忍者ブログ
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
[338] [339] [340] [341] [342] [343] [344] [345] [346] [347] [348]

「バクテン!!」 5→4

 個人的に一番盛り上がったシーンは、突然みんなして辞書を読み始めるシーンです。……大渡海をどうしても出したくて入れたシーンにしか見えないよな。

 なんか、過不足ないような気はするんだけど、できれば「過」があってほしかったな、って思う作品だった。高校部活アニメの基本に乗っ取ってスームズにお話が進むのだが、大会までのシナリオラインに引っかかりが1つもなくて、スルスルと最後まで進む様子にあまり魅力を感じなかった。映像部分に関しても決して悪いものではなかったはずなのだが、ぶっちゃけ1話目で満足してしまい、クライマックスとなった本戦の演技にしても、「今までみてきたやつと一緒だよなぁ」くらいの感想しか出てこない。均質で統制のとれた演技プランは新体操という競技を考えれば評価されるべきものではあるのだが、これがCGベースで組まれたモデルの演技となると、一糸乱れぬ統率は「練度」ではなく「無機質さ」につながってしまった。こればっかりは競技の性格上、どう描いても逃れられない運命だったのか……いや、でもなんかもっと血肉の通った作劇にすることはできた気がするんだけどなぁ。まぁ、「ましろのおと」における三味線の音と同じように、新体操のディティールを描かれても、どの辺に見るべきポイントがあるのかが分からないのでピンとこないって問題もあったのかもしれん。

 あと、シナリオについてももうちょいやりようはあった気もするんだけどね。「体操ザムライ」と同じで、結局最後の最後は怪我がどうのこうのになっちゃうんだよ。前にどっかで書いた気がするんだけど、スポーツドラマで「怪我との戦い」が描かれるのは当たり前だし、使える貴重な道具立てだとは思うのだが、いい加減に「大会前に誰かが怪我しちゃってさぁ大変」という展開は見飽きているし、理不尽さがどうあがいても消化不良につながりがち。どんだけ頑張ったところで怪我は避けられず、怪我したらどれだけ頑張ってもしょうがない。そういうアクシデントで1シーンを作ろうという発想、そろそろ控えてほしい。今作に関しては事前に亘理の野郎が怪我(狂言)で騒がせたもんだから「よかった、今作では怪我して大会に出られない人はいないんだね……」って思ってたのに、やっぱり怪我するっていう。うーん。あと、キャラの造形がちょっと雑よね。「任侠ものが好き」とか、キャラの一側面として描かれる分には面白い要素だとは思うんだけど、それ一本でキャラが成立するような要素じゃねぇよ。1クールアニメで覚えてもらわなきゃいけないという要請があるせいですごく記号的で安易なキャラに走っちゃったかな、という印象。

 「灼熱カバディ」は面白かったし「焼くならマグカップも」も嫌いじゃないのに今作はあまりハマらない。部活ものの勝利の法的式はどこにあるのだろうか。

拍手

PR

「やくならマグカップも」 4→5

 終わってみれば、なんか、意外と、悪くない、アニメ、だった、気がする。「どうせオメェは後半の声優バラエティ部分で加点してんだろ?」と思われるかもしれないが、そんなことは40%くらいしかないと思う。うん、多分。セリコ可愛い。

 なんだろね、初っ端から特に期待してなかったおかげでハードルが低くなって超えやすくなった部分はあると思うのだけど、1クールの「青春部活アニメ」としてはそれなりに成立してたと思うんだよね。「焼き物とか、部活として盛り上がりがないし、そもそも視聴者側に共感もなかろうし、面白くならんやろ」と思っていたのだが、姫乃が「焼きたい」と思うようになる過程がしっかり描かれていたし、その上で出来上がった成果も不思議と説得力がある。そりゃま、「女子高生が突然焼き物に目覚めて、陶芸部がある高校でいきなり溌剌と焼き物をエンジョイする」っていう筋立て自体が無茶やろ、と言われりゃそうかもしれないけど、すべての道具立てが揃っている前提なら、意外にすっと飲み込める設定だった気がするのだ。キャラも4人がそれぞれに役割を心得た上で動いていて、ギャグに振る時も真面目に青春する時も押し付けがましくない。ラストの展開も、パパンとの関係が良いので染みる終わり方になっている。ずっと見てても、決して飽きないタイプの作品だったんじゃなかろうか。まぁ、「15分ずつ」っていう尺が身の丈に合っていた、っていう話かもしれんけども。

