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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 スピリット・クリーチャーみてぇなサブタイトル、第10話。実際、内容も随分スピリチュアルなお話でしたが。

 まさか、本当にキジムナーの幻を商売道具にする計画を立てるとは思わなかったわ。流石に不確定要素が多過ぎるし無理なのは分かりきったことだし、だいたいそういう神聖なものを金儲けの道具に利用しようとすると手痛いしっぺ返しを食らうというのが日本人の中ではお約束になっているパターン。くくるがそんな暴挙に出てしまい「おいおい、まずいんじゃねぇの」とは思ったが、当然のように周りの人間はだいたい止めてくれたので事なきを得た。やっぱ基本的に今作はくくるが焦って暴走はするものの、周りのいい人たちがそれをカバーしてくれるのがありがたいのよな。一応、くくるの無茶を積極的に止めようとしなかった唯一の人間がカイだったのだが、彼も最後に「幻を見たのか?」という問いに首を振り、くくるに誤った道を選択させないようにしていた。カイは今回の行動でくくるへの愛情ポイントをアピールしながら株を上げた形かな。

 幻大作戦が無理だってのはくくる以外は全員分かっていたことなので、それが無くなった事自体はよかったのだが、それって結局スタート地点に戻ってきただけ。がまがまの立て直しプランには何一つプラスの要素は無い状態。おじいも着々と自分の仕事を進めているようだし、いよいよ夏休みの終わりというデッドラインが見えてきた。

 そして、そんなデッドラインの存在を強調する風花の進展。なるほど、アイドルにカムバックは無理かもしれないが、「芸能界にカムバック」はあり得ない話ではないということか……いや、でも事務所はほぼ勝手に出てきちゃった状態なのだよな……。一応正式に退所って形ではあるのだろうけど、アイドル側のわがまま(としかいえまい)で仕事を蹴り、そのまま逃げ出してしまった「元アイドル」を元事務所が拾ってやる理由も無いだろう。映画監督から直接の声がかかったとはいえ、事務所にも所属してない素人をいきなり使うわけにもいかないだろうし、もし復帰するなら改めて今後の人生を考えた上で、事務所に頭を下げに行く必要があるはず。果たして風花にそこまでの覚悟はあるのだろうか。

 そして後ろ髪を思い切り引きまくっているがまがまに残って欲しいといういろんなオーラ。くくるは風花がいなくなると聞いてすぐにヘソ曲げちゃったからなぁ……結局自分以外の人間でも「がまがまの存続より優先する事象がある」というのが耐えられないんだろう。そのあたりはどうにも子供だからしょうがない。カイが上手いことくくるをいなしながらコントロールできるようになればいいのだが……まだそんな甲斐性は無いよなぁ。

 

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 しいたけの転生ワロタ、第7話。「なんやこの不細工な犬、しいたけの方がずっとかわいいやんけ」って思って確認したけど、しいたけも割とブサイクだった……。今んところ麦穂あんなの転生先で可愛いのはアルパカかはんぺんの2択(今作はフクロウだけでよかったのでは?)

 最後の一人のエピソードに入って重要な局面なはずなのに、お話のつくりは相当トンチキ。ちーちゃんが加入できて全体的に気が緩んでいるのか、今まで貯めてきたポンコツ要素を一気に吐き出したようなお話になっている(心なしかキャラ作画も普段よりだいぶユルい)。まぁ、可可とヘアンナをツッコミ無しで放置し続けるとこうなるってことなのだろうが……なんか、この4人の関係性もよく分からんよな。可可がかのんのことを盲信しているのはいいとして、なんでヘアンナはあんなに冷遇されるんだろう。ウザいからか。まぁ、ウザいな。ちーちゃんまでそのノリで冷たくせんでもいい気もするのだが……まぁ、多分「叩いてもへこたれないし、叩かないとウザいからこれくらい」みたいな関係性が成立してるんだろう。一歩間違えばいじめに発展するやつだ。こうしてみるとやっぱりリーダー(仮)の安全弁としてのスタンスはこれまでのグループとは一線を画すよなぁ。グイグイ前に出て引っ張るタイプじゃなくて、本人曰く「目立たない」タイプなので調整に回る役の主人公、まぁ、このメンバーじゃしょうがないかぁ。

 というわけですっかり野放図になってしまった4人組。これをシメるために必要なのは常識人寄りの5人目……のはずなのだが……この最後の加入劇がまた一悶着ありそうでなぁ……いや、これまでの過程を考えるならよっぽど劇的な事件でもない限りは加入に至らないのは間違い無いので、大事件が起こって欲しいのは事実なのだが、そのための準備段階として、もう敵対構図があまりにはっきりしてしまったのがな。こんだけ意見を異にして、8話目での加入になるならもう、それって5人目っていうか「追加戦士」の枠じゃんね(最近は追加戦士の登場も早く、確認したら最速は9話加入のスタニンジャーらしい)。本当に1つのチームになれるのかどうかは甚だ不安ではあるのだが……。

 そのための「大事件」が……えぇぇ、また経済的な問題かよぉ……。すげぇな、世の中ではいったいどれほどの私立高校が廃校の危機を迎えているというのだろうか。まぁ、今回はまだ廃校とは明言されていないものの、「学校経営ってしんどいんですわー」というのはラブライブ世界ではまさに常套句。しかしこの学校、どういう状態なのか全く分からんな。そもそもなんで「初代」生徒会長だったん? 創立者が葉月のおかんで、その人がすでに亡くなってるってことはそれなりに創立からは時代を経ているということなのではないんか? そして母親の死後、葉月家はどういう状態で運営されてきたんや? 娘一人で大豪邸に住んでて、親戚連中とかは何も言わないの? 財務整理が終わった時点で普通は今後の生活に支障が出ない程度のプランができると思うのだが……流石に高校1年生の一人娘が学園運営の重荷を背負う必要もないだろうし、普通に学校には学園長みたいな朴璐美ボイスのおばちゃんがいたし……流石に葉月に今後の全てが委ねられてるってことはないと思うのだが……まぁ、私生活面で苦しくて花澤ボイスのメイドを解雇しなきゃいけないところまでは本当かも。そりゃ一人暮らしでメイド雇う必要はないからな……(ただ、あの豪邸だと施設管理だけで1人くらいは必要か)。

 どうにも謎な世界観になってきたぞ。このよく分からない状態が解消しないとラストメンバーはすっきりと加入できない気がするんだが……大丈夫か?

