最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
頑張れ小鞠編、事実上の大団円だろうか。小鞠ちゃんが複雑なのは、自分が負けヒロインであることを完全に認めつつも、部長とBL先輩への恩義も絶対的なものなので関係を断ちたくないっていうジレンマがあるところ。まぁ、焼塩だって朝雲さんとマブダチになったように、フラれたからってそのカップルと絶縁する必要もないのだけど、小鞠の場合は先輩たちとは「卒業」という強制お別れイベントが待っており、別れたくないのにその関係性にけじめをつけなければならないという別な苦しさがある。もはや自分のことは忘れてもらったって構わない。2人の幸せを最優先して身を引いた自分の立ち位置はあくまで思い出の中だけでいいという甲斐甲斐しい決意。それを先輩たちもよく分かっているからこそ、距離が計れずに苦しむことになるのだ。思い合っているが故の優しい苦しさ。これが小鞠の人となりを一番よく表している。まぁ、あんな弟妹がいる時点で良い(善い)ご家庭なのは間違いないでしょうからね。彼女の唯一の負け要素って、そんだけ心根がいい奴だったのに何故か圧倒的陰キャになってしまったという部分だけ。小鞠の可愛さに気づく人類がもっと増えるといいですね。 もちろん、一番気づいてあげられるポジションなのは温水であり、ちらほらと主人公的ムーブをかまして小鞠の好感度も上げているはずなのだが、この温水という男、「マケインの主人公」という厄介極まりない役柄を任されたが故に、正統派主人公として振り切れたお約束ムーブが取れないという面倒な制約を課されている。具体的には、小鞠があれだけ苦しんで「1人でやらなきゃ」と塞ぎ込んでいるというのに、温水は2人きりのシーンで面と向かって「俺たちに任せろ、俺たちは友達じゃないか」という定番の一言を切り出していないのである。最後には小鞠弟に無理やり背中を押される形でようやく「友達」というワードを絞り出す始末で、この男がもう少し真っ当な主人公体質だったら小鞠の苦労ももうちょい少なくて済んだとは思う(そしてその結果として小鞠が主人公に惚れるとこまでがテンプレ)。まぁ、そうならないからこそ、温水の周りには3人の負けヒロインたちが付かず離れずの距離感でうろうろしているのだろうけど。焼塩の鼠蹊部はもはや放送コード的にアウトなんじゃなかろうか。きちんと年相応の恋愛感情とかは持ち合わせているのに、何故か自分がエロいという認識が無く、羞恥心が足りてない焼塩、生物兵器かよ。 小鞠ちゃんが頑張っているという合意のもとで集まった温水周りの最強パーティ。まさかの朝雲さんたちまでが参戦し、1日で準備できる限界突破したハイクオリティな展示室の構築を実現。高校の文化祭ってこんなにレベルの高いものが求められるもんだったっけ。また文化部でもないくせに綾野・朝雲ペアはこの展示を作るのにめっちゃ向いてる人材だったのはラッキーだったよな。まぁ、集合シーンにすら登場してなかったくせして一番大活躍してたのは妹ちゃんだった気もするが……妹の高性能っぷりが兄のダメっぷりをさらに際立たせているのがなんとも不憫である。 そして、負けイン勢の中でもどこをどう活躍しているのかよく分からない八奈見杏奈という存在。今回彼女は温水のサポートという役割はそれなりにこなしていたし、決して無能ヒロインではないはずなのに何故か善行ポイントがなかなか加算されないという人徳をお持ちである。ツナマヨはまぁ、偉大かもしれないけども……それこそほんとにコンサルとして温水周りの人間関係をとろ火で加熱し続けるみたいな役割が一番しっくりくるのかもしれません。当人どうしでどういう感情を持ち合ってるかが未だはっきりしないけどさ。温水目線でもちゃんと「八奈見はまぁ、4Kではある」という事実は認めてるんだけどねぇ。 今日のまとめ:保険医、どうやら作中で一番ヤバい(知ってた)。
