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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「5億年ボタン【公式】 〜菅原そうたのショートショート〜」 4→4

 最後にシャロいじりが入ってたのは何だったんだ……。やはりどれだけ時が過ぎようとも三森すずこの代表役はシャーロック・シェリンフォードなのだな……。

 一言でまとめるなら「まぁ、やりたかったんやろな……」。自身の代表作()とも言える5億年ボタンが、一般視聴者に見やすいところには無いという妙な状態だったので、せっかくだからボリュームアップさせ、さらに「らしさ」をマシマシに詰め込んで1本の作品としてきちんと形を残そうという試み。その意義は理解できた。その上で、曲がりなりにも1クールアニメにするには単なる「ショートショート」で終わらせるわけにはいかないってんで、一本の筋が通ったシリーズ作品として構築し、いつも通りのネタ回し自体をメタに取り込んで作品としての完成を見る。なるほどよく考えたものだ。成立したかしてないかと問われれば、間違いなく「成立している」作品になったと思う。

 ただ、そのために元々の「5億年ボタン」が持っていたインパクトみたいな部分は多少なりとも犠牲になったかな、とも思ってしまうのだ。そりゃね、本当に5億年ボタンだけだったらせいぜい2〜3話で終わってしまうわけで、そこから伸ばした先に5兆年ボタンがあり、最後の思い出しボタンがある。ただ、そうして設定を積み上げることによって、5億年ボタンのみが持ち合わせた特異性が失われ、全体の印象はかえってぼやけてしまう結果になった気がするのだ。いや、「5億年ボタンの特異性」ってなんやねんという話ではあるが……。やっぱり、「わざわざ1クールやらなくてもよかったんじゃないかなぁ」というのが正直な感想。

 でもまぁ、やっぱりこれを1人で作るっていうバイタリティは素直にすげぇと思うけどね。どうしても薄味になってしまったが、一応はアフレココーナーも懐かしく見られた。やっぱあのコーナーの切れ味を増すためには野沢雅子の起用が余計だったと思うんだよなぁ……いっそ3人には声優人生を賭ける覚悟で、マジで野沢雅子も含めた4人で勝負してほしかった。まぁ、監督も責任取れないだろうけど……。意外にアドリブコーナーだとそらそらが後手に周り、まりんかがずっこい位置で上手い立ち回りを見せてるのが面白かったですけどね。

 あとチクタクボーイはなんか好き。ダンスも好きだったし、毎度のゲスト登場は楽しみだった。……やっぱ根本的に好きは好きなんだろうな、この作風。

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○「アイドリッシュセブン Third BEAT!(第2期)」 ―

 わーい、おかえり! 主にマネージャーちゃん!

 気づけば4期目。「進撃の巨人」と似たような面倒臭いタイトルになってますが、こちらは去年放送された「Third BEAT」の分割2クール目……なんだけど、確認したらこの作品、1期が17話、2期が15話と絶妙に話数が多いので「Nクール目」っていう表現もピッタリ来ないのよね。とにかく「Third」は去年の秋に13話が放送されたので、今回は「14話」からのスタートだそうです。とにかく「長いことやってる」ということさえ分かればそれでいいんでしょう。

 振り返ると、前クールは(前クールも)かなりヤベェ展開で終わっていたらしく、アイドルアニメのくせに華々しさとか清々しさとは無縁のドロドロぐちゃぐちゃサイコエピソードがてんこ盛り。事態が混迷を極めたところで1年のブランクが空いちゃったので、なにがどうなってるか追いかけるだけでも大変である。まぁ、放送1回目から一切の気遣い無しでぶん回してるもんだから一気に空気感は思い出せたけどね……。芸能界恐いよう…………。

 制作がTROYCAなので画面のクオリティは異様に高いのだが、今期はオープニングのぐりぐりCG映像からいきなりやる気に満ちていて度肝を抜かれた。制作はあの神風動画なのよ。どぎつい作品には、そのどぎつさをギャグにしないだけの盤石の作画体制が必須。本当に恵まれた作品に違いない。