 

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 カオス増し増し回か……第23話。まぁ、今作でカオスでない回など存在しないのだが、時たまネジが外れたようにぶっ飛ぶ回があるんだよな。特に他意はないが、今回のコンテは大地丙太郎です(2期に入って初めてなんやな)。

 「バーベキューをするよ」というだけなら穏当な話になるはずなのだが、今回はやたらゆに様パートが多く、ゆに様の振り切れ芸をたっぷりと楽しむことが出来るようになっている。そもそもそのゆに様を使って「日向ゆめちゃんが何をしているか調べて」って言ってるアッキーが完全にアウトなんだけどな。ハイテクAIロボを使ったストーカー行為じゃないですか。ゆに様もボスのことを思うなら、人の道から外れてることをしたらきちんと言ってあげた方がいいよ。ゆに様、たまにその辺の常識的な感覚が出てきたりするのだが……今回は片鱗すらのぞかせなかったな……。

 暴走の象徴ともいえる存在が、プチトマトマン改め秋トマトマンである。素材はアッキーがわざわざ(アクムーを無視して)現地で調達してきた高知県産のトマト。そりゃま、産地としては有名かもしれんが、別にそこまで高知県にこだわらなくてもよかったんじゃなかろうか。「もしかして高知県もスポンサードしてるんか?」と思ったが流石にそんなことはないだろうし。今回登場した作品外キャラクターはバナナのナナナだけです(テレ東系列だからね)。そう、今回は秋トマトマンの登場だけでも充分カオス度が高かったのだが、掟破りの「ゆにっちアピス2連投」で対抗勢力が爆誕。プラスティック性の新型ゆにっちアピスにより生まれたのは焼きバナナマン。これにて史上初のアピス対決が実現。その対決はがっつりプロレスしており、組み合った状態から川底に沈むシーンとか、「もうこれ完全にキン肉マンやんけ」というくらいに謎の気合が入っていた。多分、メイン層であるはずの幼女先輩たちは特に嬉しくないシーンの連発だった気がするのだが……いや、どうだろう。幼女だったら真剣にバナナがトマトを倒そうとするのを応援してあげるんだろうか。私には幼女の精神が宿っていないから分からぬ……。

 まぁ、結果的にトマトもバナナも無しのノーゲームみたいな結果になったが、1つだけ分かっているのは「だいぶアッキーの負けムーブが堂に入ってきた」ということである。おかしいなぁ、天才のはずなんだけどなぁ……。

 他にも今回はネタ数が多すぎて突っ込みきれないといういつも通りの悩みを抱えているが、いよいよもってみゅーたちまでAIロボとして堂々とデビューしてしまったのは注目ポイントかもしれない。これでまた、この面の皮が厚い動物連中が暴れられる範囲が広がったのである。まぁ、ゆに様たちの活動範囲に比べれば微々たるものかもしれないが……。にゅい、ツギ,ハギ,ぶー。

 

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 ヘアスタイルで多くを語るアニメ、第11話。愛ちゃんの髪、伸びるの早いのか既にサイクルが2週目に入っとる……。そしてさらさの髪もよくわからんのだよな。ボリュームのある癖っ毛なのだろうが、あの緑色の部分はどうなってるんだろう。お風呂で括ってる時も端っこに見えていたのだが、あの括り方だと先端ではない気がするんだが……幼少期の回想で既に緑色だったので、あれって実在するカラーじゃなくてあくまで影とかのイメージなのかも。

 髪の毛ばっかり気にしている場合じゃない、いろいろと核心に迫ってきたお話だぞ。ついにクラスメイトと直接対決をする、オーディションイベントが発生したのだ。まぁ、通例ならやらないはずの演劇らしいのでまだまだ彼女たちの役者人生を考えたらステージ1レベルなのかもしれないが、初めての経験に生徒たちのボルテージも上がらざるを得ない(愛ちゃんは知らんが)。それにしても、突発的に運動会に出られたり、イレギュラーな寸劇が挟まったり、100期生はむやみに恵まれているよなぁ。そりゃ先輩がたがやっかむのもしょうがないところではある。ただ、もしかしたら100年目という節目の年にいろいろとチャレンジングな試みをして、学園側もこれがうまく行ったら今後の教育方針にいくらか変更を加えていこうというチャレンジの年なのかも。それなら生徒側は黙ってそれに従うしかないわね。

 とにかくそうして降って湧いたチャンスと試練。選択肢となる配役は4つで、愛ちゃんや杉本さんのように悩まずにスッと決まる人間もいれば、さらさや彩ちゃんのようにある程度の幅がある人間もいる。彩ちゃんは「どれなら自分ができそうだろう」で悩んでたけど、さらさは「どれが自分の将来にとってベストだろう」なのでだいぶ見えてる視野は違う気がするけども。まぁ、それを言ったら愛ちゃんの視野だってかなり狭いんだけどな。杉本さんたちは既に将来の配役や卒業後の知名度まで気にしてるからね。どれだけの熱量で紅華に入ってきたかでそのあたりの差が出るのは当然か。演目がロミジュリという王道なので、それぞれに抱えている思いも違うだろうし。

