最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「厨病激発ボーイ」 4 だからさ、間のCMで一発目にめぐみんが出てくんのずるいやろ。どんなアニメでもめぐみんが絡むと大体ずるい。 というわけで、めぐみん的厨二病アニメなわけだが、何故か時間帯が同じ枠が前クールだと「女子無駄」だったので、なんとバカさん(の中の人)が続投というちょっとした奇跡。まぁ、周りがヤマイばかりになってしまったが。 来歴が分からなかったので早速Wikiを確認すると、「厨病激発ボーイはボカロの楽曲」とかいう意味のわからない解説にぶち当たる。どゆこと? あれか、昔あった「メカクシティなんちゃら」みたいなのと同じ発想で楽曲の世界観から物語生み出される系の作品なのか。小説も文庫形式で発売されているようだが、ネット上にも詳しいまとめが無いのでディティールがよくワカンねぇや。アニメ化にまでこぎつけたのならそれなりに話題性も人気もあるんだろうけれども。 残念ながら1話時点ではあまり魅力は感じられない。最近のアニメではヤマイさんの例を紐解かずとも「厨二病キャラ」っていうのはある種のテンプレとしてお約束になっている感があるが、ぶっちゃけ、これって恥ずかしさを笑いに変える方向性の存在なので、リアル過ぎればいたたまれなくなり、適当だとテンプレ臭しかしない雑な存在として処理されるばかり。ヤマイさんだってワセダの献身的な介護がなければキャラとして立脚できなかっただろうし、めぐみんは性格以前の問題として紅魔族は「そういう生命体」だったからこそ羽ばたいている。単なる厨二病は、もはやそれだけで成立する属性ではないのだ。まして、今作のようにキャラを増やして「その全部がどこか厨二」という展開はかなり無茶なもの。そもそも今時の若い子の厨二病に邪気眼ってまだあるんだろうか。厨二病だって時代とともに移り変わる気がするのだが。 アニメとしての質は決して悪いものではない。ぶっちゃけ野郎ばかりだしキャラデザはどこか安っぽいので魅力は感じないが、それでも何とかギャグとして見えるように動かそうとしている努力は伺えるし、ヒロインもそこそこ可愛いとは思える。1話目で「まぁまぁ」レベルなのでここから先で落ちてしまうと辛いが、このままのクオリティが維持されるなら製品としては問題ない。ただ、やっぱりそうして作られた作品のデザインそのものがあまり受け付けるものじゃないのが残念。いや、それこそまだ1話目だから判断はできないけどさ。「ヒロインが狙われている」という状態について、今後これが「本当に何か大きな存在に狙われてました!」だったらちょっと見たことがない展開になりそうなので気になる。「なわけないじゃん」だったらあまりに想定通りなので今後の引きが弱い。そしてラストの展開から見て、多分後者だ。一応「美男高校」くらいのふざけすぎた状態まで振り切れてくれれば見るべきポイントも出てきそうなのだが……。まぁ、ぬるま湯程度の評価で。どうせなら六花と凸守が欲しかったなぁ(森サマーは一応いるからな)。
PR ○「アズールレーン」 6 CMで「オタクっぽいゲームはちょっと……とか思っているのか?」って煽っておいて、その後の紹介も全力でオタク要素しか打ち出してないのがやたらウケる。ゲームの方から「オタクっぽい」とか言うたるなよ。 いつ「海色」が流れてくるのかとドキドキしながら見るアニメ。先に注意書きしておくと、私は「艦これ」ならびに今作については1ミリも興味がなく、ゲームもプレイしてないし両者がどういう関係なのかにも一切頓着はしていない。ただ、ネット界隈で漏れ聞こえる小競り合いというか、どう考えても片方が片方のパクりゲーであるという構図ならではの妙な話くらいは見聞きしている程度である。そして、実際に「似てる」のは間違い無いので、アニメ作品として屈託無く受け止めた時にも、どうしても過去に放送された「艦これ」のアニメと比較してしまうのは致し方ないことである。 そうして随分前のアニメの記憶を掘り起こして今作を見ていると、あらゆる部分でブラッシュアップされ、欠点を丁寧に取り除いた作品になっているという印象がある。一番大きいのは設定部分の明示化で、「艦これ」では誰が何と戦ってるんだかさっぱり分からなかった部分が、今作ではかなりわかりやすくなっている。