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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「このヒーラー、めんどくさい」 5

 また白熊さんが熊やってる……。なるほど確かに面倒臭い。ウザいとかムカつくとかじゃなく、めんどくさい。主人公のキャラだけでなくて、作品全体を丁寧に面倒臭い方向に作ってくれてるのは愛を感じる。

 ダークエルフがメインヒロインという稀有な作品。私の中のダークエルフ像は何と言ってもピロテースさんなのでイメージも何もあったもんじゃないが、そんなダークなところから切り出した作品は、なんと単なるシチュエーションコントであり、アニメなのかどうかすらよく分からないというかなり尖った作品。映像部分が動くとか動かないとか、そんなことは些細な問題で、勝負はとにかく画面に出てるメインの戦士、ヒーラーのカーラちゃん、そしてお相手のモンスターという関係性が分かりさえすればいい。あとはカーラが勝手に会話を引っ掻き回してくれるだけだ。読んだことはないが、多分、原作も本当にそういう漫画なんだろうなぁ、ということは想像できる。よくもまぁ、この作品をアニメにしようと思ったもんである。

 本当に一点突破型のギャグなので、刺さる人は刺さるし、合わない人はクスリともしないタイプの作品なんじゃなかろうか。ちなみに私はクスリとはするタイプでしたが、さすがに30分ずっとこれを聞いていたいかと言われるとやや微妙。そしてそれを12話とか見たいかと言われるともっと微妙。2話以降、何か新しい刺激が増えればいいのだが……どうなんでしょうね?

 ちなみに、サブタイトルを含めて面倒臭い作りがてんこ盛りなのだが、一番面倒臭かっただろうと思われるのは、エンディングにて今後全てのエピソードのゲストキャラ、そしてキャストを公開して映像も見せちゃってるという斬新すぎる部分。これ、もう全話納入が終わってるってことなんでしょうかね。だとしたら偉いですな。制作スタジオは今まで名前を聞いたこともない「寿門堂」ってところだったので調べてみたら、これが元請け初挑戦とのこと。多分いろいろ頑張ってくれたんでしょうね。

 まぁ、今後の予定を見てもキャラがユルいので特にピンとは来ないが……いや待て、よく見たらま〜たゆみりが変な役回されてるな? 少なくともその回までは待つことにしよう。できれば、来週以降は特に面白くもなくて感想書かなくていいクオリティの方が嬉しいです。だってほら、このブログの見出しのところに絶対サブタイトル入らないから……。

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○「くノ一ツバキの胸の内」 5

 ゲェーッ、高木さん! 死んだはずでは! ……まぁ、高木さんとの共通点はデコしかないんだけどさ。

 高木さん作者がまさかの2クール続けてアニメ放送。何がそこまでアニメ化へのエネルギーを供給したものかと疑問ではあるのだが、扱いやすいデザインなんですかねぇ。ちなみに私は原作既読……だった気がする。例によって漫画喫茶で1巻は読んだと思うんだよ。「高木さんってわざわざコミック読みたいと思うほどじゃねぇんだよなー。同じ作者の他の漫画はどうかなー」くらいのモチベで読んだと思う。そして1巻だけ読んでそっ閉じしたことから察して欲しい。まぁ、特につまらんとも思わなかったはずなんだが、この通りの内容だし、別に続きは気にならんよなぁ……。

 とはいえ、アニメになるとやっぱり「この作者のデザイン、ほんと嫌いじゃないんだよなぁ」としみじみ思う。ヒロイン勢は可愛いと思うし、主人公・ツバキのキャラも決して嫌いになるようなもんではない。画面を観てなんとなく満足できればそれでいい。制作はなんとCloverWorks。まぁ、もう前期2本(3本だぞ)とスパイファミリーで全精力を使い切っちゃってても文句はないので、今作にそこまでリソースが割かれなかったとしても怒りゃしないよ。1話を見る限りではアクションなんかはそれでもきっちりしてたし、キャラの崩れも無かったので大丈夫だとは思うけども。