 あとマネージャーちゃんが引き続き可愛い(2回目)。中の人、出産を機にちょっと仕事減らしてるよなぁ、とは思ってるので、声が聞けるだけで感謝でございます。

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 そこで言えるのはお前だけだ、嵐千砂都、第11話。全てはちーかのに収束していく。それがこの世界線。

 東京予選の決着は無情にもさらりと訪れる。前回の引きの時点で勝ち確みたいなもんだったので驚きやしないが、理由は漠然としてるので完全にマルガレーテdisみたいになっちゃったのがちょっとかわいそう。ポッと出てきてサニパを亡き者にしてさっさと退場させられるマルガレーテ、舞台装置に徹しすぎな気はするが、忙しないラブライブ本戦の流れの中に山を作ろうとしたら、こういう犠牲者が出るのは致し方ないところか。もう1クールあればもうちょいラブライブの試合展開にも説得力が持たせられるんだけどね。

 まぁ、その辺は先代先先代も似たような部分はあったのでしょうがない。とにかく「Liella!が結果を出した」「その結果、マルガレーテが名門校から蹴られた」という事実が分かればその次の展開につながっていく。なんとまぁ、東京予選を突破した時点で世界からは目に留まるようで(一応、そこはマルガレーテが伏線を張っていた形になる)、我らが歌姫・澁谷かのんに名門校から熱烈ラブコール。結ヶ丘の音楽科ですら落ちたってのに、この2年で凄まじい進歩である。元々才は持ち合わせていたのに発揮するのが下手っていう設定だったし、そこを乗り越えてスクールアイドルとなった今、かのんの才を邪魔するものはない。

 しかし、ここでお約束の問題。留学したらどう足掻いても国内での活動はできない。残り1年のスクールアイドル活動をとるか、夢への最短ルートになりそうな留学をとるか。ここでかのんは多少なりとも悩んだそぶりを見せるが、元々小心な彼女のこと、特に心配してくれるメンバーの様子を見た時点で「留学はないなー」とあっさり諦めたと思われる。身の丈に合わないと自分に言い聞かせもしたし、実際に天秤にかけた時、「このまま1年のスクールアイドル活動」も彼女の人生にとっては有益な選択肢であるのは事実だろう。そこから新しい夢が実る可能性もあるわけだし、これは別に消極的な選択というほどのことでもない。

 しかし、しかしである。彼女が自宅前で他のメンバーに釈明している時点で、当然私の中にはどす黒い感情が蠢く。「お前は、その言葉を千砂都の目を見て言えるのか」と。かつてかのんに与えられた夢を胸に、ダンスの頂点を目指した嵐千砂都。彼女はかのんの存在を心の支えとし、成就しなければ決別する意志まで固めた上で大舞台へと挑み、見事結果を残した。千砂都にとって、かのんは夢を生み出した存在、そして夢を支え、成し遂げるために欠かせない存在。千砂都が普通科に転学してまでスクールアイドルになったのは、自分が夢を成し遂げた後、今度はかのんの夢を支えるためなのだ。かのんの未来を最優先で考え、嵐千砂都の滅私があったのだ。そんな彼女の前で、「夢なんて別にいいからみんなでハッピーになろう」などと、果たして言えるものか。

 しかしかのんはそう結論づけた。それが彼女の人間性であるなら、致し方ない。しかし、それを「仕方ない」で片付けられない人間が傍らにいるのも、また致し方ない。かつて夢を成せと背中を押した親友に向けて、千砂都は挑戦する。夢を成せ。それがかつての誓いではないのかと。

 かのんは、そんな千砂都の切実な想いを受けてどんな結論を出すだろうか。どちらを選んだとて万全の正解は無い。どうか、千砂都のハッピーだけは、守ってやってくれ。

 