「突然世界の海に見たこともない勢力が!」というのは艦これと同じ、というか「アルペジオ」の設定であるが、そこから「よく分からん海の妖怪と戦い続ける」で終わらず、世界中の勢力が手を組み戦っていたが、いつしか志の違いから袂を分かち小競り合いをおこなうようになったという設定は、バトルを誘発させる舞台としてはなかなか上手い。「艦これ」ではそのあたりの理念に一切のバックグラウンドがなかったので途方にくれたものだが、今作はちゃんと艦むすVS艦むすのバトルが展開できる大義名分があるのだ(ちなみに「艦むす」や「メンタルモデル」にあたる言葉は本作には存在してるんだろうか? 少なくとも1話目では確認できなかったが)。 まぁ、ぶっちゃけ「戦艦の力を宿した少女たち」が人類によって開発されたという大前提が一番むちゃくちゃであり、「戦艦じゃ……ダメなの?」という気もするし、連中が人間なのか、兵器なのかがよく分からない(もともと人間だった少女が改造手術を受けたのか、一から工場で開発、生産された人造人間なのかが定かでない)のも気になるところだが、多分そこは気にしてもしょうがないところなんだろう。「何故女の子なの?」っていうのも、そりゃ「オタクに売れるから」以外に答えはないわけで、どっかの作品みたいに「年若い少女しかその力は宿せない」とかいう設定にしちゃうとあとあと面倒になる可能性もあるし。坂本少佐がいつウィッチを引退するのか問題みたいにならないように、そこは何となくぼかしているのだろう。 設定部分が理解できれば、あとは美少女動物園のクオリティと戦艦バトルのクオリティの足し算ということになるが、戦艦バトル部分もこちらの作品の方がかなり見やすくなっている。純粋に時代や予算の問題から映像としてのクオリティが上がっているというのもあるが、本作オリジナルで上手いな、と思ったのはいっぺんちゃんとした戦艦の姿を描写しておいて、それを聖衣のように身にまとう形で女の子を武器化する描写があること。元になった戦艦の規模や兵装がわかった上で「その化身」としてのキャラが見られれば、たとえ判子絵で似たような萌えキャラが並んでいたとしても何となく個性がイメージできるようになる。艦これが抱えていた「なんか分からんけど女の子が海の上を滑走しているだけ」というシュールな絵面も、後ろにスタンドのようにして戦艦の機影が見えていれば説得力も増すのである。 あとはまぁ、キャラの描き分け部分ということになるが、艦これの時に最大の障壁として立ち上がった「キャストかぶりすぎ問題」が無いので把握はしやすい。謎すぎた佐倉さん四重奏みたいな現象がなくなっているのは、純粋にソシャゲとしてのリリースが後発だからっていうのが一番の理由だとは思うけど(古いゲームって予算の関係でキャストに兼ね役が多いからね)。なんかロリキャラのキャラデザが微妙に安っぽい気もするのだが、天衝監督の手腕で何とか「可愛らしい」印象は保持されている。今後はソシャゲアニメ特有の「キャラが大挙しすぎてご新規さんお断り」展開に突入してしまう可能性も多いにあるのだが、少なくとも1話目時点ではギリギリキャラの関係性が理解できる数に踏みとどまり、ストーリーアニメとしても何とか追うことができるレベルだ。やはり、総じて「艦これでダメだった部分を丁寧に潰した結果生まれたアニメ」という印象。ご祝儀点として加点しておくが、まぁ、後から「やっぱ分からんわ」っていう時に差っ引くための布石になっている可能性も。 なお、キャストだけを見ると圧倒的に敵サイド(?)の方が強そうなのは内緒。今期も中原麻衣が元気に仕事をしている様子が確認できるのは、おっちゃん世代には望外の喜びである。
犯罪者に懲罰を与える際、こういう作品タイトルを延々写経するっていう拷問を考えたんだけどどうでしょう。私にはキツいです。今後の日本が不安になってくるよな。どうしよう、近所の定食屋の店名が「オムライスとハンバーグを売る店」とかになってたら。 さておき、なろうのようでなろうじゃない。でも少しどころじゃないなろう系作品。ただ、スタート時点でのキャラ紹介を見てる時には「おっ、コロシアイ学園生活が始まるやつかな!」と思ったのは内緒。超高校級の医者とか剣豪とか、いろいろ見たことがある気がするゾ。そして、そんなダンガンでロンパな設定にしちゃってる時点で、「もう異世界いかなくてよくね?」