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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「魔女の旅々」 5

 灰色の魔女を名乗ると世界の均衡を保つために何やってもいいと思うから危ないよ。え? 違うか? なら大丈夫か。俺、つい最近もカーラの話題出した気がするって思ったけど、正確にはウッドチャックの話題だった。私の心の中で、いつだって剣と魔法のファンタジーはロードス島なんやで。

 さておき、何ともぬるっと始まったファンタジー旅(?)アニメ。1話目では一切旅をしてないので旅アニメなのかどうかもわからないが、さすがにこのタイトルで旅しないと旅詐欺になるので旅アニメなのだろう。CMでもそんな感じのこと言ってたし、構造としては「キノの旅」みたいなロードムービーになるのかな。まぁ、あそこまで極まった「国」の概念もないだろうし、むしろ近いのは「ソマリと森の神様」あたりなのかもしれん。

 映像部分は悪くないスタート。特にこだわりがあったのは魔女の家の近くを流れる滝の描写で、水の質感が近景と遠景で使い分けられ、そこまで大写しになっていないのに雄大さが感じられる映像になっている。他にも炎やらのエフェクトを3Dで作っているのにアニメの2Dとうまいこと絡み合っており、「自然豊かなファンタジー世界」をCGで表す試みとしては良いバランスだったんじゃなかろうか。キャラデザなんかはそこまで際立ったものはない平均的なものだが、少なくとも観るのに支障はないので今後のストーリー展開次第といったところか。

 ただ、1話目でそうした映像部分が大きなプラスに働いたわけではなく、どちらかというとシナリオの「なんかよくわからんけど勝手に泣かれた」っていう置いてけぼり感がいくらか足を引っ張った。「さっさと旅に出ろよ」という要請があるだろうから出会いと別れの物語を急ぐのは分かるのだが、初見の視聴者からすればまずもって主人公・イレイナの性格がわからない状態で、あんな引っ掛けじみた仕打ちをされても「試練」としての性質がいまいちピンとこない。魔女さんの性格も我々は知らないわけだし、できればもう少しコミュニケーションを取っているところを描いてもらってから、最後に「実はね……」と持ってきてもらいたかったところ。それこそ「魔法使いの嫁」くらいの尺でひたすら交流を描けば……それだけで1クール終わってしまうけど。まぁ、そこは描きたいものが違うというだけなので、1話目で文句を言うのもお門違いというものだろう。こうして出来上がった「なんかよくわからないけど割と強そうな魔女」がこれから様々な土地を巡ってどんな物語を紡いでいくのかを見守っていこう。

 それにしても、この世界における魔女の役割って何なんだろう。世界によって「だいたい薬師と同じような意味」みたいな設定の時もあるが、この世界の魔女、ガンガン攻撃魔法も展開するのよね。ファイアボルトやストーンブラストはまだしも、ライトニングが使えるとなるとかなり高レベルのソーサラー。一体何と戦うのだろう。まぁ、その辺も来週以降かね。

 個人的には「伊藤静ママから依頼されて花澤香菜に預けられた本渡楓」っていうデザインがあまりに自由すぎてなんかツボ。はちゃめちゃなお子さんになりそう。

 

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 最近はたほいや会のメンツもすっかり固定して、その上でたほいや以外の遊戯に費やす時間も長くなってきた。

 


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 アビーのムーブの迷いのなさ……第13話。手慣れてるからってのは分かってるんだけど、シンシア以上に色仕掛けでも勝負できるアビーって無敵なのでは。

 思った以上にラブに寄った展開。最終的にシンシアさんのキャラがどういう解釈になって終わるのかがすごく気になる。「昔のシンシア」と「今のシンシア」のどちらが本当の姿なのかが依然不明なままだからだ。いや、もちろんどちらも本当のシンシアであって、過去のまっすぐな彼女も今の呑んだくれる姿も繋がってはいるのだろうが、彼女の中に、詐欺すらなげうって愛に生きるような部分がまだ残っているのか、それとも昔の恋の記憶も糧にして飲み込んでしまうような妖怪に変化しているのか。作品としておいしいのは後者だろうが、そうするとトマスがちょっとかわいそうな気もする。純な部分は残しつつも、昔惚れた男のためにちょっとお芝居して未来を見せてくれる、そんな都合のいい女になってくれないものだろうか。

