忍者ブログ
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
[29] [30] [31] [32] [33] [34] [35] [36] [37] [38] [39]

SHY 東京奪還編」 ―→7

 好きでした(結論)。もう、それくらいでいい気もする。

 3期ないのかなぁ、と本気で願っている作品。この先のアニメ化が無いとしたら、流石に原作は押さえようかと考えている。それくらいに満足できるアニメだった。

 今作の意外なところは、いうてそこまで突拍子も無い何かが飛び出してくることはないということ。端々のガジェットになんか変なものは転がっているが、一番描きたいものは「ヒーロー」という存在であり、まっすぐな信念を貫くヒーローを描くのに小細工は不要。王道展開で描かれる友情・努力・勝利の物語は、今やジャンプですら稀少になった(かもしれない)少年漫画のど真ん中。ただそれだけの作品に、そこまでの高評価が与えられるってこと自体が結構なイレギュラーである。

 ただ、真っ直ぐだからこそその堂々たる立ち回りをしっかりと吟味できるってもんでね。分割にして蓄えた作画リソース、安藤正臣監督が的確な舵取りを行う構成。1話とて取りこぼしなく、狙った通りの方向に物語が現出している。実は2期に入って監督自らのコンテ回がなくなったのでゴリゴリの「イズム」みたいなものは多少薄らいではいるのだが、そこは任せられるスタッフがいるからこその采配。エイトビットはここのところ作品が渋滞してたもんだから品質が担保されるか心配だったのだが、ありがたいことに今作はちゃんと力を入れて作る作品として認定されていたようである(というか、他の作品もほとんど崩れはないのでエイトビットもいつの間にやら安定したスタジオになったもんである)。

 2期に入って最大の注目ポイントはなんといってもクフフさん。本当はメインで頑張ってる曖昧姉妹に注目しなきゃいけないんだろうし、実際注目はしてたはずなんだけど、今期分だけじゃなくて1期から継続して更にはこの先まで続いている「SHY」という作品においては、やっぱりアマラリルクの謎を抱え込んでいるクフフさんの存在が肝。ツィベタちゃんの一件で壊れてしまったかと思われたクフフさんの心が、むしろ「治って」きているような様子も見られるし、対話の相手がスピリッツだったことでこの世界の「善」なる部分も浮き彫りになっている。そして、それらのきっかけを作ったのは全てシャイの手柄。相変わらずの挙動不審でいまだに「らしくない」ヒーローのはずのシャイが、終わってみれば世界で一番のヒーローになっているという分かりやすい成り上がりの物語も気持ちの良いものである。まぁ、世界はまだまだ混沌に包まれているのだから喜べる要素はあんまりないのだけども……そこが見たいからこその3期プリーズなんだよなぁ。

 ちなみに今期は同時に「ヒロアカ」も放送されており、様子は全然違うが何か通底するものを感じさせる「憧れのヒーロー譚」を同時に視聴することができた。まぁ、クライマックスもクライマックスなヒロアカと比べる意味もあんまり無いかもしれないが、やっぱ日本における「悩めるヒーロー像」って、こういう痛みを伴うドラマで映えるのよな。どっかでデクとテルのコラボ漫画とか作られないもんですかね(その場合トガちゃんとクフフさんが掛け合いとかしてくれるんだろうか)。

 
Amazonアフィリンク

拍手

PR

「恋は双子で割り切れない」 6→5

 今期ラブコメラノベ作品は「ヒロインよりママンの方がエロい(主に声が)」というカルマを背負い込まなければいけない運命だったのだろうか。え? お前のジェネレーションが単に親世代にずれ込んでるだけだって? 私も成長してるってことですかね!(ポジティブに行こうぜ)