 

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 この展開は……第1話! ←ここで「第1話」って書いたの多分このブログで初だな。一応、検索性の向上とかを目的に感想文の1文目に必ず話数を入れるようにしてるんですよ。これマメな。

 さておきガンダムである。先週「PROLOGUE」が放送されて新番チェックをやってしまったので、第1話たる今回は新番ではない扱いなのだが、流石にこのスタートは無視できないので、来週以降どうなるかは分からないが記事立て。思えば私の人生、1度たりとも「ガンダムにハマる」という経験をしたことがないんだよな……リアタイで見たガンダムって「SEED」からだと思うのだが、ぶっちゃけSEEDは馬鹿にしてたし、ダブルオーも早々に投げ出し、Gレコもいつの間にやらポカーン状態。一番真面目に見てたのは鉄血だろうけど、それも残念ながら最後まで大好きと言い続けることはできなかったんですよ。一応ビルドファイターズはハマった作品だけど、あれをガンダムカウントするのも違う気がするし。やっぱり、「ガンダムだから」っていうのは私の中でよく分からない壁になっているのかもしれない。

 そんな私に向けて、新時代のサンライズスタッフは「それなら百合はどうです?」と優しく語りかけてきた。いや違うな……「お前ら百合ならいいだろ!」ってんで叩きつけてきた。そりゃね、女の子が主人公で、女の子キャラがたくさん紹介された学園もの設定ってんだからどこかで百合っぽいテイストが出てきたら嬉しいな、くらいは考えるかもしれませんがね。いきなり1話目で公式がセンターラインぶち抜くとは思わないじゃないですか。これが新しい時代のガンダムなのか……ビバ令和……。

 いや、まだ分からんけどね。「この内容ならモビルスーツに乗らんでもええやろ」みたいな結論になる可能性も高いし、1話見ただけでぞっこんになんてなりませんけどもね。まずもってヒロインの「田舎から出てきた陰キャ娘(CV市ノ瀬加那)」設定が阿漕ですよね。「オタクはこういうの好きだろ」っていうのが滲み出てる最低な設定ですわ。えぇ、好きですからね。しかもプロローグのおかげで「そのくせその魂にチートを抱えている化け物」っていうことも知ってますしね。そんなん好きに決まってるやん。そこに白髪クールなご令嬢を絡め、1話目から婚約が締結。なにその展開。

 試聴前に巷で「まんまウテナやんけ」みたいな感想を目にしてしまったのだけど、確かにウテナはウテナだけど、多分、あれとは違う方向にぶっ飛んだ作品を狙ってると思うよ。流石にガンダムの看板背負ってウテナはできないでしょ。個人的には「ロボットを操って戦う学園青春もの」っていうと、ウテナよりも先に諸々のラノベ作品を思い出しますけどね。諸々っていうか「インフィニットストラトス」あたりなんだけども。ガンダムを見始めたはずなのにラノベが始まって、すげぇドギマギした。しかも画面に映る道具立てはまごうことなく全部ガンダムなんだよ。さぁ、これで若い視聴者層を取り込める作品になるか否か……。

 余談:この日は「ドンブラザーズ」でデブが活躍してブラックコンドルをいじり倒すという謎のジェットマン回だったので、そのままトマトを耕すヒロインを見て「今日はどこまでジェットマンなんだ?!」って心配になりました。そういう病気です。

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○「悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました」 4

 2nd narrow。以前いただいた情報によれば、残りfive narrow。道のりまだ遠し。

 なろう系の中でもいわゆる「悪役令嬢系」と言われるジャンル。私はアニメでしか摂取しないので、これが「はめふら」以来の2作目の悪役令嬢ものになる。そして、はめふらの時にも考えていたが、これをみているとどうしても「男性向けと女性向けの違いは妙なものだな」という部分に思索が向くのである。