 こうしてみると善悪では簡単に割り切れない人生遍歴みたいなものの難しさが感じられるようになっており、「女は男が功名心から駆け出すのを止めようとする」なんてのはよくある内助の功の訓話であるのだが、シンシアの場合、そうして別れた彼女の方が、世界を股にかけて数億とか稼いじゃう詐欺師になってるのが大問題。トマスと別れた後に、彼女に一体何があったのだろう。単にローランに出会ったっていうだけではないよね? おそらくシンシアの女優としての才能に目をつけたローランが「共犯者」として彼女をスカウトした流れだと思うんだけど、その場合でもいきなり「詐欺しようぜ!」って言って乗ってくるようなキャラじゃなかったわけで、トマスとローランの間に、一回彼女の考え方が変わるような何かが起こってるはずなんだよね。

 残念ながらトマスはその「何か」を知らなくて、自分が拠り所にしていた「善」の在り処としてのシンシアが変わってしまったことに少なからずショックを受けていたわけだが、「先に変わったのはあなたでしょう」と言われたら返す言葉はない。これまた自分が生み出してしまった「贋作」なのかもしれない、ということに気が付いているだろうか。一方、シンシアの方はトマスから受け取った指輪について、適当な嘘ではあるだろうが「賞味期限が切れているのよ」と表現した。彼女の中でのトマスは、今どんな存在になっているのだろうか。

 単に贋作丸め込みがうまくいって2人がハッピーエンド、ってことになれば話は簡単なのだが、ここで贋作が成功してもトマスの中では救いにならない気がするのがなぁ……。毎度のことながら、オチは案外読めない作品である。

 

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○「アサルトリリィ BOUQUET」 5

 直訳すると「暴行百合」。怖い。

 今期も、最終回が終わってない番組があるのに新番組は始まっていく。そして、久しぶりに「うひー、押し寄せる新番の処理が終わらねー!」というしんどさが蘇ってくるシーズンになりそうで、嬉しいのか辛いのかよく分からない。

 そんなわけで記念すべき新番組一発目がこちらのタイトル。ぶっちゃけタイトルだけならよく見かけますね。そりゃブシロードコンテンツは相互連携が著しいので、どっか片っぽの端だけ握ってても芋づる式にそれが繋がりますので。今作については、例えば先日のRASのライブでオープニングが演奏されたし、先日のバンドリチャンネルでおっかないお化けの人が必死に宣伝していた。そう、基本的に私とこの作品をつなぐ中心にはRASのやべー奴がいるのである(あとTwitterでいうと花林ちゃんもフォローしてるので、その辺からも流れてくる)。おかげでなんとなくどういう作品かは見聞きしていたが、「これ以上チェックするコンテンツが増えたら時間も予算もなくなっちまう」という護身の心意気で今作の舞台なんかをおっかけるのはやめにしている。おかげで中身については今回がファーストコンタクト。まぁ、ぶっちゃけ可もなく不可もないスタートなのではなかろうか。

 アニメの品質は中の上か上の下くらいのレベルだろうか。シャフトにしちゃぁ素直な画面構成だな、と思ってたけど、よく考えたらシャフトアニメでどこにも新房さんが名前を出していない作品って、めちゃくちゃ珍しいのではなかろうか。試しにシャフトのWikiで確認してみたが、新房名義が登場しない作品は2006年にアニメ化された「REC」ぶりのようだ。そうしてようやく新房テイストから切り離された作品として登場したこのシャフト新作の監督は佐伯昭志氏。最近だと「めだかボックス」とかの監督。過去には「この醜くも美しい世界」というシャフト作品で監督をやったことがある。ずいぶん遠い繋がりではあるが、目新しい座組みというわけでもないか。