 そして、今作最大の注目ポイントは何と言ってもこの「キャラ」が大量に押し寄せてくるところ。観てる間は「なんか周りでわちゃわちゃしとるなー」くらいしか思ってなかったのだが、最後にエンドロールを観てたら怒涛のキャスト表に圧倒されてしまった。そうか、全員名前付きのキャラなのか。こんだけ個別にキャラが識別されてて大量に押し寄せる流れ、懐かしの「ネギま」の時のプロモーションを思い出すなぁ。「ネギま」はベテランから新人まで幅広くキャストを揃えて31人を集めていたが、こちらの作品は年齢層はそこそこ低めながら、今を時めく旬の声優陣が顔を連ねている。公式ページのキャラ表がえらいことになっとった。この賑々しいキャスト陣の仕事ぶりを見守るというだけでも、それなりに意味のある作品になる……かもしれない。こんだけの布陣で座長を任された夏吉ゆうこは大したもんである。なんでこんなに「女子ばっかの空間」に縁があるんでしょうかね。ちなみにキャスト陣確認したらましゅましゅは全員いるのね。他に気になったところだとツバキの配下位置(?)にいたサザンカの中の人、名前を初めて認識したのだけど(根元京里)、クセのある声でなーんか気になるわね。

 ちなみに、特定の男性でなくて純粋に「男」という概念にのみ想像を膨らませるっていう設定は、人間性を廃してより純粋にオスという性を求めてる様子が伺えてなんだかエロいと思うのは私だけでしょうか。それとも作者がちゃんと狙ってやってるんでしょうか。どうでもいいですか、そうですか。

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○「かぐや様は告らせたい -ウルトラロマンティック-」 ー

 「わーい、またショキノチカに会えるぞ〜」っていうのが嬉しいアニメかと思ってたのだが、実際に観たらはーさかの声が聞ける方が嬉しかった。ミコちゃんも嬉しかった。当然かぐや様も嬉しいので、結論・全部嬉しい。

 スタッフもほぼそのまま継続、畠山さんのディレクションで作られるアニメーションに不安材料は無い。これまでの2シーズン同様にラブもコメもフルスロットルで頑張って欲しいですね。1話目もちゃんと面白かったので安心しているが、その功績の6割くらいがナレーションの青山穣なんじゃねぇかというのも今まで通り。青山さん、あれだけの熱量でLINEの解説するの、人生で最初で最後だろうな……。Discordも便利ですよ……。あと、弓道の弓手はそこまで筋力つかないです。女性で15キロは大したもんだが(私は16キロ使ってました)。

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○「可愛いだけじゃない式守さん」 5

 阿波連さん、古見さんに続く3人目のヒロインが登場だ(社畜さんはノーカンな)。高木さんや長瀞さんとかも全員集めて「○○さんアベンジャーズ」みたいなのを結成したら最強は誰になるんだろう。検討したことは無いが、最強候補の1人となるのは、この式守さんだろう。

 原作は無料配信分があったので数話分くらい既読。おかげでおよその雰囲気はわかった上で視聴を開始できたが、アニメ化に際して一番注意を払ったのは、もちろん式守さんのイケメンっぷり、規格外のスペックをどれだけ神々しく描けるかという部分だろう。制作は動画工房なので作画クオリティは無問題だが、普段の動画工房とはちょっと雰囲気が違うデザインになっているのは、過去のいわゆる萌え系の作品よりも頭身が高く、「可愛い」だけじゃなく「格好いい」を見せる必要があるための措置だろうか。キメのシーンの表情なんかも理想通りにキマっており、作品の持ち味は100%で発揮できていると思う。キャラデザとの合わせを狙ったものだろう、背景もすべてCGモデリングで構築されている部分がちょっと浮き立っている部分は気になるが、まぁ、これも全体の整合性を考えた上でのものだろう。ちゃんと「ならでは」を作れるというのは良いことだ。

 ただまぁ、そうして描きたいものは100%で描けているとは思うが、やっぱり出オチというか、シチュエーションラブコメなので「多分今後もこの調子で続いていくだけだよなぁ」という諦観めいた気持ちはあり、そこまで上にハネることは無い気はする。実は監督が「先輩がうざい後輩の話」と同じ人なのだが、あの作品もまさに「画面は完璧だし作品の魅力は100%発揮できているだろうけど、それが延々続く」というデザインで、そこまで熱心に見守るようなものでもなかった。式守さんは、ここから第2形態、第3形態と我々を驚かすような進化を見せてくれるだろうか。

 あと、これは完全に外的要因なのだが、せっかくこのクオリティを提供してくれている動画工房がコロナの影響で一時スタジオ閉鎖という残念なニュースも飛び込んできている。どうやらダイレクトに今作に影響を与えてしまうようで……いかんともしがたいところだが、可哀想な話である。

 