という新しい疑問が湧き上がる。これまでのお約束は「これ、異世界である意味なくない?」だったのだが、今回は微妙に違う。普段は「異世界っつってるけど現実でやっても同じでは?」なのに対し、今作は「もう、この作品の現実世界はすでに異世界なのでは?」になっているのだ。真剣振り回すだけのサムライガールが銃器相手に世界の戦場を駆け回る世界はどう考えたって異世界じゃん。世界の総資産の1/3に一個人が触れられる設定とか、もう世界が狭いじゃん。冒頭で出てきた日本地図が実は微妙に現実と違うとかいう伏線張ってたりしない? まぁ、とにかくそんな風にぶっ飛んじゃってるキャラ設定なので、「もう異世界でもなんでも行けばええやん」という感想にしかならないし、実際に行った先でやってることは模範的なろうムーブなので、すでに「異」世界というのもおこがましい。水を得た魚である。でもさ、わざわざ7人にキャラ設定してんのに主人公の政治家がステゴロ強いのはおかしくない? そこはちゃんと文と武で役割分担しろよ。なんで単なる総理大臣(?)が本物の剣を前にして一切怯まずにさばききれるんだよ。総理に夢見すぎだろ。 まぁ、とにかくそんなわけで「異世界行く前からよくわかんないけどチート」っていう設定で、しかも人数がたくさんいるのでそれぞれにやりたい放題だ。一応そうして役割を分けることで「一人で全部やっちゃうチート感」を緩和しようとしてるんだろうけど、何の抵抗もなしに7人でのチーム行動になってるから結局一緒や。そして面倒な部分は「発明家」っていう謎の職業がいるから何でもごまかせるっていう。まぁ、特撮ヒーローだっていつの間にか博士が解決してくれるんだし、今作はそうしたお子様向けのなんちゃって異世界だと思えば腹も立たないんじゃないでしょうか。いや、なんちゃってじゃない本気の異世界ってなんだよ、って話だが。 腹がたつのは、こんなキツい内容であるにも関わらず、アニメとしてはかなりちゃんとしてるということである。何しろ監督はロリの伝道師として有名な柳伸亮。今回はロリ要素こそほとんどないが、各種フェティシズム作品で発揮したモーションの見せ方や無駄にエロい取り回しなどは健在。いきなりのディープキスとか「いやいや、肉類の咀嚼からの口移しってよっぽどキモくない?」とは思うわけだが、そのキモさは脚本部分に責任があるわけで、そういうプロットを渡されたアニメスタッフは、できるだけエロくなるようにキスシーンを描くのがお仕事なのである。何故デフォルトでエルフっ娘が発情しているのかはさっぱり分からないが、「そういう世界なんだ」と言われたら、「なるほど、そう描きます」ってんで最大限の発情アニメを描くのがお仕事なのだ。そういう意味ではかなりいい仕事をしている。おっぱいだって揺らす。ただ、果たして今作はそうしたサービスで覆い隠せる程度のキツさで済むのかどうかというのが目下最大の問題である。そして個人的には、無理なんじゃないかという気がしている。 いや、ギリギリのところではあるんだけどね……マヨネーズ知らないってのは普通に文化レベル云々を除いても充分あり得る状況だから(そもそも卵と油と酢を思いっきりかき混ぜるっていう発想が割とヤバい)。ただ、そうして「あっちの世界に無い技術でドヤるよ」を描きたいのだったら、やっぱり発明家が邪魔なんだよ……だって、あいつがいたら異世界人じゃなくても驚くようなものがいくらでも作れるわけでしょ? なんでそこまで高い高いところからマウントとらにゃならんのよ。あと、「私たちが話してるのは日本語じゃないわよ」理論も細かいところだがツッコミポイントである。転生した連中が普通に意思疎通できているということは、魔法や何らかの力であらゆる言語感覚が異世界用にチューンされて齟齬がないように認識が変えられていると考えるべき。1つ1つの名詞に至るまでが全て同じように解釈されるのだから、偶然の一致などあり得ず、超常的な解釈が必要になる。それなら、「日本語」という概念もどこかで重なり合わせが起こらなければいけない。あちらの言葉で「Uruto」という発音だったとしても、それは魔法の翻訳装置を通して「何か知ってるもの」に変換されてしかるべきなのである。何故かそこだけに齟齬が生じるというのは、やはりすごく気持ち悪い。まぁ、まだ1話目の段階なので後から説明される事象なのかもしれないが……今までこういう作品で説明されてるのは見たことないわな。 ここまで書いて気が付いた。何で俺、こんなにムキになってんだ? 感想終わり。