PR なんか熊ちゃんが可哀想……第22話。いきなり取り出されてボコられるだけの存在、ドキ君はお気に入りじゃないのかしら。 妥当なハッピーエンドへ。いや、まだ厳密には終わってないので外世界での騒動をこっからどうにかしなきゃならんのだけど、ひとまず曖昧姉妹の関係性については手打ちということで良さそうだ。やはり最後の一押しに加担してくれたのは朱鷺丸。どうやって黒球の中に入るんや、と思っていたが、アマラリルク側の目的がそもそも「黒球内にウツロの心の世界を作る」→「それを物理的にぶっ壊して境界をなくし、そこから恐れや恨みの感情を漏れ出させることで指輪と同等の効果をばら撒く」ということだったようなので、勝手に黒球を壊してくれた。まぁ、おかげで大惨事にはなっているが、代価として朱鷺丸の侵入を許し、それがウツロへの決定打となったようだ。 先週までで気になっていたのは「どれだけ許しや希望を与えたところでウツロが裏稼業に手を染めていた事実は覆らないし、少なくとも本人の中ではどこまで行っても罪が消えないのでは?」という部分だったが、朱鷺丸を通して語られたのはただ一念に許しを求めた曖の行い。世間がどうとか、実際上の問題は分からないが、とにかく「曖の赦し」がそこにあるのなら、昧にも救いはあるのだろう。結局は姉妹2人で始まった物語なのだ。2人の関係性の中で決着をつけても特に問題はあるまい。 そして、そんな姉妹の軋轢の解決に大きく貢献したのが我らがヒーロー・シャイであった。性根の真っ直ぐさ以外には武器らしい武器も持っていないシャイだったが、今回は珍しく独自の武器を振りかざす。それが「陰キャだからこそ共感できることがあるんだ!」というなんとも救いようのない救いの言葉。「シャイな女の子の気持ちを分からないわけがないじゃないですか」というのはなかなかの殺し文句で、「いや、でも他人じゃん」というウツロさんのわがままも強引にねじ伏せるだけの説得力を持っていた。シャイだからこそ出来ること。思い返せば最初の惟子さん戦に始まりツィベタちゃんとの戦いも、「シャイだから分かる」がきちんと唯一性につながっているのは良いところですね。 姉妹の雪解け。あとは黒球をどう処理するかという課題が残るわけだが、事態をわかりやすくするため、ここでドキさんがもうひと頑張り。最初の戦闘が終わったら巨大戦闘になるのがヒーローには欠かせない要素ですからね。ただ、そんな巨大生物がロボや怪獣じゃなくて熊ちゃんなあたりがアマラリルク。3人の合体技としての飛行巨大熊だったらしいが、もしかしたらクフフさんにあんまりやる気がないせいでこんな適当な戦闘になっているのかもしれない。最初に大砲に乗ってる時点でさっぱり気乗りしてない様子だったクフフさん。どこまで行っても彼女の気分が戦局を左右し続けているのが愉快だが、この気まぐれが単なる「飽き」じゃないことをペペシャさんは知っている。いや、そう願っているというべきか。この物語がどこまで続くかは定かじゃないが、とりあえずクフフさんには絶対的な救いの物語を与えてほしいなぁ。 心って、なんだろうね、第9話。ほんと、水菜萌さんはいちいち的確なことを言ってくれるなぁ……。 というわけで、結局前回までで愚痴愚痴と考えてたようなことが堂々巡りである。アトリは間違いなくプログラムに従って動いている。そこに心は無さそうだし、実際、今回夏生からクリティカルな質問・命令を受けたらあっさりとこれまでのキャラを崩壊させた。「本当に心があると思っているのか」という質問と「心があるふりをするな」という命令。これだけであっさりと様子が変わってしまったことで、夏生が余計にショックを受けるのはしょうがない。自分で勝手にやったことなのにね。アトリのプログラム上の優先順位ってのも悩ましいところで、「主人の命に従え」がおそらく最上位コマンド。その下に「夏生が喜ぶことをせよ」などがあると思うのだが、例えば「本当に心があると思っているのか、YESかNOで正直に答えよ」という質問が夏生から飛んできた際に、「主人の命に従え」が優先されれば答えはNOになる(実際そうなった)。しかし、もしここで「夏生が喜ぶことをせよ」が優先された場合、適当に嘘をついてYESと答えることだってありえたのだ。