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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「異種族レビュアーズ」 5→6

 とにもかくにも、制作スタッフにはお疲れ様といいたい。規制に負けずに、よく戦った。その戦いに意味があるかはまた別の話。チャレンジあってこそ進歩は生まれる。チンポも擦れる(うまいこと言うた)。

 これの評点あげることで人間性を疑われたりはしないだろう。アニメを観る人間は、きちんとアニメと現実の区別がついているお利口な人たちばかりなのだ。まさか今のご時世で、数々の放送局からお断りを入れられて放送できなくなるアニメなんてあるわけが……うぅん。我らがKBS京都はきちんと最後まで放送をやりきったのだぞ。さすが京都、悠久の歴史の中で、この程度の放送は造作もないことよ! まぁ、俺はAT-X版で観てたから関係ないんだけども……。とにかく、そうしてきちんと「やるべきこと」に踏み込んだ結果の放送規制。いわば名誉の戦死。それだけでもまず頑張ったと讃えてあげていいだろう。

 で、そんな作品が楽しくなっていたのは、別に「うわー、エッチなアニメだ〜! おっぱいだ〜! ×××だ〜!」なんて中学生みたいなはしゃぎ方ができたからではない。踏み込むべきところに踏み込んだ結果、きちんと新しい扉を開けることができたからである。本作はエロ要素が真っ先に目に入るわけだが、そのエロを目新しいものにするための「異世界」要素も抜かりない。というか、そもそもの制作理念が「ダンジョン飯」の風俗バージョンなわけで、「いろんな種族がいたら性風俗はどうなるんだろう?」というもしもの世界を、面白おかしく、時には意外な形で描いてみせる手管に抜かりはない。もちろん中心にあるのはギャグなので「いや、それは世界観としておかしくない?」みたいな要素もちょいちょい挟まってはくるわけだが、それこそ「こまけぇことはいいんだよ」の精神。とにかくエロに特化した異種族のお店がたくさんあったら、男たちが夢見るどんなプレイができるんだろうね、という妄想日記をひけらかし、そこに個性が出ていれば目的は果たされるのである。人間には三大欲求があるのだから、「ダンジョン飯」が評価されてこれが評価されないというのは不公平というものだ(ダンジョン飯のファンから怒られそうだな……)。そのうち睡眠欲を満たす異世界ファンタジーが出てくるかもしれませんね。いや、多分俺が知らないだけで既にあるんじゃねぇかな。

 「異世界モノ」としてのファンタジー要素をきっちり果たしながら、あとは下世話なネタ回しで楽しむだけである。まぁ、絵柄が絵柄なのでこれを見ただけでシコリティが止まらない、なんてことは全然ないし、ぶっちゃけAT-Xでおっぱいが見えたからってそんなに差があったわけでもないのだが、「複数人のレビュアーによる様々なお店の解釈の差」みたいなものが出てくるので紋切り型の評価で終わっていないのは面白い。人間社会だけでもこれだけの性癖があるのだから、種族が広がればその可能性は無限大。まぁ、おかげで毎週のようにミツエ嬢が出てくるのは勘弁して欲しかったが……わざわざ毎回登場するサキュ嬢にはちゃんとオリジナルでキャストを当ててくれていたり、本作のメインコンテンツたる女の子の描写に力を入れてくれているのは良いところだ。

 せっかくなので個人的な性癖から評価しておくと、一番興奮したのは間違いなくメイドリーちゃんのゴーレム回ですね。あれだけを突き詰めた設定が多分一番良い。キャラクター単位で分けると一番刺さるのがメイドリーちゃん、時点はクリムきゅん。……結局、一発勝負じゃなくてキャラクターってのは積み重ねですからね……いえ、決して「顔文字ネキの喘ぎ声が聞けるだけでたまんない」とか「富田美憂にこんな仕事させてる罪悪感だけでご飯3杯は軽い」とか思ってるわけじゃないですよ。えぇ。

 さぁ、この漫画の薄い本を出すのです(意味あるか?)

