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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「まえせつ!」 3→3

 まー、想定してたラインよりは無難な出来に収まった気はするけども……やっぱり応援する理由が見当たらない作品なんだよなぁ。

 いい部分があるとしたら、多分「キャラは可愛いかもしれない」。ただ、ほんとにそこだけ。別に動画部分に光るものがあるとかでもないし(この内容で光らせるのも難しかろうが)、キャラが露骨に「可愛らしさ」を前に出すようなこともない。「1枚絵で見てたらなんか面白そうに見える可能性がゼロでないかもしれない気がするような感じっぽいみたいな」くらいである。そして、1話視聴時点でのネガティブ要素は基本的に解消されずにそのまま持ち越される。「漫才ってアニメにして面白いもんじゃないやろ」「吉本が加担して実在の芸人を作中およびキャストにぶっこんできてるのがデメリットにしかなってない」。何故この形でアニメ化しようと思ったのかはよくわからない。

 ただまぁ、それならどうしたら正解が出るのかと言われてもやっぱりわからない。唯一今作が成立する可能性がある改変は「本当にシナリオラインに沿った感情を視聴者に抱かせるだけのネタを書く」ことだろう。つまり、作中で「全然ウケなかった」と言われたネタは本当にクスリとも笑えないようになっており、作中で爆笑をさらったネタは観ている視聴者も爆笑できる。そうして感情が寄り添えば、ベタな友情努力勝利のシナリオも成立はする。しかし、どう考えてもアニメのキャラがしゃべってる漫才の時点でそうしたリンクを形成するのはほぼ不可能であり、結局今作が「本当の漫才ドラマ」として成立することはない。そもそもの立脚点が絶望的なのだ。

 だからまぁ、特にスタッフが悪いとかいう話にはならず、「なんでアニメにしようとしたんだよ」という部分だけが疑問として残る。もしかしてもしかして、「昭和元禄落語心中」があれだけの傑作になったことに気を良くして二匹目のドジョウを狙ったとか? ……いや、そこに決定的な違いがあることは誰にでもわかることだしなぁ……アニメ業界ってのは、業界全体での蓄積がどのように活かされる世界なんでしょうね。謎は深まるばかりです。

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「おちこぼれフルーツタルト」 5→5

 史上もっとも放尿したアイドルアニメ。いや、誰調べでもないけども。多分間違いないやろ。

 しかしこれはアイドルアニメと言ってよかったものか……アイドルアニメの基軸って、キャラクターが演じるアイドルが3次元にはみ出して、実際のライブや音楽で稼ごうっていうデザインだと思うのだが、今作にはそうした目的意識はない。「たまたま萌え漫画をアニメ化したらそのテーマがアイドルだった」というだけの話だ。そのため、既存のアイドルアニメとは全く異なる、別次元でのセールスポイントを平気で作ることができる。それが「脳が破壊されたキャラたちのエロとレズ」である。今作における同性間の感情は「百合」ではなく「レズ」というしかない(違いは特に定義されていない)。なんかね、これはボクの求めてるものじゃないんだよな……みんなして「情愛」じゃなくて「肉欲」で動くってのは……ここまで潔いと完全にネタ扱いだから嫌らしさにつながるわけでもないのだが、あまりにも行動指針がおっさん過ぎるので……。これで「漫画書いてるのがおっさんだから」とかだと全力でキモいだけなので話は簡単なのだが、これ、作者も女性なんだよな……女性の思う「男が喜ぶレズ」ってこれなんだろうか……いや、すごく喜ぶ層もいるのかもしれないけども……。

 というわけで、他人の下着にhshsする女子高生はあまり僕の受け皿には収まりませんでした。とはいえ、それは単に性癖からそれたというだけなので、「そういうクドいキャラがフル回転するギャグアニメ」としては割と満足はしている。とにかく勢いで走りきるデザインに、スパッと明快で見やすい画面構成。きららアニメといえば「ほんわかまったり」みたいな方向性で魅せる傾向が強いと思うのだが、今作にはそうしたやすらぎ要素は皆無で、とにかく同じテイストのギャグを重ね続ける一点突破型。この方向性でご当地ものとはいえ「アイドル」を描こうとした作者の肝の太さは大したものである。キャラが可愛いのはまちがいないからねぇ。特徴的な三角形ボディもいい具合に画面を賑やかしたしねぇ。これで常に瞳孔にハートマークがなければねぇ……。

