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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「炎炎ノ消防隊 弐ノ章」 6

 どれだけ番組数が減っても、そしてどれだけ「もう、放送延期と新番組の区別つかないじゃん」とか言っていても、季節は流れ、また新しいクールが幕を開ける。こうして新たなアニメの放送が始まることを、今は素直に喜ぼうではないか。しかし、夏クールのアニメって製作のタイミングはいつぐらいの時期なんでしょうかね……。さすがに予定表を見たら数は少ないように見えるが……。(この機会にいろんな再放送を楽しむのもいいのかもしれませんね)

 さて、こちらは当然のように製作、放送される2期目である。1期が去年の7月〜12月で、きっちり半年あけての2期目ということになるが、1期目は京アニ事件の余波での放送延期、そして今回はコロナ下でのスタートとなかなか試練に満ちた作品である。しかし、そうして艱難辛苦を乗り越えた果てに、きちんと完成した形で提供してくれているのだから感謝せねばなるまい。そして、1期も終わってみれば「まぁ、悪くなかったよね」というくらいの感想になった作品が、2期目で「おっ、面白いやん」という上がり方になっている。幸先の良いスタートである。

 「面白いやん」と思えた理由は大きく2つで、1つは当然「2期目の蓄積」である。2クールの放送を走りきったおかげで、今回は様々なキャラクターたちを見知った状態からのスタート。各キャラが俺も俺もと前に出てくるデザインなので、その賑やかさだけでも割と愉快。もともとdavid proの作る映像部分には文句のない作品だったわけで、キャラが「のった」状態で始めてくれれば、痛快なバトルシーンも、ふざけたギャグシーンも素直に受け入れられるというものだ。

 そして、2つ目の理由として「1期とちょっとテンポが変わっている」というのがある。実は今作、何故かはよく分からないが2期目で製作クレジットが変更されており、1期で監督・シリーズ構成を務めた八瀬さんの名前がなくなり、「波よ聞いてくれ」の南川逹馬氏にスイッチしている。まぁ、この1話だけでその影響が出ているのかどうかは分からないが、特にギャグベースのシーンに関しては、すごく素直に、「ギャグのテンポ」で安心して笑うことができるように作られている。個人的には八瀬さんの演出だって独自の見せ方があるので決して嫌いだったわけではないのだが、やはりど迫力のエフェクトバトルとどこかズレたギャグが魅力となる今作においては、あんまりひねらずに素直な力押しでいいんじゃないかな、と思うのである。まぁ、もうちょい複雑なキャラが出てきて心象描写とか苦悩や葛藤みたいなテーマのエピソードが出てくれば、また八瀬演出の方が向くこともあるとは思うんだけど。そのあたりの配置が一体どうなっているのかが今後の注目ポイントですかね。

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 ここのところ定例化していた土曜夜のたほいや会が発生せず(重病人が忙しかったためだが、結局その時間はだいたい同じメンツが集まってうみがめのスープ会を開催している)、突発的に日曜の夜に発生したたほいや会。突発的なもんだから最大でも6人という至極健全な内容である。本来かくあるべきである。ちなみに前日に「我々のたほいやをなんとかマネタイズできないものか」というとんでもない話題が持ち上がり、「今回録画して動画編集してみるか?」という案も持ち上がったのだが、開始数分で「使える部分がまるでない」ということがわかり、さっさとやめた。

 


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「アルゴナビス from BanG Dream!」 5→5

 今期はこれにて全番組終了かぁ。さすがに参考記録にはなるが、今期の番組感想は24本。通常の2/3〜1/2ってところ。ま、しょうがないね。というか、むしろこれくらいの数の方が正常だね。

 さておき、なんか半端な終わり方やなぁ、とは思うが、まぁ面白かった作品。どっちかっていうと、interestingの意味で。こういう触れ方の作品ってのも珍しいから新鮮だなぁ。

 どこが興味深いかというと、今作はタイトルの通りにバンドリ「からの」作品なわけだが、数年前からスタートしたバンドリプロジェクトのノウハウを蓄積させた上で、それに「女性向け」というラベルづけしてお送りする際に、一体どんな変質が起こるのかという部分である。いろんな作品で「男性向けと女性向けの違い」ってのは比較するんだけど、こうしてはっきりと比較対象があるジャンルで「男性向けの方はおっそろしく理解した状態でその女性向け変種を観る」という経験は初めてなので、いろんな部分な差分がはっきり見えて面白いのである。

