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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「宝石商リチャード氏の謎鑑定」 5

 現代の日本語感だとさ、このタイトルって「謎を鑑定すること」じゃなくて「謎すぎる鑑定行為www」っていう読みが出てくるんだよな。何だその謎理論。

 ひじょーに渋い題材の、ひじょーに渋いアニメである。こうしたミステリ的題材を扱うアニメはちょいちょい登場するが、メインで殺人事件なんかを扱わない「日常の謎」の場合、アニメではどうしても空気になりがち。今作もそういうリスクははらみつつも、第一印象は決して悪くない、いや、むしろ良い方である。すごく身の丈にあった、すっきりしたデザインの作品だ。

 制作が朱夏ってのは若干の懸念材料ではあるが、1話目の映像部分に問題はなし。割と顎尖り気味のキャラデザで、オープニング映像を見てるといわゆる「男同士の強めの感情を描いた作品」(オブラート)なのかしら……ともちょっと不安になったが、少なくとも1話目を見た限りではそうしたテーマは(ゼロではないだろうが)そこまで中心的な要素ではなさそうだ。むしろ、プロフェッショナルのクールガイにちょいアツめの主人公が重なるバディものとしての味わいがよく出ていそう。あまり動画部分でのディティールにこだわるような作品でもなかろうし、せいぜい話の進行を邪魔しない程度に整った映像を維持してもらえば、あとは構成と演出で引っ張ることができるだろう。

 そうなれば、あとは本当に脚本部分が面白いかどうかだけが問題だ。1話目のお話は、綺麗に30分に収まる程度の「ちょっといい話」。そりゃま、多少御都合主義のきらいはあるが、別にそこに目くじら立てるようなものでもないし、一本の人情話として問題なく成立している。少なくとも京都どこそこのホームズのように設定そのものに突っ込み要素があるわけでもないし、「宝石というモチーフを中心に据えたドラマ」としてはかなり見やすい。あとは2話目以降、ここに宝石のうんちくや宝石商の技術のお話を少しずつ盛り込みつつ、プロフェッショナルな部分を個性として発揮してくれればいい。普段我々がさっぱり触れない「宝石」というテーマなので、使い方次第では色々と楽しいお話が見られそうである。

 ところで、自分の母親のことを名前呼びする家庭ってどうなんだろうな……まぁ、正義の場合はばあちゃんとの生活が長かったから、自然とそういう呼び方が馴染んだのかもしれんが。

 

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 あけましておめでとうございます。新年初たほいやは、あまり予想してないタイミングで発生しました。その前には「テンションがあがること」や「ご飯にあう食材」などの順位を決めるゲームを楽しんでいました(何だそれは)。結論は、みんな違って、みんなダメ。本年もよろしくお願いします。ちなみに、今年は(去年は)年間総括記事が書けなかったのですが、これは私生活がバタバタしすぎており、執筆しようかと想定していた時間が確保できなかったためです。こればかりは時期と巡り合わせなのでしょうがない。読みたい人間がいるなら、自分で書けばいいじゃない。

 

 


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○「インフィニット・デンドログラム」 5

 ん? デンドロビウムがなんだって?(難聴かつ乱視) 何だかどっかで見た要素をつぎはぎしたようなタイトルだし、どっかで見た要素をつぎはぎしたようなアニメである。

 確認したらこれもなろうなのかぁ。今期なろうアニメは異世界に転生せずにあくまでもゲームにログインしているだけってことになるな。知ってるよ、この世界では最初に防御力に極振りした後に毒竜を食えばチート能力が手に入るんでしょ? まさか、こんなに短期間で「初心者がひたすらポーション開けまくって回復しながら耐える」という展開が被るとは……なろうチームはもう少しアニメの放送タイミングとかで気ぃ遣ってくれないもんなんですかね。それとも、単に流行り廃りの問題で似たような方向性の作品が同時期に人気になって、同時期にアニメになるんですかね? よくわからん現象だ。ちなみに今作は「井澤詩織の猫キャラアニメ」というのも被ってたりするのだが、そこはまぁ、むしろ良い。しーたむは猫だ。

 ただ、なろう系だの被りだのとやいやい言っては見たが、不思議と今作の1話目にはあんまり抵抗はない。最初からゲームだと割り切ってるので余計なツッコミ要素はないし、その上で「AIだとわかっていても、なんだか寝覚めが悪い」っていう非常に曖昧かつ感情的な理由だけで、「どうせゲームじゃん」という批判を吹き飛ばしながら素直な主人公が行動している。一応「AIも進歩してるから自分で思考できるし、現実の存在と変わらんよ」という予防線も張っており、主人公たちが単なるゲームバカになりかねないところには注意も払っている。まぁ、AIが進歩しすぎて(しかも時間の流れが早い状態で)新たな世界を築いているのだとしたら、それって完全にアリシゼーションなわけだが。しょうがないよな。ナーブギア被ったら誰だってそういうことになるしな。ちょうどSAOが中休みしてる間にMMOアニメを2本同時に駆け抜けさせようって魂胆なのかしらねぇ。

 そんなわけで、特にゲーム要素とかは強く出さず、「よくわかってないファンタジー世界でクエストこなすよ」というだけのお話になった。まぁ、ステータス画面とかレベルの概念とかがあるので結局なろうはなろうなのだが……今後どういう方向で差別化を図っていくかが勝負でしょうね。1話目では悪感情は抱かなかったが、特に引っかかる部分もなくてそのままフェードアウトっていうのは充分あり得る話なのでね。掴める部分があるとするなら、主人公のチートの見せ方ってことになるんだろうが、結局女の子頼みの展開になってしまったので、その部分はがっかりではある。チートに理由がないのはしょうがないけど、こんな雑なゲームバランスでいきなり初心者が勝っちゃったら、他のプレイヤーが引退待った無しなのでは? まぁ、どこぞの盾娘も同じことが言えるのだが……あっちは「偶然強くなっちゃったー!」っていうのがわかるように書かれているからいいけど、こっちの主人公がやたら強い女の子兵器を手に入れたのは本当にラッキー以外の何物でもないからな……大丈夫かな……。