アトリがヒューマノイドのくせに嘘をつけるというのはこれまで散々示されてきたことである(まぁ、もしかしたらほんとにロケットパンチが撃てる可能性もあるが)。 結局はプログラム。それは間違いなくその通りなのだが、しつこく言っている通り、今回の水菜萌の台詞に代表される「でもそれって人間と一緒じゃない?」もまた真理。相手の反応を見て、都度最適解を選んでいくという戦略性は人間どうしのコミュニケーションでも必須であり、そのオンオフの判断のどこまでが「理」でどこからが「情」なのかなんて簡単に割り切れるものではない。結局は「どれくらい理解が及ぶか」によってそれを振り分けていくしかないのだ。 人と人との間には「情」のコミュニケーションが存在しているという前提、いやさ幻想。これは「自分は感情を有している」という前提と、「おそらく相手も同様に感情を有している」という前提から成り立っている。だからこそ相手を慮りもするし、想定と異なる反応が返ってくれば不和も生じるだろう。「想定している感情と異なる人間」なんてのは世の中にたくさんおり、わかりやすいところでは宗教的な思想の違いや生育環境の差から生じる文化の違いなど、「そんなこと思うわけがない」という誤った他者認識が世に溢れかえっている。それらの不和の種がありながら、それでも人と人とがコミュニケーションを取れると信じられるのは、どこかでヒトという種に共通の感情基盤が横たわっているという強固な前提があるためだ(往々にしてこれらの前提は犬猫のペットなどにも拡大するが)。転じて、「相手が人に造られたヒューマノイドである」という理解はこの前提構築を大きく阻害する。もしそのロボに積まれた思考回路がヒトと酷似していて「感情がある」と認定するに充分な機能を備えていたとしても、ただ1点、「それがロボである」という前提によって感情のコミュニケーションは成立しなくなる。今回夏生がぶつかった壁は、ただそれだけのもの。とはいえ、直感のレベルで軽々と乗り越えられる水菜萌のような人間の方が少ないのかもしれない。 ぶっちゃけ、この問題は平行線だ。心なんてものは定義し放題でいくらでもその所在は変わりうるものなので、あとは夏生がどう自分に都合のいいように納得できるかというだけの話なのだろう。そこで一番手っ取り早い解決方法として、「とにかくもうヒューマノイドが憎くてしょうがない」という非常にわかりやすい(ある意味安易な)外部刺激が投入される。これにより、夏生はロボを忌避する感情を外において観察することになるのである。自分は目の前の男と同じ感情をアトリにぶつけていたと感じた時、その対象たるアトリをどのように見ることになるのか。まぁ、1つのお話としての落とし所は、この辺りが無難だろうなぁ。 確定演出アツい、第9話。やっぱアニメ版キン肉マンにとってシンボルとなるのは「キン肉マンGo Fight!」なんでしょうかね。個人的にはシリアス味が強い「炎のキン肉マン」の方がどっちかってぇと印象深い派です。そっちも是非どこかでリメイクしてほしいな。なんならセンセーションの方も。串田アキラが元気なうちにやれること全部やろうぜ。 毎回きっちり原作3話分ずつ進行しているので今回も大きな改変などは無く進んでいるのだが、原作首っ引きで確認しながら視聴している身としては、今回が今までで一番細かい編集が多かった回かな、という気がする。ざっくり言うと台詞のカットがかなり多く、詰められるところをぎゅぎゅっと詰めまくった感じ。これは改めて原作を丁寧に読むと理由が分かって、今回展開された3話分、とにかく設定の説明が必要な話なので他のエピソードに比べて圧倒的にネームの量が多いのである。説明しなければいけない要素としてはまずは「ピークのトンデモな性質」について、そして「キン肉マンとカメハメの関係性」「カメハメがキン肉マンに伝えたこと」「その精神がなぜピークを凌駕したのかという理屈」「ピークと武道の関係性」「完璧超人の掟とピークの変心」と、丁寧に掬っていかないと訳のわからなくなる要素がてんこ盛りなのだ。そのどれか1つを完全に切り捨てるという措置がありえないため、それぞれの要素からちょこちょこ抜ける部分を抜いて軽量化を図っているのである。