 ついでにブシロード作品というと最近はバンドリ関係でCGアニメの印象が強くなっていたので、通常のアニメーションで世界が描かれるのは久しぶりかもしれない(バディファイトとかみてないからだけど)。女の子しか登場しない、名前の通りの百合の園で、百合めいた女の子たちが百合百合しく化け物と戦っていく。まぁ、ありがちといえばありがちな設計。ラノベデザインから男だけ間引いたような感じだろうか。持ってる武器がやたらとヴェルカ式なのが気になるが、多分リンカーコアは持ってないから大丈夫。最近の作品で近いのは何だろう、と思って考えてみると「刀使ノ巫女」あたりが近いかも。あれもソシャゲ由来でメディアミックス前提なので、性格はかなり似ている。「とじみこ」は今作同様にキャラが一気に押し寄せてくるお約束の辟易ポイントがありつつも、最終的にはなかなか悪くない作品になっていたので、今作もそれくらいのゴールが目指せればいいかな。中の人的にも若手が躍動している様が見守れるので青田買いにはちょうどいい。ちなみに1話ではやべー奴は喋ってなかった。代わりに「魔王学院」の時にも触れた夏吉ゆうこがメインで出てきている方に期待しとく。あと花林ちゃん。やっぱりあの声が聞こえるだけで全部持ってくなぁ。

 

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「恋とプロデューサー EVOL×LOVE」 5→5

 とりあえず赤の女王仮説は覚えた。使い方がアレで合ってんのかどうかは知らんけども。(大体あってるんじゃね?)

 なかなかファニーな作品であった。乙女ゲー原作のイケメンパラダイスなんてどうせNot for meやんけ、と思っていたのだが、そうした予断は割と早い段階でキャンセルされた。各々のイケメンが突飛な超能力を保持した状態でゲームスタート。主人公が小さな制作会社でプロデューサーを務めるうら若き少女であるが、そこかしこで出会うイケメンたちは異能を手にした「進化の先の存在」であり、それらの「種」を巡り人類の進化と存亡をかけた大きな渦の中に少女は呑み込まれていく。そして、いつしか彼女自身が「女王」と呼ばれる特別な存在であることがわかり……。

 もう、イケメンパラダイスどうでもいいやんけ。設定だけで見たら立派なジャンプ漫画。イケメン異能バトルは乙女ゲーの中で。アホみたいな黒の組織の存在とか、その都度余計なことに首を突っ込みながらよくわからん理由でイケメンに救助される主人公とか、いちいち展開が大掛かりで笑えるものが多い。そして、イケメンパラダイスとは言いつつもその人数はきっちり4人で固定されており、あまり筋立てが野放図に広がりすぎることもない。ハーレム作品の場合でも、攻略対象3〜4人くらいが1クールアニメだとちょうどいいね。いや、多分4人でもちょっと多いんだけどさ。

 でも、今作のイケメンとの関係性は、行きずりやんけ、というほど捨て鉢なものでもなく、割とそれぞれの男どもが主人公のサポートに回りたくなる気持ちは分からなくはない。みんなして異能力者なのでハイパースペックのヒーローが寄ってたかって護りに来てくれる設定もそこまでおかしなものにはなっていないし、何より主人公ちゃんが頑張り屋でまっすぐ目標に向かって戦うことができる人間なので、そのナイトたちにもきちんと大義名分が与えられる。まぁ、結局「選ばれし血統」だから一種のチートものと言えなくもないわけだが、「結局血統で決まるやんけ」っていう文句もジャンプ漫画と同じと考えると、これは立派なバトルアニメだったのである。異能の見せ方も大仰で面白いし、個人的には救いようのない設定だった割に関係性に恵まれてたシモンがオススメ。このCV平川大輔の「すげぇいい人そうなんだけどちょっとタガが外れた時のガチキチっぷり」は実に良いバランスだ。

 唯一文句があるとするなら、この内容だったらもうちょいタイトルなんとかせぇよ、という部分だろうか。こんな露骨に乙女乙女してる感じより、もっと厨二パワーを込めたタイトルの方がしっくりくる内容だと思うんだけど。いや、多分ゲーム本編はもうちょいプロデューサー業が大事なんだろうけどね。最近は僧侶やらなんやら、放っておくと職業名が全部エロのメタファーになるから……(メタファーではない)。

