最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「バック・アロウ」 6→5 悪いアニメじゃない。それは間違い無いと思うのだが、何だろう、弾けたインパクトが残せたかと言われると……うーん。 当初期待していたほどの異端児になりきれてないな、というのが素直な感想。脚本に中島かずきというだけで期待してしまう要素ってのはあって、それってやっぱりグレンラガンだしキルラキルなんだよね。プロメア的なサムシングでもある。そして、こうして並べてみると、私の思う中島かずき観って、本当にガイナ的要素と不可分だったんだな、ということがよく分かる。現TRIGGERの持つなりふり構わぬ作劇体制が、伊達とけれん味で勝負を挑む中島脚本にはベストマッチしていたのだ。私は谷口悟朗も好きなクリエイターの1人なのは間違い無いのだが、今作に限っては、谷口さんのバランス配分が狙っていたハジケ要素を抑え込む方向に働いてしまったかな、という気がするのだ。 もちろん、そんな中にも楽しい部分は多々あって、個人的に推せる最大のポイントは「じじい大活躍」っていう部分である。男くせェキャラが大挙して言いたいことだけ言って散っていくのはいつも通りの展開なのだが、そんな中でも有無を言わせぬ存在感を持っていたナンバーワンキャラはやっぱりゼツ陛下だっただろう。そもそも「テメェが強くなりすぎたせいでこのリンドが歪んだんだよ」って言われている存在なので、アロウを敵側の刺客であるという真っ当な見方をすれば主人公は爺さんだったのである。やりたいことをやり、言いたいことを言って散るだけのジジイなのに、そこに一切の弱みがなく、とにかく「つえぇ! かっけぇ!」というだけで退場するというのはあまりに美味しすぎる。すでに今年度ナンバーワンジジイキャラの座は硬いだろう(どんだけライバルがいる部門なんだ)。他にもシュウの立ち位置はやっぱりずるいだろうし、大元帥みたいな立ち位置のキャラがしっかり最後に活躍する展開も心得たもの。毎回、その場限りの馬鹿騒ぎとしてみればスカッとする部分の多い気持ちの良いアニメである。 ただ、そうした馬鹿騒ぎが本当に一過性のものになってしまうのはしょうがないところで、2クールというそれなりの長丁場の中、退屈が全く無かったとは言えないだろう。頭の悪いキャラが多いおかげで敵対関係などの絡みもシンプルなものになるため、どっかんどっかんぶつかっている構図も、一歩離れてみれば「まぁ、そうなるわなぁ」というくらいのもの。出来れば世界設計とかアロウの存在理由とかに、もう一捻りあればクライマックスに向けてのモチベーションがあげられたのだろうが。そして、やはり一番痛いのは作画のスタミナ不足。要所となる巨大戦闘やら合体シーンやらと力を入れるべき点は分かっているのだろうが、それ以外の通常進行のパートが全体的に低調で、アニメとして毎週楽しく観るにはやや物足りない。思い切り歪んでてもいいからパッション優先でイデオロギーを貫き通すTRIGGER作画が恋しくはなってしまう。まぁ、その辺りはこちらが勝手に期待したものと違ってがっかりした独り相撲のきらいはあるが。あと、個人的には女の子の活躍シーンがもうちょい多ければなぁ、というのも。フィーネさんがネタをやりきったあたりでもう女性キャラの影が薄くなっちゃってて、フル回転して欲しかったレンが予想通りにシュウの野郎にうまく丸め込まれちゃったのがね。最後の最後まで不憫根性を貫いていれば輝いたんだろうけど……それだとあまりに不幸すぎるからなぁ。 まぁ、でも2クールを特に退屈もせずに走り抜けられたのはやっぱりありがたいとは思うよ。もう一回谷口&中島のコンビでリベンジして、その時はぜひサンライズあたりの仕事をもぎ取って欲しいなぁ。
