズする構図が本当にずるい。どこまで行っても目線はスレッタが上、ミオリネが下。それなのに吐き出す言葉はミオリネが上、スレッタは下(後ろ?)。そんな状況で一言ずつの意思共有が図られ、めでたく大好きのハグに至るのである。なんだこれ。よかったよねぇ、スレッタが散々に愛の言葉を囁いて「ミオリネさんの全部が好き」って言った後に目を逸らしたミオリネが「スレッタのモビルスーツ操縦技術が好き」とか言われなくて……。ハッピーアイスクリーム。 あ、テロでやばいことが起こってるって? えーと……敵ガンダムの出撃シーン、格好良かったですね(以上)。
「ぼっち・ざ・ろっく!」 7→8 神の御業としか思えない奇跡的な調和を見せたマスターピース。新番チェックの時点でがっつりこの世界にハートを鷲掴みにされており、その際に多少オーバーな期待を込めて「新たな金字塔をぶち上げろ」と書いたが、まさか本当にこんなにも絢爛豪華な金字塔が建立されることになるとは思わなかった。言うてみるもんやね。 きちんと1話目で今作の化け物じみたポテンシャルを拾えていたので私もまだアニメを観る権利があるな、というのはちょっと安心した部分ではあるのだが、さて、何がどうなってここまでの作品に成り上がったのかと言われると、どうにもその正体は分からぬ。ただ純粋に「制作スタッフが推し進めた方向性が、作品のニーズにがっちり噛み合った」というだけの話ではあるのだが、こうして「与えるべき画面を与える」ことがどれだけ難しいことかというのはアニメ制作に携わったことなどあるはずもない凡百の身には想像することすらできない。例えば今期は似たような話題作である「チェンソーマン」で作品が良いだの悪いだのと議論を呼んでいるようだが、監督をはじめとしたスタッフが「この作品はこうあるべき」と思った方向性がユーザーと共有できるかどうかってのは、ぶっちゃけ運もあると思うのよね。もちろん今作にだって「こんなのぼざろじゃない」と思ってる視聴者だっているのだろうし、かなりアクの強い方向性に思い切って攻めた構成になっているはずなのだが、それが、本当に気持ちのいい方向にのみ噛み合った結果なのである。 最終回を含めて感想で何度も触れているが、やはり最大の焦点は「ぼっち」というテーマをどのように扱うか。これは「後藤ひとりという主人公像をどう掘り下げるか」という具体的な側面でもあるし、「いわゆる陰キャ、コミュ障、社会的に問題がある人間をどのようにいじっていくか」という作品全体を覆う側面でもある。アニメというとどうしても「オタク向け産業」の側面が強く、これまでも数々の「陰キャ」をテーマとした作品が作られてきたが、自身も陰キャである身からすると、これが痛し痒しであったり、「ハァ? ふざけんな、陰キャエアプか?」と思うこともあったり、実にナイーヴで扱うだけ損なテーマ設定なのだ。しかし、今作におけるぼっちは、本当にハマった。痛し痒しじゃない、痒いところに手が届き、そこからガリガリと熊手で傷を抉るかのような徹底的なサービス精神(?)。この「ぼっち像」を作るためだけに12話ものアニメが費やされたと言っても過言ではない。そのためだったらどんな労苦も惜しまぬとばかりに過度に飾り立てられたぼっちの内面世界。ともすれば「やりすぎ」と断じられるような危険な選択だが、「ここまでして初めて、陰キャは笑いに転じる」という思い切った判断。それが勝負の分かれ目だったのかもしれない。 後藤ひとりさえ不動の基盤として設置できれば、残る要素をどう配置するかは見えやすくなってくる。3名のバンドメンバーが描くのは、これまでの徹底した友情礼賛主義からは半歩はみ出た、いかにも現代的な「友達づきあい」を反映したバンドの結束。そこには不思議なリアルも介在しつつ、オタクが欲してやまない関係性が蜜のごとく溢れてくる。言ってしまえば本当にずるい。阿漕だし卑怯。しかし、それが現代きららアニメが追求すべき萌えの真髄。時代と共に変わり続ける「萌え」の精神は、今や「尊み」を手に入れ、令和の時代にバージョンアップを果たしているのである。 改めて、今作を支えた2人のクリエイターに賞賛を送ろう。1人はもちろん、監督の斎藤圭一郎氏。後になってみれば、この人、今期他に関わった作品が「モブサイコ100」の原画、そして「ヤマノススメ」のコンテという事実も凄まじい。今作で一気に名前が知れ渡ったことで今後の活動にもなかなかのプレッシャーがかかると思うが、是非とも現代アニメを背負って立つ存在になってほしい。そしてその際には、なんとか「ぼっち・ざ・ろっく(第2期)」をそのヒストリーに加えていただきたい。 そしてもう1人の立役者はといえば、やはりぼっち役・青山吉能であろう。彼女が作り上げたぼっちがあるからこそ、今作はこの境地に辿り着いた。WUGとしてデビューしてから8年、長いような、短いようなこの期間にしっかりと積み重ねたものが、ひとりの奇跡を産み出したのだ。