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「ジビエート」 4→1

 歴史に残る作品だと思います。私が温めて温めて、最後の切り札にとっておいた「1」の栄誉を与えるにふさわしい作品だと思う。この数字を与えることによって、むしろこの作品の絶対性を強調したい。現代アニメにおける奇跡と言ってしまっていいのではなかろうか。

 何が奇跡かって、興味が湧いた人はなんとかして1本でいいから見てほしい。序盤はまだ救いの要素があるため、オススメは私が感想を書いた3話目以降。多分、それ以降ならどの話数から見てもさして問題ない(問題がありすぎてどうでもよくなる)。とにかく、褒めるべき点が1つも無いのだ。常々私は「一周回って面白い」はよくないと言っているのだが、すまん、今作に関しては、もうトリプルアクセルして面白い。全ての筋立て、全てのシーケンスで、「そうなるべき姿」を絶対に見せないという、クソアニメのイデアを煮詰めたような作品である。

 作画はもうメチャクチャで、多分代々木アニメーション学院の在学生の卒業制作の方がはるかにクオリティが高い(かつて代アニが作ったアニメもありましたね)。しかしまぁ、作画がボロカスの作品なんてものはこれまでもたくさんあった。今作の場合は、まずもって作画チームに渡る以前のコンテの時点で壊滅してるだろうと思われるのが素晴らしい。およそ映像作劇を学んでいないんじゃないかと思うような、視聴者の「快」を追い求めない演出姿勢。とにかく分かりにくい画角を取り、絶対に矛盾するようなカットのつなぎを目指している。シナリオの要請には従わないことを良しとし、「間違い探しの間違ってる方の映像」みたいな仕上がりだ。

 そうして作られた映像について、それならコンテをあげた人間が全て悪いのかと言われるとそうでもなくて、そもそも脚本時点で真面目にやる気があるのかかなり怪しい。おそらく企画会議の時点で「Oh! SAMURAI! NINJA! YAKUZA! ZOMBIE!」という盛り上がりを見せたのだろう。まぁ、トンチキな設定も笑い話に出来るなら問題ないし、恥ずかしげもなく全力でやってくれればエセジャポネスクは面白くなる可能性も充分あっただろう。しかし、脚本家はこの設定を投げられた時点で「こんなんクソにしかならんやろ……」と匙を投げたのではなかろうか。山もなければオチもなく、まるで「ネットに上がってる怪しい漫画の広告の文章を繋げた」みたいな脚本になっている。もしかしたらあんまり時間をかけずにAIに出力させた結果なのかもしれない。個人的には、ラス前で誰に聞かれたわけでもないのにシャアがいきなり事の真相を全部丁寧に、ゆっくり説明した後に突然キレて暴れ出すくだりはホントに無理だった。ヤクをキメてもこの脚本は書かない。

 こんだけ書いてるけど、別に個々のクリエイターをくさす意図はない。正直、この企画が通って作品として世に出ている時点で疑問があるのだし、製作を依頼されたクリエイターにどれほどの時間や資源が与えられたのかも疑問だからだ。「何故、このような作品が2020年の日本で生み出されたのか」というのは実に興味深い問題である。世の中には、この作品を生み出すことで利益を得た人間がいるのだろうか。刑務所で穴を掘る仕事と似たようなものを感じる。

 何が悲しいって、こんな作品でもキャストの皆さんは全力で演技をしてくれているということだ。もちろん画なんてない状態でアフレコしているのだろう。生き死にを賭けた壮絶な演技で魂を吹き込んでくれたアニメが、まさかほとんど静止画だったり、めっちゃ叫んでるのに半笑いの映像だったり、そもそも映ってなかったりするなんて思いもしなかっただろうよ。声優さんたちには「どんな作品であれ、仕事をするなら愛を持って接してほしい」とは思っているが、今作に関しては狸に化かされたのだとでも思って、スッキリ忘れてほしいと思う。池田秀一はもう忘れてるんじゃねぇかな。

 

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A.I.C.O. Incarnation」 5→4

 なんというか……すごく内容に乏しいアニメだったのよね。いや、この表現も間違ってんな。うーん、なんて言ったらいいんだろう。このアニメに対する不満点を上手いこと表現する言葉が見つからない。