 中の人的にはあまり見慣れないキャストが多かったのでどうなるものかと思って見ていたのだが、メインの面々はしっかり仕事を全うしていてよろしかったですね。こういうところからきらら枠で次に繋がったりするのかも。新田ひより、「人生」から5年以上を経ての主演返り咲きって、結構劇的だよなぁ……え?「ぱすてるメモリーズ」? 知らない子ですね。

 

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「A3!(第2期)」 5→5

 「アイナナ」と同様、「1期目はあんまり真面目に観てなかったんだけど2期目になったら割と観ちゃった」枠。内容に関しては、もしかしたらアイナナ以上に楽しんで観られていたような気もするので加点もありだったのだが、いかんせんこちらは作画状態がへなへなだったもんで流石に加点には至らなかった。P.A.WORKS大好きおじさんとしては遺憾ではあるのだが、今作って結局どれくらいの純度でP.A.だったんでしょうね?

 「舞台」をテーマにした作品といえばやはり真っ先に出てくるのは「スタァライト」なのだが、今作は本当に「大衆演劇」をテーマにして地を這うように「劇団員」を描くという方法なのでファンタジーごりごりのスタァライトとは比べる意味がない。どっちかっていうと「大衆」要素を考えると「少年ハリウッド」が近い気もするが、あっちはあくまで「アイドル」なのでやっぱり違う。大道具やら衣装やら、必要な機材を頑張って用意して、役者として舞台の上でいかに自分を輝かせるかを考えて努力する物語というのは、今作が初めてかもしれない。そうした「舞台役者あれこれ」が素直に「それっぽく」できていたので、一つのお仕事作品として興味深くみることができた。まぁ、ソシャゲ原作なのでもちろん「スタァライト」とは違った次元でのファンタジーではあるのだが、現実と空想を行き来する「演劇」という世界の中では、このくらいのファンタジー要素は必要経費だろう。いや、冬組になってからいきなりマジックアイテムが連打されたのはびっくりしたけども……多分、そういうテーマ配分だったんだろうね。冬組のイメージは、どこかふわふわした現実感の無さにあったんだろう。その辺のカラーの違いもうまいことアクセントとして効いてたよね。「将来的に、秋組の連中と冬組の連中が同じ舞台に立ったりするんだよな……」って思うと楽しくなってくる。まぁ、最終的には借金取りが誰か他の団員に気を使ってステージに立ってたらだいたい面白い。私、多分秋組が一番好き。

 放送中にキャストから逮捕者が出てしまったり、なんだか逆風の多い作品だったの残念ではあったが、そんなことにめげずに、今後も独自の世界を作ってほしいとは思いますね。アニメの続編、あるかなぁ。

 

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「アイドリッシュセブン Second BEAT!」 5→6

 いつの間にか珍妙な世界観に適合していた。なんやこいつら。変なところが癖になりそう。

 「男性アイドルものだし、1期は気力が持続しなかった作品だもんなー、最後までみるのかなー」とか思ってたのに、いつの間にか「これ、次回どうしたらええねん」っていう頓狂な興味で引っ張られるようになってしまった。4月期新番として始まり、コロナの影響でこんだけ延長した時点でもうダメだと思っていたのだが、延長した甲斐があったという。

 何がハマるってこともないと思うんだよね。ぶっちゃけ、まだメインのメンバーの名前すらろくに覚えてないし。こんだけ数が多いと男性キャラの顔を識別できる自信がなくて、はなから把握することを諦めている(だいたい中の人の名前で呼ぶことになる)。しかし、本作の場合はそうして「どんなキャラがいるかよくワカンねぇや」っていう状態であるにも関わらず、作中で起こる事件があまりに殺伐すぎて、純粋に「事件の真相は?」っていう興味だけで引っ張られてしまった。それぞれのキャラクターについて、「お前らアイドルやってる場合じゃねぇだろ」ってくらいにとんでもないトラブルを抱えているもんだから、アイドルものっていうよりもサスペンスものみたいな楽しみ方になってしまったのである。途中から絶対にブリタニアの息がかかってたし。ゼロ・レクイエムはインパクト絶大。