 試しに「この設定を男性向けに転化すると近いのは何だろう?」と考えてみるのだが、これが案外答えが出ない。というのも、そもそも「ゲームの1キャラクターに転生する」という発想が男性向けにはあまりない。SAOのように不特定多数が参戦するオンラインゲームみたいな設定は多いのだが、「すでに設定が決まっている既存のコンシュマーゲームに転生する」というのが、おそらくこの悪役令嬢系のエポックメイキングな点であろう。そしてその転生先にゲーム内キャラの典型の1つ「悪役令嬢」を定めることで、一見してわかる苦境を演出しつつも、「メインヒロインなんかよりあたしが強いのよ」という逆転劇を演出し、いわゆるザマァ要素を加えたりもできるので刺激が多くなる。これ、男性向けに改題しようにも、そもそも「乙女ゲーにおける悪役令嬢ポジション」に対応するものがギャルゲーには存在しない気がするのだ。ライバルキャラがいるギャルゲーだっておそらくたくさんあるのだろうが、それが「悪役令嬢」ほどの典型に昇華しきれていないということは、ギャルゲーにおける「悪役子息」(?)は必須条件ではないということ。つまり、恋愛ゲームにおいて男性は「自分の立場を比較する尺度」を持たずに成立するのに対し、女性向けの場合は「自分が社会的に勝ったと判断できる基準」を求める傾向があるということだ。…………これって怖くね?

 閑話休題。まぁ、今となってはそんな悪役令嬢モノもすっかりテンプレ化して新規性など欠片もなくなっているようなのだが、いかんせん私はその類型については勉強不足なので、どこまでを前提として飲み込み、どこからが今作オリジナル要素として楽しんだものかがよく分からない。突然決定的なシーンになったところで「私は転生者で、これは乙女ゲー世界だ」と気づくところからして突飛だし、そもそも「乙女ゲー世界」ってなんやねん、という話。そこを飲み込む場合、「ゲーム設定」というのはどの程度の足枷になるのか。「はめふら」の時も思ったが、主人公目線だと「このままでは私は不幸になってしまう」というのがモチベーションになるわけだが、そのゲーム枠の拘束力がどの程度の力を持つのかが分からない。「どうやっても抗えない不思議な力」であるなら何をやっても無駄だろうし、行動次第でいくらでも変えられるなら、気づいた時点で「ゲームと違う選択をする」というそれだけで抜け出せるはず。「破滅フラグ」はルールが分からない世界においてはむしろ意味を成さないはずなのだ。今作主人公はカタリナほど強く破滅フラグを意識してるそぶりはないのだが、その割には動きが大胆で突飛な印象を受ける。キャラとしては魔王サイドからみて「おもしれー女」になることを狙っているのだろうが、1話目時点ではおもしれーんじゃなくて単に「訳わかんねー迷惑な女」である。性格の悪い悪役令嬢というのが、設定じゃなくて純粋にキャラの性格として付与されている感がある。そりゃ婚約破棄もされるだろうし、不幸になってもしょうがないだろう。カタリナのように「俺なんかやっちゃいました?」的ヌケサクもあまり応援したくはならないが、1話目時点では、このわがまま地雷っぷりはあまり応援したくならない気がする。

 一応「魔王」という辟易する設定も導入されているが、「なんか身内に変な特性を持って生まれた子がいたので魔王っていう名前をつけて隔離しただけなんですよ」という(これまた謎の)設定が開示されたので、こちらはあまり気にならないかな。魔王が本当に魔王だったら「何ですぐにお宅訪問できるんだよ」とか「この世界における人間と魔族の関係どうなってんねん」みたいなツッコミを入れたくなるが、今作の場合は「ちょっと素行不良で鼻つまみ者の身内」程度の扱いなので、立場を失いかけた主人公がそこに媚を売りに行く設計はそこまで違和感はない。まぁ、最低の動きではあるが。この性格なら、フラグがどうこういう意識が向くよりも前から魔王とのコネはつないでそうなもんだけどな。