 ちょいと残念ながら本作の評価についてはポジティブなままではいられなかった。何かと比べて作品を貶めるのはダサいやり方だが、今期は「義妹生活」というとんでもない作品が出てきてしまったせいで、どうしても比較してしまう部分があったのは可哀想だったかもしれない。どちらの作品も共通しているのは、手垢のついたテーマ設定を執拗に掘り下げることによって新しい時代のラノベ文化を築こうとしているフロンティアスピリット。その部分については今作も素直に評価できる部分で、「双子に挟まれてんやわんや」なんてありがちな設定の中、三角関係をお約束だけで処理することはせず、きちんと「2つの視点」の切り替えを機能させるだけの筋立てを構築できていた。双子の姉妹の似ている部分、似ていない部分をいちいち取り上げ、同じ枠で同一化させることを頑なに拒否しつつ、そこに抗いようがない姉妹の絆、腐れ縁みたいなものも描いていく。「双子」というレッテルだけでキャラを描くのではなく、1人1人の人間を描こうとする姿勢は非常に真っ当な小説形態だった。

 そこは評価できる部分だが、残念ながら私が見ていたのはアニメ作品である。アニメとしての良し悪しについて、大きく2つの観点から本作には減点があった。1つはもちろん映像品質。飛び抜けてショボいってことはないのだが、やっぱり現代アニメの中ではやや省エネの部類。特に細かい感情の機微が重要になる作品だけに、キャラ作画で労力を割かずに画面を作ってしまうとアニメ化した旨味はどうしたって薄くなる。

 そしてもう1つは、アニメーションに合わせた脚本構成が徹底できなかったこと。本作最大の特徴は、メインキャラ2人を中心とした、とにかく鼻につく会話劇。既存の創作物を繰り返し繰り返し比喩表現として引っ張り出すことで純と那織の2人の世界とどうしようもない繋がりが描かれるので不可欠な要素であるのは間違いないのだが、これがまぁ、アニメの台詞として聴いてるとクドいことクドいこと。1話目時点では個性として受け入れられる部分かと思ったのだが、この文法で終始埋め尽くされてしまうと、いくらなんでも受容のキャパを超える。台詞回しとして不自然な部分が多く、会話劇を中心とした作品での快適さはかなり犠牲になっている。まぁ、「訳のわからんこと言われても……」という受容についてはこちらの知識不足や判断の遅さも原因ではあるのだが、この負荷は多分十全に理解が及んだとしても大したプラスにはならない部分だろう。文字媒体で1つ1つ受け止められる小説原作なら成立していた文法かもしれないが、アニメになるに際し、もっと大胆に解体し、「アニメ版」を再構築すべきだった。そこの部分での手間を惜しんだことで本作はおそらく「文字媒体を垂れ流す映像」になってしまった。度がすぎたペダンティックはおかしみに繋がる場合もあるが、本作ではそこをプラス要素に転じるまでに至らなかったのが惜しかった部分である。

 こういうのを見ると、やはりメディアの違いって難しいな、とは思わされるわけだが、全部が全部アニメ化された際に一切の引っ掛かりがなかったらそれこそ脚本家業の大変さが素人には伝わってこないわけで、こういう作品があればこそ改めて考える機会になるわけで、感謝してもよいのかもしれません。あとはまぁ、なんやかんや言いながら本心では「まぁ、結局はまれいたそが衒学ぶった台詞を吐くのがいちいち違和感なんですけどね」というどうしようもない結論だったりする。久しぶりにメインキャラでガッツリ絡んだ大野柚布子が「せんせ〜」っていうのは好き。キャリさんが馬鹿キャラ(意外と馬鹿じゃない)なのも可愛くて好き。

 
Amazonアフィリンク

拍手

 過去と現在のごたまぜスペシャル、第23話。拭いきれぬ怨讐には訣別を、そして忘れえぬ思い出には、忌まわしき再会を。なんか変なキャラが出てきたが、運命の悪戯と言いつつも、誰かの意図を感じずにはいられない配剤。

 因縁の地へと舞い戻ってきたのだから、そりゃまぁ色々と起こる覚悟はしてたさ。それにしても星野兄妹は懐かしい土地に戻ってきてちょっとテンションが上がりすぎたのだろうか、やたらと迂闊なことをしていてヒヤヒヤさせられる。まぁ、誰に話したところで信じてもらえないような突拍子も無い経験由来のものなので、ここで何が「バレた」としても大きな問題じゃないと思っているのだろうが……。兄と妹、2人の激ヤバ話を一身に浴びせられるあかねは災難である。2人とも「こんなん話したら面倒なことになりそう」とか思わんもんかね。まぁルビーの方は基本的に不注意な人間なのでしょうがない。それにしたって「ずっと昔から憧れていて、自分を導いてくれた運命の人(超年上)がいる」なんて話をしてしまって、星野ルビーの人生とどう辻褄を合わせるつもりだったんだろう。ルビーが生まれた時からアイドルを目指して生きてきたって話はその辺から漏れ聞こえてきそうなもんで、そんなルビーが「せんせー」に助けてもらうタイミングなんてなかったはずなのだが……「二度の生」を生きていること、あかねくらいの洞察力があれば肉薄されそうでちょっと怖い(流石に無理やろ)。