 さらに、今作のツダケンはとても悪いツダケン。今期は(今期も)あらゆるアニメでツダケンが出すぎていたもんだから「こっちのツダケンってまだ生きてるんだっけ?」みたいな状態になっていたくらいなのに、その中でも突出して悪いツダケンだったもんでインパクト抜群でる。妹ちゃん捜索エピソードでの妹ちゃんの扱い、完全にNTRものの脚本になってて、ツダケンに寝取られた結果があんな風になっちゃったかと思うと変な性癖を刺激されまくって大変。そのほかにも「そんな救いのない展開にせんでも……」みたいなトラブルがガンガン押し寄せてきて、そんな状態でも最終的にアイドルパワーで打ち破ってしまえるという勢いも良い。TROYCAのアニメーションはやっぱり綺麗よなぁ。ライブシーンもうまいことはめ込まれていたし、それ以外のシーンも「そりゃ延期もするよな」っていうクオリティを維持している。今後とも、このレベルでの作品を提供してもらえるなら続編も追いかけられるだろう。

 あとはやっぱりマネージャーちゃん可愛い。全然意識してなかったのに、途中で「私まだ未成年ですよ!」って言われて「ファッ!?」ってなったわ。

 

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「無能なナナ」 6→7

 とりあえず原作全巻買いました(報告)。まだ読んでないんですが、これからゆっくり読もうと思います。

 こちらも毎週感想を寄せていたので改めて書くこともない作品ではあるのだが、実は私の高配点アニメの中ではかなり珍しい部類に入る。何故かというと、「別に映像部分がそこまで頑張ってないから」である。ブリッジによる作画は特段悪いものではないが、アニメーションとして目を見張るような部分も無い。原作の絵柄からしてあんまり「綺麗な絵だなぁ」と思ってみるような作品でもないので、アニメは原作の普通感も含めてそのまま映像に乗せている。普通、私がアニメを見るときにはやはり「何故アニメにしたんだろう」という部分を重要視したくなるので、脚本・構成に加えて映像作劇の部分も加点要素としてみていくことになる。つまり、映像が平板な作品はトータルで高得点になりにくい。

 しかし今作の場合は、本当にプロットというかギミックというか、原作脚本の時点でもうこれだけの点数をつけてしまえるだけのポテンシャルがあった。度肝を抜かれた1話目で「出オチっぽいけど1話目だけでも面白かったから6点」と判断したわけだけど、そこからきちんと「1話目のギミック」に意味を残し、純粋に延長線上に面白さを上乗せしていった。まさかこの設定、このキャラクターで特殊設定本格推理ものを展開するなんて誰も思わないやん。

 もちろん、純正のミステリとして見た場合には穴もある。特殊設定ミステリってのは設定を盛り込んだ上で全ての別解を排除しつつ推理の整合性を持たせるために尋常ならざる手間が必要になるので、今作がその部分を全てフォローできているとは全く思わない。ただ、ある程度はそうした「特殊設定のハードル」を理解した上で、多少のこけおどしとおもねりを活用しつつ、「そこはそれとして、能力ものとして楽しんで欲しい」というサービス精神に満ち溢れている。読者が求めているものは「完璧なロジック」ではなく「完璧風ロジック」なのである。今作においては、その「風」の見せ方が非常にコスパの良い主軸となっているのだ。

 もちろん、映像部分においてみるべき点が全く無いとも思わない。今のご時世、作画が崩れないというだけでも一定の価値はあるのだし、シリアスと虚飾(ナナから見たら「コメディ」とは呼べないだろう)の緩急はきちんと見せ場になっているし、台詞が多くて冗長になりがちな推理要素についても、ナナとキョウヤのひりつくような駆け引きを中心に、終始緊張感を維持しながら展開できている。この辺りは石平監督の熟練の技というか、普段見せないものを見せられるだけの理解の深さみたいなものが出ている部分なのではなかろうか。改めて、この人が「ログホラ」と「ヘボット」という2作の監督だと言われたら「うへぇ」と天を仰ぐしかない(ログホラ・ヘボット・今作と、全部最終評価が7点なの怖い)。