 そして、地方自治体のPR番組としての脅威は、これがなんと2期も決まっているという。正直、「えっ、やった」って思えたのは自分でも驚きですよね。また、真土泥右衛門に会えますよ。やっぱり、作品を通してこいつの存在感がナンバーワンですわ。

拍手

Fairy蘭丸〜あなたの心お助けします〜」 5→5

 やっぱり「すっさまじくきたねぇプリキュア」って認識でよかったんですよね?(誰に尋ねているのだ)

 ほんと、変身後のキャラクターのクドさばかりがインパクトのでかいアニメだった。最初のうちは「うわっ、キモッ!」って思ってて、いつかどっかでそんなインパクトにも慣れていくのだろうと思っていたら、きちんと最終回まで適切にキモかったのは流石だと思った。このキモさとクドさは狙ってもなかなか出せないクオリティだと思うし、まずもって「そこ狙うのかよ」という時点で割と異次元。率先して視聴者が逃げ出しそうなキモさを出していこうなんて、普通のアニメ製作理念からはかけ離れている。しかし、今作はそれを臆面もなくやってのけた。キモさは次第に個性として際立ち、馬鹿馬鹿しさが武器となっていく。

 救いようのない絵面、どうしようもないキャラクターで紡がれるお話についても意外と救われないような、変なトコを突いてくるようなエピソードが多い。1話に1人依頼人(?)が現れ、それを解決していくっていう構造はやっぱりプリキュア的な展開ではあるはずなのだが、単純に妖精連中が「いい奴」ではないし、そのまま問題を解決し、悪人を退治してハッピーエンド、とはならない展開があるのが妙にしっくりくる部分もある。こんな頭のイかれたデザインでふつーの話をやられても出オチで終わりそうだが、きちんと「クドいキャラデザからなんかムカムカする話」につながっていく部分は、これはこれで首尾一貫しているといえるのではなかろうか。ほんと、どっからこんな作品の構想が思いつくのだろう。製作時の会議とかをのぞいてみたい作品である。キャラデザの人とか、依頼された時によく分からなかったんじゃねぇかな。「キモくしてください」って言われてもな。

 なんというか、褒め言葉はあんまり見つからないけど放っておきたくないという、珍妙な手触りを持つ作品であった。あと、毎回ゲストで登場する女性陣、何故かキャストの年齢層が微妙に高くて、私にとってのストライク世代の連中がやたら多かったのが謎。どういう流れでキャスティングオーダーが出ていたのかも謎。なんかもう、今時のアニメで「みかしーが若手扱い」って、むしろおかしい状態だろ。

拍手

 最後なんじゃい! 最終話! 綺麗に終わるかと思ったら……まぁ、別なアニメのカットが混ざり込んだと思えばいいんじゃないかな?

 どうにもふざけないと終われないあたりが今作らしいといえばらしいが、あのラストカットについてはあんまり考えてもしょうがないのでとりあえず無視しよう。多分、「もしかしたら3期作れるんじゃね?」という期待の表れなんだと思う。まぁ、今回の流れだったら、別に綺麗に終わらせても3期につなぐことは余裕だったとは思うが……。