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○「デート・ア・ライブⅣ」 ー

 「三石ナレーションが無いだと? そんな状態でデドアラを名乗ろうなんてちゃんちゃらおかしくないか!?」→「貴様らのクレームなど、全て想定の範囲内だ」みたいなトラップに見事にハマったの悔しいです。ご丁寧にsweet ARMSがオープニングじゃなくてエンディングで起用されてるし。sweet ARMS、もうオリンピックの年に1回集まるくらいの記念ユニットになっとるな。

 世界3大「まだやってんの?!」アニメのうち1つ。ちなみに残りのタイトルは「一騎当千」と「ストライクザブラッド」。そんな中でも今作の凄まじいところは、少しずつスタッフや制作などを変え、全く基盤を整えぬままに本数を重ねているところ。確認したら、なんと「Ⅰ」から「Ⅳ」まで全て制作スタジオが異なっている。幾ら何でもこんな流浪の作品もなかなかないんじゃなかろうか(と思ったが、「ストライクウィッチーズ」が比肩できるレベルだった)。

 3期が2019年ということで3年ぶりの新作。2期〜3期の時よりもスパンは短いがこれだって相当な準備期間。その間に作品世界が進んでるわけでもないのだろうが、当然私は前作のことをさっぱり覚えていないので「もう無理じゃないかな……」と思いながら見始める。しかし、見てると案外思い出せる部分もあるもので、「そうか、3期は七罪ちゃんが可愛かった奴だ」という結論が得られたのである。今回はいきなり1話目から新精霊の登場。そしてそのCVは何とナバ。若返りを促進させる意識は欠片もないな? 今となっては麻里奈がこんだけ高音でメインヒロインやってる作品ってのも貴重だ(まぁ、十香をメインヒロインと言えるならの話だが)。加えて、アバンやオープニングの雰囲気からすると、今回は3期でお休み気味だった狂三ちゃんがまた暴れだしそうな予感。うろ覚えの旧作の中で、やっぱり狂三ちゃんが一番のお気に入りだったのでそこは楽しみ。

 他の要素はあんまり覚えてないところもあるのだが……ゴー☆ジャスとかいたなぁ、なんて懐かしさを覚えるし、「私たちのデートを始めましょう」なんてどうでもいい決め台詞も、久しぶりに聞くとノスタルジー。映像部分は割と見やすくて、もしかしたら歴代の中でも質は良い方かも。おそらく4作全てをリアタイで追いかけられてる人間なんてそうそういないだろうし、せめてもの責任を持って見守っていこうと思います。

 

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○「SPY×FAMILY」 6

 鳴り物入りでスタートする、集英社とっておきの弾丸。よっぽど気合が入ってるやらなんやら、話題性が余計に先立ってる感があるのは気になるけども。

 いきなりこんなこと言っても信じてもらえないかもしれないし、言ったところでなんの意味もないのだが、実は私は今作原作者の遠藤達哉のファンである。ファンであった。つってもそんなに作品数が多いわけじゃないので大した関わりがあるわけではないのだが、かつて、まだおうちの本棚に余裕がある時代、私は突発的に知らん漫画を買うことがあり、その時に「TISTA」を買って、「おもしれーじゃん」ってんで全2巻を購入、その後も「月下美刃」も完結まで見届け、「嫌いじゃない漫画家なんだけど、なかなか作品が大成しねぇ感があるなぁ、まぁいいかぁ」くらいに思っていたのである。枠としては福島鉄平と同じところに入っている(多分、こういう絵柄が好きなんだろう)。ただ、「月下美刃」連載終了後はしばらく連載が無かったのでその後はすっかり忘れていたのだが、今作が巷で話題になってるのを耳にして、「あ、あの人じゃん」と思って改めてコミックを買い始めたのであった。というわけで、当然原作既読。

 ただまぁ、そうして割と好きな原作なのだが……集英社の看板背負わせるようなタイプじゃないよなぁ、という日和った見方をしてるのも事実で、アニメの作り方が「鬼滅!呪術!スパイ!」みたいな流れできてるのをみると「いや、その流れはやめろ」と思ってしまう。もっとひっそりと、のんびりアニメを見せてくれればいいんだけどねぇ。

 でもまぁ、そうして注目を集めるためにクオリティを上げてくれるなら願ったり叶ったり。相当気合を入れており、制作スタジオがWITCloverWorksの合弁という訳のわからない体制になっている。意地でも品質を下げねぇぞ、という信念を感じる。1話目はアクションもそこそこ、アーニャの可愛い様子もそこそこで、「こういうのでいいんだよ……いいんだよね?」という滑り出し。監督は古橋さんだし、独特の間があるギャグのテンポも良き感じでまとめてくれるだろう。