 映像はちゃんとしている。ハナハル絵の再現度は非常に高く、ハナハルデザインが好きな人(まぁ、私だ)にとってはそれだけでプラス判定を出しても良い。ただ、それなら「かみちゅ!」や「翠星のガルガンティア」に肩を並べるかというと、決してそうは思えないのである。残念ながらキャラデザだけでアニメの質は決定しないのである(当たり前だ)。

 すごく端的な部分から触れていくと、例えば用語の取り回しが非常に不親切。別に名前をつけなくてもいいじゃん、と思うような要素にも片っ端から専門用語をつけており、初見の人間からすると何を言っているかわからない。毎回ちゃんと見ていれば各々の単語が何を表しているかは一応わかるわけだが、全ての用語を1週間後まで覚えているわけでもないし、途中から対応関係があやふやになると「えっと、こいつら何言ってるんだっけ?」みたいな状態になってくる。ついでに人名がややこしい(どこに誰の人格がいるんだ、みたいな話になってくるし、同じ名前を持つ概念の人格までいる)。これらの情報を処理しながら見ていく場合、そこに「謎の奥が知りたい」というモチベーションがあれば問題ない、というかむしろ謎めいた雰囲気は好奇心を刺激する要素にもなりうるのだが、今作は何故かそういう刺激を与えられた気がしない。結局1クールのドラマを通してやっていることは「とにかくプライマリーポイントに行くんや」というだけの話で、どうにもメリハリに乏しい。そう、これだけややこしくて情報量が多いようなふりをしているが、やっていることはかなりシンプルで、物足りないくらいなのである。おかげで途中で興味が途切れ、「こいつら、いっつもウニョウニョしたやつと追っかけっこしてんな」くらいの印象になってしまうのである。

 多分、マターとのドンパチを見せる派手なアクションシーンと、主人公・アイコの人格と発生を巡っての「バイオ実験ドラマ」のプロットをバランスよくまぜこめばそれぞれを引き立てて面白いものになるという予定だったのだろうが、残念ながらどちらにしても殻を破るほどのインパクトが無くて、「面白そうな要素はいっぱいあるんだけど」というくらいで終わってしまった。これで2クールあったらもっとよくなるかと言われたら疑問だし、もっとコンパクトにサクサク行ったら今度は煩雑になりすぎる気もするし……うーむ、どうやったら正解が出るんだろう。結局「何が引っかかったのか」がよく分かってないんで、上手いこと評することができない……。

 1つアイディアがあるとするなら、これってもしかしたらネトフリで一気に12話観てもらうことが前提の作劇になっているんじゃなかろうか。もし休日に一気に見るなら、上述のような「専門用語わかりにくい問題」も解決するし、物足りないようなボリュームだって、一気に見たら充分な物量に感じるだろう。まるで2時間の劇場アニメみたいな感じで、起承転結のわかりやすい「なんとなくSFドラマ」として成立した可能性はある。地上波で1クールをのんびりやる前提で作られていないが故の引っかかりだと仮定すると、ある程度説明できる部分があるのだ。いや、本当にそうなのかはわからんけども……。今後のアニメ制作は、もしかしたら「ネトフリか、そうじゃないか」によって中身を調整する必要があるのかもしれない。まぁ、そんなこたぁプロの脚本家の方が嫌という程考えてるんだろうけどさ。

 

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「異常生物見聞録」 3→3

 クセの強い作品であった。訳のわからない断り書きをしておくと、「3点」って書いてるけど3点だと思うほど嫌いではない。……私の点数付けはもうボロボロよ!

 いや、聞いてくださいよ。そりゃね、このクオリティは3点ですよ。アニメーションとしてみるべき点は全く無いし、絵のショボさは現代アニメとして割と致命的なレベル。今期は「ジビエート」という遥か高みに至ってしまったクソアニメと並んだので印象が緩和されたが、平時ならば「こりゃぁダメだぁ」と匙を投げられるレベル。んで実際に匙は投げたんだ。その結果の3点である。