 書いてたらだんだん不安になってきたけど、ほら、監督が小林智樹っていうのはプラス要素だし。きっと大丈夫。大丈夫だと思う。大丈夫じゃないかな。まちょと覚悟はしておけ。

 

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○「ネコぱら」 5

 猫耳娘がメイド服でスイーツショップを経営しているとな? そこそこキュアマカロンの領域だな……。

 まだまだ押し寄せるケモな流れ。ほんと、何か大きな力が働いてるんじゃないかと思うくらいに一気に来てるんだよな。「猫耳娘なんてテンプレみたいなもんだろ」と思われるかもしれないが、じゃぁここ最近のアニメで「猫耳」を押し出した作品があったかって話で。しかも今作は「猫耳娘」じゃなくて「猫」なんだよ。なんなんだそのこだわりは。

 あまりにも潔く、中身よりも見た目で勝負を仕掛けてきた作品。きららアニメが変質を果たした現代、かつては脳死アニメの代名詞だった「美少女動物園」も、それほど脳死状態ではなくなった感がある。しかし、そんな現代アニメに息苦しさを感じたかのように、ここにきて全力で脳を殺しにくるアニメである。どこぞのうさぎの街の喫茶店同様、ここは猫の街のスイーツショップである。こころにゃんにゃんするかもしれない。しないかもしれない。

 はっきり言って、目立って見るべき点はない。どこまでいっても本当に単なる「猫耳娘」だし、「猫の原点に近づくかのような描写」がもっとあるのかと思ったら、別にそうでもない。せいぜい喧嘩シーンを見て「これ、アフレコ現場楽しそうだな……」って思う程度だ。せっかく微妙なところで「猫の生態はこうだから」みたいなネタ振りしてんだから、せめて喧嘩シーンはネコキックの応酬くらいしてほしかった。なんで取っ組み合いでマウントとってんねん。そんな猫おらんやろ。他にも都合のいいところ(?)では猫になり、それ以外は女の子になり、BEASTARSの爪の垢を煎じて飲ませたいが、飲ませてあんな作品になったらそれはそれで困る。多分正しいツッコミは「5分枠でやれよ」だと思う。

 ただ、そうして「何もないなー」といっそ晴れがましい気分で見ていたら、最後の最後でちょっとストーリーが動き出した。一応、前に進む部分もあるみたいだ。そうしてみれば、実はこの導入の1話目は案外悪くない。何しろあれだけ大量の猫が出てきたのに、特にキャラの多さを苦に感じることもなかったからだ。最初から大量の猫を出すにしても、一度2チームに分けて「メインとそれ以外」がきっちりわかるようにしているのでストレスにならなかったのだろう。このあたりの「中身がなさそうなものでも可愛ければ何とかできる」っていうのは山本靖貴監督の本領発揮ポイントなのかもしれない(イカよりは描きやすいだろうよ)。まぁ、この調子で視聴のモチベーションが1クール保つのかと言われれば甚だ疑問ではあるが、せっかく番組後に実写猫コーナーまでいれてくれてるのだから、せいぜい猫好きが満足できる作品になることを祈ろうではないか。個人的な希望として、どのキャラよりもずっと本人の方が猫っぽい井澤詩織に実写パート参戦させてください。猫耳メイド姿で。

 それにしてもポン酢売ってる店遠いな!!!!(突然思い出したのでつっこむ)

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○「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」 4

 まず気になったのがキャストロールでモブとかモンスターを全部担当している「松井暁波」という名前だったので試しに検索したら、何とあの鷹森淑乃の娘さんだってよ……。それが今作を見て一番驚いた話です。二世声優、着実に版図を広げている……。

 さておき、多分観た人みんなが「デバックせーよ」と突っ込まずにはいられなかったであろう作品。私もそうだった。ちなみに私の場合、漫画で読んだ時にそうだった。つまりこいつも「慎重勇者」同様に原作既読である。ただし1巻だけ。うん、すまない、いつもの漫画喫茶なんだ。そういうもんやねん、私の行動パターンってのは。今作は幸い「ダーウィンズゲーム」と違って読んだことははっきり覚えており(割と最近だからな)、漫画で読んだ感想とアニメ1話の感想はほぼ一緒。「デバックせーや」である。違う部分と言ったら「わぁい、楓役の楓ちゃんの声だー」って思える部分くらいだろうか。同名キャラやるときの声優さんってどんな気持ちなんでしょうね。まぁ、逆に自分と同じ名前のキャラの相手役だったときの方が変な感じになりそうだけども(たまに見る図だ)。とにかく、誰もが思った通りに「どないやねんこのゲーム」ということばかりで頭がいっぱいになり、そこから情報は進まない。

 ただ、これはこれでおっそろしく潔い設定ともいえる。チートをチートらしくして、なおかつ嫌味にしないための手段として、今作は「本人に悪意も害意も功名心もないから、強くなっててもピンとこないし、周りの人間が別に不幸にならない」というデザインを取っている。異世界転生でもないし、命がけのデスゲームでもない。本当に単にネトゲに潜ってチートできゃっきゃしているだけのお話。それが面白いのかと言われたら至極微妙ではあるのだが、角が立たないのも事実である。角が立つとしたらそれは主人公への文句ではない。「デバックせーや」しかないのである。