PR 「異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術Ω」 ー→4 ごめん、本当は今期最初に最終回を迎えていたのはこの作品だった。角川枠だから10話しかなかったんやな。そんじゃ何でそのことに気づいていなかったかというと……重要度が低かったために「積ん読」ならぬ「積ん録(つんどる)」してました……まぁ、そういう作品。 いや、でも、今作に触れる時には必ず言い訳がましく書いてるけど、決して嫌いな作品ではないんだよ。このなろうテイストバリバリなのに実はなろうじゃないという、古き良(くもな)きラノベ文化の残滓。3年の時を経て再アニメ化されたおかげで、そんなに大したブランクでもないはずなのに「なんか、懐かしい気がする」というちょっとしたノスタルジーに浸れる。やってることはなろうなんだけど、まだちょっとだけ「お約束」の押さえ方がずれてるような、そんな曰く言いがたいプロトタイプ感は、決して手触りの悪いものではない。なろう文化における「わかってる風」というか、「テンプレが広がりすぎたからその上に無理やり作品を重ねてる感」みたいな苦しさが無くて、やりたいラノベを伸び伸びとやっている雰囲気があるのよね。 まぁ、それが面白いのかどうかはまた別問題なわけだが……流石に「毎週楽しみだった! 早く続きが見たいな!」とかいう作品にはならんよ。それはもうしょうがない。録画を後回しにしてる私の気持ちも汲んでほしい。与えられた人生の時間は有限なのだから(そんなら観るのやめればいいのに)。一応フォローしておくなら、制作体制が変わったはずのこの2期目も、何故か「作画はそこそこ安定」という部分は1期と共通しており、エロを前面に押し出した作劇も相まって、「まぁ、可愛いわねぇ、おっぱいだわねぇ」という満足感はある程度得られるのである。例によって続編なのでハーレム人口が増えまくって一切収拾がつかなくなっているが、メインの2人がすごく「わきまえた」立ち回りになっているおかげで、不思議とごちゃごちゃせずに「この時この場に応じたハーレム」みたいなものが染み渡る。キャラものとしてはそれなりにニーズがありそうだし、いっそ振り切ってエロゲにしてしまった方が集客は確実な気もするのだが……まぁ、このくらいが「アニメとして放送するエロ」としてはちょうど良いバランスなのだろう。私は「回復術師」みたいな作品よりこっちでいいや。おじいちゃんが孫を見る目かもしれん(だとしたら問題だろ)。 あと、何故か1期から継続している芹澤優&DJ.KOO & MOTSU の空気を読まないオープンエンドな。何故かあれ好き。 「ましろのおと」 5→5 江戸っ子のはずの本田貴子あたりの津軽弁が意外にそれっぽく聞こえるの、やっぱり声優の腕前ってことなんでしょうかね? ベタベタと粘りつくような津軽弁アニメ。その部分を聞いているだけでもだいぶ特徴的なので面白いといえば面白いのだが、余計な神経を使うので会話が頭に入って来にくいなんてデメリットもある(お前の匙加減次第やんけ、と言われれば返す言葉はない)。本当のことをいうなら津軽弁アニメじゃなくて三味線アニメなわけだが、はてさて、三味線の音ってのが。 正直、私のような残念な感覚の持ち主には、三味線の音の良し悪しがよく分からんかった、というのが一番のネック。物語の中心にあるのは「音」のお話で、どんな心で三味線を叩くのか、「松吾郎の音」とやらをどんな意志で受け継いでいくのか、というのが常にテーマになっている。しかし、それを表現する三味線の音について、ぶっちゃけあんまり違いが分からんのだ。団体競技になった時の合奏ならまだ音の厚みが出る分「迫力があるかもしれないなぁ」くらいの感覚はあるのだが、ソロになっちゃうと「明らかに下手くそっぽい人の音」は判別できても、それ以上の面々になると「みんな上手だよね。そんで三味線って大体こんな感じの音だよね」で理解が止まってしまう。