 できることなら、なろう系アニメも発表された時系列にそって歴史を順に追っていただけるとこちらも学習しやすいのですが……え? 自分で読めばいいって? 勘弁してくれ。

 

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「はたらく魔王さま!!」 5→4

 何事にも旬ってあるよね……という訓話。そんな見方でアニメの品評をすべきではないが、こうしてリアルタイムで放送しているアニメを見続けている都合上、どうしたってタイミングってものは存在する。

 やはりどう考えてもさ、アニメだけじゃなくてあらゆるメディア・娯楽において出すべきタイミングってのはあるのよ。1期がどれだけ良い作品で、どれだけ楽しかったとしても、9年の時を経ての再出発は「もう、今じゃない」という感情が先に立つのは避けられぬ。最上なのはヒットしてすぐに準備を初めて1年以内に「2期目」が放送できるくらいのスピード感だが、アニメ制作ってのはとにかく手間がかかる。人員も、予算も、環境も、全てを揃えて気付けば9年。泥縄というわけではないが、これだけエンタメの消化回転の速いご時世に、待ってくれる視聴者はそうそういるもんじゃないだろう。それは単に飽きるとか忘れるというだけでなく、人の心と体も9年で変わる。すでに今作は「古ぼけた」アニメになってしまっている。

 いや、内容云々については大きな不満はないけどね。この9年で起こったアニメ業界の変化といえば何と言ってもなろう系の隆盛なわけだが、今作の構造がそうしたなろうストリームから直接影響を受けるようなものでもないはず。確かに「魔王」とか「転生」みたいなキーワードは共通するが、こちらの作品が目指しているのはあくまでも現世でのホームコメディであって、どっちかっていうと「異世界おじさん」に近いもの。決してなろう文化に食い荒らされて衰退するってことはないはずだ(多少なりともマンネリになる部分はあるかもしれないが)。その上で、今見ても「ピンと来んなぁ」となってしまうのは、もうアニメ業界云々の流れではなく、純粋に社会が「こういう作品」に心動かされにくくなっているということなんじゃなかろうか。新鮮さがあったあの当時の「魔王コメディ」が、今となっては「ハイハイそういうやつね」で一蹴されてしまう。何とも無情な時代の流れである。

 いや、無理くり内容面でいちゃもんつけてますけど、正直、ホームコメディとしての立ち位置がそこまで凋落したとは思ってないんだよね。今作が響かなかった最大の理由はどう考えても作画クオリティです。もう、それに尽きます。今期感想、やたらと「作画が酷すぎた」が並んでる気がするんですが、手抜きじゃないんです。実際そうなんです。そりゃ毎クール必ずショボ作画作品なんてもんは一定数あるはずなのだが、今期はどうにも「致命的なところでありえんクオリティ」みたいなガッカリパンチを食らった回数が多くてなぁ……今作も1期のクオリティから期待していただけに………………とてもとても残念でした。

 しかもすでに続編(分割2クール?)が発表されているとかなんとか。ねぇ、もっと上手く作ってくれよ。頼むよ。

 

 

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○「うちの師匠はしっぽがない」 5

 この作品、途中で「るなーぱーく」が出てくるんですよ。いや、だから何やねんって話ではあるんですが。

 てなこって、原作は既読。というか全巻所持。私にしては珍しい状態ですが、何しろほら、「落語漫画」であり「たぬき漫画」でもあるのでね。以前「昭和元禄落語心中」との兼ね合いで何度も書いたことだが、実は私は昔落語好きだったんですよね。最近はめっきり聞かなくなっちゃったんですが、ある時期は本当に浴びるように聞いてた時期があって、今でも落語関係のメディアはいくらか興味がある。それに加えて、狸って可愛いじゃないですか。その2つが組み合わさった漫画なら、読んでみようかな、ってんで試しに開いて、別にそこまで大好きってわけでもないんだけど、悪くなかったんでとりあえず全巻買って読むことにしたわけですよ。

