最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「プリンセスコネクト!Re:Dive」 5→6 「ソシャゲアニメに成功なし」。ここ最近、一体どれだけ書き続けてきたかも分からないこの文言に、ようやく正面から終止符を叩きつけることができた作品なんじゃなかろうか。しっかりと「ソシャゲが原作だなぁ」ということが分かる構成のままで勝負を挑み、初見の人間にも充分な見どころを提供してくれる作品。そういうデザインが、ようやく生まれたのかもしれない。 ただ、1つ生まれたからって今後もザクザク後を追う作品が生まれるかと言われれば、多分それも違うと思う。何しろ、成功させるための条件はかなり厳しいからだ。1つは、当然予算である。今作の作画が今期のアニメの中でも群を抜いていたことは論を俟たないだろう。今作の映像製作はCygamesPictures。言わずと知れた、ソシャゲで稼ぎ、ソシャゲのために作られたサイゲームスの独自スタジオだ。これまでは「マナリアフレンズ」だけでその技術力の高さを見せつけたが、今回はいよいよ自社の看板作品のアニメで殴り込みをかけてきたわけだ。この手のソシャゲアニメはこの時代においても円盤商法である程度の採算が見込めるとあって(何故でしょうね?)、事前に予算をかけるリスクが低いという売りがある。ただ、それでもやっぱり慈善事業じゃないわけで、今やアニメ産業とは完全に逆転状態でケタが違うソシャゲ業界は、わざわざアニメを作ってリスクを追う必要もなかったはず。そこに、わざわざスタジオを作ってさらなる版図拡大のために乗り込んできた作品。そりゃま、気合が入らないはずもない。 もちろん「金がある」というだけでは説明できない強みも多々ある。映像部分だけで言っても、やはり金崎さんの作劇のうまさが目を引く部分だろう。「このすば」でヒットを飛ばしたおかげでギャグメイカーとしての印象が強いクリエイターだが、このすばの場合ギャグの見せ方は翻せばメインヒロイン3人の見せ方がうまかったとも言える。とにかくキャラの扱いが巧みで、どうやったら最大限にそのキャラの魅力が映えるかを考えてくれている。アクアが救いようのないバカ可愛さを発揮したのと同様に、ペコリーヌは突き抜けた能天気さと溌剌とした強さを見せてこそ輝く。それがわかっているからこそ、彼女の戦闘シーンにあれだけのウェイトを置くことができる。コッコロ・キャルについても同様で、反則とすら言えるコッコロの献身的姿勢は、ロリキャラにあるまじき「ママみ」を発揮しているというので一時騒然となった(どこがだ)。キャルにしたって、猫耳ツンデレ少女なんて旧時代の遺物みたいな設定のくせに、そのはにかんだ様子を臆面もなく描くことで着実に視聴者の深層にまで食い込むキャラとなった。奇しくもこのすばと同じ「ヒロイントリオ」であるが、これだけメインキャラの掘り下げがうまくいっていれば、そりゃシナリオにだって見応えが出てくるというものである。 さらに、映像部分以外で特筆すべきはやはり脚本構成ということになるだろう。今作の場合、ソシャゲアニメ最大のハードルだと(少なくとも俺には)思われる「キャラ多すぎ問題」について、削るとか、流すとかいう回避策を採っていない。なんと、真正面から「大量のキャラも出す」という選択。これまで数多の作品がそうやって散漫な内容に拡散した挙句に飛んで散ったわけだが、今作の場合、途中パートで新キャラを続々投入しても、その中心にある美食殿があまりに強固に確立していたため、「こっからゲストキャラ」というのが至極あっさりと理解できるようになっており、視点が散る心配がほとんどなかったのである。毎回ゲストになるキャラがいちいちぶっ飛んでたってのもあるしね。 そして何と言っても、今作にしかできなかった荒技が、「主人公の完全空気化」というコペルニクス的な発想の転換であった。いや、確かにそこにいる。ユウキは間違いなく存在しているし、たまには活躍もした。初期の頃には「マジの赤ん坊じゃねぇか!」とネタ扱いもされた。しかし、次第にその存在は虚無へと消え、いてもいなくても問題ない、まさに「百合の間に入っててもいい男」になっていった。