「この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO」 5→5 まー、凄まじい作品なのは間違いないよね。ぶっちゃけアニメとしてはあんまり味わう部分もなかったのだが、歴史的な価値を認め、それを現代にこうしたアニメの形で再現してくれたことを評しての論功行賞としておこう。 改めて確認すると、今作の発売は1996年だという。今からすでに20以上年前、いわゆるエヴァの時代にほど近く、「オタク」という文化がぬるりと表に出始めた、そんな時代なのだろうか。正直、そんな昔には私はまだオタクではなかったので(本当だよ、信じてよ)どういった文化が息づいていたのかは想像するしかないが、少なくとも今作のような「世界」が当たり前の時代だったとは思われない。常にシナリオラインに新しいものを求めて勝負を仕掛けることができるくらいにエロゲ文化が花咲いていたのだろうか、とにかく「まだ見ぬ何か」が今作には込められていたのだろう。ループものに異世界転移、そして概念との結合。どの要素も今となっては普通に理解されるものであるが、果たして当時の反応はどんなものだったのやら。 残念ながら、私はそうした時代背景を計るだけの知識も力量も持ち合わせておらず、判断する軸は「現代のアニメとして面白かったかどうか」しか無い。そう考えると「別にあんまり面白くは無い」という結論になる。だってループの設定とかむちゃくちゃだし、突然のファンタジー世界とか安っぽくて「夜明けの炎刃王やんけ!」とかいうくらいしか突っ込むことがない。アニメーション自体もそこまでパリッとしたものではなく、本当に与えられた筋を追うのに必死な作品という印象。その筋にしても、前半のループ展開では本当に尺がきつくていろんな要素が「伏線置いて、ハイ、回収して」みたいな作業の繰り返しなので物語として没入しづらい。設定に遊ばれて作り込みがバタついた現代作品もこんな感じになってしまうので、そこを「時代や尺の違い」として分けることはできないのだ。 ただまぁ、今作はそこは覚悟の上で作られているのも事実で、「消滅都市」に比べればまだ尺もあるし、切り捨てるべきは思い切って切り捨ててもいるはず。「筋を追うだけのアニメ」とは言ったが、それはとりもなおさず「筋は追えるアニメ」なのだ。こんだけのプロットを「一応成立する」という枠内で納めたのだから、それはそれで評価されても良いのではなかろうか。そういう意味での「論功行賞」ですよ。 個人的になんか妙にツボったのは最終話で容赦無く亜由美さんが死んじゃうシーンで、序盤であんだけ見事なエクストリーム死の運命をエンジョイしてた亜由美さんが、「結局最後に死ぬんかい」っていうやるせなさが壮大な茶番みたいでやたらおかしかった。今作はエロゲらしくヒロインが大挙して押し寄せるが、最終的に一番本筋に絡んで面白い活躍したのって多分亜由美さんだよね。ユーノなんてほぼ舞台装置みたいなもんだったしな。そこにCVかもさんを充てて、エロいシチュエーションなんかも見せてくれたのはありがとうな部分である。いっそこれでもうちょいエロ方向に振り切ってくれると別な楽しみ方も出来たんだろうけどね。なかなか現代アニメで「全部のせ」は難しいというお話でしたとさ。 ○「放課後さいころ倶楽部」 5 なんかもう、オープニングのこの絵面だけでちょっと満足してしまったのでずるいね。オープニングのこの続きもエンディングもそうなんだけど、なんかナンジャモンジャの存在感強すぎません? そしてなぜか優遇されてるエルフェンランド。 さて、この作品である。原作既読。それどころかコミック全部持ってるという私にしては稀有な状態の作品。なんでコミック全部持ってるかと聞かれたら、そりゃ「京都」で「ボドゲ」の漫画なので、なんとなく縁を感じたんですなぁ。ぶっちゃけ、1巻を買った時は「おっ、ボドゲがテーマの漫画なんて始まったんか! よし、日本国内のボドゲ文化の促進のためにも、買って応援したろ!」って思って買ったんですけど、まさかこんなに続くとは思ってなかった……(失礼な話だ)。おかげでそのまま新刊が出るたびに買っていて、気づけばもう15巻ですってよ。