 分かりやすいのは、毎度女性向け作品の時に言ってる「男キャラだと、キャラ付けの大前提としてどんだけ稼げるかってのがあるよなぁ」と言う部分。端的に「バンドリなら女子高生だけど、こっちは大学生」っていう違いがあり、さらにいろんなバンドが「メジャーデビューしてでっかく稼ぐぞ」という話もしている。実際に銭勘定が発生しているわけではないのであくまで設定上の話ではあるのだが、こちらの世界では、確実に「バンドをやって金を稼ぐ」ところまでが視野に含まれているし、そのためのライブ開催の時なんかの経済的な部分も常識的な範囲で描写されている。翻って、これがバンドリ世界線になると、途端に経済的な話はほぼゼロになる。確かにバイトしてるキャラはたくさんいるし、イベントが発生した時に「お金ないなぁ」とかいう場合はあるが、基本的に何かする時に経済的な問題というのは考慮されない(弦巻こころとかいうバグが発生する)。

 また、そうして男性バンドが上を目指す時に、お話の起伏を作るための「障害」はガンガン外から降ってくる。一応「メジャーからボーカルだけ引き抜かれようとする」は友希那さんも経験したハードルであったが、その他、「フェスに出ようとしたら大人の事情で出られなくなる」みたいな面倒ごとが降ってくるし、安心と信頼のトラックパイセンが「任せてニキー」とばかりにスクーターを轢き殺していった時にはちょっと笑ってしまった。そうして、外的な要因に試練を盛り込んで、打破していく物語が、シンプルなシナリオラインになる。対して、バンドリ世界線ではこうした「外的なトラブル」がほとんど存在しない。バンドストーリーでは、ひたすら各々の内面を掘り下げ、メンバー間の感情や、他バンドとの関係性で物語が進行していく。これも、おそらく男女キャラに対する「見たいもの」の差が現れている部分だろう。

 そうして、様々な部分が「男っぽく」リデザインされている中でも、「バンドリから得られたノウハウ」が根底に流れているのだ、という認識は相変わらずあり、リアルバンドとの絡め方、曲とシナリオのリンクのさせ方なんかは、まさに我々が熱狂したバンドリ世界線の使い方そのものだ。そのために、「これ、きっとリアルバンドを追いかけていたらもっともっと面白く見られるようになるのだろうなぁ」というイメージが湧き、なんとなく背景世界が見えた気になるのが面白い。まぁ、現時点でこちらはまだ始まったばかりで、バンドリで言えばアニメの1期、つまり「頭きらきら星かよ」の時代ということになる(他のバンドの存在がまだ希薄なので、とにかくメインチームの掘り下げに終始するのも同様の傾向であろう)。ここから、バンドの数だけ世界が拡散し、無限の人間関係が広がりを見せることになるならば、2倍3倍の破壊力を有するコンテンツになることも夢ではないわけだ。まぁ、もちろん私は特に追いかけることはないが、そうなって「バンドリ」界隈が賑わってくれるならば、それはそれで喜ばしいことである(どっぷり沈んだ沼の底から目線)。

 それにしても、性別入れ替えた状態だと友希那さんって単なる頭おかしい奴だよなぁ、ということがよくわかるお話であったな……(まぁ、ジャイロアクシアのボーカルは友希那さんとはまた違ったイカれ具合ではあるのだが)。あと、同じチームに男版青葉モカみたいのもいたが、女性から見たらモカちゃんはどんな風に見えているんでしょうか。まぁ、「A3」の三角星人よりかはまだまとも。

 

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「啄木鳥探偵處」 5→4

 啄木はそんなこと言わない。いや、知らんけど。そりゃこんな小説書いてるのだったら、私なんぞよりも今作の作者の方がよっぽど啄木について調べているんだろうし、「啄木はそんなこと言いそう」なのかもしれない。Wikiで軽く眺めるだけでも「彼の借金はこうした遊興に費やされ」とか書かれてるし、多分そういう人なんだろう。でも、なんか言って欲しくなかった。公式との解釈違いだ。