どうやらこれは「リダイブ」という設定のおかげで可能になったサムシングのようであるが(その辺わかってねぇしな)、普通に考えて、この配置はなかなか実行できるものではない。そして、空気と化したはずの主人公ではあるが、別に虚しいとか、必要ないとか、そういうネガティブな感情を与えるでもなく、「まぁ、ゲームの主人公だったらこのくらい置物になって見守ってるのがいいよね」という絶妙な「ゲーム感」を演出することも叶ったのである。やっぱり、改めてとんでもない発明だった気がしますね。 まぁ、そう考えるとやっぱり「この作品にしかできない」裏技だったのは間違いないだろう。しかし、一度やってしまえば、少なくとも今作においては完全に正当化された。ということは、続く2期3期も同じ方法論で実現は可能になるはずなのだ。ソシャゲなんてのは引っ張って引っ張って長大化するのがお約束なのだし、今回のお話も何一つ解決してないのである。今後もプリコネがアニメで快進撃を続ける可能性はあるんじゃなかろうか。 ちなみに、個人的に嬉しかったのは「多分明乃さんが福島・稲田コンビと同じように金崎ファミリーのネタ要員として登録された」ってことですね。洗剤飲めるのおばさん、いろんな世界にいる説。 PR 「社長、バトルの時間です!」 4→4 「ソシャゲアニメに成功なし」の法則がようやく適用できそうな作品ではあるが、やっぱり「成功なし」の理由がこれまでの作劇とは一線を画している気はする。これはすごく一面的な推測でしかないのだが、流石にアニメ制作サイドも、これまで散々言われてきた「ソシャゲ的ダメアニメ」のことは反省して変えていく意識が働いているのではなかろうか。今作も、キャラ数が特に多いわけでもないし、芯となるシナリオは一本明確に通っている。お話が混乱することはほとんどなく、ゲームをプレイしていない一見さんにだって見やすいアニメだ。ただ、その上で「別に面白くはない」というだけの話である。 なんなんだろね。イメージとしては「素人がRPGツクールで適当に作ったシナリオ」みたいな感じだ。「モンスターと戦って冒険をする」っていう要素はゲームのギミック上絶対変えられないので一応入ってるんだけど、そこを本質的な面白さにつなげる気遣いが無いので、「単に洞窟でバトルはやるけど、それと設定やストーリーは特に関係ない」という散逸的な印象が強くなってしまう。キャラもせっかく最初に色々考えて配置していったのに、ストーリーを進める際にそれらの要素を有効に働かせる方法を知らないので、単に「そこにいるだけ」になって持ち腐れになってしまう。吉崎観音デザインの可愛らしいヒロインキャラがたくさんいても、そのヒロインたちが単に主人公の周りを取り囲んで、タイミングよく「よっ、社長格好いい!」っていうだけのbotになってしまっては面白みなどあるはずもない。なんとかユトリアにだけでも可愛く頑張って欲しかったのだが……まぁ、メイン回ではっちゃける時は割とよかった……かな? たださ、ラストの筋立てで「暴力事件?」ってなってすぐに詰め寄ってきちゃうあたり、「お前らの信頼感ってその程度?」という悲しい気持ちにもなった。結局、シナリオの1つ1つが分断されてるせいで、キャラの性格とか蓄積が一切ない状態で「必要そうなセリフ」を喋るだけになっちゃうんだよな。 まー、ソシャゲのシナリオって、結局そこまで大それたものにならないってことなのよねぇ。これだけ大量に生み出され、死んでいく刹那的なエンタメジャンルで、本当に面白いものを見いだすのってすごく難しいんだろうなぁ……。
「グレイプニル」 5→6 結局見入ってしまった作品だったなぁ。これもコロナの影響を一切受けていなかったけど、業界の製作スケジュールってのはどんな風に決まってるものなのでしょうね。 1話目を観た時点では「映像は悪くないけど、なんか話の筋が雑で、あんまり面白そうな予感がしない」みたいなことを書いているのだが、まぁ、雑は雑なのかもしれない。ただ、それって勝手に「おっ、異能バトルでデスゲームか?」と余計な期待を抱いてしまったせい。その手の作品ってのはいかに主人公の能力を設定し、それを他の能力者と差別化して「ギリギリ勝ち抜いてる」感を出すかが見せ場なのだが、今作の場合、確かに異能バトルだしデスゲームではあるのだが、バトルのディティールはあんまり問題にするような作品ではない。