 

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「ポチッと発明 ピカちんキット」 ー→6

 おい、嘘だろ、お前、終わるのかよ……流石にこんだけ長い作品だとロスがキツい……。

 確認したら、放送開始が2018年の1月期。つまりまる2年以上のお付き合いになったわけだ。毎週毎週、だいたい適当に流し見するだけの作品だったが、そうして付き合い方の方がかえって依存性も高まるのかもしれない。来週からエイジに、ポチローに、そしてギバさんに会えなくなるという事実は如何とも受け止め難い。誰か助けて。なんで朝番組ってこうも喪失感が強いんだろう。

 本当にしょうもないアニメである。朝アニメに特有の「遠慮ない狂気」が見え隠れする時もあったが、それでも「ヘボット」みたいな爆発物ではなかったし、ピカちんキットの新作が出なくなってからは、そこまで刺激的な内容が多かったわけではない。特に後半戦のバッジシューター編になってからはだいぶ惰性で動いてる感があり、ピカちんロボの出番が減ってしまってからは微妙な印象の回も多かった。しかし、それでも毎週ピカちんワールドに触れ続けているという事実は大きかった。どうでもいいYoutuberとのコラボ企画でもなんでもいいので、とにかくピカちん博士の茶番が見られるだけでよかった。我々はもう、二度とジミー君の悪そうな笑みを見ることができないのである。なんてこった。

 喪失を嘆くことは思考の停止だ。ここは無事に2年もの放送に幕を下ろし、大団円を迎えたことを祝す方向に舵を切るしかなかろう。最終回ではたくさんのキャラが総出演してこれまで溜めに溜めたギバ君シナリオのクライマックスを迎えた。プロポンまで出てきたのに他のピカちんロボがあんまり出てこなかったのは納得いかねぇが……まぁ、ピカちんロボって全部呼ぼうとすると地味にものすげぇキャスト呼ばなきゃいけないからしょうがないか。とにかく最終回っぽい雰囲気をそこかしこで醸し出しながら、きちんとエイジの人生の伴侶に答えを出した。考えてみりゃ、「未来からきた少年の手で、メインヒロイン(と思しきキャラ)と主人公がくっつかないことが確定している世界線」ってすごい設定だよな。巡り巡って、最終的に真ヒロインとサポートキャラとラスボスのCVが全部寿美菜子っていうわけのわからない世界になってしまったわけだが、最初からギバさん派だった人間からしたら、2年がかりでようやくたどり着いたトゥルーエンドである。エイジもきちんとそのあたりの判断ができる男でよかったよ。

 この2年間でいろんなことがあった。エイジの中の人が産休とったのはもう随分前のことになるし、なぜか少しの間だけポチローが声変わりしたなんてこともあった。最終回を迎え、気づいたらギバさんの中の人がイギリスに留学したりもする。時代が流れ、ピラメキは次の世代へ受け継がれていくのである。また、新たな世代で次のピカちん作品が生まれることを願っております。

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「耐え子の日常」 ー→5

 書く意味が全く無い感想やな……。いや、でも、なんか、こう、嫌いじゃない……。

 日本全国でどれくらい視聴者がいたのかもよく分からないわずか2分のショートアニメ。いや、でもこの2分間で走り抜けてくれる感覚はまごうことなきショートアニメの生き様やで。ちなみに普段ならスルーしかねない枠をわざわざチェックしてた唯一にして最大の理由は、主人公の耐え子以外のキャストがなぜか響所属声優で埋め尽くされていたからです。愛美・紡木という、「響所属のヤベーやつ」2人の共演作品になってたからです(あととのぴーもいるよ)。そして、今作は耐え子以外は全員ヤベーやつというわかりやすい作品世界になっているので、ヤベーやつのヤベー演技が素直に楽しめるのです。前から言ってんねん、実は界隈で一番ヤベーやつは愛美だって。ナチュラルサイコパスを演じさせるとすごくハマるんだって。

 最終回で掟破りの愛美歌唱まで乱入してきたのは最高でした。こういうのが終わると、地味にロスがでかかったりするのが怖い。

 