改めてこういうのを見て、「やっぱアニメの脚本家って難しい仕事だよなぁ」と尊敬の念を新たにする。いや、うまくいってる作品だからこそだけども。 要素が多いのでいちいち全部は回収しないが、毎度のことながら過去エピソードでも切り捨てていい部分は容赦なく切っている。具体的には今回「ジェシーメイビア」という名前は1回も出てこない。まぁ、無くても問題ないのでしょうがない。一応そのために回想シーンのキン肉マンがカメハメに言った文句が「お前の代理でジェシーメイビアと戦ってやるのに」みたいな内容から「お前の技を受け継いでやるというのに」とだいぶ恩着せがましくなってる部分だけがちょっと気になったくらいか。まー、ここで「カメハメが1度ハワイ王者を譲り渡した」みたいな面倒な説明いれてられないしな。 他には、バッファローマンの「こうして私はキン肉バスター返しを誕生させました」みたいな丁寧な解説もカット。これも画面を見てれば不必要な要素なので問題ないし、当然風林火山の歴史の説明なんかも、そもそも「あんま覚えてる人はいないだろうけど!」って言ってるくらいだから端折ってもいいだろう。まぁ、原作読んでる時は「確かに、風林火山ってアニメでめっちゃ使ってた印象あるけど、原作だと出てきたの1回だけなんだよなぁ」ってしみじみしたので、その辺の要素が響く人からしたら残念な修正かもしれないが。でも、そんな「アニメ版の象徴たる風林火山」にメインテーマ重ねるのはやっぱアツいのでナイスな演出でしたよ。地味に、技の説明にその後カメハメが捕捉してくれた「それぞれの技にどんな意味があるのか」を織り交ぜてくれた改変も○。そして何より、カメハメの声で風林火山の文言を詠唱してくれたのが◎。もう、我々にとっての最大級のご褒美でした。ありがとうございます。 こうしてきっちり主人公の帰還を印象付けてくれたマッチメイクは素直にとても良いものだったと思う。キン肉マンにおける超人レスリングって、作中でキン肉マンも言うようにどんどんド派手なオリジナルホールドの応酬になってジャンプ的な能力バトル感が強くなっていくと思うのだが、根っからのプロレスファンであるゆでたまごはそれをあんまり良しとしてなかったきらいがあるのよね。その揺り戻しが「2世」で露骨に出てきて、2世の時代って、現実のプロレスの流行り廃りもあるのかもしれないけど、やたら渋いグラウンドでねちっこく展開する試合描写が多かった。画力の向上もあってそれでも作品としては成立してたんだけど、やっぱ活劇漫画としてどうしても地味なところがあって、2世の頃の間延びした雰囲気は試行錯誤の過程だった気がしている。そしてこの新シリーズ。キン肉マンという象徴を使って「渋い技も見せたい」という主張を声高に叫びつつ、それをしっかりギミック超人の打開策として意味を持たせ、ドラマを膨らませているストーリーテリングが実に綺麗。「ゆで、やれば出来るやん」と本当に感心したものだが、まぁ、有能すぎる若手編集のアイディアがどれくらい関わってるのかは不明。なんにせよ、この辺のバトル展開、シナリオ展開で新シリーズキン肉マンがその支持を磐石のものにしたのは間違い無いだろう。 こういう話をすると2世を馬鹿にしてるように見えてしまうが(まぁ、実際その傾向は否めないが……)、別に2世も嫌いじゃなかったんですよ? いろんなテイストをまるっと飲み込んで、老境にいたり完成したキン肉マンが今のシリーズ、それでいいじゃないですか。だから、次の確実に消化試合にしか見えない魔雲天の試合だってちゃんとフックがあるんですよ。たとえ「まぁ、こんだけ男気を見せた魔雲天も、十数年後には可愛いオーバーオール着込んでトラックで息子の部活の送迎してくれる子煩悩なパパになるんだけどな」とか思っちゃってもね。あれはあれでいいエピソードだ。 はわ〜〜〜〜〜〜〜、観てきました。劇場アニメです。こいつもねぇ、最近劇場に行くと必ず予告は流れてたし、天下の山田尚子監督作品だってんだから期待に期待を重ねてたわけなんですが、なかなか観に行くタイミングが取れなくってやきもきしてたんですよ。