これは純粋に私の音楽センスが壊滅しているからなのか、それともアニメの中では限界があるのか。 私としては、もちろん我が身が可愛いので後者であってほしいと思うわけだが、そうじゃない場合は単に私にセンスがなくてこのアニメで表現しようとしたものをさっぱり拾えていないというだけの話。ただ、やはり贔屓目に見ずとも、三味線の音ってのはシンプルなだけにアニメの画を乗せて、説得力を持つまでに音楽表現を高めるのは難しかったんじゃなかろうか。残念ながら今作の作画はそこまで飛び抜けたものではないし、当たり前の話、三味線の演奏中は演者が飛び回ったりするわけじゃないので画面は地味である。もちろん、その他の音楽アニメ同様、そこにはイメージ映像を重ねたりして「画的な見どころ」を付け加えていくわけだが、その部分に「今作ならでは」と言えるほどの爆発力はなかったかなぁ。個人的には大絶賛した「この音とまれ!」の場合、もう箏の音で全然違うように聞こえていたし、コンクールなどの演奏表現も見事だった。そして、「部活もの」としての練度もあちらの方が高く、今作は主人公・雪の心中がどうにも計りにくいこともあり、青春ものとしても今ひとつ響いて来なかった感がある。単純に、人としてムカつく要素が多いやつなんだよな。最後まですっきりできなかったしな。 まぁ、話はここで終わるわけではないし、たっぷり1クールの間、いろんな三味線が楽しめたのは事実である。多分今後音楽アニメの話をする時の優先順位は「ユーフォ」→「音とま」→「君嘘」が絶対に譲れないので、その次あたりに置いとくことになるんじゃなかろうか。いや待て、「ギヴン」も多分これより好きだな……。
良き! 最終話!!! 終わりよければ全て良し。今回もきっちり締めてくれました。 やっぱりやりたいことが分かるっていうのは正義だなぁ、としみじみ感じる作劇。Aパートはとにかく「ロボットアニメ」&「怪獣アニメ」で何を為すべきかということがよく分かる展開。アホかと突っ込みたくなるくらいの合体・変形バンクてんこ盛りで「何故今作はグリッドマンではなくダイナゼノンなのか」ということを嫌でも突きつけてくる怒涛のラッシュ。あらゆる組み合わせであらゆるギミックを展開し、あの手この手で最強最後の怪獣を乗り越えていく。そこに理屈は何もなく、ただただ力こそパワーであり想いこそパワーである。細けぇこたぁいいんだよの精神は毎度おなじみTRIGGERイズムではあるが、きちんと「ダイナゼノンにしか出せない勢い」を見せつけてくれる。はっきりそれと分かるゴールが見えるだけで、人は達成感を味わうことができるのだ。 強いて文句をつける部分があるとしたら、結局優生思想の残り3人の扱いがやたら軽くなってしまったことだろうか。あんだけ色々と絡みがあったにも関わらず、シズムを除く3人は全員まとめてパッケージみたいな扱いになり、思想的にもやっぱり元に戻ってしまった。特にムジナさんなんかは暦とのコミュニケーションで多少なりとも変化があったはずなのだが、「やっぱり私には怪獣しかない」の一言であそこに加えられてしまったのはちょい残念。オニジャはシリーズ通してそこまで個性を発揮できなかったので、もう少し掘り下げ方があったんじゃないかと贅沢な欲求も湧いてしまう。ただ、最終回を見る限り、優生思想側はあまりそのスタンスを掘り下げるために用意されたキャラではなかったようにも思う。結局ラストシーンの無茶バトルが一番やりたかったわけで、その際に「色々あったけども、最後にはみんな揃って『関係者』になれたんだ」というダイナゼノン側の凸凹な5人チームを相手取る時、怪獣サイドが1人2人だとやっぱりバランスが悪いだろう、ということ。4人がそれぞれに好き勝手なことを理由に暴れまわり、それを5人がかりでねじ伏せるからこそのあのゴール。純粋な「物量」の埋め合わせとして、やはりあの4人が必要だったということなのだろう。