 特に不満もなく無難な滑り出しだとは思うが、その中でもやはり輝いているのは何といってもアーニャ役・種﨑敦美のお仕事ぶり。「まーた種さん礼賛かよ」と思われるかもしれないが、新しい作品、新しい役を見るたびに新鮮な驚きを与えてくれるが故に私は心酔しているのである。アーニャ役が種さんだと発表された時点で「何の心配もいらねぇな。ロリっ子ってことはクルムと同じ路線で合わせてくるだろう」と勝手にイメージしていたのだが、クルムとも全然違う、全く新しい種﨑スタイル。「これがアーニャの声かぁ」と感心するばかりである。次回はこれにヨルさんも絡んでくる。やっぱ楽しみは多いな。

 

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○「アオアシ」 5

 土曜の夕方は「ラブオールプレー」に続いてこの作品がスタートしたので、謎の高校生スポ根タイムになった。ついでに言えば同じ枠は過去に「メジャー」もやってたEテレなので野球からサッカーへの鞍替えとも言える。お子さんたちに、健全なスポーツ体験を届けましょう。

 なかなか成功例に恵まれない残念ジャンル、それがサッカーアニメ。まぁ、野球だっていうほど成功例ないやんけ、とは思うのでそもそもスポーツアニメがムズいって話ではあるのだが、ことにサッカーに関してはアニメにしづらい要素が多いこともあり、過去には人気漫画のアニメ化でもことごとく失敗を繰り返してきた。最近一番良かったのが「キャプテン翼」のリメイクだったが、あいつはもう、サッカー漫画がどうこういうレベルの存在ではないので比べてもしょうがない。そんな鬼門であるサッカーに、新たな挑戦者が現れたわけだ。

 ……うん、悪くないですね。1話目はするっと見られて結構好印象。まぁ、まだほとんど試合やってないのでゲームメイクがどの程度描けたものかはさっぱり分からないが、導入におけるサッカーの描写は見やすかったし、強烈な主人公の「天才」型キャラの導入も無理なく収まっている。全体的にクオリティ高めに仕上がっているのはやはりNHKが関わっている恩恵なのだろうか(まぁ、今作の制作にNHKはクレジットされてないけど)。「メジャー」にしろなんにしろ、やっぱりEテレアニメには期待してしまう。見たところ結構原作は巻を重ねているようなので、これも「メジャー」みたいな息の長い作品になるように頑張ってもらおう。

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○「ヒロインたるもの!〜嫌われヒロインと内緒のお仕事〜」 5

 やっぱ太眉ってのは分かりやすくイモ娘の象徴なのだなぁ。高校進学と同時に新たな夢を追いかけようとする太眉の水瀬ボイスヒロイン……なんか、突発的に反対行きの電車に乗ろうとしたり、そのまま南極行ったりしそう。

 原作がHoneyWorksということで、調べてみたら「告白実行委員会」の系列作品とのこと。いや、この界隈のことはよく分からんので、どういうプロジェクトの広がりを見せてるのかさっぱり理解してないが……。過去にアニメ作品としては「いつだって僕らの恋は10センチだった。」が制作されていたが、そっちも真面目に観たような、観てないような。要は楽曲作成を中心とし、その世界観をメディアミックスで広げていこうっていうプロジェクト……なのかな? 固定キャラが存在しており、キャラごとに楽曲のイメージを与えたりしてるのはいっそシンフォギア的なつながりを感じさせる部分ではあるが、多分プロジェクトの全容はかなり深掘りしないと見えてこない気がするので、アニメ視聴者としてはあくまでアニメ単品で処理するように努めよう。

 主人公が分かりやすく「イモ女」に設定されており、田舎から出てきたせいでアイドルのことを何一つ知らず、クラスの憧れの的であるアイドルユニットについても知らないが故に大胆な行動にも出られる。本当にまっすぐで分かりやすい「おもしれー女」ムーブである。そしてあれよあれよというまにマネージャーの位置に転がりこみ、今後は俺様力が強いいけすかねぇ野郎2人に振り回されつつ、いつのまにやら「おもしれー」レベルを上げていく展開になるかと思われる。ま、正直その辺の筋立てはあんまり興味がわかないし、あんまりびっくりするような展開もなさそうなので、過去の類例と同様に薄目を開けるくらいの距離感で見守っていこう。制作スタジオがLay-duceなので、多分画面的にも旧作と似たようなものになるんじゃないかしら。一応「荒ぶる季節の乙女どもよ。」という目標になる作品があるにはあるのだが……。