 当然焦点となるのはさらさの立ち回りだった。王道を行くなら愛ちゃんのアドバイス通りのロミオ。シンプルなので悩まないでいいってのはロミオに対してもさらさに対しても失礼な気もするが、まぁ、今までの方向性を見てたら至極当然のアドバイスではあっただろう。しかし、そこからさらさは進化を狙ってのティボルト選択。今後の役者人生を考えるなら、ここで盲目的に一本道を進むよりは賢い選択といえるだろうか。一度駄目出しされたからって、それで曲げてしまうようではさらさの中でもしこりとして残ってしまう。それならばとの真正面からのリベンジ作戦だ。幸い、自分の中にティボルトを見つけることにも成功したようで、杉本さんという壁を打ち破ることが出来るかどうかは注目。

 そして、聖からは一択だと言われていたしあまり悩まずに選択しちゃった愛ちゃんのジュリエット。さらさが解決の糸口を見つけちゃったみたいなので、逆に愛ちゃんの方が追い詰められることになってしまうという変な構図。まぁ、歌舞伎にしろアイドルにしろ、2人して人とは違う人生を歩んでいるくせに人生経験がそこまで豊富なわけでもなく、役者としてはまだまだ発展途上なので致し方なし。それでも諦めずに脳内フル回転で打開策を探そうとするお馬鹿の愛ちゃん。これまでの経験は「外から見ても緊張がバレない」という形でしか活きてこず、なんとか新しく自分なりの武器を手に入れなければいけないという窮地。そしてそこで愛ちゃんは辿り着いてしまう。自分の中に芽生えた唯一の、真実の愛情に……。

 そこで覚醒するのか……いや、素晴らしいことですよね。美しいですよね。しかし、これでますます愛ちゃんの言動に迷いがなくなってしまいそうだな……さらさ、身の回りにちょっと気をつけた方がいいかもしれません。仲良きことは、美しき哉。

 

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「魔入りました!入間くん 第2シリーズ」 ー→6

 「不滅のあなたへ」に続いてこちらも他作品に先んじて終了。ほんと、NHKのスケジュールは自由だな。ちなみに今回は21話。やっぱりこうして話数やクールにとらわれない作品作りができるとのびのびできて良いなぁ。

 相変わらずの安定感。そして3期が決まっての中継ぎの2シーズン目でもある。もう、このままの調子で息の長い作品としてず〜っとEテレでやっててほしい作品。私の中の立ち位置としては「境界のRINNE」と同じような扱いだが、こちらは作画クオリティもそれなりによく、さらに一応作品内の状況にも進展がみられて少年漫画としても成立している部分が良い(いや、「境界のRINNE」も進展がないわけでは無いのだが)。今回はウォルターパーク編をメインに据えていたおかげでバトルものとしての見栄えも良かったし、ロイヤルワンの話で「学園もの」としての盛り上がりもあった。学園ドタバタコメディに必要な要素は全部揃ってたのよね。主人公・入間の立ち位置っていわゆるチート系ではあるはずなのに、いろいろな身の不幸とか、本人の人徳とかのおかげで一切嫌味が感じられないのがなんとも不思議。その上で周りのクラスメイトなんかも絡めると成長物語がちゃんと見えるから停滞感も無いしね。アスモデウスの成長とか、初期登場時の設定からは想像もできない形になってるなぁ。

 そして何と言ってもヒロイン勢。アメリ嬢がメインだった先週のお話はたいそうごちそうさまだったし、クララもブレないキャラを保持しながらも適宜アクセルを踏んでくれる。クララがきちんと恋心を意識できる展開があるとは思わなんだ。こうなってくるとクララ×アメリの関係性も楽しいものになってくるね。そしてこの世界で唯一にして最大の悪と狂気の体現者たるキリヲ先輩。3期以降、入間とキリヲの関係性がどうなっていくのかも見どころだねぇ。こうしてみると、本当にベタベタな作品だと思っていたはずなのにいつの間にやらすっかり取り込まれているな。良いアニメになってくれてありがたいです。

 

 

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 久しぶりの完走……割とまじで嬉しい。
 
祝福された反抗/Blessed Defiance
 カード名からは想像もできないような刹那的なフレーバーテキスト、というか捨て台詞が印象的なコンバットトリック。まぁ、実際の効果を考えると死ぬことは死ぬからしゃーない。ストリクスヘイヴンにあった「生きた証」を白単色に塗り替えたようなカードで、修正値が+2とあがった代わりにトークンサイズは1/1なのでやや小さめ。とはいえ、この呪文の最大の目的は勝てないコンバットを相打ちまで持っていくことなのだから、修正値のアップは良い傾向だと言えるだろう。おまけに絆魂までついてかなりの量のライフを稼ぐことができるし、死後にもクリーチャー数が減らないので量的アドバンテージも失わない。1マナコモンとしては大健闘の部類。是非ともフレーバーを叫びながら使ってあげよう。
 
 
聖戦士の奇襲兵/Cathar Commando
 白コモンではかなり珍しい瞬速持ちのクリーチャー。別に瞬速が禁止されているわけではないのでカラーパイの「曲げ」や「折れ」ではなさそうだが、一応確認したら白単色のコモンクリーチャーで瞬速を持つのはなんと「村の鐘鳴らし」以来なので実に10年ぶりだという。奇しくも10年前の先輩もイニストラード出身。やはり村人みんなして緊急時に備えているこの次元ならではの部分があるのかもしれない。「鐘鳴らし」は1/4というがっちりボディと場に出た時の効果を活かすための瞬速だったが、今回は2マナ3/1という攻めのステータスで瞬速。これまたあんまり見たことがないデザインで、さらには場に出た時の能力じゃなくてサクって発動する能力を持っている。つまりこちらの人間は事実上3マナの「解呪」なのである。相手の出した決定的なアーティファクトやエンチャントにインスタントで対応できるのでなかなか便利。すぐに使うあてがないなら瞬速からのアタッカー、瞬速ブロッカーと八面六臂の大活躍。置物対策はメインから入れにくいのが悩ましいが、このクリーチャーならマナカーブの調整も含めて何枚でも採用できるでデッキの対応力を高めることができるだろう。今回白コモンでアーティファクトに触れるカードはこれ1枚だが、まぁ、アーティファクト自体があんまり無い次元なのでそこは気にする必要はなさそう。