そもそも修一の能力の全容もさっぱりわかってない段階で戦いに挑んでる時点で頭使う余地もないし、基本的には暴力が強い方が勝つ、それだけのお話である。 別にそれって悪いことではなくて、割り切ってしまえばあとはバトルのディティールを気にせず、「ヘンテココイン集めに巻き込まれちゃった修一少年」(実際にはクレアさん)の苦悩や葛藤や努力を見守るだけである。良いアクセントになるのは問答無用に形成されてしまった修一とクレアの一蓮托生な関係性で、恋愛というのもまた違うくせに、やたらとエロティックでフェティシズム溢れる描写が光る。何回も書いたけど、今作のスレンダーすぎる女体は、ハマると結構良いものなんですよ。いちいち裸を描くときにこだわりが感じられる構図や演出になっているし、一切エロいことはしてないけど「一つになっちゃう」という倒錯した状況を、どれだけ真剣な状況でも官能的に見せられるかっていう勝負だったんじゃなかろうか。そして、そんな唯一無二のチャレンジは成功していると思うのですよ。吉岡さんのあられもない姿、もっと観てみたかったわねぇ。 繰り返すが、シナリオラインはあんまり突っ込む意味はない。ざっくりしすぎてるというのも1つだが、1クールが終わった現段階で、まだまだ修一周りの事象が謎に包まれすぎているからだ。原作未完のアニメ化って時点でこんな感じで終わることは想像できていたわけだが、正直、あんまり「半端やなぁ」という感じもしない。ここで終わるのはしゃーないというか、「機会があったらこの続きの完結編を見せてもらえばええで」くらいの心持ちだ。まぁ、そんだけ筋立て部分には特に求めるものがなかったってことなんだろう。最終的にクレアさんとどんな形で結ばれるのかだけわかればいいかな。個人的には、ここまできたらクレアが惨たらしく殺されるような展開もありといえばありですね。修一というバケモンにちょっかいを出してしまった「一般人」のクレアが無事で済むのも変な話だし(単なる性癖ともいう)。 「ツッコミとは何か」という深遠な悩みに両足でダイブする作品、第9話。冒頭、ゆめちゃんのお父さんが「スルーするんだ……」と言っていたことで初めて、「あ、この世界にもスルーっていう概念が存在してたんだ」ってホッとするという。 その後も、基本的にネタを意図的に振りまくのはまいら&ぺこの役割。まいらはお笑いアイドルのくせに狙ってネタを当てに行くことができないという欠陥娘だが、問題はそのターゲットになっているのが主としてことこ先輩であるという部分である。ことこ先輩、絶対にお笑いとかいう概念が通用しない人だろ。ただでさえ理解不能なものに対しては真剣にぶつかることこ先輩だが、彼女の学習能力の高さは尋常ではない。おそらく2度目のマジ顔のあたりで「もう、これはいいや」と判断したのだろう。あっという間にスルースキルを身につけてる。つまり、この世界は「意図的にネタをスルーしよう」という意識活動が存在するのだ。……なら、なんでこんな世界になってるんだって話だけども……。今回の最大の謎ポイントは、やっぱり夢の中のゆめちゃんの雄大な山脈でしょうね……なにあのシーン。 そして、まだまだアニメとしては序盤戦だろうというのに、いきなりケモ要素に食い込んでいくという攻めの構成。いや、そもそもみゅーたちだって一応ネコなんだからケモはケモだろ、とは思うが……なんでだろ、このアニメだと若干病的な匂いがするというかなんというか……。単なる女子中学生とペットの愛情なんですけどね。それ以上でも以下でもないんですけどね。 あ、あと「あぽーん」がまいら特有の持ちネタ的擬音であるという定義が(少なくとも私の中では)処理されたので、1つすっきりしました。どういう用途で使うのかは……まだ、観察を要する。そして、なんでツギとハギがナチュラルにゆめの部屋に侵入できていたのかも解明の必要がある気がする。そんだけガバガバのセキュリティだと、今後苦労するんじゃなかろうか。 「イエスタデイをうたって」 5→5 とりあえず分かったことは、私は本当に小林親弘の仕事が好きだなぁ、ということ。どれくらい好きかっていうと細谷佳正の仕事と同じくらい好き(他に例えられる素材ないんかい)。今まで不死身の何某とか狼獣人だとか変な役回りが多かったけど、今作でもバッチリハマってるのを聞いてるだけでも楽しかったです。 