 そうした付き合い方の漫画がアニメ化することが決まり、気にかけていた要素は大きく2つ。まず1つは当然「キャストは?」。今だから打ち明けますが、アニメ化の報があった時点で「よしっ、そしたらまめだが大空直美、師匠は寿美菜子でオナシャス」という勝手な妄想をしており、当然1ミリも掠らなかったんですが、現実でのキャストもなかなか面白いですね。師匠に美奈子っていうプランは、今作はまめだと師匠という「同性間の巨大感情」が見せ場になってくるので、そうなったら美奈子しか浮かばなかったんです。関西弁のネイティブってのも絶対条件ですしね。ただ、蓋を開けてみたら山村響という配置になっていて、これもなかなか悪くない。ヒビクは本当にオールマイティに何でもできる子でね……確認して初めて知ったんだけど出身は福岡とのこと。まぁ、西の人間なら大阪弁はそこまで難しくない。そして大阪が舞台ってことで無条件に大空直美をあげてしまっていた枠には、何とM・A・Oが起用された。もう、キャストを聞いた時点で「あぁ、その手があったか」って思いましたもんね。まめだはとにかく愛嬌に全振りしたキャラなので、そこにはめるキャストは阿漕なまでの声の魅力を必要とするわけですが……オールクリアです。文句のつけようがないです。キャストについては、制作側の1勝ということです(誰と戦ってるんだ)。

 そして気になるもう1点は「落語演出、どうする?」という部分。前クールの「てっぺん」が微妙だったように、やはり演芸をアニメでやるのって難しいんですよ。もちろん漫才と落語では全然性質が違うし、それこそ「昭和元禄」という金字塔もあるのだから決して無理な挑戦とは言わないが、やはり落語の面白さをアニメに載せるのは難しい。そこをどうクリアするのかというのは注目ポイントだと思うのだが……まぁ、こちらについては「こんなもんかな」というぐらいですね。はっきりいうとあんまり「面白く」は出来なかった。でもなぁ、そこに具体的な解決法を提示するのも無茶苦茶むずいしなぁ。「昭和元禄」が落語描写も含めて傑作になったのって、正直畠山守っていう怪物の力があって、それに石田彰が全部乗せで世界を作ってくれたおかげなので、この作品でそこまで落語描写に全振りさせるのも酷だとは思う。一応の特色として、こちらの作品はいわゆる上方落語をテーマにしており、本当に話芸一本で見せなきゃいけない江戸落語と違い、鳴り物による演出を交えることができる。アニメにした時にはその辺は武器になるだろうし、何とか見て聞いて楽しい画面になるように頑張ってほしいですね。

 というわけで、キャスト面は不満なしだけど、落語描写はハードルが高いと思うので現状は様子見です。1話目はきちんとまめだの可愛らしさが出ていたし、トータルで見ても決して悪くない滑り出しだとは思ってますよ。落語アニメは傑作「昭和元禄落語心中」を目指して頑張ってほしいし、狸アニメとしても傑作「有頂天家族」を目指して頑張ってほしい。京都の空も大阪の空も、季節がくれば化け船が飛ぶのはきっと現代も一緒よ。

 

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○「宇崎ちゃんは遊びたい!ω」 ―

 FUTATABI SUGOI DEKAI。ちなみにタイトルの最後は「だぶる」と読むようです。どう見てもオメガなんだけどな……。「2期目」という意味でのダブルっていう意味は無理やり与えられているけど、どう見ても象形文字なんですよね。こんなにもバストアップのカットが多いアニメもなかなか無いわ(バストアップってそういう意味じゃねぇよ)。