 とりあえず、「アイドルアニメ」として見事な幕引きを見せた。放送時間の大半をライブシーンに費やすという構成は、やはり歌って踊るライブシーンを堪能したいファンからしたらありがたいものだ。今回は特にフランシュシュ史上最大の動員数を誇る特大ライブ。ボルテージの上がり方も別格である。毎回書いてるけど、やっぱりフランシュシュは曲に恵まれてるんだよなぁ。今回披露した3曲も、セトリとして完璧だった。振り付けもいかにも「大きなライブ」らしくなっており、本当にパフォーマンスと演出だけであそこまで盛り上げている。かつては電気やらなんやらの偶発的事故で盛り上げたり、ラップバトルなどの変則的な技でもって衆目を集めていたグループだったはずだが、気づけばこれだけまっすぐに「アイドル」としての実力のみで佐賀を救えるまでになっているのである。まぁ、途中のたえちゃんオンステージはよく分からんかったが……まぁ、広い意味での「ファンサービス」かね。

 ライブにたどり着くまでの流れも色々と感慨深いものがあり、私としてはラジオでサキが訴えてた台詞とかはグッとくる。あんまり面倒なことを考えるタイプじゃないサキちゃんだけに、佐賀の窮状をみての素直な言葉が胸に響く。彼女がリーダーでよかったと思える瞬間である。幸太郎は「神頼みなど、とうに見放された身」という言葉を漏らしており、それを聞いているわけでもないのに、あとになってさくらも「神だろうが悪魔だろうがリベンジを続ける」と、まるで幸太郎の意思をそのまま継いだかのような物言いをしている。このあたりはやはり2人の絆なのだろう。今回は最後にさくらパートとして大きな物語は用意されていなかったが、こういう細かいところで「主人公」の存在感を見せてくれれば満足もできよう。ま、今期はやっぱりメンバー1人1人の輝きがあったのでね。ユニットとしての練度は確実に上がってますよ。

 さて、佐賀は救われたんでしょうかね。こればっかりは、3期が始まらないと分からないですからね……。

 

拍手

「セスタス -The Roman Fighter-」 3→3

 最初から最後まで印象は変わらなかったアニメ。やっぱり、このデザインでアニメが観たい層っていないんじゃないかなぁ……。

 今作が狙っているとしたら、多分お届けする層は「原作ファン」なのだと思われる。私のような初見のアニメファンが、このぬるっとしたCGボクシングに愛着を持つとは思えなくて、新規層に作品を届ける力はかなり弱い。キャラCGの出来自体は決して悪いものではなく、例えば「エクスアーム」みたいな悲惨さがあるわけではないのだが、どうしてもCGモデルによるボクシングの試合シーンが軽すぎるせいで、今作で一番見せなきゃいけない「血で血を洗う拳闘バトル」が全く魅力的に見えないのである。同時期に「メガロボクス」があるのもなんだかかわいそうな話で、わざわざ泥臭い画面ですごく嫌な「痛み」を出してくるメガロボクスに対し、こちらはCGモデルどうしのふわふわ拳闘。この辺りの作劇技術は、年々進化しているとはいえ、やはり目指すべきゴールはまだまだ遠い。

 そして、今作で一番よく分からなかった要素は、やたらめったら尺を引き伸ばした構成だった。具体的には、中盤で一気に量が増えた「前回のおさらい」パート。まるで全盛期のドラゴンボールアニメのごとく、「先週の映像」で冒頭3分くらい繋いじゃった回が何回かあり、あんまり真面目に観てなかった俺なんか「あれ、この話、何処かで見たことが……」ってマジで困惑した。わざわざこんな作りにしたってのは、おそらく単純に「1クールにするには量が足りなかった」ってことなのだろうが……そんな半端なシリーズ構成で製作されては、多分原作ファンも困惑してしまうんじゃなかろうか。

 なんか、2期目作りたくてしょうがないみたいな終わり方だったし、ここからキャラが増えて最大トーナメントみたいな展開になったらシナリオラインに面白みは出てくるかもしれないが……どうなんでしょうね。