改めて新番チェックの時の印象を見直すと、「アニメとしての質は良さそうだけど、テーマ的にダメージを負いそうなので5点」という評価だった。そして観終わった後の結論については悩みに悩んだが、やっぱり変わらず5点とした。実はその理由も割と似ていて、「アニメの質はとても良かったのだが、最後の結論が納得できていないので5点」である。これ、原作コミックだとどれくらいの配分で、どんな結末になっているんだろうか。 結局、リクオと榀子先生がそれぞれに「二択の恋愛」を展開して、それぞれに相手を想い合っていたはずなのだが、結論はお互いに「合意の上での別離」という答えを導き出すというもの。まぁ、最初のハルの配置からしてそんなことになるんだろうという予感はあったが、ただ、あそこまで接近しておきながら、フラッと別れてしまう流れはやはり理解が及ばない。いや、理解は一応可能かもしれないが、絶対に共感はできない。あそこまで行ったら、もう、いいじゃんね。 リクオの場合、榀子に対する感情を「勘違い」と結論づけた。ただ、勝手な見方だがそれは言い訳でしかなく、結局リクオは、榀子が自分と一緒にいると不都合が生じるということに我慢ができなかっただけなのではないか。「優しすぎる」といえば聞こえはいいが、「恋愛感情」というものに絶対的な優位性を与えず、それぞれの「都合」を優先した結果、「まぁ、恋愛感情なんて後からどうとでも説明できるから間違いってことにしておこう」という選択をしたように見える。榀子の方は果たしてどうなのかは正直わからないのだが、そりゃま、肝心の男の方がそんな日和見な提案をしたのであれば、それが正解だったと飲むしかないだろう。まさにリクオが言っていたことで、「他人から好きだと思われれば嬉しいもんだ」が、リクオはそれをわざわざ「キャンセルする」と言ってきたのだ。それなら、榀子の方から引き止める積極的理由もなくなる。逆に言えば、あそこでリクオが食い下がり、問答無用で榀子との関係性を第一に主張していれば、おそらくそれはそれで叶ったのではないかと思うのだ。それができないリクオという男の気持ちには、残念ながら僕は共感できない。 でもまぁ、そういう恋愛観ってのもあるよなぁ、という理解は及ぶんだよなぁ。結局、そこまで面倒抱えてまで惚れた腫れたを考えたくないというか……。最終的にハルという「もう1つのゴール」があったからこそハッピーエンドになっているように見えるが、私はどうしたって、榀子ルートの方が正道に見えるので釈然とせんのだ。ハルの方がそんなリクオを受け入れちゃうくらいに度量の大きな子だったから良かったものを……。 とまぁ、本筋の方にはかなりもやっとしたものがあるのだが、先述の通り、そうしたモヤモヤした部分も含めて、地味すぎるテーマをじっとりと描くアニメーションとしての質は高い。全体的な風合いも好みだったし、細かい表情芝居など、かなりディティールまで気を使ってデザインされていることは伝わってくるアニメである。あとは、シナリオ部分がどれくらい原作の内容を網羅できていたかなのだが……。どうなんでしょうね? 流石にアニメ12話でコミック11話分を全部やったとも思わないが……原作確認した方がいいかなぁ(これ以上辛くなる必要なくない?)。 「かぐや様は告らせたい(第2期)」 6→7 やっぱりいい作品なんだよなぁ……今期は数が少ないおかげで1本1本のアニメに不思議と愛着が湧きやすかったのだが(普段どんだけ適当に観てるんだって話よね)、今作はその中でも安定して見守ることができる作品でしたね。圧倒的な信頼感を加味してちょいご祝儀点。世間もそろそろ畠山守という才能と真剣に向き合ってもいいと思うんですがね。 2期目における純正強化、というのが素直な感想。1期の時点で「恋愛頭脳戦」という一見すると出オチ臭いネタもあらかた使い尽くした感があり、そこからの2期はマンネリに堕ちてしまうんじゃないかという懸念はあったのだが、今作の場合にはそんな心配は無用で、むしろこれまで蓄積してきたあれこれを活用してどんどんエピソードの芯が太くなっていくのを感じる。なるほど、今まであまり真面目に考えたり感じたりしたことがなかったが、確かに「ラブ」と「コメ」という組み合わせはこういう育て方が正しいのであるか。