 そしてアクア。彼の場合も、すでに問題は解決したと思ったからこそ多少ガードが緩くなった部分はあるのかもしれない。いくら故郷の地だからって、いきなりあかねを引っ張り回してあっちこっち歩き回るのは変だし、しれっと「雨宮吾郎」という人物に言及してしまっているのも気になるところ。病院で看護師さんとやりとりしてるのも聞かれてるだろうし、やたらと生い立ちに詳しい上に勝手に生家にまで押し込んでブツを漁っているのは「知り合い」というにはいささか行きすぎた関係性。あかねは何も思わなかったのか、「またアクアがよからぬこと考えてる……」くらいは感じ取っていたのか。どちらにしろ超常の世の話なのであかねのスキルで全貌は明らかにならないとは思うが、2人してたった1人の「部外者」に負担かけすぎである。

 こうしてあかねが星野兄妹の秘密に肉薄してしまうと、心配なのは意気消沈のかなの方。今回も全力で可愛いに振って各方面にアピールしていたかな。正ヒロインとしての立ち振る舞いというならこれで100点なのだが、今回はあくまでサスペンス主体。そっちに寄り添ってるヒロインは現状では間違いなくあかねの方である。もう、このままだとアクアの人生を左右するあかね、ルビーの目標を支え続けるかなというペア構造も想定できるくらいだが……いまだにルビーとかなの関係性ってそこまで深く見えてないんだよな。かなとあかねの方がまだ因縁が深い。ファンからの反転アンチは、まぁウザいはウザい。

 しかし、蚊帳の外とはいえ構ってもらってるかなはまだマシな方。本作における善の体現者、そして最大の苦労人といえば(社長もたいがいだが)やはりMEMちょである。今回も彼女のスタンスが不憫すぎてもう……こんなかわいそ可愛いキャラを世間で放っておいたらダメですよ。わたくしは全力でMEMちょの幸せを応援します。ただ、現時点では彼女の幸せの糸口すら見えてません。B小町の成功が最大目標ってこともなさそうだしなぁ……一番いいのは……PVが大バズりして大金が転がり込んでくる展開かな……。

 そんな25歳の苦労の裏で起こる、16年ぶりの衝撃の「再会」。よりによって吾郎の身元を示すのがアイのキーホルダーってのがね……あれ、「星野ルビー」目線だと吾郎の身元を示すものにならないはずなのよね。だって吾郎が死んだのは16年前なのだし(それくらいは検視でわかるだろう)、その時点で0歳のルビーが知ってるはずがなく、吾郎の身分証とかならまだしも、アイのグッズ=吾郎になるはずがない。しかしそれに気づいてしまって衝撃を受けているルビーが間違いなくここにいる。さて、隣のあかねさんはこの状況をどう見るかな? そして、兄の目から転写したかのような黒い星。果たして彼女の「黒」は何をもたらすことになるのか……。

 
Amazonアフィリンク

拍手

「菜なれ花なれ」 6→4

 さぁみんな、俺を倒しても第2第3の奴が現れる、P.A.WORKS大好きおじさんだよ! でも今期のおじさんはちょっと弱気だよ!