 あとはまぁ、繰り返しになりますが「大久保瑠美主演・中原麻衣助演」という天地開闢以来の完成度を誇る布陣への感謝ですね。中原麻衣に関しては今更説明不要かと思いますが、私の中の「声優十二神将」の1人であり、不動の神格を持つ声優。彼女は「サイコ」と「レズ」という2本の柱を持つのだが、今回は「レズ」を感じさせずにただただ「女の子どうしの友情」を掘り下げるためだけにその全てを捧げる贅沢なキャスティングである。前にもどこかで書いたが、私の中で百合営業の金字塔はすでに「秘密ドールズ」で確立してしまっているのでね。

 そしてもう1柱の神格である大久保瑠美。彼女の代表役が「直球表題ロボットアニメ」のモリであることは論を俟たないが(ですよね?)、モリにしろ「ゆるゆり」のちなつにしろ、彼女は何故かツインテールと縁が深い。「ピンク髪腹黒ツインテール」は大久保瑠美のイデアとしてまるで誂えたかのようなフィット感があり、今作の大看板を打ち立てるのにこれ以上のキャスティングはなかった。あとはまぁ、彼女の如才なさというか、非常にクールで頭の切れる一面もこの役にはいい具合に落とし込まれているし、今作を放送する上でついでに作られていたおまけ番組「ナナチャレ」でも彼女の勇姿を楽しむことができる。ほんと、なんでこんなにトーク回しがキレるんだろ。今作をもって、私は彼女を神のステージにあげることにしました。それくらいに、尊さが満ちている。

 よし、いい具合にキモい声優語りが出来たので満足です。とりあえずお約束のように「2期はマダカナー」って書いとくけど、原作読んでから言わないとだな?

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「アサルトリリィ BOUQUET」 5→7

 鈍器でひたすら殴り続けるような百合。最初に「タイトルが『暴行百合』ってどういうことやねん」みたいなことを書いてたのだが、まさに百合で殴りつけるような作品だったので大体あってた。

 感想は毎週書いていた通りなので改めてまとめることはそこまで多くないが、毎度のことながらブシロードはコンテンツの作り方が本当にうまいな、と思わされる作品。「スタァライト」の時もそうだったんだけど、思い切り目的を絞り込んで「販促」に徹していて、とにかく届く層に魅力が届けばそれでいいのだ、という割り切り方をしている。スタァライトならば「ミュージカル」という旨味をアニメの中で(無茶なレベルまで)磨き上げ、舞台から入った人はアニメで楽しめるし、アニメから入った層は舞台が観たくなる。その際に「アニメの1シリーズとしての見栄えの良さ」みたいなものはそこまで重要視されないため、観念的な要素も遠慮なくぶっこんで、とにかく「舞台であること」に意味を増し増しで付与できるようになっていた。

 今作も同様に「舞台」がコアに存在しているコンテンツだが、歌い踊る「ミュージカル」であったスタァライトと違って、純正バトル要素を盛り込み、ちゃんちゃんばらばら出来る部分や、大掛かりな戦闘描写をダイナミックに盛り込む活劇の要素が強い舞台である(まぁ、観たことないから憶測ではあるんだけど)。その中に、「バンドリ」から脈々と続く「女の子たちのきゃっきゃうふふな日常」をふんだんに盛り込むためにいよいよもって「百合」をタイトルにまで持ち出し、思春期の少女たちの心のあれこれに遠慮なく踏み込んだシナリオラインを構成する。今更「百合→学園での姉妹関係」なんて繋がりはありきたりすぎない? とか思われそうなものだが、今作ではそこですら開き直って、しまいには結婚を示唆するような過度な情愛を平然と盛り込むし、そんな「乙女どうしが惹かれ合う感情」というパーツに、「まぁ、レアスキルが関係してるかもしれないからね」なんて言い始めてバトルで使われる要素にまで混ぜ込んでしまおうというしたたかさを見せる。「お姉さまが好きだから戦う」とか「妹が大切だから戦う」はいくらでもあっただろうが、「戦いの結果の一部として妹が好きだと思ってるんじゃなかろうか?」なんて話の運び方は見たことがない。挙句に、最後に言及する問題が「百合は何を生み出すことが出来るのか?」という自己言及にまで至る。あれだな、今の時代は百合を作る方も観る方も、精神修行としてひたすら禅でも組んで言及を続けろということだな。