割と本棚で存在感のある量になってしまったわ。 こんな感じの接し方なので先に断っておくが、別にそこまで好きっていう漫画じゃないんだ。縁があったから買ってるし、別に内容にも大きな不満はないが、「へぇ、じゃぁ面白いんだ?」と聞かれると「いや、別に……」と答えるしかない。多分、我が家においてある漫画の中では面白くない方といってもいい。それくらいの作品なので、ぶっちゃけアニメ化と言われても「すげぇな」とは思ったけど「やったぜ!」とはあんまり思ってないんだ。ごめんなさい、こじらせたファンで。まぁ、知らないボドゲのルールを知るのって、それだけで楽しいじゃない? 基本的には「美味しんぼの料理の部分をボドゲに置き換えた漫画」っていうのが一番手っ取り早い説明だと思ってる。政治や国際問題は(ほとんど)取り扱わないが、人間関係のもつれを中心に、ドタバタしたら適切な(?)ボドゲが出てきてそれをプレイすることで解消するというストーリー。ボドゲが好きならそれだけでちょっと嬉しくなるが、興味がない人からみたらなんじゃらほい。実際、アニメ1話目のマラケシュにしても、ざっとルールは説明してくれてるけど、あれだけの導入と展開の描写で何が起こってるかはよく分からんし、正直「マラケシュの面白さを伝える作品」にはなってないだろう。結局、漫画にしろアニメにしろ、限られた尺の中で「ボドゲのインスト+リプレイ+ドラマ」なんて贅沢盛りができるわけもなく、どの要素も「ほどほど」程度で片付けてしまうのがこの作品なのである。でもまぁ、それが限界だと思うし、ファンからしたらそれでもなんとなく楽しめるのである。 アニメとしてのクオリティは決して悪くないと思う。女の子はそれなりに可愛いし、明るめの色彩をベースにした画面構成も見やすい。ボドゲのカラフルなワクワク感を押し出したようなデザインになっているので、座ってプレイしているだけのシーンがあっても華やかさは感じられるはず。また、アニメ独自の売りとしてはボドゲのフレーバー(ゲームが想定している世界観)をアニメとして描くことができるため、アナログゲームの楽しさである「演じること」「没入すること」は大きく盛り込むことが可能だ。そのあたりの見せ方次第では、原作にプラスアルファの良さを生み出せるかもしれないという期待はある。当然のようにたくさんのボドゲのパッケージなどをそのまま描く許諾は得ており、ファンから見たらとてもリアルな(そして馴染み深い)映像が楽しめるのも売りの1つである。 あとはまぁ、とにかくボドゲの小ネタを詰め込んだ彩りですわね。オープニングは見てるだけで笑っちゃったし、「ショップの店内陳列、すげぇ贅沢な場所の使い方だよな……」とか思うだけでツッコミ要素が多いのだ。あんなゆとりを持って同じ商品を重ねて並べられるボドゲショップなんて、京都の街中じゃ絶対無理だよ。店内のモデルは「すごろくや」らしいけど、すごろくやってあんな広々としてんのかな。 そして「京都」要素ね。これまた時たま突っ込んだ描写なんかも出てくるので地元民としては油断できないところがあるのだが、1話目の鴨川とか「利根川か!」っていうくらい川幅が広くてちょっと笑った。多分彼女らが歩くような範囲であそこまでの川幅の場所はない(歩いて南禅寺まで行ってるんだからその界隈だろう)。そして、残念ながら鴨川の橋の下で着替えをする女子高生も現実にはいない。いや、いるかもしれない。今後は気をつけて通るようにしよう。 まぁ、よく知った作品であるせいでかえってどう反応していいのか微妙な部分はあるのだが、ある時には「あ〜、これこれ、あったな〜」とか思い、ある時には「この描写じゃボドゲプレイヤー以外には伝わらんやろ〜」とかいう面倒臭いファンになるに違いない。感想とか書かずに黙ってた方がいいかもしれんが、出来が良ければまたあれこれいうことになるかと思います。なお、一番のおすすめポイントはエンディングで一瞬だけ飛び出してくるテレストレーションのあいつ。多分、他にも気づいてないネタがたくさん隠れてんだろうなぁ。