 「○○さん」系列作品の中でもあまり捻らずに欲望に忠実なネイキッドスタイルの作品。1期の放送は20年夏クールということで、ぴったり2年ぶりの2期目。思ったよりも間空いてたな。確か1期の時点でほぼ2人がくっついてたような関係性で、「もうここから2期目とか何したらええねん」って思ってた気がするが、まぁ、2期も相変わらずのようである。この作品ってさ、本当に何一つ特殊な要素がなくて、古見さんや阿波連さんのようにしゃべれないヒロインでもないし、高木さんのように特殊な立ち位置を求めてくる女でもなければ式守さんのような因果の巡り合わせだってない。本当に、単なる「大学にいる仲のいい異性の友達+α」であって、キャンパスライフをエンジョイしているリア充の話でしかない。そんなもんをわざわざアニメ化までされて見せつけられる視聴者の身にもなってほしい。たまったもんじゃない。

 でも、なんやかんやで見てて案外退屈しないのだから本当に困ったものである。1期の時の結論は「外付けひやかし装置っていうアイディアが結構いいな」という感じで、煮え切らない二人の関係性について、視聴者はヤキモキするしかないが、喫茶店チームあたりが散々にいじってくれるもんだからストレスが無くなり、それに振り回される2人を愉快にみることができる。この2期の1話目もまさにそんな感じでしたしね。竹達万歳って話ですよ。

 改めて確認すると、今作を作ったスタジオ・監督がそのままの座組みで作ったのが「フルダイブRPG〜」だった。……竹達はもしかしたら指名でのキャスティングだったのかもしれませんね。立ち位置がだいたい一緒やんけ。大空直美は引き続き「惑星のさみだれ」でも頑張っているんですが、あっちがだいぶ見てられない状態になっているので、今作で頑張ってもらいたい所存。

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「カッコウの許嫁」 5→4

 まー終わらんよなぁ。この状態でほっぽりだされても何をどう感じればいいやらな。いや、この設定で結論出せるんかい、という話ではあるけども。

 特に期待も予想も裏切らず、可もなく不可もないフィニッシュなのだが、2クールという長丁場もあり、作画部分に幾らかの不安を抱えていたのでトータルで減点。マガジンラブコメについての印象については「かのかり」の感想で既に触れているが、今作も「まぁ、こういう設定でダラダラ続けるにはこんなふうになるよな」という展開だったので、あまりシナリオラインに感じ入る部分はない。一応「取り替え子」というメインウェポンをそれなりに振り翳してはいるのだが、それが「ラブコメ」というジャンルにおいて効果的な武器になっているかというと、そーでもない気がするのよね。

 何が問題かって、普通に考えたら主人公の凪が許嫁であるエリカに靡く理由がほとんど無いという部分。いや、ラブコメ的な「本命」は最終的にエリカになるはずだし、作中で何度もくっついたり離れたり、それっぽいそぶりを見せる部分はあるのだが、それでもなお、凪は「本命は瀬川さん」というスタンスを覆してはいない。それに瀬川さんも割と乗り気になってきているわけで、互いに意識することも少ない許嫁どうしが、互いを惹きつける要素がなければくっつく理由もないのだ。一応、合法だか違法だかよく分からんが妹ちゃんという強力なライバルもいるし、どう足掻いてもこの3択からエリカを選ぶ理由はなく、そこに「取り替え子」の妙が噛み合ってこない気がしているのだが……これって私だけの感想でしょうかね。世の中には「はァ? エリカ可愛いやろがい。一択やろがい」みたいな人もいるのかもしれない。ちなみに僕は小原好美派です(キャラなら瀬川さんの方を取る気がするが)。

 というわけで、やっぱりラブコメという肝心な部分がピンとこなかったのであまり印象に残る作品にはなっていない。ジャンプ漫画で言えば「ニセコイ」くらいの立ち位置になるんじゃなかろうか(ヒロインの中の人つながりで思いついただけかもしれん)。結論は別にださなくてもいいが……いや、原作が終わったら流石にどういうオチになったかくらいは知りたいかな。妹エンドだったら笑うんだけど。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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