 そうして生み出された「百合世界探訪」が弾けるようなアニメとなり、鮮やかな燃えと萌えの接続を果たす。もちろんあまりにもエッセンスを貪欲に取り込みすぎたせいで筋立てがガバガバになっていた部分なんかもあるのだが、それを飲み込んでなお、鬼気迫る探究心を感じるのである。ただがむしゃらに梨璃と夢結の2人の関係性へと収束していき、一つの卵細胞のようにして大海を漂うその情景は、もう性とか愛とかいう次元の話がどうでもよくなる個にして一の物語であった。

 なんかね、こういう話題を書き連ねてると、自分でも訳が分かんないこと書いてる時があるよ。私は詩人には向かない。

 

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 終わんのかい、終わんのかい……終わんのかいィィ! 最終話! そりゃあんまりじゃございませんか? 誰か、助けて。

 せめてこの後に事件がどうなったかだけでも描いてくれるのかと思ったら、なんとそれすら無しでのエンディング。まぁ、およそどんな顛末になるかは想像できるとはいえ、あまりにもショッキングな場面での締めくくりとなった。製作側はどこまで計算してこの構成にしたのかは分からないが、こうなったら原作を買うしかないわけで、私は買うことにしたのである。そういう意味では本当に正しいエンディングだ。だけどさ、だけどさ……。

 ミチルは最後までミチルであり続けた。そして、そのあまりに純粋な心にナナは「変えられて」しまった。直前の鶴岡からの電話はナナを引き戻すための最後のチャンス。そこで自身の言う通りに「人類の敵が勝手に殺しあってくれているのだ」という判断がくだせれば、ある意味でナナはもう迷わずにすんだだろう。ミチルは勝手に殺され、「友情」を失ったナナはもう振り返る必要すら無くなる。彼女が幸せかどうかは分からないが、それはそれで答えが出せただろう。しかし、現実にはナナの変質は止まらなかった。これまで嘘をつき続け、人を裏切り続けて生きてきたナナに対し、ただただ正直であり続け、善意のみで人と接するミチル。その裏返しの引力は、ナナを鶴岡の時代へ立ち帰らせることがなかった。もう、ここからは新しい物語なのだ。

 ミチルの凄まじさは、ナナの治療を行ったことだけではない。その前には、彼女の過去話から必死に考えを巡らせて彼女の「無実」を証明するという離れ業までやってのけた。もともとそんなに賢くなかったミチルが、これまでナナ本人が気づかなかったような事実を指摘して見せたのだ。岡目八目という事情もあるかもしれないが、それでも彼女がどれだけナナのことを想い、彼女の過去が報われるように考え続けたかが分かるだろう。そうしてナナは過去を清算され、現在を浄化された。そこまでされたら、そりゃ人間が変わるのもやむなし。ナナは、犬飼ミチルという人類の敵との戦いに「負けた」のである。

 そうして新たな拠り所を手に入れたはずのナナに対し、運命はひたすらに残酷である。彼女が救われたからこその喪失。そこには厳然たる二者択一の選択があり、ミチルは最後までナナの思い通りの道を進んではくれなかった。せっかく両親の死という重荷から(多少なりとも)解放されたはずのナナに、再び、命の枷が取り付いた。今後、ナナは誰を敵として、何を目的に生きていくことになるのだろう。これまでのような「簡単な」人生ではない、それだけは間違いないのだ。

 

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 最終的に杉山先輩が悪質な果樹窃盗犯になっててワロス、第35話。まぁ、もともとゆに様に単なるコソ泥を依頼してる時点でアレなのだが、今回はゆに様とのいい話風に落ち着いたくせに、やってることは紛れもない犯罪っていうのが草。

 今回はネタラッシュ回。そして山梨PR回でもある。ゴールデンカムイを北海道が応援しているのだから、ミュークルドリーミーの提供を山梨県がやってもいいのではなかろうか、って思ったところで気づいたけど、サンリオって山梨の会社だからそもそも山梨県提供みたいなもんやな。サンリオが「山梨王」だってのはガセなんですってね。それにしたって、「山梨=ド田舎」みたいなイメージを植え付けるときわちゃんの存在が正しいかどうかは定かじゃないが。