 


 
聖戦士の召集/Cathar’s Call
 貼り付けるだけで毎ターン人間クリーチャーが供給されるという有能すぎるリクルーター製造装置。この雇用ギミックは過去のイニストラードにも存在していたのだが、それが「指揮官の威厳」という5マナのオーラだった。こちらの新作は同じアンコモンだが、コストが2軽くなり、トークンが出るタイミングが終了ステップになり、ついでに警戒まで付与して3段階も強化されている。時代が進んだとはいえ、ここまで露骨な強化は珍しい。5マナの「指揮官の威厳」はその脆弱さもあってあんまり使われなかったのだが、ここまで強化されたのなら話は変わってくる。出来るだけ死ににくい土台にエンチャントし、殺しても殺しても湧いてくる人間算を堪能したい。せっかく集まってくれた志願兵を燃料にしながら「人がゴミのようだ!」とか言ってみたい。
 
 
クラリオン吹きの聖戦士/Clarion Cathars
 また出たクラリオン。「轟音のクラリオン」で初めてカード名に登場した楽器の一種だが、さらに最近「クラリオンのスピリット」でもその存在を確認され、少なくともラヴニカとカルドハイムに同じ名前の楽器があることが示されていた。そしてこの度はイニストラード。まぁ、どこの次元でも金管楽器のデザインなんて似たようなもんだろうし、ご当地の名前は異なっていたとしても概念として同じだと見なされているのだろう。まぁ、そうなると「起床ラッパ隊」はなんだったんだって話になるが……(このカードもフレーバーテキストにはラッパって書かれてるんだよな)。とにかく、そうして楽器を吹きならすことでまとまって行動できるクリーチャー。4マナで本体が3/3に人間トークン付きという設計は「日勤隊の指揮官」と全く同じ、種族変更再版ということになる。「日勤隊」もイコリア次元の人間シナジーを回転させるカードとして活躍したし、今回だって人間は数が重要。加えて、1枚でパワー3と1が賄えるので集会達成のキーカードにもなりうる。安心して大音響でパラリラ走り回ってほしい。
 
 
決闘策の教練者/Duelcraft Trainer
 「決闘策」ってなんやねん。聞いたことない日本語が出てくると困ってしまうが……まぁ、多分決闘の際に勝つ秘訣みたいなものを教えてくれる先生なんだろう。「目だ! 目を狙え!」みたいなやつ。4マナパワー3の先制攻撃という質実剛健な性能に加え、人が集まってくるとテンションが上がって二段攻撃を教えてくれるという名伯楽。最悪、自身はバックアップに回ることもできるので、適当な雑兵に必勝策を教えてリングに送り出すだけでもそれなりの影響力を持つ。自身が先制持ちなので二段攻撃を自分で使っちゃうと微妙に被って損してる気持ちになっちゃうので、やっぱり周りの腕自慢に教えてあげるのがベターだろう。戦闘開始時に伝授は済んでいるので、最悪その後で死んでも一仕事は終わっている。いいか、ジャブジャブストレート、ジャブジャブストレートだ。
 
 
ガヴォニーの銀鍛治師/Gavony Silversmith
 武器を強化することで、キーワードで言い換えれば「支援2」を行うことができる名工。合計すればパワーとタフネスの値は4/5で、4マナクリーチャーにはあり得ないスペックである。自分自身も対象に取れるため、よくある「周りにクリーチャーがいないよぅ」という状態でも最悪3/4で出ることができるし、味方が1体いればサポートはフルスペックで発揮できる。「支援」能力があった当時4マナ3/1支援2の「鞍背ラガーク」はきちんと活躍していたし、今回も人間デッキの中軸として手堅い活躍が見込めそう。状況次第ではカウンターの数を調整して強引に集会条件を満たすプレイなんかもどうぞ。

 


 
ガヴォニーの罠師/Gavony Trapper
 パワー0、攻撃することなど考えずにただタップすることだけを生きがいとした純正のタッパー。1マナというコストも合わせて、一番近い先輩はおそらく「扇持ち」。あちらはゾンビシナジーの一端を担うミイラであったが、一応こっちの人間の方がパワーが1少ない下位互換ということになる。だが、世の中ってのは面白いもんで、こいつのパワーがないことは決してデメリットではない。何しろ集会を行う時には「パワー0」は貴重。他のクリーチャーと被らず、手堅く人数を水増ししてくれるのだから。攻撃に参加せずにひたすら後方支援に回りつつ、しっかり会議に参加して意見を落としてくれる。こういう縁の下の力持ちがいるからこそ、集団は回っていくのだなぁ。
 
 
農家の勇気/Homestead Courage
 どんな勇気やねん。「来年からは商品価値の高い作物に植え替えてみよか!」みたいなことだろうか。それとも「ちょっと田んぼの様子見てくる」だろうか。一応確認したら、英語の「Homestead」は農家という職業ではなくて農地や邸宅を指す言葉なので、この場合の「農家」というのは文字通り家の方を指し、「農夫たちが自分たちの家の中で勇気を出しているよ」みたいなニュアンスなのかも。ちょいとカウンターを載せる、「旅の準備」の半分の呪文。1マナソーサリーなので本当に最低限の仕事だが、最近まで履修付きの「導きの声」が案外活躍できていたことを考えると、フラッシュバックでもう一回使えるこのカードもリミテッドなら良いアクセントになるのかもしれない。ちなみにこれは偶然かもしれないが、イラストの中の農民たちはみんなそれぞれに武器を握りしめているが、左から「肉屋の包丁」「猛火の松明」「尖った三つ叉」「殺人者の斧」と、全て過去にイニストラードで使われた装備品である。