まだまだここで終わる女じゃない。彼女もこれからのアニメ業界を背負って立つ存在になってほしいですね。 あとはただ、「けいおん」の時に聞こえてきた「もう1回!」を待つだけですね。 「うたわれるもの 二人の白皇」 5→6 長い長い旅路だった。出会いを振り返れば2006年、今から16年も前のこと。当時の熱狂はアニメ・ラジオ・ゲームが渾然一体となった本当に素晴らしいエンタテイメント体験だったが、そんな過去の熱狂の残滓が、16年を経てここに辿り着いた。本当に、私自身も含めて関係者の皆皆様にはお疲れ様だ。 毎週感想を書いていたので最後にまとめることはあまり無いのだが、一応点数の基準だけ触れておこう。あんだけ盛り上がってたんだからもうちょい評価高いんじゃないの? と思われる向きもあるかもしれないが、一応今回は「思い出補正」を差し引いての評価ということにしている。いくらなんでも「偽りの仮面」との関係性を断ち切るわけにはいかないが、流石に16年も前の初代の思い出に依拠する部分はなるべく廃して判断すべきだと思ったのだ。そうすると、アニメーションとしてはまぁ、そこまで飛び抜けた作品だったというわけではないのよね。1期の小林智樹監督作品は全てに置いて完璧なシリーズだったが、今回は「ゲームを追いかける感が強くて多少無理してるな」と思える箇所もあったし、映像部分にしても、シナリオ部分にしても、何も知らない人から見たら「まぁ、こんなもん」と言われてもとくに文句は言えないだろう。その部分を客観視しての配点ということである。「そんなん忖度しないでオメェの意見を聞かせろよバカ」と言われたら、「とりあえずゲームがやりたいので誰かプレステください」と答えるしかないかな。あの当時と同じ体験をするなら、やっぱりゲームもプレイしないとどうしようもないし。多分、このストーリーを一通り見た状態でも、きっとゲームをやったら改めて楽しめるんじゃないかという期待はあるんだけどね(ただ、その際には「偽りの仮面」からプレイする必要があるのでめちゃ大変)。 まぁいいじゃない。思い出なんてもんは個人の胸の内にひっそり隠させてくださいよ。これを機に、またどっかで柚姉ぇがひょっこり出てきてフォークを振り回してくれるなら、こんなに嬉しいことはないです。おしぼりも空を飛ぶし、箱根の樹上に半裸の怪人が現れることでしょう。 改めて本当にありがとうしか言葉は無いが、敢えて1人だけピックアップするなら、本当に本当に大変な役回りを見事にこなしてくれたトネケン。本当にお疲れ様。けーじくんも草葉の陰で喜んでくれてるんじゃないかな(もしかしたらブツブツ憎まれ口叩いてるかもしれんけどね)。 「宇崎ちゃんは遊びたい!ω」 ―→5 今期何本かあった「さっさと爆発しろ」作品の1本。その中でも最も爆発要素に集中できる構成であり、非常にまとまった作品だったとは思うのだが、2期ものの宿命なのか、特に話題になることもなく、一番の話題が「放送途中でオープニングテーマの作曲者名だけクレジットから消えたwww」だったのは寂しい限り。 2期目ということで、単純に宇崎と真一の関係性も発展……してるような、してないような状態。この「なかなか前に進まない関係性を外野が冷やかして楽しむ」というコンセプトに全力を傾けているのが今作最大の特徴で、外野は全員2人の気持ちを知ってるし、なんなら当人たちだって自分や相手の気持ちに気付いてるのに、諸々の障害で決定打にかける関係を続けるという「寸止めラブコメ」。よくある設定と言われればそうなのだが、ここまで徹底しているとこれはこれで味わい深いものである。宇崎も単なる面倒臭い後輩キャラからスタートしながら、ちゃんと彼女にしたいと思えるだけも魅力を発信しているし、それを受ける真一だって「根がいいやつだからモテてもしょうがないし、宇崎が必死になるモチベーションも理解できる」というキャラ作りが安定している。そんな2人が堂々とイチャイチャしてんだからムカつくだけの話のはずだが、外野が率先して「この2人の関係性はこうやって楽しむものなんですよ〜」というガイドを用意してくれているので、視聴者もどこか遠い目をしながら眺めることができるのである。 今期は両者の家族がフル回転してまさに「家族計画」へと進出しており、そんな中でも宇崎父・宇崎妹あたりのキャラが強烈。パパさんのすれ違いコントは俺くらいの歳になると(子供もいねぇのに)娘を思う父親の気持ちの方がわかる気がしてちょっと切なくなるが、「父親と、その娘の彼氏」の関係性としてはとても健全で良い光景である。こんだけ不健全なアニメなのに、どこかギリギリで健全ラインを維持しているディフェンスの敷き方も手慣れたもんである。 ここまで来たら最後まで見守りたい気もするのだが、今作の場合はゴールインされたらそれはそれで「俺たちは何を見せられたんだ」という心持ちになる気もする。どしたらいいんでしょうね?