 いわゆるラッキーマン的展開で、やることなすことがたまたま全部うまいこと働いちゃったもんだからゲームの制作側の意図を突き抜けたチート能力を手に入れてしまうという設定自体は別に不満はない。万に一つくらいはそういう可能性が無いとも言い切れないし、別に嘘だったとしても「そういう話」なのだからしょうがない。あとはそうして手に入れたチートを使って、この後どんなドラマが広がっていくかというのが問題である。だって、普通に考えてエンドレスチートが面白くなるはずもない。それこそ「慎重勇者」で持ち出したような、「全体でどんな物語を作れるか」っていう話。そして、今作は多分そのゴールは特に見据えていない。まぁなぁ、女子高生がネトゲやってるだけの話にドラマもクソもねぇよなぁ。

 ちなみに今作は大沼さんが監督で製作がSILVER LINKといういつものチーム。なんかもう、こういう仕事ばっかり回ってくるようになってしまったな? ここはもう、開き直ってそういう道を極めるしかないのだが……1話目はただひたすら主人公が自己満足プレイを繰り返すだけの展開なので山もなければオチもなくてなぁ……周りで見てるプレイヤーのチャット部分なんかはアイキャッチとかで一気に飛ばす処理にしたようで、そういう端折り方や見せ場の強調の仕方が今後吉と出るか凶と出るか。奇しくも、似たようなチートにがっつりシリアスドラマも組み込んだ前クールの「平均値」とは好対照をなしそうなので、大沼VS太田という監督作品対決がどんな結果になるかは見ものである。

 

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「慎重勇者〜この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる〜」 5→6

 ふむ、凄まじい。何が凄まじいかって、冷静に考えて、これまでこうしたなろう系アニメ(厳密にはなろうではないが)で「あぁ、終わったな」と思えた作品がもしかしたら1つも存在しなかったんじゃないかということに気づいたことだ。まぁ、人気作からアニメ化していくのだから未完結なことが多いのは当然だが、今作も未完結であったにも関わらず、一応はアニメシリーズの「終わり」を見せた。そのことに無駄に感心してしまったことで、何となく読後感は良い。

 いうてしまえば凄まじく「辻褄を合わせた」作品。勝手な推測だが、作者も書き始めた時にはこんな展開になるとは思っていなかっただろう。「とにかく超慎重な主人公ってのはどうだろう?」という思いつきから始まっただけの作品なのだと思う。それが証拠に最後まで見てたくさんの部分で丸め込まれたが、やっぱり冷静に考えて「神界」というシステムには釈然としない部分が多く、そのあたりの理屈付けについては「お約束要素だから」で逃げいている部分がある。

 ただ、そうしてアラがあるのは認めつつも、プロットを進める中で妥協をしていなかったことも事実だと思うのだ。「チートすぎる勇者」を主人公にした話が面白くなるわけがないのは先達たちが証明済みなのだが、それを回避するために「チートにはチート」というありえないくらいのインフレバトルをぶつけ、勇者はカンスト、その上の次元の勝負という展開。あとは「ステータス以上の何があるのか」をとにかく跡付けでどんどん重ねていき、概念レベルでわけのわからないものをひたすらに生み出し続ける。形は違えどグレンラガンみたいなお話である。その過程にはちゃんと主人公の創意と努力があることが確認できるし、「神」が存在している意味が出てくる。まぁ、どこまでを「神」に許された権限かを慎重に定義していかないと、あっという間に世界が破綻してしまうわけだが。

 そうして収拾がつかなくなる前に、全てをひっくり返すためのギミックに「転生」というネタを思いつき、これで全ての説明をつけてやろうってんであらゆる要素の紐付けを行ったら、たまたま1クールアニメとしてすごく座りがよくなった。いわばちょっとした偶然の産物である。ただ、そうして「成立させよう」という意識が働き続けているというのは非常に大事なところで、ライブ感最優先で行き当たりばったりのなろう系はいつしか全体像が見えなくなるものだが、本作はきちんとスタートとゴールが見えている。何とか広げた風呂敷の口を結ぼうと常に解決策を探している。そのことが何となく感じられたことで、この手のアニメとしては充分満足できるものになった。

 これに加えて、無茶なプロットを彩るガジェットの数々がいい具合にアブソーバーになっている。特にアニメの場合はリスタルテ+へちょ絵作画という掛け算が良い刺激を生み出しており、多少設定面が気になったとしても、とりあえずは「駄女神アニメ」としてみることができる。当初は「どうせアクアのパクリでしょ?」と思っていたものが、ちゃんと勇者との関係性においてがっつりオリジナリティを発揮するようになったし(匂いとか)、最後の最後ではどんでん返しの中心に女神を据えることで物語が完成し、本当に「女神中心の」作劇が収まるところに収まった。まぁ、その分お連れの2人が完全に空気だったり、やっぱり無駄な部分はあるのだが、試行錯誤の末のゴールとしては上々の結果だったのではなかろうか。

 あとはまぁ、キャラの要素でどこまで細かく楽しませてくれるかって部分ですわね。最終回できちんと神界のあれこれをまとめてくれてたのは良かったわね。リスタルテ目線がデフォルトになる作品なので、やっぱり神界でのコミュニケーションが一番自然に見えるんだ。アデネラ様可愛い。あ、でも地上パートでもゆみり姫は可愛かった。なぜか彼女が出てくると「これどう見てもてーきゅうだ……」ってなってたのは何故なんだろう。単に青髪のポニテだからかな。

 