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「織田シナモン信長」 6→6

 猫も好きだけど犬も好きぃ……。これにて謎のケモクール終了。半年間ずっとケモ要素に浸かりっぱなしだったが、一体なんだったんだろうな……。

 ギャグアニメなので好き嫌いははっきりするタイプのやつだろうけど、僕は大好きだったんですよ。どんどん癖になっていく芸風が悔しくすらある。いや、別にネタ回しが特別斬新だったり面白かったりするわけではないのだが、なんだろうね、適度なユルさの中にちょっとしたスパイスを混ぜたくらいのバランス感な。こんな設定の話なんだから戦国ネタをゴリゴリに詰め込んでくるし、ありきたりな武将いじりが出てくるんだろうな、と思ってたんだけど(まぁ、実際そういう要素も多いけど)、意外とニッチな戦国トリビアでネタを回してきたり、もう武将云々が関係なしにとにかく犬要素で愛嬌を振りまいたり。そして最近のアニメではお約束のBLネタ、オタクネタ。そういう欲張りなネタ回しが、1話に1個くらい刺されば儲けもんですよ。あとはほら、柴犬の愛らしさでなんとかしてくれるから。

 そして、何と言っても私に刺さりまくるのは中の人要素のフル活用。下手したら今期もっともベテランを贅沢に使った作品になってんじゃないかな。賢雄さんと玄田さんあたりは割とこういうネタにホイホイ出てくるイメージあるんだけど、古川さんとか中尾さんのやりたい放題は今の時代には本当に貴重。まさかご本人の描いた犬の落書きがあんなに堪能できるとは……(そこかよ)。挙句次回予告では毎回おっさん声優が顔出しで犬と触れ合ってくれるという誰得サービス。「犬と戯れる部屋着の玄田哲章」とか、もう絶対他で見られない絵面やぞ。古川さんも賢雄さんも、みんなして犬の前では等しく笑顔。良き哉。

 直司は業界一有名な犬で間違い無いんだろうな。

 

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「恋する小惑星」 6→5

 どっかで見た「すずはみゃー姉と松本の間にできた娘」っていうのがすごくしっくりきて笑ってしまった。確かにそんな雰囲気あるよな。気質が松本、声だけみゃー姉(何故か松本の声は先生の方に遺伝した)。

 軽い冗談から始めてみたが、改めて、きらら系作品の新しい時代を感じさせる作品である。テーマ設定が斜め上すぎるのでそこをどう料理するかに注目が集まりがちだが、それ以外の部分、「女の子の可愛いを見せるよ」という最大級の目的についても、従来通りの方法論を踏襲し、その上でテーマを料理するためにあれこれと考えてくれているのが分かる。頑張る女子高生の姿は永遠不滅の存在なのだ。

 そんなこと言っておきながら評点は削っているのだが、これはひとえに、なんだかもったいなかった気がしたため。何がもったいないって、どうにも話が性急すぎた感があるのだ。1クール12話という尺の中で何をするかは原作の区切りとの兼ね合いもあるのだろうが、せっかく興味深いテーマで、女子高生どうしの関係性も色々と掘り下げようがあったとは思うのだが、1クールで先輩の卒業に新入生の加入、そして最大のイベントであるきら星チャレンジまで、とにかく目まぐるしく情勢が動き、周りの人間関係も刻一刻と変化する。そうした状況下で、一気に溢れ出てきた新キャラの情報を把握するだけでも煩雑な部分が多く、期待していたほどの密度にまで掘り下げられなかった気がするのだ。

 おそらく理由としては「とにかくきら星チャレンジをゴールにしたい」という構成の兼ね合いだろう。確かに、ただでさえ地味なテーマの作品なのでなんとかしてクライマックス感を出すためには、特別なイベントで、特別な情景が必要になる。部室で望遠鏡を眺めてばかりではそれもかなわないため、沖縄旅行&研究発表というイベントがラストに来る構成になるのはごく自然なこと。そのためには、事前に1年以上の時間経過が必要になってしまうのだ。