オープニングの歌詞がよく分からないんだけどなんて歌ってるんでしょう。「ハーゲ!ハーゲ!ハーゲ! 見事にハーゲ!ハーゲ!ハーゲ!」っていってる気がする。 それにしても、タイトルを入力するだけでも SAN値が削られる作品だ……。これで原作の正式タイトルは副題の方だってんだから驚き。もう、マジでこの手のタイトル付けはなんとかしてくれないもんかな……。そりゃ分かりやすいだろうけどさ。まぁ、そういう作品である。そして、これまたびっくりなのだが……一応原作やや既読だったりする。そうなんだ、すまんな、いつもの漫画喫茶だ。割と最近、新作の棚に1巻が並んでたから読んでしまったんだ。普通、アニメ化が決定しているってわかってる作品はなるべく先入観を入れないように回避するんだけど、なろう系の場合は、なぁ(正確にはなろうではないっていう話は省略)。そして、多分漫画を読んだ時の感想は、アニメを見た時の感想とだいたい同じだと思われる。 本当に女神様のテンション芸だけで保っている作品。もちろん勇者の設定というアイディアのとっかかりは悪くないし、これを十全に描けるのならここから面白くなる可能性はあるのかもしれないが、少なくともコミック1巻分を読んだ感じでは、この1話目で展開された出オチ感と「女神さえ見てればいいのでは?」という印象は変化しない。その部分が「このすば」とは決定的に違うところである。当然この作品はこのすばの後乗り(?)であり、女神アクアという素晴らしい飛び道具をそのまま拝借してアレンジした作品であるが(実際はどうか分からないけど間違いなくそう解釈されるが)、このすばはアクアだけに終わらずそこからめぐみん・ダクネスと立て続けに3種の神器を取り揃えることで四方八方への無差別乱射テロを可能にしたことで持続的な爆発力を手に入れた作品。それに対し、今作はあくまで勇者はこの通りなので、いかに女神が振り切れるかという一点突破の作品になってしまっている。まぁ、コミック1巻だけを読んで偉そうに語るのもナニなので、この後ちゃんとめぐみん的プラスアルファがあるのかもしれないが。 ただ、個人的にすごく気になるのは、「天才キャラは難しい」理論同様に、「慎重キャラは難しい」という問題があることだ。「慎重だ」というのがキャラの特性として与えられたわけだが、結局「ありとあらゆる事態を想定して準備をしておくキャラ」というのは、表現が変わっただけでかなりの「天才」タイプである。あらゆる事象を疑い、あらゆる方向からの困難に対処する。そんなオレツエーをしっかり書けるのだとすれば、それは天才キャラを描けるのと同義だ。しかし残念ながら、普通は「あらゆる困難を想定するキャラ」など描けるはずもない。例えば今作1話目でも「女神が握ってきたおにぎり」については疑うそぶりを見せて「慎重さ」をアピールしているが、その後の道具屋ではすぐさま「薬草50個」といっているわけで、道具屋が毒を盛る可能性は一切考えていない。そういうところは、どう頑張っても「抜けて」しまうのだ。何しろ、本当にあらゆる脅威を検討したなら、勇者は家から出てこないのだから。 そうして都合のいい時だけ「慎重」をアピールするという設定はいかにもインスタントで、今後はちょいちょい気になる点が増えていくんじゃないかなぁ、というのが大きな不安点。それを打ち消すくらいに女神がフルバーストしてくれることを期待するしかないだろう。作画時点で女神が完全にへちょ絵になってるあたりは、ある意味準備万端であるな。 さぁ、あとは豊崎愛生の話をするフェイズである。奇しくも女神アクア(雨宮天)の直属の先輩にあたるあいなまさんがここで作品のコアとも言える「主役」に抜擢された。彼女の変幻自在のミラクルボイスに期待を寄せての配役だろう。そして1話目では見事にこの重責を果たし、これまでのあいなまヒストリーを紐解いていくように千変万化の愛生節を披露してくれている。美しい声、可愛い声、頓狂な声、汚ねぇ声。やはりこれだけのテンション芸が披露できるというのは、歴戦の猛者のなせる技。なんか、仕事の端々に戸松のテイストを感じるような気もするのは先入観のせいだろうか。とにかく、令和の時代にまだまだ衰えぬあいなま劇場を毎週楽しみに見ていこうじゃないか(結論)。