 「まよぱん」が今ひとつ乗り切れなかったわけだが、こちらも、うーむ。乗り切れてないねぇ。ただ、「まよぱん」の乗り切れなかったのとはまた違った理由があるのが悩ましい。まぁ、ざっくり「シナリオが弱い」ってのは共通してるとは思うのだが、今作は別にトリッキーなネタ回しなど求められておらず、女の子だらけのドキドキ部活青春ドラマを正面から描いてくれればそれだけで一定のニーズには応えられたはず。そこをどういうわけかポロポロと取りこぼしてしまった気がするのがとても勿体無い。柿本さんの脚本には一定の信頼がある、と思いたかったのだが……同じギスギスでも「MyGO!!!!!」の時とは随分違う表層的なギスギス。やはりバンドリフィールドのあの空気感を作り上げているのは綾奈ゆにこの功績が大きいということなのかしら。

 別にギスギス展開が悪いわけじゃないのだが、そこに切実さが感じられないと単に気分が落ち込むだけのお話になってしまう。今作で「なんか怪しいな」と思い始めたのはレコード屋閉店問題あたりから。あの話も杏那の個人的な問題がポッと出で立ち上がってきた割には「チア」というテーマとのつながりが見えにくかったし、解決もなんだかインスタントな印象。取ってつけたような「問題と解決」だったのが気になった。さらにそこからかなたと恵深の対立へと繋がっていくのだが、この時のかなたに向けてのチーム内のギスギスに関しては「何をそんなにイライラしてんねん」と理解が及ばない部分が多く、「取ってつけた」どころか「場にそぐわない」ギスギスに見えて受け付けられなかった。当然そこから派生する、最後の毬の騒動は言わずもがな。ギスギスがどれも散発的で、根っこの物語が見えない感覚とでもいうべきだろうか。個人的にピークは最序盤の小父内さんの正体判明回だったため、そこからさっぱり彼女にスポットが当たらず、消化試合みたいになってしまったのは残念。

 こうしたとっ散らかった印象ってのは、やっぱり「チア」というテーマそのものの難しさから来てるモノだと思う。単なるスポ根と違って勝ち負けの判断がやりにくくてお約束の部活的展開を構築しづらいというのが1つ目のハードル。今作は競技チアに焦点を当てたものではないのでその辺はなんと無く誤魔化しつつでも進めていたが、それでも部活との関わりを切るわけでは無く、何を持ってかなたたちの「目標」たり得るかが伝わりにくかった。また、競技の特性上どうしても描くべき人数が膨れ上がってしまい、焦点が絞りづらくなるというのも如何ともしがたいところ。ポンポンズとチア部という2つの団体を描くにはどう足掻いても尺は足りないわけで、終盤のチア部との関わり合いはもうちょい切り捨てた方がスッキリした気はする。

 一応のフォローとしては、映像部分に関しては良きデザインだったとは思う。独特の色彩設定やアートワークは既存の「P.A.らしさ」とは一線を画すものになっているが、柿本さんのサンジゲンとの繋がりもあってか、新しさを感じさせながらきちんと「アニメっぽさ」を保った良い匙加減。こういう仕事もできるということを見せてくれただけでも、P.A.的な意義はあっただろう。いや、今後この座組みで作品作るかどうかは知らんが。

 
Amazonアフィリンク

拍手

「キン肉マン 完璧超人始祖編」 6→6

 ま、現段階で評価する意味はあんまりないので暫定的に。

 でもファンとしては満足のいくクオリティだったのでスタッフには感謝しかないですね。リメイク作品がことごとく話題にならない昨今のアニメ業界、今作は厳密にはリメイクではないんだけど、おっさんのノスタルジーを強く刺激する部分が最大の売りという意味では、やっぱり話題にならずに朽ちてゆく可能性もあったのだ。そこをしっかりと話題作にまで持ち上げられたのは、原作の力もあるがアニメスタッフの愛があってこそだろう。漫画の製作にも作者以外の「愛あるファン」の力が大きいと言われているが、アニメも本当に周りの環境に恵まれた。ゆでは感謝せなあかんよな。

 一応今作の良い点を挙げておくと、まず映像クオリティが安定している。I.G.の制作なので正直あんまり心配はしていなかったが、それでもやっぱり現代風のアニメとしてビビッドに際立った画面がしゃきしゃき動いているのは嬉しいものだ。漫画ですら表現が困難な「嘘プロレス技」と言われるギミックの数々を力技でアニメーションにしてくれているスタッフの苦労が偲ばれる。さらに原作の余計な部分を削ぎ落として見やすい状態になっているので、入門作としても一定数機能しているというのは見るべき点。原作の方がゴリゴリに「オールドファン向け」だったのに対し、アニメの味付けなら新規層を取り込める可能性だってあるんじゃないかと期待している。