 


 
月皇の古参兵/Lunarch Veteran

光明の幻影/Luminous Phantom
 ゆりかごから墓場までを見守る白単色の降霊クリーチャー。おもて面は自軍限定の「魂の管理人」。1マナクリーチャーとしては割と高効率なライフメイカーなので、特に人間トークンをわらわら生み出すようなデッキでは渋い活躍を見せる。そして1/1のか弱い人生を全うすると、セカンドライフとして今度は1/1スピリットである。さっきまで誰かの入場を歓迎していたが、なんの因果か今度は退場にご褒美が。一足先に旅立って、「ちゃんと送り出される方がいいな」と思ったのかもしれん。とにかくどちらの面も軽いのが売りで、展開を邪魔せずに適宜システムを投入できる。勝ちに近づくカードではなかろうが、確実に負けは遠ざけてくれるはずだ。
 
 
哀悼の巡回兵/Mourning Patrol

朝焼けの亡霊/Morning Apparition
 「哀悼/Mourning」と「朝/Morning」で韻を踏んでくるとは……。この2つの単語、意味がこんだけ違うのに発音全く一緒なのね。そしてイラストで展開されている愛犬との友情物語がとってもハートウォーミング。めっちゃペロペロされとる。死んでるのにこんなに微笑ましいカードもなかなか無い。だから性能がごっつ普通なことなんて別に気にしない。「4マナ2/1飛行警戒」って、ありそうで無かったし意味のわからんステータスだよな。

 


 
捜索隊の隊長/Search Party Captain
 基本性能は「敏捷な革新者」。4マナ2/2の投げやりボディだけど、カード引けるなら許してやらんでもない、くらいの微妙な立ち位置。ただ、今回はそんな立ち位置に一石を投じる軽減機能も備わっており、3体以上の大隊アタックを繰り出せばなんと1マナ2/2で1ドローという神クラスにまで昇格可能。そこまでせずとも3マナ2/2で1ドローだけでも現在大活躍中の「古代の伝承の僧侶」に迫るので随分印象は変わってくるだろう。攻めを維持しつつ頭数を増やして集会人員も確保。隊長とは思えないモブっぽい仕事だが、仕事があるならそれでいいじゃない。

 


 
魂標グリフ/Soul-Guide Gryff
 今回の大型フライヤー枠。マナコスト高めのフライヤーは今回降霊の裏面が担当しているので、単体のカードとしてはそこまで強いニーズはなさそう。……と思ったけど、コモンの降霊クリーチャーにあんまりサイズでかいのいなかったわ。ということは、そうした手数で攻めてくる降霊クリーチャーをシャットアウトするためにも、5マナ3/4というステータスのフライヤーは文句なしで優秀。ついてる能力もそこそこだし、やっぱり5マナ枠はありがたくもらっておくべきか。
 
 
材料収集家/Component Collector
 イニストラード名物の、錬金術師のお手伝いをしてるホムンクルス。何故か必ず単眼なのだが、目を2つつけるのってそんなに難しいんだろうか。さておき、何故か昼夜の変わり目でパーマネントをタップするというマニアックな仕事を担当。昼夜の変わり目はほとんどの場合はアップキープに発生するため、タップで使うとしたら相手クリーチャーを寝かせての攻撃サポートやアタック妨害、アンタップするとしたら、相手ターンにブロッカーを構えさせるか、なんらかのタップ能力を2回使うための支援ということになる。なんにせよ昼夜の変わり目ってのはそこまで頻繁にあるもんじゃないし、狙ったタイミングで成立させるのが難しいのであまり有効に活用ことができない気がする。3マナ1/4の壁にどの程度ニーズがあるかだなぁ。
 
 
悪賢い隠蔽/Devious Cover-Up
 このイラストのシチュエーション……。まぁ、すげぇ邪悪に隠蔽はしてるけども……。こりゃまた随分渋いところからの再録。「ラヴニカのギルド」では一応ディミーアに属するカウンターで、諜報能力でガリガリ削り過ぎちゃった墓地をすっきり修復してくれる役割を持つ。ただ、やっぱり4マナというコストは結構な負担なのでそこまで活躍できる呪文ではなかった。今回は修復機能に加えて追放能力の方も環境にマッチしているので、コントロール重視のデッキで引き続き最後の選択肢として悩むことになりそうだ。ちなみに、今回はカード名の関係で大先輩の「雲散霧消」とはカードナンバーが連番になっている。

 


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前哨地の放棄/Abandon the Post
 「君はノールの野営地に出くわした」の片方の効果だけをフラッシュバックでまとめたもの。この手の効果は使用機会が非常に限られるので優先順位が低く、実際に「ノールの野営地〜」は結局入らないことが多いカードである。これまでなんとかそうした窮屈さを解消するためにオプションをつけてきたわけだが、今回は素材の味をそのままなので、やっぱり優先順位は低いまま。一応、必要ないときはルーティングなんかでさっさと捨てて最後のタイミングを墓地で待ち伏せするという使い方もあるにはあるが……。
 
 
献身的な精霊術士/Ardent Elementalist
 「古術師」が赤くなった姿。場に出たときの効果は全く一緒で、パワーとタフネスの値が逆転している。「古術師」同様にボディの方は正直どうでもいいのだが、一応、相打ちが取れる可能性が若干高いこちらの方がクリーチャーとしては上じゃなかろうか。さっさと墓地を蓄えることで回収の選択肢を増やすことができる。是非イニストラードらしい活躍の場を見つけてほしいもんだ。
 