願わくは、何かを満たされた上で昇天していることを。 ガウマが退場し、Bパートは完全なる「エピローグ」。やっぱり気になっていたのはちせちゃんの今後だが、最後の最後までアンチヒロイン(??)としてキメてくれましたね。不登校時に墨入れちゃう中学生、絶対オタクが受け入れられる概念ではないのだが、ちせちゃんの反骨心を表すのにこれ以上のツールもない気がする。まぁ、「ズッ友だよ、っつって友達の名前彫っちゃう女」ってどう考えてもアホの代表なのだが……なんだろう、この場合は美談に見えるんだよ。ちせちゃんならしょうがない、って思えるんだよ。「あんなもん似合ってたまるか」の言い方もめっちゃ好きだし。まぁ、結局私は単なるちかぺファンなんでしょうけどね。 そして最後を締めくくるのは、ヨモギ・夢芽のカップル成立後の爆発話である。この2人の関係は……良いねぇ……これまでぐちゃぐちゃやってた分だけ、成立後に甘々になっちゃう様子も微笑ましく見ていられる。ナイト君たちの見送り(そしてガウマの見送り?)に行った時の「雨の中の2人」が、1話目で待ちぼうけ食らったヨモギの繰り返し図案になっているのが憎らしいね。まぁ、今でも夢芽を探しにいくのはヨモギの方なんだけどね。今ならきちんと探したら見つかる。そして、手を引けばついてくる。ここまでの関係になれたのは、ヨモギの頑張りの結果なのである。末長く爆発。 これにて、この世界における怪獣のお話は終幕。そして、NEXT UNIVERSEとは……。個人的には、怪獣とお友達系女子どうしのガチバトル希望。具体的には、どこぞの神様と、どこぞの刺青中学生の対決。単に中の人のコラボが見たいというだけの話である。
「灼熱カバディ」 6→6 気づいたらもう最終回シーズンですってよ。早いものですわね。というわけで今期一発目のエンディングを迎えたのはこちらの作品である。 毎週書いていた通りなので改めてまとめることはあまりないのだが、素直にスポ根ものとして面白かった。カバディ漫画・カバディアニメなんつって、どうしてもそのマイナーさをネタにして自虐的な方向に進んでしまいそうなものだが(もちろんそういう傾向もゼロではないが)、今作はきちんと白熱するスポーツとしてのカバディを正面から描こうとしており、その熱量は、素人目線にも充分伝わった。否、素人目線にこそきちんと伝わるように、入門的な要素を満たしつつ、そこから少しずつギアを上げていく展開がうまかった。 本当にスポ根の王道と言ってしまえば身もふたもないのだが、改めてカバディという競技の性格を考えるに、これが案外フィクションにも向いているんじゃないかという気がする。分かりやすいのは、野球などと同じで攻守がはっきりしているという性格。点数のシステムも大して複雑じゃないし、今作のクライマックスを見てわかる通り、ドラマティックな展開を演出するのは割と簡単である。フィジカルはもちろん重要だが頭を使う要素も多く、タクティカルな部分を好みやすい漫画好きでも馴染む部分は多いんじゃなかろうか。もちろん、そのためにはきっちり視聴者にルールを理解してもらう必要があるわけだが、そのあたりの親切な導線がこの「入門アニメ」では際立っていたように思う。わかる要素がすぐわかるようになり、1回目2回目でさっさと「カバディを楽しんでいる感じ」が味わえるようになる。ローナみたいなちょっと複雑なルールは中盤以降まで説明されてなかったのだが、おかげで少しずつステップアップしていく様子が選手と一緒に楽しめるようになっているわけだ。 カバディのアニメ化でもう1つのハードルは、激しいスポーツの割に画面に動きを出すのが難しい、というのがあり、ストラグルの様子なんかは画にした時にどうしたって地味になりがちだ。そのあたりの部分も(おそらく漫画の時点で)考えられており、1つ1つのシーンを大きく切り出す見せ方が、本当なら地味なはずの数センチの駆け引きをダイナミックなプレイへと転換している。そこまで作画枚数の多い作品ではなかったと思うが、「省エネ」とも言えるデザインの中で静と動のメリハリをつけて見せていく方向性は、うまいこと競技の性格に噛み合っていたんじゃなかろうか。この方向性なら、まだまだお話の続きを描いてもマンネリ化する心配はなさそうだ。 さて、こうなってくると「2期は?」という話も気になってくるわけだが……原作ストックはどんなもんなんでしょうかね。