 「荒ぶる」との共通点としては「キャストのパワーがとめどない」という要素は注目ポイント。アイドルものなので野郎連中がゴリゴリのキャストなのはもちろんだが、長期的な視点で見ているプロジェクトだからだろうか、ヒロイン勢も実にマッシブな連中が揃っている。水瀬ヒロインがバタバタと学校で暴れるだけで佐倉・早見と重たい友達が集まってくるし、バイトの面接を受けに行けば事務所関係者が沢城・茅野とやたらフォニックゲインを高めにくる。挙句エンディング歌唱はメインの水瀬・佐倉・早見のトリオという、現代声優業界のカルマを煮詰めたような配置になっており、いっそこのまま孤島に閉じ込めて殺し合いでも演じてほしいようなラインナップ。そっち方向での奇跡に期待したい。ヒロイン(声優)たるもの。

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○「ダンス・ダンス・ダンスール」 6

 オープニングがYUKIのアニメは名作の法則。サンプルの母数少なすぎ問題。

 かなり気合を入れて作っているのが伝わってくる作品。制作はMAPPAで、監督は「ゾンサガ」でお馴染みの境宗久。映像部分では特にバレエダンスのモーションに気を払っているとのことで、「バレエ漫画」の魅力をなんとか最大限に引き出そうとしているとのこと。初見の印象もなかなかに強烈で、なるほどこのまま一歩も引かぬ品質が維持できるなら、「四月は君の嘘」みたいな重厚な作品になりそうだという期待はある。同じ「ダンス」というカテゴリでくくるなら「ボールルームへようこそ」にも近いものが感じられる。

 前評判、そして単純なクオリティだけなら文句なしのスタートを切ったが、いくらか懸念材料があるのもまた事実である。1つ目は実にクドいキャラデザ。つい最近「明日ちゃん」というこれ以上にかっ飛んだキャラデザを見てしまっているのでまだ大人しくも見えるが、ゴロゴロと目が大きく尖り切ったキャラの造形は、アニメーションにしてみるとさらにその異質さが際立つ。一度バレエの動きに乗せてしまえば体全体での特異性が発揮されて紛れるので気にならないが、それ以外の日常パートではやはり「濃いな……」という戸惑いが残っているので、この造形に慣れることが出来るかどうかが1つ目の課題。まぁ、それこそ「明日ちゃん」によって「尖ってようが怖かろうが、品質でねじ伏せられる」ということは証明済みなのだが。

 2つ目の懸念点は、キャラの内面的なクドさ。1話目に登場した人物、だいたい身勝手で我が強い。主人公は主人公なので当然だが、周りの連中もあんまり人の話を聞かずにマイウェイを突っ走る連中が多いみたい。まぁ、一種のアスリート、表現者を扱った作品なので、みんなして人間的にどこかイカれてる方が面白くはなるんだろうが。この「強さ」が嫌な方向に突出しないかどうか、というのが怖いところではある。ただ、1話目時点ですでにコーチのキャラとかは美味しいポジションになってる気がするし、むしろ武器になる側面かもしれない。

 3つ目の懸念点はなんとも珍妙なものだが、「素晴らしいバレエ」というのが私に理解できるかどうか、という問題。まずもって私はバレエのバの字も知らんし、今後も勉強しようとは思わないのだが、そんな素人に「良いバレエ」と「そうでもないバレエ」の区別がつくのかどうか。それこそ「ボールルームへようこそ」の社交ダンスのときだって似たような問題は孕んでいたはずだが、バレエという表現方法は社交ダンス以上に特殊なもので、フォーマットがかっちり決まっている独自文化。そのダンスはアニメで見ようが実写で見ようが「妙なもの」に見えるのは当たり前である。そんな素人が、仮にこの作品のバレエシーンで感動したとして、それは「バレエを見たことによる感動」となるのか、それとも「バレエアニメを見たことによる感動」になるのか。その辺の区別がつかないと、せっかくアニメ化した意味は薄れてしまうようでなんだか申し訳ない。まぁ、余計なこと考えずに面白かったらそれでいいじゃんとは思うのだが。やっぱり自分の知らんフィールドについては負い目を感じてしまいますね。バレエアニメってのはなかなか無いからなぁ……パッと思い出そうとしたが、頑張っても「プリンセスチュチュ」しか出てこなかった(あれはあれで文句なしの名作です)。

 ま、色々と不安は書いてみたが、これも全て「なんか気合い入った作品が出てきたから、ちゃんと受け止めないとね」という気構えみたいなもんである。楽しい作品になるといいね。

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