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来週はフルスポイラ後にお会いしましょう。
 
 
障害の幻霊 Eidolon of Obstruction (1)(W) R
エンチャント クリーチャー・スピリット
2/1 先制攻撃
対戦相手のコントロールするPWの忠誠能力は、起動するためのコストが(1)多くなる。
 新たなヘイトベアのお友達だ! ヘイトベアと言いつつ、最近は2マナくらいならなんでもいいので熊ステータスなんて守ってないことも多いが、こちらはヘイトベアの代表的成功例である「スレイベンの守護者、サリア」と同じステータスをもらってきた。戦力としてもそこそこ機能するし、ヘイト能力は当然刺さるところにはよく刺さる。PWが誕生して早10年以上が経つが、こんな形で彼らの活動を邪魔するカードが出てくるのは史上初。まだまだカードのデザインってのは残っているものだ。これまで当たり前のように使ってきた能力にありえない邪魔が入るので起動する側は四苦八苦。たかが1マナだがされど1マナだ。しかもサリアと違って複数枚展開することも可能なので、本当にPWに頼りきりのデッキはかなり抑制されるだろう。まぁ、「PWだらけのデッキ」って、大抵はクリーチャー対策もてんこ盛りになってるわけだが……。
 
 
エルズペス、死に打ち勝つ Elspeth Conquers Death (3)(W)(W) R
エンチャント・英雄譚
 - 対象の、対戦相手のコントロールする点数で見たマナコストが3以上であるパーマネントを追放する。
 - 次のあなたのターンまで、対戦相手の唱えるクリーチャーでない呪文は、そのコストが(2)多くなる。
 - 対象の、あなたの墓地にあるクリーチャーかPWカードを戦場に戻す。その上に+1/+1カウンターか忠誠カウンターを1つ置く。
 なんやこのサザエさんのサブタイトルみたいなカード名は……。まぁ、あくまで「物語」なのだからそれでもおかしくないが……もうちょい気の利いた書名をつけてあげればいいのに。とにかく今回のメインストーリーと言えるであろう、死の国からエルズペスさんが帰ってきた様子を描いたものらしい。画面下にエレボスが描かれている理由は何となくわかるけど、アショクさんは何したんやろな。さておき、エルズペスがどうやって地上に舞い戻ってきたかをなんとなく想像できる効果。まずは怪物退治だ。コスト3以上というかなり幅広い範囲で対応できるし、これ自体が5マナなことを考えれば、その時点で対象がないってことはほぼ無いだろう。単体除去として使ったってそこまで悪い効果ではない。そして2章はきっと誰かの何かを邪魔したのだろう(すげぇ漠然としてるな)。自ターンにはカウンターされにくくなるし、返す相手のターンにもかなり動きは取りにくくなりそう。つなぎの2章を待たずにさっさと3章を読ませろ、とは思うがこれだけの効果で場に残るならわがまま言うもんでもない。そしていよいよ3章でペスの復活である。しかも前よりちょっと強い状態になって。めでたしめでたし。ちなみに3章の効果は、このテキストだとクリーチャーに忠誠度カウンターを置いたりPWに+1/+1カウンターを置くこともできる。まぁ、ほとんど意味がないだろうから素直なカウンターを選んだ方がいいとは思うけど。クリーチャー化できるPWがいるときはちょっと意味があるかも。

 


 
イロアスの寵児 Fovored of Iroas (2)(W) U
クリーチャー・人間、兵士
2/2
星座 - 〜はターン終了時まで二段攻撃を得る。
 まぁ、ありがちな星座クリーチャー。3マナ2/2で潜在的二段攻撃だけでアンコモンってのはややお高い感もあるが、それだけパワーの高い二段攻撃ってのが警戒される存在だってことだ。1/1の「剣術の名手」ですら、2ターン目に出た時のプレッシャーがかなりのものだったわけで、3マナ2/2なら脅威の度合いもさらに増す。まぁ、レアなら素で二段攻撃になるのだが(「威名の英雄」)……この環境なら獲得条件は比較的ゆるい。何か回避能力を与えるオーラがあればこいつにつけることで手軽に特大ダメージを狙うことも可能だろう。こういうのが多いと、瞬速持ちの「お告げ」サイクルあたりの価値はさらに高まるな。
 
 
ヘリオッドの介入 Heliod’s Intervention (X)(W)(W) R
インスタント
次のうちから1つを選ぶ。
「X個の対象の、アーティファクトやエンチャントを破壊する」
「対象のプレイヤーは、Xの2倍の値のライフを得る」
 介入サイクルのヘリオッドバージョン。もしかしたらここにラスゴが来るんじゃないかとちょっと期待してたが、微妙にねじれの位置のカードがやってきた。何しろラスゴどころじゃなく、一方的な虐殺も可能といえば可能なのだ。ただし、エンチャントとアーティファクト限定で。まぁ、この環境のリミテッドならかなり簡単にアドが稼げる畜生呪文なのは間違いないだろうが、構築でどれくらいニーズがあるものか。一気にテーロスデッキが蔓延するようならばエンチャント対策としては悪くないのだろうが……本当に環境次第としか言いようがない。もっと広いカードプールを持つ下の環境ならより使いやすいように見えるが、その場合、大体は「すべてのエンチャントを破壊する」っていう呪文があるのでこれにニーズはない。そしてここまで下のモードの話は特にしていないのはお察しである。「アケノヒカリの注入」よりも効率悪いしなぁ。あ、でもイラストはめっちゃ迫力ある。どんな雑魚相手にも全力でドーンするヘリカス乙。

 