 「流れ星」というよく分からないきっかけで流行りのキャンプに繰り出す面々。人里離れた場所へ行くってことは、監視の目がなくなるので猫連中がやりたい放題できちゃうということ。今回はいつも以上にアクセル踏みっぱなしの畜生どもが元気すぎましたな。ねねちゃんの怪力設定とか今更出てくんのかよ。でも、確かに「ときわ・ねねペアだけなんか共通点に欠けるな……」って常々思っていたので、こんなところでパワータイプという共通項が出てくるのはなんか納得かも。いや、占いが得意な乙女キャラのはずのねねちゃんに突然筋肉を与えるなよ、とは思うが。アヴドゥルみたいな立ち位置なのかよ(違う)。そしてまさかの「ぺこ→れい→みゅー」という三段構えで展開する漫才の流れとか、本当に猫連中を放っておくとツッコミ不在なのでどうしようもない。すうに頑張ってもらうしかないんだけど、奴も「ボケない」だけでツッコミ担当ではないからなぁ。

 すうちゃんのパートナーであることこ先輩は今回比較的大人しかったけど、シューティングスター飛来時の反応を見ると、やっぱりとにかく知的探究心が強すぎるだけの人なんだな、ということを再確認。専門はロボット工学なのだろうが、とにかく未知なるものならなんでもテンションが上がる。そして、用意したお弁当のカロリーが高すぎる。コトコトに作らせたにしても、もうちょい栄養学は勉強した方が良いかもしれぬ。

 あとは熊と戦う準備をしていた健気な朝陽も見どころかな。すごいよねぇ、中学生男子が、先輩も含めた女子4人とキャンプに行けって親に命令されてそれに素直に従うんだから。俺だったら絶対に嫌だっていうだろうし、もし帯同するとしたら邪な心しかない状態になってたと思うよ。その上で今回の事件解決のキーマンにまでなってしまうのだから、朝陽さんってば本当に聖人。ゆめちゃん、お隣にいるのは天然記念物クラスのレアものだぞ。まぁ、おかげでこんだけれい君がはっぱをかけても動き出せないわけだけど……もう、両家のご両親の承認済みなんだから、正式に交際まで進めばいいのに(周りのご学友も応援してくださっています)。

 そして毎度のことながらネタ回しに大忙しのゆに様。今回はツギハギがやたら間抜けな反応を繰り返してるのも新鮮だったが、やはりその中心でポカをやらかしまくるゆに様。大胆な窃盗団でしかないはずなのに全く憎めないのはゆに様の人徳である。国道20号である。いや、でも絶対何かの才能はある御仁なんですよ。だって、普通「流れ星がテーマのお話」の時に「流れ星そのものに意思を与えて突撃させたろ」なんて思わないでしょ。シューティングスター、かなりの破壊力があったみたいだし、今後あれを応用していけば地球征服とかも夢じゃないですよ。頑張れゆに様。でも、とりあえず不法侵入は自重しような。

 

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 結局何が起きてん、第11話。だんだん話が頭に入らなくなってきたぞ……。作中で現状が把握できてる人間はどれくらいおるんや……。

 いや、お話が難しいとかじゃなくて、とにかく作画が……。後半多少持ち直したか? っていうパートもちょいちょいあるが、それでもやっぱり全盛期とは比べるべくもないし、やっぱりAパートがあまりに壊滅的でフォローしきれん。なんでだよぅ、信頼できるスタジオだと思ってたのに……。何が悲しいって、今回みたいに前半の話数の回想シーンが挟まれるとその差が如実に出ちゃうこと。「あの頃はよかった……」ってなっちゃうこと。アイキャッチですらそれが出てしまうのがやるせない。多分このまま終わるんだろうなぁ。

 そしてお話の方も謎展開が突き進む。最後のあれ、結局なんだったん? ヘッドキーパーの皆さんが各地であんだけ頑張ってたけど、結局なんの意味もありませんでした、っていうお話なんかい。それにしてもダイナミックすぎて「夢オチかな?」と思ってしまうくらいのぶっ飛び方だが……。

 一応今回意味があったのは、イヌマエルとレオがある程度は正面から向き合ってお話できたこと。まだ互いに核心までは触れてない感じはあるけど、ひとまずこの2人が和解できそうなことだけはよかったよ。このままだと、イヌマエルはライカ病から逃げる方法もなかろうし、レオが妹さんの身元を引き受ける展開になるのかなぁ。だとするとコンラッドも死ぬなぁ。

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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