 いや、流石にそれはおっさんの願望が過ぎるか……キン肉マンの最大の悩みって、仮にこのアニメを見て「なんか面白そうじゃん」って思った若者がいたとして、原作コミック1巻を手に取ったら秒で挫けそうなところなんだよな……せめて我慢して超人オリンピックまで読んでくれれば……。

 
Amazonアフィリンク

拍手

「異世界失格」 6→6

 ヤッター! 他人の人生をめちゃくちゃにしてなおあまりあるタイプの上田麗奈だ! ……1クール作品観た結論がそれかい。

 というわけで今期はやたらと多い気がしますが俺たたエンドでしたね。まぁ、原作が未完も未完なので分かりきっちゃいたことなんですけども。ただ、今作の場合は残念ながら現状アニメ2期の発表はないんですよね……こういう安定した作品こそ2期があって当然みたいな気がしていたので、報せが無いのは素直にしょぼん。

 まぁ、地味と言えば地味な作品なんですよ。冒険譚としては破天荒な部分はありつつも、それでもヒューマンドラマとしては割と真っ当な路線に乗せたお話が多いので、シナリオラインでグッと目を引くというほどのことはない。ただ、だからって退屈ということは決してなくて、センセーのひでぇキャラはちゃんと作品の独自性を下支えしてくれているし、魅力的なヒロイン勢と無体なギャグ展開も決してなおざりなものではない。あたしゃこういう渋いところで押さえるところ押さえてくれてる作品に文句はないよ。その上でAtelier Pontdarcの手による丁寧な映像も加わるわけで、1クール終わった時点で減点要素は特にない。まぁ、上述のような地味さのおかげで毎週感想を書くことはなくなってしまったのだけどね。

 気になる点があるとすれば、センセーはキャラが酷いとはいえ、やはり異世界チートの文脈には乗っているわけで、彼の無敵さがやや説明不足になっているのは単なる描写不足なのか、それとも後に続く伏線となっているのか。「送還」の能力はもちろんスペシャルなのだろうが、それ以外にも命懸けの肉弾戦で特に大きな怪我もなく毎回しれっと生き残ってるのは不思議といえば不思議。「死にたがりすぎるせいで怖いもの知らずなのがプラスに働いている」と好意的に捉えることはできるのだが……センセー自身が「死んでもいいから」と思ってあんな行動に出ているのか、どこかに「どうせ死なない」とたかを括っている部分があるのかはまだはっきりしてない。死にたがりのくせに全然死なないところに胡散臭さもあるからね(設定上しょうがないのだが)。

 とまぁ、1クールで気になる部分がゼロというわけではないが、その辺は賑やかなヒロイン勢で埋め合わせてあまりある。常々言ってるように大久保・鈴代(&中原)のとにかくエネルギーに満ちた面子が牽引してくれているのは本当にありがたかったし、最終話ではさらに富田美憂まで参戦してエネルギーがキャパオーバー。こんだけの大群を相手にうえしゃま1人で太刀打ちできるだろうか。うん、できる(俺判断)。

 2期欲しいなー。ないかなー。原作読むしかないかー。今期も原作欲しい系作品多いなー。

 
Amazonアフィリンク

拍手

「かつて魔法少女と悪は敵対していた。」 5→6

 「エグミレガシー」の後に放送される枠だったので理不尽に打ちのめされた状態で常に視聴しており、完全なる癒し枠として受け入れてたんですが、冷静に考えてみたらこっちも結構な理不尽枠だよな。

 理不尽とは言っても作品のコンセプトは1話目から明快、なんならタイトルでだいたい説明しちゃってるし、1話目で見た光景を1クールずっと続けられているだけのさっさと爆発作品。ただ、そうなればあとはメインヒロインがどれだけ可愛いかで勝負できる。ショート枠ということもあって映像部分は終始安定しており、独特のデフォルメも活用しつつ本能レベルに訴える「可愛い」が実現していた。そこにエロとか下世話もほいほい混ぜ込み、御使い連中のせいもあってエグさもいい具合の毒として機能している。おっきな括りで言えば「恋せか」と同じ構造ではあったのだが、もはや「敵対」を描くことすら放棄して一心にイチャイチャを見せつける構造が、15分作品でみっちり詰め込まれる幸福感は、きっと「エグミレガシー」の口直し以上の意味があったに違いない。このプログラムで良かった、ありがとうAT-X。