 
(ヘリオッドの罰)Heliod’s Punishment (1)(W) U
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
〜はtaskカウンターが4つ置かれた状態で戦場に出る。
エンチャントされたクリーチャーでは攻撃もブロックもできない。それは全ての能力を失い、「(T):〜の上からtaskカウンターを1つ取り除く。その後、その上にtaskカウンターが置かれていないなら、〜を破壊する」を持つ。
 ヘリオッドさんに「廊下に立っとれ!」って怒られる除去オーラ。ただ、普段は苛烈なヘリオッドさんに似合わず、何故か時間制限が設けられており、ちゃんと服役したら後から釈放される謎ルールが採用されている。その分、2マナで「拘引」+αと強めには設定されているが、正直「拘引」と「平和な心」の差ってそこまで大きなもんじゃない。2マナだということを考えても、この制限は余計なお世話だろう。まー、これをクリアするまでの4ターンってのはかなり長い時間ではあるのだが……いっそエンチャント戻し系のカードを駆使して何度も何度も罰を押し付けるのがいいかもしれん。

 


 
ヘリオッドの巡礼者/Heliod’s Pilgrim(M15)」 C
 まぁ、そうなるやろ、という再録。こちらのカードは初代テーロスで作られたカードではなく、そのあとにいろんな次元の様子をつまみ食いしたM15で作られたカードである、効果もそれっぽくてわかりやすく、当時の基本セット環境で狙いすましたデッキを作るときには活躍したり、そうでもなかったり。この度、無事に純正エンチャント環境であるテーロスへと里帰り。新規イラストに書き直されて、改めてリミテッドでの活躍を誓う。そこまでステータスはすぐれないが、ピンキリのピンの方のオーラがあるデッキなら価値は上がる。まずはオーラの方を回収してからのピックで間に合うんじゃなかろうか。

 


 
群れの英雄 Hero of the Pride (1)(W) C
クリーチャー・猫、兵士
2/2
英雄的 - あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+0の修正を受ける。
 このセットの白クマと言っていいだろうか。2/2にちょっとしたボーナスがつくのが白と緑のお約束だが、今回は英雄的による全体増強という中盤以降にも使えそうな能力が手に入ったのは悪くない。英雄的をフィーチャーしているのは赤白のウィニーデッキであり、赤にはサテュロストークンを出すカードなんかも豊富なので全軍のパワー増強はしっかり戦術に組み込めるだろうし、なによりこいつ自身がウィニーのパーツとしてハマってるのは偉い。まー、環境がこういうカードを肯定してくれるかどうかは分からんけど。「ギャレンブリグの従者」みたいに「悪くないはずなんだけど、特色が活かしにくい……」ってならないことを祈る。
 
 
ラゴンナ団の語り部 Lagonna-Band Storyteller (3)(W) U
クリーチャー・ケンタウルス、アドバイザー
3/4
〜が戦場に出た時、対象の、あなたの墓地にあるエンチャント・カードをライブラリのトップに置いても良い。そうしたなら、あなたはそれの点数で見たナマコストに等しい値のライフを得る。
 微妙にアドではないけどアドっぽいそぶりだけ見せるケンタウルス。これで「全知」をトップに戻せばそれだけで10ライフゲインだか、その後何をするかは誰にもわからない。この環境ならばある程度は能動的に墓地を肥やすことが可能で、その際に「あのカード欲しかったのに落ちちゃった!」と言うことも多い。そんなときにこいつがいればエンチャントだけはリカバリーが可能。そのついでに幾らかのライフもくれるし、ステータスも最低限なので損はしないカード。まぁ、地味だけど。この環境は相手もライブラリを削れるので、せっかく積んだカードがすぐに墓地に戻される可能性もそれなり。因果は巡る。
 
 
(空の粉砕)Shatter the Sky (2)(W)(W) R
ソーサリー
パワー4以上のクリーチャーをコントロールしている各プレイヤーはカードを1枚引く。その後、全てのクリーチャーを破壊する。
 こっちがこのセットのラスゴでしたね。初代ラスゴと完全に同じコストで提供され、そのテキストには紛れもなく「すべてのクリーチャーを破壊する」と書いてある。では、今と昔の違いは何かと言うと……何故か獰猛条件を満たしたプレイヤーだけプレゼントがもらえる。正直、何を意図したデザインなのかはよくわからんのだが……せめて自分だけのボーナスにならなかったもんですかね? それだと強すぎる? 可能性としては「お互い引く」「自分だけ引く」「相手だけ引く」の3種類があるわけだが、ラスゴが欲しいデッキ=クリーチャーが少ないデッキな訳で、そのままじゃ相手が引く可能性の方が高い。もちろん、これ用にチューンナップしたデッキなら事前に該当クリーチャーを出せるように構えておけばいいわけだが、それでも相手のドローを妨げることはできない。うーむ、得なんだろうか……。まぁ、ラスゴだからね。1枚2枚程度のアド差を気にしたらダメよ。引かれるより多くのクリーチャーを薙ぎ払えば誤差の範囲だろ(Magicに勝てない人の考え方っぽい)。
 
 
勝利への躍進 Triumphant Surge (3)(W) C
インスタント
対象のパワー4以上のクリーチャーを破壊する。あなたは3点のライフを得る。
 白にはおなじみの「復仇」系除去の最新作。そこそこ重いが、そこは3ライフで我慢してくれ、というのがコモンなりの精一杯の譲歩らしい。「公判への移送」が3マナでかつ追放だったことを考えるとだいぶ物足りない気もするが……まぁ、こっちはインスタントだし。脱出後にサイズが大きくなってくるクリーチャーも割と多いので、そういう奴をさっさと送り返して相手をもやもやさせよう。ちなみにこのカード、「注目のストーリー」に選定されている。ペスさんが「影槍」を使ってバケモンをぶっ殺している図だが、これが脱出の際のバトルってことなんでしょうかね。ちなみにこの「影槍」はエルズペスの悪夢の中から具現化したもので、元はヘリオッドの象徴たる太陽の槍クルソー。解説によると、ペスさんは「あたいのが本物であのおっさんの槍こそがフェイクさ!」と言っているとかなんとか。どうしたエルズペス。いや、ヘリオッド嫌いなのはわかるけども。