 結局、啄木と京助の関係性で終始物語が進んでいくわけだが、どうにもこの啄木は主人公としての魅力に欠ける。「推理力がある」というのは間違いないのだろうけど、そこにたどり着くまでの非人道的な振る舞いがひどすぎて、ちょっとやそっと格好いいところを見せたところで埋め合わせは効かないのである。自分と同じように精一杯の生活を送っている京助にあんだけ迷惑をかけてもケロッとしているような性格ってのは、どれだけ戯画的だろうと、どれだけ叙情的に描かれようと、受け入れがたい部分が大きすぎた。また、それを受ける金田一も、別に愚か者という描かれ方でもなく、「わかった上で啄木の支援をしている」というデザインになっており、「いくらなんでもそいつは甘やかしすぎてねぇかな」という気持ちが先に立つ。友情って、そういうことじゃないと思うんだけどね……。

 まぁ、こうして反感を持ってしまうのは、二人の友情の上っ面の部分だけを見てしまっているためだと思いたいのだが、やはり小説媒体と異なり、アニメの限られた時間の中で2人の複雑な思いを描き切るのは難しい。一応推理モノの体裁を取っているのでだいたいは1話で1つの謎解きをしなきゃいけないし、その謎解きも謎になってなかったりすると、非常にぼやけた印象のお話しか残らない。正直言って、あまり「30分区切りのアニメ」に向いてない作品だったんじゃなかろうか。映像部分とか、省エネ気味ながらもなんとなく雰囲気が出ている部分は嫌いではなかったのだが……。うーむ、結局、なんでこれがアニメになったんでしょうかね?

 

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「プリンセスコネクト!Re:Dive」 5→6

 「ソシャゲアニメに成功なし」。ここ最近、一体どれだけ書き続けてきたかも分からないこの文言に、ようやく正面から終止符を叩きつけることができた作品なんじゃなかろうか。しっかりと「ソシャゲが原作だなぁ」ということが分かる構成のままで勝負を挑み、初見の人間にも充分な見どころを提供してくれる作品。そういうデザインが、ようやく生まれたのかもしれない。

 ただ、1つ生まれたからって今後もザクザク後を追う作品が生まれるかと言われれば、多分それも違うと思う。何しろ、成功させるための条件はかなり厳しいからだ。1つは、当然予算である。今作の作画が今期のアニメの中でも群を抜いていたことは論を俟たないだろう。今作の映像製作はCygamesPictures。言わずと知れた、ソシャゲで稼ぎ、ソシャゲのために作られたサイゲームスの独自スタジオだ。これまでは「マナリアフレンズ」だけでその技術力の高さを見せつけたが、今回はいよいよ自社の看板作品のアニメで殴り込みをかけてきたわけだ。この手のソシャゲアニメはこの時代においても円盤商法である程度の採算が見込めるとあって(何故でしょうね?)、事前に予算をかけるリスクが低いという売りがある。ただ、それでもやっぱり慈善事業じゃないわけで、今やアニメ産業とは完全に逆転状態でケタが違うソシャゲ業界は、わざわざアニメを作ってリスクを追う必要もなかったはず。そこに、わざわざスタジオを作ってさらなる版図拡大のために乗り込んできた作品。そりゃま、気合が入らないはずもない。

 もちろん「金がある」というだけでは説明できない強みも多々ある。映像部分だけで言っても、やはり金崎さんの作劇のうまさが目を引く部分だろう。「このすば」でヒットを飛ばしたおかげでギャグメイカーとしての印象が強いクリエイターだが、このすばの場合ギャグの見せ方は翻せばメインヒロイン3人の見せ方がうまかったとも言える。とにかくキャラの扱いが巧みで、どうやったら最大限にそのキャラの魅力が映えるかを考えてくれている。アクアが救いようのないバカ可愛さを発揮したのと同様に、ペコリーヌは突き抜けた能天気さと溌剌とした強さを見せてこそ輝く。それがわかっているからこそ、彼女の戦闘シーンにあれだけのウェイトを置くことができる。コッコロ・キャルについても同様で、反則とすら言えるコッコロの献身的姿勢は、ロリキャラにあるまじき「ママみ」を発揮しているというので一時騒然となった(どこがだ)。キャルにしたって、猫耳ツンデレ少女なんて旧時代の遺物みたいな設定のくせに、そのはにかんだ様子を臆面もなく描くことで着実に視聴者の深層にまで食い込むキャラとなった。奇しくもこのすばと同じ「ヒロイントリオ」であるが、これだけメインキャラの掘り下げがうまくいっていれば、そりゃシナリオにだって見応えが出てくるというものである。