 そうした事情は理解できるが、その結果として「もっと撮れ高がありそうな部分」が端折られてしまうのは残念至極。いや、原作でももしかしたらこれくらいのテンポで進んでいたのかもしれないけど、せっかく緩やかな時間が流れているアニメ空間なのだから、本当に何気ない地学部の日常で1話を使ってもらうとか、もう少し初期メンバーの関係性を描いた物語が見たかったところ。結果的には先輩の退場が早まり(いや、全然退場してなかったけど)、新入生や沖縄での友達など、ラストにかけていきなりキャラが増えてしまう結果となった。どうしても慌ててキャラを消化している印象になるので、「もったいない」と思ってしまうのはしょうがないだろう。

 ただまぁ、繰り返しになるけど、構成の問題でこうするしかなかったというのも理解できる。あれもこれもと全部欲しいものばかりをかき集めても作品は成り立たないわけで、何が一番描きたい部分なのかを取捨選択するのは当たり前のことである。今作はあくまで、単にイチャイチャする女子高生の日常を描きたかったのではなく、きちんと正式なイベントに参加して研究発表で結果を見せるみらたちの姿を見せたかった。そして、その目的は抜かりなく達成していたとは思うのである。動画工房による安定した作画によるきらら作品は、それだけでも見ていてホッとする存在なのは間違いないしね。

 なお、アイキャッチのたびにいちいち心がテーロスに旅立っていた模様(いらんオチ)。

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「ランウェイで笑って」 6→5

 評点は下げたが、決してネガティブな印象があるわけではない。普通に作られて、普通に原作の内容を全うしたアニメである。

 いくらかのビハインドがあったのは事実だろう。1つは、これまでのアニメの歴史において、なかなか「ファッション」というものにスポットが当たった作品がなかったこと。方法論として、どうしてもアニメ業界は「ファッションそのものを見せる」というノウハウに欠けるため、単なるキャラ作画だけでは処理しきれない部分は大きな負担になったはず。そしてもう1つは、深夜アニメを見る層は、根本的にファッションにそこまで興味がないということ。いや、後者は偏見でしかないのだが……多分、私みたいな人間が少なからずいるのは間違いない。そうした層に対し、「ファッション」というものをメインテーマとして魅力を叩きつけるには、過剰ともいえるくらいに大胆なアニメの仕掛けが必要になると思うのだ。今作は「原作のアニメ化」としては至極真面目な作品ではあるが、「ファッションのアニメ化」としてはもう一工夫欲しかったところだ。

 とはいえ、私は原作コミックは素直に楽しんで読むことができたのだから、「オタクがファッションに興味がないから面白いと感じない」は嘘なんだけどね。やっぱりそこは漫画とアニメという媒体の違いであろうか。漫画の場合、そもそもモノクロだし、絵の癖がダイレクトに出るので、ファッション部分については読者側もそこまで過度な期待をしているわけではない。むしろ話の運び方とか、コマの割り方とか、そういう部分でどれだけ見せるべき部分を際立たせられるかの勝負になる。少年漫画的な「バチバチのファッションバトル漫画」として、原作コミックは問題なく目的を達成していたのだ。

 転じてアニメの方はどうかというと、こちらも別に不足があったとは思わないのだが、やはり「せっかくアニメにしたのだから」という欲が出るのは仕方ないところ。そこまで作画クオリティが飛び抜けた作品ではなく、どっちかというと「プラスアルファを盛り込んで」というよりも「できる限り原作の魅力を取りこぼすことなく」という方に意識が回ったのだろう。原作で意図されていた「ファッション的見せ場」について、誠実な見せ方になっていたとは思うのだが、すぐに流れてしまうアニメの映像の場合、一連の流れの中でファッションの魅力を叩きつけるにはもう一つ何かが欲しかったのである。

 もちろん、だからと言って全てが「漫画以下の単なるフォロワー」だったかというとそうとも思わない。私が印象に残っているのは、服そのものではなく、千雪がランウェイでいかにして歩くか、どのように動くかを見せ場としたシーンである。体の小さな千雪は常にランウェイで「表現すること」を考えながら、必死に戦っているわけだが、彼女が柳田の服を預けられ、それに育人が手を加えて急場をしのぐシーン。そこでの千雪の頑張りは、身体の動かし方からきちんと伝わってくるものになっていたと思う。当たり前の話だが、そうして「動く」という部分を見せるならアニメだって有利な部分は多いのである。それがこのアニメではなかなか出てこなかったっていうだけの話なのだ。