 


 
タッサの介入 Thassa’s Intervention (X)(U)(U) R
インスタント
次のうちから1つを選ぶ。
「あなたのライブラリを上からX枚見る。その中から、最大2枚のカードをあなたの手札に加え、残りを無作為にライブラリの下に置く」
「対象の呪文を、そのコントローラーが(X)の2倍を支払わない限り打ち消す」
 「介入」サイクルの青。タッサさんが担当するのはインスタントでのドローとカウンターという、青ユーザーが永遠に抱えてエンドを宣言し続けたくなる2択である。こいつぁありがたいと飛びつきたいところだが、当然選択肢がある呪文なのである程度個々の効果は制限されている。まずはカウンターの方、「3マナ払うと2マナ要求」からスタートするのであまり効率はよくない。というかX呪文の旨味である「Xが増えればどんどん強くなる」の要素がなく、大抵の場合はX=3以上は要求されないだろう。4マナ、5マナで使って確定カウンターになるなら、すごく普通の呪文。そしてアドエンジンとしての上の能力は、X=7になってようやく「抽象からの抽出」に並ぶ。「Xにマナが使い放題ならファイアーズに入れれば!」って一瞬思ったけど、この呪文が「抽出」より強くなるタイミングは無いな。もちろんインスタントとソーサリーという違いがあるし、何よりもこの2つのモードが選べることが最大の強さなのだから、個々の効果だけを見てガッカリするのはお門違い。大体の場合は4マナで構えて単なる2ドローの「霊感」とカウンターの両天秤で抱え、相手が何もしなかったときにはさっさと次のカードに交換してしまうのが良いだろう。「カウンターもドローも」とデッキに詰め込むとすぐにスロットが埋まってしまうが、1枚で2役のカードあればある程度はスロットに融通が効くようになる。あとはどれくらいのバランスで採用するかを考えるだけ。こういうバランスを確かめるのが、コントロールデッキの一番楽しい部分なのかもしれない。
 
 
タッサの神託者 Thassa’s Oracle (U)(U) R
クリーチャー・マーフォーク、ウィザード
1/3
〜が戦場に出た時、あなたのライブラリを上からX枚見る。Xは、あなたの青への信心である。その中から最大1枚までのカードをライブラリのトップにおいても良い。残りをライブラリの下に無作為に置く。Xの値があなたのライブラリの枚数以上であるなら、あなたはゲームに勝利する。
 斜め上から飛び出した勝利条件カード。おそらく初見でこのカードのテキストを読み、最後に至るまでまさかこいつが勝利条件をもたらすなんて思った人間はないだろう。それくらい突飛なところから突然投げつけられる勝利である。勝利条件の筋としては「研究室の偏執狂」の延長線上。あちらはライブラリが完全消滅すれば勝利だが、こちらは信心分だけ近道ができる。ただし常在型の能力ではないので、出した時のチェックに成功しなければあとはバニラだ。現在も「偏執狂」の生まれ変わった姿であるジェイスさんが必死に自分のライブラリを削ったりしているので、その辺のデッキに入れておくと勝利が数ターン早まることもあるかもしれない。御誂え向きにジェイスがトリプルシンボルなので2枚が組み合わさるだけでも5枚分はショートカットできる。まぁ、多分本気でそういう勝ちを目指すデッキからすると誤差みたいなもんだが……それでも、ジェイスだけを勝ち筋にするよりも保険がわりに第2第3の勝ちの目があるのは案外安心かも。そして、勝ちが確定していないときでも最低限「前兆語り」くらいの活躍ができるというのも注目ポイント。厳密にはトップに残せるのが1枚なので占術2より都合が悪いこともあるが、信心次第で掘削が深くなるので中盤以降での精度は上がっていく。これでキーパーツを探しながらライブラリの奥を目指すデッキは意外に面白い選択肢かもしれない。さぁ、デッキを作ってみよう。っていうか、作ってみるわ。
 
 
苦悶の悔恨 Agonizing Remorse (1)(B) U
ソーサリー
対象の対戦相手は手札を公開する。あなたはその中から土地でないカードを1枚選ぶか、そのプレイヤーの墓地のカードを1枚選ぶ。そのカードを追放する。あなたは1点のライフを失う。
 ちょっと何言ってるかわからない手札破壊。2マナで、土地以外が潰せる。しかも墓地追放モードまで搭載している。現在この2マナのスロットで君臨し続けているのが「思考消去」だが、今後はほぼ同じムーブを青無しで実現可能になった。もちろん諜報が抜けた部分と1ライフを失う部分は弱体化しているかもしれないが、墓地追放モードはそれを補うだけのポテンシャルがある。手札破壊の最大の難点に「相手の手札が無くなった後半で腐る」というのがあるが、このカードなら最低でも墓地のお掃除ができるのである。それが2マナのシングルシンボル? ダメじゃね? 俺、2ターン目に思考消去打たれるのが一番嫌いで、それだけで投了したくなるんだけど……投了ボタンの活躍が増えそうだ……。マジでこれ強いって。ちなみに手札からは土地を落とせないが、墓地の土地を追放するのは可能である。ちょい注意。

 