いやでも人と人が絡み合う「ラブ」の世界。人間の関係は好き合うばかりではなく、そこにボケがあってツッコミもある。人間関係が濃くなれば濃くなるほどに、そこにまとわりつくネタ回しだって濃くなるのである。これがいわゆる「日常モノギャグ」みたいなデザインだと、なかなか蓄積の要素が出しにくい。今作はきちんと時間を重ね、青春と恋愛要素がそのままネタ回しの燃料になっていたのが「2期目からの加速」につながったのだろう。 もちろん、追加要素だってバンバン増えており、2期で最大の見どころは間違いなくミコちゃんの存在だっただろう。かぐやが順調にポンコツとしての練度を挙げる中、いやでも会長との距離を詰め、どんどん近視眼的なキャラになっていくと、どうしたって外からのツッコミの手が欲しくなるが、そのニーズを見事に埋めてみせたのがミコちゃん。彼女自身もキャラをアピールしつつ、メインとなる生徒会の面々を気兼ねなく全力疾走させられるように新たに取り付けられた安全装置みたいなものだ。こういうキャラをちゃんと選挙戦のあらましを描くことで追加していくあたりに学園モノとしてのこだわりが感じられるし、体育祭編での石上の取り回しなど、単なるギャグやバカだけで終わらせずに「学園ドラマ」としても要素を拾っていこうという貪欲さはありがたい。これだけ硬軟織り交ぜた内容なのに、雰囲気もほとんどブレずに1シリーズが見やすくしあがっているのもポイントが高い。個々のエピソードが短めだったり、かなり自由度の高い作品なのだが、方向性が多岐にわたるだけに、ちょっとでも手綱を緩めたら空中分解してしまいそうな危うさがある。これをしっかりと逃さずにまとめきったのは、間違いなくアニメ製作の手柄であろう。 ほんと、今期でかぐや様の愛らしさが確実に充填されメインヒロインとしての貫禄が出たことに加えて、ミコちゃん、早坂、そして藤原書記と、全ヒロインがまったく衰えを見せないんですよ。まー、そりゃ個人的にはやっぱり藤原書記のフルスロットルっぷりが見られるのが一番嬉しいが……会長特訓回みたいに、彼女が理不尽に苦労かけられるタイプの話の方が好きだったりもする。ああいうキャラはいじめてなんぼやねぇ。
「BNA」 6→6 クライマックスで「遠吠え」がキーワードになってくるあたり、まさにズートピアである。新番チェックの時に「勢い任せの汚ねぇズートピア」って言ってたけど、やっぱり大体あってた。クライマックスの展開も似たようなもん(?)だしな。まぁ、やっぱり「ガチけものフレンズ(フレンドとはいってない)」をシナリオに起こそうとすると、大体こんな感じになるってことだろう。 ぶっちゃけ、そういう意味ではあまり新鮮味もないお話だし、TRIGGER作品で言えば「プロメア」と同じくらいの満足感。「プロメア」が2時間のアニメ映画だったのに対し、こちらは一応シリーズアニメなんだから、尺を考えると多少物足りないとすら感じてしまう程度のものだが、まぁ、これで物足りないといったら贅沢でしょうね。TRIGGERアニメに慣れてしまっているせいで、「そうだね、TRIGGERだね」というだけである程度の刺激に対しては情報が処理できてしまう現状は、満たされているとも言えるし、何だか寂しい状態だとも言える。TRIGGER節は「グレンラガン」で突き抜けて「キルラキル」で既に完成してしまっているので、なかなか純正のパワーのみでそれを打ち壊すのは難しい。個人的には「リトルウィッチアカデミア」みたいな別方向の職人業で満足させてくれるとか、「SSSS.GRIDMAN」みたいな完全に振り切ったニッチな趣向の方で楽しませてくれるのを期待してしまうのだが、今作の場合は、割と正面から「TRIGGER的な」路線に挑戦しているので、まぁ、比較されて「これくらいかな」と思われるのは覚悟の上だろう。その上で、およそ期待に沿ったものを出してこられるのだから、やはり大したスタジオには違いない。結局、コロナの影響はなかったのかしらね。 個人的にオススメしたいポイントは、毎度中の人の話で恐縮だが、やっぱりミチル役の諸星すみれ。これ、多分何度も書いてることだけど、やっぱり子役上がりの声優の発声って面白いところから出てくるのよね。おいちゃんは既に「声優的に」完成してしまってるんだけど、ともよちゃんなんかはまだまだそのラインに乗っているし、すみれちゃんもまさにそう。