 中盤以降は悪の幹部連中もさることながら、絶対YouTubeで放送できない火花の登場で刺激が増した。Fワードで人を幸せにすることもできるというのは新しい発見だし、ここで中原麻衣VS伊瀬茉莉也という俺得マッチメイクが構築されてるのもありがとうございます。この作者、ほんとに「変な女の子」の造形がかっ飛んでて素敵なのよね。こないだ狸アニメを見たせいでなんか色々と思い出してしまったものでね。

 短いながらもちょっぴりの幸せをありがとう。

 
Amazonアフィリンク

拍手

「エグミレガシー」 ―→6

 あらゆる意味でイレギュラー、どう処理したもんかも分からんアニメ世界の異端児。どう評価したもんかさっぱり分からないが、今作を視聴している際の困惑の坩堝は、それ単体で体験として評価してしまえと、そう判断してショート枠にも関わらず点数をつけてしまった。

 全力の予防線を張っておくが、私のこの評価を見て「なんだこれ、そんな不思議な作品があるんだ、ほな見てみるか」とか思って視聴されても一切責任は持てない。基本はギャグなので合う合わないがあるってのは前提だし、これを作品として認めない人もいる可能性はある。さらに認めた上で「いや、別に全然面白くもないが」と思う人もたくさんいるんじゃなかろうか。でも、あたしゃ「なんじゃこりゃ?」と思ってしまったんですよ。ほんで「なんじゃこりゃ?」が12週続いたんですよ。それって、すげぇことじゃない? 理不尽ってのは突然突きつけられるから驚きに繋がるし、面白みも感じられると思うんだけど、だからこそ1クールにわたって理不尽であり続ける脚本って難しいと思うのよ。

 いやぁ、でもどうなんだろうなぁ、いわゆる「セカイ系」の作品になったとは思うし、これがふつーの画で、ふつーの語り口で90分くらいの劇場アニメにでもなってたら「陳腐な作品だなぁ」と思ったかもしれない。今作独特のクソみたいなキャラデザ、アニメを馬鹿にしてるとしか思えないような雑演出。そうしたものと噛み合って不条理が世界の1つとして認められてしまったからこその評価なのかもしれない。ちょっと冷静になればクソつまらん可能性もある。ギャグとしても、例えばヒゲちぎりデビルみたいなしょーもなさが爆発するシーンもあったんだ。でも、今となってはそのダレた感じすら計算づくだった気がしてくる……よくもまぁ、脚本書いた人はこのキャラをぶん投げられてここまでの話を考えたもんだ。「ヤクキメたみたいなキャラデザだし、ヤクキメねぇと書いてらんねぇぜ」とか思ったかもしれん。要所でサスペンスやホラーとしてやたら光ってたのなんだったんだろう。招かれざる客とか、ハチベーとか、最初は「単に中の人にドタバタさせるだけの身内の遊びだろwww」とか思ってたのにいつの間にかどのキャラもキャストをフル活用してんの本当ムカつく。

 まぁ、気になる人は1話目で挫けず、3話目くらいまで見てみてください。その時点で1ミリも心が動かなかったらそっ閉じでいいです。多分、そっちの方が賢いと思います。

 
Amazonアフィリンク

拍手

 宴の始末、第11話。小鞠の顛末、前回で片がついたとばかり思っていたので、ここまでしっかりと描いてくれたのはびっくり。単なる「恋の終わり」のお話ではなくて、今作が「負けヒロインのお話」なので、恋が終わった後がある意味で本番なのだよな。その辺の制作理念をしっかり見せてもらえたようで、とても素敵なエピソードである。