 
エルズペスの悪夢 Elspeth’s Nightmare (2)(B) U
エンチャント・英雄譚
 - 対象の、対戦相手のコントロールするパワー2以下のクリーチャーを破壊する。
 - 対象の対戦相手は手札を公開する。あなたはそこ中からクリーチャーでも土地でもないカードを1枚選ぶ。そのプレイヤーはそのカードを捨てる。
 - 対象の対戦相手の墓地を追放する。
 エルズペスさんのトラウマを描いた英雄譚。彼女はどこの次元で生まれたのかは未だはっきりしていないのだが、1つわかっているのは、そこが「ファイレクシアによって無茶苦茶にされた」ということである。幼い日にそんな次元で襲われたことでPWとして覚醒したペスはその後故郷に戻ったことは無いという。彼女にとってファイレクシアの化け物は人生を変えた最大の悪夢であり、「ミラディンの傷跡」の時に必死に戦っていたのもそうした理由があるためだ。そして、その時に襲ってきた「ファイレクシアの抹消者」はいまだに彼女の中では最大級の悪夢として息づいているというわけだ。そんな彼女のトラウマは、「クリーチャー破壊」「手札破壊」「墓地掃除」という黒い3点セットで表現されている。それぞれの効果は大したことないのだが、1枚のカードで3つ重なるならそれなりという、アンコ英雄譚に共通するデザイン。まぁ、基本的には1章の除去でクリーチャーを殺したい時に単体除去として使って、あとの2章はおまけとして適当に経過してくれればそれで充分だろう。「クリーチャー殺す→手札減らす」までの流れは「最古再誕」と同じだし、充分強い。ちなみに3章の内容が「ファイレクシア教典」とだいたい一緒っていうのは……狙ってデザインしてるんやろなぁ。

 

 


Hateful Eidolon (B) U
エンチャント クリーチャー・スピリット
1/2 絆魂
エンチャントされたクリーチャーが死亡するたび、それにつけられたあなたのコントロールするオーラ1つにつき,カードを1枚引く。
 あんまりカード名と効果が噛み合ってない感があるシステムクリーチャー。まぁ、確かに相手からしたらムカつく存在なのかもしれんが。ステータスは最低限のように見えるが、実は1マナ1/2絆魂は案外悪くない。相手が1ターン目に1/1を展開した場合にも殴れて、ライフ差を広げることができるからだ。そしてそんな最低限のボディには、オーラ頑張れの文字が刻まれている。今回はこうしてオーラという「リスクの高い」カード領域をなんとかプラスに転じようというカードが何枚か登場しており、統率者を中心とした様々な環境でのエンチャントデッキの強化を促進している。こちらのクリーチャーも、場にいるだけでオーラのデメリットが大きく低減され、さらに墓地から戻す手段などを併用して手軽にアドが狙えるようにもなっている。リミテッドではそこまで狙いすましたデッキを組むのは難しいかもしれないが、1枚でも2枚でも引けるチャンスがあるなら元は取れている。あとは、このか細いボディでどれだけ戦場を生きながらえるかだな。

 


 
悪夢の番人 Nightmare Shepherd (2)(B)(B) R
エンチャント クリーチャー・デーモン
4/4 飛行
あなたのコントロールする他のトークンでないクリーチャーが死亡するたび、それを追放しても良い。そうしたなら、1/1で本来のタイプに加えてナイトメアであることを除き、そのクリーチャーのコピーであるトークンを1体生成する。
 面白能力を持つ小粋なデーモン。4マナ4/4とサイズは常識をわきまえているが、自軍クリーチャーが死んでもトークンの形で蘇るという悪魔とは思えない心温まるサポートを施してくれる。そして、このトークンのサイズは1/1だ。似たような現象は「魂分離機」でも発生していたが、こういうカードを通して、「クリーチャーってのはサイズだけじゃないんだな……」ということ学ぶことができる。手っ取り早いのは元から1/1のクリーチャーをたくさん用意して「死んでも変わりませんが?」とドヤ顔することだが、それ以外にも187能力がメインのクリーチャーなら単にセカンドステージが味わえるだけだし、接死持ちなんかも手頃なお友達だ。エンチャントクリーチャーを殺せば星座誘発だってお手軽に実現できる。唯一の悩みは、カード本体を追放してしまうために「もしかしたら別な機会に墓地から戻せるかも……」という可能性がある場合にどっちがいいかが悩ましい点と、脱出用の燃料が減ってしまう点。いらんクリーチャーは無駄に蘇らせず、墓地に寝かせておく方がいい場合もあるな。あ、ちなみにナイトメアになるので「狂気を操る者チェイナー」とはシナジー。いや、チェイナーの能力使えよ。
 
 

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○「プランダラ」 4

 なんだろ、このよく分からない「刺さらなさ」は……見れば見るほどにどんどん冷めていくような不思議な感覚はあまり感じたことのないものだ。自分でも言語化しにくいので点数は最低限のものにしておくが、第一印象はかなり難ありです。

 あの「そらのおとしもの」の作者の作品。クレジットでそれを確認して「おっ、懐かしいな」と思い、キャラ絵を見て「確かに面影あるな」と認識。さらに監督に神戸洋行の名前を確認してこちらも「おっ、懐かしいな」となり、なんだか良さそうな要素が多いんじゃないかと期待した。そして、その期待の落とし所が見つからない。この作品は……ここから面白くなるんだろうか? 自分でも何が刺さらないのかは判然としていないが、個性を発揮するための設定がいちいち釈然としない。数字の設定と世界観がかみ合っているように見えない。第1話なのだから何も分からないのは当然のことで、今期だって「ID」のようにさっぱり分からないけどあまり気にせず見られるアニメもあるというのに、今作の場合、「説明すればするほど分からなくなる」という奇妙な現象が起こっている。まぁ、その説明すらも作中のキャラがしゃべっているわけで、もしかしたらどこかに大きな嘘が混ざっており、それが齟齬を生じさせている(つまり意図的に作者が作り出している違和感である)可能性はあるのだが……どうかなぁ……。