これでこそよ、最終話。綺麗なフィニッシュ、原作が続いてる作品なので、これくらいが無難な終わり方じゃないでしょうか。 正直、蓋を開けてみるまで勝つか負けるかも定かじゃないな、と思ってドキドキしていたのだが、流石に2試合連続で宵越が砂を噛む展開になってしまうとイライラが募りすぎるか。ここは最後の一本で宵越が魅せての完勝パターンである。これでいよいよ「大会」に臨むことが出来ますね。まぁ、現実世界には高校カバディなんてものはないけどな!!! 想定していなかったのは、Aパートで水澄のパートが挟まれたこと(先週時点で、正直攻撃1回で終わると思ってた)。言われてみれば、散々打ちのめされてきた水澄が捲土重来のタイミングをまだもらってなかったんだね。今まで溜めてきた分をきっちり返すかのような見事な活躍っぷりで一気に汚名を返上。これでまた、能京に名選手が1人生まれたわけだ。しかしまぁ、こうして水澄1人の活躍を描くためにもこんだけの尺が必要だったわけで……現実的に考えて、ここからさらに1年生トリオの成長とかも描かれる必要があるし、どっかで伊達が主人公になる展開もあるんだろうね。そう考えると、ちょっと原作も気にはなるなぁ……今度読んでみようかしら。一応、アニメ2期があるかもしれないことを考えると悩ましいのだが……。 まぁ、とにかくラストは宵越の見せ場だ。結局、前回言ってたような「後ろへの移動」をフィーチャーした必殺技はまだ見せられなかったが、今回顕著だったのはサッカー経験を活かした戦略眼の確かさと、勝負勘の良さ。この辺りは、Aパートで描かれた水澄の必死の努力とは対比的な部分で、「スポーツマンども」の代表たる宵越が水澄とは全然違う方向で強くなっていく対比を見せている部分なのだろう。佐倉の相方の糸目の先輩(名前認識してない)だってひとかどのプレイヤーだったはずなのだが、その先輩の思惑を全て乗り越えてもぎ取る勝利。二転三転する白熱の展開は、まさにカバディというスポーツの面白いとこ取りの見応えあるクライマックスであった。 このアニメを見てからなら現実のカバディをもっと面白く見られる……って思ったんだけど、Youtubeとかに上がってるカバディ動画見ても、いまいち細かい部分がどうなってるか分からなくて途方にくれるんだよ。いちいち「Struggle!」って叫んでくれる人いないんですかね。
焼くならフェイスマスクも、第11話。本作は今期2本ある「リベンジ作品」のうちの1つだったが、まさか2本ある焼き物作品の1つでもあるとは。リリィの中の人、多治見で座布団焼いて唐津でお面焼いとる。 さてクライマックス、ここで襲いかかるのがまさかのリアル天災というあたりが佐賀アニメ。そりゃね、伝説の魔王とかじゃなくて、ガチ洪水の方が佐賀からしたら切実なピンチだものね。少し前までは「そんなリアル天災なんて現実味ないやん」と思われていたところだろうが、21世紀に入り、日本も毎年のように大規模災害が起こるようになってしまっている。ことに九州は台風の影響が大きいため、佐賀での大災害も割と切実な描写となっている。そして、そんなリアルな局面であるからこそ、地元に根付いたフランシュシュだけの良さが発揮できる場所でもある。 アイドルものとしてはかなり真っ当に信念を見せる展開になっており、きらびやかなステージもなければ、曲を流すオーディオも、声を届けるマイクすらない状態。