いや、隙間時間でパパッと観に行きゃいいんだけど、やっぱり山田尚子作品だからある程度精神的に余裕がないと無理じゃないですか。こないだ油断して眠い頭で「モノノ怪」を観に行って結構な取りこぼしをしてしまったな、という後悔もあったので、心身ともに充実するタイミングで満を持しての視聴でした。そしたら……。 準備しててよかったぁ……これはね、全身全霊で持って受け止めてよかったと思ってます。生半な気持ちでチャレンジしちゃダメですね。ただ、過去に歴史に刻んだ劇場アニメ、例えば「スタァライト」みたいな心不全に繋がりそうな作品ともまた違って、こいつぁ評価が散りそうな作品だな、という直感もあるんですよ。「評価が分かれそう」じゃなくて「散りそう」。賛否両論で10点か1点かみたいな評価にならず、ほんとに受け手次第で1点から10点まで様々な印象が出てきそう。非常につかみどころのない作品なのは事実だと思う。そういう感覚を得つつも私の評価を折り返し前に書いておくと、多分8点はカタいと思ってます。文句なしで「傑作」に含めていいと思います。これは山田尚子贔屓の側面がゼロではないかもしれないけど、ほんとにね、山田尚子に求めていたものが十全に与えられたえも言われぬ多幸感に満ち溢れております。最近あんまり劇場で泣く作品を観てなかったんだけどクライマックスで気づいたら涙が溢れてきて自分でもびっくりしたし、帰宅後にパンフ読んでてまた泣けてきた。なんかね、ほんとにじわじわと色んなところに染む作品。歴史の新たな1ページです。
<というわけで以降ネタバレ等注意。ネタと言えるようなものはあんまりないけど、やっぱ初見はまっさらな気持ちで観てほしい>
どういうことだってばよ、第18話。いや、マジで、どういうことなのよ……。 まさかまさかの展開に脳がさっぱりついていけない。これって確か原作小説だと2作目なんだよね? 1作目で微塵も感じさせなかったトンデモ設定を続編の2作目で切り出してきたってことか。ちゃんとここまで考えた上で1作目の世界を構築し、そのための伏線とかも張ってたのかなぁ。もう今更確認もできないが……とりあえず序盤から「人間」という言葉を1回も使ってなかったのかどうかってのは確認したい。「ヒト」なら広義の用法があるからセーフになるのかしら? というわけで、朔王の計略によってうっかり外界に漏れ出してしまった雪哉と若宮。前回「若宮がおんなじ入口から入ってきたはずがないから別ルートがあるのか?」とか考えてたんだけど、ふつーに同じところから追っかけてきたようだ。基本的に全てが朔王の思惑通りってことだな。ただ、思惑とはいっても最終的に朔王が何を狙っていたのかも今ひとつ分からない部分はある。若宮は此度の試練以前から「外界」のことは間違いなく知っていたわけで、わざわざ試練を設けて手にいれるべき情報は猿についてのもののみ。そして、朔王はトンネルに潜れば猿が潜んでることは事前に知ってたわけで、「帰ってきたら教えてやる」じゃなくて「もうめんどいからその目で実際に見てこい」が狙いだったってことなんですかね。だとして、そんなヘンテコ試練に巻き込まれた雪哉が可哀想である。今回は雪哉の機転で脱出に成功してるし、若宮だけで現地に向かってたら死んでた可能性もあるんだよな。 結局人が悪い朔王のオーダーのせいで色々と苦労させられた2人であったが、ちょっと強引な取引だったこともあり、見返りは充分なものとなった。猿の情報に加え、その発生源や成り立ちまで、「お前、そこまで知ってたなら地下街側でもうちょっとなんとかするか、速やかに報連相してくれよ」と思っちゃうくらいに完璧な情報提供。地下街側も下手人は追っていたらしいが、独断専行で朝廷に伝えてくれなかったせいで事態が大きくなったわけで、案外山内における朝廷と地下街の断絶は大きかったのかもしれない。 さて、もらった情報をもとに現状をまとめておく必要があるのだが、確定事項は「山内ってめちゃくちゃ狭い結界の中の世界だったよ」「外界にはもっとデカくて当たり前な人間の世界が広がっているよ」の2点。外界のテクノロジー情報を記録した書物がある時点で朝廷の首脳陣は外界知識もそれなりにあるようだし、今回の若宮たちのように「外に出てから戻ってきた」リポーターがいるのも間違いない事実。