 手っ取り早く例を挙げるなら、最初にヒロインがカウントのことを説明されるくだりに強烈な違和感があった。酒場の主人から数字の話が出た時に「カウント?」みたいな反応をして「あんたそんなことも知らないのかい?!」と驚かれていたのに、話が進んで「あんたは何をカウントしているんだい?」と聞かれた時にはすらっと「歩数だと聞きました」と答えが出てくる。他にも数字の大小関係を知らないとか、肝心の尋ね人の情報をこれまでの長い長い旅で一向に集めていないとか、この子の持っている知識状態が全然イメージできない。

 また、世界設計自体も釈然としない部分が多い。一番の問題は「数字の小さいものは大きなものに逆らえない」という謎設定で、こんなとんでもないルールがまかり通る世界なら、もっとずっと殺伐とした世の中になるに決まっている。人は、自分に逆らえない人間がいると知っているならそこに上下関係を生み出さないはずがないのだ。にも関わらず、女主人は77なんて大したことなさそうな数字をおおっぴらにひけらかして歩いている。しかもでかいおっぱいに貼り付けて。あんなもん、78以上の人間が出てきたらエロ漫画展開待った無しである。普通の感覚を持つ人間なら、自分の数字は極力見えないように隠して生きるはずだ。まぁ、そんなことをしても、出会った人間全てに片っ端から「数字を見せろ」「従え」と言えば従えられることになるので、無意味ではあるのだが……。「逆らえない」がどの程度の条項なのかがよく分からんのよね。

 てっきりあの不良騎士がヒロインに命令された時に「そんなとんでもないルールがあるわけないだろ!」と開き直ると思って期待していたのだが、結果は「まぁ、そのルールは基本的に守るんだけどね!」というお利口さんの対応。その上で公式試合を挑むことだけが数字のルールの抜け道だとか言い出す。そんなもん、この世界で受ける人間がいるわけがないのに。つまり、彼はたまたま出会った女の子が数字のルールを全く知らない奇跡的な情弱田舎娘だったからたまたま助かったが、よそで数字の大きなちょっと賢い子に出会っていたらアウトだったのである。そんな奴が、大手を振って詐欺を働こうとするだろうか?

 まぁ、これらの疑問は全て今後出てくる情報で正当化される可能性はあるのだが……少なくとも1話目ではそうしたフォローの気配は匂わせておらず、「すげぇ適当に設定を繋いでるだけ」という印象が拭えない。うん、だいぶ言語化できたわ。胡散臭すぎて何を見どころに定めればいいのか分からないのよね。やたらと開脚シーンが出てきてパンツパンツ叫ぶことでごまかそうとしてるけど、すでに我々は大量のパンツが空を飛ぶシーンをたっぷり見ているわけで、今更そんなごまかしが通用するわけもない。うーむ、大丈夫なんだろうか……。

 

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○「Number24」 4

 オープニングのクレジットに出てきた「堂紫社大学」っていう表記を見て「これ、どうししゃって読むのかしら……」って思ったら冒頭で映った校門が2億%同志社で笑った。わぁい、京都にありがちな、聖地巡礼が超簡単に出来るタイプのアニメだ……。いや、別に巡礼しようとも思わんが。

 狙いすましたようなラグビーアニメ。いや、もっと狙い澄ますならもう1クール早く放送すべきだった気もするが、それよりさらに1クール早く始めたラグビーアニメがおっそろしいクオリティで爆死したなんてことも風の噂で聞いたので、別に時期は関係ないのかもしれない。まぁ、このタイミングでラグビーが題材のオリジナルアニメが出来上がってきたのだから、どっかの誰かが手を回しているのは間違い無いのだろうが。ちなみに私はこれっぽっちもラグビーに興味がありません。最近はバラエティでもCMでもやたらラグビー選手が映るようになって「さすが日本」と腰の軽さに感心することしきりだが、だからと言ってラグビーに興味はわかない。

 そんな状態で見るラグビーアニメ……かと思ったら、そんなにラグビーしてない。さらに次回予告では主人公自ら「次回もラグビーしないよ」と言い切った。その潔さは良いな。そして、なんと「怪我して一線を退いてマネージャーになった選手が主人公」という割と新鮮な設定。スポ根ものとしての取り扱いではなく、あくまで部員同士の心の交流を中心としたドラマを描こうという方向性の表れと見ていいだろう。これはこれで気になる設定である。しかも、わずか1話でマネージャーが増殖しやがった。なんやこれ、最終的に全員をマネージャーに落とし込むことが目標のアニメなんじゃなかろうか(どんな状況だ)。

 色々興味を惹かれる部分は多いのだが、そうした部分から、「今作は男と男の間の行き過ぎた関係性をお楽しみいただくアニメです」(オブラートに包んだ表現)というニュアンスが見え隠れするので、現時点ですでに「俺は楽しめない奴やろなぁ」という気がしているので期待はしないでおく。これまで挫折した経験からして、あんまり興味が長続きしない設定だと思うんだ。スポーツの試合中心だったら見るべき部分も増えるんだろうけども……なんか1話目から面倒臭そうな野郎が大挙してるしな……。これで可愛い女子マネが出てくればもうちょい興味も湧くんだけど。そして制作スタジオはこれが初の制作元請という状態らしい。幸い1話は悪くない画面だったが、ここから飛び抜けたアニメーションが出てくるという期待もあまりなさそう。まぁ、興味が維持できる間は追いかけたいと思うけども。一応「オールアウト」は最後まで見られたはずなので、そのくらいの水準で収まってくれれば。

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