 本来ならば、今回のお話で話題にすべきは温水の行動の是非であろう。小鞠のことを思えばああいった行動に出るのも理解はできるが、普通のアニメ、もしくは道徳の教科書であれば、なんかこぅ、小鞠が頑張って部長会議で報告できるようになって、「みんな頑張れば出来るんだから無理だと押し付けないで応援して!」みたいな話になりそうなもんだが、今作はそんなお為ごかしで終わらせたりはしない。人間、どんだけ頑張ったって出来ないことは出来ない。頑張れば苦手だって克服できるようになるかもしれないが、そのための時間はまだ足りなかったのだ。小鞠はあの通りの性格なので、コミュ障が一朝一夕で改善するはずもなく、挙句「部長になんてなりたくなかった」とまで言い始める始末。しかし、それが本心なのは間違いない。彼女が部長職を引き継いだのはとにかく元部長とBL先輩に心配して欲しくなかったから。そのために学園祭だって頑張って切り盛りしたし、2人が高校の文芸部に思い残すことなくその後の人生を進んでほしいと思ったがために、無理を承知で部長の重責を背負い込んだ。それが彼女なりの最善策であり、破らなければいけない殻だったのだ。

 しかし人生ってのはそんなに簡単なもんじゃない。「破らなきゃいけない殻」と「破れる殻」は別物。気合と根性で乗り越えられない壁にぶつかってしまった時には、何か別な方法で解決することを考えなければいけないのだ。温水はさも当然のように「自分が代わろうか」という代案を持ち出したわけだが、それだけでは小鞠の現状を半分しか解決してくれない。部長会議はそれで乗り越えられるが、ここで自分が部長職を降りたら、もしかしたら先輩たちを心配させてしまうかもしれない。「出来ない」じゃなく「出来るかもしれない」ところを見て欲しかった。そういう意味では、やはり温水の提案は空気を読んでおらず、不適切なものだったということができる。

 しかし、「出来ないものは出来ない」は真理であり、どれだけ高望みしたところで直近の部長会議を乗り越えられなければ意味がない。また、先輩たちが去ろうが、その記憶が薄れようが、まだまだ長い小鞠の人生は、小鞠の手で切り開く必要がある。だとしたら、今回のことでつまづいて傷を残すことは得策ではない。温水はそこまで考えて小鞠に「一旦降りる」ことを提案した。理詰めでいけば納得できるかもしれないこの提案も、心のすり合わせがうまくいっていない状態では摩擦を大きくするだけ。やはり主人公気質を持たぬ温水と「負け」ヒロインでは状況を打開する力はまだまだ弱そうだ。しかし、そうした不器用で鈍臭いコミュニケーションからしか築けない関係性というのもあるのだろう。この世界における「メイン」ヒロインは、果たして誰なんでしょうね。

 今回も細部まで行き届いた完璧な仕上がりだったが、個人的にはLINEを使ったメッセージを効果的に使った演出ってのはやっぱり好きですね。「よりもい」のLINEとメールの使い方ですっかり打ちのめされ、「音声媒体であるアニメにおける文字情報の活用法」ということを考えさせられたわけだが、今回のLINE劇もかなり面白い部分を突いていたんじゃなかろうか。話すのが苦手な小鞠のキャラを掘り下げる役割もになっていたし、超至近距離での文字対話というのは2人の心の距離の表れとしても興味深い。お互いに声も聞こえる距離でのコミュニケーションなので、時に文字と声が重なって異なる感情を伝えたりするのも面白い。そして最後にはそんな文字での対話がメンバー全員に漏れちゃっていたというおまけ付き。こういうツールのアイディアってのはいかにも「新しい」世界っぽくていいよね。

 今回は圧倒的に小鞠がヒロイン力を発揮したもんで他の連中はガヤにまわっていたが、相変わらず生徒会のお化けみたいな先輩の存在感が尋常じゃなくて笑ってしまう。ほんでチョークスリーパー焼塩、そしてカロリークイーン八奈見。あの量で痩せるのは流石に嘘だろ。チュロスをデフォで2本買う女、アニメの中でもそうそうおらんで。

 
Amazonアフィリンク

拍手



忍者ブログ [PR]
カレンダー
12 2025/01 02
S M T W T F S
23 24 25
26 27 28 29 30 31
ブログ内検索
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
最新CM
[01/21 デュッセル]
[01/20 NONAME]
[01/20 NONAME]
[01/19 NONAME]
[01/13 seachicken]
バーコード