○「ラディアン2」 5 土曜日だった放送枠が水曜日という半端なところに移動。っていうかEテレのそんなとこにアニメの枠あるんかい。前クールは土曜の「ピック表書きながら見るアニメ」として丁度良かったのだが、今回はそれができない曜日なのがきついな(もうちょい他に思うことないんかい)。 ぶっちゃけ1期にあんまり思い入れが無かったので2期が始まると言われても「ふーん」くらいの感想しか出てこなかったのだが、改めて見ていると、やっぱりある程度おっかけてた世界観なのでなんとなく愛着があるような気もしてくるからチョロいもんである。こうしてみると、結構キャラが活き活きしてる部分なんかは見てて楽しいことが多いな。ピック表書いてたら気づかねぇや。ほんと、最低の視聴体制だったんだな。土曜夕方のアニメ全般に謝れ。 とりあえずストーリーの方ではセトがある程度精神的に成長した状態からのスタートというのがいくらかありがたい部分。どうしてもセトみたいな単細胞のキャラクターってのは「なんでそんなバカなことしちゃうんだろう」っていう無鉄砲さがイライラにつながってしまうことがあり、血気盛んな少年キャラだからって看過できない時がある。特に今作は差別や迫害といった重たいテーマを正面から描こうとしているため、一人の主人公の短絡的な行動がより大きな不幸につながってしまうことも少なくない。真面目になればなるほど、若さや青さはネックになってしまう。そこまで目くじらを立てているというわけでもないのだが、1期ではそうしたセトの行動原理に気になる部分があったのは事実である。まぁ、そこからの成長を見ていく作品なのだから、むしろ気になった方がいいのだろうけど。 2期目に入り、おそらくセトも経験を積んで多少大きくなったはず。1話目時点ではそこまで劇的な変化が描かれたわけではないが、そりゃま、おちゃらけ中心だったらそんなところは分かるわけないからね。今後の展開で「経験値を重ねたセト」の姿が描かれるようになってくれば、シリーズを長く追い続ける意味も出てくるんじゃなかろうか。今後は、ちゃんと見ます(改めてごめんなさい)。
○「あひるの空」 5 正規での新番組もぼちぼちスタート。まだ前クールの番組終わりきってないんだけどね……どうしてもせわしなくなる上に、秋クールは本数が多くて忙しそうだ。いつものことながら「今回こそ本数を絞って……」とか考えてるとか、考えられないとか。 そんな中で記念すべき1本目は夕方アニメ。そしてなんとマガジンのご長寿連載作品のようやくのアニメ化という。残念ながら原作は未読で、ぶっちゃけバスケ漫画にあんまり興味がないし、多分、これが連載をはじめた頃にはもうマガジンにあんまり興味がなかったんだと思う(それ以前には購読してた時期もあったのだけど)。改めて確認したら「連載開始が2004年、現在既刊コミックが51巻」でびびった。今連載してる作品だと「はじめの一歩」についで文句なしの2位なのだな(さらに確認したら3位が「生徒会役員共」でますますびびった)。そんな作品が何故今更アニメ化なのかはよく分からないが、もしかしたら「満を辞して」なのかもしれない。夕方アニメってことは「ダイヤのA」と同様にかなりの長期作品になるだろうし、うまいこと波に乗って安定したコンテンツになれば儲けもの。まぁ、「ダイヤのA」が取り立てて話題になってる風でもないし、アニメ化にどの程度のメリットがあるのかは定かでないが。 スタッフはなんと草川ディオメディア。あんまりこういう作品をやるイメージはなかったし、一番の心配である作品のクオリティ維持が、長期作品だと確保できているのかどうかが今から心配ではある。幸いにして1話目は割といい具合に仕上がっており、それこそ「ダイヤのA」と同じくらいの安心感だろうか。このままの調子でマガジンの看板としてのプライドを見せてくれれば良いのだが。筋立てはよくも悪くもマガジンの王道っぽいやつだし、そこまで劇的に盛り上がるなんてこと無い気がするが、これにはこれの目標があるのだろう。今更原作を追いかける気にもならなかったし、こうした長いシリーズの作品をアニメでゆっくり追いかけられるのはありがたいことである。 余談だが、作品は2004年連載開始で15年前の舞台設定になってるはずなのだが、アニメではそのあたりの時代設定をどう処理するんだろうか。エンディングで主人公がスマホ握ってるんだけど、普通に考えたら連載開始時はまだスマホの時代じゃないよね。……まぁ、「キャプテン翼」ですらスマホ使ってたしなぁ。 「まちカドまぞく」 6→7 なんかもうね、一言でいうとね、好きなんじゃよ。ほんとに。一番端的に表せる言葉は、「好き」だと思う。全部好き。 