 
忌み者の火刑/Burn the Accursed
 今回の重たいコモン火力枠。5マナインスタントで5点+追放効果と、火力としてはぼちぼちの信頼性。それに加え、問答無用で相手に2点のダメージを与えらえるというのは実は結構なボーナス。吸血鬼デッキがライフルーズを強制的に誘発させられるのは馬鹿にできない副次効果なんじゃなかろうか。「ファリダの火の玉」が頑張ってサイコロ振って50%の確率でやってることがデフォルトでついてくるってのはありがたいよね。ただし、その分PWは狙えない部分だけは注意。まぁ、どうせ構築レベルで出てくるカードじゃないからあんまり関係ないんだけども。
 
 
電撃の啓示/Electric Revelation
 とにかく顔が怖いよ。ギアスを発動しすぎちゃったらこんな風になるんだろうか。コードギアス、15周年おめでとうございます。さておきフラッシュバックがついたので1マナ重くなった「胸躍る可能性」。ルーティング効果が今回の環境で持つ重要性は再三触れてきているので、1マナ重くなったところでこの効果はかなり強力だ。フラッシュバックに至っては「手札を1枚捨てたら2枚引けた」なのでより純正アドっぽさが感じられてありがたいし、コントロール寄りのデッキが着実に手札と墓地を整えるための良い潤滑剤である。それにしても顔が怖い。
 
 
収穫祭の潜入者/Harvesttide Infiltrator

収穫祭の通り魔/Harvesttide Assailant
 潜入者っていうからこっそり紛れ込んだのかと思ったらめっちゃ堂々とコスプレして入ってきてるし、変身時も一切隠す様子が無い開き直り型の不審者。まぁ、「コモンの人狼ってこんな感じだよね」を体現する当たり障りのない性能である。参考までに比較しておくと、過去の「3マナコモンの赤人狼」は2/2バニラが4/4になる「既決殺人犯」。比べてみると、実は結構な強化だったりする。
 
 
ラムホルトの侵略者/Lambholt Harrier
 突然街に駆け込んでくる狼は怖い。授業中にグラウンドに紛れ込む犬とは話が違う。そしてそんな狼で驚かせて、人々が疲れ切ったところを襲撃するのがトヴォラーの手口だという。汚い、トヴォラー汚い。ただ、その場合に先にけしかけられたこの狼の安否はどうなるのかはよく分からない。こいつはこいつなりに生き残ろうとしているからこその、起動型能力なのかも。コストが重いのでおいそれと起動は出来ないが、人狼にお約束の「夜待ち」のタイミングなら自ターンに起動して殴るのはあり得る選択肢か。何はともあれ2マナ2/2だし。
 
 
月の憤怒獣の切りつけ/Moonrager’s Slash
 トヴォラーさんが本領を発揮した、今回のコモン火力低コスト編。3マナで好きなところに3点飛ばせる「発射」をベースに、条件を満たせば「稲妻」になるという劇的オプション。それってつまり、構築レベルにも登場した「魔術師の稲妻」と同じセッティング。条件さえ整えばこれが構築レベルで活躍する可能性もあるかもしれないってことだ。まぁ、夜を維持するのは結構大変なので比較は難しいのだが……。リミテッドなら人狼も何も関係なしに引けるだけ引いとけばいいので考える必要はない。夜になって喜んでバカバカ撃っちゃうと、すぐ昼になるので注意。まぁ、相手ターンに夜を迎えるなら関係ないか。
 
 
馬上の戦慄騎士/Mounted Dreadknight
 そりゃ「騎士」って言うてんだから馬上にいるのは当たり前な気がするのだが……どっちかっていうと「攻撃を始める」とか「のしかかる」とかいう意味な気はするけど、どうなんでしょう。吸血鬼ギミックをステータスに盛り込んだファッティ吸血鬼。5マナ5/4トランプルの時点で文句なく基準値は超えているのでなんの問題もなく採用できるが、運が良ければ6/5トランプラー。なるほど化け物だ。イメージとしてはコスト次第でサイズがでっかくなった「ギャレンブリグの聖騎士」あたりが近いかも。素であれを超えられそうなのはすごいな。
 
 
新生子の衝動/Neonate’s Rush
 頑張って吸血鬼条件をクリアするための切り札。いくらキャントリップとはいえ3マナの呪文としては物寂しい効果だが、何をおいても本体にダメージ飛ばしたいねん、というニーズに応えられるので吸血鬼なら必要経費。ついでにコスト軽減能力もあるので、2マナでトークン1個潰した上にキャントリップして条件達成できるなら充分カード1枚分。というか、おそらく吸血鬼がいない状況下で使う意味があんまりないので、最初から2マナの呪文だと考えておいた方が採用基準がわかりやすくなりそう。ちなみに、対象にとってるのはクリーチャーだけなので相手がクリーチャーを出してないと唱えることもできないし、唱えた後にクリーチャーがサクられたりするとフィズってしまうので要注意。
 
 
群れの裏切り/Pack’s Betrayal
 イラストは「注目のストーリー」になっている。状況としては、力をつけたトヴォラーが「もう俺たち人狼の時代なんだゼ」とイキってる状態で、旧知の仲であるアーリンに「オメェも仲間だろ」と言ってるんだけど、アーリンは人間との思い出も大事にしたいのでトヴォラーとはたもとを分かつことを選ぶ。でも、アーリンのお友達の狼たちは、本能的に強いし狼第一主義のトヴォラーの方が魅力的に見えちゃって、1人、また1人とトヴォラーの方に行っちゃうっていう、寂しいシーンなのだ。まぁ、長々と状況を書いたのは「いつも通りのパクり呪文に、人狼ボーナスをつけたもの」って書いちゃうと2行で終わってしまうため。恒例の「パクってサクる戦術は可能かどうか」チェックをしておくと、意外なことに今回黒で使えそうなサクり台は少なく、せいぜい除去呪文の「踊り食い」くらい。2マナの候補が青黒の「継ぎ接ぎ死体」と白黒の「忘却の儀式」と色が広がってしまうし、その上の「有頂天の呼び覚ます者」は合計6マナかかるのでやや現実味に欠ける。レアなら「敵意ある宿屋」がぴったりなのだが……。残念ながら、今回はフォーゴトンレルムと違ってメイン戦術に組み込むのは諦めた方がいいだろう。
 