拍手

「ゴジラ S.P(シンギュラポイント)」 ー→4

 改めて、自分の迂闊さを呪うこととなった作品。これ、1話目無しで観るのはハードル高すぎたやろ。

 新番チェック時点で「うっかりして1話目見逃してたわ」ということは白状しました。その上で、「まぁ、分からんなりに追いかけていければエエやろ」とか思ってたんだけど、今作に限っては、そうした「分からん状態」で観る余地がほとんど残されておらんでな……正直言うと、面白かったとか面白くなかったとか、そういう判断が出来る状態ですらない。勝手な想像になるが、別に1話目でそこまで大量の情報が出ていたわけでもないだろう。そこを取りこぼしたとて、実質的な損害はそこまで大きくはなかったはずだ。しかし、「1話目を見逃した」という負い目のせいで視聴体制は大きく変わってしまう。例えば知らん情報が出てきた時に「あれ、知らんぞ?」と思うのは皆同じだろうが、私の場合「もしかして1話目で何か言ってたのかしら?」と考えてしまうと余計な負荷が増える。そして、今作はそんな負荷以外の要素が一切ない、謎に謎を重ねて謎で和えて謎を包んで謎揚げにしたような作品なのである。そりゃもう箸が止まること請け合いですよ。一応最後まで観てる分には観ていたし、「まぁ、世の中の機械音声の全てがくぎゅ&久野ちゃんになれば大体の世界は救われるんちゃうか!?」くらいの感想は持っているのだが、核心となるSF部分については、最序盤から考察はおろか追跡すら諦めてしまっていたし、あとは毎週「よく分からん奴が分からんこと言ってる」というだけのシーンしかなかった。

 実際に1話目を観ていたらこの「分からん」が解決していたのかどうかは定かでないが、「どう分からないか」を楽しむことはできたはずだ。似たような分からんラッシュのSF作品として「正解するカド」という傑作があるが、あちらは「分からんことを楽しむ」方策にあふれており、「人類、分からなすぎるッ!」という驚嘆そのものが楽しみに転化されていた。おそらく、今作の時間跳躍をベースとした次元論も、そうした「分からんなりのネタ振り」を楽しむデザインだったんじゃないかと思われる。丁寧に追いかけられたらいろんな味わいもあったかなぁ、と後悔は止まらない。アニメは真面目に見ようね。

 以上はまぁ、「アニメがちゃんと面白かった場合」の言い訳である。ただ、結局ゴジラを描く際に今作でもCGバリバリで「異物」として描いてしまったため、怪獣としての存在感と言う点では劇場作品の「GODZILLA」とそこまでインパクトに差がなかったのは正直残念に感じた部分。今作はゴジラ以外にもいろんな怪獣がバンバン出てくるところもファンにとっては見どころだったと思うのだが(ファンじゃないからはっきり分からんが)、それら全てが均質なCGモデルで処理されてしまい、せっかくオリジナルアニメとして製作された意味は薄れているように感じた。オレンジの担当ってことで無駄に期待しすぎてしまった部分はあったかもね。

 

拍手

「スーパーカブ」 5→6

 けったいな作品であった。私は常々「やりたいことが分かるというのは評価に値する」という判断基準を唱えているのだが、今作の場合、「やりたいことが最後までわからない」という、実に優しくない作品だった。これをもってどう評するかは最後まで悩んだのだが、やはり唯一無二の存在感があったことは間違い無いので、その部分を評価することとした。

 最終的な印象で、何かに似ていると思ってたらようやく思い出せた。「聖教新聞のCM」だ。ほら、たまに流れてるやつで、「お、なんかすげぇ含蓄に富んだような深いこと言ってる気がするぞ……」って思って観てると、最後に「聖教新聞」って出て「お前かい!」ってなるやつ。今作も似たような流れがあり、「なんか、すごく深いことを描いている気がするぞ……」って思って観ていると、最後に「カブはすごい」ってなって「お前かい!」となるのである。果たしてこれがカブの売り上げを伸ばすことに貢献したかどうかはよく分からないが、ここまで徹底して「たった1つの企業が生み出したたった1つの商品」を売り出し続けるだけのアニメってのは、お目にかかったことがない。だからこそ初めての作品形態であり、「やりたいことがよく分からない」という感想になったのかも。だって、カブの宣伝をするにしても、この作品のやり方は明らかにおかしいのだから。