 ただ、そうしてとにかく低クオリティなのは認めつつも、他にはないテイストがあった部分はフォローしてもいいかな、とはちょっと思うんだ。結局「ゴッドオブハイスクール」と同じ「面白くはないが興味深くはある」というのが最大要因ではあるのだが、それ以外にもそもそも私が好きな「ドタバタ長屋もの」の要素を含んでいるため、「個性的なキャラが集まって仲良く喧嘩する」みたいな部分の楽しみはあった。主にわんことコウモリの2キャラのみの掛け合いだけど、その後に入ってきたデーモンの存在感とか、要素としては面白い部分もあったのだ。あとは、なんでこの設定で半端にバトル要素を盛り込んじゃったんだろう、という部分を飲み込むかどうかで、私としては「もっとゆっくり楽しめる舞台設定にすれば作画も楽になっただろうし、別な方向に楽しめたのになぁ」というので点数を維持した。わんこがもっと可愛いところを見せつける展開になればよかったのに。

 改めて確認するが、今作は中国原産アニメである。そして、脚本構成部分もがっつりと現地スタッフが食い込んだ中国度合いの高い作品である。台詞回しにやたら違和感があるところとか、ネタ回しが微妙に日本人の感覚からずれているところとか、どうしてもアニメを楽しむ時のハードルになる要素があったのは間違いない事実だ。ただ、これって結局慣れの問題には違いない。コテコテの洋物ドラマだって、おそらく始めてみたら違和感はバリバリだろうが、我々日本人は数をこなして「洋物の味」を覚えた。きっと中国センスのアニメだって、いつか楽しめるようになる日がくるはずだ。

 サンプル数が少ないので完全に予断だし余談なのだが、私は今中国パブリッシャーのソシャゲをぽちぽちしていて、なんだかそのゲームと今作は通底するセンスがあるように感じている。その端的なサンプルの1つに「ゆるキャラの概念がズレてる」っていうのがある。いわゆるへちょ絵的な「崩したデザイン」って、日本の萌えキャラ・ゆるキャラの文脈で確実に培われてきた文化の1つなのだが、中国デザインだと、これが本当に「手抜き」とか「ぐちゃぐちゃ」につながるところが微妙にズレになっている。本作の次回予告で出てきたようなミニキャラデザインって、なんか独自文化で発展したもののように見えて、その違いがどこからきているのかがちょっと気になるのである。オタクはオタクなりの文化交流の方法がありますよね。

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「あひるの空」 5→4

 とりあえず1年間の長丁場お疲れ様でした。夕方枠で放送できる健全バスケ漫画……というにはだいぶ教育に悪そうだったけども、そこはマガジンのヤンキー文化なのでしょうがない。まぁ、考えてみりゃスラムダンクだってヤンキーバスケだしな。

 1年間でそれなりに真っ当にドラマを展開してくれたのだから一定の評価は出来るとは思うのだが、「夕方アニメ」「長期シリーズ」というのが作画の質の低下の免罪符にはなりはしない。コロナの影響もダイレクトに受けたのだろう、各所で見せる「スポーツアニメなのになぁ」みたいな残念作画は、バスケに目覚める少年少女があんまり増えないんじゃないかなぁレベルでとどまってしまったため、「ファンの喜ぶアニメ」にはなっていなかった。ただでさえ「どうやって動きを見せるか」という部分に大きなウェイトが置かれるスポーツアニメで、1年間の通し営業は無謀だったのだろう。「黒子のバスケ」にしろ「ハイキュー」にしろ、高品質を保つために適宜分割にしてるわけで、このアニメだけがその制限を飛び越えて成立させられるわけなかったのである。

 でもまぁ、やっぱり「夕方アニメ」は免罪符かなぁ、という気もする(手のひらマッハスピン)。多分、この枠であんまり真面目に見続けてるファンもいないだろうしなぁ……ヤンキー更生物語としての筋立てさえ追えればそれでいいや、という私程度のニーズだったらそれなりに応えてたからね。まぁ、だいたいアリーナプレイしながら横目で見てる程度だったからあんまり突っ込んだ理解は無いんだけども。そう考えると、このアニメを真面目に見てた層って、どこにいるんだろうな。やっぱり少年少女でいいのかな。今時の少年少女、夕方の決まった時間にテレビの前でアニメ見る文化あるんかな。

 

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