 さらに、映像部分以外で特筆すべきはやはり脚本構成ということになるだろう。今作の場合、ソシャゲアニメ最大のハードルだと(少なくとも俺には)思われる「キャラ多すぎ問題」について、削るとか、流すとかいう回避策を採っていない。なんと、真正面から「大量のキャラも出す」という選択。これまで数多の作品がそうやって散漫な内容に拡散した挙句に飛んで散ったわけだが、今作の場合、途中パートで新キャラを続々投入しても、その中心にある美食殿があまりに強固に確立していたため、「こっからゲストキャラ」というのが至極あっさりと理解できるようになっており、視点が散る心配がほとんどなかったのである。毎回ゲストになるキャラがいちいちぶっ飛んでたってのもあるしね。

 そして何と言っても、今作にしかできなかった荒技が、「主人公の完全空気化」というコペルニクス的な発想の転換であった。いや、確かにそこにいる。ユウキは間違いなく存在しているし、たまには活躍もした。初期の頃には「マジの赤ん坊じゃねぇか!」とネタ扱いもされた。しかし、次第にその存在は虚無へと消え、いてもいなくても問題ない、まさに「百合の間に入っててもいい男」になっていった。どうやらこれは「リダイブ」という設定のおかげで可能になったサムシングのようであるが(その辺わかってねぇしな)、普通に考えて、この配置はなかなか実行できるものではない。そして、空気と化したはずの主人公ではあるが、別に虚しいとか、必要ないとか、そういうネガティブな感情を与えるでもなく、「まぁ、ゲームの主人公だったらこのくらい置物になって見守ってるのがいいよね」という絶妙な「ゲーム感」を演出することも叶ったのである。やっぱり、改めてとんでもない発明だった気がしますね。

 まぁ、そう考えるとやっぱり「この作品にしかできない」裏技だったのは間違いないだろう。しかし、一度やってしまえば、少なくとも今作においては完全に正当化された。ということは、続く2期3期も同じ方法論で実現は可能になるはずなのだ。ソシャゲなんてのは引っ張って引っ張って長大化するのがお約束なのだし、今回のお話も何一つ解決してないのである。今後もプリコネがアニメで快進撃を続ける可能性はあるんじゃなかろうか。

 ちなみに、個人的に嬉しかったのは「多分明乃さんが福島・稲田コンビと同じように金崎ファミリーのネタ要員として登録された」ってことですね。洗剤飲めるのおばさん、いろんな世界にいる説。

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「社長、バトルの時間です!」 4→4

 「ソシャゲアニメに成功なし」の法則がようやく適用できそうな作品ではあるが、やっぱり「成功なし」の理由がこれまでの作劇とは一線を画している気はする。これはすごく一面的な推測でしかないのだが、流石にアニメ制作サイドも、これまで散々言われてきた「ソシャゲ的ダメアニメ」のことは反省して変えていく意識が働いているのではなかろうか。今作も、キャラ数が特に多いわけでもないし、芯となるシナリオは一本明確に通っている。お話が混乱することはほとんどなく、ゲームをプレイしていない一見さんにだって見やすいアニメだ。ただ、その上で「別に面白くはない」というだけの話である。

 なんなんだろね。イメージとしては「素人がRPGツクールで適当に作ったシナリオ」みたいな感じだ。「モンスターと戦って冒険をする」っていう要素はゲームのギミック上絶対変えられないので一応入ってるんだけど、そこを本質的な面白さにつなげる気遣いが無いので、「単に洞窟でバトルはやるけど、それと設定やストーリーは特に関係ない」という散逸的な印象が強くなってしまう。キャラもせっかく最初に色々考えて配置していったのに、ストーリーを進める際にそれらの要素を有効に働かせる方法を知らないので、単に「そこにいるだけ」になって持ち腐れになってしまう。吉崎観音デザインの可愛らしいヒロインキャラがたくさんいても、そのヒロインたちが単に主人公の周りを取り囲んで、タイミングよく「よっ、社長格好いい!」っていうだけのbotになってしまっては面白みなどあるはずもない。なんとかユトリアにだけでも可愛く頑張って欲しかったのだが……まぁ、メイン回ではっちゃける時は割とよかった……かな? たださ、ラストの筋立てで「暴力事件?」ってなってすぐに詰め寄ってきちゃうあたり、「お前らの信頼感ってその程度?」という悲しい気持ちにもなった。結局、シナリオの1つ1つが分断されてるせいで、キャラの性格とか蓄積が一切ない状態で「必要そうなセリフ」を喋るだけになっちゃうんだよな。