 最初の方から常々言っていたように、やっぱり今作はどこかホラー作品の作劇体制なのである。目の前にある突然の陥穽を描くような、常につきまとう不安感。突如襲いくる人間関係の不条理。障害には明確な手触りがなく、なんとなくまとわりついているものを、カブの持つ呪力で振り払っていく(時としてカブ自体が呪いをかける)という構造は、このままコンパクト化して「闇芝居」の一編として垂れ流してもバレない気がする。「これはぁ、とある女子高生の話なんだがぁ……」から始まって、常にカブのことしか考えない女子高生と、それに巻き込まれたかわいそうな自転車乗りの少女の話だ。おぉしまい〜。

 まぁ、とにかくそんなぬるっとしたお話が続き、中盤以降は「カブの呪力」があまりに強すぎて何を言ってるのかマジでわかんなくなる事態にもなったが、あの一件だけが明確な手触りを持つ「事件」の襲来だっただけに、今作の中では異質になってしまったのだろう。いっそ、椎ちゃんにも明確な危機など与えず、もっと早めに登場させて「気づいたら何故かカブの座席に座っていた」くらいにしちゃえば、もっと一貫性が出たかもしれない。「ホラーとしての」一貫性だけど。それくらいに、今作のカブは怖いし、カブに取り憑かれた女子高生も怖かった。そして、こんな「今まで抱いたことのない感情を抱かせる」アニメになったのだから、これはこれで成功だったんじゃなかろうか。

 礼子があれだけの脱ぎっぷりでいいキャラだったのに最後までエロスを感じさせないっていうこだわりもすごかった……そこはもっと媚びてもよかったんやで……。

 

拍手

「擾乱 THE PRINCESS OF SNOW AND BLOOD」 4→4

 結局何がやりたいのかよく分からんアニメだったなぁ。いや、やりたいことは分かるけどさ。和風ファンタジーの中でじっとりとひりつくようなドラマを展開するという、海外視聴者にも色目を使ったデザインを狙ってるのは間違いない。ただ、そのあたりの訴求力ってどれくらい意味があるんでしょうね。

 悪くない部分もあったと思う。個人的にはラス前に出てきた凛子さんのファイティングスタイルなんかは画面で見ていて面白いし、彼女の激闘っぷりは動画部分でも映えていたと思う。雪村が刀一本(と傘?)で戦うストロングスタイルなので、なかなか殺陣だけでバリエーションを作るのが難しい中、時代背景もシステムもガン無視したような凛子さんの兵器っぷりは見ていて楽しかったですね。翻って、中盤までに出てきたモンスター連中はどうかというと……なんか安っぽいCG臭がどうにも鼻について……せっかく画面に濁しを入れた「墨絵風」というか「エセ和風」の雰囲気を見せていたのに、なんでそこは異世界ファンタジーしちゃったんだよ、っていう。ミスマッチを狙ったものなのかもしれないが、噛み合わせの悪さが気になるばかりであった。

 お話の方は、明るい要素ゼロで陰謀と宿命に翻弄されまくるヒロインのお話だし、あんまりどんでん返しの要素も無いので、基本的にはお話が進めば進むほどダウナーになっていくという見ていて辛い状況。悲劇の中にも色々とバリエーションがあればいいのだが、基本的には雪村が「死にてぇなぁ! 殺すけど!」みたいなことを言いながら暴れまわり、殺してくれる人が出てきたら今度は「死にたくねぇなぁ!」って言い始めるっていうわがままなお話なので、どこに共感するべきかも悩む部分が多い。時代背景が嘘江戸(明治)で、生死を巡る社会通念が現代とどれくらいずれているのかもよく分からず、悲劇の尺度が見えにくいのもやや難。諜報組織が舞台になっているおかげで虚々実々の駆け引きが展開されるってのも見せ場の1つだったはずだが、「死んでたと思っていたけど生きてました」は1作品で1回までにした方がいいと思うよ。全体的に、「コンセプトを先に決めたけど、まぁ、シナリオラインは後からそれっぽいものをつけとけばええやろ」みたいな雰囲気が入り込めない原因だった気がする。映像部分も総体で見たらやや低調だったしなぁ。なお、今作を面白く見る裏技として「事前にジビなんとかを見る」っていう方法があり、あれと比べれば格段に面白いということはフォローしておこう(なんのフォローにもなっていない)。