想像以上に、2つの世界を隔てる結界というのは薄いのかもしれない。やろうと思えば外界の技術力を持ち帰ったりもできたりは……しないのかな。所詮は人と烏だしな。 しかし、そうして「中と外」「烏と人間」という二項対立がはっきりすると、いっそう分からんのは「猿」というその間の存在である。今回の話では「外界との狭間にいて、人間を食い物にしている怪物。人間に似てるもんだからたまたま山内に侵入したら八咫烏も喜んで食う」ということらしいのだが、この猿って人間界の猿とは別存在だよね? 俺らは流石に猿に食われることはないもんな。そしてこの猿も人に化けられるのだが、残念ながら言葉は使えないというくらいの能力的な差。身体能力の強さを考えれば、油断してたら烏は一気に絶滅させられて山内が猿の惑星になってもおかしくはないくらいのバランスか。そりゃ外患誘致が許されるわけもない。小梅の父親が指名手配されることになったわけだが……なんでそんな訳の分からん悪事を働いてたんだろうね? そもそも「猿は言葉を使えない」なら、悪人だからとて猿と共謀するのは無理なような……猿の方から「骨やるから、なんか助けて」って申し出てきたってことなんでしょうかね。その辺りのバックグラウンドがまだ見えてこないので、猿ってのがどれくらい恐ろしい存在なのかはまだはかりかねてるわ。 ……でもなぁ、今回の話見てたらやっぱり外界の設定がショッキングすぎて、猿とかどうでもよくなっちゃうんだよなぁ。「山内は崩壊に向かっている」って、そりゃこの状況なら当たり前だよなぁ。逆に今までよく見つからずに成立してたな。歴代金烏がそれだけ頑張ってたってことなんだろうなぁ。 あっちこっちでどないやねん、第10話。先週も超展開だったんだけど忙しくて感想書けなかったもんで、2週分の「どないやねん」が溜まっている。 先週のどないやねんポイントは大きく2つ。1つはもちろん真の敵の正体について。謎に包まれたその存在は、なんと1話目でどこぞに突き落とされた山賊の男だった。石丸というその人物について、今回田右衛門より詳しい説明があったのでなんとなくバックグラウンドも理解はできたのだが、前回時点では「1話目で出てきたなんか厄介そうなやつ……」くらいの認識しかなく、そんなモブっぽいやつがまさかのタイムリープまがいの展開で私怨をぶつけにきているとは思ってもみなかった。まぁ、言われてみりゃ最初の時点で「なんか妙にフォーカスが当たるやつだな」と思わないでもなかったが。後考えではあるが、サクナの周りには明らかな悪意を持つ人物って相当少ないので(よりによってその貴重な候補がココロワだった)、そんなモブっぽかったやつでも敵サイドとして現れるのは納得かもしれん。 そしてなんといっても先週のどないやねんポイント2つ目は島の壊滅であった。ここまで8話分使って必死に作り上げてきた設備も田も壊滅。もしゲームだったら即リセットから二度と起動したくないレベルのでとんでもちゃぶ台返し。クラフト系ゲームでそのロストは立ち直れないだろう。しかもそんな惨劇の元凶が手心で助けた下っぱ鬼だったっぽいとか言われるとさらに鬱が加速し、登場人物全員やけっぱちでもおかしくない。実際、あんだけ成長を見せていたサクナですら、一度は見事に挫けてしまったわけだ。 しかし、鍛えられたサクナはそこからが違う。まさかの爺からの「逃げてイインダヨー」というアドバイスに対し、「そんなことしたら今までの9話分が全部無駄になるじゃろうが」の精神で一念発起。折良くココロワも合流し、どん底からの必死の復帰。まぁ、日本の歴史を考えれば自然災害により田んぼが壊滅なんてのもありふれた光景ではあるからね。厳しい気候条件からの地道な復帰。これを描くのもまた、全農アニメの一側面なのかもしれない。 火山灰の取り除き方など、細かい農業アドバイスを挟みつつ、急ピッチで進められる復興。