 まー、ソシャゲのシナリオって、結局そこまで大それたものにならないってことなのよねぇ。これだけ大量に生み出され、死んでいく刹那的なエンタメジャンルで、本当に面白いものを見いだすのってすごく難しいんだろうなぁ……。

 

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「グレイプニル」 5→6

 結局見入ってしまった作品だったなぁ。これもコロナの影響を一切受けていなかったけど、業界の製作スケジュールってのはどんな風に決まってるものなのでしょうね。

 1話目を観た時点では「映像は悪くないけど、なんか話の筋が雑で、あんまり面白そうな予感がしない」みたいなことを書いているのだが、まぁ、雑は雑なのかもしれない。ただ、それって勝手に「おっ、異能バトルでデスゲームか?」と余計な期待を抱いてしまったせい。その手の作品ってのはいかに主人公の能力を設定し、それを他の能力者と差別化して「ギリギリ勝ち抜いてる」感を出すかが見せ場なのだが、今作の場合、確かに異能バトルだしデスゲームではあるのだが、バトルのディティールはあんまり問題にするような作品ではない。そもそも修一の能力の全容もさっぱりわかってない段階で戦いに挑んでる時点で頭使う余地もないし、基本的には暴力が強い方が勝つ、それだけのお話である。

 別にそれって悪いことではなくて、割り切ってしまえばあとはバトルのディティールを気にせず、「ヘンテココイン集めに巻き込まれちゃった修一少年」(実際にはクレアさん)の苦悩や葛藤や努力を見守るだけである。良いアクセントになるのは問答無用に形成されてしまった修一とクレアの一蓮托生な関係性で、恋愛というのもまた違うくせに、やたらとエロティックでフェティシズム溢れる描写が光る。何回も書いたけど、今作のスレンダーすぎる女体は、ハマると結構良いものなんですよ。いちいち裸を描くときにこだわりが感じられる構図や演出になっているし、一切エロいことはしてないけど「一つになっちゃう」という倒錯した状況を、どれだけ真剣な状況でも官能的に見せられるかっていう勝負だったんじゃなかろうか。そして、そんな唯一無二のチャレンジは成功していると思うのですよ。吉岡さんのあられもない姿、もっと観てみたかったわねぇ。

 繰り返すが、シナリオラインはあんまり突っ込む意味はない。ざっくりしすぎてるというのも1つだが、1クールが終わった現段階で、まだまだ修一周りの事象が謎に包まれすぎているからだ。原作未完のアニメ化って時点でこんな感じで終わることは想像できていたわけだが、正直、あんまり「半端やなぁ」という感じもしない。ここで終わるのはしゃーないというか、「機会があったらこの続きの完結編を見せてもらえばええで」くらいの心持ちだ。まぁ、そんだけ筋立て部分には特に求めるものがなかったってことなんだろう。最終的にクレアさんとどんな形で結ばれるのかだけわかればいいかな。個人的には、ここまできたらクレアが惨たらしく殺されるような展開もありといえばありですね。修一というバケモンにちょっかいを出してしまった「一般人」のクレアが無事で済むのも変な話だし(単なる性癖ともいう)。

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 「ツッコミとは何か」という深遠な悩みに両足でダイブする作品、第9話。冒頭、ゆめちゃんのお父さんが「スルーするんだ……」と言っていたことで初めて、「あ、この世界にもスルーっていう概念が存在してたんだ」ってホッとするという。

 その後も、基本的にネタを意図的に振りまくのはまいら&ぺこの役割。まいらはお笑いアイドルのくせに狙ってネタを当てに行くことができないという欠陥娘だが、問題はそのターゲットになっているのが主としてことこ先輩であるという部分である。ことこ先輩、絶対にお笑いとかいう概念が通用しない人だろ。ただでさえ理解不能なものに対しては真剣にぶつかることこ先輩だが、彼女の学習能力の高さは尋常ではない。おそらく2度目のマジ顔のあたりで「もう、これはいいや」と判断したのだろう。あっという間にスルースキルを身につけてる。つまり、この世界は「意図的にネタをスルーしよう」という意識活動が存在するのだ。……なら、なんでこんな世界になってるんだって話だけども……。今回の最大の謎ポイントは、やっぱり夢の中のゆめちゃんの雄大な山脈でしょうね……なにあのシーン。