 千雪の精神性は、実際にランウェイで輝いているシーンを見れば伝わってくる。そうなると、できればもっと見たかったのは育人の頑張りの方だったということになるか。いや、彼は彼で文句なしに主人公しているし、原作通りなのだから不満もないのだが……今後ますます降りかかってくる彼の災難は変わらず見どころであり続けるので、できることならこの続きも是非アニメ化してほしいものである。多方面からバシバシ叩かれてめげずに強くなっていく育人の素直な「少年漫画っぽい活躍」はこれからも展開されるのだし、千雪や心といったキャラの人生はこれからが本番である(個人的には千雪の親父さんの人生のキツさがもっと見たいところではある)。今のところ2期の報告はないのだが……流石にここで終わらせるのはもったいないよねぇ。

 

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SHOW BY ROCK!! ましゅまいれっしゅ!!」 6→7

 良き……。新たな時代と、過去の栄光が交わる場所、それがミディシティだ。

 思いの外どっぷり浸かってしまって、なんだか悔しさすらある。3年ものブランクが空き、前作の記憶も薄れたところにさらに新バンド導入ってのはなかなかハードルが高いと思ったのだが、むしろそのフレッシュさが売りとなり、新たなSB69の魅力を発信する作品になっていた。折良く(というか必然的に)アプリ配信もスタートし、常に身近にキャラクターたちの存在を感じられることも、今作のアットホームな雰囲気にはマッチしていた。無事に新作製作も決定し、二つの時代の集大成が見られるかと思うとそれだけで感無量。しょばふぇすやりながら、楽しみに待たせてもらおう。

 本作の良い点はいくつもあるが、やはり何と言っても新バンド・ましゅましゅの魅力が一番のセールスポイントになるだろう。元のアニメもプラズマジカの面々の愛嬌が一番の引っ張りどころで、2期に突入してぴゅるぴゅるスペースへ飛び出すなどのやりたい放題も人気を博したが、今回はダークモンスターの出現などもなく、本当に等身大の女の子たちの和気藹々としたバンド活動に焦点を絞った作劇。素っ頓狂なファンタジー要素は消えてしまったが、その分だけゆっくりと新バンドを観察することができる。そして毎回の感想でも触れていた通りに、ましゅましゅ4人の関係性が見ていて非常に楽しいのである。ほわんのあこぎなキャラ設定も他の3人のフォローと相まっていやらしくならずに本当にハートフルな主人公として立脚できていたし、全体をフォローするヒメコは前作でいうなら監督者としてのチュチュの要素に、主人公へのデレをみせるレトリーを足したような配置。レトリーほどの病気はなく、さりげない中にも着実な友情を見せる良き同居人である。そしてそんな脇で存分に時間を与えられ、デルミンとルフユの描写が捗ること捗ること。今作ナンバーワンキャラが誰かと言われたら死ぬほど悩むのだが、やっぱりましゅましゅ4人の総当たりだ。中の人的にはデルミン推しではあるのだが、ルフユがいなければデルミンの魅力も十全には発揮できないだろうし、それら全てがほわんに収束するような構図もある。まさに4人揃ってこそのルナティックバンドなのである。

 そうしてましゅましゅの物語が安定して進んでいく中で、バンドリなどの他のアイドル系作品との大きな差である「野郎を含む複数のバンドがそれぞれに個性を主張し合う」というごった煮的な旨味もきちんと発揮している。2代目のシンガンポジションについたどこゆびさんたちはクドすぎるキャラクターでましゅましゅに負けず劣らずのデビュー戦。こいつらが面白くなるのがこのSB69世界の良いところ。そしてまさかの先輩バンドとの共演(かつ狂宴)。まさか、ファンとしても旧作バンドの再登場でよりによってシンガンが選ばれるとは思ってもみなかっただろう……。ロム、あんたかっけぇよ……。