終わったかぁ……最終話……。正直、終わりが見たくなくてちょっと先延ばしにしてた感がある。終わったかぁ……。 というわけで最終回だ。個人的にはいったいどんなスペシャルライブが飛び出すものかとドキドキしていたのだが、そこは正直いうと予想が外れた。今作の焦点はどこだったのか、という問いに対し、作品全体としては「ろっく」の方ではなくて「ぼっち」の方を集大成とした形。そしておそらく、今作の正解はそちらであった。 ライブシーンを見ていて思ったのだが、もしかしたら今回のライブ演出は意図的に動画枚数を落としてるんじゃないかという気もする。これまでの演出を考えれば、今作のスタッフはそれこそ「God Knows…」ばりのぬるぬる作画でド派手に飾り立てることも可能だったと思うのだが、ライブ全体の演出にそうした気負いもなく、実にアニメ的な「省略した」動きが多くなっているし、弦が切れていたという理由こそあれ、かなり意図的にぼっちがギターを演奏する手元が見えないようなカット割になっている。これは作画をケチった結果とかじゃなく、本当に「見てほしいのはそこじゃない」の一点に尽きるのだろう。今回のライブ、そりゃぼっち(と山田)はかなりの技巧派でテクも素晴らしいのだろうが、虹夏・喜多ちゃんに関してはそこまでとんでもねぇものを見せつけられたら多分嘘になってしまうし、「高校一年生の文化祭」のレベルでそこに焦点が当たるのは真っ当ではない。どちらかと言えば今回見せたいのはぼっちの精神的成長(と停滞)、そして何よりも喜多ちゃんとの関係性の進歩。そのためにぼっち目線では今回のライブは狂乱でも狂騒でもなく、むしろ静寂と静止をメインに描かれている。超絶ライブを期待してた身には肩透かしみたいな状態になったかもしれないが、なるほどこれが「ぼっち・ざ・ろっく」だ。 でもまぁ、これだけのライブやってなお「超絶じゃなかった」と思われるのも贅沢な話だけどね。今回流した2曲もまたいいフレーズが多かったなぁ。ぼっちの作詞スキルばかりが取り沙汰されるけど、実は山田の作曲スキルも尋常じゃないよね。矢継ぎ早にこんだけの結果が出せる曲作り組、女子高生アマチュアバンドには勿体無い才能である。まぁ、2人してその代償に人間性の大切な部分が欠けているのは必然だが……。 てなわけで、ダイブからの「見知った天井」を経て、最後はぼっちの日常に戻ってのエピローグとなる。エピローグっていうか「次の日への繋ぎ」なのでまだまだぼっちたちの日常が続くことの示唆に富むが、今回だけでもしっかり内容盛りだくさんなのが嬉しい。まずは後藤家の一幕。ふたりちゃんに取り憑かれてるパパさん幸せそう。実は結構なやり手だったことが判明したお父さん、そして娘の性格や活動に十全の理解を示すお母さん。鬼畜だけど歳の割にはめっちゃ礼節を知っている妹。(そして可愛い犬)。ほんと、後藤ひとりがこの状態で生きていけるのは、全てご家族のおかげです。良い家族の団欒を見るのはとても幸せな気持ちになりますね。 30万という持ちつけぬ大金を抱えてのお買い物がまさかのラストエピソード。楽器店店員が小原好美だったんだけど、今作のモブの賑やかさなんなの。せっかくなので最後に1人1人の雑感で締めようと思うが、まずは伊地知虹夏。すっかりぼっちの「飼い慣らし方」を覚えた苦労性のリーダー。これだけバンドのために尽力してるのにドラムはいつだってひとりぼっちだそうで。どこぞのティータイムのドラムリーダーはそんな寂しさを感じさせなかったけれども……多分、ドラム担当がみんな人格者ばかりなので我が身の犠牲などおくびにも出さないということなのだろう。今後も結束バンドを盛り立ててほしい。 山田リョウ。単なる銭ゲバで自分が一番格好いいと思ってるイタい奴。しかし、自分よりさらに痛々しいぼっちという後輩を得て社会的ポジションが相対的に向上。さらに喜多ちゃんという全肯定botまで手に入れてすっかり無敵の人に。