そんな中でも自分たちにできることを考えた末にパフォーマンスを続けるというのは、地位も虚栄も捨て去った純粋なアイドルスピリットの表れといえるのではなかろうか。フランシュシュの面々はそうしたまっすぐなアクションに抵抗を示すメンバーが1人もおらず、それぞれに個性を持ちながらも、みんなが一丸となってその日のライブでベストなパフォーマンスを披露しようとする姿に迷いがない。元から根付いた地元愛に加え、今期はリリィが培った子供向けの知名度もプラスに働き、マスコミのおっちゃんも1話で簡単にオチるくらいには尊い姿であった。2期目の集大成として、この「小さなライブ」を見せてくれるだけでも満足かな、という気がしますね。 そしてクライマックスを締めくくるのは、やはりさくらと幸太郎の関係性でなければならない。ここまで各メンバーがきっちり「お当番回」をこなし、たえちゃんやゆうぎりさんと言った待ちに待ったメンバーもやるべきことをやってパスを繋いできた。あとはさくらがゴールを決めるだけである。これまで散々情けない姿を見せてきた幸太郎も完全復活。いよいよもって、リベンジが成る時である。
頭おかC、第11話。これまでのお話は「なんか……様子が変だぞこのアニメ!?」くらいのもんだったが、今回のお話は確実にイカれている。流石に……この展開はどうなんだ? もちろん「いつも通りにおかしい」部分も多々ある。毎度おなじみ小熊脳は世界をカブ中心に回しており、「カブが今から助けに行く」「お礼ならカブに言って」「カブにも……それはできない」などなどのトチ狂ったセリフは健在。世の中の女子高生、多分あんまりピンチの時にカブに助けてほしいとは思ってない。他にもママチャリに乗り換えざるを得なかった椎ちゃんを見て「にあわねぇな」と素直すぎるコメントを残したり、そこから「乗りたいものに乗れない民はかわいそうだな」とよく分からない同情を向けるメンタリティは相変わらず。これでこそのカブ世界線である。 ただ、それにしたってやっぱり事故のくだりは問題が多すぎる。以前、今作はバイクの2人乗りがどうのこうのとアホみたいな話でちょっと盛り上がっていた記憶があるのだが、今回の話を見てしまえば、もう2人乗りとかどうでもよくなるだろう。何しろ事故の報せを受けて、警察にも救急にも一切連絡しないという時点で、もうこの世界には法も秩序もあったもんじゃないからだ。 まずもって椎ちゃんの行動からしておかしい。真冬の極寒の川に沈み、1秒でも早くそこからあがって暖を取らなければいけない状況下で、半身を川に突っ込んだ状態で小熊に電話しているという状態がシュールすぎる。スマホ壊れなくてよかったな、とかいう話もあるが、まずその状態にもっていくのにどんだけ体力使ったんだ、という話。たまたま転落して、動く方の手が届く場所にスマホが落ちており、それを掴んで、かじかんだ片手のみでスマホを起動し、電話をかけ、状況を知らせた。いや、まずその前にそっから出ろよ。スマホの操作できるなら(そして後の動きを見る限りでは)、少なくとも体起こして岸辺に寄るくらいのことは出来たやろ。そして、電話かけるにしてもなんで小熊やねん。そこはまず救急だろ。もしかして履歴にしか指が届かなかったとかいう設定なんだろうか。流石にその状況下でも119は押せるんじゃねぇの? そして、連絡を受けた小熊もなぜか頑なに緊急通報をしない。警察はまだしも、救急は呼んでおけ。お前の判断で人一人死んだかもしれねぇんだぞ。いくら「カブが助ける」ことを最優先に考えたとしても、そこで独力で動こうとしたのは完全に失策。下手したら犯罪である(その後の椎ちゃん運搬は完全に犯罪だが)。仮に今回の椎ちゃんの様子が即命に関わるような状態に見えなかったとしても、あれだけの距離からの転落。頭を打っている可能性も高く、素人が勝手に動かして良いものではない。