 結局最後までプラズマジカの姿は見えず、と思いきや、最後に匂わせで出てきたシアンさん。この2人、やっぱりどこか似てるのは間違い無いんだよな……対バンでぶつかった時にどんな化学反応を見せるものか。今から楽しみである。今回登場しなかった霧幻庵の面々も、新作では大暴れしてくれるものと期待したい。

 中の人の話を最後にするわけだが……やっぱりましゅましゅは4人全員良いからなぁ……まぁ、でもほわんの中の人、とのぴーにMVPを送っておこうか。こんなキャラなのに、中の人とのイメージがそこまでズレないってのは人徳ですよ。どうしても最近は響声優に甘くなってしまってるなぁ……。

 

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「歌舞伎町シャーロック」 5→5

 終わってみれば、存外悪くない作品だった気がする。設定でガンガン攻めたオリジナル作品の割にはあんまり記憶に残らなそうなのは残念ではあるが、2クールのオリジナルアニメとして、まとめるべきところはまとめている。こういう有象無象の作品が跋扈して収拾がつかなくなっていたのが、10年くらい前のアニメシーンなんだよな。

 正直、目が覚めるような面白さはない。新番チェックの時に危惧していた通りに、奇抜な設定で目を引く要素は多いのだが、それらが具体的に作品の魅力につながったかと言われると首を捻らざるを得ないし、設定「しただけ」で満足してしまっている部分があるのは事実だろう。奇人変人が出てくる「ミステリアニメ」としても特段高品質というわけでもなく、「まぁ、そうなればそうなるやろ」と「いや、そうはならんやろ」が半々くらいのイメージだろうか。細かいシナリオだけで見た時には、あまり見るべき点は無いと思われる。

 ただ、やはり2クールアニメの強みということだろうか、シリーズを通しての構成はそれなりに見やすく、収束性も悪くない。個人的に目を惹かれたのは切り裂きジャックの扱いで、彼が1クールの締め部分で一仕事してくれたおかげで、中だるみ無しでまっすぐにメインシナリオが引っ張れたのは大きい。なにせ放送開始直後からホームズの隣には「モリアーティ」という名前のキャラクターが出ているわけで、「お前、どう考えてもあかんキャラやんけ」というのは視聴者にとっては丸わかり(むしろそうでなかったら詐欺である)。そして切り裂きジャック事件の捜査が進むにつれ、「これ、どう考えてもモリアーティが犯人なんじゃ?」と思わせておいての一捻りである。そこで「あれ、意外な展開になったな」と思わせて、むしろモリアーティ編がそこからスタートする。あとは軸となるストーリーを追うだけで細かい部分はあまり気にならなくなり、さらに後半戦はきっちり1クール目で定着させた「突飛な」要素の回収に充てられているので納得しやすくもなっている。1クール目で「奇抜さだけのアニメだなぁ」と思って切ることさえしなければ、ちゃんと相応の見返りを用意してもらえるのである。

 ただ、そうは言ってもやっぱり準備段階というか、目くらまし的な装飾・虚飾の要素がうるさかったかな、という気もする。最後まで見て一番勿体無いと思ったのは、長屋の探偵の数だ。一応個々のキャラにスポットが当たる「お当番回」があったので無駄とまでは言わないが、おそらく1人2人少なくても充分シナリオは回せただろう。「個性派たちが集まる長屋」という設定を強調するために必要な人数ってことで6人が揃っていたのだろうが、結果的に目立たずに埋もれてしまうことになったので、そこを削った方がメインシナリオに力を入れやすかったんじゃ無いだろうか。最後に彼らが活躍した「モリアーティ救出作戦」の時の動きとか、なんだかとってつけたようで違和感のある展開になっていたのが気になった。全員に出番を与えようとすると、どうしてもちぐはぐになるのは否めなかったのだ。京極氏は流石に外せないけど、個人的には小林とかルーシーなんかはいなくても良かったんじゃ無いかと思う。あとからアイリーンも入ってくるからなぁ。