毎週本当に楽しく観させてもらっていたのでシャミ子ロスが激しい。あの独特のとぼけた調子と半歩ずらした言語感覚。ただそこにいるだけでシャミ子はシャミ子としての役割を果たしているというのに、それが日常からなくなってしまう恐怖。この感覚は久しぶりに味わった「日常的きららアニメ喪失」現象である。勘弁してくれよ。 しかし、今作は「きらら系」という枠の中に収まらず、思い切りフリーダムに飛び出したことこそが最大の魅力と言える作品。時代の変化とともに、きらら漫画も進化を続けているということなのだろうか。こうした変化の兆しは既に過去何作かで確認することができて、初めて「ちょっと違うな」となったのが「はるかなレシーブ」だったはずだ。正当なスポ根ものとして描かれた作品はむしろ「きらら系」としてはかなり異質で、その差分に順応するのに多少の抵抗もあった。そして次に繰り出された「アニマエール」。「はるかなレシーブ」ほどのスポ根路線は打ち出さなかったものの、作中では「部活結成から大会出場まで」というしっかりした部活もののエッセンスが詰められた立派な「学園青春もの」だった。アニメ業界全体で見ればそこまで奇異な存在ではなかろうが、単に可愛いだけの日常に耽溺する既存のきらら系作品の定義からは逸脱していたのは間違いない。 そして、ついに物語はシャミ子へ至る。「魔族対魔法少女」というこれまた業界ではおなじみの設定も、きらら的世界観で描こうとすれば随分な違和感を持つもの。魔法少女のおとぼけ日常ものではなく、きちんと「戦う魔族」が魔法少女と対決する物語が、まさかこんな舞台設定から生み出されるとは思うまい。しかし、それが実現したのである。しかも、「きらら系」のセールスポイントたる「萌えとユルさ」を盤石のものにしながらだ。このハイブリッドは、普通に考えたら単なる悪魔配合でしかない。思いついたけどやっちゃダメなやつだ。これまでの常識からは、そうとしか思えなかった。 しかし、シャミ子はその殻を突き破り、「日常系魔族バトル」を成立させたのである。それが何に起因した革新だったのかはいまだによく分からないが、やはりちょっとした会話の端々にも笑いのエッセンスをつぎ込む類まれな言語センスと、表面上はわかりやすいおちゃらけをやりながらも、確実にメインストーリーを前へと進めている巧みなストーリーテリングの融合によるものだろう。こんなにも珍妙で、ひたすらユルいだけだったシャミ子とモモの関係性が、こんなにも尊いものになろうとは誰が思うものか。全ての要素が、笑いと萌えを包含しながらも、しっかりとドラマを牽引していたのである。いやはやとんでもない時代になったものだ。 おそらく原作時点でこうしたギミックの妙は完成していた部分なのだろうと思うが、これをアニメ媒体に持ち込んだ時の桜井監督の手腕がまた見事だ。氏の得意技である「不条理会話劇」が偶然にもシャミ子たちにマッチングしすぎたというのはラッキーであるが、ギャグのリズムは本当に繊細なもの。一歩間違えたらこれがすぐにでも崩壊してしまうということは、昨今のアニメサンプルでいくらでも見て取れる。どこまでをシャミ子のペースの中で盛り込むことができるか。何を語らず、何を見せるべきなのか。そうした細部の調整を病的なまでに意識しなければ、今作の空気感には至らなかったはず。「アニメにしたからこそ出せる速度」が、今作では本当に一番気持ちのいいリズムに合致したのである。奇跡は奇跡だが、これも人の作りたもうた奇跡。つまりは傑作と呼ばれるものである。 とにかく言葉を尽くして褒めてみたが、それもこれも「好き」に集約される。ずっと見ていたい、そう思わせるだけでもこの手のアニメは勝ちなのである。絵が、画が、そして声が紡ぐちょっとしたドラッグ。一粒で数時間トリップできるこんなブツがあるなら、我々オタクは薬物に汚染される心配もないだろう(もっとやばいものの中毒になってる感はあるが)。ありがとう桜井監督。そしてありがとう小原好美。これで終わったと、思うなよ。
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HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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