無事を確認した後からでも、改めて救急に連絡するのが筋だろう。それをやらずに、全てを身勝手に処理したのは、幾ら何でも教習所で単車の免許とった奴が取る行動ではない。 万一、この小熊の行動に合理的な説明をつける方法があるとすれば……それは、小熊も椎ちゃんも、警察や救急に頼れない何か後ろ暗いところがあるという可能性だ。なるほどそれなら警察は頼れないからな! というわけで、今作のバックには何かとてつもない犯罪集団が関わっている可能性が……あったらすげぇな。オッドタクシー・スーパーカブという、2つの「犯罪系乗り物アニメ」の夢の共演。 答え合わせが進む、第11話。ここにきての二階堂目線での描写。こうして視点人物が入れ替わり続けることで、少しずつ渦を巻きながら中心部に収斂しているような感覚があるな。 ミステリーキッスを巡る騒動は、およそ想定された範囲のものだ。唯一、三矢ユキ殺害の実行犯が分かっていないことを除いては。ようやく明かされた二階堂サキの生い立ちと彼女の胸中。アイドル文化という現代社会の混沌の中、市村・二階堂・三矢の3名がそれぞれの想いを抱えてミステリーキッスというグループを成立させようとしていた裏側が語られる。ついにその名が本編に絡んだのは大御所落語家・呑楽。裏社会とも繋がりを持つ彼の娘が三矢ユキであり、娘の死は巡り巡ってヤクザ者の道具として活用されることになる。完全に「裏」に落ちてしまった二階堂は、そのまま夢と現実にがんじがらめになり、ただ無情な流れに呑まれるしかなくなった。しかしこうしてみると、盲目的に一歩を踏み出して歩き続けるしかなかった二階堂、新たに加入して千載一遇のチャンスに賭けるしかなかった偽三矢(和田垣)、そして、あずかり知らぬところでアイドルとしての道を完全に絶たれ、いい加減に足を洗おうと考えていた市村と、とにかくこの3人はずっとちぐはぐなままである。二階堂も語る通りに、たとえポジションが変わろうとも、三矢というカリスマを中心としていれば、真逆の輝かしい未来が待っていたかもしれないというのに。 改めて、三矢ユキ殺害の犯人は誰なのかを考える必要がある。ただ、正直現状では容疑者がもうほとんど残っていない状態なのよね……二階堂は本人視点での供述があるので除外。おそらく山本もあの様子に嘘は無いだろう。事務所関係者にはもう容疑者が残っていない。となると、三矢の父親がらみで裏社会との繋がりを考える必要が出てくるのだが、ヤクザもんが三矢をわざわざ事務所のあんな部屋で殺害する理由もない。そもそも事務所に入れるわけもないし、呼び出してるのが二階堂だから待ち伏せする手段もない……八方塞がりじゃん。ここで全然関係ないヤクザもんが出てくるとも考えられないし、ヤノとか関口はそういうことするキャラでもないんだよなぁ。ドブも関係ないしなぁ。 となると、残る謎の残滓はやはり小戸川の生い立ち周りということになってくるんだろうか。暗躍する大門兄弟、必死に調査を進める剛力。そうそう、呑楽が最大の確信に絡んでくるとするなら、呑楽消しゴムの巡った経路についても、核心に関わっている可能性が出てきた。となればここに白川・田中あたりの関係が絡む可能性もある。田中はあくまで独立愚連隊だったとしても、彼の暴走が引き金となって何かが動き出している可能性はあるだろうし……。 ダァ! もう考えることが多すぎて訳わからん! マジで最初から全部見直さないといけないやつじゃん! マジ勘弁して!!
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Thraxi
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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