 まぁ、こうして「ここを直せばもっと良かったのでは?」という気持ちが湧くってことは、やはり悪くない作品だったということだ。最初は鼻について「なんでこれ、ホームズにする必要があったんだ?」と訝しんでいた部分も、ホームズの奇行が本家を上回るレベルで突き抜けてるのを見て愉快だったし、ワトソン・ホームズの友情譚として綺麗にまとまっていたので決して本家をないがしろにしていたということもない。レストレードやマイクロフトの扱いについては……まぁ、みんな平等にキャラ崩壊ってことで。そう考えると最後までブレなかったモリアーティが一番得してたキャラなのかなぁ。

 

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「空挺ドラゴンズ」 5→6

 良いおとぎ話じゃったな……。最終回の視聴後に不思議なくらいに充実した爽快感があって、これこそ1クールアニメの最終回じゃ、という満たされた気持ち。原作未完のコミック原作アニメはこれくらいスパッと綺麗な節目があると助かりますね。

 割と感想を書いていたことからもわかる通りに、素直に楽しめるアニメでございました。お話としては割とスタンダードな作りだったとは思うんだけど、「空飛ぶドラゴン狩りの船」っていう舞台を用意するだけで、それがなんとも新鮮なものに見えるのだから不思議なものだ。いや、「用意するだけ」っていっても、この「だけ」がとても大変なことなのだ。本作の見どころの1つにポリゴンピクチュアズによるCGベースの作劇があって、サイズ感を出すのが難しい「巨大な龍と、もっと巨大な船」というご大層なオブジェクトが重量感を失わず、それでいてすっきりと見やすく展開されている。色々と魅力はあるはずだが、大きくまとめると、この作画部分からの見せ方の妙が、本作最大の売りだったと言えるんじゃなかろうか。

 具体的な理由は分からないんだが、多分過去のポリゴンピクチュアズ作品の中でも、今作のデザインが一番好きだったと思う。特に表情の付け方がかなりこなれてきてたし、ミカの捕龍アクションに代表される人体の動きの部分も、技術力の向上でどんどんブラッシュアップされている。こういう技術って手数で目減りしないので、もしかしたら劇場版のゴジラ以上の仕上がりになっていたんじゃなかろうか。地上波作品で「劇場版以上」だったなら、そりゃお見事というに決まっている(まぁ、ゴジラが素晴らしい作画だったかと言われたら議論の余地はあるのだが)。具体的にどこがレベルアップしてんだろうなぁ。どっかで専門家が解説してくれれば面白いんだけどなぁ。なかなかこういう技術面での良し悪しって、アニメを議論する際に引き合いに出されないのよね。過去に「CG作画のすげぇところ」を専門家も交えて説明してくれたのって、「裏アニメ」の時のオレンジの技術解説くらいしか知らないや。

 さておき、単に「CGが綺麗」というだけではなく、ちゃんとそのデザインが活きるドラマ展開も見どころが多かったし、さらに貪欲に「グルメもの」の要素まで加えているので多方面に満足度が高い。正確にいうならそもそも原作ありきでこういうCG作劇になってんだから、「うまそうな食い物をCGで作るぞ」っていう順番でプロジェクトが進行してるわけだけど、そこに妥協せずに掘り下げてくれたのは嬉しかったね。「CGベースだから、ある程度食べ物描写は犠牲にするしかないかな」ってなりそうなところだけど、今作では原作の魅力であるすべての要素を取りこぼしていない。もちろん、その中には「キャラが生き生きしてて楽しい」も含まれてると思う。女の子がきちんと可愛いのよね。タキタはもちろんだけど、操舵のカペラも貫禄のヴァニーさんも、みんなそれぞれの魅力を少ないシーンで展開している。何も女ばかりじゃなく、普通の基準からすればイケメンでもなんでもねぇようなクルーの面々が、不思議と魅力的に見えるシーンが多いのだ。おっさん連中に血の通ったキャラクター性が感じられるのは、原作自体が持ってる魅力なのかね。

 とりあえず、一段落したところで原作コミックを読んでみようかな、という気にさせてくれる作品だ。あわよくばアニメ2期も期待したいところだけど、原作はどれくらいストックがあるのかなぁ。

 

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