その中できんたとゆいが不思議な光を放つという謎現象が目撃されたり、「一気に時間を進める」とかいう突然のチートアイテムが出現してゲーム時間が短縮できたり、そのアイテムを取りにいくステージが思い切り端折られたりと、ゲームを知らない身には「多分こんなんやろな」と想像するのが楽しい圧縮展開。数年で培われた成果の復旧には、1年も使ってられないってのが本音なのだろう。なんとか精神的安寧が得られる程度までは回復するに至った。 そしてラストどないやねんはかいまるの扱い。なんか、しゃべりよったぞ。どいうこと? もしかしてこれまで散々突っ込んだ「かいまる成長しなスギィ!」というツッコミも全て織り込み済みの設定だったってこと? ……じゃぁごめんなさいだよ。まさかそんなポジションにイレギュラーキャラが混ざり込んでるとは思わんかったよ。パーティに鶴が紛れ込んでいると知ってなお、いや、知ったからこそ余計に、「もうメンバーの中に変なやつはおらんやろ」と思っていたのだが、思わぬ伏兵であった。さて、いったい何が起こってるんでしょうかね。 象は忘れない、第32話。象って当たり前の話だけど強キャラが多いよね。知将チームの彼とか……地上最大級のサイズを今回抑え込めたのだから、今後プリキュア4人で固まれば大抵のアニマルは制圧可能ということになるな(単体ならな)。 あれだけ町に動物が溢れかえっているアニマルタウン。日々の暮らしで人々は嫌でも動物と触れ合うことになるってのに、大熊牧場に加えてガチの動物園まであるという、供給過多すぎる街づくりである。「まぁ、流石に象やキリンは街中で野放しにするわけにいかんし、そういう施設もあるか……」と思ってたら施設内では割と野放しという。流石に象とは区切りが設けられていたが、リスザルはまだしもカンガルーが施設内走り回ってるのは安全上大丈夫なのだろうか。まぁ、アニマルタウンならなんとかなるかぁ……。よりによってこの町で「動物たちは人間に抑圧されてる!」とか暴れなきゃいけないザクロさんたちは大変だ。 初めての動物園に浮き足立つ面々(と年パス持ち男子)。こむぎはいつも通りにわくわくもんですが、まゆちゃんも存外楽しそう。そしてまゆが楽しそうなら文句はないユキ。こむぎとユキは本能的にでけぇ動物が怖かったりとかはないんでしょうかね。まぁ、犬はアホだし猫って自分よりでかい生き物に平気で襲いかかったりするから多分問題ないんでしょうね。ユキはどっちかというと本能よりも理性でその辺を判断してる感はあるけど。でも蛇だけは怖くてそこだけはまゆと同行できなかったのが悔しかろうな。そして、一瞬だけ孤立したユキに対して話しかけてきたのはニコ様。ユキニコという今までになかった組み合わせの対話は、流石にわんぷりのブレイン、どこか大人びてちょっと不穏な雰囲気も漂わせたものになっている。ニコからは単にまゆとユキの馴れ初めを尋ねられただけなのだが、今更そんなことを聞くあたり、ニコはまだこの世界における「人間と動物の関係性」を探究しているということなのだろうか。別に後ろ暗いところがあるとも思わないのだが、そうして1つ1つサンプルを収集し、この世界における「動物たちの最大幸福」を見定めようとしているきらいがある。対してユキからの問いはダイレクトで、「なんでこっちにいるんだ」というもの。表情からして、まだユキは完全にニコを信頼しているわけではなさそうだが……まぁ、だからって警戒してもしょうがないんだけどね。 施設内には見どころがたくさんあり、兎のこととなると急に早口になる系男子、そして何故か遊びに来ているスカイランド人などが楽しめる。あいつら、ほんとにただ遊びに来ただけだったな。変身しないどころか絡みすら全くなかった。あ、えるたそは一応「変身」はしてたけども(ツバサもか)。「いったいいつの時系列なんだよ」とか思ったけど、考えてみりゃあのオチだったからいつの時系列でもいいんだよな。多分あげはさんが少年を呼び出して小旅行でも企画したんじゃなかろうか。だからとて王女様をほいほい連れ出していいものかどうかはよく分からんけど。ソラまし元気で何よりですよ。なお、「単なる劇場版の販促要素だろ」みたいな無粋なことはノーセンキュー。観に行きたいなぁ。 そして今回のガオガオーン化はいろはの推しアニマルだった象のサクラ。