ぼっちだけでも高速道路を爆走できるぐらいのエンジンになるはずだが、山田というトリックスターが両輪となって回すモンだから結束バンドの行く先は誰にも読めない。何よりも「ろっく」なもんだから、名実ともに「ぼっち」との二枚看板。 喜多郁代。ライブシーンでのアドリブソロに喜多ちゃんファンは感涙。常識人は割を食うことが多いのがギャグ漫画の試練だが、喜多ちゃんはそんなポジションすらもキターンと飲み込んで我が道を突き進む。最後にはなんと「ぼっちを支えなければ」という命懸けの献身を表明し、名実ともにこのバンドの屋台骨となりそうな気配。結束バンドの関係性って、虹×山の同学年コンビ、山×喜多の盲信ペア、虹×ぼっちのギターヒーローを媒介した「自販機前告白」コンビ、山×ぼっちの「金の切れ目が縁の切れ目」つながりに加え、今回喜多×ぼっち間の関係性が断金の交わりとなり、あまりにも交点が多くなっている。今後も腹話術のスキルを磨き、なんとかパペット後藤を使いこなしてほしい。 そして全てが還る場所・どこまで行ってもぼっちだぼっち。後藤ひとりの物語は、その全てが彼女の肩の上に。ちょっぴりの成長とダイナミックなバックステップ。ひたすらにそれを繰り返し、後藤ひとりは俯きがちに前へ進んでいくのだ。ぼっちの人生に栄光あれ。ぼっち・ざ・ろっくに祝福あれ。
「4人はそれぞれウソをつく」 5→5 今作を見ている時の視点を言語化するのがすごく難しいのだが……なんだろう……端的に言うと……刺さらなかった……。 全く共感してもらえないだろうし説明できる自信が全くないのだが、まず、今作を見てる時の感情は割とネガティブなものだった。別にくっそつまらんとか言うわけでもないし、時折ギャグが面白いと思える時もあったのだから「可もなく不可もなく」でいい話なのだが、なんなんだろう。あえて理由を探すとしたら、「この設定だったら、もっとはっちゃけられたんじゃない?」という口惜しさみたいなものなんだろうか? 出オチ感溢れる強烈な設定を用意した作品なのに、なんだか爆発力がそれに見合っていないような、そんな感覚があったのだ。だからこそ最低限のラインをクリアしていても、「なんか違う」という勝手な印象を抱いてしまったのだと思う。 いや、冷静に考えて、強烈な設定ってのは「出オチ感溢れる設定」と同値なので1クールアニメなら途中でネタが切れてダレ気味になるのは予定調和だったはず。1話目スタート時点でそれも考慮のうちだったはずなのだが、その前提を踏まえた上でもやっぱり「なんか思ってたほど跳ねてない」と思ってしまった。……結局、「4人が別々の秘密を持っている」部分があんまり効果的に働いてなかったんかなぁ。その部分はとっとと些事になってしまい、「みんなして秘密を抱えているのは一緒」っていう共通項がマンネリズムにつながってしまったと考えられる。関根のポジショニングとか、置き方は悪くないはずなんだけど特殊設定で諸々の整合性を取る必要があり、そっちに気を回すとネタの方に集中できなかったというのもあるのかも。もう1キャラ減らしてすっきりさせるとか、いっそもう5キャラも10キャラも増やして「古見さん」みたいな方向に振り切ったらまた違った結果になったのかもしれない。 ただ、今確認したらこの作品、漫画原作はまだ2巻しか出てない上に連載続いてるのかよ。……原作どうなってんだろう。とりあえず、自分の心象への説明責任が果たせないので点数は据え置きにしました。みなさんはどうお考えですか? そんなにマジに考えるもんじゃないですか? そうですか。 |
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HN:
Thraxi
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男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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