「普通だったけど普通じゃなくなった」ミチルの凡庸さと特別さの入り混じった空気を、身の丈にあったキャラ作りで打ち出してくれているのが見どころだ。あとはTRIGGER名物となった村瀬迪与のいつも通りのお仕事とか、とにかくぶっ壊す方に突き進むジャッキー役の潘めぐみとか、この辺りをスルメのように味わうのが、やはりTRIGGERアニメの真骨頂といえる。特にジャッキーは今作において唯一「ぶっ壊れ方向のTRIGGER世界」を背負って動くキャラで、いわばキルラキルにおけるマコをさらにギトギトに煮詰めたような存在。「思いっきり浮きまくるのが仕事」という、役者業にあるまじき大活躍である。 やっぱりこっち方向に突き抜けた作品もまた観たいなぁ。ルル子くらいの尺でもいいから。
週末です。「この形式だと回答書いたのが誰だか分からないから年末の総括が難しい」っていう話をしたんですが、「それなら年末に大反省会をやればいいのでは?」っていうシンプルかつ的確な答えをいただきました。確かに、もうどこにいても集まれるんやな(歯止めのない時代)。
「プランダラ」 4→5 とりあえずリィン曹長が可愛かったです(特に声が)。なんでこんな可愛いのに滑り台キャラになってるのかはよくわからんが、まぁ、今作はあんまり細かい感情の機微にツッコミを入れるのも虚しいし、そもそも最大の難所がリヒトーの感情がよくわからんところだったので、あいつに惚れられないことはむしろよかったと思うべきかもしれない。どう考えても部下の子と仲良くしてた方が将来性あるよ。彼もほんとに甲斐甲斐しくていい子だし(最後まで謎を残したし)。 いくつか残念な点はある。まず、やっぱり最初に釈然としなかったカウントのシステムについてはあんまり大上段に振りかざさない方がよかったと思う。導入で「訳のわからないもの」を提示して、その不可解なものと現実の齟齬が中盤戦への伏線になっているってことなのだろうけども、それにしても「設定ザルすぎんだろ」と思われるのは損だし、いざネタを明かされたあとでもやっぱり意味がわからないのは設定ミスだ。最初に見える図式ではカウントシステムがすごく重要に見えてしまったのは勿体無かった。そして、多分これは作者のクセというか性分、もしくはセールスポイントそのものなのでしょうがないんだろうけど、この凄惨な設定で随所にギャグを挟んでいくのはやっぱりちょっとキツいと感じた。まぁ、「そらのおとしもの」の時だって設定は割と殺伐としてた割にギャグの方に突き抜けていたが、あの作品はギャグ8:シリアス2くらいのバランスだったのでそれでよかった。今作は本当に5:5くらいのウェイトなので、どうしても「そんなことしてる場合じゃねぇだろ」というツッコミが先立ってしまう。見せ方次第だろうとは思うんだけど、決して「ギャグがつまらない」わけではないので、噛み合わせ方で損してるように感じてしまったのは勿体無い限りである。 でもまぁ、そうして細かい点で「もっとこうすれば」と思えたということは総体としては決して悪くなかったということだろう。突飛だったとは言ってもやっぱり8話で展開されたどんでん返しは素直に驚いたし、その後の「現代編」での展開もちょっと設定を盛りすぎてはいたがある程度の説得力があった。もうちょいリヒトーの心情面に説得力があればなお良かったが、それ以外のキャラ、例えばジェイルの戦いなんかは見応えのある部分も多かった。個人的にはちょっと気に入っちゃったのはドーアンさんで、初登場時の「すくいようのないチンピラモブ」っぷりから、気づいたらかえって友情に厚いイイ奴になってたのは楽しい。こういうツンデレさんも可愛いよねぇ(しかしあの目は一体何だったんだろう)。 続きが気にならないではないが、原作はまだ続いているようだし、今回のお話で割とキリのいいところまで進めちゃっただろうし、もし今後アニメ化するとしたら「完結編」が見られる時以外はないんだろうなぁ。……作られない気がするなぁ。
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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