 
似姿焼き/Raze the Effigy
 「似姿」ってなんやねん、と思ったら単に祭事用の人形のようだ。そのためにこの呪文の効果の1つがアーティファクト破壊になっていて、お焚き上げの結果ちょっとやる気が出るので下のモードも使えるという……よく分からんモチベの上げ方すんなよ。一応コンバットトリックとして構えておいて、いざという時にアーティファクトも壊せるよ、という保険みたいなもん。ただ、今回のセットはアーティファクト自体の収録枚数があまり多くないので慌てて確保する必要もないかも。
 
 
盗まれた活力/Stolen Vitality
 顔が超怖い、第2弾。今回の赤は顔が怖いよ。そしてこっちの顔はなんか知り合いの誰かに似てる気がするんだよなぁ……俺の知り合いに吸血鬼いたっけかなぁ……。とりあえず今回のコンバットトリックだが、何故だか赤らしからぬ奇妙な気遣いが込められている。攻撃時に使えば「凶暴な力」と全く同じ。ダメージを余すことなく伝えられるし、相手のルーズライフがほぼ確実に引き起こせるので吸血鬼なら悪くない効果。そして、それだけでもそこそこなのに何故か受けのオプションがついた。確かに自ターン以外でトランプルをもらってもしょうがないよな、みたいなことを思ったことはあるが、それって「こんな呪文をデッキインしているのにブロックで使わなきゃいけない自分が悪いのだ」と反省して終わりだった部分。しかしWizards社は、「いえいえ、それも商品改良の余地がある部分です。ブロック時にも役に立てるようにしましょう」ってんで、なんと先制攻撃に取り替えてくれるという。これで一気に防御時に使う可能性が高まる。柔軟に攻守を入れ替えられるお手軽な1枚、今後の赤のセールスの参考にさせてもらおう。
 
 
ヴォルダーレンの刺剣士/Voldaren Stinger
 これもなかなか面白いデザイン。1マナ1/1先制攻撃の時点で驚くような戦闘力でもないが、パンプ機能があるため、相手は意外にこれが止めづらい。「ブロックしようかな? でも起動されたら一方的に負けるなぁ……3マナ使わせてスピードダウンさせてもいいけど……ブロッカー死ぬのやだし、まぁ、1点くらい受けてもいいやろ」というお悩みが発生するのは想像に難くない。そして普段なら別に構わない「1点くらい」が、今回の吸血鬼ならば喉から手が出るほど欲しい1点なのである。そうなると、受ける側も「止めたらブロッカーが無駄死にだけど、通したらそこから何されるかも分からない……」と苦しむことになるわけだ。実際は使ってる側も「これ、起動したらこのターン何も展開できないんやけどな……」って思ってる場合が多いんだけどね。吸血鬼戦術の突端となる1枚、うまく制御できるだろうか。
 
 
跳ねる狼/Bounding Wolf
 これは可愛い。ぴょんこと跳ねる狼のあんよは文句なしで可愛い。そしてこれが「独創的な新しい狩猟技術」らしい。素晴らしいな。こんな狼なら大歓迎だ。そしてこの可愛らしいぴょんこには2つの意味がある。1つは「飛びかかるチーター」と同じ解釈での瞬速。「飛びかかる」ってのは突然パッと出てくるイメージなので、不意打ちの瞬速を持っている。そして、さらに飛び上がる高度がとんでもないらしく、到達にまでなってしまうという。いや、流石に飛びすぎちゃう? 狼がとんだくらいでドラゴンや天使に届くってのも……まぁ、イヌ科の脚力なめたらあかんね。キーワード能力しかないシンプルなコモンながら、実は結構革新的。何しろこの2つのキーワードを同時に持つコモンクリーチャーってのは「敏捷な巣紡ぎ」に続いて史上2枚目なのである。ちなみに「巣紡ぎ」は同じくイニストラード出身の蜘蛛で、この狼とはパワーとタフネスが入れ替わった関係にある(そして1マナ重たい)。やっぱ突然出てきてびっくりさせるのが好きな次元なのだな。タフネス2と相打ちしやすいので飛行ブロッカーとしては使い捨て感が強いのが残念だが、その分「飛びかかるチーター」同様の瞬速アタッカーの役割もこなせるし、同コスト域の地上クリーチャー相手に戦っても見劣りしないサイズである。是非ともぴょんことスピリットを撃ち落とす姿を見たいもんだ。
 

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 猫! Cat! にゃんこ! 第9話! いやぁいい話だった……先週が犬の話で今週が猫の話。わかってるじゃないか……。

 本当に、話をどう転がしてくるのかが予想できない恐ろしい作品。毎回視聴者は分かった風になるのだが、その漠然とした理解を嘲笑うかのように、予想外の方向にストーリーが枝葉を伸ばしていく。本当に味わったことのない手触りの作品。

 話の外側だけを切り取れば、世界設定はだいぶ簡単になってきたように思う。結局長良たちは漂流するしかないのだから、色々な世界を渡り歩きながら、あわよくば元の世界に「帰る」方法を模索している。漂流の真実が明かされた(と思っていた)6話以降、7話8話とヘンテコ世界の話を聞いて、今回だって双生児が戦争時な世界とかいうどうでもいい謎次元で事件を解決している。いわば多次元を回っていちいち問題解決に当たっているゲートウォッチみたいな存在になったのだ。と思っていた。