前回に引き続き、任意の動物をガオガオーンにできるようになってしまったせいで、関係性の深い動物が次々犠牲になってるのは痛ましいですね。ただ、その分コントロールも容易になっており、今回はガルガル化解除前からすでにサクラさんは意思を取り戻してた感すらある。やはり狼ごときに象を完全に使役することは叶わなかったのかもしれません。ザクロさん、このままのムーブを繰り返していると徐々に雑魚臭が強まってくるから気をつけてくれよ! 次回:ユキさん満面の笑み。 「異世界スーサイド・スクワッド」 6→6 まさかの10話完結ってことでこんな予想外のタイミングでの最終話。かつての「角川枠」を思い出すが、同じ流れなのかどうかよく分からない。足並み揃えてないのはちょっと困るが、まぁ、最終回ラッシュの時期からタイムラグを作ってくれてるって考えるとむしろ親切なのかもしれん。 ぶっちゃけそこまで驚くようなものが出てきたわけではないのだが、一長一短で基本的なクオリティはそこそこ高かったと思っているので評価は据え置きで。「異世界」もののテイストを取り込み、ベースとなるシナリオラインはいかにもな異世界ものではあるんだけど、それでも素材がちゃんと出来てればお話は成立するよなぁ、という(当たり前の)事実が確認できたのは収穫だった。やっぱり、なろうアニメがクソになるのはマンネリだからとか飽きたからとかじゃなく、「そもそもシナリオが下手」「アニメ作る側もなんか諦めてる」という2つの要素が大きいんじゃなかろうか。 今作はまずシナリオラインは平坦だが、元にあるキャラがバックグラウンド豊富なおかげで、キャラの動かし方さえ間違わなければストーリーに充分な装飾が施される。一応は悪党ばかりが集まったピカレスクストーリーの側面もあるし、無法者たちがわがまま勝手に自分の利益(命だけど)のために戦う自由なイメージもシリアスとギャグの配分に良い方向に機能していた。試聴開始後は「そもそもキャラのこと知らないから楽しめないのでは?」といういつも通りの卑屈な心配はあったのだが、結局こういうアメコミキャラってそもそもが「アニメ的」なデザインなんだよね。それが日本ならアニメになるし、向こうなら実写になるというだけのお話。メディアを越境して日本のアニメに生まれ変わったら、そりゃ馴染むのは当然のことだろう。まー、もしかしたら原作ファンからしたら物足りないのかもしれないけど、何にも知らない身からしたらキャラの理解しやすさはありがたかったです。 また、預かってきた素材がでかいのでアニメ作りだって責任重大。下手なものは作れないってんで10話までほぼ品質を維持して走り切ってくれたのは大きくプラス。最近はこの手の異世界作品で一番気になるのはモンスターなどのCG処理の部分で、そこは残念ながら今作もあんまりプラス要素ではないのだが、どーせ原作もCGバリバリの実写なのだろうから、「そういう風味付け」と解釈すればギリギリ納得できる範囲内。メインキャラたちの挙動さえバシッと決まっていればアニメ的な画面として映える要素は多かった。ま、結局は主人公のハーレイクインがちゃんと可愛かったってのが一番分かりやすいプラスだとは思うんだけどね。理想のエロ可愛さを持つアメリカン・ヒロイン。これが国際平和の礎か。 かつて「タイバニ」が狙ったアメコミとジャパニメーションの融和をまた別方向から見せてくれた作品。「ニンジャ・バットマン」みたいな変化球も一見の価値はあるだろうが、よりアニメ寄りならこれも正解の形なんじゃなかろうか。2期も作らなきゃいかんだろうし、楽しみですな。
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HN:
Thraxi
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男性
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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