 そして、まだまだアニメとしては序盤戦だろうというのに、いきなりケモ要素に食い込んでいくという攻めの構成。いや、そもそもみゅーたちだって一応ネコなんだからケモはケモだろ、とは思うが……なんでだろ、このアニメだと若干病的な匂いがするというかなんというか……。単なる女子中学生とペットの愛情なんですけどね。それ以上でも以下でもないんですけどね。

 あ、あと「あぽーん」がまいら特有の持ちネタ的擬音であるという定義が(少なくとも私の中では)処理されたので、1つすっきりしました。どういう用途で使うのかは……まだ、観察を要する。そして、なんでツギとハギがナチュラルにゆめの部屋に侵入できていたのかも解明の必要がある気がする。そんだけガバガバのセキュリティだと、今後苦労するんじゃなかろうか。

 そしてもこもこのまんじゅうの謎とは……謎しかない世界やんけ。

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「イエスタデイをうたって」 5→5

 とりあえず分かったことは、私は本当に小林親弘の仕事が好きだなぁ、ということ。どれくらい好きかっていうと細谷佳正の仕事と同じくらい好き(他に例えられる素材ないんかい)。今まで不死身の何某とか狼獣人だとか変な役回りが多かったけど、今作でもバッチリハマってるのを聞いてるだけでも楽しかったです。

 改めて新番チェックの時の印象を見直すと、「アニメとしての質は良さそうだけど、テーマ的にダメージを負いそうなので5点」という評価だった。そして観終わった後の結論については悩みに悩んだが、やっぱり変わらず5点とした。実はその理由も割と似ていて、「アニメの質はとても良かったのだが、最後の結論が納得できていないので5点」である。これ、原作コミックだとどれくらいの配分で、どんな結末になっているんだろうか。

 結局、リクオと榀子先生がそれぞれに「二択の恋愛」を展開して、それぞれに相手を想い合っていたはずなのだが、結論はお互いに「合意の上での別離」という答えを導き出すというもの。まぁ、最初のハルの配置からしてそんなことになるんだろうという予感はあったが、ただ、あそこまで接近しておきながら、フラッと別れてしまう流れはやはり理解が及ばない。いや、理解は一応可能かもしれないが、絶対に共感はできない。あそこまで行ったら、もう、いいじゃんね。

 リクオの場合、榀子に対する感情を「勘違い」と結論づけた。ただ、勝手な見方だがそれは言い訳でしかなく、結局リクオは、榀子が自分と一緒にいると不都合が生じるということに我慢ができなかっただけなのではないか。「優しすぎる」といえば聞こえはいいが、「恋愛感情」というものに絶対的な優位性を与えず、それぞれの「都合」を優先した結果、「まぁ、恋愛感情なんて後からどうとでも説明できるから間違いってことにしておこう」という選択をしたように見える。榀子の方は果たしてどうなのかは正直わからないのだが、そりゃま、肝心の男の方がそんな日和見な提案をしたのであれば、それが正解だったと飲むしかないだろう。まさにリクオが言っていたことで、「他人から好きだと思われれば嬉しいもんだ」が、リクオはそれをわざわざ「キャンセルする」と言ってきたのだ。それなら、榀子の方から引き止める積極的理由もなくなる。逆に言えば、あそこでリクオが食い下がり、問答無用で榀子との関係性を第一に主張していれば、おそらくそれはそれで叶ったのではないかと思うのだ。それができないリクオという男の気持ちには、残念ながら僕は共感できない。

 でもまぁ、そういう恋愛観ってのもあるよなぁ、という理解は及ぶんだよなぁ。結局、そこまで面倒抱えてまで惚れた腫れたを考えたくないというか……。最終的にハルという「もう1つのゴール」があったからこそハッピーエンドになっているように見えるが、私はどうしたって、榀子ルートの方が正道に見えるので釈然とせんのだ。ハルの方がそんなリクオを受け入れちゃうくらいに度量の大きな子だったから良かったものを……。

 とまぁ、本筋の方にはかなりもやっとしたものがあるのだが、先述の通り、そうしたモヤモヤした部分も含めて、地味すぎるテーマをじっとりと描くアニメーションとしての質は高い。全体的な風合いも好みだったし、細かい表情芝居など、かなりディティールまで気を使ってデザインされていることは伝わってくるアニメである。あとは、シナリオ部分がどれくらい原作の内容を網羅できていたかなのだが……。どうなんでしょうね? 流石にアニメ12話でコミック11話分を全部やったとも思わないが……原作確認した方がいいかなぁ(これ以上辛くなる必要なくない?)。

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