 しかし、そうして「新しい世界」の話をするかと思ったら猫である。しかもこの猫、1話目からず〜〜〜っと瑞穂の隣にいた猫である。2話目くらいで瑞穂のニャマゾンが紹介され、いじめを受けながらも長良と関係構築していく瑞穂の姿を見て、「あぁ、瑞穂の物語はとりあえずこれで片付いたな」と思った。しかし実際は何も解決などしておらず、彼女の本質に探りを入れにくる3話、そして漂流の本質は瑞穂にあると指摘された5話。何回か話は瑞穂に戻っている。「もう流石に擦りようないやろ」と思っていたのに、今回何度目かの回帰。またも中心は瑞穂だ。彼女の過去が掘り下げられ……否、掘り下げられたのは瑞穂の過去じゃなくて白猫さくらさんの過去なのかな。猫目線で見ていた瑞穂という少女のお話。これまで「荷物を運んでくる道具」くらいにしか見られていなかった猫たちの、突然の自我と動機。これでまた、今まで猫が登場していたシーンの意味合いがガラッと変わってしまう可能性が出てきたのだ。とんでもねぇ話である。

 さらに、そんなNyamazonの本質が「漂流」に関わっているという情報は、実はラジダニが肉薄していたという事実も明かされた(あとラジダニがインド人だったっていう真実も明かされた)。彼は早い段階で「コピー」の事実にたどり着き、能力の本質にさくらがいることを見抜いた。まさかの嘘発見器による真実への肉薄。彼が何に気づいたのかは定かでないが、おそらく、ここで重要なのは「世界を飛んだ」ことではなく、「飛んだはずなのに元の世界には元の通りに瑞穂たちがいた」という事実だろう。そう、「漂流」は確かに不可解な現象であるし、長良に関わるものなのかもしれないが、こうして「分岐」してしまったということは、可能性が「増えた」ことと同義。それってつまり、まだ漂流をする前の段階で、何者かの力によって「増える」行程が必要だったということ。さらに勘ぐってみれば、劣悪な家庭環境の中で育った瑞穂のことをさくらが憐れみ、彼女を家から出すために漂流させたとも考えられるわけで……なるほど確かに漂流の本質には猫が関わっている。

 どこまでが本当なのかはまだ疑う必要があるかもしれないが、さくらがほぼ独白していたし、やまびこ先輩も何かに気づいていたみたいなので、今回の漂流の発端として、猫たちが無関係ってことは無いのだろう。でもまぁ、その根幹には瑞穂への親心があるわけで……猫にここまで愛されるのなら、それは許されてもいいんじゃなかろうか。羨ましい話である。どうにもさくらさん、瑞穂の中の人の家の子に似てるんだよなぁ……。真っ白い猫は汚れが目立つからお手入れをしっかりしましょうね。

 しかし、猫のキャストのクドさがまた癖になるよな……急に喋り出したその一言だけで、「今回の猫、めちゃめちゃ重要なポジションなんやな!」ってわかるのはすごい。

 

 

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 ニューヨークまで響き渡る才川の変態性、第10話。あんだけ短い対話の中で「お友達大丈夫」って言われちゃう才川……。

 先週のエルマざんまいに続き、今週はカンナざんまい。本当にカンナちゃんが描かれる時の足のむちむち加減ってのは絶対にこだわり抜いている部分で、Bパートのおめざシーンとか、なんでもないシーンなのに若干の犯罪臭がするのは大変恐ろしい。まぁ、そんなお話。

 Aパートはなんと海外編。普通にニューヨークの雑多な街並みが出てくるだけでも「劇場版でやるやつやんけ」と思ってしまうが、現地で出会ったお友達とのちょっとしたハートフルストーリーはまさに劇場版テイストよね。それをしれっと15分でやってしまう作品である。カンナちゃん、普段は才川といるから相対的に大人しいというか、理性があるように見えるだけかと思っていたのだが、こうして一人で勝手に出歩いているのをみると、やっぱり普通の子供よりかは達観してて世渡り出来てる感はあるね。まぁ、ドラゴンなんだから当たり前なんだけども。ひとっ飛びでニューヨークまで行っちゃうのは今更驚くべきことでもないのだが、存外しっかり描かれていたのが英語の習得過程。そういや別次元からやってきて何不自由なく日本語をしゃべっているわけで、言語習得も一瞬でできる能力を持ってるのね。しかも、なんか魔法的なサムシングなわけではなく、今回の描写からすると「周りで使われている数多の対話文から文法を導き出し、習得する」という行程を経ていたように見える。つまり、AIなどの学習方法の超進化版。やっぱりドラゴンすげぇな。そして、そんな圧倒的言語能力も持っているくせにBパートでは丁寧に漢字の書き取りしてるあたりがね。まぁ、カンナちゃんの「お勉強」ってそういうものなんだと思うよ。

 ちなみにニューヨークの街並みで一瞬だけ英語が飛び交うシーンがあり、「これ、絶対キャストの中にたかみながいるやつやんけ」って思ったらやっぱりいた。英語キャストは重宝されるよね、トネケンとかね(今回はロシア語キャストもいましたがな)。

 Bパートは打って変わって劇場版から日常版へ。まるでのんのんびよりみたいな何気無い1日を切り取ったお話。もう現実世界は9月に入り随分涼しくなってしまったが、カンナちゃんの「夏」を見て数日前までの夏を思い出してみたり。今更アニメを見て「夏が……終わるかぁ」としみじみしてしまった。そういや今年はスイカ食ってねぇなぁ。あんまり一人暮らしのおっさんが食うもんじゃないしなぁ。

 何気無い日常に、しれっとエアメールが紛れ込んでそれを小林が受け入れてるあたりも今作らしいヘンテコなところ。小林、周りの住民からはカンナちゃんとの関係をどう思われてるんだろうな。完全に小学生の宿題を手伝ってるオカンだったけども。子供もいないのに子育てに邁進している小林……絶対にこのまま独身だよなぁ……トールが結婚とか許すはずないしなぁ……。

 

 

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