 でもまぁ、シナリオ部分については「なんだかなぁ」と思っていたのは事実だが、例えば浅陽は最初から最後まで可愛かったと思うし、かっちりと強い意志を持った幼女が頑張っていたのは好印象。そういう意味で結末部分は割と好き。エレーナの身も蓋もないキャラも、終わってみれば案外愛着はある。1話目からずっと言ってることだけど、やっぱり中の人の謎の器用さがすげぇ気になるな。そして一番悔しかったのは、此の期に及んで凛子さんの登場時に「へぇ、この名古屋弁のキャストはいい仕事するな、いったい誰だろ?」と思ったら種さんだったっていう。なんでこの大分県民は名古屋弁のキャラが達者なんだよ。今期の種﨑キャラ、使命のために人を殺そうとする悲劇の殺戮マシーンばっかりだな。

 

拍手

「七つの大罪 憤怒の審判」 ー→4

 とりあえず、最初にかけるべき言葉は「お疲れ様でした」なんだろうね。アニメにして全8クール、放送開始から数えて足掛け7年ほどのプロジェクト。とにかくゴールまでたどり着けたということは、明日も分からぬこの業界ではなかなかに立派なことなのではなかろうか。まー、まだ劇場版が残ってるらしいので完全に終了ではないのだけど。

 この第4期のスタート時点でもう私はさっぱり追いかけられておらず、「途中でやめるかもしれない」と予防線を張っていたのだが、なんやかんやで録画行為は最後まで持続することができた。今期分は想像以上に凄まじい展開になっており、いってしまえば「2クールの間、毎回最終回」みたいなとんでもない脚本だった。いやマジで、ラスボス多すぎね? ってぽかんとしながら見続けてましたからね。1クールでラストになると思ったら2クール目に突入した時には「どゆこと?!」ってマジで困ったからね。分からないなりに追いかけているつもりだったけど、やっぱり最後まで分からない作品だった。でも、こんだけ潔く少年漫画的エッセンスだけで埋め尽くして走り抜けられたんだから、考えようによってはすごく偉い作品である。

 そうしてこれまでの全ての関係者にお疲れ様、という意味では良い幕引きだったとは思うのだが、それでもやっぱり、3期4期あたりで顕著になった作品クオリティの低さはどうしようもない残念さだった。夕方アニメだから低予算でもいい、とかいう免罪符はないと思うんだけどなぁ。曲がりなりにもマガジンの看板を勤め上げた作品なのだから、アニメ製作にもっと予算と気を使ってあげればよかったのに。同時期に放送されていたからどうしても比べてしまうのはジャンプで長年看板を任されている「ヒロアカ」。放送枠の違いもあるけど、あちらは看板の名にふさわしいクオリティで毎回がっつり見せてくれる良質なアニメ作品になっている。雑誌での立ち位置は似たようなもんだと思うのだが、ジャンプとマガジンというだけでこれだけの差になってしまうのはなんともかんとも……これが資本主義の姿なのか(予算規模がどんだけ違うかは知らんけどな)。

 まぁ、そんな風にくさしてはみたけど、最後までやりきることの重要性は改めて訴えていきたい所存。途中で終わってるあの作品もあの作品も、ぜひ2期3期とやって走りきって欲しいところである。なんの作品について言ってるかは、各人勝手に脳内補完すること。

 

拍手



忍者ブログ [PR]
カレンダー
05 2025/06 07
S M T W T F S
12
30
ブログ内検索
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
最新CM
[06/26 NONAME]
[06/26 NONAME]
[06/24 デュッセル]
[06/23 デュッセル]
[06/23 名無し]
バーコード